JP2007300172A - 帯域阻止フィルタを用いた送受共用器 - Google Patents

帯域阻止フィルタを用いた送受共用器 Download PDF

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Abstract

【課題】帯域通過フィルタの設計をし直すことなく通過特性の調整を実現することができる送受共用器を提供する。
【解決手段】第1の信号を出力し、第2の信号を入力するための共通端子11と、第1の信号を入力するための入力端子12と、第2の信号を出力するための出力端子13と、第1の通過帯域41を有し、共通端子11および入力端子12の間に配置される第1の帯域通過フィルタ21と、第2の通過帯域42を有し、共通端子11および出力端子13の間に配置される第2の帯域通過フィルタ22と、を備えた送受共用器1において、共通端子11に接続される帯域阻止フィルタ23を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、送受共用器に関するものであり、特に簡単な構成で通過特性を調整できる送受共用器に関するものである。
従来、この種の送受共用器として、共通端子と、第1の帯域通過フィルタと、第2の通過フィルタと、を備え、送信器から入力された信号を共通端子に出力し、かつ共通端子から入力された信号を受信器に出力する送受共用器が知られている。また、同様の構成を有するマイクロ波回路として、共通端子から入力された2チャンネルの信号を、第1および第2の帯域通過フィルタによって分波する分波器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示す分波器70は、図6に示すように、共通端子74と、第1および第2の端子75、76と、複数の半同軸共振器80によって構成される第1の帯域通過フィルタ84および第2の帯域通過フィルタ85と、を備えている。半同軸共振器80は、金属性の筐体に形成された空洞内壁81と、金属製の共振素子83とによって構成されており、隣り合う半同軸共振器80は、結合窓82を介して互いに電磁気的に結合している。
分波器70は、共通端子74から入力された2チャンネルの信号のうち、高域側の信号を、第1の帯域通過フィルタ84を介して第1の端子75から出力し、低域側の信号を、第2の帯域通過フィルタ85を介して第2の端子76から出力するようになっている。
特開2001−24404号公報
しかしながら、特許文献1に示す分波器70は、帯域通過フィルタにおける通過帯域外の信号の減衰が不十分である場合には、帯域通過フィルタの段数を増加させたり、通過帯域フィルタを構成する半同軸共振器80の無負荷Qを大きくしたり、半同軸共振器80間の結合度を変更するなど、帯域通過フィルタの設計をし直す必要があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、帯域通過フィルタの設計をし直すことなく通過特性の調整を実現することができる送受共用器を提供することを目的とする。
本発明に係る送受共用器は、第1の信号を出力し、第2の信号を入力するための共通端子と、第1の信号を入力するための入力端子と、第2の信号を出力するための出力端子と、第1の通過帯域を有し、前記共通端子および前記入力端子の間に配置される第1の帯域通過フィルタと、第2の通過帯域を有し、前記共通端子および前記出力端子の間に配置される第2の帯域通過フィルタと、を備えた送受共用器において、前記共通端子に接続される帯域阻止フィルタを備えることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、第1の信号又は第2の信号に含まれる不要な周波数成分を帯域阻止フィルタによって減衰するので、帯域通過フィルタの設計を変更せずに通過特性を調整することができる。
さらに、本発明に係る送受共用器は、前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタと、前記共通端子との間が、導体によってそれぞれ接続されていることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、第1の帯域通過フィルタ、第2の通過帯域フィルタおよび帯域阻止フィルタと、共通端子との間の導体の長さを調節できるので、第1の帯域通過フィルタ又は第2の帯域通過フィルタから見た帯域除去フィルタのインピーダンスを調節することが可能となる。
さらに、前記第1の帯域通過フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第2の通過帯域における波長のほぼ(2n−1)/4倍(nは正の整数)となるよう、前記第1の帯域通過フィルタを前記共通端子に接続し、前記第2の帯域通過フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第1の通過帯域における波長のほぼ(2m−1)/4倍(mは正の整数)となるよう、前記第2の帯域通過フィルタを前記共通端子に接続することを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、第1の帯域通過フィルタから共通端子を見たときの、第2の通過帯域の周波数に対するインピーダンスを無限大にすることができるとともに、第2の帯域通過フィルタから共通端子を見たときの、第1の通過帯域の周波数に対するインピーダンスを無限大にすることができる。
さらに、本発明に係る送受共用器は、前記帯域阻止フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第1の通過帯域における波長のほぼ(2k−1)/4倍(kは正の整数)となるよう、前記帯域阻止フィルタを前記共通端子に接続することを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、帯域除去フィルタから共通端子を見たインピーダンスを、第1の通過帯域の周波数成分を有する第1の信号に対して極めて大きくできるので、帯域除去フィルタによって、第1の信号に対する通過特性に影響を与えずに、第2の信号に含まれる第1の通過帯域の周波数成分を減衰することができる。
さらに、本発明に係る送受共用器は、前記帯域阻止フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第2の通過帯域における波長のほぼ(2k−1)/4倍(kは正の整数)となるよう、前記帯域阻止フィルタを前記共通端子に接続することを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、帯域除去フィルタから共通端子を見たインピーダンスを、第2の通過帯域の周波数成分を有する第2の信号に対して極めて大きくできるので、帯域除去フィルタによって、第2の信号に対する通過特性に影響を与えずに、第1の信号に含まれる第2の通過帯域の周波数成分を減衰することができる。
さらに、本発明に係る送受共用器は、前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタを収納する筐体を備えることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、第1の帯域通過フィルタ、第2の帯域通過フィルタおよび帯域阻止フィルタを、共通の筐体に形成できるので、小型で通過特性の調整が容易な送受共用器を作製することができる。また、第1の帯域通過フィルタおよび第2の帯域通過フィルタを筐体に形成した後に、汎用の工作機械を用いて容易に帯域阻止フィルタを筐体に追加することができる。
さらに、本発明に係る送受共用器は、前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタが、少なくとも1つ以上の半同軸共振器によりそれぞれ構成されていることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、簡単な構成により、所望の通過特性を有する送受共用器を作製することができる。
さらに、本発明の送受共用器は、前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタが、少なくとも1つ以上の誘電体共振器によりそれぞれ構成されていることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る送受共用器は、簡単な構成により、所望の通過特性を有する送受共用器を作製することができる。
本発明は、帯域通過フィルタの設計を変更することなく通過特性の調整を実現することができる送受共用器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る送受共用器について、図1乃至図5を参照して説明する。
本実施の形態に係る送受共用器1は、図1に示すように、送信信号および受信信号をそれぞれ送受信するためのアンテナ2と、第1の信号としての送信信号を生成するための送信器3と、第2の信号としての受信信号を処理するための受信器4とに接続されている。
送受共用器1は、アンテナ2に接続される共通端子11と、送信器3から送信信号を入力する入力端子12と、受信器4に受信信号を出力する出力端子13と、第1の帯域通過フィルタ21と、第2の帯域通過フィルタ22と、帯域阻止フィルタ23と、を備えている。
第1の帯域通過フィルタ21は、共通端子11および入力端子12の間に配置されており、図2に示すように、第1の通過帯域41を有している。第1の帯域通過フィルタ21は、送信器3から入力端子12を介して入力された送信信号のうち、アンテナ2から送信される周波数成分を通過させ、この周波数成分以外の成分を減衰させるようになっている。ここで、第1の通過帯域の周波数によって決まる波長をλとする。
一方、第2の帯域通過フィルタ22は、共通端子11および出力端子13の間に配置されており、図2に示すように、第2の通過帯域42を有している。第2の帯域通過フィルタ22は、アンテナ2によって受信された受信信号のうち、受信器4に入力する周波数成分を通過させ、受信器4に入力する周波数成分以外の成分を減衰させるようになっている。ここで、第2の通過帯域の周波数によって決まる波長をλとする。
第1の帯域通過フィルタ21および第2の帯域通過フィルタ22は、導体などの伝送線路によって共通端子11と接続されている。共通端子11と第1の帯域通過フィルタ21との間の伝送線路の長さは、ほぼ(2n−1)λ/4(ここで、nは正の整数を表わす。)となるよう設定する。また、共通端子11と第2の帯域通過フィルタ22との間の伝送線路の長さは、ほぼ(2m−1)λ/4(ここで、mは正の整数を表わす。)となるよう設定する。
帯域阻止フィルタ23は、共通端子11に接続されるようになっており、特定の周波数帯域の送信信号あるいは受信信号を減衰するよう、阻止帯域43を有している。
ここで、波長λを有する周波数成分に対する第2の帯域通過フィルタ22の減衰量が、所望の減衰量に達していないとする。この場合には、第1の帯域通過フィルタ21を通過し共通端子11から出力された送信信号が、例えばアンテナ2により反射されて第2の帯域通過フィルタ22に入力されたとしても、第2の帯域通過フィルタ22によって十分に減衰されず、アンテナ2から入力された受信信号と混信し、不要信号として受信器4に入力されることになる。したがって、この不要信号のパワーが閾値45より小さくなるよう、不要信号と等しい周波数帯域を阻止帯域43とする帯域阻止フィルタ23を共通端子11に接続する。
共通端子11と、帯域阻止フィルタ23とは、導体などの伝送線路によって接続されており、共通端子11と帯域阻止フィルタ23との間の伝送線路の長さは、伝送線路における第1の通過帯域41の周波数帯の波長λに対して、ほぼ(2k−1)/4倍(ここで、kは正の整数を表わす。)となるよう設定する。これにより、波長λの送信信号に対しては、共通端子11から見た帯域阻止フィルタ23のインピーダンスをほぼ無限大とすることができ、結果として、第1の帯域通過フィルタ21のフィルタ特性に影響を与えずに、阻止帯域43の周波数成分を有する不要信号のパワーを閾値45以下にすることが可能となる。ここで、インピーダンスがほぼ無限大であるとは、インピーダンスが、回路の構成によって実現可能な十分に大きい値を有することをいう。本実施の形態においては、第1の帯域通過フィルタ21と帯域阻止フィルタ23とが互いに結合しないことを意味する。
以下、送受共用器1を、半同軸型フィルタによって構成した場合について、図面を用いて説明する。
送受共用器1は、図3に示すように、金属性の筐体25を備え、この筐体25は複数の円筒形の空洞をそれぞれ形成する複数の空洞内壁32を有している。また、筐体25は、筒状の金属によって形成された共振素子31を有しており、共振素子31は、複数の空洞内にその空洞内壁32から空間Sをもってそれぞれ離隔して設置される。共振素子31および空洞内壁32は、半同軸共振器30を構成している。
半同軸共振器30は、筐体25内に5個づつ2列に並ぶよう配置されており、各々の列において隣り合う半同軸共振器30が互いに電磁気的に結合するよう、筐体25に結合窓33が形成されている。ここで、一方の列の半同軸共振器30は、第1の帯域通過フィルタ21を構成しており、他方の列の半同軸共振器30は、第2の帯域通過フィルタ22を構成している。
同様に、帯域阻止フィルタ23は、少なくとも1つ以上の半同軸共振器30によって構成されている。
筐体25は、さらに蓋部26を有しており、複数の空洞が蓋部26によって遮蔽されるようになっている。
このとき、蓋部26が、図4(a)に示すように、半同軸共振器30の共振周波数を調整するための複数の共振周波数調整ねじ37を有していてもよい。この場合、複数の共振周波数調整ねじ37の中心軸が、共振素子31の中心軸の延長線とそれぞれ重なるように設置する。共振周波数調整ねじ37と共振素子31との間隔を調節することによって、半同軸共振器30の共振周波数をそれぞれ変化させる。
また、筐体25が、結合窓33の大きさを調節するための複数の結合度調整棒38を有していてもよい。この場合、結合度調整棒38が、結合窓33の断面上において、図4(a)に示す矢印Aの方向に摺動するように設置する。また、結合度調整棒38の代わりに雄ねじを用い、蓋部26に雌ねじを形成することにより、各半同軸共振器30間の結合度がねじ送り機構により調節されるようにしてもよい。
第1の帯域通過フィルタ21、第2の帯域通過フィルタ22および帯域阻止フィルタ23と、共通端子11との間は、それぞれ筐体25内に配置された銅線によって接続されている。銅線は、先端にプローブ34を形成しており、図4(a)に示すように、第1の帯域通過フィルタ21および第2の帯域通過フィルタ22をそれぞれ構成する5つの半同軸共振器30のうち、共通端子11に最も近接する半同軸共振器30の空洞内壁32に形成された開口を介して、プローブ34と空洞内壁32によってループが形成されるよう、共振素子31および空洞内壁32の間に配置される。プローブ34の先端は、筐体25にはんだにより固定されている。ここで、プローブ34の先端は、筐体25に固定されていなくてもよい。また、プローブ34の先端は、筐体25に接触していなくてもよい。
ここで、図4(b)に示すように、銅線により形成されたプローブの先端を共振素子31に固定し、プローブが、共振素子31に対するタップ35として機能するようにしてもよい。
また、帯域阻止フィルタ23を構成する半同軸共振器30の空洞内壁32にも不図示の開口が形成されており、不図示の銅線の先端に形成されたプローブが、この開口を介し共振素子31および空洞内壁32から離隔するよう配置される。これにより、プローブは、共振素子31と電界的あるいは磁界的に結合するようになっている。
帯域阻止フィルタ23の阻止帯域43および阻止帯域43における減衰量は、共振素子31とプローブとの距離によって調節することができる。
また、第1の帯域通過フィルタ21を構成する半導体共振器30のうち、入力端子12に最も近接する半同軸共振器30の空洞内壁32にも不図示の開口が形成されており、不図示の銅線が、この開口を介して入力端子12と該半導体共振器30とを電磁気的に接続するようになっている。銅線の一端は、該半同軸共振器30の空洞内においてループ状のプローブ34を形成している。これにより、送信信号が、入力端子12から第1の帯域通過フィルタ21に入力される。
同様に、第2の帯域通過フィルタ22を構成する半導体共振器30のうち、出力端子13に最も近接する半同軸共振器30の空洞内壁32にも不図示の開口が形成されており、不図示の銅線が、この開口を介して出力端子13と該半導体共振器30とを電磁気的に接続するようになっている。銅線の一端は、該半同軸共振器30の空洞内においてループ状のプローブ34を形成している。これにより、受信信号が、第2の帯域通過フィルタ22から出力端子13を介して受信器4に出力される。
以上のように構成された本実施の形態に係る送受共用器1について、その作製手順を説明する。
まず、第1の帯域通過フィルタ21が、送信信号に対する所望の通過帯域となる第1の通過帯域41を有するよう、半同軸共振器30の無負荷Qや、結合窓33の大きさや、共振素子31とプローブ34との距離などを設計し、筐体25に形成する。この時、共通端子11と第1の帯域通過フィルタ21との間の銅線の長さが(2n−1)λ/4となるようにする。また、第2の帯域通過フィルタ22についても、受信信号に対する所望の通過帯域となる第2の通過帯域42が得られるよう設計し、筐体25に形成する。この時、共通端子11と第2の帯域通過フィルタ22との間の銅線の長さが(2m−1)λ/4となるようにする。
次に、入力端子12と出力端子13とにネットワークアナライザを接続し、第1の帯域通過フィルタ21から共通端子11側を見たインピーダンスが、波長λを有する周波数成分に対して無限大となるよう、共通端子11と第1の帯域通過フィルタ21との間の銅線の長さおよびプローブ34と共振素子31との間の結合度を微調整する。
次に、第1の帯域通過フィルタ22から共通端子11側を見たインピーダンスが、波長λを有する周波数成分に対して無限大となるよう、共通端子11と第2の帯域通過フィルタ22との間の銅線の長さおよびプローブ34と共振素子31との間の結合度を微調整する。
また、送受共用器1の通過特性を測定する。通過特性の測定結果は、例えば、図2に示すようになっている。ここで、受信信号のうち、波長λを有する周波数成分が、予め定められた閾値45を超えて出力端子13から不要な周波数成分として出力されているものとする。
次に、受信信号における不要な周波数成分を減衰させるため、不要な周波数成分と等しい周波数帯域を阻止帯域43とする帯域阻止フィルタ23を設計し、設計した帯域阻止フィルタ23を構成する半同軸共振器30を筐体25に形成する。この時、銅線における第1の通過帯域41の波長をλとすると、共通端子11と帯域阻止フィルタ23との間の銅線の長さが(2k−1)λ/4となるように帯域阻止フィルタ23を共通端子11に接続する。
次に、入力端子12と、共通端子11とにネットワークアナライザを接続し、第1の帯域通過フィルタ21の伝送特性を測定し、所望の周波数帯域で所望の減衰量が得られているか確認する。
次に、共通端子11と、出力端子13とにネットワークアナライザを接続し、第2の帯域通過フィルタ22の伝送特性を測定し、帯域阻止フィルタ23を接続しても伝送特性に変化がない、あるいは伝送特性の変化が許容範囲内であることを確認する。ここで、伝送特性が許容範囲を超えて変化している場合には、共通端子11と帯域阻止フィルタ23との間の銅線の長さおよびプローブと共振素子31との間の結合度を微調整する。
これによって、帯域阻止フィルタ23は、アンテナ2側から共通端子11に伝送された信号のうち、第1の通過帯域41の周波数と等しい周波数成分の信号に対しては、減衰させるよう作用する。一方、第1の帯域通過フィルタ21から共通端子11に伝送される送信信号に対しては、第1の帯域通過フィルタ21から見た第1の通過帯域41における帯域阻止フィルタ23のインピーダンスがほぼ無限大と見なせるため、帯域阻止フィルタ23によって減衰されることなく、共通端子11からアンテナ2に供給される。
帯域阻止フィルタ23を共通端子11に接続した後の送受共用器1の通過特性を図5に示す。本実施の形態に係る送受共振器1は、第1の通過帯域41および第2の通過帯域42における通過特性に影響を与えることなく、受信信号に含まれる阻止帯域43の周波数成分を減衰することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る送受共用器1は、帯域阻止フィルタ23と共通端子11とを所定の長さの導体によって接続するので、共通端子11から出力される所望の送信信号および出力端子13から出力される所望の受信信号に影響を与えずに、送受共用器1の通過特性を調整できる。したがって、送受共用器1の通過特性を調整する場合において、第1および第2の帯域通過フィルタ21、22の構成を変更する必要がなく、通過特性の調整の際に帯域通過フィルタの構成を変更する必要があった従来の送受共用器よりも容易で短時間に通過特性を調整することができる。また、本実施の形態に係る送受共用器1は、通過特性を調整する場合に各半同軸共振器30の無負荷Qを大きくする必要がないため、送受共用器1の体積を大きくせず、かつ重量を増加させることなく所望の通過特性を得ることができる。
以上の説明では、帯域阻止フィルタ23が、受信信号に混信した不要信号の周波数成分を阻止帯域43において閾値45以下に減衰させる場合について説明したが、帯域阻止フィルタ23が、送信信号に含まれる不要な周波数成分を閾値以下に減衰させるようにしてもよい。この場合は、銅線における第2の通過帯域42の波長をλとすると、共通端子11と帯域阻止フィルタ23との間の銅線の長さが(2k−1)λ/4となるように帯域阻止フィルタ23を共通端子11に接続する。
また、以上の説明では、第1の帯域通過フィルタ21および第2の帯域通過フィルタ22をそれぞれ構成する5個の半同軸共振器30が直線状に並ぶ場合について説明したが、5個の半同軸共振器30が、曲線状あるいはジグザグ状など、直線状以外の配置を有していてもよい。
また、以上の説明では、第1の帯域通過フィルタ21および第2の帯域通過フィルタ22が、5段の半同軸型フィルタによって構成され、帯域阻止フィルタ23が、1段の半同軸共振器によって構成されている場合について説明したが、筐体25の所望の大きさや重さ、また、送受共用器1の所望の通過特性に基づいて、第1の帯域通過フィルタ21、第2の帯域通過フィルタ22および帯域阻止フィルタ23の段数を決定すればよい。
また、第1の帯域通過フィルタ21、第2の帯域通過フィルタ22、および帯域阻止フィルタ23が、少なくとも1つ以上の誘電体共振器によりそれぞれ構成されていてもよい。この場合には、複数の空洞内壁32によって形成される複数の円筒形の空洞内に、円筒形の誘電体が設置されるようにする。このとき、誘電体は、低誘電率を有する支持体によって支持されるようにするとともに、空洞内壁32から空間Sをもって離隔して設置されるようにする。
また、第1の帯域通過フィルタ21、第2の帯域通過フィルタ22、および帯域阻止フィルタ23が、LCR共振器により構成されたフィルタや、導波管共振器により構成された導波管フィルタにより構成されていてもよい。また、第1の帯域通過フィルタ21、第2の帯域通過フィルタ22および帯域阻止フィルタ23が、互いに異なる種類の共振器によって構成されていてもよい。
以上説明したように、本発明に係る送受共用器は、帯域通過フィルタの構成を変えることなく通過特性の調整を実現することができるという効果を有し、移動体通信の基地局などに適用することができる送受共用器として有用である。
本発明の実施の形態に係る送受共用器の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る送受共用器において、帯域阻止フィルタを接続する前の通過特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る送受共用器の構成を示す斜視図である。 (a)共通端子の近傍の構成を模式的に示す部分段面図である。 (b)共通端子の近傍の別の構成を模式的に示す部分段面図である。 本発明の実施の形態に係る送受共用器において、帯域阻止フィルタを接続した場合における通過特性を示すグラフである。 従来の分波器の構成を示す模式図である。
符号の説明
1 送受共用器
2 アンテナ
3 送信器
4 受信器
11 共通端子
12 入力端子
13 出力端子
21 第1の帯域通過フィルタ
22 第2の帯域通過フィルタ
23 帯域阻止フィルタ
25 筐体
26 蓋部
30 半同軸共振器
31 共振素子
32 空洞内壁
33 結合窓
34 プローブ
35 タップ
37 共振周波数調整ねじ
38 結合度調整棒
41 第1の通過帯域
42 第2の通過帯域
43 阻止帯域
45 閾値
70 分波器
74 共通端子
75 第1の端子
76 第2の端子
77 銅線
80 半同軸共振器
81 空洞内壁
82 結合窓
83 共振素子
84 第1の帯域通過フィルタ
85 第2の帯域通過フィルタ
S 空間

Claims (8)

  1. 第1の信号を出力し、第2の信号を入力するための共通端子と、
    第1の信号を入力するための入力端子と、
    第2の信号を出力するための出力端子と、
    第1の通過帯域を有し、前記共通端子および前記入力端子の間に配置される第1の帯域通過フィルタと、
    第2の通過帯域を有し、前記共通端子および前記出力端子の間に配置される第2の帯域通過フィルタと、を備えた送受共用器において、
    前記共通端子に接続される帯域阻止フィルタを備えることを特徴とする送受共用器。
  2. 前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタと、前記共通端子との間が、導体によってそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1に記載の送受共用器。
  3. 前記第1の帯域通過フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第2の通過帯域における波長のほぼ(2n−1)/4倍(nは正の整数)となるよう、前記第1の帯域通過フィルタを前記共通端子に接続し、
    前記第2の帯域通過フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第1の通過帯域における波長のほぼ(2m−1)/4倍(mは正の整数)となるよう、前記第2の帯域通過フィルタを前記共通端子に接続することを特徴とする請求項2に記載の送受共用器。
  4. 前記帯域阻止フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第1の通過帯域における波長のほぼ(2k−1)/4倍(kは正の整数)となるよう、前記帯域阻止フィルタを前記共通端子に接続することを特徴とする請求項2又は3に記載の送受共用器。
  5. 前記帯域阻止フィルタと前記共通端子との間の前記導体の長さが、前記第2の通過帯域における波長のほぼ(2k−1)/4倍(kは正の整数)となるよう、前記帯域阻止フィルタを前記共通端子に接続することを特徴とする請求項2又は3に記載の送受共用器。
  6. 前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタを収納する筐体を備えることを特徴とする請求項1乃至5に記載の送受共用器。
  7. 前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタが、少なくとも1つ以上の半同軸共振器によりそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1乃至6に記載の送受共用器。
  8. 前記第1の帯域通過フィルタ、前記第2の帯域通過フィルタおよび前記帯域阻止フィルタが、少なくとも1つ以上の誘電体共振器によりそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1乃至6に記載の送受共用器。
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