JP2007298753A - 大型映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示ユニットの伝送部の故障が発生しても、異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上できる大型映像表示装置を提供する。
【解決手段】大型映像表示部に複数の表示ユニット5が配列されており、表示ユニット5間で表示データが伝送される。大型映像表示部に複数の系統で同一の表示データが供給される。各表示ユニット5の伝送部31が、複数の系統の表示データを取得して正常な表示データを選択するように構成されている。好ましくは互いに異なる系統の表示データを伝送する2つの系統の表示ユニット5がデータ伝送方向に沿って交互に配置されている。各表示ユニット5は、データ伝送方向に沿って2ユニット前の表示ユニット5から同系統の表示データを取得すると共に、表示ユニット5を挟む前後の表示ユニット5の間で伝送される異系統の表示データをも取得する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の表示ユニットを配列することによって構成された大型画面を備えた大型映像表示装置に関し、特に、ユニット故障発生の影響を小さく抑える技術に関する。
従来、数平方メートルまたはそれ以上に及ぶ大型画面を備えた大型映像表示装置が利用されている。この種の大型映像表示装置は、例えば、競技場やイベント会場、ビルの壁面などに設置されている。
大型映像表示装置は、多数の表示ユニットをマトリックス状に配置することによって構成されている。1つ1つの表示ユニットは、例えば1辺が数十センチメートルの四角形の表示装置であり、各表示ユニットには多数の発光素子が配列されている。発光素子は典型的にはLEDである。
大型映像表示装置では、多数の表示ユニットに表示データを供給する必要がある。データ供給形式には、バス方式とカスケード方式がある。バス方式では、各々の表示ユニットがアドレスデータを格納しており、アドレスデータにより特定される表示データをバスラインから取得する。
従来一般には、上記のバス方式で表示データが供給されていた。しかし、最近は、大型映像表示装置の高階調化と多段接続を可能にするため、より高速で安価な伝送技術の適用が求められている。こうした背景の下、大型映像表示装置においてもLVDS(Low Voltage Differential Signaling)等が一般的に採用されており、この場合、表示ユニットはカスケード形式でケーブルにより順々に接続され、ユニット間で表示データが受け渡される。
前者のバス方式の場合、1つの表示ユニットが故障したとしても、他の表示ユニットはバスラインから自アドレスの表示データの取得を継続できる。したがって、1つの表示ユニットが故障した時に複数の表示ユニットが同時に表示不能になるといった大きな不具合を避けることができる(例えば、特許文献1)。
一方、カスケード方式の場合、表示ユニットから表示ユニットへと表示データが順次受け渡される。1つの表示ユニットが故障したときに後ろに接続された表示ユニットも表示不能になると、複数の表示ユニットが同時に表示不能になり、不具合が大きくなる。こうした事態を避けるため、従来の大型映像表示装置は、以下に説明するように、各表示ユニットの表示部と伝送部とを分割した構成を備えている。
図12および図13は、カスケード形式の大型映像表示装置の構成例を示している。図12において、大型映像表示部101は、マトリックス状に配列された多数の表示ユニット103で構成されている。これら多数の表示ユニット103は図示されないケーブルでカスケード状に接続されている。そして先頭の表示ユニット103は信号分配器105に接続されており、信号分配器105から表示データが供給される。
図13は、1つの表示ユニット103の構成を示している。各表示ユニット103は、表示部111と、表示部111に対して着脱可能な伝送部113とで構成されている。伝送部113が、隣接する表示ユニット103の伝送部113とケーブルで接続される。
表示部111は、発光部115、データ表示制御部117および表示装置電源119を備えている。発光部115は、多数の発光素子が配列されたパネルである。データ表示制御部117は、伝送部113から受け取った表示データに従って発光部115を制御する。
伝送部113は、データ取得部121、波形矯正回路123、アドレス変換回路125および電圧降下回路127を備える。データ取得部121は、前段の表示ユニット103から表示データとアドレスデータを取得する。表示データは、複数の表示ユニットのための表示データの集まりである。ここでは、表示ユニット別の表示データをユニット表示データという。アドレスデータは、表示データ中でのユニット表示データのアドレス(位置)を示すデータである。アドレスデータが予め表示ユニット103に格納されていてもよい。データ取得部121は、アドレスデータに基づいてユニット表示データを取得して表示部111に渡す。波形矯正回路123は、上述したLVDSのために設けられており、波形やクロックの乱れを矯正する。アドレス変換回路125は、次の表示ユニット103のためにアドレスデータを変換する。この変換により、アドレスデータが、次の表示ユニット103が取得すべきユニット表示データの位置を特定する信号になる。電圧降下回路127は、LVDS対応の伝送回路に適した値になるように電圧を変換する。
上記構成により、表示データは、1つの表示ユニット103の伝送部113から次の表示ユニット103の伝送部113へと順次伝えられていく。各表示ユニット103では、伝送部113が表示データを取得して表示部111に渡し、表示部111が表示データに従って発光部115を発光させる。
このような大型映像表示装置において、1つの表示ユニット103の表示部111が故障したとする。この場合に、伝送部113は通常通りに表示データを伝送できる。したがって、後段に接続された残りの表示ユニット103は、表示を継続できる。また、故障した表示ユニット103を修理するときは、表示部111が伝送部113から分離され、交換される。このとき、他の表示ユニット103の電源をOFFにすることなく交換作業を行う活性交換が可能である。こうして、従来の大型映像表示装置は、表示部111と伝送部113を着脱可能に構成することによって、表示ユニット103の故障の影響を小さく抑えている。
特開2002−244633号公報(第4〜7ページ、図2等)
しかしながら、従来の大型映像表示装置においては、表示ユニットの表示部の故障には好適に対処できても、伝送部の故障に対する信頼性が低いという問題がある。例えば、上述したように最近では高速化等のためにLVDSが適用されており、LVDSでは波形矯正回路等が必要であり、従来よりも回路故障の可能性が高くなっている。そして、1つの表示ユニットで伝送部の故障が生じると、故障箇所より下流側に接続された複数の表示ユニットが異常動作状態になり、広い範囲が同時に表示不能になってしまう。このような事態を避けて、異常動作部位を極力少なくすることが望まれる。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、その目的は、表示ユニットの伝送部の故障が発生しても、異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上できる大型映像表示装置を提供することにある。
本発明の大型映像表示装置は、複数の表示ユニットが配列されており、前記表示ユニット間のデータ伝送によって前記複数の表示ユニットの各々が表示データを取得して表示する大型映像表示部と、前記大型映像表示部に複数の系統で同一の表示データを供給するデータ供給手段とを備え、前記大型映像表示部の前記各表示ユニットが、前記表示データを取得して送出する処理を行う伝送部を備え、前記伝送部が、前記複数の系統の表示データを取得して、取得された前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択して表示し、選択した系統の表示データを下流側の表示ユニットに送出するように構成されている。
この構成により、各表示ユニットが、複数の系統の表示データを取得して、取得された複数の系統の表示データから正常な表示データを選択する。したがって、各表示ユニットは、前段の表示ユニットに伝送部の故障が生じ、一つの系統の表示データを正常に取得できなくても、他の系統の正常な表示データを取得することができる。これにより、伝送部の故障が発生したときの異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上することができる。
また、本発明の大型映像表示装置において、前記大型映像表示部は、互いに異なる系統の表示データを伝送する2つの系統の表示ユニットをデータ伝送方向に沿って交互に有しており、前記各表示ユニットの前記伝送部は、前記データ伝送方向に沿って2ユニット前の前記表示ユニットから同系統の前記表示データを取得すると共に、前記表示ユニットを挟む前後の前記表示ユニットの間で伝送される異系統の前記表示データをも取得するように構成されている。
この構成により、1つの表示ユニットにて伝送部の故障が生じても他の表示ユニットが表示データを継続して取得できる。また、交互に配置された2つの系統の表示ユニットが互いに異なる表示データをそれぞれ伝送するので、各表示ユニットが2つの同じ構成の伝送部を備えなくても2重化伝送を行える。したがって、簡素な構成でもって、故障発生時の異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上することができる。
また、本発明の大型映像表示装置において、前記各表示ユニットは、前記伝送部の処理回路を通ることなく前記表示ユニットを通り抜けるバイパス経路を備え、前記各表示ユニットの前記伝送部と前記バイパス経路が、前記データ伝送方向に沿って1ユニット前の前記表示ユニットの前記バイパス経路および前記伝送部とそれぞれ接続されており、前記各表示ユニットの伝送部が、前記1ユニット前の表示ユニットの前記バイパス経路を経由して前記2ユニット前の表示ユニットの前記伝送部と接続されている。この構成により、表示ユニットに設けたバイパス経路を利用するので、ケーブル配線が簡素になり、簡素な構成で信頼性を向上できる。
また、本発明の大型映像表示装置において、前記各表示ユニットは、前記伝送部に通じる伝送部入力端および伝送部出力端と、前記バイパス経路のバイパス入力端およびバイパス出力端とを備え、データ伝送経路に沿って前後の2つの前記表示ユニットはケーブルで接続され、前記ケーブルは、後側の前記表示ユニットの前記伝送部入力端および前記バイパス入力端を前側の前記表示ユニットの前記バイパス出力端および前記伝送部出力端と接続するように内部交差構造を有している。この構成により、上述のように、ケーブル内で伝送線を交差させたので、表示ユニットの構成を共通化することができ、構成を簡素にできる。
また、本発明の大型映像表示装置において、各表示ユニットは、発光素子が配列された発光部を含む表示部と、前記表示部に対して着脱可能な着脱可能部とを備え、前記伝送部が前記表示部に設けられ、前記バイパス経路が前記着脱可能部に設けられている。この構成により、故障した伝送部が着脱可能部から切り離されても、着脱可能部のバイパス経路を介した伝送が継続されて、他の表示ユニットが正常動作を継続できる。伝送部の故障時にも活性交換(運用状態での交換作業)が可能になり、さらに好適な大型映像表示装置を提供できる。
また、本発明の大型映像表示装置では、前記表示データが、複数の表示ユニットでそれぞれ表示されるべき複数のユニット表示データで構成され、前記表示データが、各表示ユニットが取得すべきユニット表示データの前記表示データ内での位置を特定するアドレスデータと共に送信され、前記伝送部は、前記伝送部から送出される前記アドレスデータを前記データ伝送方向に沿って1ユニット分だけ後側にずらす出力側アドレス変換回路と、前記2ユニット前の前記表示ユニットから取得された前記アドレスデータを前記データ伝送方向に沿って1ユニット分だけ後側にずらす入力側アドレス変換回路とを有する。この構成により、アドレス変換処理が適切に行われ、各表示ユニットが表示出力すべき必要な表示データを適切に取得できる。
また、本発明の大型映像表示装置では、前記各表示ユニットの前記伝送部が、前記データ伝送方向に沿って上流側にあって前記表示ユニットからの間隔が異なる複数の他の表示ユニットから前記表示データを取得する。この構成により、1つの表示ユニットにて伝送部の故障が生じても他の表示ユニットが表示データを継続して取得できる。また、各表示ユニットが2つの同じ構成の伝送部を備えなくても2重化伝送を行える。したがって、簡素な構成でもって、故障発生時の異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上することができる。
また、本発明の大型映像表示装置では、前記表示ユニットが複数の各々独立した伝送部を備え、前記複数の伝送部の各々が、前記複数の系統の表示データを入力して、前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択するように構成されている。この構成では、複数の伝送部が各表示ユニットに備えられ、各伝送部が、複数の系統の表示データを入力して、複数の系統の表示データから正常な表示データを選択する。これにより、1つの表示ユニットで1系統の伝送部に故障が生じても、後段の表示ユニットが複数の系統の表示データの取得を継続できる。したがって、単なる多重化を越えた信頼性の向上が可能である。
また、本発明の大型映像表示装置では、前記データ伝送方向に沿って先頭に位置する前記表示ユニットが、異なる複数の制御系から前記複数の系統の表示データを入力する。この構成により、制御系も多重化されて、信頼性がさらに向上する。従来は、制御系が2重化されるときは、制御系と大型映像表示部の間に、2つの制御系を切り替える切替装置が必要であった。本発明では複数の制御系の表示データが複数の系統の表示データとして大型映像表示部に入力されるので、従来のような切替装置が不要になる。したがって、簡素な構成で信頼性を向上できる。
また、本発明の別の態様は、複数の表示ユニットが配列された大型映像表示部に適用され、前記表示ユニット間のデータ伝送によって前記複数の表示ユニットの各々が表示データを取得して、前記大型映像表示部が大型映像を表示する大型映像表示方法であって、前記大型映像表示部に複数の系統で同一の表示データを供給し、前記大型映像表示部の前記各表示ユニットが、前記複数の系統の表示データを取得して、取得された前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択して表示し、選択した系統の表示データを下流側の表示ユニットに送出する。この態様によっても上述した本発明の利点が得られる。
また、本発明の大型映像表示方法は、互いに異なる系統の表示データを伝送する2つの系統の表示ユニットをデータ伝送方向に沿って交互に配置し、前記各表示ユニットが、前記データ伝送方向に沿って2ユニット前の前記表示ユニットから同系統の前記表示データを取得すると共に、前記表示ユニットを挟む前後の前記表示ユニットの間で伝送される異系統の前記表示データをも取得する。この態様によっても上述した本発明の利点が得られる。
また、本発明の大型映像表示方法では、前記各表示ユニットが、前記データ伝送方向に沿って上流側にあって前記表示ユニットからの間隔が異なる複数の他の表示ユニットから前記表示データを取得する。この態様によっても上述した本発明の利点が得られる。
また、本発明の大型映像表示方法では、前記表示ユニットが、複数の伝送部の各々にて、前記複数の系統の表示データを入力して、前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択する。この態様によっても上述した本発明の利点が得られる。
本発明は、上述のように各表示ユニットが複数の系統の表示データを取得して正常な表示データを選択することにより、表示ユニットで伝送部の故障が発生したときの異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上できるという効果を有する大型映像表示装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態に係る大型映像表示装置について、図面を用いて説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る大型映像表示装置を図1〜図5に示す。これらの図のうちで、図2は大型映像表示装置の全体構成を示している。まず、図2を参照して全体構成を説明する。
図2において、大型映像表示装置1は、大型映像表示部(大型画面)2、第1制御系3および第2制御系4を備えている。
大型映像表示部2は、マトリクス状に縦方向および横方向に配列された多数の表示ユニット5で構成されている。大型映像表示部2では、60〜90個の表示ユニット5が1つの表示ユニットグループを作っており、これら1グループの表示ユニット5がケーブルでカスケード状に接続されている。
第1制御系3および第2制御系4は、本発明のデータ供給手段に相当し、2つの系統の同一の表示データを大型映像表示部2に供給する。本実施の形態では、これら2つの系統を第1系統および第2系統と呼ぶ。第1制御系3および第2制御系4は、表示ユニットグループの先頭の表示ユニット5へ接続されており、2系統の表示データを先頭の表示ユニット5へ供給する。これら2系統の表示データがグループ内で順次伝送される。
第1制御系3は、第1制御装置6および第1信号分配器7で構成される。第1制御装置6は、入力された映像信号を処理して大型映像表示部2のための表示データに変換し、表示データを第1信号分配器7に出力する。第1信号分配器7は、第1制御装置6から入力された表示データを大型映像表示部2の表示ユニット5に分配する。
一方、第2制御系4は、第2制御装置8および第2信号分配器9で構成されている。これら第2制御装置8および第2信号分配器9は、第1制御系3の第1制御装置6および第2信号分配器7と同様の構成であり、同様に機能する。
なお、大型映像表示部2の多数の表示ユニット5は複数の表示ユニットグループに分かれていてよい。また、図2では1組の信号分配器が示されているが、大型映像表示部2のサイズに応じて複数組の信号分配器が設けられていてよい。また、信号分配器を設けず、表示部を直接制御装置に接続してもよい。
次に、図3は、第1制御系3の第1制御装置6および第1信号分配器7を示している。図3において、第1制御装置6は、映像信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(以下、A/Dという)変換部11と、デジタル信号に変換された映像信号の映像調整を行う映像調整部13と、テスト信号を発生させるテスト信号発生部15と、制御情報の生成および表示制御を行う制御情報制御部17と、表示データに制御信号を付加して多重化を行うとともに、制御信号を多重化した表示データを出力する信号多重/データ伝送部19と、電源異常、冷却ファン異常などの状態データを監視する監視部21と、各部とバスで接続されて各部の制御を行う中央演算処理装置(以下、CPUという)23とを備えている。
A/D変換部11には映像信号が入力される。入力された映像信号はデジタル信号に変換されて映像調整部13に出力される。映像調整部13は、入力された映像信号に対して映像調整処理を行う。この映像調整は、大型映像表示部2に映像を表示するためのドットサイズの変更および映像信号の輪郭ボケの補正などである。テスト信号発生部15は、テストパターンを発生させ、テスト信号を信号多重/データ伝送部15に出力する。制御情報制御部17は、CPU23の制御に基づいて大型映像表示部2に表示するディスプレイ表示を制御する。制御情報制御部17は、制御のための情報を信号多重/データ伝送部19に出力する。
信号多重/データ伝送部19は、大型映像表示部2に表示するデジタル映像を生成する。信号多重/データ伝送部19は、生成されたデジタル映像信号の走査変換を行い、変換後のデータを第1信号分配器7に出力する。監視部21には、大型映像表示部2から画面の状態データが第1信号分配器7を介して入力される。監視部21は、電源異常、表示ユニット5に付属する冷却ファンの異常などを監視する。
第1信号分配器7は、信号多重/データ伝送部19から出力された表示データを大型映像表示部2の表示ユニットグループ毎のデータに変換して、大型映像表示部2に出力する。
以上に、第1制御系3の第1制御装置6および第1信号分配器7について説明した。図示されないが、第2制御系4の第2制御装置8および第2信号分配器9も同様の構成を有しており、同じ表示データを生成し供給する。
次に、図1は、大型映像表示部2の一部を概略的に示している。図1は、データ配列方向に沿って先頭から5つの表示ユニット5を示している。各表示ユニット5は伝送部31を備えており、伝送部31は表示データを取得して送出する処理回路を含む構成である。図1では、説明を簡単にするために、伝送部31以外の構成は省略されている。
図1に示されるように、本実施の形態では、第1系統と第2系統の表示ユニット5が交互に配置されている。概略的には第1系統と第2系統の表示ユニット5は同じ構成を有しており、伝送部31の構成も同じである。ただし、第1系統の表示ユニット5の伝送部31が第1系統の表示データを伝送するのに対して、第2系統の表示ユニット5の伝送部31は第2系統の表示データを伝送する。
図示のように、第1系統の表示ユニット5の伝送部31は、データ伝送方向に沿って2ユニット前の表示ユニット5から第1系統の表示データを取得する。2ユニット前の表示データは、要するに、1つ前の第1系統の表示ユニット5である。さらに、第1系統の表示ユニット5の伝送部31は、前後の表示ユニット5の間で伝送される第2系統の表示データをも取得するように構成されている。
具体的には、例えば、図1において3番目の表示ユニット5は第1系統に属する。そして、3番目の表示ユニット5の伝送部31が、1番目の表示ユニット5から第1系統の表示データを取得し、かつ、2番目と4番目の表示ユニット5の間で伝送される第2系統の表示データを取得する。
伝送部31は、これら2系統の表示データから正常な表示データを選択する。選択された表示データが表示ユニット5にて表示される。
第2系統の表示ユニット5についても同様である。第2系統の表示ユニット5の伝送部31は、データ伝送方向に沿って2ユニット前の表示ユニット5から第2系統の表示データを取得する。さらに、第2系統の表示ユニット5の伝送部31は、前後の表示ユニット5の間で伝送される第1系統の表示データをも取得するように構成されている。そして、伝送部31は、これら2系統の表示データから正常な表示データを選択する。選択された表示データが表示ユニット5にて表示される。
なお、図1において、1番目の表示ユニット5には、第1系統と第2系統の表示データが第1制御系3および第2制御系4から入力される。そして、1番目の表示ユニット5の伝送部31は、第1系統と第2系統の表示データを取得する。また、2番目の表示ユニット5の伝送部31は、1番目の表示ユニット5を介して第2系統の表示データを取得すると共に、第1系統の表示データも1番目の表示ユニット5から取得する。また、図1は、先頭の5つの表示ユニット5を示しているが、後続する一連の表示ユニット5も同様に構成されている。
図4は、上記のようなデータ伝送に適合するように構成された表示ユニット5の構成を示している。図4では、3つの表示ユニット5a〜5cが示されている。3つの表示ユニット5a〜5cにおいて、表示ユニット5a、5cは第1系統の表示データを伝送し、表示ユニット5bは第2系統の表示データを伝送する。表示ユニット5a〜5cは、図示のように構成としては同様である。以下の説明において、複数の表示ユニット5を区別するときは、符号5a、5b、5cを用いる。また、複数の表示ユニット5a、5b、5cを区別する必要がないときは、単に表示ユニット5と記載する。
図4に示すように、表示ユニット5は、表示部41と、表示部41に対して着脱可能な着脱可能部51とで構成されている。
表示部41は、発光部42、データ表示制御部43、伝送部44および表示装置電源45を備えている。発光部42は、多数の発光素子が配列されたパネルであり、発光素子はLEDである。データ表示制御部43は、伝送部44から受け取った表示データに従って発光部42を制御する。伝送部44は図4の伝送部31に相当し、データ伝送経路に沿って上流側の表示ユニット5から表示データを取得し、取得した表示データを処理し、処理後の表示データを送出する。伝送部44とデータ表示制御部43とは一つの回路部品によって構成されてよい。表示装置電源45は表示部41の各部に電力を供給する。
着脱可能部51は、伝送部44に対する表示データの入出力のための伝送路配線を提供する構成であり、以下のような配線を実現する基板で構成されている。着脱可能部51はバイパス経路52を備える。バイパス経路52は、伝送部44の回路を通らずに単に着脱可能部51を通り抜ける構成であり、バイパス入力端53とバイパス出力端54を有している。
また、着脱可能部51は、伝送部入力端55と伝送部出力端56を有している。伝送部入力端56および伝送部出力端57は、着脱可能部51内の配線を通って、表示部41の伝送部44と接続される。また、バイパス経路52も途中で分岐して伝送部44と接続されている。
上記の端子のうち、バイパス入力端53と伝送部入力端55とは、着脱可能部51の入力側のコネクタを構成している。また、バイパス出力端54と伝送部出力端56とは、出力側のコネクタを構成している。
表示ユニット5の間はケーブル57で接続されている。ケーブル57は信号ケーブルである。ケーブル57は、表示ユニット5の入力側のコネクタを、1ユニット前の表示ユニット5の出力側のコネクタと接続する。より詳細には、ケーブル57は、表示ユニット5の着脱可能部51同士を接続している。ケーブル57は内部で交差しており、表示ユニット5のバイパス入力端53を、1ユニット前の表示ユニット5の伝送部出力端56と接続し、かつ、伝送部入力端55を、1ユニット前の表示ユニット5のバイパス出力端54と接続する。ケーブル57の構成は後により詳細に説明する。
上記の構成により、各表示ユニット5の伝送部44は、1ユニット前の表示ユニット5の伝送部44に接続されると共に、1ユニット前の表示ユニット5のバイパス経路52を介して2ユニット前の表示ユニット5の伝送部44に接続される。図4の例では、表示ユニット5cの伝送部44が、バイパス経路52およびケーブル57を経て、1ユニット前の表示ユニット5bの伝送部44に接続される。また、表示ユニット5cの伝送部44が、ケーブル57、1つ前の表示ユニット5bのバイパス経路52、さらにその前のケーブル57を経て、2つ前の表示ユニット5aの伝送部44に接続されている。
図5は、1つの表示ユニット5の構成をより詳細に示しており、特に、伝送部44の構成の詳細を示している。伝送部44は、入力側アドレス変換回路61、第1データ取得部62、第2データ取得部63、データ選択回路64、波形矯正回路65および出力側アドレス変換回路66を備えている。
図5において、第1データ取得部62は、その前段の入力側アドレス変換部61を介して、着脱可能部51の伝送部入力端55に接続されている。伝送部入力端55は、図4に示したように、ケーブル57、1つ前の表示ユニット5のバイパス経路52、その前のケーブル57を介して、2つ前の表示ユニット5の伝送部44と接続されている。これにより、第1データ取得部62は、2つ前の表示ユニット5から表示データを取得する。
また、第2データ取得部63は、着脱可能部51のバイパス経路52に接続されている。バイパス経路52は、図4に示したように、ケーブル57を介して、1つ前の表示ユニット5の伝送部44と接続されている。これにより、第2データ取得部63は、1つ前の表示ユニット5から表示データを取得する。
データ選択回路64は、第1データ取得部62および第2データ取得部63により取得された2つの表示データから正常な表示データを取得する。データ選択回路64は、2つの表示データの各々が正常か否かを判定するように構成されている。本実施の形態では、判定処理が、表示データに設定された規定データの領域を用いて行われる。この規定データの領域では、冗長データが送られる。冗長データは典型的には冗長ビットデータである。この冗長ビットを用いて、誤り検出が行われる。そして、誤りが無ければ、表示データが正常であると判定される。データ選択回路64は、正常な表示データを選択して、データ表示制御部43に供給する。これにより、正常な表示データが発光部51から出力される。
大型映像表示装置1に故障が発生していなければ、第1データ取得部62と第2データ取得部63の両方が、正常な表示データを取得する。このとき、データ選択回路64は、第1データ取得部62により2ユニット前の表示ユニット5から取得された表示データを選択するように構成されている。
波形矯正回路65は、LVDSのために設けられており、波形やクロックの乱れを矯正する。矯正後の表示データは、出力側アドレス変換回路66を経て、伝送部44から出力され、そして、着脱可能部51の伝送部出力端56から出力される。
次に、入力側アドレス変換回路61および出力側アドレス変換回路66について説明する。入力側アドレス変換回路61および出力側アドレス変換回路66は、表示データと共に伝送されるアドレスデータを変換する構成である。ここで、入力側アドレス変換回路61および出力側アドレス変換回路66の機能の詳細を説明する前に、本実施の形態における表示データとアドレスデータの詳細を説明する。
図6は、表示データおよびアドレスデータを示している。図6に示されるように、伝送される表示データは、表示ユニットグループの複数の表示ユニット5でそれぞれ表示されるべき複数の表示データの集まりである。ここでは、表示ユニット別の表示データをユニット表示データという。
また、アドレスデータは、各表示ユニット5が取得すべきユニット表示データのアドレス(位置)を特定するデータである。アドレスデータも、複数の表示ユニット5にそれぞれ対応する複数のアドレスデータの集まりである。ここでは、各表示ユニットのアドレスデータをユニットアドレスデータという。
各表示ユニット5において、第1データ取得部62と第2データ取得部63の各々は、表示データと共に供給されたアドレスデータを参照し、アドレスデータ中で制御フラグがON状態にあるユニットアドレスデータを取得し、さらに、表示データから、ユニットアドレスデータにより特定されるユニット表示データを取得するように構成されている。
上記のデータ構成とデータ取得処理の説明を踏まえ、入力側アドレス変換回路61および出力側アドレス変換回路66について説明する。
図5に示されるように、入力側アドレス変換回路61は伝送部44の入力側に配置されており、表示データは入力側アドレス変換回路61を経て第1データ取得部62に供給される。また、出力側アドレス変換回路66は伝送部44の出力側に配置されており、表示データは出力側アドレス変換回路66を経て伝送部44から送出される。入力側アドレス変換回路61および出力側アドレス変換回路66の各々は、制御フラグONのアドレスを1ユニット分だけ後側(下流側)にずらす処理をアドレスデータに対して行う。これにより、下記の例に示されるように、第1データ取得部62と第2データ取得部63とが、同じアドレスの適切な表示データを取得できる。
図7は、入力側アドレス変換回路61と出力側アドレス変換回路66の機能を示している。ここでは、前提として、表示ユニット5a、5b、5cのアドレスが、各々、アドレス1、2、3である。表示ユニット5a、5b、5cはこの順番でデータ伝送方向に並んでいる。図7は、表示ユニット5a、5bがアドレス1、2の表示データを取得した後に表示ユニット5cにアドレス3の表示データを取得させるためのアドレス変換処理を示している。
図7に示すように、表示ユニット5aでは、出力側アドレス変換回路66が、アドレスデータの制御フラグONの位置を、アドレス1からアドレス2に変換する。このアドレスデータが、表示データと共に、表示ユニット5bのバイパスを経由して、表示ユニット5cに取得される。表示ユニット5cでは、入力側アドレス変換回路61が制御フラグONの位置を、アドレス2からアドレス3に変換する。このようにして、表示ユニット5aから表示ユニット5cへのデータ伝送では、表示ユニット5aの出力側アドレス変換回路66と表示ユニット5cの入力側アドレス変換回路61の2箇所でアドレスがずらされる。このアドレスデータが表示データと共に表示ユニット5cの第1データ取得部62に取得される。したがって、第1データ取得部62は、アドレス3の表示データを取得できる。
また、図7に示すように、表示ユニット5bでは、出力側アドレス変換回路66が、アドレスデータの制御フラグONの位置を、アドレス2からアドレス3に変換する。このアドレスデータが、表示データと共に、表示ユニット5cの第2データ取得部63に取得される。したがって、第2データ取得部63は、アドレス3の表示データを取得できる。
このようにして、入力側アドレス変換回路61と出力側アドレス変換回路66がユニット1つ分だけアドレスをずらす処理を行うことにより、表示ユニット5cが2つの系統から同じアドレスの表示データを適切に取得することができる。
次に、図8および図9を参照して、表示ユニット5間を接続するケーブル57の適当な構成例について説明する。
図8は、ケーブル57の両端にあるコネクタのピン配置を示している。図8において、信号出力コネクタピン配置は、表示ユニット5の着脱可能部51における出力端コネクタと接続されるコネクタのピン配置である。また、信号入力コネクタピン配置は、着脱可能部51における入力端コネクタと接続されるコネクタのピン配置である。図9は、図8のコネクタ間を結ぶケーブル内の伝送線を示している。
図示のように、ケーブル57は、10ピンタイプである。10本のピンのうち、8本のピン1〜8が表示データの伝送に使用され、2本のピン9、10が返信データの伝送に使用される。前者の8本のピン1〜8は、2系統の表示データの伝送に使用される。1系統の伝送に4本のピンが必要であり、したがって、8本のピンで2系統の表示データを伝送できる。1つの系統のための4本のピンのうちで、2本はクロック信号に割り当てられる。
上記の8本のピン1〜8に関して、図8および図9に示されるように、出力側のピン1〜4が入力側のピン5〜8とケーブル内部で接続されている。また、出力側のピン5〜8が入力側のピン1〜4と接続されている。
したがって、ケーブル57は、2系統の線がケーブル内部で交差する構造を有しており、表示データ用のピン配置が出力側と入力側で逆になっている。このようなケーブル57により表示ユニット5間が接続されるので、前出の図4に示されるように、一つの表示ユニット5の伝送部入力端55およびバイパス入力端53が1ユニット前の表示ユニット5のバイパス出力端54および伝送部出力端57とそれぞれ接続される。
ここで、仮にケーブル57が上記のような内部交差構造を有していないとする。その場合、表示ユニット5側が交互に異なる構造を有する必要がある。より詳細には、着脱可能部51が交互に異なる配線構造を有する必要がある。これに対して、本実施の形態では、ケーブル57が内部交差構造を有するので、表示ユニット5の構成を同じにでき、システム構成を簡素にでき、この点で有利である。
また、上記のようにケーブル57が内部交差構造を有するので、単純に同じケーブル57で次から次へと表示ユニット5を接続すれば、図4に示したような適当な配線が形成される。したがって、大型映像表示装置1の設置作業も簡単になり、この点でも有利である。
以上、本実施の形態に係る大型映像表示装置1の構成について説明した。次に、大型映像表示装置1の動作を説明する。まず、ユニット故障が生じていないときの動作を説明する。大型映像表示装置1に映像を表示するときは、表示すべき映像信号が図2の第1制御系3および第2制御系4に入力される。
第1制御系3では、第1制御装置6が入力された映像信号を処理し、大型映像表示部3に適合する表示データに変換する。生成された表示データは、第1信号分配器7を介して大型映像表示部2に供給される。同様に、第2制御系4では、第2制御装置8が映像信号を処理して表示データに変換し、表示データが第2信号分配器9を介して大型映像表示部2に供給される。第1制御系3が第1系統の表示データを供給し、第2制御系4が第2系統の表示データを供給する。両系統の表示データは同一である。
大型映像表示部2では、図1に示したように、第1系統、第2系統・・・の順で、2つの系統の表示ユニット5が交互に配置されている。第1系統の表示データは、まず、先頭に位置する第1系統の表示ユニット5に入力される。そして、第1系統の表示データは、3番目の表示ユニット5、5番目の表示ユニット5というようように、1つおきに配置された第1系統の表示ユニット5の間で伝送される。
また、第1系統の表示データは、第2系統の表示ユニット5へも取り込まれる。第2系統の表示ユニット5は、前後の第1系統の表示ユニット5間で伝送される第1系統の表示データを取得する。例えば、2番目の表示ユニット5が、1番目と3番目の表示ユニット5の間で伝送される第1系統の表示データを取得する。
一方、第2系統の表示データは、2番目に位置する第2系統の表示ユニット5に入力される。2番目の表示ユニット5は、第2系統の表示ユニット5の中では先頭である。そして、第2系統の表示データは、4番目の表示ユニット5、6番目の表示ユニット5というように、1つおきに配置された第2系統の表示ユニット5の間で伝送される。
また、第2系統の表示データは、第1系統の表示ユニット5へも取り込まれる。第1系統の表示ユニット5は、前後の第2系統の表示ユニット5間で伝送される第2系統の表示データを取得する。例えば、3番目の表示ユニット5が、2番目と4番目の表示ユニット5の間で伝送される第2系統の表示データを取得する。また、1番目の表示ユニット5も第2制御系4から第2系統の表示データを取得する。
このようにして、全部の表示ユニット5が、第1系統と第2系統の両方の表示データを取得する。各表示ユニット5では、伝送部31が、これら2系統の表示データの一方を選択する。そして、選択された表示データが表示ユニット5にて表示される。各表示ユニット5が表示データを表示することにより、大型映像表示部2には大型映像が表示される。
上記の動作を、図4および図5に基づいてより詳細に説明する。図4において、表示ユニット5aは第1系統に属する。第1系統の表示データは、表示ユニット5aの伝送部入力端54に入力されて、図5に示されるように入力側アドレス変換回路61を経て第1データ取得部62に取得される。また、第2系統の表示データは、表示ユニット5aのバイパス入力端52に入力されて、第2データ取得部63に取得される。第1データ取得部62および第2データ取得部63の各々は、表示データと共に伝送されるアドレスデータも取得する。アドレスデータは、前述のように処理されて、表示ユニット5で発光部52に出力されるべき表示データを特定するために使用される。
表示ユニット5aでは、データ選択回路64により、第1系統および第2系統の表示データから正常な表示データが選択される。正常時は両系統の表示データが共に正常であり、この場合は、データ選択回路64は、第1データ取得部63によって取得された第1系統の表示データを選択する。選択された表示データは、データ表示制御部43に供給されて、発光部42から出力される。また、選択された表示データは、波形矯正回路65および出力側アドレス変換回路66を経て、表示ユニット5aの伝送部出力端56から出力される。
さらに、第1系統の表示データは、ケーブル57を通り、2番目の表示ユニット5bのバイパス入力端53に入力される。そして、第1系統の表示データは、バイパス経路52を通り抜けると共に、表示ユニット5bで伝送部44の第2データ取得部63に取得される。
また、第2系統の表示データは、表示ユニット5aのバイパス経路52を通り抜けて、バイパス出力端54から出力され、ケーブル57を通り、表示ユニット5bの伝送部入力端55に入力され、入力側アドレス変換回路61を経て第1データ取得部62に取得される。表示ユニット5bのデータ選択回路64は、両系統の表示データから正常な表示データを選択する。正常時は両系統の表示データが共に正常であり、この場合は、データ選択回路64は、第1データ取得部63によって取得された第2系統の表示データを選択する。選択された表示データは、データ表示制御部43に供給されて、発光部42から出力される。また、選択された表示データは、波形矯正回路65および出力側アドレス変換回路66を経て、表示ユニット5bの伝送部出力端56から出力される。
上記の動作が、表示ユニット5c以降のすべての表示ユニット5で行われる。これにより、上述したように、各表示ユニット5が、2系統の表示データを取得して、一方の表示データを選択および出力する。
次に、1つの表示ユニット5の伝送部44が故障したときの動作を説明する。伝送部44の故障としては、例えば、図5の波形矯正回路65の故障が挙げられる。伝送部44が表示データを送出不能になる。
ここでは、例として、図1の2番目の表示ユニット5が故障したとする。このとき、3番目の表示ユニット5は、2番目の表示ユニット5から第2系統の表示データを取得できなくなる。しかし、3番目の表示ユニット5は、1番目の表示ユニット5から第1系統の表示データを取得できる。そして、3番目の表示ユニット5は、第1系統の表示データを正常な表示データとして選択する。選択された表示データが、発光部52から出力されると共に、3番目の表示ユニット5から送出される。したがって、3番目の表示ユニット5は、その機能を維持できる。
また、2番目の表示ユニット5が故障すると、4番目の表示ユニット5は2番目の表示ユニット5から第2系統の表示データを取得できなくなる。しかし、4番目の表示ユニット5は、3番目の表示ユニット5から第1系統の表示データを取得できる。そして、4番目の表示ユニット5は、第1系統の表示データを正常な表示データとして選択する。選択された表示データが、発光部52から出力される。また、4番目の表示ユニット5は、選択した第1系統の表示データを、第2系統の表示データとして後段の表示ユニット5へ向けて送出する。こうして、4番目の表示ユニット5も機能を維持できる。
このようにして、2番目の表示ユニット5が故障しても、3番目と4番目の表示ユニット5は正常な表示データを取得して正常に動作できる。5番目以降の表示ユニット5は、故障発生前と同様に動作できる。したがって、異常動作部位を故障した表示ユニット5に限定することができ、表示不能領域を小さくできる。
また、故障部位の交換作業は以下のようにして行われる。図5において、表示ユニット5bの伝送部44が故障したとする。このとき、表示ユニット5bの表示部41が交換される。表示部41が交換されれば、表示部41に一体化された伝送部44も交換される。この交換作業において、他の表示ユニット5へのデータ伝送は、表示ユニット5bの着脱可能部51のバイパス経路52を介して継続される。したがって、活性交換、すなわち運用状態での交換が可能である。
以上に例として、2番目の表示ユニット5、すなわち第2系統の表示ユニット5にて伝送部31が故障したときの動作を説明した。第1系統の表示ユニット5の伝送部31が故障したときの動作も、第1系統と第2系統が入れ替わる点を除いて同様である。
以上に本発明の第1の実施の形態に係る大型映像表示装置1について説明した。本実施の形態によれば、複数の系統で同一の表示データが大型映像表示部2に供給される。大型映像表示部2では、各表示ユニット5の伝送部44が、複数の系統の表示データを取得して、取得された複数の系統の表示データから正常な表示データを選択するように構成されている。したがって、各表示ユニット5は、前段の表示ユニットに伝送部44の故障が生じ、一つの系統の表示データを正常に取得できなくても、他の系統の正常な表示データを取得することができる。これにより、伝送部44の故障が発生したときの異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、大型映像表示部2は、互いに異なる系統の表示データを伝送する2つの系統の表示ユニット5をデータ伝送方向に沿って交互に有している。各表示ユニット5の伝送部44は、データ伝送方向に沿って2ユニット前の表示ユニット5から同系統の表示データを取得すると共に、前後の表示ユニット5の間で伝送される異系統の表示データをも取得する。これにより、1つの表示ユニット5にて伝送部44の故障が生じても他の表示ユニット5が表示データを継続して取得できる。また、交互に配置された2つの系統の表示ユニット5が互いに異なる表示データをそれぞれ伝送するので、各表示ユニット5が2つの同じ構成の伝送回路を備えなくても2重化伝送を行える。したがって、簡素な構成でもって、故障発生時の異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、各表示ユニット5は、伝送部44の処理回路を通ることなく表示ユニット5を通り抜けるバイパス経路52を備える。そして、各表示ユニット5の伝送部44とバイパス経路52が、データ伝送方向に沿って1ユニット前の表示ユニット5のバイパス経路52および伝送部4とそれぞれ接続される。これにより、各表示ユニット5の伝送部44が、1ユニット前の表示ユニット5のバイパス経路52を経由して2ユニット前の表示ユニット5の伝送部44と接続される。このようにして、表示ユニット5に設けたバイパス経路52を利用することにより、ケーブル配線が簡素になり、簡素な構成で信頼性を向上できる。
また、本実施の形態によれば、各表示ユニット5は、伝送部44に通じる伝送部入力端55および伝送部出力端56と、バイパス経路52のバイパス入力端53およびバイパス出力端54とを備える。データ伝送経路に沿って前後の2つの表示ユニット5はケーブル57で接続される。ケーブル57は、後側の表示ユニット5の伝送部入力端55およびバイパス入力端53を前側の表示ユニット5のバイパス出力端54および伝送部出力端56と接続するように内部交差構造を有している。このような構成により、上述のように、ケーブル内で伝送線を交差させたので、表示ユニット5の構成を共通化することができ、構成を簡素にできる。
また、本実施の形態によれば、各表示ユニット5は、発光素子が配列された発光部42を含む表示部41と、表示部41に対して着脱可能な着脱可能部51とを備える。伝送部44が表示部41に設けられ、バイパス経路52が着脱可能部51に設けられている。このような構成により、故障した伝送部44が着脱可能部51から切り離されても、着脱可能部51のバイパス経路52を介した伝送が継続されて、他の表示ユニット5が正常動作を継続できる。伝送部44の故障時にも活性交換が可能になり、さらに好適な大型映像表示装置1を提供できる。
また、上述のように表示部41と着脱可能部51で表示ユニット5を構成したことにより、LVDS等のための伝送部44への電源も表示部41の表示装置電源45から供給される。従来のようなLVDSのための電圧降下回路を着脱可能部51側に設ける必要がなく、構成も簡素になる。
さらにまた、着脱可能部51は、上述の実施の形態にも示されたようにバイパス経路やコネクタ等の構成を有しており、故障が生じにくい。そして、このような故障しにくい着脱可能部51によって表示データの伝送機能が確保されるので、信頼性を好適に向上できる。
また、本実施の形態によれば、表示データが、複数の表示ユニット5でそれぞれ表示されるべき複数のユニット表示データで構成される。また、表示データが、各表示ユニット5が取得すべきユニット表示データの表示データ内での位置を特定するアドレスデータと共に送信される。伝送部44は、伝送部44から送出されるアドレスデータをデータ伝送方向に沿って1ユニット分だけ後側にずらす出力側アドレス変換回路66と、2ユニット前の表示ユニット5から取得されたアドレスデータをデータ伝送方向に沿って1ユニット分だけ後側にずらす入力側アドレス変換回路61とを有する。このような構成により、アドレス変換処理が適切に行われ、各表示ユニット5が、表示出力すべき必要な表示データを適切に取得できる。
また、本実施の形態によれば、データ伝送方向に沿って先頭に位置する表示ユニット5が、異なる複数の制御系から複数の系統の表示データを入力する。このような構成により、制御系も多重化されて、信頼性がさらに向上する。従来は、制御系が2重化されるときは、制御系と大型映像表示部の間に、2つの制御系を切り替える切替装置が必要であった。本発明では複数の制御系の表示データが複数の系統の表示データとして大型映像表示部に入力されるので、従来のような切替装置が不要になる。したがって、簡素な構成で信頼性を向上できる。
また、別の観点では、上記の実施の形態に係る大型映像表示装置1は下記のように表現できる。すなわち、本実施の形態の大型映像表示装置1においては、各表示ユニット5の伝送部44が、データ伝送方向に沿って上流側にあって表示ユニット5からの間隔が異なる複数の他の表示ユニット5から表示データを取得するように構成されている。このような構成により、1つの表示ユニットにて伝送部44の故障が生じても他の表示ユニット5が表示データを継続して取得できる。また、各表示ユニット5が2つの同じ構成の伝送部を備えなくても2重化伝送を行える。したがって、簡素な構成でもって、故障発生時の異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上することができる。
なお、上述の別の観点で考えたとき、本実施の形態には各種の変形が可能である。上述の実施の形態では各表示ユニットが1ユニット前と2ユニット前の表示ユニットから表示データを取得するように構成されたが、変形例では、各表示ユニットが、1ユニット前の表示ユニットと3ユニット前の表示ユニットから表示データを取得するように構成されてよい。この場合、各表示ユニットは、3ユニット前の表示ユニットとは、途中にある2つの表示ユニットのバイパス経路を介して接続されてよい。
また例えば、各表示ユニットが、2ユニット前の表示ユニットと3ユニット前の表示ユニットから表示データを取得するように構成されてよい。この場合、2系統の表示データとも、途中の表示ユニットのバイパス経路を介して取得されてよい。
また、本発明の範囲で、各表示ユニットが、3つ以上の表示ユニット、例えば、1ユニット前、2ユニット前および3ユニット前の表示ユニットから表示データを取得してもよい。
このように、本発明では、各表示ユニット5が、間隔が異なる複数の表示ユニット5から表示データを取得するように構成されてよい。この条件が満たされる範囲で、上記に例示されるように各種の変形が可能である。
そして、変形例の構成においても、上述の実施の形態における構成と同様に、各表示ユニット5がバイパス経路を備え、バイパス経路を使って適切な配線が好適に実現され、これにより構成を簡素化できる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る大型映像表示装置について説明する。第2の実施の形態に係る大型映像表示装置の全体構成は、第1の実施の形態と同様である。第2の実施の形態では、表示ユニット5の構成が第1の実施の形態と異なる。以下の説明では、第1の実施の形態と共通する事項の説明を省略し、第1の実施の形態との相違点を主として説明する。
図10は、第2の実施の形態における表示ユニット71を示している。表示ユニット71は、表示部72と、表示部72に対して着脱可能な伝送部73で構成されている。
表示部72は、発光部74、データ表示制御部75および表示装置電源76を備えている。発光部74は、多数の発光素子が配列されたパネルであり、発光素子はLEDである。データ表示制御部75は、伝送部73から受け取った表示データに従って発光部74を制御する。
伝送部73は、第1伝送部81、第2伝送部82という2つの伝送回路で構成されている。さらに、伝送部73は、これら構成に電源を供給するためにLVDSに対応した電圧降下回路83を備えている。
表示データの入出力のための構成としては、表示ユニット71は、第1入力端84、第2入力端85、第1出力端86および第2出力端87を伝送部73に有している。各表示ユニット71の第1入力端84および第2入力端85が、ケーブル88により、1ユニット前の表示ユニット71の第1出力端86および第2出力端87と接続されている。ケーブル88は、電圧降下回路83のための接続線でもある。また、先頭の表示ユニット71では、第1入力端84および第2入力端85が、それぞれ、第1制御系3および第2制御系4に接続されて、第1系統の表示データおよび第2系統の表示データを入力する。
次に、伝送部73における第1伝送部81および第2伝送部82について説明する。概略的には、両方の伝送部81、82の各々が、第1系統と第2系統の両方の表示データを入力して、両系統の表示データから正常な表示データを選択するように構成されている。
図10において、第1伝送部81は、第1入力端84および第2入力端85の両入力端と接続され、また、第1出力端86と接続されている。第1伝送部81は、データ取得部91、データ選択回路92、波形矯正回路93およびアドレス変換回路94を有している。
データ取得部91は、第1入力端84および第2入力端85から入力された2系統の表示データを取得する構成であり、上述の実施の形態の第1データ取得部および第2データ取得部に相当する構成である。データ取得部91は、表示データと共にアドレスデータを受け取り、アドレスデータに基づいて表示データの取得処理を行う。
データ選択回路92は、データ取得部91によって取得された2つの表示データから正常な表示データを選択する。データ選択回路92は、上述の実施の形態と同様に、冗長データに基づく誤り検出機能によって正常な表示データを選択してよい。また、故障が発生していないときは、両系統の表示データが正常である。この場合、データ選択回路92は、第1入力端84から入力された第1系統の表示データを選択する。選択された表示データは、表示部72のデータ表示制御部75に供給される。
波形矯正回路93は、LVDSのために設けられており、波形やクロックの乱れを矯正する。アドレス変換回路94は、次の表示ユニット71のためにアドレスデータを変換する。この変換では、制御フラグONのアドレスが1ユニット分だけ後側(下流側)にずらされる。表示データは、変換後のアドレスデータと共に、第1伝送部81から第1出力端86を通って次の表示ユニット71へ向けて出力される。
第2伝送部82は、第1伝送部81と同様に、第1入力端84および第2入力端85の両入力端と接続されている。出力端に関しては、第1伝送部81が第1出力端86と接続されているのと異なり、第2伝送部82は第2出力端87と接続されている。
第2伝送部82は、データ取得部95、データ選択回路96、波形矯正回路97およびアドレス変換回路98を有している。これら構成は、第1伝送部81のデータ取得部91、データ選択回路92、波形矯正回路93およびアドレス変換回路94と概ね同様である。
ただし、第1伝送部81のデータ選択回路92は、両系統の表示データが正常であれば第1入力端84からの第1系統の表示データを選択した。これに対して、第2伝送部82のデータ選択回路96は、両系統の表示データが正常であれば第2入力端85からの第2系統の表示データを選択する。また、第2伝送部82で処理された表示データとアドレスデータは、第2出力端87を通って次の表示ユニット71へ出力される。
第2伝送部82のデータ選択回路96も、第1伝送部81のデータ選択回路92と同様に、表示部72のデータ表示制御部75に表示データを供給する。データ表示制御部75は、第1伝送部81および第2伝送部82の両方から表示データを受け取ったときは、第1伝送部81からの表示データに従って発光部74を動作させる。しかし、第1伝送部81から表示データが供給されないときは、データ表示制御部75は、第2伝送部82からの表示データに従って発光部74を発光させる。
以上に、第2の実施の形態に係る大型映像表示装置1における表示ユニット71の構成を説明した。その他、各表示ユニット71の表示部72は、第1伝送部81と第2伝送部82のどちらからの表示データを表示するかを切替可能に構成されている。この切替は、遠隔制御によって行われる。遠隔制御は、第1制御装置6または第2制御装置8といった制御装置により行われてよい。切替の制御信号は、表示データと共に送られて、表示部72に供給されてよい。
次に、図11を参照し、第2の実施の形態に係る大型映像表示装置1の動作について説明する。前述したように、大型映像表示装置1では多数の表示ユニット71が順次接続されている。図11は、先頭の4つの表示ユニット71を示している。図11は、説明を簡単にするために、主として各表示ユニット71の表示部72、第1伝送部81および第2伝送部82のみを示している。
まず、正常時の動作を説明する。先頭の表示ユニット71は、第1制御系3から第1系統の表示データを受信し、第2制御系4から第2系統の表示データを受信する。
両系統の表示データがアドレスデータと共に第1伝送部81に入力される。両系統の表示データが正常な場合、第1伝送部81は第1系統の表示データを選択し、表示部72に供給する。また、第1伝送部81は、第1系統の表示データに波形矯正処理を施し、さらに、表示データに付随するアドレスデータの変換処理を行う。そして、処理後の第1系統の表示データとアドレスデータは、第1出力端86から次の表示ユニット71の第1入力端84へと送信される。
一方、第2伝送部82にも両系統の表示データが入力される。第2伝送部82は、両系統の表示データが正常な場合、第2系統の表示データを選択し、表示部72に供給する。また、第2伝送部81は、第2系統の表示データに波形矯正処理を施し、さらに、アドレスデータの変換処理を行う。そして、処理後の第2系統の表示データとアドレスデータは、第2出力端87から次の表示ユニット71の第2入力端85へと送信される。
また、表示部72は、第1伝送部81と第2伝送部82の両方から表示データを受け取る。正常時は、表示部72は、第1伝送部81からの表示データを出力する。
以上に、1番目の表示ユニット71の動作を説明した。2番目以降の表示ユニット71も同様に動作する。したがって、各表示ユニット71では、第1伝送部81が2系統の表示データから第1系統の表示データを選択して次の表示ユニット71に出力し、第2伝送部82が第2系統の表示データを選択して次の表示ユニット71に出力する。こうして、第1系統の表示データが第1伝送部81により伝送され、第2系統の表示データが第2伝送部82により伝送され、両系統の表示データが並列で伝送されていく。そして、各表示ユニット71が表示データに従って動作することにより、全体として大型映像が表示される。
次に、故障発生時の動作を説明する。図11において、例えば、2番目の表示ユニット71にて第1伝送部81が故障したとする。このとき、2番目の表示ユニット71では、表示部71が、第2伝送部82からの表示データを出力し、したがって、正常な表示を継続できる。
また、2番目の表示ユニット71にて第1伝送部81が故障すると、3番目の表示ユニット71の第1入力端84へは表示データが入力されなくなる。しかし、3番目の表示ユニット71の第1伝送部81および第2伝送部82は、第2入力端85から正常な第2系統の表示データを受け取り、この第2系統の表示データを選択する。したがって、3番目の表示ユニット71もその機能を維持できる。なお、3番目の表示ユニット71の第1伝送部81は、選択した第2系統の表示データを、第1系統の表示データとして、第1出力端86から4番目の表示ユニット71に出力する。
上記の例では、第1伝送部81が故障した。しかし、第2伝送部82が故障したときも同様である。
また、別の例としては、2番目の表示ユニット71の第1伝送部81と3番目の表示ユニット71の第2伝送部82とが同時に故障したとする。この場合も、2番目、3番目の表示ユニット71は、故障していない伝送部の機能を利用して表示を継続できる。また、2番目、3番目の表示ユニット71は1系統の表示データを出力できるので、後段の表示ユニット71はそれらの機能を維持できる。
上記の動作が可能な点で、本実施の形態は、単なる伝送系統の2重化よりも有利である。単なる伝送系統の2重化では、ある表示ユニットで第1系統の伝送部が故障し、他の表示ユニットで第2系統の伝送部が故障すると、その後の表示ユニットは表示データを受け取れない。しかし、本実施の形態では、上述のように、1つの表示ユニット内で2つの伝送部の各々が両系統の表示データの選択処理を行うので、上記のような複数箇所の故障が発生しても後段の表示ユニットが表示データを受け取れる。
次に、故障部位を検出するための動作について説明する。本実施の形態では、上述の例に示されたように、1つの表示ユニット71で第1伝送部81または第2伝送部82が故障しても、全体の表示が継続される。したがって、表示部位が単純には特定されない。そこで、下記の動作により故障した表示ユニット71が特定される。
ここでは、前述した遠隔操作機能が用いられる。遠隔操作機能は、1つ1つの表示ユニット71に対して、第1伝送部81と第2伝送部82のどちらの表示データを発光部から出力するかを指示できる。この機能を利用して故障した伝送部が検出される。故障検出は例えば以下のようにして行われる。
本実施の形態では、デフォルト設定では、全表示ユニット71が、第1伝送部81の表示データを出力するように構成されている。そこで、遠隔操作装置が、1つの表示ユニット71に対して切替制御を行い、第2伝送部82の表示データを出力させる。この切替により、表示ユニット71が映像を出力しなくなれば、その表示ユニット71の第2伝送部82が故障している。
上記の遠隔操作が、1つ1つの表示ユニット71に対して順次行われる。これにより、故障した第2伝送部82が特定され、したがって故障した表示ユニット71も特定される。
また、第1伝送部81の故障は、例えば以下のようにして検出される。この場合、まず、全表示ユニット71が、遠隔制御により、第2伝送部82の表示データを出力するように切り替えられる。それから、一つの表示ユニット71が、第1伝送部81の表示データを出力するように切り替えられる。この切替えが、1つ1つの表示ユニット71に対して順次行われる。これにより、第2伝送部82の場合と同様に、故障した第1伝送部81を特定でき、したがって故障した表示ユニット71も特定できる。
上記の例では、遠隔操作は、表示部71が第1伝送部81と第2伝送部82のどちらの表示データを出力するかを切り替える操作であった。他の遠隔操作でも、故障部位の検出が可能である。例としては、遠隔操作が、データ選択回路92、96が2つの表示データのどちらを選択するかを強制的に切り替えてもよい。別の例では、遠隔操作が、第1伝送部81または第2伝送部82の一方の動作を抑制してもよい。これらの例でも、遠隔操作の対象ユニットを順次変えていくことにより、上述の例と同様に、故障部位を検出可能である。
以上に本発明の第2の実施の形態に係る大型映像表示装置について説明した。本実施の形態によれば、複数の系統で同一の表示データが大型映像表示部2に供給される。大型映像表示部2では、各表示ユニット71の伝送部73が、複数の系統の表示データを取得して、取得された複数の系統の表示データから正常な表示データを選択するように構成されている。したがって、各表示ユニット71は、前段の表示ユニットに伝送部73の故障が生じ、一つの系統の表示データを正常に取得できなくても、他の系統の正常な表示データを取得することができる。これにより、伝送部73の故障が発生したときの異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、表示ユニット71が複数の伝送部81、82を備え、複数の伝送部81、82の各々が、複数の系統の表示データを入力して、複数の系統の表示データから正常な表示データを選択するように構成されている。このような構成により、1つの表示ユニット71で1系統の伝送部に故障が生じても、後段の表示ユニット71が複数の系統の表示データの取得を継続できる。したがって、単なる多重化を越えた信頼性の向上が可能である。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明した。しかし、本発明は上述の実施の形態に限定されず、当業者が本発明の範囲内で上述の実施の形態を変形可能なことはもちろんである。
以上のように、本発明にかかる大型映像表示装置は、表示ユニットの伝送部の故障が発生しても、異常動作部位を少なくでき、信頼性を向上できるという効果を有し、競技場、イベント会場等の各種施設用の表示装置等として有用である。
本発明の第1の実施の形態における大型映像表示装置を示す図 大型映像表示装置の全体構成を示す図 大型映像表示装置の制御系の構成を示す図 大型映像表示部の一部の表示ユニットを示す図 一つの表示ユニットの構成を示す図 表示データとアドレスデータを示す図 アドレス変換処理を示す図 ユニット間のケーブルの構成としてのコネクタピン配置を示す図 ユニット間のケーブルの内部交差構造を示す図 第2の実施の形態に係る大型映像表示装置を構成する表示ユニットを示す図 第2の実施の形態に係る大型映像表示装置の動作を説明する図 従来の大型映像表示装置を示す図 従来の大型映像表示装置を構成する表示ユニットを示す図
符号の説明
1 大型映像表示
2 大型映像表示部
3 第1制御系
4 第2制御系
5 表示ユニット
31 伝送部
41 表示部
42 発光部
43 データ表示制御部
44 伝送部
45 表示装置電源
51 着脱可能部
52 バイパス経路
57 ケーブル
61 入力側アドレス変換回路
62 第1データ取得部
63 第2データ取得部
64 データ選択回路
65 波形矯正回路
66 出力側アドレス変換回路

Claims (13)

  1. 複数の表示ユニットが配列されており、前記表示ユニット間のデータ伝送によって前記複数の表示ユニットの各々が表示データを取得して表示する大型映像表示部と、
    前記大型映像表示部に複数の系統で同一の表示データを供給するデータ供給手段とを備え、
    前記大型映像表示部の前記各表示ユニットが、前記表示データを取得して送出する処理を行う伝送部を備え、前記伝送部が、前記複数の系統の表示データを取得して、取得された前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択して表示し、選択した系統の表示データを下流側の表示ユニットに送出することを特徴とする大型映像表示装置。
  2. 前記大型映像表示部は、互いに異なる系統の表示データを伝送する2つの系統の表示ユニットをデータ伝送方向に沿って交互に有しており、
    前記各表示ユニットの前記伝送部は、前記データ伝送方向に沿って2ユニット前の前記表示ユニットから同系統の前記表示データを取得すると共に、前記表示ユニットを挟む前後の前記表示ユニットの間で伝送される異系統の前記表示データをも取得するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の大型映像表示装置。
  3. 前記各表示ユニットは、前記伝送部の処理回路を通ることなく前記表示ユニットを通り抜けるバイパス経路を備え、
    前記各表示ユニットの前記伝送部と前記バイパス経路が、前記データ伝送方向に沿って1ユニット前の前記表示ユニットの前記バイパス経路および前記伝送部とそれぞれ接続されており、
    前記各表示ユニットの伝送部が、前記1ユニット前の表示ユニットの前記バイパス経路を経由して前記2ユニット前の表示ユニットの前記伝送部と接続されていることを特徴とする請求項2に記載の大型映像表示装置。
  4. 前記各表示ユニットは、前記伝送部に通じる伝送部入力端および伝送部出力端と、前記バイパス経路のバイパス入力端およびバイパス出力端とを備え、
    データ伝送経路に沿って前後の2つの前記表示ユニットはケーブルで接続され、前記ケーブルは、後側の前記表示ユニットの前記伝送部入力端および前記バイパス入力端を前側の前記表示ユニットの前記バイパス出力端および前記伝送部出力端と接続するように内部交差構造を有していることを特徴とする請求項3に記載の大型映像表示装置。
  5. 各表示ユニットは、発光素子が配列された発光部を含む表示部と、前記表示部に対して着脱可能な着脱可能部とを備え、前記伝送部が前記表示部に設けられ、前記バイパス経路が前記着脱可能部に設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の大型映像表示装置。
  6. 前記表示データが、複数の表示ユニットでそれぞれ表示されるべき複数のユニット表示データで構成され、
    前記表示データが、各表示ユニットが取得すべきユニット表示データの前記表示データ内での位置を特定するアドレスデータと共に送信され、
    前記伝送部は、前記伝送部から送出される前記アドレスデータを前記データ伝送方向に沿って1ユニット分だけ後側にずらす出力側アドレス変換回路と、前記2ユニット前の前記表示ユニットから取得された前記アドレスデータを前記データ伝送方向に沿って1ユニット分だけ後側にずらす入力側アドレス変換回路とを有することを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の大型映像表示装置。
  7. 前記各表示ユニットの前記伝送部が、前記データ伝送方向に沿って上流側にあって前記表示ユニットからの間隔が異なる複数の他の表示ユニットから前記表示データを取得することを特徴とする請求項1に記載の大型映像表示装置。
  8. 前記表示ユニットが複数の各々独立した伝送部を備え、前記複数の伝送部の各々が、前記複数の系統の表示データを入力して、前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の大型映像表示装置。
  9. 前記データ伝送方向に沿って先頭に位置する前記表示ユニットが、異なる複数の制御系から前記複数の系統の表示データを入力することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の大型映像表示装置。
  10. 複数の表示ユニットが配列された大型映像表示部に適用され、前記表示ユニット間のデータ伝送によって前記複数の表示ユニットの各々が表示データを取得して、前記大型映像表示部が大型映像を表示する大型映像表示方法であって、
    前記大型映像表示部に複数の系統で同一の表示データを供給し、
    前記大型映像表示部の前記各表示ユニットが、前記複数の系統の表示データを取得して、取得された前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択して表示し、選択した系統の表示データを下流側の表示ユニットに送出することを特徴とする大型映像表示方法。
  11. 互いに異なる系統の表示データを伝送する2つの系統の表示ユニットをデータ伝送方向に沿って交互に配置し、
    前記各表示ユニットが、前記データ伝送方向に沿って2ユニット前の前記表示ユニットから同系統の前記表示データを取得すると共に、前記表示ユニットを挟む前後の前記表示ユニットの間で伝送される異系統の前記表示データをも取得することを特徴とする請求項10に記載の大型映像表示方法。
  12. 前記各表示ユニットが、前記データ伝送方向に沿って上流側にあって前記表示ユニットからの間隔が異なる複数の他の表示ユニットから前記表示データを取得することを特徴とする請求項10に記載の大型映像表示方法。
  13. 前記表示ユニットが、複数の伝送部の各々にて、前記複数の系統の表示データを入力して、前記複数の系統の表示データから正常な表示データを選択することを特徴とする請求項10に記載の大型映像表示方法。
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