JP2007297253A - ガラス切断方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスを線引ライン上で走行中に切断でき、ガラススペーサの製造に適したガラス切断方法及びその装置を提供する。
【解決手段】ガラス母材22から線引きされて走行しているガラス2を切断するために、該ガラス2と直交する加傷刃3を上記ガラス2と並走させつつ、その加傷刃3を該ガラス2に直交移動させて該ガラス2を加傷し、その加傷されて走行しているガラス2に曲げ歪みを与えることにより、該ガラス2の加傷箇所を切断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスを線引ライン上で走行中に切断でき、ガラススペーサの製造に適したガラス切断方法及びその装置に関する。
厚くて重いブラウン管に代わるディスプレイとして、薄型で軽い自発光式のフラット型電子線励起ディスプレイがある。このフラット型電子線励起ディスプレイは、片面に画像形成部材が形成されたガラス基板からなる前面板と、その画像形成部材に対向する電子放出素子群を搭載したガラス基板からなる背面板とを備える。画像形成部材は、電子放出素子からの電子ビームが照射されて発光する蛍光体を有する。前面板と背面板とは、支持枠を介して互いに気密的に接合されて支持枠と共に気密の耐大気圧構造をなす真空容器を形成する。
このようなフラット型電子線励起ディスプレイにあっては、電子ビームを蛍光体に照射して蛍光を発生させることにより画像を形成するため、電子線源(電子放出素子のこと)、蛍光体、その他の構成部品が作り込まれる真空容器内は、約1.33×10-3Pa以下の真空雰囲気に保持される。このため、ディスプレイの表示面積が大きくなるに従って真空容器内部と外部との気圧差によって前面板と背面板が変形又は接触することがある。この変形又は接触を防止して前面板と背面板との間隔を一定に保つために、前面板と背面板との間には大気圧支持部材として複数のガラススペーサが挿入される。
このガラススペーサの製造方法の一つとして母材ガラスを加熱しつつ延伸する方法が種々提案されていると共に、長尺に形成されたガラス部材を切断する方法が提案されている。
具体的には、略直方断面を有する加熱炉内部にそれぞれ独立して制御装置により制御される2対のヒータを設け、加熱炉の直下に1対の延伸ロールを設置した製造装置を用い、この製造装置に架設された母材ガラスをモータ駆動により供給速度を制御しつつ下端から順次加熱炉に送り込み、加熱炉から引き出したガラスを狭持しながら所定の延伸速度で延伸する方法が特許文献1に開示されている。
また、あらかじめ側面を研磨した多角形断面を有する素材棒(母材)を垂直降下可能な機械系設備に結合し、下端から順次リング状の加熱装置内に挿入・溶融し、その加熱装置は低電圧の熱線を熱源とし、±0.1℃に調整することができ、その加熱装置下方に設置された1対の駆動ベルトによって延伸する方法が特許文献2に開示されている。
また、光ファイバを2つのクランプで保持し、それらの間で刃物を光ファイバに関して直交方向にスライドさせて光ファイバ表面に傷を付けて、傷を付けた反対側から光ファイバを曲げるように押圧して切断する方法が特許文献3に開示されている。
特開2004−14199号公報 特開平07−144939号公報 特開平06−347648号公報
しかしながら、特許文献1,2の延伸方法と特許文献3の切断方法は、互いに結合できない技術であり、線引ライン上で走行中のガラスを連続的に自動切断する技術は未確立である。
前述のようにガラススペーサは、フラット型電子線励起ディスプレイの前面板と背面板との間に挿入される部材であるから数十mm乃至数百mmの長さで使用されるので、母材ガラスから線引きしたガラスを切断して製造することになる。
一方、光ファイバの用途は通信用が主であるので、数百m乃至数十kmの長さで使用されるので、このような十分に長い定尺にするために切断したり、他の光ファイバと接続するために切断する以外には、切断する必要がない。このように、光ファイバの線引ライン上で光ファイバをガラススペーサ程度の短い定尺に切断する必要性がないことから、その技術も未開発である。このため、新規な技術分野であるフラット型電子線励起ディスプレイのガラススペーサに望ましい線引ライン上でのガラスの切断方法は知られていない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ガラスを線引ライン上で走行中に切断でき、ガラススペーサの製造に適したガラス切断方法及びその装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明のガラス切断方法は、ガラス母材から線引きされて走行しているガラスを切断するために、該ガラスと直交する加傷刃を上記ガラスと並走させつつ、その加傷刃を該ガラスに直交移動させて該ガラスを加傷し、その加傷されて走行しているガラスに曲げ歪みを与えることにより、該ガラスの加傷箇所を切断するものである。
上記加傷刃を回転円盤に保持させ、この回転円盤を接線が上記ガラスと平行になる姿勢で回転させることにより、上記加傷刃を上記ガラスと並走させてもよい。
上記加傷刃を上記ガラスと並走区間を有する循環ベルトに保持させ、この循環ベルトを走行させることにより、上記加傷刃を上記ガラスと並走させてもよい。
上記加傷刃を該加傷刃と一体走行すると共に上記ガラスの直角方向に移動自在のアームに保持させ、このアームの走行経路に上記ガラスの直角方向に膨らんだガイドを設け、このガイドの膨らみに沿わせて上記アームを案内することにより、上記加傷刃を上記ガラスに直角に当てて直角に移動させてもよい。
上記加傷されて走行しているガラスを曲げローラに押し当てることにより、該ガラスに曲げ歪みを与えてもよい。
上記曲げローラをガラスに臨ませて待機させ、上記ガラスの加傷箇所が通過するときに上記曲げローラを進出させて上記ガラスを押し曲げることにより、該ガラスの加傷箇所に曲げ歪みを与えてもよい。
上記ガラスの走行経路の2箇所に案内ローラを固定的に配置すると共にこれら案内ローラに上記ガラスの反対側から対向させて上記曲げローラを待機させ、該曲げローラを両案内ローラ間に進出させて上記ガラスを押し曲げてもよい。
上記曲げローラを上記走行しているガラスに接して固定配置し、この曲げローラとは上記ガラスの反対側に可動案内ローラを待機させ、上記曲げローラを上記ガラスの加傷箇所が通過するときに上記可動案内ローラを上記曲げローラの下流に進出させることにより、上記曲げローラのところで上記ガラスを押し曲げてもよい。
複数個の上記可動案内ローラを上記曲げローラの斜め下流に回転軸を有する案内ローラ保持用回転円盤に等間隔で保持させ、この案内ローラ保持用回転円盤を回転させることにより、順次、上記可動案内ローラを上記曲げローラの下流に進出させてもよい。
また、本発明のガラス切断装置は、ガラス母材から線引きされて走行しているガラスを切断する装置であって、該ガラスと直交する加傷刃と、この加傷刃を上記ガラスと並走させる加傷刃並走手段と、その加傷刃を該ガラスに直角に当てて直角に移動させて該ガラスを加傷する加傷刃直角移動手段と、その加傷刃で加傷されて走行しているガラスに曲げ歪みを与えて該ガラスの加傷箇所を切断させる曲げ歪み付与手段とを備えたものである。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)ガラスを線引ライン上で走行中に切断できる。
(2)ガラススペーサの製造に適する。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明に係るガラス切断装置1は、走行しているガラス2と直交する加傷刃3と、この加傷刃3をガラス2と並走させる加傷刃並走手段4と、その加傷刃3をガラス2に直角に当てて直角に移動させてガラス2を加傷する加傷刃直角移動手段5と、その加傷刃3で加傷されて走行しているガラス2に曲げ歪みを与えてガラス2の加傷箇所を切断させる曲げ歪み付与手段6とを備える。
加傷刃3は、ガラス2に加傷可能な超硬材製の刃物である。加傷刃3は、平刃形状である。
加傷刃並走手段4は、回転円盤7で構成される。この回転円盤7に加傷刃3を保持させて回転させることで加傷刃3を走行させる。すなわち、回転円盤7を接線がガラス2と平行になる姿勢で設置してある。図示した回転円盤7は時計回りに回転するものとする。よって、右半分が下向きに回転する。一方、ガラス2は、線引ラインを考慮し、上から下へ走行するものとしてある。よって、回転円盤7を回転させると、加傷刃3が回転円盤7の右半分にあるとき、ガラス2と並走することになる。
加傷刃直角移動手段5は、以下に述べるアーム8とガイド9とから構成される。
加傷刃3は、この加傷刃3と一体走行するアーム8に保持されている。すなわち、アーム8が回転円盤7の側面に取り付けられており、そのアーム8に加傷刃3が形成もしくは取り付けられている。また、アーム8は、ガラス2の直角方向(この実施形態では回転円盤7の回転軸と平行な方向)に移動自在のものである。すなわち、アーム8は基端部が回転円盤7の側面に固定され、加傷刃3のある先端部が自由となっており、回転円盤7の側面に沿う姿勢から、外力によって先端部が回転円盤7の側面から離れた姿勢になることができると共に、図示しないバネ部材の付勢力により、外力がなければ先端部が回転円盤7の側面に沿う姿勢に戻ることができる。回転円盤7は例えばアルミ製で、径は300mmである。
アーム8は回転円盤7と共に回転するので、ガラス2の走行経路と並行するアーム8の走行経路(回転軌跡)が存在する。この走行経路にガラス2の直角方向に膨らんだガイド9が設けられている。ガイド9は、回転円盤7の外周から隙間を開け、回転円盤7の外周の丸みに沿って円弧状に形成されている。そのガイド9の一部が、ガラス2の直角方向に向かって丸く膨らんでおり、その膨らみ10の一部がアーム8の走行経路へ突き出している。従って、回転円盤7の回転に伴ってアーム8が走行してくると、アーム8はガイド9の膨らみ10に当たり、先端部が回転円盤7の側面から離れる方向に移動することになる。膨らみ10が小さくなると、前述した付勢力で先端部が回転円盤7のほうへ戻る。つまり、アーム8はガイド9に沿って案内されて、往復運動をすることになる。これにより、加傷刃3がガラス2の直角方向に往復運動する。
この加傷刃3の往復運動の経路がガラス2に交差しており、回転円盤7の1回転に一度、回転円盤7上におけるアーム8の円周角位置が時計の3時の角度(反時計回転なら9時の角度)のときに、加傷刃3がガラス2に当たるようになっている。加傷刃3は、ガラス2に直角に当たることになる。回転円盤7の回転速度は図示しない回転速度制御装置により任意に制御できる。加傷刃3の最先端(ガラス2に当たる部分)の周速度(接線速度)がガラス2の走行速度と等しくなるように制御することにより、加傷刃3とガラス2とが同期して走行し、このとき加傷刃3がガラス2に直角に往復運動することでガラス2には直角な直線状の傷を与えることができる。
曲げ歪み付与手段6は、加傷刃並走手段4及び加傷刃直角移動手段5よりもガラス2の走行方向下流に設置されている。曲げ歪み付与手段6の好適な実施形態は曲げローラ11である。走行しているガラス2を曲げローラ11に押し当てると、曲げローラ11を通過するガラス2に曲げローラ11の外周に沿った曲げが加えられる。この実施形態では、曲げローラ11を常にガラス2に押し当てるのではなく、ガラス2の加傷箇所が通過するときのみ曲げローラ11を進出させてガラス2を押し曲げるようにする。
図示した曲げローラ11は、ガラス2の直角方向(この実施形態では回転円盤7の9時の方向)に移動自在な可動ローラであり、図示しない駆動機構によって、ガラス2に臨ませた待機位置から、ガラス2に押し当たる切断位置まで往復させることができる。曲げローラ11がガラス2に押し当たるのは、加傷箇所の裏側である。曲げローラ11は、ガラス2の加傷箇所が通過するとき(またはその直前に)に切断位置に進出して、ガラス2の切断後、速やかに待機位置に戻るよう、図示しない曲げ時期制御装置(シーケンサ、コンピュータなど)により制御される。また、加傷刃3が回転円盤7の1回転ごとに3時の角度においてガラス2に当たることから、加傷が行われる周期(ガラス走行距離)が決まるので、この加傷周期に合わせて曲げローラ11が切断位置に進出するよう機械的に定めても良い。
この実施形態では、曲げ歪み付与手段6には、曲げによる切断を確実にするために、複数のローラを設けている。すなわち、ガラス2の走行経路の2箇所に案内ローラ12を固定的に配置すると共にこれら案内ローラ12にガラス2の反対側から対向させて曲げローラ11を待機させ、曲げローラ11を両案内ローラ12間に進出させてガラス2を押し曲げるようになっている。2箇所の案内ローラ12は、ガラス2の走行経路に接して設けられる。曲げローラ11は、ガラス2の反対側から案内ローラ12に対向する待機位置に待機し、ガラス2に向かって両案内ローラ12間に割り込むように切断位置に進出する。従って、ガラス2が図示範囲の上流から下流まで全体にわたって曲がることはなく、案内ローラ12間だけで曲がるので、曲げローラ11の移動距離が短くても曲げの曲率を大きくすることができる。例えば、曲げローラ11及び案内ローラ12の径はそれぞれ60mm、案内ローラ12間距離は200mmである。曲げローラ11は両案内ローラ12の上下方向中央に位置する。
図1のガラス切断装置の動作を説明する。
加傷刃並走手段4である回転円盤7が加傷刃3を伴って時計回りに回転すると、加傷刃3が回転円盤7の3時の角度に来るたびに、加傷刃3がガラス2に並走し、走行速度が同期する。この直前より、加傷刃直角移動手段5であるアーム8とガイド9とが互いに干渉し、アーム8がガイド9の膨らみ10を辿り始める。回転円盤7が更に回転すると、アーム8が回転円盤7の側面からいったん遠ざかり、膨らみ10を越えてまた近付く。
よって、加傷刃3は、ガラス2の直角方向に往復移動して、回転円盤7の側面と同一面上にある刃待機位置#1、ガラス2の走行経路に交差する加傷中位置#2、ガラス2を通り越した加傷終了位置#3、その位置を維持する加傷後保持位置#4を経て回転円盤7の側面と同一面上の刃待機位置#5に戻る。加傷刃3が加傷中位置#2を通るとき、ガラス2に対して直角に当たる加傷刃3がガラス2に直角な方向に移動するので、ガラス2が直角に加傷される。加傷終了位置#3から加傷後保持位置#4までの間に、回転円盤7の回転により、加傷刃3がガラス2から退避するので、加傷後保持位置#4から刃待機位置#5までの間に加傷刃3が戻っても、ガラス2は加傷されない。
加傷刃並走手段4及び加傷刃直角移動手段5の下流では、曲げ歪み付与手段6である曲げローラ11はガラス2に臨んで待機位置に待機している。このとき、ガラス2は案内ローラ12に沿って下向きに走行する。加傷されたガラス2の加傷箇所が曲げローラ11を通過する直前に曲げローラ11が進出を始め、ガラス2を押し曲げ始める。加傷箇所が曲げローラ11の最突端を通過するとき、ガラス2は傷を広げるように曲げが加わるので、傷が広がって切断される。切断後、曲げローラ11は直ちに待機位置に戻る。切断されたガラス13は案内ローラ12に載ってから下方に流れる。
次に、本発明の他の実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図3に示されるように、このガラス切断装置31は、加傷刃3と、加傷刃並走手段4と、加傷刃直角移動手段5と、曲げ歪み付与手段6とを備える。以下、図1のガラス切断装置1と異なる点のみ説明する。
加傷刃並走手段4は、加傷刃3をガラス2と並走区間を有する循環ベルト32に保持させ、この循環ベルト32を走行させることにより、加傷刃3をガラス2と並走させるようになっている。循環ベルト32は、少なくとも一方が駆動ローラである2つのベルト用ローラ33に掛け渡され、これらベルト用ローラ33が時計回りに回転することで、右半分が下向きに走行する。ベルト用ローラ33は、図示しないサーボモータにより駆動され、回転速度は任意に制御できる。
加傷刃直角移動手段5としては、循環ベルト32の外周面に取り付けられたマウント34の側面にアーム35が取り付けられ、アーム35が循環ベルト32と一体走行するようになっている。さらに、アーム35は、ガラス2の直角方向であるベルト用ローラ33の回転軸と平行な方向に移動自在に構成されている。一方、アーム35の走行経路にガラス2の直角方向に膨らんだガイド36が設けられている。ガイド36は、循環ベルト32から隙間を開け、循環ベルト32と並行に延びてから円弧状に形成されている。そのガイド36の一部が、ガラス2の直角方向に向かって丸く膨らんでおり、その膨らみ36の一部がアーム35の走行経路へ突き出している。従って、循環ベルト32の走行に伴ってアーム35が走行すると、アーム35はガイド36の膨らみ37に沿って案内されて、往復運動をすることになる。
これにより、図1のガラス切断装置1の場合と同様に、加傷刃3がガラス2の直角方向に往復運動して、刃待機位置#1、加傷中位置#2、加傷終了位置#3、加傷後保持位置#4、刃待機位置#5を経由する。
曲げ歪み付与手段6は、加傷されたガラス2の走行経路の最も上流にガラス2に接する固定案内ローラ38を設け、その下流のガラス2の反対側に曲げローラ39をガラス2に接するようにして固定配置し、この曲げローラ39とはガラス2の反対側、つまり固定案内ローラ38と同じ側に可動案内ローラ40を待機させ、曲げローラ39をガラス2の加傷箇所が通過するときに可動案内ローラ40を曲げローラ39の下流に進出させることにより、曲げローラ39のところでガラス2を押し曲げるようになっている。
可動案内ローラ40は、1個だけ設けて進出後退させても良いが、ここでは複数の可動案内ローラ40を順次、進出させる構成となっている。すなわち、複数個の可動案内ローラ40を曲げローラ39の斜め下流に回転軸を有する案内ローラ保持用回転円盤41に等間隔で保持させ、この案内ローラ保持用回転円盤41を回転させることにより、順次、可動案内ローラ40を曲げローラ39の下流に進出させるようになっている。この実施形態では可動案内ローラ40は6個であり、同一円周上に60°間隔で配置されている。
さて、このガラス切断装置31では、加傷刃並走手段4が循環ベルト32で構成されているため、加傷刃3がガラス2と全く等速で並走する区間が長く、この区間において加傷刃3が下方に傾くこともない。また、加傷刃直角移動手段5では、この区間において、アーム35がガイド36に案内されて起きあがるので、加傷刃3が刃待機位置#1、加傷中位置#2、加傷終了位置#3を経由する間、加傷刃3が平行移動し、加傷刃3の軌跡に円弧が含まれないため、ガラス2に対する加傷刃3の突き出し量が一定に保持され、ガラス2に付けられる傷の深さが加傷開始から終了まで一定する。
また、加傷刃並走手段4が循環ベルト32で構成されているため、循環ベルト32の周長及びベルト用ローラ33間隔を変更することで、ガラス2の切断長を変えることができる。このとき、循環ベルト32の周長を長くする場合にもベルト用ローラ33の径を拡大する必要がないので、ガラス切断装置31が大型化するのを回避することができる。
曲げ歪み付与手段6においては、ガラス2は、固定案内ローラ38から曲げローラ39に渡ることにより、若干の曲がりを有する。しかし、可動案内ローラ40が曲げローラ39の下流に進出することにより、ガラス2は曲げローラ39の外周で最も大きく曲がり、切断される。このとき、切断されたガラス13は可動案内ローラ40に載ってから下方に流れる。また、切断された直後のガラス2の先端が曲げローラ39の外周を回ったところで、次に進出してくる可動案内ローラ40に押されるので、ガラス2の先端が不定な方向へ突き出すことがなく、安定して同じ方向に案内される。
次に、本発明のガラス切断装置1をガラス2の線引ライン上に設置した実施例を説明する。
図2に示されるように、線引装置21は、母材ガラス22を精密に垂直下降させるために保持する母材保持具23と、その母材保持具23をスライドさせるスライドレール24と、母材保持具23を下降させるサーボモータ(図示せず)と、母材ガラス22の先端を加熱する線引炉25と、線引炉25内に母材ガラス22の先端が維持されるよう母材保持具23の位置を制御する図示しない先端維持装置と、線引炉25から出たガラス2の径を測定する外径測定器26と、線引炉25から出たガラス2を引き取る引取ローラ27と、ガラス2の径が一定になるよう引取速度を制御する図示しない引取速度制御装置とを備える。
外径測定器26は、例えば、レーザ光をガラス2に直交させて照射し、ガラス2反対側で受光することでガラス2の径を測定するものである。
引取ローラ27は、ガラス2を狭持して引き取るべく、2個の同形のローラを互いに対向配置させたものである。
この線引装置21の下流に図1で説明したガラス切断装置1を設置し、ガラス2の走行経路が押し曲げの部分を除き一貫して鉛直になるようにする。
ここで、ガラス2はフラット型電子線励起ディスプレイのガラススペーサに用いるものであり、断面が長方形でその寸法は、例えば幅(加傷刃3が往復移動する方向)2mm、厚さ(曲げローラ11が往復移動する方向)0.12mmである。
次に、線引ライン上でのガラス切断の動作を図2により説明する。
線引装置21にて、幅120mm、厚さ7.0mm、長さ1500mmの断面が長方形のソーダライムガラスからなる母材ガラス22を母材保持具23に連結し、線引炉25をあらかじめ約800℃に昇温しておく。線引炉25として高純度カーボン製の内径140mmのマッフル炉を用い、線引炉25内には酸化防止のためにマスフローコントローラ(図示せず)を介してHeガスを投入しておく。母材保持具23をサーボモータによって下降させ、速度17mm/minで母材ガラス22を線引炉25の炉心部に送り込む。
線引炉25の直下にて外径測定器26により径(幅と厚さ)を測定し、引取ローラ27で引き取る。幅2.0mm、厚さ0.12mmのガラス2が約60m/minの速度で線引きされ、下流ではその速度でガラス2が走行する。
ガラス切断装置1では、長さ1.0mの定尺でガラススペーサを切り出すものとする。このために、回転円盤7の外径を約300mmとし、加傷刃3刃先の回転半径を159mmとすると、加傷刃3刃先の軌跡周長がちょうど1.0mになる。回転円盤7の回転速度は約60rpmとする。回転円盤7の回転速度と引取ローラ27の引取速度(ガラス2の走行速度)は、電気的な制御により同期をとる。曲げローラ11が切断位置と待機位置を往復移動するタイミングも引取ローラ27からの電気信号に基づいて作る。曲げローラ11は、約1回/secの頻度で進出し、0.1sec間だけ切断位置に留まる。
以上示した各種数値はいずれも例示であり、本発明を限定するものではない。
本発明の一実施形態を示すガラス切断装置の図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 本発明の実施例を示す線引装置及びガラス切断装置の図であり、(a)は側面図、(b)は正面図と断面図である。 本発明の他の実施形態を示すガラス切断装置の図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
符号の説明
1,31 ガラス切断装置
2 ガラス
3 加傷刃
4 加傷刃並走手段
5 加傷刃直角移動手段
6 曲げ歪み付与手段
7 回転円盤
8,35 アーム
9,36 ガイド
11 曲げローラ
12 案内ローラ
32 循環ベルト32
38 固定案内ローラ
39 曲げローラ
40 可動案内ローラ

Claims (10)

  1. ガラス母材から線引きされて走行しているガラスを切断するために、該ガラスと直交する加傷刃を上記ガラスと並走させつつ、その加傷刃を該ガラスに直交移動させて該ガラスを加傷し、その加傷されて走行しているガラスに曲げ歪みを与えることにより、該ガラスの加傷箇所を切断することを特徴とするガラス切断方法。
  2. 上記加傷刃を回転円盤に保持させ、この回転円盤を接線が上記ガラスと平行になる姿勢で回転させることにより、上記加傷刃を上記ガラスと並走させることを特徴とする請求項1記載のガラス切断方法。
  3. 上記加傷刃を上記ガラスと並走区間を有する循環ベルトに保持させ、この循環ベルトを走行させることにより、上記加傷刃を上記ガラスと並走させることを特徴とする請求項1記載のガラス切断方法。
  4. 上記加傷刃を該加傷刃と一体走行すると共に上記ガラスの直角方向に移動自在のアームに保持させ、このアームの走行経路に上記ガラスの直角方向に膨らんだガイドを設け、このガイドの膨らみに沿わせて上記アームを案内することにより、上記加傷刃を上記ガラスに直角に当てて直角に移動させることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のガラス切断方法。
  5. 上記加傷されて走行しているガラスを曲げローラに押し当てることにより、該ガラスに曲げ歪みを与えることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のガラス切断方法。
  6. 上記曲げローラをガラスに臨ませて待機させ、上記ガラスの加傷箇所が通過するときに上記曲げローラを進出させて上記ガラスを押し曲げることにより、該ガラスの加傷箇所に曲げ歪みを与えることを特徴とする請求項5記載のガラス切断方法。
  7. 上記ガラスの走行経路の2箇所に案内ローラを固定的に配置すると共にこれら案内ローラに上記ガラスの反対側から対向させて上記曲げローラを待機させ、該曲げローラを両案内ローラ間に進出させて上記ガラスを押し曲げることを特徴とする請求項6記載のガラス切断方法。
  8. 上記曲げローラを上記走行しているガラスに接して固定配置し、この曲げローラとは上記ガラスの反対側に可動案内ローラを待機させ、上記曲げローラを上記ガラスの加傷箇所が通過するときに上記可動案内ローラを上記曲げローラの下流に進出させることにより、上記曲げローラのところで上記ガラスを押し曲げることを特徴とする請求項5記載のガラス切断方法。
  9. 複数個の上記可動案内ローラを上記曲げローラの斜め下流に回転軸を有する案内ローラ保持用回転円盤に等間隔で保持させ、この案内ローラ保持用回転円盤を回転させることにより、順次、上記可動案内ローラを上記曲げローラの下流に進出させることを特徴とする請求項8記載のガラス切断方法。
  10. ガラス母材から線引きされて走行しているガラスを切断する装置であって、該ガラスと直交する加傷刃と、この加傷刃を上記ガラスと並走させる加傷刃並走手段と、その加傷刃を該ガラスに直交移動させて該ガラスを加傷する加傷刃直角移動手段と、その加傷刃で加傷されて走行しているガラスに曲げ歪みを与えて該ガラスの加傷箇所を切断する曲げ歪み付与手段とを備えたことを特徴とするガラス切断装置。
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