JP2007296489A - 水表面浮遊物除去用器具及び除去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水表面の高さ位置の変化に自動的に適応しながら、油膜、及び塵等の水表面浮遊物を人手を介さずに除去し得る器具及び装置の構成を提供すること。
【解決手段】 ポンプ4及びフィルタ5ーと連通しているパイプ2に対し、上側から開口吸水部1を、当該吸水部の下側に固着している嵌合パイプ13を介して、上下方向の位置を調整自在の状態にて設け、当該開口吸水部1の開口部分の面積は、前記パイプの断面積よりも大きい状態にあり、かつ開口吸水部1の下部に前記パイプ2又は前記嵌合パイプ13との間に空隙を形成し得るような周囲枠を固着していることに基づく水表面浮遊物除去用器具及び水の排水溝と連通しているポンプ4及びフィルター5、及びこれらのうちの一方と連通状態にある前記の水表面浮遊物除去用器具を設けたことに基づき、前記課題を達成し得る水表面浮遊物除去装置。
【選択図】 図3
【解決手段】 ポンプ4及びフィルタ5ーと連通しているパイプ2に対し、上側から開口吸水部1を、当該吸水部の下側に固着している嵌合パイプ13を介して、上下方向の位置を調整自在の状態にて設け、当該開口吸水部1の開口部分の面積は、前記パイプの断面積よりも大きい状態にあり、かつ開口吸水部1の下部に前記パイプ2又は前記嵌合パイプ13との間に空隙を形成し得るような周囲枠を固着していることに基づく水表面浮遊物除去用器具及び水の排水溝と連通しているポンプ4及びフィルター5、及びこれらのうちの一方と連通状態にある前記の水表面浮遊物除去用器具を設けたことに基づき、前記課題を達成し得る水表面浮遊物除去装置。
【選択図】 図3
Description
本発明は、室内における魚育成容器、又は室外における池、湖、川、海等の水表面において浮遊している油、塵等の浮遊物を除去する為の器具及び当該器具と結合している浮遊物除去装置に関するものである。
室内において、金魚等の魚を養育する水槽、及び室外において、魚を養殖させるための池、湖、川、海等において、表面に油、塵等が浮遊し、水中を透過する光(室内の場合は電灯、室外の場合には日光)の透過に対する重大な支障と化し、かつ魚の育成に支障が生ずる場合がある。
従来、このような水表面の浮遊物を除去するには、網、ブラシ等を手作業又は機械によって移動させることによって行われている。
しかしながら、手作業は煩雑であり、他方機械によって移動させるには、複雑な機構に基づいて人が操作することを不可欠としており、人手を介さずに当該浮遊物を除去することができない。
尤も、特許文献1においては、吸水菅と配水管とを連通状態としたうえで、当該連通部位にエアポンプによって送り込んだエアを移動させることによって、吸水菅側から表面油膜を含む水を吸引し、かつ油膜部分を濾過したうえで排出菅から排出する構成が開示されている。
しかしながら、前記構成の場合には、エアポンプを採用している為に、水中においてポンプを作動することが不可能であり、しかも吸水菅の吸水口及び配水管の排水口を自動的に水表面の位置を調整する構成が開示されていないため、人為的にそのような位置を調整しなければならない点において、基本的な欠陥を有している。
本発明は、水表面の高さ位置(上下方向位置)の変化に自動的に適応しながら、油膜、及び塵等の水表面浮遊物を人手を介さずに除去し得る器具及び装置の構成を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、
(1)ポンプ及びフィルターと連通しているパイプに対し、上側から開口吸水部を、当該吸水部の下側に固着している嵌合パイプを介して上下方向の位置を調整自在の状態にて設け、当該開口吸水部の開口部分の面積は、前記パイプの断面積よりも大きい状態にあり、かつ開口吸水部の下部に前記パイプ又は前記嵌合パイプとの間に空隙を形成し得るような周囲枠を固着していることに基づく水表面浮遊物除去用器具、
(2)水の排水口と連通しているポンプ及びフィルター、及びこれらのうちの一方と連通状態にある前記(1)記載の水表面浮遊物除去用器具を設けたことに基づく水表面浮遊物体除去装置、
からなる。
(1)ポンプ及びフィルターと連通しているパイプに対し、上側から開口吸水部を、当該吸水部の下側に固着している嵌合パイプを介して上下方向の位置を調整自在の状態にて設け、当該開口吸水部の開口部分の面積は、前記パイプの断面積よりも大きい状態にあり、かつ開口吸水部の下部に前記パイプ又は前記嵌合パイプとの間に空隙を形成し得るような周囲枠を固着していることに基づく水表面浮遊物除去用器具、
(2)水の排水口と連通しているポンプ及びフィルター、及びこれらのうちの一方と連通状態にある前記(1)記載の水表面浮遊物除去用器具を設けたことに基づく水表面浮遊物体除去装置、
からなる。
前記基本構成(1)(2)においては、周囲枠とパイプ又は嵌合パイプとの間の空隙によって充満した空気の浮力によって、水表面における水位の変化如何に拘らず、開口吸水部の上側に位置している開口端部の位置を自動的に水表面の高さ位置(上下方向の位置)よりもやや低い位置に配置した状態を維持し、かつポンプの作動に伴い、人手を要せずに前記浮遊物をフィルターを介して除去することが可能になると共に、ポンプ及びフィルターを水中の内外において設置することが可能となり、所望の場所において前記除去の動作を実現することができる。
図3(a)(b)は共に、夫々前記(1)(2)の基本構成における典型的な実施形態を示しており、開口吸水部1が皿状(図3(a)の場合)、又はテーパー状(図3(b)の場合)である場合を示しているが、図3(a)に示すように周囲枠11に1箇所又は複数個の上下方向に窪んだ状態となっている凹部111を設け、かつ当該凹部111の周囲を上下方向の位置を調整自在としたうえで巻着し得る環状弾性体112を備えていることを特徴としている(尚、図3(a)は、1個の凹部111を設けた場合を示す。)。
前記のような形状を採用することによって、開口部の面積をポンプ4及びフィルター5と連通しているパイプ2の断面積よりも容易に大きな状態とし(尚、この点は前記のような皿状、又はテーパー状の場合だけでなく、単なる平板状の開口吸水部(図示せず)の場合においても同様である。)、しかも図3(a)のように周囲枠11に設けた凹部111において環状の弾性体13が巻着している下端の位置を調整した場合には、周囲枠11とパイプ2又は嵌合パイプ13との空隙において充満する空気の量を調整し、ひいては開口吸水部1の浮力、更には水中における高さ位置(上下方向の位置)を調整し、ポンプ4による吸水量をも適宜調整しながら、水と共に吸引された浮遊物8をフィルター5によって濾過することができる(尚、図3(a)は、嵌合パイプ13が、パイプ2の外側から嵌合しており、かつ、周囲枠11と嵌合パイプ13との間に空隙が形成されていることを示す。)。
図3(b)は、排水口24の高さの上下方向の位置が開口吸水部1の位置と同一であるか又は当該位置よりも低い状態であって、吸引した水を循環し得ること、及びポンプ4の上下方向の吸水部の位置が開口吸水部1よりも低い状態であって、水中にて作動し得ることを特徴としている(図3(b)の側面図においては、嵌合パイプ13はパイプ2の内側から嵌合しているため見えない状態となっている。)。
このような特徴点によって図3(b)に示す実施形態による水表面浮遊物除去装置においては、水槽6、池、湖、川、海に浮遊物を除去した後に、浄化された水を循環して還元することが可能となると共に、ポンプ4を水中に配置させることによって開口吸水部1との距離を近く設定することによって、ポンプ4による吸水効果を高めることと共に、フィルター5をも水中に設けた場合には、水中の所望の位置において水表面7における浮遊物8の除去作業を行うことができる。
図3(b)は、水槽6に前記(2)の水表面浮遊物除去装置を設置した状態を示しているが、池、湖、川、海のような屋外においても、柵等の固着用の設備を設置したうえで、当該装置の開口吸水部1以外の部位を当該設備に固着することによって、当該装置を作動させることになる。
ポンプ4の作動によって、油、塵等の浮遊物8が開口吸水部1において順次吸引される現象は、図4(a)、(b)に示すように、当該浮遊物8が開口吸水部1の開口端、又はその近傍において吸引が生じている位置(概略開口端の略中央位置)に順次集中し、水と共に下方に吸引されて順次移動することに由来している。
したがって、ポンプ4による前記吸水圧は、水の表面周囲から吸引が行われる中心位置に水が集中し得るような圧力であれば良い(尚、図4(a)においては、嵌合パイプ13がパイプの内側にて嵌合しており、周囲枠11とパイプ2との間に空隙が形成されている状態を示す。)。
以下、実施例に従って説明する。
実施例1は、図1に示すように、前記(1)、(2)の基本構成において、開口端に上下方向、又は斜方向に沿って複数本の細長スロット又は細長ボード12を相互に隙間を有する状態にて立設したことを特徴としている(尚、図1(a)、(b)は、平板状の開口吸水部1において、細長状ボードを立設した場合を示している)。
油膜は、水表面7上の広い面積であって一体を形成しており、図4に示すように、吸引側における略中央位置に集中した後に、水と共に下方に吸引されて移動する際、大きな塊状態となって移動し難い現象が生ずる場合がある。
しかしながら、実施例1のように、複数本の細長状のスロット又は細長状ボード12を相互の隙間を介して立設した場合には、油膜は吸引される際、図5に示すように細長状スロット又は細長状ボード12によって分散されたうえで、前記隙間を介して吸引の中心位置に集中することになり、前記のような塊状態が形成されることを免れることができ、水表面7の油をスムースに吸引することが可能となる。
しかしながら、実施例1のように、複数本の細長状のスロット又は細長状ボード12を相互の隙間を介して立設した場合には、油膜は吸引される際、図5に示すように細長状スロット又は細長状ボード12によって分散されたうえで、前記隙間を介して吸引の中心位置に集中することになり、前記のような塊状態が形成されることを免れることができ、水表面7の油をスムースに吸引することが可能となる。
実施例1においては、このような基本的作用効果以外に、前記隙間を通過し得ないような大きなゴミが開口吸水部1及びパイプ2内に吸い込まれることを阻止するという副次的な作用効果も発揮することができる。
実施例2は、図2(a)、(b)に示すように、ポンプ4及びフィルター5と連通しているパイプ2において、開口吸水部1に接続されている側と、ポンプ4及びフィルター5に接続されている側とを直交又は斜交状態によって接続し、当該接続部位を基準として、開口吸水部1に接続している側と二重構成となるような、内側パイプ21を回転自在とし、かつ、下端を開口状態とした状態にて設け、前記接続部位に対し、開閉自在となるような2個の孔又は隙間3を設置し、当該2個の孔又は隙間3は前記内側パイプ21内の斜方向の遮蔽板23を介して、相互に連通し得ない状態とし、一方の孔又は隙間3は、開口吸水部1と連通し、他方の孔又は隙間3は、内側パイプ21の開口した前記下端と連通していることを特徴としている。
実施例2においては、内側パイプ21の回転によって図2(a)に示すように、遮蔽板23よりも上側に位置している孔又は隙間3が直交又は斜交状態にある接続部位と接した場合には、当該接続部位が開口吸水部1と連通している場合には、水表面7の浮遊物8を除去する作用を行うことができ、逆に図2(b)に示すように、遮蔽板23よりも下側に位置している孔が直行又は斜交状態の接続部位に接した場合には、内側パイプ21の下側開口端と連通することによって、水中から水を吸引して濾過することが可能となる。
即ち、実施例2の場合には、水表面7の浮遊物8の除去と、水中の濾過とを兼用することが可能となる。
本発明は、魚の育成のみならず、水表面及び水中の浄化に関する産業分野において利用することができる。
1 開口吸水部
11 周囲枠
111 凹部
112 環状の弾性体
12 細長状スロット又は細長状ボード
13 嵌合用パイプ
2 パイプ
21 内側パイプ
22 外側パイプ
23 遮蔽板
24 排水口
3 孔又は隙間
4 ポンプ
5 フィルター
6 水槽
7 水表面
8 浮遊物
9 空気層
11 周囲枠
111 凹部
112 環状の弾性体
12 細長状スロット又は細長状ボード
13 嵌合用パイプ
2 パイプ
21 内側パイプ
22 外側パイプ
23 遮蔽板
24 排水口
3 孔又は隙間
4 ポンプ
5 フィルター
6 水槽
7 水表面
8 浮遊物
9 空気層
Claims (10)
- ポンプ及びフィルターと連通しているパイプに対し、上側から開口吸水部を、当該吸水部の下側に固着している嵌合パイプを介して上下方向の位置を調整自在の状態にて設け、当該開口吸水部の開口部分の面積は、前記パイプの断面積よりも大きい状態にあり、かつ開口吸水部の下部に前記パイプ又は前記嵌合パイプとの間に空隙を形成し得るような周囲枠を固着していることに基づく水表面浮遊物除去用器具。
- 開口給水部が平板状、皿状、又はテーパー状の何れかの形状であることを特徴とする請求項1記載の水表面浮遊物除去用器具。
- 開口端に上下方向、又は斜方向に沿って複数本の細長スロット、又は細長ボードを相互に隙間を有する状態にて立設したことを特徴とする請求項1,2記載の水表面浮遊物除去用器具。
- 周囲枠に1箇所又は複数個の上下方向に窪んだ状態となっている凹部を設け、かつ当該凹部の周囲を上下方向の位置を調整自在としたうえで巻着し得る環状弾性体を備えていることを特徴とする請求項1,2,3記載の水表面浮遊物除去用器具。
- ポンプ及びフィルターと連通しているパイプにおいて、開口吸水部に接続されている側と、ポンプ及びフィルターに接続されている側とを直交又は斜交状態によって接続し、当該接続部位を基準として、開口吸水部に接続している側と二重構成となるような、内側パイプを回転自在とし、かつ下端を開口状態とした状態にて設け、前記接続部位に対し、開閉自在となるような2個の孔又は隙間を設置し、当該2個の孔又は隙間は前記内側パイプ内の斜方向の遮蔽板を介して、相互に連通し得ない状態とし、一方の孔又は隙間は、開口吸水部と連通し、他方の孔又は隙間は、内側パイプの開口した前記下端と連通していることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の水表面浮遊物除去用器具。
- 水の排水口と連通しているポンプ並びにフィルター、及びこれらのうちの一方と連通状態にある請求項1記載の水表面浮遊物除去用器具を設けたことに基づく水表面浮遊物体除去装置。
- 水表面浮遊物除去用器具が、請求項2,3,4,5の何れかに該当することを特徴とする請求項6記載の水表面浮遊物体除去装置。
- 排水口の高さの上下方向の位置が開口吸水部の位置と同一であるか又は当該位置よりも低い状態であって、吸引した水を循環し得ることを特徴とする請求項6,7記載の水表面浮遊物体除去装置。
- ポンプの上下方向の吸水部の位置が開口吸水部よりも低い状態であって、水中にて作動し得ることを特徴とする請求項6,7,8記載の水表面浮遊物体除去装置。
- フィルターを水中に設けたことを特徴とする請求項9記載の水表面浮遊物体除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006128122A JP2007296489A (ja) | 2006-05-02 | 2006-05-02 | 水表面浮遊物除去用器具及び除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2007296489A true JP2007296489A (ja) | 2007-11-15 |
Family
ID=38766433
Family Applications (1)
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JP2006128122A Pending JP2007296489A (ja) | 2006-05-02 | 2006-05-02 | 水表面浮遊物除去用器具及び除去装置 |
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JP (1) | JP2007296489A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014104452A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Teral Inc | 排水装置 |
CN113951207A (zh) * | 2021-12-22 | 2022-01-21 | 北京猫猫狗狗科技有限公司 | 一种鱼缸水处理装置及鱼缸 |
KR102612549B1 (ko) * | 2023-06-27 | 2023-12-11 | 강원특별자치도 | 육상양식 사육수조의 중앙집중식 버켓형 드레인장치 |
-
2006
- 2006-05-02 JP JP2006128122A patent/JP2007296489A/ja active Pending
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