JP2007295233A - 動画像再符号化装置、動画像編集装置、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】縮小を伴う再符号化において、高速に処理を行う動画像再符号化装置を提供する。
【解決手段】動画像を符号化したビットストリームを復号し、復号されたフレーム、動きベクトルV、及びブロックサイズBを出力する復号部1と、復号部1から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小22と、復号部1から出力された動きベクトルBとブロックサイズBとを縮小する動きベクトル縮小部21と、動きベクトル縮小部21から出力された縮小後の動きベクトルv及びブロックサイズbを利用して、フレーム縮小部22で縮小したフレームに対する再符号化時の動き補償を行う動き補償部45とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、動画像再符号化装置、動画像編集装置、プログラム、及び記録媒体に関し、より詳細には、符号化された動画像のストリームから異なるストリームを生成する際に使用する動画像再符号化装置、動画像編集装置、それら装置のプログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
近年、デジタル化の発展により映像の高画質化及び大画面化が進み、映像に関する情報量が増加している。情報の圧縮なしでは通信チャネルの圧迫や蓄積媒体の容量不足などが生じ映像を扱うことが困難となるため、圧縮技術の進歩が不可欠となっている。画像圧縮の原理や国際標準などについては、例えば非特許文献1,2などに詳しく記載されている。
一般にデジタル画像の情報は膨大であるが、その圧縮・伸張において、まったく同じものを再現しなくても、人間の目には画質の劣化が分からないため、重要でない情報を削除する「非可逆圧縮」が用いられている。静止画像の非可逆圧縮では、画像の成分を周波数に分解し、人間の目には知覚しやすい低周波に多くビットを割り当て、高周波のビット数を減らす方法が一般的で、国際標準であるJPEG(Joint Photographic Experts Group)でも採用されている。
動画圧縮も静止画像と同様に、高周波のビット数を減らす技術が使われている。ただし、動画像では、隣接するフレームは非常に似通っている部分が多いため、これを利用してさらに大幅な圧縮を実現することができる。フレーム間の相関を利用する圧縮をフレーム間圧縮という。フレーム間圧縮では、動き補償と呼ばれる技術が圧縮率の鍵となる。
動き補償技術について、図7を参照して説明する。フレームFc内の特定のブロックBcをその情報だけで符号化するのではなく、既に符号化されているフレームFrを復号し符号化のための参照フレームとして用いる。図7のように、その参照フレームFr内で符号化対照のブロックBcに類似したブロックBrを検索し、検索したブロックBrが符号化対照のブロックBc(ブロックBcに対応する参照フレームFr内のブロックBcr)からどれだけずれたところにあるかを表す位置ベクトルVと、検索したブロックBrと符号化対照のブロックBcとの差分である予測誤差を符号化することにより、圧縮率を向上させる。ブロックマッチングによるフレーム間圧縮では、あらゆる組み合わせから一番近いブロックを検索する必要があるため、演算に時間がかかる。
ところで、動画像符号化技術の研究開発は、国際標準化と密接に関係している。それは、統一の規格を作成することで幅広いアプリケーションへの適用が可能となるからである。
動画圧縮の国際標準化は、1980年代から始まり、通信分野を中心としたITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)勧告のH.260シリーズと、蓄積分野を中心としたISO/IEC(国際標準化機構/国際電気標準会議)の国際標準のMPEG(Moving Picture Experts Group)シリーズとが存在する。各標準化は、特定のメディアでの使用を目的にした仕組みを取りつつ、効率的な符号化技術を取り入れてきた。
最新の動画圧縮の国際標準は、ITU−TとISO/IECの共同グループJVT(Joint Video Team)によって開発されたH.264/AVCであり、2003年に標準化されている。H.264/AVCは、共同で標準化を行ったため、通信・蓄積といった分野に関わらず汎用的なものとなっている。ITU−TではH.264、ISO/IECではMPEG−4 Part10 AVC(Advanced Video Coding)という名称で呼ばれている。
H.264/AVCは、JVTによって開発された汎用的な動画圧縮技術である。H.264/AVCでは、携帯電話などの低ビットレートからHDTV(高精細度テレビジョン)などの高ビットレートまで幅広く利用されることが想定されている。従来のMPEG−4に比べ、圧縮過程の多くの面で改良されており、新たに算術符号化やフィルタなどのツールも追加され、圧縮率でMPEG−2の2倍以上、MPEG−4の1.5倍以上になるとされている。情報量は、この技術により圧縮前の1/100〜1/20を実現している。表1にMPEG−4とH.264/AVCのツールの比較を示す。H.264/AVCでは、動き補償のためのブロックサイズの種類が、以前の符号化に比べて増えていることがわかる。
Figure 2007295233
ところで、共通の圧縮方式をサポートすることで、ある機器で符号化された動画像データを、通信や記録媒体などを利用して、他の機器で表示することができる。しかし、機器間の画面の大きさや解像度の違う場合には、画像をサイズ変換して、再符号化する必要がある。
また、使用する通信回線の帯域により、ビットレートを変換しなければならない場合もある。この場合も再符号化を行う必要がある。実際、携帯電話で動画像をメール添付する場合は、かなりビットレートを下げる必要があるため、録画した動画像はそのまま添付できず、再符号化する必要がある。
図8は、従来の動画像再符号化装置の構成を示すブロック図である。従来の動画像再符号化装置は、縮小を伴う再符号化を可能とするため、復号部1及び符号化部3に加えて縮小部8を備える。ここで、復号部1は、エントロピ符号復号部11、逆量子化部12、逆離散コサイン変換部(逆DCT部)13、加算器14、動き補償部15、及びメモリ16でなり、縮小部8はフレーム縮小部82でなる。また、符号化部3は、減算器31、DCT部32、量子化部33、符号量制御部34、エントロピ符号化部35、局所デコーダ40、及び動き検出部37でなる。局所デコーダ40は、逆量子化部41、逆DCT部42、加算器43、メモリ44、及び動き補償部45でなる。なお、図8において、Vは動きベクトル、Bはブロックサイズ、Rは縮小率である。
縮小を伴う再符号化では、一旦、符号化データを復号し、サイズ変換した後、符号化する必要があり、従来の動画像再符号化装置では、図8に示すように、再符号化においても符号化部3に動き検出部37を具備し、常に稼働させておかなければならない。
ここで、動き検出部37における動き検出とは、図7のように、符号化対象のフレームFc上のブロックBcに類似したブロックBrを参照フレームFrから検出し動きベクトルVを検出するものであるため、符号化効率を良くするために、最も類似したブロックBrを検出する必要があり、そのためには、参照フレームFr上の全てのパターンとマッチングしなければならない。従って、縮小を伴う従来の再符号化装置では、符号化効率を良くするためにパターンマッチングが必要となり、ソフトウエア構成の場合には処理に時間がかかり、ハードウエア構成の場合には回路規模の増大を招くことになる。
なお、特許文献1には、再符号化の前後でフレームのサイズが同じ場合で、H.264からMPEG−2などへの変換を対象とした動画像の再符号化装置が開示されている。
特開2005−236584号公報 小野文孝,渡辺裕著,「国際標準画像符号化の基礎技術」,コロナ社,1998年3月20日 角野眞也,菊池義浩,鈴木輝彦編集,「インプレス標準教科書シリーズ H.264/AVC教科書」,インプレス,2004年7月30日
上述のごとく、縮小を伴う従来の再符号化処理では、符号化効率を良くするために煩雑な処理が必要となる動き検出を行わなければならず、ソフトウエア構成の場合には処理時間がかかり、ハードウエア構成の場合には回路規模の増大を招くことになる。
なお、特許文献1に記載の装置では、MPEG−2などからH.264への変換を対象としておらず、フレームサイズの縮小を伴う再符号化には対応できない上に、再符号化時の動きベクトルを元の符号の複数の動きベクトルから計算する煩雑な処理が必要となる。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、縮小を伴う再符号化において動きベクトルを簡易な処理で求めることが可能な、動画像再符号化装置、該装置を備えた動画像編集装置、動画像再符号化プログラム、動画像編集プログラム、それらプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の技術手段は、動画像を符号化したビットストリームを復号し、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを出力する復号手段と、該復号手段から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小手段と、前記復号手段から出力された動きベクトルとブロックサイズとを縮小する動きベクトル縮小手段と、該動きベクトル縮小手段から出力された縮小後の動きベクトル及びブロックサイズを利用して、前記フレーム縮小手段で縮小したフレームに対する再符号化時の動き補償を行う動き補償手段とを有することを特徴とした動画像再符号化装置である。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記動きベクトル縮小手段は、縮小後のブロックサイズが再符号化処理時のブロックサイズとして適用できない場合、前記動き補償手段で利用するブロックサイズとして、再符号化処理に適したブロックサイズのうち前記縮小後のブロックサイズに最も近い値のブロックサイズを出力することを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記フレーム縮小手段で縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出手段と、前記動きベクトル縮小手段で縮小された動きベクトルが適したものでない場合にのみ、前記動き検出手段で動き検出を実行させて、前記動き補償手段で利用する動きベクトル及びブロックサイズとして、前記動き検出手段で検出された動きベクトル及び該動きベクトル検出時のブロックサイズを選択する選択手段とをさらに有することを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれかの技術手段における動画像再符号化装置を備えた動画像編集装置であって、動画像を符号化したビットストリームを前記復号手段で復号した動画像に対し、編集の指示をユーザから受け付ける編集受付手段と、該編集受付手段で受け付けた指示に基づいて前記復号された動画像を編集する編集手段と、縮小率及び再符号化方式を決定する決定手段とを備え、前記動画像再符号化装置は、前記決定手段で決定された縮小率及び再符号化方式で、前記編集手段で編集した後の動画像を再符号化することを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1乃至第4のいずれかの技術手段における装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
第6の技術手段は、動画像を符号化したビットストリームを復号し、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを出力する復号器と、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを再符号化する符号化器とを備えた動画像再符号化装置に組み込むためのプログラムであって、前記符号化器は、動き補償を行う動き補償器を有し、当該プログラムは、前記動画像再符号化装置における制御部に、前記復号器に前記復号を実行させる復号ステップと、前記復号器から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小ステップと、前記復号器から出力された動きベクトルとブロックサイズとを縮小する動きベクトル縮小ステップと、該動きベクトル縮小ステップで出力された縮小後の動きベクトル及びブロックサイズを利用して、前記フレーム縮小ステップで縮小したフレームに対して前記動き補償器に動き補償を実行させて前記符号化器に再符号化を実行させる再符号化ステップとを実行させることを特徴としたものである。
第7の技術手段は、第6の技術手段において、前記動きベクトル縮小ステップは、縮小後のブロックサイズが再符号化処理時のブロックサイズとして適用できない場合、前記再符号化ステップで利用するブロックサイズとして、再符号化処理に適したブロックサイズのうち前記縮小後のブロックサイズに最も近い値のブロックサイズを出力することを特徴としたものである。
第8の技術手段は、第6又は第7の技術手段において、当該プログラムは、前記制御部に、前記フレーム縮小ステップで縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出ステップと、前記動きベクトル縮小ステップで縮小された動きベクトルが適したものでない場合にのみ、前記動き検出ステップを実行させて、前記再符号化ステップで利用する動きベクトル及びブロックサイズとして、前記動き検出ステップで検出された動きベクトル及び該動きベクトル検出時のブロックサイズを選択する選択ステップとをさらに実行させることを特徴としたものである。
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記動画像再符号化装置は、前記動き検出ステップの代わりに、前記フレーム縮小ステップで縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出器を備えたことを特徴としたものである。
第10の技術手段は、第6乃至第9のいずれかの技術手段において、前記動画像再符号化装置は、前記フレーム縮小ステップの代わりに、前記復号器から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小器を備えたことを特徴としたものである。
第11の技術手段は、第6乃至第10のいずれかの技術手段において、当該プログラムは、前記制御部に、前記復号器で復号した結果の動画像に対し、編集の指示をユーザから受け付ける編集受付ステップと、該編集受付ステップで受け付けた指示に基づいて前記復号された動画像を編集する編集ステップと、縮小率及び再符号化方式を決定する決定ステップとをさらに実行させ、前記フレーム縮小ステップ、前記動きベクトル縮小ステップ、及び前記再符号化ステップは、前記決定ステップで決定された縮小率及び再符号化方式で、前記編集ステップで編集した後の動画像に対して実行することを特徴としたものである。
第12の技術手段は、第5乃至第11のいずれかの技術手段におけるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、縮小を伴う再符号化において、動きベクトルを簡易な処理で求めることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る動画像再符号化装置の構成例を示すブロック図であり、図2は、図1の動画像再符号化装置における縮小部での縮小処理を説明するための図で、縮小前後のフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを例示したものである。図1で例示する動画像再符号化装置は、縮小を伴う再符号化を可能とするため、復号部1及び符号化部3に加えて縮小部2を備える。
復号部1は、上述の復号手段の一例であり、動画像を符号化したビットストリームを復号し、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを出力する。図1の例での復号部1は、エントロピ符号復号部11、逆量子化部12、逆離散コサイン変換部(逆DCT部)13、加算器14、動き補償部15、及びメモリ16で構成される。なお、復号部1を、メモリ16で蓄積した画像を表示装置に出力するよう構成することで、縮小前の画像の表示も可能となる。
また、本発明の主たる特徴の一つである縮小部2は、フレーム縮小部22だけでなく、動きベクトル縮小部21を備える。フレーム縮小部22は、上述のフレーム縮小手段の一例であり、復号部1から出力されたフレームを縮小する。動きベクトル縮小部21は、上述の動きベクトル縮小手段の一例であり、復号部1から出力された動きベクトルとブロックサイズとを縮小する。
符号化部3は、縮小部2で縮小されたフレーム画像、縮小された動きベクトル、及び縮小されたブロックサイズを入力し、符号化(再符号化に相当)を実行して圧縮ストリームを出力する。図1の例での符号化部3は、減算器31、DCT部32、量子化部33、符号量制御部34、エントロピ符号化部35、及び局所デコーダ40で構成される。局所デコーダ40は、逆量子化部41、逆DCT部42、加算器43、メモリ44、及び動き補償部45で構成される。なお、符号化部3を、メモリ44で蓄積した画像を表示装置に出力するよう構成することで、再符号化した画像の表示も可能となる。
上述のごとき構成の動画像再符号化装置について、その詳細を説明する。エントロピ符号復号部11は、符号化された圧縮ストリームを入力して、フレーム画像Fcのエントロピ符号並びに動きベクトルV及びブロックサイズのエントロピ符号をそれぞれ復号し、復号したフレーム画像(差分画像のフレーム)を逆量子化部12に送ると共に、復号して得られた動きベクトルV及びブロックサイズを動き補償部15及び動きベクトル縮小部21に送る。
逆量子化部12は、エントロピ符号復号部11から出力された復号後の差分フレームを逆量子化し、逆DCT部13に送る。逆DCT部13は、逆量子化後の差分フレームに対して逆DCTを施し、加算器14に出力する。
加算器14は、その出力と動き補償部15からの出力である動き補償済み予測フレームとを加算して復号画像フレームとし、フレーム縮小部22及びメモリ16に出力する。ここで、メモリ16には加算器14から出力されたフレームが格納され、このフレームが後に復号するフレームのための予測用参照フレームFrとなる。
動き補償部15は、メモリ16に蓄積された予測用参照フレームFrと、エントロピ符号化部11から出力された動きベクトルV及びブロックサイズとに基づき、動き補償済み予測フレーム(動き補償フレーム)を生成し、加算器14に出力する。このようにして、加算器14は、逆DCT部13から出力された差分フレームと動き補償部15から出力された動き補償フレームとによって、復号画像のフレームFcを出力することができる。
上述のごとく、復号部1から出力されたフレーム画像Fcはフレーム縮小部22へも入力され、復号部1から出力された動きベクトルVは動きベクトル縮小部21へも入力される。フレーム縮小部22は、ユーザ設定或いはデフォルト設定された縮小率に応じて、フレーム画像Fcを縮小し、縮小したフレーム画像fcを符号化部3(実際には減算器31)へ出力する。
動きベクトル縮小部21は、動きベクトルVと動き補償のブロックサイズ(ブロックBc,Bcr,Brのサイズ)とを縮小し、縮小後の動きベクトルvとブロックサイズ(ブロックbc,bcr,brのサイズ)を符号化部3(実際にはエントロピ符号化部35及び動き補償部45)へ出力する。
動きベクトルについては、入力された元の符号化の動きベクトルVの成分(X,Y)を(X×R,Y×R)に変換することで動きベクトルvを得る。ここで、Rは縮小率で0<R≦1を満たす実数である。なお、R=1のときは等倍となり、従って本発明の動画像再符号化装置は等倍の再符号化も実行可能となる。
ブロックサイズについては、変換前のブロックサイズをB、変換後のブロックサイズをbとすると、縮小したブロックサイズをそのままbにして出力しても処理できる場合もある。図2ではR=1/2のときの縮小の様子を示しているが、図示したように、動きベクトルと参照ブロックサイズを同じ縮小率で縮小することにより、参照フレームfrと符号化フレームfcの関係が相似になっていることがわかる。
図2の例は、動きベクトル縮小部21で縮小後のブロックサイズをそのままbとして出力する形態で、図1で例示した動画像再符号化装置がMPEG−2,4からH.264への変換時にR=1/2の縮小を伴う再符号化を行う場合に適したものとなることを示している。MPEG−2,4の動き補償の参照ブロックのサイズは16×16(MPEG−4は8×8も可)だけであるのに対して、H.264の参照ブロックのサイズには8×8及び4×4が含まれる。従って、MPEG−2,4からH.264へR=1/2で縮小再符号化する場合、元のブロックサイズが16×16のときには再符号化後のブロックサイズとして8×8が選択でき、元のブロックサイズが8×8のとき(MPEG−4のみ)には再符号化後のブロックサイズとして4×4が選択できる。
一方、図1で例示した動画像再符号化装置がMPEG−2,4からH.264への変換時にR=0.55等の縮小を伴う再符号化を行う場合には、縮小しただけのブロックサイズをそのまま採用すると、動き補償部45における動き補償自体は大きな誤差を許容すれば実行可能である。しかしながら、エントロピ符号化部35でそのブロックサイズを動きベクトルと共に符号化しようとした場合には、該当するブロックサイズがなく符号化できないか、符号化できるようにエントロピ符号化部35を変更したとしても出力される圧縮ストリームが規格外となってしまう。
従って、ブロックサイズについては、再符号化後のストリームの符号化方式において適用可能なブロックサイズのうち、B×Rに最も近いものをbにするようにしておくことが好ましい。すなわち、動きベクトル縮小部21では、縮小後のブロックサイズが再符号化処理時のブロックサイズとして適用できない場合(再符号化後のストリームの符号化方式に適さない場合)、最も近い適用可能なブロックサイズを選択して出力するようにすることが好ましい。なお、このような最も近い適用可能なブロックサイズの選択は、動きベクトル縮小部21ではなく、エントロピ符号化部35及び動き補償部45で実行してもよい。
このbの値は、再符号化の符号化方式がH.264の場合、16,8,4のうちのいずれかになる。この選択は次のような式で表される。すなわち、x=|B×R−4|,y=|B×R−8|,z=|B×R−16|とすると、x、y、zのうちxが最小ならばb=4、yが最小ならばb=8、zが最小ならばb=16となる。ここで、|x|は、xの絶対値を表す。
このように、動きベクトル縮小部21における縮小率は、基本的にフレーム縮小部22での縮小率と同じとし、動きベクトル縮小部21では縮小後のブロックサイズが再符号化後のストリームの符号化方式に適さない場合には一番近い適した値を結果として出力するとよい。
符号化部3では、上述のごとく縮小部2から入力された縮小後のフレームfc、動きベクトルv、及びブロックサイズbに対して、動き補償を施した符号化を実行する。まず、減算器31は、フレーム縮小部22から入力された縮小後のフレームfcから、局所デコーダ40における動き補償部45から入力された動き補償フレームを減算し、その結果をDCT部32に出力する。DCT部32は、入力された差分フレームに対してDCTを施し、変換係数を量子化部33へ出力する。
量子化部33は、符号量制御部34による符号量の制御(量子化ステップ幅の制御)に基づきDCT部32から入力された変換係数の値をその量子化ステップ幅で量子化して、局所デコーダ40における逆量子化部41とエントロピ符号化部35とに出力する。符号量制御部34は、エントロピ符号化部35での出力を一定のデータレートにするためにエントロピ符号化部35内部のバッファ量などに基づき量子化部33での量子化ステップ幅を変化させることで、符号量を制御する。
エントロピ符号化部35は、動きベクトル縮小部21からの出力である縮小後の動きベクトルv及びブロックサイズbをハフマン符号で割り当てて可変長符号化し、一方で量子化部33からの出力である予測差分(変換係数の量子化出力)を2次元ハフマン符号で割り当てて可変長符号化し、それらを多重化して圧縮ストリームとして出力する。
局所デコーダ40では、動き補償フレームを減算器31に出力するために、動き補償部45にて、メモリ44内に蓄積された予測用参照フレームfrに対して動きベクトル縮小部21からの出力である縮小後の動きベクトルv及びブロックサイズbを利用して動き補償を行う。
具体的には、まず逆量子化部41及び逆DCT部42が、DCT部32及び量子化部33でDCT及び量子化された差分フレームを元に戻す復号を実行し、加算器43へその結果を渡す。加算器43は、逆DCT部42からの出力である差分フレームに対し、動き補償部45からの出力である動き補償フレームを加算することで補完して、次の予測用参照フレームとしてメモリ44へ渡す。メモリ44は、その予測用参照フレームを動き補償部45で参照する期間だけ蓄積するフレームメモリである。
動き補償部45は、メモリ44に蓄積された予測用参照フレームfrに対して縮小後の動きベクトルv及びブロックサイズbを利用して動き補償を行い、減算器31及び加算器43へ動き補償フレームを出力する。このように減算器31と局所デコーダ40とで、フレーム縮小部22で縮小したフレームに対する再符号化時の動き補償を行う上述の動き補償手段を構成している。
上述のごとき構成により、符号化部3では、動きベクトル縮小部21から出力された縮小された動きベクトル及びブロックサイズを、再符号化の動きベクトルとして利用する。符号化対象フレーム上のブロックを縮小することにより、動きベクトルを検索することなく、単に元の動画像の動きベクトルを縮小しただけのものを利用することができる。このように、再符号化での動き補償のパラメータを求める際に元の符号の動きベクトルを利用することにより、動き検出の処理を省くことが可能となって、処理にかかる時間を低減することができる。
以上、本実施形態によれば、縮小を伴う再符号化において、動きベクトルを簡易な処理で求めることが可能となり、ソフトウエア構成の場合には高速に処理を行うことが可能で、ハードウエア構成の場合には回路規模を小さくすることが可能となる。
図3は、本発明の他の実施形態に係る動画像再符号化装置の構成例を示すブロック図である。図3で例示する動画像再符号化装置も、図1のそれと同様に、縮小を伴う再符号化を可能とするため、復号部1及び符号化部3に加えて縮小部2を備える。以下、図3の構成例を図1の構成例と異なる箇所を中心に説明する。
図3の構成例では、復号部1は図1のそれと同じであり、縮小部2は図1のそれと出力先が異なるだけである。図3の構成例における符号化部3は、図1の構成要素に加え、後述のセレクタ36及び動き検出部37を備え、これらの追加構成要素に関わる入出力が加わっている。
具体的に説明すると、動きベクトル縮小部21は、縮小後の動きベクトルv及びブロックサイズbを、動き補償部45ではなくセレクタ36へ出力する。また、後述するように、セレクタ36へは縮小部2における縮小率Rも入力されるようにしてもよい。また、フレーム縮小部22は、縮小後のフレームを、減算器31だけでなく動き検出部37へも出力する。
動き検出部37は、上述の動き検出手段の一例であり、フレーム縮小部22で縮小されたフレームの画像に対して、メモリ44内の参照フレームfrを参照して動きベクトルvdを検出する。動きベクトルvdの検出は、符号化部3の出力となる圧縮ストリームの符号化方式に適したいずれかのブロックサイズbdで実行されることとなるが、後述するように、本実施形態に限らず本発明では動きベクトル検出を常に実行する必要はない。
セレクタ36は、上述の選択手段の一例であり、動きベクトル縮小部21から出力された縮小後の動きベクトルvが適したものでない場合にのみ、動き検出部37で動き検出を実行させて、動き補償部45で利用する動きベクトル及びブロックサイズとして、動き検出部37で検出された動きベクトルvd及び動きベクトル検出時のブロックサイズbdを選択する。このとき、当然、エントロピ符号化部35において可変長符号化する動きベクトル及びブロックサイズも動きベクトルvd及び動きベクトル検出時のブロックサイズbdとなる。なお、縮小後の動きベクトルvが適するか否かの判断基準については後述する。
このように、セレクタ36では、動きベクトル縮小部21から出力された動きベクトルv及びブロックサイズbを優先させて選択するが、それが適さない場合にのみ動き検出部37で動きベクトルvd及びブロックサイズbdを検出して選択し、選択した方の動きベクトル及びブロックサイズを動き補償部45及びエントロピ符号化部35へ出力する。
動き補償部45では、セレクタ36から出力された動きベクトル及びブロックサイズに基づいて、メモリ44内の予測用参照フレームfrに対して動き補償を行い、動き補償済み予測フレーム(動き補償フレーム)を減算器31及び加算器43に出力することとなる。また、エントロピ符号化部35では、セレクタ36から出力された動きベクトル及びブロックサイズを可変長符号化し、量子化部33からの出力である予測差分(変換係数の量子化出力)を可変長符号化したものと多重化し、圧縮ストリームとして出力する。
このように、符号化部3は、縮小部2から縮小後のフレームfc、動きベクトルv、及びブロックサイズbを入力し、入力された動きベクトルv及びブロックサイズbに適したものがない場合は、動き検出部37により動き検出を行って動きベクトルvd及び検出時のブロックサイズvbを得て、符号化を行う。
次に、縮小後の動きベクトルvが適するか否かの判断基準について例示する。
図1及び図2で説明した実施形態の場合、実際にはB×Rに最も近くても再符号化時の縮小率Rとあまりにもかけ離れたブロックサイズbが再符号化に利用されてしまうこともある。例えば、MPEG−4からH.264へのR=1/4の変換で変換前のブロックサイズが8×8である場合、変換後のブロックサイズが2×2になってしまい、H.264では2×2のブロックサイズに対応していないため、最も近い4×4が最適なブロックサイズbとして再符号化に利用されてしまうことになる。このとき、当然のことながら縮小後の動きベクトルvとの整合もかけ離れたものとなってしまい、縮小後の動きベクトルvを再符号化に利用することは好ましくない。同様のケースは、例えばH.264(ブロックサイズ4×4)からH.264へのR=1/2の変換の場合でも想定できる。
この対策として、セレクタ36における次の(I)又は(II)等の判断により、必要に応じて動き検出を実行してその結果を再符号化に利用することとなる。これにより、縮小率Rに対して最適なブロックサイズを符号化部3が持たない場合においても、縮小を伴う再符号化が実行できる。
(I)セレクタ36に縮小部2から縮小率Rも入力するような構成としておき、セレクタ36は内部に或いはセレクタ36から参照可能に予め格納した再符号化前後の符号化方式と縮小率との対応テーブルを参照するなどして、その入力された縮小率Rが動きベクトルv及びブロックサイズbを再符号化後の符号化方式に適したものにする縮小率であるか否かをセレクタ36で判断する。
(II)符号化対象のブロックと参照ブロックとの類似度によりブロックサイズbが適切かを判定する。まず、セレクタ36には、縮小ブロックサイズbと縮小された動きベクトルvが入力される。一方で、セレクタ36には、フレーム縮小部22から動き検出部37を介して、或いは逆DCT部42から直接、符号化するフレームのブロック内の画素が入力され、またメモリ44から予測用参照フレームのブロック(参照ブロック)内の画素が入力される。符号化するブロック内の画素をfi,j、参照ブロックの画素をRi,j、閾値をThとする。ここで、iとjは0からb−1の範囲の整数で、(i,j)はブロック内の画素座標を表す。二つのブロックの類似度を次式で定義する。
Figure 2007295233
セレクタ36は、δ<Thならば、縮小された動きベクトルvを、再符号化の動きベクトルとして選択し、δ≧Thならば、動き検出部37を稼動し、新たに動きベクトルvdを探索して、その結果を再符号化の動きベクトルとする。
上記(I),(II)のいずれか或いは同等の判断基準を採用したセレクタ36により、図3で例示した動画像再符号化装置は、MPEG−4からH.264への変換にR=1/4のように、最適なブロックサイズが存在しない場合に対しても適用できる。なお、これらの判断基準を適用する対象となるブロックサイズbとしては、図1及び図2で説明したB×Rそのもの或いはB×Rに最も近いブロックサイズのいずれを入力することでも、セレクタ36における最適な動きベクトルの選択を実現できる。
図4は、図3の動画像再符号化装置における縮小再符号化処理の一例を説明するためのフロー図である。図4を参照して、上述した縮小再符号化処理の流れを簡単に説明する。
まず、復号部1が符号化ビットストリームから動画像フレームFc、動きベクトルV、及びブロックサイズBを復号し、復号フレームFcをフレーム縮小部22へ、その他を動きベクトル縮小部21へ渡す(ステップS1)。次に、フレーム縮小部22が復号フレームFcを縮小し(ステップS2)、動きベクトル縮小部21が動きベクトルV及びブロックサイズBを縮小する(ステップS3,S4)。ステップS2〜S4の順序は問わない。ステップS3,S4の結果はセレクタ36に出力する。
ステップS3,S4で得た縮小後の動きベクトルvが適切か否かを、セレクタ36が判断し(ステップS5)、適切である場合には、縮小したブロックサイズb及び動きベクトルvを用いて縮小フレームfcを動き補償部45で動き補償して、エントロピ符号化部35で可変長符号化する(ステップS6)。このとき、v,bもエントロピ符号化部35で可変長符号化する。
セレクタ36は、ステップS5で適切でないと判断した場合には、動き検出部37を稼働し縮小フレームfcから動きベクトルvdを検出し(ステップS7)、検出した動きベクトルvd及び検出時のブロックサイズbdを用いて縮小フレームfcを動き補償部45で動き補償して、エントロピ符号化部35で可変長符号化する(ステップS8)。このとき、vd,bdもエントロピ符号化部35で可変長符号化する。
以上、本実施形態によれば、縮小を伴う再符号化において、あるフレームについては、ブロックサイズと動きベクトルを縮小することにより、参照ブロックの検索を行わずに済むため、ソフトウエアの場合は高速に処理を行うことができ、ハードウエアの場合は回路規模を小さくすることができる。特に、再符号化の符号化方式としてH.264を採用する場合は、ブロックサイズの種類が多いことから、動き検出を行わずに、動きベクトルの縮小で対応できる場合が多く、大幅な高速化が期待できる。
図5は、本発明に係る動画像再符号化装置を備えた動画像編集装置の一構成例である。図5で例示する動画像編集装置5は、上述した各実施形態に係る動画像再符号化装置(復号部1、縮小部2、及び符号化部3)に加え、表示部50、編集部51、フレーム記憶部52、制御部53、操作部54、多重・分離部55、入力部56、出力部57、記憶部A(58)、及び記憶部B(59)で構成される。
動画像編集装置5は、DVD(Digital Versatile Disc),HDD(Hard Disk Drive)等に対する記録を行う各種レコーダなど様々な機器として構成することができ、本発明はこのようなレコーダにも組み込むことでも好適に機能する。
操作部54は、動画像を符号化したビットストリームを復号部1で復号した動画像に対し、編集の指示をユーザから受け付ける編集受付手段の一例であり、編集部51は、操作部54で受け付けた指示に基づいて復号された動画像を編集する編集手段の一例である。操作部54では、編集対象となるコンテンツの選択操作も受け付ける。
制御部53は、操作部54からの編集指示操作に基づき、入力部56を制御して記憶部A(58)から編集対象となる動画像が含まれるコンテンツを多重・分離部55に入力させ、対象となる動画像の圧縮ストリームを復号部1へ入力させ、復号部1で復号処理を実行させる。ここで、多重・分離部55では、符号化時に映像(動画像)データと音声データを多重化して出力部57へ出力する処理と、復号時に入力部56から入力される多重化されたそれらのデータを逆に分離する処理とを実行する。
制御部53は、また復号処理後のフレームをフレームメモリ等で構成されるフレーム記憶部52へ蓄積させる。フレーム記憶部52は、復号部1のメモリ16で代用してもよい。但し、ユーザは動画像編集時に全体を視聴しながら編集指示することが多く、フレーム記憶部52において、メモリ16に一時蓄積されるフレームを編集終了まで逐次移行して記憶させておくとよい。
表示部50は、復号部1で復号した画像をユーザに表示するためのディスプレイ等でなる。ここで、編集部51又は制御部53によって、表示対象のフレームが指示される。制御部53は、またフレーム記憶部52に蓄積された一連のフレームに対して、操作部54からのカット,ペースト,各種特殊効果等の編集指示操作に基づき編集部51に編集させる。編集部51は、編集後の一連のフレームを再度フレーム記憶部52に書き込む。
制御部53は、また、動画像の編集自体が終了した段階で或いは事前に、保存時の縮小率及び再符号化方式を決定する決定手段を備える。この決定は、デフォルト設定に基づき、また操作部54からのユーザ選択に基づき実行される。制御部53は、決定された縮小率を縮小部2へ渡すと共に、縮小処理を実行させる。縮小部2は、動画像の編集が終了した時点で編集後のフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズの縮小を実行し、符号化部3へ渡す。符号化部3は、1又は複数の符号化方式に対応可能にしておき、制御部53の符号化処理開始命令に基づき、決定された再符号化方式で、縮小後の動画像を再符号化して、多重・分離部55へ出力する。出力部57は、多重・分離部55で多重化された再符号化後のコンテンツを記憶部B(59)へ出力し、記憶部B(59)で記憶させる。
なお、記憶部B(59)は、再符号化済みのビットストリームを記憶する部分で、記憶媒体及びその駆動装置としては記憶部A(58)と同一の記憶媒体及びその駆動装置で構成しても何ら問題はない。また、フレーム記憶部52もこれと同一の記憶部媒体上に仮想的に構成したメモリ領域としてもよい。
図6は、本発明に係る動画像再符号化装置又は動画像編集装置に適用可能なコンピュータの一構成例を示す図である。図6で例示するコンピュータ6は、CPU(Central Processing Unit)61、RAM(Random Access Memory)62、ROM(Read Only Memory)63、入力装置64、表示装置65、及び出力装置66で構成される。
上述のごとき構成の動画像再符号化装置或いは動画像編集装置について、コンピュータ6におけるROM63に本発明の一実施形態に係る動画像再符号化プログラム或いは動画像編集プログラムを実行可能に組み込んだ例を挙げて説明する。すなわち、ここで説明する動画像再符号化プログラム或いは動画像編集プログラムは、図1乃至図5で説明した動画像再符号化装置或いは動画像編集装置として、コンピュータ6を機能させるプログラムであり、本発明に係る全ての機能をソフトウエア構成したものである。
コンピュータ6は、ユーザ操作を入力するためのキーボード,マウスや、再符号化(或いは編集)対象となるデータを入力する記録媒体読取装置や他の機器と接続された入力用のネットワーク機器などの入力装置64、編集を行うための動画像や各種設定画面等を表示するためのLCD,PDP,有機EL,CRTなどのディスプレイである表示装置65、記録媒体用記録装置,ネットワーク機器など外部出力を実行するための出力装置66、さらには、基本プログラムに加え、本発明に係る動画像再符号化プログラム(或いは動画像編集プログラム)を記録した書き換え可能なROM63(一部書き換え不能としてもよい)、ROM63に格納されたプログラムを実行するためのCPU61、及びその実行領域としてのRAM62を、その主要な構成要素とし、それらがバスにより接続されているものとして例示している。
この動画像再符号化プログラム(或いは動画像編集プログラム)は、上述する各手段としてコンピュータ6を機能させるように、CPU61等を制御するプログラムであり、その処理手順は例えば図4で例示したようになる。また、このプログラムには、装置ユーザ(再符号化を実行する操作者)が使用する際に容易となるように、表示装置65用のGUIを備えるようにするとよい。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM62に蓄積され、その後、各種ROM63に格納され、必要に応じて、CPU61によって読み出し、修正・書き込みが行われる。
また、図6におけるコンピュータ6について、上述のごとく汎用のパーソナルコンピュータ(PC)であることを前提にしてその説明を行ったが、本発明に係る再符号化処理又は動画像編集処理の機能を組み込んだレコーダ等の各種機器における制御部を含む主要部を表しているともいえる。すなわち、本発明のプログラムとしては、本発明の機能のうち一部のみを残りの機能をもつハードウエアと協働しながら実行する形態を採用することもできる。この形態における動画像再符号化プログラム(或いは動画像編集プログラム)は、上述する各手段の一部としてコンピュータ6を機能させるように、CPU61等を制御するプログラムとなる。
ここで残りの機能として、ソフトウェア処理では負荷の大きい復号処理及び符号化処理だけをハードウェアで構成してもよく、例えばデコーダ及びエンコーダで構成するか、或いはコーデックで構成してもよい。
例えば、動画像を符号化したビットストリームを復号し、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを出力するデコーダ(復号器)と、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを再符号化するエンコーダ(符号化器)とを備えた動画像再符号化装置に、残りの機能を実現する動画像再符号化プログラムを組み込むことで、本発明の全ての機能が実現できる。ここで、符号化器は、動き補償を行う動き補償器を有するとよい。このプログラムは、動画像再符号化装置における制御部に、復号器に復号を実行させる復号ステップと、復号器から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小ステップと、復号器から出力された動きベクトルとブロックサイズとを縮小する動きベクトル縮小ステップと、動きベクトル縮小ステップで出力された縮小後の動きベクトル及びブロックサイズを利用して、フレーム縮小ステップで縮小したフレームに対して動き補償器に動き補償を実行させて符号化器に再符号化を実行させる再符号化ステップとを実行させるものとなる。実際には、このプログラムをROM63に格納しておき、CPU61にRAM62を作業領域として各ステップを実行させるとよい。
ここでも、図1乃至図5で説明した応用の形態が採用できる。例えば、動きベクトル縮小ステップは、縮小後のブロックサイズが再符号化処理時のブロックサイズとして適用できない場合、再符号化ステップで利用するブロックサイズとして、再符号化処理に適したブロックサイズのうち縮小後のブロックサイズに最も近い値のブロックサイズを出力するとよい。その他、このプログラムを、制御部に、フレーム縮小ステップで縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出ステップと、動きベクトル縮小ステップで縮小された動きベクトルが適したものでない場合にのみ、動き検出ステップを実行させて、再符号化ステップで利用する動きベクトル及びブロックサイズとして、動き検出ステップで検出された動きベクトル及び検出時のブロックサイズを選択する選択ステップとをさらに実行させるようにしてもよい。
また、ハードウエアとして装置に組み込む機能は、上述した復号器及び符号化器に限ったものではなく、例えば動画像再符号化装置は、動き検出ステップの代わりに、フレーム縮小ステップで縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出器を備えるようにしてもよいし、フレーム縮小ステップの代わりに、復号器から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小器を備えるようにしてもよい。
図5で例示した動画像編集装置に組み込む動画像編集プログラムとしては、制御部に、復号器で復号した結果の動画像に対し、編集の指示をユーザから受け付ける編集受付ステップと、編集受付ステップで受け付けた指示に基づいて復号された動画像を編集する編集ステップと、縮小率及び再符号化方式を決定する決定ステップとをさらに実行させるようにするとよい。そして、フレーム縮小ステップ、動きベクトル縮小ステップ、及び再符号化ステップは、決定ステップで決定された縮小率及び再符号化方式で、編集ステップで編集した後の動画像に対して実行するようにするとよい。
さらに、本発明は、それらのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての形態も採り得る。このような記録媒体としては、具体的には、CD−ROM、光磁気ディスク、DVD−ROM、FD、フラッシュメモリ、及びその他各種ROMやRAM等が想定できる。そして、上述のごときプログラムを記録媒体に記録して流通させることにより、本発明に係る機能の実現を容易にする。プログラムは、例えば、コンピュータ等の情報処理装置に、上述のごとくの記録媒体を装着して情報処理装置によりプログラムを読み出して動画像再符号化装置や動画像編集装置の制御部に転送するなどして、プログラムを動画像再符号化装置や動画像編集装置において実行可能に格納することができる。また、動画像再符号化装置や動画像編集装置をPC上で構築する場合には、そのPCに、上述のごとくの記録媒体を装着してそのPCによりプログラムを読み出すか、若しくはPCが備えているハードディスク等の記録媒体に当プログラムを記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、本発明に係わる機能を実行することができる。
本発明の一実施形態に係る動画像再符号化装置の構成例を示すブロック図である。 図1の動画像再符号化装置における縮小部での縮小処理を説明するための図である。 本発明の他の実施形態に係る動画像再符号化装置の構成例を示すブロック図である。 図3の動画像再符号化装置における縮小再符号化処理の一例を説明するためのフロー図である。 本発明に係る動画像再符号化装置を備えた動画像編集装置の一構成例である。 本発明に係る動画像再符号化装置に適用可能なコンピュータの一構成例を示す図である。 従来の動画像再符号化装置における、動き検出によって動きベクトルを求める処理を説明する図である。 従来の動画像再符号化装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…復号部、2…縮小部、3…符号化部、5…動画像編集装置、6…コンピュータ、11…エントロピ符号復号部、12,41…逆量子化部、13,42…逆DCT部、14,43…加算器、15,45…動き補償部、16,44…メモリ、21…動きベクトル縮小部、22…フレーム縮小部、31…減算器、32…DCT部、33…量子化部、34…符号量制御部、35…エントロピ符号化部、36…セレクタ、37…動き検出部、40…局所デコーダ、50…表示部、51…編集部、52…フレーム記憶部、53…制御部、54…操作部、55…多重・分離部、56…入力部、57…出力部、58…記憶部A、59…記憶部B、61…CPU、62…RAM、63…ROM、64…入力装置、65…表示装置、66…出力装置。

Claims (12)

  1. 動画像を符号化したビットストリームを復号し、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを出力する復号手段と、該復号手段から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小手段と、前記復号手段から出力された動きベクトルとブロックサイズとを縮小する動きベクトル縮小手段と、該動きベクトル縮小手段から出力された縮小後の動きベクトル及びブロックサイズを利用して、前記フレーム縮小手段で縮小したフレームに対する再符号化時の動き補償を行う動き補償手段とを有することを特徴とする動画像再符号化装置。
  2. 前記動きベクトル縮小手段は、縮小後のブロックサイズが再符号化処理時のブロックサイズとして適用できない場合、前記動き補償手段で利用するブロックサイズとして、再符号化処理に適したブロックサイズのうち前記縮小後のブロックサイズに最も近い値のブロックサイズを出力することを特徴とする請求項1に記載の動画像再符号化装置。
  3. 前記フレーム縮小手段で縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出手段と、前記動きベクトル縮小手段で縮小された動きベクトルが適したものでない場合にのみ、前記動き検出手段で動き検出を実行させて、前記動き補償手段で利用する動きベクトル及びブロックサイズとして、前記動き検出手段で検出された動きベクトル及び該動きベクトル検出時のブロックサイズを選択する選択手段とをさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の動画像再符号化装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動画像再符号化装置を備えた動画像編集装置であって、動画像を符号化したビットストリームを前記復号手段で復号した動画像に対し、編集の指示をユーザから受け付ける編集受付手段と、該編集受付手段で受け付けた指示に基づいて前記復号された動画像を編集する編集手段と、縮小率及び再符号化方式を決定する決定手段とを備え、前記動画像再符号化装置は、前記決定手段で決定された縮小率及び再符号化方式で、前記編集手段で編集した後の動画像を再符号化することを特徴とする動画像編集装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置として、コンピュータを機能させるためのプログラム。
  6. 動画像を符号化したビットストリームを復号し、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを出力する復号器と、復号されたフレーム、動きベクトル、及びブロックサイズを再符号化する符号化器とを備えた動画像再符号化装置に組み込むためのプログラムであって、前記符号化器は、動き補償を行う動き補償器を有し、当該プログラムは、前記動画像再符号化装置における制御部に、前記復号器に前記復号を実行させる復号ステップと、前記復号器から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小ステップと、前記復号器から出力された動きベクトルとブロックサイズとを縮小する動きベクトル縮小ステップと、該動きベクトル縮小ステップで出力された縮小後の動きベクトル及びブロックサイズを利用して、前記フレーム縮小ステップで縮小したフレームに対して前記動き補償器に動き補償を実行させて前記符号化器に再符号化を実行させる再符号化ステップとを実行させることを特徴とするプログラム。
  7. 前記動きベクトル縮小ステップは、縮小後のブロックサイズが再符号化処理時のブロックサイズとして適用できない場合、前記再符号化ステップで利用するブロックサイズとして、再符号化処理に適したブロックサイズのうち前記縮小後のブロックサイズに最も近い値のブロックサイズを出力することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
  8. 当該プログラムは、前記制御部に、前記フレーム縮小ステップで縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出ステップと、前記動きベクトル縮小ステップで縮小された動きベクトルが適したものでない場合にのみ、前記動き検出ステップを実行させて、前記再符号化ステップで利用する動きベクトル及びブロックサイズとして、前記動き検出ステップで検出された動きベクトル及び該動きベクトル検出時のブロックサイズを選択する選択ステップとをさらに実行させることを特徴とする請求項6又は7に記載のプログラム。
  9. 前記動画像再符号化装置は、前記動き検出ステップの代わりに、前記フレーム縮小ステップで縮小されたフレームの画像に対して動きベクトルを検出する動き検出器を備えたことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
  10. 前記動画像再符号化装置は、前記フレーム縮小ステップの代わりに、前記復号器から出力されたフレームを縮小するフレーム縮小器を備えたことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載のプログラム。
  11. 当該プログラムは、前記制御部に、前記復号器で復号した結果の動画像に対し、編集の指示をユーザから受け付ける編集受付ステップと、該編集受付ステップで受け付けた指示に基づいて前記復号された動画像を編集する編集ステップと、縮小率及び再符号化方式を決定する決定ステップとをさらに実行させ、前記フレーム縮小ステップ、前記動きベクトル縮小ステップ、及び前記再符号化ステップは、前記決定ステップで決定された縮小率及び再符号化方式で、前記編集ステップで編集した後の動画像に対して実行することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載のプログラム。
  12. 請求項5乃至11のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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