JP2007295056A - ネットワーク状態判定装置及びネットワーク状態判定方法及びネットワーク状態判定プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ログ分析装置10は、ログ収集装置20の収集したログからネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の定常状態特徴量を複数抽出するとともに、ログに含まれるデータであってネットワークの状態の判定に使用され、かつ定常状態の期間よりも後の所定期間のデータである観測データに対応する特徴量である観測データ特徴量F1をn次元の点を示す座標として抽出する抽出部110と、抽出部110が抽出した複数の定常状態特徴量から複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の定常域RPを生成する特徴量域定義部104と、定常域RPと観測データ特徴量F1との距離を算出する特徴間距離算出部106と、特徴間距離算出部106が算出した距離に基づいて、ネットワークの状態を判定する判定部107とを備えた。
【選択図】図3
Description
ネットワークのログを収集するログ収集装置の収集した前記ログから前記ネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の定常状態特徴量を複数抽出するとともに、前記ログに含まれるデータであって前記ネットワークの状態の判定に使用され、かつ前記定常状態の期間よりも後の所定期間のデータである判定対象データに対応する特徴量である判定対象データ特徴量をn次元の点を示す座標として抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した複数の定常状態特徴量から前記複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の特徴量領域を生成する特徴量領域生成部と、
前記特徴量領域生成部が生成した前記特徴量領域と前記抽出部が抽出した前記判定対象データ特徴量との距離を算出する特徴間距離算出部と、
前記特徴間距離算出部が算出した距離に基づいて、前記ネットワークの状態を判定する判定部と
を備えたことを特徴とする。
図1は、コンピュータであるログ分析装置10(ネットワーク状態判定装置)の外観の一例を示す図である。図1において、ログ分析装置10は、システムユニット830、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(液晶)の表示画面を有する表示装置813、キーボード814(Key Board:K/B)、マウス815、FDD817(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置818(CDD:Compact Disk Drive)、プリンタ装置819などのハードウェア資源を備え、これらはケーブルや信号線で接続されている。
時系列データを、
「x1,x2,x3,x4,・・・,xm−5,xm−4,xm−3,xm−2,xm−1,xm」
とすると、
xn(n=1〜m)は、
例えば、ログが「パケットログ」であれば、ポート135で受けた10分毎のパケット数や、1時間毎のSYNフラグの立ったパケット数などである。あるいは、ログが「ファイアウォールログ」であれば、xn(n=1〜m)は、ポート445宛にきて廃棄された単位時間当たりのパケット数などとなる。
図4は、数値行列作成の第1の例を示す図である。図4では、時系列データ列を、
時系列データ列:
「x1,x2,x3,x4,・・・,xm−5,xm−4,xm−3,xm−2,xm−1,xm」
とする。
xn(n=1〜m)は、例えば、ポート135の10分毎に集計されたパケット数とする。10分ごとの時点1〜時点6の6時点(1時間)を1つの時データ(各行)とする。そして、各行のid1〜idm−5において開始点を1時点(図4の例では10分)づつずらし、「m−5」行×6列の行列を生成する。これにより、1時間の期間の値の動きの変化を分析することができる。
図5、図6は、数値行列の作成の第2の例を示す図である。図5は、第2の例における時系列データを示す。図6は、特異値分解の対象期間と作成される数値行列(m行×6列)を示す。例えば、an(n=1〜m)は、地域1からの1時間毎に集計されたパケット数の時系列データであり、bn(n=1〜m)は、地域2からの1時間毎に集計されたパケット数の時系列データであるとする。図6に示すように各時系列データ(行列では地域1〜地域6の6つの地域の時系列データを想定している)を各列に並べて行列を生成する。これにより、地域毎のパケット数のバランスの変化を分析することができる。
次に、図7、図8を参照してログ分析装置10の動作を説明する。図7は、ログ分析装置10の動作を説明するフローチャートである。図8は、特徴量(定常状態特徴量)と行列との対応関係を説明するため図である。
そして、抽出部110のログ集計部102は、指示された単位時間でデータを集計して時系列データを作成し、その時系列データから「数値行列」を作成する。図3(c)が行列を示す。「指示された単位時間」とは、図4の行列に示したように10分毎のような単位である。図3(b)の時系列データは、時間t2〜tn+1が対象(定常期間P0と判定対象である観測データ)である。図3(c)の行列において、例えば、「a_t2」は、時間t2に対応する値を示している。なお、図3(c)の行列は、図4に示した「第1の例」の方法で作成した行列である。
抽出部110の特徴量算出部103は、ログ集計部102から出力された行列を受け取り、特異値分解処理を行い、その算出結果から特徴量(定常状態特徴量と判定対象データ特徴量)を算出(抽出)する。すなわち、特徴量算出部103は、ログ収集装置20の収集したログからネットワークの定常期間P0(所定期間の定常状態)に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の定常状態特徴量を複数抽出する。図3(d)において定常域RPを示す破線に囲まれた複数の黒丸のそれぞれが、「特徴量」(定常状態特徴量)である。複数の黒丸のそれぞれが、図3(c)に示す行列の最後の1行を除く各行に対応する「特徴量」(定常状態特徴量)である。図8は、特徴量(定常状態特徴量)と行列との対応関係を説明するための図である。図8は、例えば、定常期間が時間t11〜t20、それぞれに対応する値(例えばパケット数)をa11(t11)〜a20(t20)とする。また、次のa21が、新しい観測データであり、異常かの判定対象としている。この例では、行列の作り方は、図4に示した第1の例により作成してある。図8に示すように、特異値分解の結果算出される各行に対応する特徴量(定常状態特徴量)が、図3(d)の定常域RP中の黒丸で表される。図3(c)では対象となる行列において定常期間Pに対応する行は複数ある。よって、図3(d)に示すように定常域RPの中には複数の黒丸(定常状態特徴量)が存在することとなる。このように行列を特異値分解(行列演算)した結果、各行に対して、特徴量が求まり、各行に対応する特徴量を図示したものが図3(d)に示す定常域RPの中の複数の黒丸(定常状態特徴量)である。さらに、抽出部は、判定対象となる観測データに対する特徴量F1を抽出する。このように観測データでは、図8の行列において、a21が入った最後の行が、異常かどうかの判定対象である。この行に対応する特徴量が、図3(d)に示す「観測データ特徴量F1」の黒丸である。観測データ(判定対象データ)は、ログに含まれるデータであってネットワークの状態の判定に使用され、かつ定常期間P(定常状態の期間)よりも後の所定期間のデータである。以上のように「判定対象データ」に対応する特徴量である判定対象データ特徴量は、特徴量算出部103により、n次元の点を示す座標として抽出される。(S12)
次に図9、図10を用いて実施の形態2を説明する。以上の実施形態1では、比較対象となる定常期間Pに対する定常域RPが固定(1つ)の場合について述べた。実施の形態2では、ネットワークの状況の変化に追随して、比較対象となる特徴量域を再定義していく実施形態を示す。
ネットワークの状況が変化すると、異常の判定対象となる観測データがログ収集装置20から出力されたとき、指示部30が、ログ集計部102に、比較対象の特徴量域(定常域)の再定義を指示する指示情報を送信する。ログ集計部102は、その指示情報に従って、実施の形態1の場合と同様に、図9に示す定常期間P0および定常期間P1および異常の判定対象となる観測データが含まれる所定期間のデータをログ記憶部101から取り出し、指示された単位時間でデータを集計し時系列データを作成し、その時系列データから数値行列を作成する。このとき、ログ集計部102に渡される指示情報のログからのデータ抽出条件は、ネットワークの状況が変化する前に定常域RP0を定義したときと同じ条件(ただし指定期間が定常期間P1である点は異なる)である。
また、図10に示す「観測データ特徴量F3−1」、「観測データ特徴量F3−2」
は図9に示した「観測データ特徴量F2−1」等と同様に、2通りの遷移を想定する場合の特徴量である。
異常の判定対象となる観測データ(最新の定常期間PNよりも新しい期間のデータ)がログ収集装置20から出力されると、定常期間P0、および定常期間P1、定常期間P2、・・・・、定常期間PN、および異常の判定対象となる観測データが含まれる所定期間のデータをログ記憶部101から取り出し、実施の形態1の方法で、定常期間P0に対応する特徴量域を定常域RP0と定義し、特徴量域記憶部105に保存する。
実施の形態3は、実施の形態1及び実施の形態2のログ分析装置10をネットワーク状態判定方法及びネットワーク状態判定プログラムとして把握した実施形態である。
(1)S101は、抽出部110が、ログ収集装置の収集したログからネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の特徴量(定常状態特徴量)を複数抽出するとともに、ログに含まれるデータであってネットワークの状態の判定に使用され、かつ、定常状態の期間よりも後の所定期間のデータである観測データ(判定対象データ)に対応する特徴量である判定対象データ特徴量をn次元の点を示す座標として抽出するステップである。
(2)S102は、特徴量域定義部104(特徴量領域生成部)が、抽出部110が抽出した複数の特徴量(定常状態特徴量)から複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の定常域(特徴量領域)を生成するステップである。
(3)S103は、特徴間距離算出部106が、特徴量域定義部104が生成した定常域と抽出部110が抽出した判定対象データ特徴量との距離を算出するステップである。
(4)S104は、判定部107が、特徴間距離算出部106が算出した距離に基づいてネットワークの状態を判定するステップである。
ネットワーク状態判定プログラムの処理を示すフローチャートである。
(1)S201は、ログ収集装置の収集したログからネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の特徴量(定常状態特徴量)を複数抽出するとともに、ログに含まれるデータであってネットワークの状態の判定に使用され、かつ、定常状態の期間よりも後の所定期間のデータである観測データ(判定対象データ)に対応する特徴量である判定対象データ特徴量をn次元の点を示す座標として抽出する処理である。
(2)S202は、抽出した複数の特徴量(定常状態特徴量)から複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の定常域(特徴量領域)を生成する処理である。
(3)S203は、生成した定常域と抽出した判定対象データ特徴量との距離を算出する処理である。
(4)S204は、算出した距離に基づいて、ネットワークの状態を判定する処理である。
(a)ネットワークログを収集する手段
(b)収集したログを記憶する手段
(c)記憶手段によって保存されたログから時間軸に沿って変化する時系列データを生成し、その時系列データから特徴量を算出するための行列を作成する手段
(d)行列に対し特異値分解を実施し、解から得た主成分得点より特徴量を算出する手段
(e)定常時の期間の時系列データに対する特徴量を算出し、この特徴量域を定常域と定義する手段
(f)特徴量域を記憶する手段
(g)正常時の特徴量は一定の範囲に集約することを利用し、観測データの特徴量がこの範囲から乖離したことを検知することにより、ネットワークの異常を検知する手段。
(h)観測データの特徴量と、定常域との距離を算出する手段
(i)検知した結果を通知する通知手段
(a)ネットワークの特性は変化し続けるため、特性の変化に追随するために、定常域の特徴量域を算出し定常域とし、検知対象との比較対象の特徴量域を定義し直す手段
(b)観測データの特徴量を、この定義し直した定常域の範囲から乖離したことを検知することにより、ネットワークの異常を検知する手段
(a)定常期間P0を元に抽出した特徴量域を定常域RP0とし、変化する定常期間P1をもとに抽出した特徴量域を定常域RP1とする手段
(b)観測されたデータに対する特徴量が、定常域RP1からの乖離により異常を検知することに対し、定常域RP1から乖離した場合にその状態での定常域RP0との距離関係を同時に見て、定常域RP0に接近するような動きで定常域RPから乖離した場合は収束状態にあると判定する。一方、定常域RP0からさらに乖離するような場合は、新たな不正アクセスを検知したと判定する手段
(a)ネットワークの特性は変化し続けるため、特性の変化に追随するために、定常域の特徴量域を算出し定常域とし、検知対象との比較対象の特徴量域を定義し直す手段
(b)定常域を複数記憶する手段
(c)観測データの特徴量を、最新の定常域の範囲から乖離したことを検知することにより、ネットワークの状態の変化を検知する手段
(d)観測されたデータに対する特徴量が、最新の定常域から乖離した場合に、記憶された複数の定常域のうち、どの定常域に接近するかを判定する手段
Claims (5)
- ネットワークのログを収集するログ収集装置の収集した前記ログから前記ネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の定常状態特徴量を複数抽出するとともに、前記ログに含まれるデータであって前記ネットワークの状態の判定に使用され、かつ前記定常状態の期間よりも後の所定期間のデータである判定対象データに対応する特徴量である判定対象データ特徴量をn次元の点を示す座標として抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した複数の定常状態特徴量から前記複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の特徴量領域を生成する特徴量領域生成部と、
前記特徴量領域生成部が生成した前記特徴量領域と前記抽出部が抽出した前記判定対象データ特徴量との距離を算出する特徴間距離算出部と、
前記特徴間距離算出部が算出した距離に基づいて、前記ネットワークの状態を判定する判定部と
を備えたことを特徴とするネットワーク状態判定装置。 - ネットワークのログを収集するログ収集装置の収集した前記ログから前記ネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の複数の定常状態特徴量を期間の異なる複数の定常状態のそれぞれについて抽出するとともに、前記ログに含まれるデータであって前記ネットワークの状態の判定に使用される所定期間のデータであり、かつ、前記複数の定常状態のうちの最新の定常状態の期間よりも後の期間のデータである判定対象データに対応する特徴量である判定対象データ特徴量をn次元の点を示す座標として抽出する抽出部と、
前記抽出部が前記複数の定常状態のそれぞれについて抽出した前記複数の定常状態特徴量から前記複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の特徴量領域を前記複数の定常状態のそれぞれについて生成する特徴量領域生成部と、
前記特徴量領域生成部が生成した前記複数の定常状態のそれぞれについての前記特徴量領域のうち最新の期間の定常状態に対応する前記特徴量領域と前記抽出部が抽出した前記判定対象データ特徴量との距離を算出する特徴間距離算出部と、
前記特徴間距離算出部が算出した距離に基づいて、最新の期間の定常状態に対応する前記特徴量領域と前記抽出部が抽出した前記判定対象データ特徴量とが乖離しているかどうかを判定する判定部と
を備え、
前記特徴間距離算出部は、
前記判定部が最新の期間の定常状態に対応する前記特徴量領域と前記判定対象データ特徴量とが乖離していると判定した場合には、最新の期間の定常状態に対応する前記特徴量領域以外の他の全ての前記特徴量領域と前記判定対象データ特徴量との距離をそれぞれ算出し、
前記判定部は、
前記特徴間距離算出部が算出した最新の期間の定常状態に対応する前記特徴量領域以外の他の全ての前記特徴量領域と前記判定対象データ特徴量とのそれぞれの距離に基づいて、前記ネットワークの状態を判定することを特徴とするネットワーク状態判定装置。 - 前記抽出部は、
特異値分解を用いることにより前記定常状態特徴量と前記判定対象データ特徴量とを抽出することを特徴とする請求項1または2いずれかに記載のネットワーク状態判定装置。 - ネットワークの状態を判定するネットワーク状態判定装置が行なうネットワーク状態判定方法において、
抽出部が、ネットワークのログを収集するログ収集装置の収集した前記ログから前記ネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の定常状態特徴量を複数抽出するとともに、前記ログに含まれるデータであって前記ネットワークの状態の判定に使用され、かつ、前記定常状態の期間よりも後の所定期間のデータである判定対象データに対応する特徴量である判定対象データ特徴量をn次元の点を示す座標として抽出し、
特徴量領域生成部が、前記抽出部が抽出した複数の定常状態特徴量から前記複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の特徴量領域を生成し、
特徴間距離算出部が、前記特徴量領域生成部が生成した前記特徴量領域と前記抽出部が抽出した前記判定対象データ特徴量との距離を算出し、
判定部が、前記特徴間距離算出部が算出した距離に基づいて、前記ネットワークの状態を判定することを特徴とするネットワーク状態判定方法。 - ネットワークの状態を判定するコンピュータであるネットワーク状態判定装置に以下の処理を実行させるネットワーク状態判定プログラム
(1)ネットワークのログを収集するログ収集装置の収集した前記ログから前記ネットワークの所定期間の定常状態に対応する特徴量であるn次元(nは1以上の整数)の定常状態特徴量を複数抽出するとともに、前記ログに含まれるデータであって前記ネットワークの状態の判定に使用され、かつ、前記定常状態の期間よりも後の所定期間のデータである判定対象データに対応する特徴量である判定対象データ特徴量をn次元の点を示す座標として抽出する処理
(2)抽出した複数の定常状態特徴量から前記複数の定常状態特徴量の分布する領域を示すn次元の特徴量領域を生成する処理
(3)生成した前記特徴量領域と抽出した前記判定対象データ特徴量との距離を算出する処理
(4)算出した距離に基づいて、前記ネットワークの状態を判定する処理
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