JP2007289462A - 生体情報測定装置 - Google Patents
生体情報測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007289462A JP2007289462A JP2006121587A JP2006121587A JP2007289462A JP 2007289462 A JP2007289462 A JP 2007289462A JP 2006121587 A JP2006121587 A JP 2006121587A JP 2006121587 A JP2006121587 A JP 2006121587A JP 2007289462 A JP2007289462 A JP 2007289462A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- display
- biological information
- pulse oximeter
- unit
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
Abstract
【課題】どちらの手の指で測定する場合であっても、容易に測定結果を視認することのできる生体情報測定装置を提供する。
【解決手段】パルスオキシメータ1における本体部2の表裏両面に、測定結果を表示する第1、第2表示部4,5を備えた。また、パルスオキシメータ1の傾きを検出する傾きセンサ14を備え、表面が被験者の顔に正対するときのパルスオキシメータ1の傾きを傾きセンサ14の検出信号から検出したときには、前記表面に設置されている第1表示部4に測定結果の表示を行わせる一方、前記裏面が被験者の顔に正対するときのパルスオキシメータ1の傾きを傾きセンサ14の検出信号から検出したときには、前記裏面に設置されている第2表示部5に測定結果の表示を行わせる。
【選択図】図9
【解決手段】パルスオキシメータ1における本体部2の表裏両面に、測定結果を表示する第1、第2表示部4,5を備えた。また、パルスオキシメータ1の傾きを検出する傾きセンサ14を備え、表面が被験者の顔に正対するときのパルスオキシメータ1の傾きを傾きセンサ14の検出信号から検出したときには、前記表面に設置されている第1表示部4に測定結果の表示を行わせる一方、前記裏面が被験者の顔に正対するときのパルスオキシメータ1の傾きを傾きセンサ14の検出信号から検出したときには、前記裏面に設置されている第2表示部5に測定結果の表示を行わせる。
【選択図】図9
Description
本発明は、動脈血の酸素飽和度や脈拍数等の生体情報を測定する生体情報測定装置に関する。
生体組織にとって、酸素は生命活動維持のために最も重要な物質であり、酸素の供給が絶たれると、生体組織細胞は重大なダメージを受けることになるため、臨床において生体組織の酸素濃度を監視する意義は極めて大きい。かかる酸素濃度の監視方法として、生体組織への酸素供給は動脈血によって行われることから、脈拍数や血中酸素飽和度をモニタすることで、生体組織への酸素供給が適切に行われているか否かを把握する手法が一般的に採用されている。従来、動脈血の酸素飽和度等を測定する装置としてパルスオキシメータが知られている。このパルスオキシメータは、被験者の所定の生体部位に装着され、該生体部位に向けて光を出力し、生体部位を透過又は反射した光の光量変化をパルス信号として測定し、酸素飽和度を求めるものである。
従来のパルスオキシメータは、例えば特許文献1に開示されているように、各種の電気回路、表示部及び所定の指示を入力するためのボタン等が備えられた本体とは別に、酸素飽和度を導出するための検知媒体である光を投受光する発光素子及び受光素子を搭載するプローブが設けられた別体型の装置であったが、近年、例えば図17に示すような一体型のパルスオキシメータが提案されている。
図17に示すパルスオキシメータ100は、略直方形状の本体部101と、該本体部101の上方に位置するカバー102とを備えて構成されている。本体部101の上面における一側端部には、その厚み方向に略平行な支持軸103が形成されており、カバー102は、この支持軸103により回動可能に支持されているとともに、本体部101の上面(図に表れていない)に押し付けられるように、図略のバネ等の付勢部材により付勢されている。また、本体部101の一側面に、測定結果を表示する表示部104が備えられている。
そして、酸素飽和度の測定を行う際には、例えば一方の手(図17では右手)の人差し指Fを、前記カバー102に作用する前記付勢力に抗して該カバー102を押し上げて本体部101とカバー102との間に挿入し、該指Fにパルスオキシメータ100を装着するとともに、親指と中指等とで本体部101を保持する。この状態で、被験者は自らの顔に正対する表示部104にて測定結果を視認する。
特開平10−314149号公報
しかしながら、このような構成を有するパルスオキシメータ100にあっては、右手及び左手のうち一方の手の指にパルスオキシメータ100を装着した場合にしか、容易に表示部104で測定結果を確認することができず、他方の手の指にパルスオキシメータ100を装着した場合には、表示部104が被験者側と反対側に位置することになるため、容易に測定結果を確認することができなかった。
すなわち、図17に示すパルスオキシメータ100においては、右手の指にパルスオキシメータ100を装着したときに表示部104が被験者の顔に正対するが、前記支持軸103の存在により、図18に示すように、左手の指にこのパルスオキシメータ100を装着するときには、パルスオキシメータ100を右手の指に装着する状態から裏返しにする必要があり、このとき、表示部104が被験者の顔に正対せず被験者の顔と反対側(裏側)に位置することとなるため、この場合には、被験者は表示部で測定結果を視認し難くなる。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、どちらの手の指で測定する場合であっても、容易に測定結果を視認することのできる生体情報測定装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、所定の生体情報を測定する測定部と、前記測定部により測定される生体情報に由来する生体信号に基づき、生体情報に係るデータを導出する導出部とを内蔵する筐体構造を備え、特定の測定指に装着される生体情報測定装置であって、前記筐体の外壁面における第1の箇所に第1の表示部が設けられ、前記第1の箇所とは配向方向が異なる第2の箇所に第2の表示部が設けられていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記筐体の外壁面における第1の箇所に第1の表示部を設けるとともに、前記第1の箇所とは配向方向が異なる第2の箇所に第2の表示部を設けたので、表示部を視認できる生体情報測定装置の姿勢が一姿勢に限定されなくなる。したがって、生体情報測定装置の測定指への装着姿勢を多様化することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の生体情報測定装置において、前記第1、第2表示部は、前記外壁面のうち互いに対向する2つの面上に設置されており、前記測定指を挿入するための挿入孔が、前記第1、第2の表示部における表示面に沿って構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記第1、第2表示部は、前記外壁面のうち互いに対向する2つの面上に設置されており、前記測定指を挿入するための挿入孔が、前記第1、第2の表示部における表示面に沿って構成されているので、指に生体情報測定装置を装着した状態において、生体情報測定装置が装着された側の手の状態と、生体情報測定装置の姿勢と、被験者の顔(眼)の位置や視線方向との関係から、他の部位に前記表示部を設ける場合に比して測定結果の視認性をより良好なものとすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の生体情報測定装置において、前記筐体は、本体部と前記本体部に支持されたカバーとを有してなり、前記挿入孔は、前記本体部と前記カバーとによりそれらが対向した状態で形成されるものであり、前記本体部のうち前記カバーを支持する支持部が、前記挿入孔に挿入された測定指の長手方向において前記挿入孔と隣接して構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記筐体が本体部と前記本体部に支持されたカバーとを有し、前記挿入孔が前記本体部と前記カバーとによりそれらが対向した状態で形成されるものであり、前記本体部のうち前記カバーを支持する支持部が、前記挿入孔に挿入された測定指の長手方向において前記挿入孔と隣接して構成されている生体情報測定装置において、前記第1、第2の表示部を互いに対向する2の平面上に備えることが特に有効なものとなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の生体情報測定装置において、前記筐体の傾きを検出するための傾き検出部と、前記傾き検出部から出力される検出信号に基づいて、前記第1、第2の表示部のうち一方の表示部を非表示とする表示制御部とを備えることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記筐体の傾きを検出するための傾き検出部を備え、前記傾き検出部から出力される検出信号に基づいて、前記第1、第2の表示部のうち一方の表示部を非表示とするようにしたので、生体情報測定装置を生体に装着した状態において、被験者が視認しにくい表示部については、その表示部の表示がオフにされる。
請求項1〜3に記載の発明によれば、どちらの手の指で測定する場合であっても、被験者は容易に測定結果を視認することができるようになる。その結果、生体情報測定装置の利便性を向上することができる。
請求項4に記載の発明によれば、生体情報測定装置を生体に装着した状態において、被験者が視認しにくい表示部については、その表示部の表示をオフにするようにしたので、生体情報測定装置における省電力化を図ることができる。特に生体情報測定装置が携帯性を有するものである場合には、使用可能な電力が制限されるため、本発明は有効なものとなる。
以下、本発明に係る生体情報測定装置の一実施形態であるパルスオキシメータについて説明する。図1は、パルスオキシメータの外観を示す図であり、図1(a)は、パルスオキシメータの正面図、図1(b)は、パルスオキシメータの上面図、図1(c)は、パルスオキシメータの底面図、図1(d)は、パルスオキシメータの右側面図、図1(e)は、パルスオキシメータの左側面図、図1(f)は、パルスオキシメータの背面図である。
図1に示すように、パルスオキシメータ1は、携帯性を有する直方形状の装置であり、本体部2と、該本体部2の上部に配置されたカバー3とを有して構成されている。
本体部2は、所要の厚みを有する略直方平板形状を有し、後述するように表裏両面に、測定結果を表示するための第1,第2表示部4,5が備えられている。なお、この表裏両面は、前記第1、第2外壁面の一例である。
なお、前記一側面に設けられた表示部4の一側方には、右手の指にパルスオキシメータ1を装着した場合に、該右手の親指が把持する把持部2aが設けられており、前記表示部4の他側方には、左手の指にパルスオキシメータ1を装着した場合に、該左手の親指が把持する把持部2bが設けられている。なお、把持部2a,2bには、親指の滑り止めのため、粒状に形成された複数の突起又は凹部2a−1,2b−1が形成されている。
カバー3は、前記本体部2に形成された支持軸6により矢印a及び矢印b方向に回動自在に軸支されているとともに、前記支持軸6上に設置された巻きバネ7により矢印a方向に付勢されている。
このパルスオキシメータ1においては、測定指側の手と反対側の手の例えば親指と人差し指とによりパルスオキシメータ1をその本体部2の底面とカバー3の上面で把持し、支持軸6を中心としてカバー3を矢印bの方向に回動させた後、測定指を本体部2の上面とカバー3との間に挿入して、前記巻きバネの付勢力により前記測定指を本体部2とカバー3とで挟み込むことにより、測定指へのパルスオキシメータ1の装着が実現される。
なお、本体部2の内部には、例えばバッテリーや乾電池等の電力供給部(図示せず)を有し、前記表示部4,5や、本体部2に搭載される各種の回路及び後述する測定部9はこの電力供給部から電力供給を受けて駆動する。
図2は、右手の指にパルスオキシメータ1を装着した状態における該パルスオキシメータ1の断面図である。
図2に示すように、パルスオキシメータ1は、内部にアーム8を有しており、アーム8は、平面を有する第1の部位8aと、該第1の部位8aの端部から該第1の部位8aに対して上部方向に延びる第2の部位8bと、該第2の部位8bから前記第1の部位8aに対して反対側に延びる第3の部位8cとを備えて構成されている。
前記アーム8は、前記第1の部位8aで前記本体部2に固着されているとともに、前記第2、第3の部位8b,8cが前記カバー3の内部に進入する構成を有し、前記第3の部位8cの先端近傍における下面に後述する発光部10が設置されている。また、前記本体部2における前記発光部10と対向する位置に受光部11が設置されている。
図3は、パルスオキシメータ1の電気的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、パルスオキシメータ1は、測定部9、第1、第2表示部4,5、電流電圧変換部(以下、I/V変換部という)12、アナログデジタル変換部(以下、A/D変換部)13、傾きセンサ14及び制御部15を備える。
測定部9、第1、第2表示部4,5は、図1に示す測定部9、第1、第2表示部4,5に相当するものである。第1、第2表示部4,5は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、7セグメントLED(Light Emitting Diode)や有機ホトルミネセンス表示装置、あるいはプラズマ等の表示装置からなり、後述の制御部15で算出されたデータ等を表示する。
I/V変換部12は、例えば1/40(秒)の周期で受光部11から出力される電流信号を電圧信号に変換し、この電圧信号を光電脈波信号としてA/D変換部13に出力するものである。A/D変換部13は、I/V変換部12から出力されたアナログの光電脈波信号をデジタルの光電脈波信号に変換し、このデジタルの光電脈波信号を制御部15に出力するものである。
傾きセンサ14は、当該パルスオキシメータ1の傾き(姿勢)を検出するものであり、例えば加速度センサで構成されている。傾きセンサ14の検出信号は、本体部2の表裏面のうちどちらの面が被験者側に向いているかを検出するために用いられる。
制御部15は、マイクロプロセッサやDSP(Digital Signal Processor)などを備えて構成されており、図略の記憶部に格納されているデータやプログラムに従って、入力された光電脈波信号から動脈血中の酸素飽和度を演算するものである。制御部15は、測定制御部16と、バンドパスフィルタ部(以下、「BPF部」と略記する)17と、酸素飽和度演算部18と、表示制御部19とを有する。
測定制御部16は、測定部9の発光部10及び受光部11の動作を制御するものであり、本実施形態では、波長λ1の赤色光R及び波長λ2の赤外光IRをそれぞれ例えば1/40(秒)の周期で発光部10から交互に射出させる。
BPF部17は、デジタルフィルタで構成されており、A/D変換部13によりA/D変換された光電脈波信号をフィルタリングするものである。なお、BPF部17は、デジタルローパスフィルタ及びデジタルハイパスフィルタから構成してもよいし、FIR(Finite Impulse Response)フィルタで構成してもよい。
酸素飽和度演算部18は、BPF部17によりフィルタリングされた光電脈波信号に基づいて、測定した各時点での酸素飽和度(以下、この酸素飽和度を瞬間酸素飽和度という)及び脈拍数を算出する。
ここで、酸素飽和度演算部18による光を用いた血中酸素飽和度を導出する原理について説明する。
酸素は、血中のヘモグロビン(Hb)によって生体の各細胞に運搬され、ヘモグロビンは、肺で酸素と結合して酸化ヘモグロビン(HbO2)となり、生体の細胞で酸素が消費されるとヘモグロビンに戻る。酸素飽和度SpO2は、血中の酸化ヘモグロビンの割合をいい、ヘモグロビン濃度をCHb、酸化ヘモグロビン濃度をCHbO2と表すと、下記式(1)で表される。
一方、ヘモグロビンの吸光度及び酸化ヘモグロビンの吸光度は、波長依存性を有しており、各吸光係数α(λ)は、図4に示すような吸光特性を有する。なお、図4の横軸は光の波長であり、単位はnm、縦軸は、吸光係数であり、単位は10−9cm2/moleである。
図4に示すように、ヘモグロビン及び酸化ヘモグロビンは、吸光特性が異なる。ヘモグロビンは、赤色領域の波長λ1の赤色光Rに対して酸化ヘモグロビンよりも光を多く吸収するが、赤外線領域の波長λ2を超える赤外光IRに対しては酸化ヘモグロビンよりも光の吸収が少ない。すなわち、例えば赤外光IRの波長を酸化ヘモグロビンとヘモグロビンとの吸光係数差が最も大きい660nmとし、赤外光IRの波長を酸化ヘモグロビンとヘモグロビンとの吸光係数が等しい815nmとすると、酸化ヘモグロビンとヘモグロビンとの比率が変化しても赤外光IRの透過光量は変化しないこととなる。一方、赤色光Rの透過光量はヘモグロビンが多いと小さくなり、酸化ヘモグロビンが多いと大きくなる。つまり、透過光量の比をとれば酸素飽和度を求めることができる。
パルスオキシメータ1は、このようなヘモグロビンと酸化ヘモグロビンとの赤色光Rと赤外光IRとに対する吸光特性の違いを利用して血中酸素飽和度を求めるとともに、ヘモグロビンと酸化ヘモグロビンとの赤色光Rと赤外光IRとに対する吸光特性の違いを利用して脈拍数も求める。
生体に光を照射すると、光の一部は吸収され、残りは透過する。生体は、動脈血層と、静脈血層と、動脈血層及び静脈血層以外の組織とで構成されている。生体における光の吸収は、図5(a)に示すように、動脈血層及び静脈血層以外の組織による吸収、静脈血層による吸収及び動脈血層による吸収より成る。動脈血層及び静脈血層以外の組織と静脈血層とは経時的に変化しないため、この部分での光の吸収は略一定である。
一方、動脈血層は心拍動によって血管の径が変化するため、動脈血層による光の吸収は、図5(b)に示すように脈拍により経時的に変動する。つまり、透過光強度の変化分は、動脈血のみの情報によるものであって、動脈血層及び静脈血層以外の組織と静脈血層とによる影響はほとんど含まれないと考えられる。図5(b)において、横軸は時間、縦軸は透過光強度である。
赤色光R及び赤外光IRの光量変化を比較する場合、入射光量の差をキャンセルする必要がある。図6は、生体に入射する入射光と透過光との関係を模式的に示す図である。
図6(a)に示すように、生体への入射光量I0を赤色光Rと赤外光IRとで同一にすることは実質的に困難であり、仮に同一にしても組織や静脈血による吸光率は赤色光Rと赤外光IRとで異なるため、動脈血層による透過光強度の変化分のみを比較することはできない。
ここで、図6(b)に示すように、動脈が一番細い場合(透過光量が最も大きくなる場合)の透過光量をIとし、動脈が最も太い場合(透過光量が最も小さくなる場合)の透過光量を(I−ΔI)とする。図6(c)に示すように、厚さΔDの動脈血に光量Iの光を照射したとき、透過光量(I−ΔI)の透過光が得られると考えられる。
そして、図7に示すように、赤色光Rの透過光量IRと赤外光IRの透過光量IIRとが一致するように正規化する(IIR’=IR)ことにより、動脈血による光量変化の比(ΔIR/IR)/(ΔIIR/IIR)を算出し、酸素飽和度を算出する。
入射光と反射光との関係は、ランバート・ビアの法則により、下記式(2)で表すことができる。
なお、Eは吸光物の吸光係数、Cは吸光物の濃度を表す。
赤色光R及び赤外光IRの各波長を前記式(2)に代入し、各辺の比をとることにより、下記式(3)式を得ることができる。
なお、IRは、赤色光Rの透過光量、IIRは、赤外光IRの透過光量、ERは、赤色光Rの吸光係数、EIRは、赤外光IRの吸光係数を表す。
図8は、例えば赤色光R及び赤外光IRの各波長を、それぞれ660nm及び815nmとしたときにおける、吸光係数の比(ER/EIR)と酸素飽和度SpO2との関係を示すグラフである。図8に示すように、酸素飽和度SpO2は、吸光係数の比(ER/EIR)の低下に比例して増大していく。
図3に戻り、表示制御部19は、前記のようにして酸素飽和度演算部18により算出された測定結果(酸素飽和度及び脈拍数)を第1、第2表示部4,5に表示させるものであり、特に本実施形態では、傾きセンサ14の検出信号に基づき、測定結果を表示させる表示部を決定する。
図9(a),(b)に示すように、右手の指に当該パルスオキシメータ1を装着したときに被験者の顔に正対するパルスオキシメータ1の側面を表面、該表面と反対側の側面を裏面というものとする。
このとき、表示制御部19は、図9(b)に示すように、前記表面が被験者の顔に正対するときのパルスオキシメータ1の傾きを傾きセンサ14の検出信号から検出したときには、図9(a)に示すように、前記表面に設置されている第1表示部4に測定結果の表示を行わせるとともに、第2表示部5を非表示とする。一方、表示制御部19は、図10(b)に示すように、前記裏面が被験者の顔に正対するときのパルスオキシメータ1の傾きを傾きセンサ14の検出信号から検出したときには、図10(a)に示すように、前記裏面に設置されている第2表示部5に測定結果の表示を行わせるとともに、第1表示部4を非表示とする。
図11は、パルスオキシメータ1における測定結果の表示処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、制御部15は、測定開始の指示がなされると(ステップ♯1でYES)、赤外LED5bを発光させるとともに受光部11に受光動作を行わせ、該受光部11から得られる受光信号を用いて、SpO2の導出処理を行う測定動作を実行する(ステップ♯2)。
そして、制御部15は、傾きセンサ14から検知信号を取り込み(ステップ♯3)、該検知信号に基づき、被験者の顔に正対する面が前記表面であるか否かを判断する(ステップ♯4)。その結果、被験者の顔に正対する面が前記表面である場合には(ステップ♯4でYES)、図9に示すように、測定結果を前記表面に設置された第1表示部4に表示させる(ステップ♯5)一方、被験者の顔に正対する面が前記裏面である場合には(ステップ♯4でNO)、図10に示すように、測定結果を前記裏面に設置された第2表示部5に表示させる(ステップ♯6)。なお、ステップ♯5,6において、測定結果を表示させない表示部については、非表示(表示オフ)とする。
以上のように、パルスオキシメータ1における本体部2の表裏両面に、測定結果を表示する第1、第2表示部4,5を備えたので、どちらの手の指にパルスオキシメータ1が装着された場合であっても、被験者は容易に測定結果を視認することができる。その結果、パルスオキシメータ1の利便性を向上することができる。
また、被験者に正対する側の表示部に測定結果を表示させ、それとは反対側に位置する表示部の表示動作をオフにするようにしたので、省電力化及び電池の長寿命化を図ることができる。これは、特に使用可能な電力が制限される本実施形態のような携帯性を有するパルスオキシメータ1においては特に有効なものとなる。
本件は、前記実施形態に加えて、あるいは前記実施形態に代えて次の形態[1]〜[4]に説明する変形形態も含むものである。
[1]前記第1の実施形態においては、前記アーム8における前記第3の部位8cの先端近傍における下面に発光部10を設置するようにしたが、この形態に限らず、図12に示すように、前記カバー3を構成する肉部分に、前記本体部2に設置された受光部11と対向する位置に設置するようにしてもよい。
また、酸素飽和度の測定を行うためのものとして、前記第1の実施形態のように、対向配置された発光部10と受光部11との間に指が挿入され、透過光に基づいて酸素飽和度の測定を行う光透過型の測定機構ではなく、図13に示すように、発光部10と受光部11とが例えば本体部2の所定位置に隣接して配置され、指からの反射光に基づいて酸素飽和度の測定を行う光反射型の測定機構にも本発明は採用可能である。
[2]前記第1の実施形態や前記変形形態[1]では、カバー3が回動することにより本体部2に対して開閉し、指を本体部2とカバー3とで挟み込む開閉タイプのパルスオキシメータ1を示したが、これに限らず、図14に示すように、カバー3’が本体部2’に対して固定的に設置されているとともに、本体部2’とカバー3’との間に指を挿入するための挿入孔Yが形成され、該挿入孔Yを構成する本体部2’及びカバー3’の各壁面に、発光部10と受光部11とを対向状態で設置するタイプのパルスオキシメータ1’にも本発明は採用可能である。
[3]前記第1の実施形態では、直方形状を有する本体部2の表裏両面にそれぞれ表示部を設けたものを説明したが、本件は、この形態に限らず、例えば図15に示すように、パルスオキシメータ1が全体として円柱状の周面(外壁面)を有する形状に構成されている場合、周方向に異なる位置、より好ましくは前記周面のうち該円柱の中心軸Lに対して対称となる2つの位置(反対側の位置)にそれぞれ表示部20,21を設置する形態も含む。なお、図15における挿入孔22は、測定対象の指を挿入するための孔である。
さらに、パルスオキシメータの全体的な形状が、装着時の指の長手方向に略直交する面による断面に着目したときに、前記第1の実施形態のような四角形以外の多角形(例えば三角形や六角形)の断面をなす形状である場合、その断面を構成する複数の周面(外壁面)のうち異なる周面、より好ましくは断面中心O(図16参照)に対して対称な位置にそれぞれ設置するとよい。
例えば図16(a)に示すように断面が三角形状を有するパルスオキシメータの場合、例えば周面23と周面24とに表示部をそれぞれ設置する形態や、例えば周面24と周面25とに表示部をそれぞれ設置する形態を想定できる。
また、例えば図16(b)に示すように、断面が六角形状を有するパルスオキシメータの場合、例えば周面27と周面31とに表示部をそれぞれ設置する形態や、断面中心Oに対して対称な位置となる例えば周面26と周面29とに表示部をそれぞれ設置する形態を想定できる。
要は、配向方向が異なる少なくとも2つの面(外壁面)にそれぞれ表示部を設置すればよい。なお、図16(a),(b)における挿入孔32,33は、測定対象の指を挿入するための孔である。また、本件は、設置する表示部の個数は、2個に限定されるものではない。
[4]生体情報測定装置の一例としてのパルスオキシメータに本発明を採用した構成を前記各実施形態として説明したが、本発明は、パルスオキシメータに限らず、心臓の拍動に起因する脈波を測定する光電脈波計にも採用可能である。
1 パルスオキシメータ
2 本体部
3 カバー
4,5 第1、第2表示部
9 測定部
10 発光部
11 受光部
14 傾きセンサ
15 制御部
18 酸素飽和度演算部
19 表示制御部
20,21 表示部
23〜31 周面
100 パルスオキシメータ
101 本体部
102 カバー
103 支持軸
104 表示部
2 本体部
3 カバー
4,5 第1、第2表示部
9 測定部
10 発光部
11 受光部
14 傾きセンサ
15 制御部
18 酸素飽和度演算部
19 表示制御部
20,21 表示部
23〜31 周面
100 パルスオキシメータ
101 本体部
102 カバー
103 支持軸
104 表示部
Claims (4)
- 所定の生体情報を測定する測定部と、前記測定部により測定される生体情報に由来する生体信号に基づき、生体情報に係るデータを導出する導出部とを内蔵する筐体構造を備え、特定の測定指に装着される生体情報測定装置であって、
前記筐体の外壁面における第1の箇所に第1の表示部が設けられ、前記第1の箇所とは配向方向が異なる第2の箇所に第2の表示部が設けられていることを特徴とする生体情報測定装置。 - 前記第1、第2表示部は、前記外壁面のうち互いに対向する2つの面上に設置されており、
前記測定指を挿入するための挿入孔が、前記第1、第2の表示部における表示面に沿って構成されていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定装置。 - 前記筐体は、本体部と前記本体部に支持されたカバーとを有してなり、
前記挿入孔は、前記本体部と前記カバーとによりそれらが対向した状態で形成されるものであり、
前記本体部のうち前記カバーを支持する支持部が、前記挿入孔に挿入された測定指の長手方向において前記挿入孔と隣接して構成されていることを特徴とする請求項2に記載の生体情報測定装置。 - 前記筐体の傾きを検出するための傾き検出部と、
前記傾き検出部から出力される検出信号に基づいて、前記第1、第2の表示部のうち一方の表示部を非表示とする表示制御部と
を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の生体情報測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006121587A JP2007289462A (ja) | 2006-04-26 | 2006-04-26 | 生体情報測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006121587A JP2007289462A (ja) | 2006-04-26 | 2006-04-26 | 生体情報測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007289462A true JP2007289462A (ja) | 2007-11-08 |
Family
ID=38760675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006121587A Pending JP2007289462A (ja) | 2006-04-26 | 2006-04-26 | 生体情報測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007289462A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010022563A1 (zh) * | 2008-08-29 | 2010-03-04 | 北京超思电子技术有限责任公司 | 成人与儿童通用型血氧测量仪 |
US8417309B2 (en) | 2008-09-30 | 2013-04-09 | Covidien Lp | Medical sensor |
EP2883498A1 (en) * | 2013-12-11 | 2015-06-17 | Nihon Kohden Corporation | Oximeter for neonate |
WO2019209915A1 (en) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | Cercacor Laboratories, Inc. | Easy insert finger sensor for transmission based spectroscopy sensor |
WO2024111141A1 (ja) * | 2022-11-24 | 2024-05-30 | Look Tec株式会社 | 血液測定装置 |
-
2006
- 2006-04-26 JP JP2006121587A patent/JP2007289462A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010022563A1 (zh) * | 2008-08-29 | 2010-03-04 | 北京超思电子技术有限责任公司 | 成人与儿童通用型血氧测量仪 |
US8417309B2 (en) | 2008-09-30 | 2013-04-09 | Covidien Lp | Medical sensor |
EP2883498A1 (en) * | 2013-12-11 | 2015-06-17 | Nihon Kohden Corporation | Oximeter for neonate |
CN104706361A (zh) * | 2013-12-11 | 2015-06-17 | 日本光电工业株式会社 | 光学传感器 |
US10117619B2 (en) | 2013-12-11 | 2018-11-06 | Nihon Kohden Corporation | Optical sensor |
CN104706361B (zh) * | 2013-12-11 | 2019-10-22 | 日本光电工业株式会社 | 光学传感器 |
WO2019209915A1 (en) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | Cercacor Laboratories, Inc. | Easy insert finger sensor for transmission based spectroscopy sensor |
US11883129B2 (en) | 2018-04-24 | 2024-01-30 | Cercacor Laboratories, Inc. | Easy insert finger sensor for transmission based spectroscopy sensor |
WO2024111141A1 (ja) * | 2022-11-24 | 2024-05-30 | Look Tec株式会社 | 血液測定装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007289463A (ja) | 生体情報測定装置 | |
JP6501760B2 (ja) | 携帯脈拍測定装置 | |
JP2006212161A (ja) | 生体情報測定システム、生体情報測定装置及びデータ処理装置 | |
JP2007167184A (ja) | 生体情報測定装置 | |
RU2655518C2 (ru) | Неинвазивный анализ крови | |
JP5377320B2 (ja) | 医療測定デバイス | |
US8600468B2 (en) | Biometric information measuring apparatus and biometric information measuring system | |
JP6549315B2 (ja) | 血糖値の非侵襲的測定のための装置 | |
US20160022223A1 (en) | Multi-modal depth-resolved tissue status monitor | |
US20060224073A1 (en) | Integrated physiological signal assessing device | |
CN112741626B (zh) | 一种多光电探测器并联的血氧检测方法及装置 | |
JP2007135621A (ja) | 生体情報測定装置 | |
CN109348727B (zh) | 用于感测肌肉组织中糖原的近红外光谱学技术 | |
JP2007020836A (ja) | 生体情報測定装置 | |
JP2007167183A (ja) | 光電脈波測定装置、指先装着用プローブ及び光電脈波測定方法 | |
JP2008532680A5 (ja) | ||
JP6007782B2 (ja) | 生体情報測定装置 | |
JP2003275192A (ja) | 血液分析装置 | |
CN111683597A (zh) | 用于非侵入式地监测血红蛋白的系统和方法 | |
JP2008188216A (ja) | 生体情報測定装置 | |
CN101605495A (zh) | 医用测量设备 | |
JP2007289462A (ja) | 生体情報測定装置 | |
US8788005B1 (en) | System and method for non-invasive monitoring of cerebral tissue hemodynamics | |
JP2013000540A (ja) | 脈波検出装置、及び脈波検出システム | |
JP2013106641A (ja) | 血流脈波検査装置 |