JP2007288810A - 画像符号化方法,画像復号方法,画像符号化装置,画像復号装置,画像符号化プログラム,画像復号プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】動画像の符号化において,分数位置の画像情報を作成するフィルタ係数を符号化することによる符号量の増加を抑え,符号化効率の向上を図る。
【解決手段】周囲の既に符号化した領域の動きベクトルから予測される予測動きベクトルと現領域の動きベクトルの差分を符号化する場合において,動きベクトルの差分が0べクトルとなるときには,フィルタ係数再決定部503は,現領域のフィルタの係数を,フィルタ係数予測部502が周囲の領域のフィルタの係数から予測した予測フィルタ係数と同じに設定する。動き補償部52は,設定されたフィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し,予測誤差を求めて予測誤差を符号化する。このとき,動きベクトル符号化部504は,動きベクトルの差分(0ベクトル)を符号化し,フィルタ係数符号化部59はフィルタ係数を符号化しない。
【選択図】図8

Description

本発明は,動画像符号化,復号に関する技術であり,特に画面を分割した領域毎に分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を符号化することによる符号量の増加を抑え,符号化効率を向上することを可能とした画像符号化方法,画像復号方法,画像符号化装置および画像復号装置に関する。
動き補償符号化方法では,マクロブロック(以下ではMBと書く)やブロック等の領域毎に,参照フレーム内画像情報から予測画像を作成し,現フレームの画像との間で差分(予測誤差)を符号化する。一般的に通常の動き補償では,現フレームの領域の位置と予測画像の位置との差分は領域全体の平行移動量(x,y)であり,これを動きベクトルと呼ぶ。予測画像の探索手法としては一般的にブロックマッチング方法が用いられる。
ブロックマッチングでは,符号化対象の領域を中心とした正方形の探索範囲(サーチウィンドウ)を参照フレーム内に設定し,現フレームの領域内画素とサーチウィンドウ内の画素との間の画像情報の差分が最も小さくなる位置を,サーチウィンドウ内で探索する。この差分の計算方法は,絶対値差分和や平均2乗誤差などが用いられる。ブロックマッチングの概念図を図14に示す。絶対値差分和W(x,y)の計算方法を式(1)に示す。この差分が小さいほど,予測誤差も少なくなり符号化効率が高くなる。
Figure 2007288810
ブロックサイズがN×N画素であり,(i,j)はブロック内の画素位置,f(a,b,c)はフレームc内の符号化対象ブロックにおける画素位置(a,b)の画素値を表している。
動きベクトルは,整数精度または分数精度または実数精度のいずれでも表現することが可能である。分数精度や実数精度では,実際には画素の無い位置の画像情報を作る必要がある。分数精度と実数精度の場合には,対応する位置の画像情報を周囲の整数位置の画素の画像情報から求める。例えば,実数精度で周囲4画素からの線形補間によって求める場合で,図15に示すような左上の画素から(a,b)の位置の画像情報を求める場合には,式(2)により求める。実数精度は,任意の位置の画像情報を作ることができるが,符号化側と復号側で演算精度が異なる場合があるため,復号側で正確に復号できない場合がある。
Figure 2007288810
整数位置の画素の画像情報から,実数精度または分数精度の画像情報を求める方法として,線形補間以外の方法によって分数位置の画像情報を作り,その後で整数位置と分数位置の画像情報を使って平行移動位置の画像情報を求めることも可能である。例えば周囲の複数画素から1/2精度の位置の画像情報をタップ数の長いフィルタによって求め,続いて1/4精度や1/8精度の位置の画像情報を整数精度と1/2精度の画像情報から線形補間によって求めることも可能である。
まず,横方向にタップ数MのフィルタをM個の整数画素位置の画像情報に適用して横方向1/2精度の位置の画像情報を作成する。次に縦方向にタップ数NのフィルタをN個の整数画素位置の画像情報またはN個の1/2精度位置の画像情報に適用して縦方向1/2精度の位置の画像情報を作成する。タップ数6のフィルタの係数は,例えば
(1/32,−5/32,20/32,20/32,−5/32,1/32)
となる。フィルタの係数は対称であっても非対称であってもよい。
タップ数が4の場合の1/2精度の画像情報を求めるフィルタ方法の例を図16(A)および図16(B)に示す。1/4精度や1/8精度の位置の画像情報も線形補間ではなく,フィルタ方法を適用して求めてもよい。また,1/2精度の位置の画像情報から求めるのではなく,整数位置から非対称フィルタ係数のフィルタを用いて直接求めてもよい。
図17は,現マクロブロックと周囲のマクロブロックの位置関係を示す図である。現領域の動きベクトル(x,y)に対して,周囲の領域の動きベクトルから予測したベクトルからの差分を求め,この差分情報をエントロピー符号化する。例えば現マクロブロックMVcの領域と周囲のマクロブロックMV1,MV2,MV3の領域が図17に示す位置関係にある場合に,周囲の領域の動きベクトルが(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)であり,予測ベクトルを(px,py)とすると,pxをx1,x2,x3のうちの中間値に設定し,pyをy1,y2,y3のうちの中間値に設定する。
動きベクトルの差分をルックアップテーブルを使って可変長符号化する際のテーブルの例を図18に示す。
なお,フレームまたはマクロブロック単位に,フィルタ係数を適応的に変更することにより,予測誤差を低減する方法として,下記の非特許文献1,2に記載されている方法が,従来提案されている。これらの方法には,フレーム全体またはマクロブロック全体のフィルタ係数を変更してしまうため,各ブロックにフィルタ係数を最適化できないという問題がある。また,フィルタ係数を指定する情報のオーバーヘッドを軽減する手法が取り入れられていないといった課題がある。
T.Wedi, "Adaptive Interpolation Filter for Motion Compensated Hybrid Video Coding", Picture Coding Symposium(PCS 2001), 2001. Kei-ichi Chono and Yoshihiro Miyamoto, "Modified Adaptive Interpolation Filter", JVT-D078, Joint Video Team(JVT) of ISO/IEC MPEG & ITU-T VCEG Meeting,2002.
画面を領域に分割して符号化する場合,1/2精度などの分数位置の画像情報をフィルタ方法で作成する際に,領域毎にフィルタの係数を変更すると,より予測誤差の少ない予測画像を作成することが可能である。そこでフィルタの係数を領域毎に符号化する方法も考えられるが,フィルタを変更することによる予測誤差の低減が少ない場合には,すべての領域に対してフィルタの係数を符号化すると,かえって符号量が増えてしまう。
本発明は上記問題点の解決を図り,動き補償の内挿フィルタをブロック毎に変更可能にするとともに,そのフィルタ係数を指定する情報のオーバーヘッドを軽減し,画像符号化における符号量の削減を可能とすることを目的とする。
以上の課題を解決するため,本発明が用いる手段は,以下のとおりである。なお,本発明の適用が可能な関連技術として,以下に説明する第1の関連技術と第2の関連技術がある。
本発明の第1の関連技術は,現フレームの画像を分割した領域(以後,現領域と呼ぶ)毎に,既に符号化したフレームの画像情報から分数位置の画像情報を作成し,その分数位置の画像情報との間の予測誤差を符号化する画像符号化方法であって,分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定し,動きベクトルを探索する動き探索ステップと,前記動き探索ステップで決定したフィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し,予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償ステップと,前記動き探索ステップで決定したフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,探索された動きベクトルの値の組み合わせを符号化するフィルタ係数選択動きベクトル符号化ステップと,前記動き探索ステップで決定したフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なる場合にフィルタ係数を指定する情報を符号化するフィルタ係数符号化ステップとを有することを特徴とする。
この第1の関連技術によれば,動き補償において分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を,予め設定した基準のものにするのか変更するのかを示す情報と,動きベクトル情報の組み合わせを可変長符号化できる。
係数を変更した個々のフィルタに関してはフィルタの係数を基準から変更することによる予測誤差の低減が少ないが,係数を変更したフィルタの総発生頻度が係数を変更しないフィルタの発生頻度と同じ程度になる場合に,一つの動きベクトルの値に対して,フィルタの係数を変更しない場合の発生頻度と変更した場合の発生頻度が同じ程度になる。
他方,動きベクトルの値の発生頻度は絶対値が大きくなるにつれて減少する傾向にある。従って,ある動きベクトルの値を持ちフィルタの係数を変更した場合の発生頻度は,その動きベクトルよりも大きな値の動きベクトルでありフィルタの係数を変更しない場合の発生頻度よりも多くなる。
そこで,フィルタの係数を予め設定した基準のものにするのか変更するのかを示す情報と,動きベクトル情報の組み合わせに対して可変長符号を割り当てる方法において,ある動きベクトルの値を持ちフィルタの係数を変更した場合の符号長を,その動きベクトルよりも大きな値の動きベクトルでありフィルタの係数を変更しない場合の符号長よりも短くするようにすれば,組み合わせの発生頻度が大きいほど符号長が短くなるテーブルを作成することができる。これにより,動きベクトルの値が小さくフィルタの係数を変更しない場合の符号量を,動きベクトルとフィルタの係数を個別に符号化する場合よりも,小さくすることができる。
本発明の第2の関連技術は,現フレームの画像を分割した領域(以後,現領域と呼ぶ)毎に,既に符号化したフレームの画像情報から分数位置の画像情報を作成し,その分数位置の画像情報との間の予測誤差を符号化する画像符号化方法であって,分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定し,動きベクトルを探索する動き探索ステップと,周囲の領域の動きベクトルから予測動きベクトルを求め,求めた予測動きベクトルと,前記動き探索ステップで探索した動きベクトルの差分を求める動きベクトル差分作成ステップと,前記動き探索ステップで決定したフィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し,予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償ステップと,前記動き探索ステップで決定したフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,動きベクトルの差分の値の組み合わせを符号化するフィルタ係数選択動きベクトル符号化ステップと,前記動き探索ステップで決定したフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なる場合にフィルタ係数を指定する情報を符号化するフィルタ係数符号化ステップとを有することを特徴とする。
この第2の関連技術によれば,第1の関連技術のように動きベクトル自体を符号化する場合ではなく,周囲の既に符号化した領域の動きベクトルから予測される予測動きべクトルと現領域の動きベクトルの差分を符号化する場合において,動きベクトルの差分の値が小さくフィルタの係数を変更しない場合の符号量を,動きベクトルの差分とフィルタの係数を個別に符号化する場合よりも,小さくすることができる。
本発明は,現フレームの画像を分割した領域(以後,現領域と呼ぶ)毎に,既に符号化したフレームの画像情報から分数位置の画像情報を作成し,その分数位置の画像情報との間の予測誤差を符号化する画像符号化方法であって,分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定し,動きベクトルを探索する動き探索ステップと,周囲の領域の動きベクトルから予測動きベクトルを求め,求めた予測動きベクトルと,前記動き探索ステップで探索した動きベクトルの差分を求める動きベクトル差分作成ステップと,周囲の領域のフィルタ係数から,現領域のフィルタの係数の予測値(予測フィルタ係数)を求めるフィルタ係数予測ステップとを有し,前記動きベクトル差分作成ステップで作成した動きベクトル差分の値が0である場合に,現領域のフィルタ係数を予測フィルタ係数と同じに設定するフィルタ係数再決定ステップと,決定したフィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償ステップと,動きベクトルの差分(0ベクトル)を符号化する動きベクトル符号化ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば,周囲の既に符号化した領域の動きベクトルから予測される予測動きベクトルと現領域の動きベクトルの差分を符号化する場合において,差分が0べクトルとなる場合のフィルタの係数を,既に符号化した周囲の領域のフィルタの係数から予測することにより,フィルタの係数を符号化することによる符号量の増加を避けることができる。差分が0ベクトルとなるような領域は周囲の領域と同じ動きをしていると考えられるため,フィルタ係数も同じものになる頻度が高くなる。
本発明によれば,画像を領域に分割し,分数位置の画像情報をフィルタ方法で作成して動き補償する画像符号化方法において,領域毎に分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数と動きベクトルの組み合わせを符号化するような場合に,フィルタ係数を動きベクトルとは別に符号化する際の符号量の増加を避けることができる。
図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。本発明の実施の形態を説明するに先立ち,本発明に関連する第1の関連技術と第2の関連技術を説明する。
〔第1の関連技術〕
第1の関連技術では,1/2位置の画像情報を6タップのフィルタで作成し,1/4位置の画像情報をl/2位置または整数位置の画像情報から作成するものとする。1/2位置の画像情報を作成するフィルタの係数を基準のものから変更するかどうかを示す情報と,動きベクトルの値との組み合わせを可変長符号化する方法の例を示す。入力画像をマクロブロック毎に符号化するものとする。
図1に本発明に関連する第1の関連技術に係る画像符号化装置の概要を示す。この画像符号化装置1は,現フレームの画像を入力する画像入力部11と,1/2位置の画像情報を作成するフィルタの係数を指定するフィルタ係数指定部15と,フィルタ係数指定部15で指定されたフィルタの係数を使って1/2位置の画像情報を作成し動きベクトルを探索する動き探索部16と,動き探索部16での動き探索結果を使い,1/2位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定するフィルタ係数決定部17と,決定されたフィルタ係数と探索された動きベクトルを使って予測画像を作成し予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償部12と,フィルタ係数決定部17で決定されたフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,動き探索部16で探索された動きベクトルの値との組み合わせを符号化するフィルタ係数選択動きベクトル符号化部18と,フィルタ係数を指定する情報を符号化するフィルタ係数符号化部19と,予測誤差符号化データを復号する復号部13と,復号画像を蓄積する参照画像メモリ14とを備える。
フィルタ係数指定部15で指定するフィルタ係数のうち,基準フィルタのフィルタ係数を,
(1/32,−5/32,20/32,20/32,−5/32,1/32)
とする。これを係数0と呼ぶこととする。
その他,係数1として,
(l/32,−5/32,27/32,12/32,−4/32,1/32)
を指定し,係数2として,
(1/32,−4/32,12/32,27/32,−5/32,1/32)
を指定するものとする。
フィルタ係数指定部15は,まず横方向のフィルタ係数を固定して,縦方向のフィルタ係数を係数0,係数1,係数2に順に変更して指定する。その後,横方向のフィルタ係数を変更して固定し,縦方向のフィルタ係数を変更して指定する。動き探索部16は,指定されたフィルタ係数を使い動き探索を行う。動き探索部16では,差分の評価尺度として絶対値差分和に動きベクトルの符号量を加えた差分評価値Wmを使うものとする。
Wmの計算式を式(3)に示す。Nmv(x,y)は動きベクトル(x,y)の符号量である。
Figure 2007288810
動き探索部16では,フィルタ係数指定部15で指定される各フィルタ係数に対する動きベクトルを求める。横方向フィルタ係数が係数i,縦方向のフィルタ係数が係数jの場合に,探索で得られた差分評価値WmをWmijと書くこととする。その後,フィルタ係数決定部17は,各フィルタ係数に対する動き探索結果Wmの値を比較し,最も値の小さい場合のフィルタ係数を,そのマクロブロックのフィルタ係数に決定する。また,そのときの動きベクトルをそのマクロブロックの動きベクトルとする。
フィルタ係数選択動きベクトル符号化部18は,フィルタ係数決定部17で決定されたフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数(係数0)と異なるかどうかを示す情報と,動き探索部16で探索された動きベクトルの値との組み合わせに対して,図2に示すルックアップテーブルを使い可変長符号化するものとする。フィルタ係数符号化部19は,フィルタ係数を示す情報を,横方向フィルタ縦方向フィルタの順に,図3に示すルックアップテーブルを使って可変長符号化するものとする。
図2のルックアップテーブルによれば,0ベクトルで基準フィルタ係数を使用する場合の符号量は1ビットとなり,フィルタ係数の変更の有無を符号化するに当り発生する符号量の増加を0ベクトルに関して避けることができる。
このような前提で現画像をマクロブロック単位に次のように符号化する。まず,画像入力部11は現フレームの画像を入力する。フィルタ係数指定部15は,横方向フィルタ係数に係数0を縦方向フィルタ係数に係数0を指定する。動き探索部16は,指定されたフィルタ係数を使って1/2位置の画像情報を作成しながら,1/4位置まで動き探索を行い,Wm00と対応する動きベクトルを求める。このような処理を,フィルタ係数指定部15がフィルタの係数を変更しながら,全てのフィルタの係数のパターンについて行い,Wm00,Wm01,Wm02,Wm10,Wm11,Wm12,Wm20,Wm21,Wm22と,それに対応する動きベクトルを求める。
フィルタ係数決定部17は,Wm00,Wm01,Wm02,Wm10,Wml1,Wm12,Wm20,Wm21,Wm22のうち,値が最も小さい場合のフィルタ係数を,そのマクロブロックのフィルタ係数に決定する。フィルタ係数選択動きベクトル符号化部18は,まず横方向に関して,この時のフィルタ係数が係数0であった場合には,フィルタ係数の変更が無しとして,動きベクトルの横方向の値を符号化する。フィルタ係数が係数0でない場合には,フィルタ係数の変更が有りとして,動きベクトルの横方向の値を符号化する。
縦方向動きベクトルも同様に符号化する。フィルタ係数符号化部19は,横方向フィルタ係数が係数0でない場合に横方向フィルタ係数を符号化し,更に縦方向フィルタ係数が係数0でない場合に縦方向フィルタ係数を符号化する。動き補償部12は,フィルタ係数決定部17で決定されたフィルタ係数を使って動き補償を行い,現マクロブロックの画像情報を符号化する。復号部13は,符号化データを復号し復号画像を作成し,参照画像メモリに蓄積する。以上の手順をすべてのマクロブロックに対して繰り返し処理する。
図4は,本発明に関連する第1の関連技術に係る画像復号装置の概要を示す図である。この画像復号装置2は,1/2位置の画像情報を作成する際に使用されるフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数(係数0)と異なるかどうかと,動きベクトルの値の組み合わせを復号するフィルタ係数選択動きベクトル復号部21と,フィルタ係数を指定する情報を復号するフィルタ係数復号部22と,フィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し予測誤差を求めて予測誤差符号化データを復号し復号画像を作成する動き補償部23と,復号画像を蓄積する参照画像メモリ24とを備える。
上記の画像符号化装置1で得られた符号化データを復号する手順を示す。符号化データは,マクロブロック毎に次のように復号される。フィルタ係数選択動きベクトル復号部21は,まず横方向に関して,符号化データの中から図2に示したルックアップテーブルを使って,フィルタ係数が係数0と異なるかどうかと,動きベクトルの値の組み合わせを復号する。フィルタ係数が係数0と異なる場合には,フィルタ係数復号部22は,横方向フィルタ係数を復号する。次にフィルタ係数選択動きベクトル復号部21は,縦方向に関して,フィルタ係数が係数0と異なるかどうかと,動きベクトルの値の組み合わせを復号する。フィルタ係数が係数0と異なる場合には,フィルタ係数復号部22は,縦方向フィルタ係数を復号する。
動き補償部23は,フィルタ係数復号部22で復号されたフィルタ係数を使って動き補償を行い,符号化データを復号して復号画像を作成し,参照画像メモリ24に蓄積する。なおフィルタ係数復号部22でフィルタ係数を復号しない場合には,フィルタ係数を係数0に設定して動き補償を行う。以上の手順をすべてのマクロブロックに対して繰り返し処理する。
〔第2の関連技術〕
次に,本発明に関連する第2の関連技術として,動きベクトル符号化部が,動きベクトル自体ではなく予測動きベクトルとの差分を符号化する場合の例を示す。また1/2位置の画像情報を6タップのフィルタで作成した後,1/4位置と1/8位置の画像情報を線形補間により作成するものとする。
図5は,第2の関連技術に係る画像符号化装置の概要を示す図である。この画像符号化装置3は,現フレームの画像を入力する画像入力部31と,1/2位置の画像情報を作成するフィルタの係数を指定するフィルタ係数指定部35と,フィルタ係数指定部35で指定されたフィルタの係数を使って1/2位置の画像情報を作成し動きベクトルを探索する動き探索部36と,動き探索部36での動き探索結果を使い,1/2位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定するフィルタ係数決定部37と,決定されたフィルタ係数と探索された動きベクトルを使って予測画像を作成し予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償部32と,周囲のマクロブロックの動きベクトルから予測動きベクトルを求める予測動きベクトル作成部301と,フィルタ係数決定部37で決定されたフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,動き探索部36で探索された動きベクトルと予測動きベクトル作成部301で作成された予測動きベクトルとの間の差分との組み合わせを符号化するフィルタ係数選択動きベクトル符号化部38と,フィルタ係数を指定する情報を符号化するフィルタ係数符号化部39と,予測誤差符号化データを復号する復号部33と,復号画像を蓄積する参照画像メモリ34とを備える。
フィルタ係数指定部35と動き探索部36とフィルタ係数符号化部39の動作は,第1の関連技術と同様である。フィルタ係数選択動きベクトル符号化部38は,フィルタ係数決定部37で決定されたフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数(係数0)と異なるかどうかを示す情報と,動き探索部36で探索された動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分との組み合わせに対して,図6に示すルックアップテーブルを使い可変長符号化するものとする。ここで予測動きベクトルは,図17に示す位置の3つのマクロブロックMV1,MV2,MV3の動きベクトルのうち,中間のものを予測動きベクトルに選択するものとする。
このような前提で現画像をマクロブロック単位に次のように符号化する。まず画像入力部31は現フレームの画像を入力する。予測動きベクトル作成部301は,予測動きべクトルを作成する。フィルタ係数指定部35は,横方向フィルタ係数に係数0を縦方向フィルタ係数に係数0を指定する。動き探索部36は,指定されたフィルタ係数を使って1/2位置の画像情報を作成しながら1/8位置まで動き探索を行い,Wm00と対応する動きベクトルを求める。
このような処理を,フィルタ係数指定部35がフィルタの係数を変更しながら,全てのフィルタの係数のパターンについて行い,Wm00,Wm01,Wm02,Wm10,Wm11,Wm12,Wm20,Wm21,Wm22と,それに対応する動きベクトルを求める。フィルタ係数決定部37は,Wm00,Wm01,Wm02,Wm10,Wm11,Wm12,Wm20,Wm21,Wm22のうち,値が最も小さい場合のフィルタ係数を,そのマクロブロックのフィルタ係数に決定する。
フィルタ係数選択動きベクトル符号化部38は,まず横方向に関して,この時のフィルタ係数が係数0であった場合には,フィルタ係数の変更が無しとして,探索された動きベクトルと予測動きベクトルの差分の横方向成分の値を符号化する。フィルタ係数が係数0でない場合には,フィルタ係数の変更が有りとして,探索された動きベクトルと予測動きベクトルの差分の横方向成分の値を符号化する。縦方向動きベクトルも同様に符号化する。フィルタ係数符号化部39は,横方向フィルタ係数が係数0でない場合に横方向フィルタ係数を符号化し,更に縦方向フィルタ係数が係数0でない場合に縦方向フィルタ係数を符号化する。
動き補償部32は,フィルタ係数決定部37で決定されたフィルタ係数を使って動き補償を行い現マクロブロックの画像情報を符号化する。復号部33は符号化データを復号し復号画像を作成し,参照画像メモリ34に蓄積する。以上の手順をすべてのマクロブロックに対して繰り返し処理する。
図7は,第2の関連技術に係る画像復号装置の概要を示す図である。この画像復号装置4は,周囲のマクロブロックの動きべクトルから予測動きベクトルを求める予測動きベクトル作成部45と,1/2位置の画像情報を作成する際に使用されるフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数(係数0)と異なるかどうかと,動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分の値の組み合わせを復号するフィルタ係数選択動きベクトル復号部41と,フィルタ係数を指定する情報を復号するフィルタ係数復号部42と,フィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し予測誤差を求めて予測誤差符号化データを復号し復号画像を作成する動き補償部43と,復号画像を蓄積する参照画像メモリ44とを備える。
上記の画像符号化装置3で得られた符号化データを復号する手順を示す。符号化データは,マクロブロック毎に次のように復号される。予測動きベクトル作成部45は予測動きベクトルを作成する。フィルタ係数選択動きベクトル復号部41は,まず横方向に関して,符号化データの中から図6に示したルックアップテーブルを使って,フィルタ係数が係数0と異なるかどうかと,動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分の値の組み合わせを復号する。フィルタ係数が係数0と異なる場合には,フィルタ係数復号部42は,横方向フィルタ係数を復号する。次にフィルタ係数選択動きベクトル復号部41は,縦方向に関して,フィルタ係数が係数0と異なるかどうかと,動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分の値の組み合わせを復号する。フィルタ係数が係数0と異なる場合には,フィルタ係数復号部42は,縦方向フィルタ係数を復号する。
動き補償部43は,フィルタ係数復号部42で復号されたフィルタ係数を使って動き補償を行い,符号化データを復号して復号画像を作成し,参照画像メモリ44に蓄積する。なおフィルタ係数復号部42でフィルタ係数を復号しない場合には,フィルタ係数を係数0に設定して動き補償を行う。以上の手順をすべてのマクロブロックに対して繰り返し処理する。
〔本発明の実施の形態〕
次に,本発明の実施の形態として,動きベクトル符号化部が,動きベクトル自体ではなく予測動きベクトルとの差分を符号化する場合の例を示す。また1/2位置の画像情報を6タップのフィルタで作成した後,1/4位置と1/8位置の画像情報を線形補間により作成するものとする。
図8は,本発明の実施の形態に係る画像符号化装置の概要を示す図である。この画像符号化装置5は,現フレームの画像を入力する画像入力部51と,1/2位置の画像情報を作成するフィルタの係数を指定するフィルタ係数指定部55と,フィルタ係数指定部55で指定されたフィルタの係数を使って1/2位置の画像情報を作成し動きベクトルを探索する動き探索部56と,動き探索部56での動き探索結果を使い,1/2位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定するフィルタ係数決定部57と,周囲のマクロブロックの動きベクトルから予測動きベクトルを求める予測動きベクトル作成部501と,周囲のマクロブロックのフィルタ係数から,現マクロブロックのフィルタの係数の予測値(予測フィルタ係数)を求めるフィルタ係数予測部502と,動き探索部56で探索された動きベクトルと予測動きベクトル作成部501で作成された予測動きベクトルとの差分の値が0かどうかを判断し,0の場合に,現マクロブロックのフィルタ係数を予測フィルタ係数と同じに設定するフィルタ係数再決定部503と,決定したフィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償部52と,決定されたフィルタ係数が予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,動き探索部56で探索された動きベクトルと予測動きベクトル作成部501で作成された予測動きベクトルとの間の差分との組み合わせを符号化するフィルタ係数選択動きベクトル符号化部58と,動き探索部56で探索された動きベクトルと予測動きベクトル作成部501で作成された予測動きベクトルとの差分を符号化する動きベクトル符号化部504と,予測誤差符号化データを復号する復号部53と,復号画像を蓄積する参照画像メモリ54とを備える。
フィルタ係数指定部55と動き探索部56とフィルタ係数符号化部59の動作は第1の関連技術と同様である。フィルタ係数再決定部503でフィルタ係数を再度決定する場合には,動きベクトルと予測動きベクトルとの差分の値を動きベクトル符号化部504で符号化する。ここで動きベクトル符号化部504は0ベクトルをビット0として符号化するものとする。
フィルタ係数再決定部503でフィルタ係数を再度決定しない場合には,フィルタ係数選択動きベクトル符号化部58は,フィルタ係数決定部57で決定されたフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数(係数0)と異なるかどうかを示す情報と,動き探索部56で探索された動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分との組み合わせに対して,図9に示すルックアップテーブルを使い可変長符号化するものとする。ここで予測動きベクトルは,図17に示す位置の3つのマクロブロックMV1,MV2,MV3の動きベクトルのうち,中間のものを予測動きベクトルに選択するものとする。
また,フィルタ係数予測部502は,図17に示す位置の3つのマクロブロックMV1,MV2,MV3のフィルタ係数のうち,最も多く採用されているフィルタ係数を予測フィルタ係数とする。すべてが同じ頻度で採用されている場合には,係数0のフィルタを予測フィルタ係数とする。
このような前提で現画像をマクロブロック単位に次のように符号化する。まず画像入力部51は,現フレームの画像を入力する。予測動きベクトル作成部501は,予測動きべクトルを作成する。フィルタ係数指定部55は,横方向フィルタ係数に係数0を縦方向フィルタ係数に係数0を指定する。動き探索部56は,指定されたフィルタ係数を使って1/2位置の画像情報を作成しながら1/8位置まで動き探索を行い,Wm00と対応する動きベクトルを求める。
このような処理を,フィルタ係数指定部55がフィルタの係数を変更しながら,全てのフィルタの係数のパターンについて行い,Wm00,Wm01,Wm02,Wm10,Wm11,Wm12,Wm20,Wm21,Wm22と,それに対応する動きベクトルを求める。フィルタ係数決定部57は,Wm00,Wm01,Wm02,Wm10,Wm11,Wm12,Wm20,Wm21,Wm22のうち,値が最も小さい場合のフィルタ係数を,そのマクロブロックのフィルタ係数に決定する。
ここで,まず横方向に関して,探索された動きベクトルと予測動きベクトルの差分の横方向成分の値が0である場合には,フィルタ係数予測部502は周囲のマクロブロックのフィルタ係数からフィルタ係数を予測し,フィルタ係数再決定部503はフィルタの係数を予測したフィルタの係数に設定する。動き補償部52は,フィルタ係数再決定部503で決定されたフィルタ係数を使って動き補償を行い現マクロブロックの画像情報を符号化する。
動きベクトル符号化部504は探索された動きベクトルと予測動きベクトルの差分の横方向成分の値を符号化する。復号部53は符号化データを復号し復号画像を作成し,参照画像メモリ54に蓄積する。探索された動きベクトルと予測動きベクトルの差分の横方向成分の値が0でない場合には,フィルタ係数選択動きベクトル符号化部58は,まず横方向に関して,この時のフィルタ係数が係数0であった場合には,フィルタ係数の変更が無しとして,探索された動きベクトルと予測動きベクトルの差分の横方向成分の値を符号化する。
フィルタ係数が係数0でない場合には,フィルタ係数の変更が有りとして,探索された動きベクトルと予測動きベクトルの差分の横方向成分の値を符号化する。フィルタ係数符号化部59は,横方向フィルタ係数が係数0でない場合に横方向フィルタ係数を符号化し,動き補償部52は,フィルタ係数決定部57で決定されたフィルタ係数を使って動き補償を行い現マクロブロックの画像情報を符号化する。復号部53は符号化データを復号し復号画像を作成し,参照画像メモリ54に蓄積する。
続いて縦方向に関しても同様に,縦方向の動きベクトルの差分とフィルタ係数を符号化する。以上の手順をすべてのマクロブロックに対して繰り返し処理する。
図10は,本発明の実施の形態に係る画像復号装置の概要を示す図である。この画像復号装置6は,周囲のマクロブロックの動きべクトルから予測動きベクトルを作成する予測動きベクトル作成部65と,1/2位置の画像情報を作成する際に使用されるフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,動きベクトルと前記予測動きベクトルとの差分の値の組み合わせを復号するフィルタ係数選択動きベクトル復号部61と,動きベクトルと予測動きベクトルとの差分が0ベクトルの場合に,周囲のマクロブロックのフィルタ係数から,現領域のフィルタの係数の予測値(予測フィルタ係数)を求めるフィルタ係数予測部66と,フィルタ係数と動きベクトルを使って予測画像を作成し予測誤差を求めて予測誤差符号化データを復号し復号画像を作成する動き補償部63と,復号画像を蓄積する参照画像メモリ64とを備える。
上記の画像符号化装置5で得られた符号化データを復号する手順を示す。符号化データは,マクロブロック毎に次のように復号される。予測動きベクトル作成部65は予測動きベクトルを作成する。フィルタ係数選択動きベクトル復号部61は,まず横方向に関して,符号化データの中から図9に示したルックアップテーブルを使って,フィルタ係数が係数0と異なるかどうかと,動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分の値の組み合わせを復号する。
動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分が0の場合には,フィルタ係数予測部66は周囲のマクロブロックからフィルタ係数を予測し,そのマクロブロックの横方向のフィルタ係数とする。動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分が0では無く,フィルタ係数が係数0と異なる場合には,フィルタ係数復号部62は,横方向フィルタ係数を復号する。
次に縦方向に関して,フィルタ係数選択動きベクトル復号部61は,フィルタ係数が係数0と異なるかどうかと,動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分の値の組み合わせを復号する。動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分が0の場合には,フィルタ係数予測部66は周囲のマクロブロックからフィルタ係数を予測し,そのマクロブロックの縦方向のフィルタ係数とする。動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分が0では無く,フィルタ係数が係数0と異なる場合には,フィルタ係数復号部62は,縦方向フィルタ係数を復号する。
動き補償部63は,フィルタ係数復号部62で復号されたフィルタ係数を使って動き補償を行い,符号化データを復号して復号画像を作成し,参照画像メモリ64に蓄積する。なお動きベクトルと予測動きベクトルとの間の差分が0では無く,フィルタ係数復号部62でフィルタ係数を復号しない場合には,フィルタ係数を係数0に設定して動き補償を行う。
以上の手順をすべてのマクロブロックに対して繰り返し処理する。
図11は,本発明の有効性の確認のために,画像符号化装置5を用いた場合の画像Mobileにおける従来方式との符号量比較結果を示す図である。図11において,横軸は量子化スケールを表し,縦軸は従来方式と比較した場合の本方式による符号量の節減の割合を示している。シミュレーションは,JM1.9 (+Motion Copy)を用いた。これらの結果から明らかなように,本方式は,低ビットレートにおいても効率よく符号量を低減できていることが確認できた。
なお,本発明の実施の形態では1/2位置の画像情報を6タップのフィルタを使って求める際の,フィルタの係数を変更する例を示したが,このタップ数は3以上の任意の正の整数を適用することが可能である。タップ数をマクロブロック毎に変更してもよい。また動き補償を行う領域としてマクロブロックを使用したが,縦横8画素のブロック等,他の矩形ブロックを使用してもよい。また1/2位置の画像情報ではなく,複数タップのフィルタによって1/4位置等の他の分数位置の画像情報を作成する際の,フィルタの係数やタップ数を変更してもよい。
また,本発明の実施の形態では動きベクトルとフィルタ係数を横方向と縦方向とで別々に符号化したが,同時に符号化する方法も好適である。例えば図12に示したルックアップテーブルを使用して横方向と縦方向の動きベクトルとフィルタ係数を同時に符号化することもできる。
また本発明の実施の形態では,全ての動きベクトル(または動きベクトルと予測動きベクトルとの差分)とフィルタ係数の変更の有無の組み合わせに対して可変長符号化を行ったが,一部の動きベクトルの値の場合に対して行う方法も好適である。例えば動きベクトルの値の短い場合のみ,動きベクトル(または動きベクトルと予測動きベクトルとの差分)とフィルタ係数の変更の有無の組み合わせを可変長符号化し,動きベクトルの値の長い場合にはフィルタ係数の変更の有無やフィルタ係数自体を個別に符号化する手法が挙げられる。
動きベクトルの絶対値が0ではフィルタ係数を周囲の領域から予測し,絶対値が1/4では動きベクトルとフィルタ係数の変更の有無の組み合わせを符号化し,絶対値が1/2以上の値ではまず動きベクトルを符号化し,次にフィルタの係数を符号化する方法が挙げられる。この場合の動きベクトルのルックアップテーブルの例を図13に示す。
このように本方式によれば,分数位置の画像情報をフィルタ方法で作成する際に,フィルタの係数と動きベクトルの組み合わせを符号化することにより,フィルタ係数を動きベクトルとは別に符号化する際の符号量の増加を避けることができる。
第1の関連技術の画像符号化装置の構成図である。 フィルタ係数変更の有無と動きベクトルの組み合わせの可変長符号の一例を示す図である。 フィルタ係数の可変長符号の一例を示す図である。 第1の関連技術の画像復号装置の構成図である。 第2の関連技術の画像符号化装置の構成図である。 フィルタ係数変更の有無と動きベクトルの組み合わせの可変長符号の一例を示す図である。 第2の関連技術の画像復号装置の構成図である。 本発明の実施の形態の画像符号化装置の構成図である。 フィルタ係数変更の有無と動きベクトルの組み合わせの可変長符号の一例を示す図である。 本発明の実施の形態の画像復号装置の構成図である。 本方式による符号量の節減の効果を示す図である。 フィルタ係数変更の有無と動きベクトルの組み合わせの可変長符号の一例を示す図である。 フィルタ係数変更の有無と動きベクトルの組み合わせの可変長符号の一例を示す図である。 ブロックマッチングの概念図である。 画像情報の線形補間の一例を示す図である。 1/2精度の画像情報を求めるフィルタ方法の一例を示す図である。 現マクロブロックと周囲のマクロブロックの位置関係を示す図である。 動きベクトルの可変長符号の一例を示す図である。
符号の説明
1,3,5 画像符号化装置
2,4,6 画像復号装置
11,31,51 画像入力部
12,32,52 動き補償部
13,33,53 復号部
14,34,54 参照画像メモリ
15,35,55 フィルタ係数指定部
16,36,56 動き探索部
17,37,57 フィルタ係数決定部
18,38,58 フィルタ係数選択動きベクトル符号化部
19,39,59 フィルタ係数符号化部
301,501 予測動きベクトル作成部
502 フィルタ係数予測部
503 フィルタ係数再決定部
504 動きベクトル符号化部
21,41,61 フィルタ係数選択動きベクトル復号部
22,42,62 フィルタ係数復号部
23,43,63 動き補償部
24,44,64 参照画像メモリ
45,65 予測動きベクトル作成部
66 フィルタ係数予測部

Claims (8)

  1. 現フレームの画像を分割した領域毎に,既に符号化したフレームの画像情報から分数位置の画像情報を作成し,その分数位置の画像情報との間の予測誤差を符号化する画象符号化方法であって,
    分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定し,動きベクトルを探索する動き探索ステップと,
    周囲の領域の動きベクトルから予測動きベクトルを求め,求めた予測動きベクトルと,前記動き探索ステップで探索した動きベクトルの差分を求める動きベクトル差分作成ステップと,
    周囲の領域のフィルタ係数から,現領域のフィルタの係数の予測値である予測フィルタ係数を求めるフィルタ係数予測ステップと,
    前記動きベクトル差分作成ステップで作成した動きベクトルの差分の値が0である場合に,現領域のフィルタ係数を前記予測フィルタ係数と同じに設定するフィルタ係数再決定ステップと,
    決定したフィルタ係数と動きベクトルとを使って予測画像を作成し,予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償ステップと,
    動きベクトルの差分を符号化する動きベクトル符号化ステップとを有する
    ことを特徴とする画像符号化方法。
  2. 既に復号したフレームの画像情報から分数位置の画像情報を作成し,その分数位置の画像情報との間の予測誤差を用いて,現フレームを分割した領域毎の符号化データを復号する画像復号方法であって,
    周囲の領域の動きベクトルから予測動きベクトルを作成する予測動きベクトル作成ステップと,
    周囲の領域のフィルタ係数から,現領域のフィルタの係数の予測値である予測フィルタ係数を求めるフィルタ係数予測ステップと,
    分数位置の画像情報を作成する際に使用されるフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,動きベクトルと前記予測動きベクトルとの差分の値の組み合わせを復号するフィルタ係数選択動きベクトル復号ステップと,
    動きベクトルと前記予測動きベクトルとの差分が0ベクトルである場合に,現領域のフィルタ係数を予測フィルタ係数と同じに設定するフィルタ係数再決定ステップと,
    予測動きベクトルと,前記フィルタ係数選択動きベクトル復号ステップで求めた動きベクトルの差分から,動きベクトルを作成する動きベクトル作成ステップと,
    前記フィルタ係数再決定ステップで設定したフィルタ係数と動きベクトルとを使って予測画像を作成し,予測誤差を求めて予測誤差符号化データを復号し復号画像を作成する動き補償ステップとを有する
    ことを特徴とする画像復号方法。
  3. 現フレームの画像を分割した領域毎に,既に符号化したフレームの画像情報から分数位置の画像情報を作成し,その分数位置の画像情報との間の予測誤差を符号化する画象符号化装置であって,
    現フレームの画像を入力する画像入力部と,
    分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を指定するフィルタ係数指定部と,
    前記フィルタ係数指定部で指定されたフィルタの係数を使って分数位置の画像情報を作成し動きベクトルを探索する動き探索部と,
    前記動き探索部での動き探索結果を使い,分数位置の画像情報を作成するフィルタの係数を決定するフィルタ係数決定部と,
    周囲の領域の動きベクトルから予測動きベクトルを求める予測動きベクトル作成部と,
    周囲の領域のフィルタ係数から,現領域のフィルタの係数の予測値である予測フィルタ係数を求めるフィルタ係数予測部と,
    前記動き探索部で探索された動きベクトルと前記予測動きベクトル作成部で作成された予測動きベクトルとの差分の値が0かどうかを判断し,0の場合に,現領域のフィルタ係数を予測フィルタ係数と同じに設定するフィルタ係数再決定部と,
    決定したフィルタ係数と動きベクトルとを使って予測画像を作成し,予測誤差を求めて予測誤差を符号化する動き補償部と,
    前記動き探索部で探索された動きベクトルと前記予測動きベクトル作成部で作成された予測動きベクトルとの差分を符号化する動きベクトル符号化部と,
    予測誤差符号化データを復号する復号部と,
    復号画像を蓄積する参照画像メモリとを備える
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  4. 既に復号したフレームの画像情報から分数位置の画像情報を作成し,その分数位置の画像情報との間の予測誤差を用いて,現フレームの画像を分割した領域毎の符号化データを復号する画像復号装置であって,
    周囲の領域の動きベクトルから予測動きベクトルを作成する予測動きベクトル作成部と,
    分数位置の画像情報を作成する際に使用されるフィルタ係数が,予め決めた基準のフィルタ係数と異なるかどうかと,動きベクトルと前記予測動きベクトルとの差分の値の組み合わせを復号するフィルタ係数選択動きベクトル復号部と,
    動きベクトルと前記予測動きベクトルとの差分が0ベクトルの場合に,周囲の領域のフィルタ係数から,現領域のフィルタの係数の予測値である予測フィルタ係数を求めるフィルタ係数予測部と,
    フィルタ係数と動きベクトルとを使って予測画像を作成し,予測誤差を求めて予測誤差符号化データを復号して復号画像を作成する動き補償部と,
    復号画像を蓄積する参照画像メモリとを備える
    ことを特徴とする画像復号装置。
  5. 請求項1に記載の画像符号化方法をコンピュータに実行させるための画像符号化プログラム。
  6. 請求項2に記載の画像復号方法をコンピュータに実行させるための画像復号プログラム。
  7. 請求項1に記載の画像符号化方法をコンピュータに実行させるための画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 請求項2に記載の画像復号方法をコンピュータに実行させるための画像復号プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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