JP2007287384A - 照明装置、液晶装置、及び電子機器 - Google Patents

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JP2007287384A
JP2007287384A JP2006110914A JP2006110914A JP2007287384A JP 2007287384 A JP2007287384 A JP 2007287384A JP 2006110914 A JP2006110914 A JP 2006110914A JP 2006110914 A JP2006110914 A JP 2006110914A JP 2007287384 A JP2007287384 A JP 2007287384A
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Abstract

【課題】1つの光源に別の単色発光源を付設する構成の照明装置において、1つ光を出射
する光源の出射光と、別の単色発光源の出射光とを確実に混光できるようにする。
【解決手段】複数の単色発光源B,G,Rを並べて配置して成りそれら単色発光源B,G
,Rからの光を混光して所定の光出射範囲で出射する第1光源29Aと、複数の単色発光
源B,G,Rと異なる色で発光する他の単色発光源Cからの光を所定の光出射範囲で出射
する第2光源30Aとを有する照明装置である。第2光源30Aの光出射範囲は第1光源
29Aの光出射範囲よりも広く設定される。光出射範囲が広い光は、光出射範囲が狭い光
に対して容易に混光する。
【選択図】図6

Description

本発明は、光を出射する照明装置、その照明装置を用いた液晶装置、及びその液晶装置
を用いた電子機器に関する。
現在、携帯電話機、携帯情報端末機、液晶テレビ等といった電子機器に液晶装置が広く
用いられている。例えば、各種の情報を画像として表示するために液晶装置が用いられて
いる。液晶装置は、液晶層を通過する光を変調することにより画像を表示する電気光学装
置である。液晶層に光を供給するために、液晶装置に照明装置が付設されることがある。
照明装置として、従来、複数の単色発光源を並べることによって形成された光源部を有
するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この照明装置は、B(青色)、G
(緑色)、R(赤色)の各色のLED(Light Emitting Diode)を発光源として有してい
る。この照明装置において用いられているB,G,Rの各色のLEDの数は互いに異なっ
ている。そして、LEDの数がそのように色ごとに異なっていることに対応して、各色の
LEDの配光特性、すなわち光出射範囲が色ごとに異ならせてある。
特許文献1に開示された照明装置は、複数の単色発光源から光を出射することにより、
スペクトル上で異なる波長部分にピークを有する出射光を生成する。このようにスペクト
ル上で異なる波長部分にピークを有する出射光を生成する光源として、図4に符号29A
で示すものが知られている。この光源29Aは、複数の単色発光源を1つの光源ユニット
内に一体に配置することによって形成されている。この光源ユニットは、内蔵する複数の
単色発光源からの光が混光した状態の光を出射する。例えば、複数の単色発光源が、B,
G,Rのそれぞれの単色発光源であれば、光源ユニットはB,G,Rが混光することによ
り白色光を出射する。
特開2005−196989号公報(第9〜10頁、図2)
ところで、近年、照明装置の出射光として多種類のピーク波長成分を有する光が望まれ
ている。例えば、照明装置によってカラーフィルタを照明する場合を考えることにする。
カラーフィルタは、複数の異なる色の着色膜によって形成される光学要素である。従来、
カラーフィルタにはB,G,Rの3色の着色膜が用いられていた。しかし、最近では、よ
り多くの色の着色膜を使用したいという要望が出ている。例えば、B,G,Rの3色に加
えてシアン色の着色膜を用いた、いわゆる4色カラーフィルタを用いることが望まれてい
る。このように多種類の色の着色膜を有するカラーフィルタに照明装置からの光を照射す
る場合には、照明装置から多種類のピーク波長成分を有する光が出射されることが望まれ
る。
図4に示した光源29Aを用いて照明装置を構成する場合であって、その照明装置から
多種類のピーク波長成分を有する光を出射しようとするときには、例えば、付加しようと
する色の単色発光源を図4に示す光源29Aの近傍に付設することが考えられる。しかし
ながら、ただ単純に単色光源を光源29Aの近傍に配置するということだけでは、光源2
9Aの出射光と、その光源29Aに付設された単色光源の出射光とを混光させることが難
しいと考えられる。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、1つのまとまった光を出射す
る光源に別の単色発光源を付設する構成を有する照明装置、液晶装置、及び電子機器にお
いて、1つのまとまった光を出射する光源の出射光と、別の単色発光源の出射光とを確実
に混光できるようにすることを目的とする。
本発明に係る第1の照明装置は、複数の単色発光源を並べて配置して成りそれら複数の
単色発光源からの光を混光して所定の光出射範囲で出射する第1光源と、前記複数の単色
発光源と異なる色で発光する他の単色発光源からの光を所定の光出射範囲で出射する第2
光源とを有し、前記第2光源の光出射範囲は前記第1光源の光出射範囲よりも広いことを
特徴とする。
上記構成において、第1光源に内蔵される複数の単色発光源としては、例えば、B(青
色)発光源、G(緑色)発光源、R(赤色)発光源の組合せが考えられる。第1光源内に
B,G,Rの発光源を設けるものとすれば、第2光源に内蔵される単色発光源としては、
例えば、シアン色の発光源を設けることができる。なお、発光源としては、例えば、発光
ダイオード(LED:Light Emitting Diode)、冷陰極管、有機EL(Electro Luminesc
ence)を適用できる。
第1光源や第2光源からの光出射範囲を広げたり、狭くしたりするための構成は、特別
の構成に限定されるものではない。例えば、第1光源や第2光源の光出射部の開口面積を
調節することにより光出射範囲を調節できる。また、第1光源や第2光源の内部に設けら
れた発光源の周囲に設けられる枠部分(すなわち、ケーシング)の形状を工夫することに
より光出射範囲を調節できる。また、第1光源や第2光源の光出射部にレンズ(すなわち
、光屈折要素)を設けることにより光出射範囲を調節できる。
上記構成の本発明に係る照明装置によれば、第1光源から主なる光が出射され、その主
となる光に混ざり合う光が第2光源から出射される。本発明では混ざり合う光を出射する
第2光源の光出射範囲を、第1光源の光出射範囲よりも広く設定したので、第2光源から
の光を第1光源からの光に効果的に混光させることができる。そしてこれにより、照明装
置からの出射光に関して輝度ムラを低減できる。
次に、本発明に係る第1の照明装置において、前記第1光源内の前記複数の単色発光源
、及び前記第2光源内の前記他の単色発光源の少なくとも一方は発光ダイオードであるこ
とが望ましい。発光ダイオードは、冷陰極管、有機EL等といった他の発光要素に比べて
、発光強度の制御が容易である。例えば、発光ダイオードに供給する電流のパルス幅を制
御することにより発光ダイオードの発光強度を容易に正確に制御できる。従って、前記第
1光源内の前記複数の単色発光源、及び前記第2光源内の他の単色発光源の少なくとも一
方を発光ダイオードによって形成すれば、混光の条件を最良の状態に容易に設定できる。
次に、本発明に係る第1の照明装置において、(1)前記第1光源は、前記複数の単色
発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有するか、又は
、(2)前記第2光源は、前記他の単色発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部
に設けられたレンズとを有するか、又は、(3)前記第1光源は、前記複数の単色発光源
を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有し、且つ、前記第2
光源は、前記他の単色発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設けられたレン
ズとを有することが望ましい。
このように第1光源及び/又は第2光源にレンズを設ければ、第1光源の光出射範囲及
び/又は第2光源の光出射範囲を必要に応じて広く又は狭く制御できる。
次に、本発明に係る第1の照明装置において、前記レンズは、前記透明樹脂と別体のレ
ンズであるか、又は、前記透明樹脂によって形成されたレンズであることが望ましい。レ
ンズを透明樹脂と別体に設けることにすれば、レンズの選択の自由度を上げることができ
る。また、レンズを透明樹脂によって形成することにすれば、レンズとして特別の材料が
不要であるので、材料コスト及び組立てコストが上がることを防止できる。なお、透明樹
脂によってレンズを形成することは、透明樹脂の表面形状を凸曲面や凹曲面とすることに
よって達成できる。
次に、本発明に係る第1の照明装置において、前記レンズは光出射範囲を広げるレンズ
であることが望ましい。本発明の要旨は、第2光源の光出射範囲を第1光源の光出射範囲
よりも広くすることであり、レンズを設けることは必須要件ではないし、光出射範囲を広
げるレンズを設けることも必須要件ではないし、光出射範囲を狭くするレンズを設けるこ
とも必須要件ではない。しかしながら、光出射範囲を広げるレンズによって第1光源及び
第2光源の光出射範囲を調節することは、簡単であり、容易に実現可能であると考えられ
る。
次に、本発明に係る第1の照明装置において、前記第1光源内の前記複数の単色発光源
は、B(青色)発光源、G(緑色)発光源、R(赤色)発光源の組合せとすることができ
る。そして、その場合、前記第2光源内の他の単色発光源は、黄色からシアン色にかけて
変化する色の中から選択された1つの光を発光する単色発光源であることが望ましい。黄
色からシアン色にかけて変化する色の中から選択された1つの光としては、例えば、エメ
ラルドグリーン、黄緑等が考えられる。
第1光源内に設けられた単色発光源がB,G,Rの各色である場合、第1光源からはそ
れらの混色である白色光が出射される。しかしながら、この白色光によって、例えばB(
青),G(緑),R(赤),C(シアン)の4色着色膜から成るカラーフィルタを照明(
すなわち、光の供給)する場合には、そのカラーフィルタを透過した光がC(シアン)の
波長部分で暗くなってしまうという不都合が生じるおそれがある。これに対し、本発明態
様のようにB,G,Rの第1光源にシアンの第2光源を付設すれば、4色カラーフィルタ
を透過する光に関してシアン部分を明るく表示できる。しかも、シアンの第2光源の光出
射範囲を第1光源の光出射範囲よりも広くすれば、白色にシアン色を十分に混色できるの
で、色ムラのない表示を実現できる。
次に、本発明に係る第1の照明装置において、前記第1光源と前記第2光源は互いに隣
り合わせで並ぶことが望ましい。この構成によれば、第1光源の出射光と第2光源の出射
光とを効果的に混光させることができる。
次に、本発明に係る第2の照明装置は、青色発光源の出射光をYAG(イットリウム・
アルミニウム・ガーネット)蛍光体を通して所定の光出射範囲で出射する第1光源と、前
記青色発光源と異なる色で発光する他の単色発光源からの光を所定の光出射範囲で出射す
る第2光源とを有し、前記第2光源の光出射範囲は前記第1光源の光出射範囲よりも広い
ことを特徴とする。
前記第1の照明装置においては、第1光源が複数の単色発光源を含み、それらの単色発
光源からの個々の光の混光が第1光源の出射光として出射されるものであった。これに対
し、上記第2の照明装置においては、第1光源は青色発光源とYAG蛍光体とによって構
成された、いわゆる白色光源となっている。
上記構成の本発明に係る第2の照明装置においても、既述の第1の照明装置の場合と同
じく、第1光源から出射される主となる光(第2の照明装置の場合は白色光)に混ぜよう
とする光を出射する第2光源の光出射範囲を、その第1光源の光出射範囲よりも広く設定
したので、第2光源からの光を第1光源からの光に効果的に混光させることができる。そ
してこれにより、照明装置からの出射光に関して輝度ムラを低減できる。
次に、本発明に係る第2の照明装置において、前記第1光源内の前記青色発光源、及び
前記第2光源内の前記他の単色発光源の少なくとも一方は発光ダイオードであることが望
ましい。発光ダイオードは、冷陰極管、有機EL等といった他の発光要素に比べて、発光
強度の制御が容易であるので、発光源を発光ダイオードによって形成すれば、第1光源と
第2光源との混光の条件を最良の状態に容易に設定できる。
次に、本発明に係る第2の照明装置において、(1)前記第1光源は、前記青色発光源
を覆うと共に前記YAG蛍光体を含む透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設けられたレ
ンズとを有するか、又は、(2)前記第2光源は、前記他の単色発光源を覆う透明樹脂と
、該透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有するか、又は、(3)前記第1光源は
、前記青色発光源を覆うと共に前記YAG蛍光体を含む透明樹脂と、該透明樹脂の光出射
部に設けられたレンズとを有し、且つ、前記第2光源は、前記他の単色発光源を覆う透明
樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有する、ことが望ましい。
このように第1光源及び/又は第2光源にレンズを設ければ、第1光源の光出射範囲及
び/又は第2光源の光出射範囲を必要に応じて広く又は狭く制御できる。
次に、本発明に係る第2の照明装置において、前記レンズは、前記透明樹脂と別体のレ
ンズであるか、又は、前記透明樹脂によって形成されたレンズであることが望ましい。レ
ンズを透明樹脂と別体に設けることにすれば、レンズの選択の自由度を上げることができ
る。また、レンズを透明樹脂によって形成することにすれば、レンズとして特別の材料が
不要であるので、材料コスト及び組立てコストが上がることを防止できる。なお、透明樹
脂によってレンズを形成することは、透明樹脂の表面形状を凸曲面や凹曲面とすることに
よって達成できる。
次に、本発明に係る第2の照明装置において、前記レンズは光出射範囲を広げるレンズ
であることが望ましい。光出射範囲を広げるレンズによって第1光源及び第2光源の光出
射範囲を調節することは、簡単であり、容易に実現可能である。
次に、本発明に係る第2の照明装置において、前記他の単色発光源は、(1)緑色、(
2)黄色、(3)黄色からシアン色にかけて変化する色の中から選択された1色、又は(
4)赤色であることが望ましい。青色発光源とYAG蛍光体とを有する第1光源は青色波
長部分とYAG蛍光部分とにピークを持つ白色光を出射する。この白色光は緑色、黄色、
シアン色、赤色にかけての波長部分の光強度が低くなっている。従って、この第1光源に
加えて上記(1)から(4)に記載した色を発光する第2光源を設ければ、照明装置の出
射光の所望の波長部分の光強度を補償できる。
次に、本発明に係る第2の照明装置において、前記第1光源と前記第2光源は互いに隣
り合わせで並ぶことが望ましい。この構成によれば、第1光源の出射光と第2光源の出射
光とを効果的に混光させることができる。
次に、本発明に係る液晶装置は、液晶パネルと、該液晶パネルを照明する照明装置とを
有する液晶装置において、前記照明装置は以上に記載した構成の照明装置であることを特
徴とする。液晶パネルは、例えば、一対の基板と、それらの基板間に設けられた液晶層と
、液晶層を挟持するようにそれらの基板のそれぞれの内部表面に設けられた電極と、それ
らの基板の少なくとも一方の外部表面に設けられた偏光板とを有する。また、上記一対の
基板の一方の内部表面には、異なった色の複数の着色膜から成るカラーフィルタが設けら
れる。上記の照明装置は液晶パネルを照明するものであり、換言すれば、カラーフィルタ
へ光を供給するものである。白色光がカラーフィルタを透過するときに、光の色が選択さ
れてカラー表示が行われる。
本発明に係る照明装置によれば、第2光源からの光を第1光源からの光に効果的に混光
させることができるので、照明装置からの出射光に関して必要な波長部分の光強度を第2
光源からの光によって高めることができる。従って、カラーフィルタに含まれる着色膜の
色の種類が増える場合でも、その増えた色に対応させて照明装置の出射光の対応する波長
部分の光強度を高めることができ、そのため、液晶装置によって行われるカラー表示にお
いて特定の波長部分の光が暗くなることを防止できる。
次に、本発明に係る液晶装置は、複数色の着色膜を有すると共に前記照明装置によって
照明されるカラーフィルタをさらに有することができる。そして、その場合、前記第2光
源の出射光の波長は前記カラーフィルタのスペクトルに含まれるピークの波長とほぼ一致
することが望ましい。この構成によれば、カラーフィルタを構成する着色膜の色に対応す
る光を照明装置から十分な強度で供給できる。
次に、本発明に係る電子機器は、以上に記載した構成の液晶装置を有することを特徴と
する。以上に記載した本発明に係る液晶装置によれば、カラー表示を行う場合に特定波長
の色が暗くなることを防止でき、明るいカラー表示を得ることができる。従って、この液
晶装置を用いて構成される電子機器においても、明るいカラー表示を得ることができる。
このような電子機器としては、例えば、携帯電話機、携帯情報端末機、液晶テレビ等が考
えられる。
(照明装置及び液晶装置の第1実施形態)
本発明に係る第1の照明装置は、複数の単色発光源を並べて配置して成りそれら複数の
単色発光源からの光を混光して所定の光出射範囲で出射する第1光源と、前記複数の単色
発光源と異なる色で発光する他の単色発光源からの光を所定の光出射範囲で出射する第2
光源とを有し、前記第2光源の光出射範囲は前記第1光源の光出射範囲よりも広いことを
特徴とする照明装置である。また、本発明に係る液晶装置はその第1の照明装置を用いた
液晶装置である。
以下、本発明に係る第1の照明装置及びそれを用いた液晶装置を実施形態に基づいて説
明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これ
からの説明では必要に応じて図面を参照するが、この図面では、複数の構成要素から成る
構造のうち重要な構成要素を分かり易く示すため、各要素を実際とは異なった相対的な寸
法で示す場合がある。
図1は、本発明に係る液晶装置の平面構造を示している。図1では表示の単位領域であ
るサブ画素Dを模式的に拡大して示している。互いに隣接する4つのサブ画素Dによって
1つの表示画素Gが形成されている。図2は液晶装置を構成する液晶パネル及び照明装置
の断面構造を示しており、液晶パネルは図1のZ1−Z1線に従った断面構造を示し、照
明装置は図1のZ2−Z2線に従った断面構造を示している。
図2において、液晶装置1は、液晶パネル2と、この液晶パネル2に付設された照明装
置3とを有する。液晶パネル2は、素子基板4と、カラーフィルタ基板5とを有する。素
子基板4とカラーフィルタ基板5は、矢印A方向から見て環状のシール材7によって間隙
を空けて貼り合わされている。この間隙が、いわゆるセルギャップである。セルギャップ
は、素子基板4とカラーフィルタ基板5との間に設けられた多数のスペーサ(図示せず)
によって保持される。このセルギャップ内に液晶が封止されて液晶層8が形成されている
。液晶としては、例えば、TN(Twisted Nematic)液晶が用いられる。
図1において、素子基板4は紙面奥側に設けられており、カラーフィルタ基板5は紙面
手前側に設けられている。液晶パネル2の内部に設けられる電極や配線は、本来、カラー
フィルタ基板5の存在によって外部から見えない要素であるが、図1では便宜的に電極、
配線等を実線で示している。
図2において素子基板4は、透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成さ
れた透光性基板4aを有し、その透光性基板4aの外側表面に第1偏光板9aが貼着され
ている。透光性基板4aの内側表面には、図1に示すように、複数のソース線11、複数
のゲート線12、複数のスイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor)素子
13、及び複数の画素電極14が設けられている。ソース線11及びゲート線12はTF
T素子13を構成する導電材料と同じ材料によって形成されている。また、画素電極14
は、ITO(Indium Tin Oxide)等といった透明導電材料によって形成されている。
素子基板4は、カラーフィルタ基板5の一辺から外側へ張り出す張出し部15を有し、
この張出し部15の辺端に外部接続用端子16が設けられている。また、張出し部15の
表面に駆動用IC17が周知のCOG(Chip On Glass)技術を用いて実装されている。
駆動用IC17の入力側の端子(図示せず)は外部接続用端子16の一端に電気的に接続
されている。張出し部15の辺端にはFPC(Flexible Printed Circuit)基板18が実
装されており、外部接続用端子16の他端がこのFPC基板18内の配線と電気的に接続
されている。FPC基板18は、例えば、携帯電話機等といった電子機器内の制御回路に
接続される。
複数のソース線11は、列方向Yに延在し且つ行方向Xに適宜の間隔で並べて設けられ
ている。各ソース線11の張出し部15側の一端は駆動用IC17の出力側の端子(図示
せず)に電気的に接続されている。複数のゲート線12は、行方向Xに延在し且つ列方向
Yに適宜の間隔で並べて設けられている。各ゲート線12から延びる引回し配線12aの
張出し部15側の一端は駆動用IC17の出力側の端子(図示せず)に電気的に接続され
ている。
複数のTFT素子13は、それぞれ、ソース線11とゲート線12とが交差する部分の
近傍に設けられている。3端子型のスイッチング素子であるTFT素子13の各端子は、
それぞれ、ソース線11、ゲート線12、そして画素電極14に電気的に接続される。各
TFT素子13及び各画素電極14は、各サブ画素Dに対応する領域内に設けられている
1つの表示画素Gが行方向X及び列方向Yに複数個、マトリクス状に並べられて成る鎖
線で囲まれた領域が表示領域Vであり、この表示領域V内に文字、数字、図形等といった
画像が表示される。なお、液晶パネル2の平面領域内であって表示領域Vの外側の枠状の
領域は表示に寄与しない領域、いわゆる額縁領域Fである。
素子基板4上に形成されるソース線11、ゲート線12、及びそれらから延びる配線は
、図2においては図示を省略してある。また、素子基板4の構成要素である透光性基板4
aの内部表面には、TFT素子13、画素電極14以外に、TFT素子13と画素電極1
4とを電気的に絶縁する層間絶縁膜や、配向膜等が設けられるが、図2ではそれらの図示
を省略してある。
次に、図2において、カラーフィルタ基板5は、透光性のガラス、透光性のプラスチッ
ク等によって形成された透光性基板5aを有し、その透光性基板5aの外側表面に第2偏
光板9bが貼着されている。この第2偏光板9bの偏光透過軸と素子基板4側の第1偏光
板9aの偏光透過軸は、液晶駆動モードの種類に対応した適宜の相対的な角度に設定され
ている。
透光性基板5aの内部表面には、遮光膜19が矢印A方向から見て行方向X及び列方向
Yのそれぞれにストライプ状、すなわち格子状に設けられている。この遮光膜19は、サ
ブ画素Dを区画する位置に形成されている。そして、遮光膜19に囲まれる個々の領域内
にB(青)、G(緑)、R(赤)、C(シアン)の4色の着色膜21が1つずつ設けられ
、それらの上にオーバーコート膜22が設けられ、さらにその上に共通電極23が設けら
れている。着色膜21に関しては、青、緑、赤、シアンの色を区別して表記したい場合に
は、それぞれ、21B、21G、21R、21Cのように表記することにし、色を区別す
ることなく単に着色膜であることを表記したい場合には着色膜21のように表記すること
にする。
B,G,R,Cの各色の着色膜21は、特定波長の光を選択的に透過させてカラー表示
を実現するためのカラーフィルタとして機能する。共通電極23は、素子基板4側の画素
電極14と同じくITO等といった透明導電材によって形成され、カラーフィルタ基板5
のほぼ全面にわたって設けられている。この共通電極23は、図1において、シール材7
の隅の領域Cにおいて配線24の一端と電気的に接続されている。この配線24の他端は
駆動用IC17のCOMに対応する出力端子と電気的に接続されている。
図2に示す青色着色膜21B、緑色着色膜21G、赤色着色膜21R、シアン色着色膜
21Cから成るカラーフィルタの分光分布特性は、図3(a)に示す通りである。通常広
く用いられているB(青),G(緑),R(赤)の3色から成るカラーフィルタの場合に
は、それぞれの色の波長部分Wb,Wg,Wrにピークを有するが、B,G,R,Cの4
色を用いる本実施形態の場合は、それらに加えてC(シアン)の波長部分Wcにもピーク
を有しており、それ故、カラー表示における色度域を広げることができる。
次に、図2において、照明装置3は、導光体26と光源部27Aとを有する。光源部2
7Aは、図4に示すように、可撓性を有するフレキシブル基板28と、その基板28上に
設けられた複数の第1光源29Aと、同じく基板28上に設けられた複数の第2光源30
Aとを有する。第1光源29Aと第2光源30Aは1つずつ互いに交互に並べられている
。フレキシブル基板28は、図2の導光体26の側面とほぼ同じか、それよりも少し長い
長さを有している。
図4の第1光源29Aは、図5(a)に示すように、絶縁基板31と、その絶縁基板3
1上に設けられたそれぞれが単色発光源としての青色LED32B,緑色LED32G,
赤色LED32Rと、これらのLEDの周囲に設けられた枠状の絶縁体39と、その絶縁
体39によって囲まれる空間内に充填された透明樹脂41とを有する。青色LED32B
,緑色LED32G,赤色LED32Rは、図4に示すように、三角形の頂点位置に互い
に隣接して並べられている。
図5(a)において、絶縁基板31には、各LED32B,32G,32Rのそれぞれ
に対応して電極33及び電極34が設けられている。これらの電極33,34の外部端子
は図4のフレキシブル基板28上に形成された配線(図示せず)に接続されている。一方
、電極33,34の内部端子は各LED32B,32G,32Rに接続されている。例え
ば、各LED32B,32G,32Rのアノード36がワイヤ37aを介して電極33に
接続され、カソード38がワイヤ37bを介して電極34に接続されている。電極33及
び34はそれぞれ1つずつしか示されていないが、実際には、各LED32B,32G,
32Rに対して1組ずつ設けられている。
図3(b)は、各LED32B,32G,32Rの発光分布特性を示している。青色L
ED32Bは図3(b)に示すスペクトル上でWbの波長部分にピークを有する。緑色L
ED32GはWgの波長部分にピークを有する。赤色LED32RはWrの波長部分にピ
ークを有する。図5(a)において、青色LED32B、緑色LED32G及び赤色LE
D32Rの全てが同時に発光すると、各色光が透明樹脂41を透過して外部へ出射する。
これらの光は互いに混光して白色光として視認される。この白色光は、図3(b)のWb
,Wg,Wrの各波長部分にピークを有する白色光である。なお、第1光源29Aから出
射する白色光の光出射範囲、すなわち光出射角度は、透明樹脂41の材質及び形状、並び
に絶縁体39の材質及び形状によって決められる。
図4の第2光源30Aは、図5(b)に示すように、絶縁基板31と、その絶縁基板3
1上に設けられた単色発光源としてのシアン色LED62と、このLED32Cの周囲に
設けられた枠状の絶縁体39と、その絶縁体39によって囲まれる空間内に充填された透
明樹脂41とを有する。透明樹脂41の光出射部にはレンズ43が設けられている。この
レンズ43は、ガラス等といった透明樹脂41とは異なる材料によって形成されても良い
し、透明樹脂41とは異なる他の樹脂によって形成されても良いし、透明樹脂41と同じ
材料によって一体に形成されても良い。
シアン色LED32Cが発光すると、そのシアン色光は透明樹脂41を透過して外部へ
出射する。このシアン色光は、図3(b)に示すスペクトル上でWcの波長部分にピーク
を有する。図4において、第1光源29A内の各色LED32B,32G,32R及び第
2光源30A内のシアン色LED32Cが全て同時に発光すると、各色光が混光して白色
光として視認される。この白色光は、図3(b)のWb,Wc,Wg,Wrの各波長部分
にピークを有する白色光である。
本実施形態では、図6(a)に示すように、シアン色光を発光する第2光源30Aの光
出射範囲を、白色光を発光する第1光源29Aの光出射範囲よりも広く設定している。第
1光源29Aの光出射範囲の調整は、図5(a)において、透明樹脂41の材質や形状、
絶縁体39の材質や形状等を調整することによって決めることができる。また、第2光源
30Aの光出射範囲の調整は、図5(b)において、透明樹脂41の材質や形状、絶縁体
39の材質や形状、レンズ43の特性等を調整することによって決めることができる。な
お、図5(a)の第1光源29Aの光出射部にレンズを設けることによって光出射範囲を
調整しても良い。
図4の第1光源29A及び第2光源30Aに関して、その色度再現性について考えれば
、第1光源29Aは図7に示すように、青色(色度座標B)と緑色(色度座標G)と赤色
(色度座標R)とによって規定される白色(色度座標W)を発光する。この第1光源29
Aは、座標点(B)、(G)、(R)を結んだ三角形の範囲内で色度を調節できる。一方
、第2光源30Aはシアン色(色度座標C)を発光する。従って、第1光源29Aと第2
光源30Aとによって構成される白色光源は、座標点(B)、(G)、(R)、(C)を
結んだ四角形の範囲内で色度を調節できる。
図4の第1光源29A及び第2光源30Aは、例えば、図8に示す駆動回路44によっ
て駆動される。この駆動回路44は、電力を供給するLED駆動電源部45と、ドライバ
としてのLED駆動部46と、青色LED駆動回路47Bと、緑色LED駆動回路47G
と、赤色LED駆動回路47Rと、シアン色駆動回路47Cとを有する。
青色LED駆動回路47Bは、図4の複数の第1光源29A内の各青色LED32Bと
直列に接続されている。緑色LED駆動回路47Gは、複数の第1光源29A内の各緑色
LED32Gと直列に接続されている。赤色LED駆動回路47Rは、複数の第1光源2
9A内の各赤色LED32Gと直列に接続されている。シアン色LED駆動回路47Cは
、複数の第2光源30A内の各シアン色LED32Cと直列に接続されている。
各LED駆動回路47B,47G,47R,47Cは、例えば、図9に示すように、パ
ルス電圧発生回路49と、その回路49に直列に接続された電流制限抵抗R0とを有する
。電流制限抵抗R0の大きさは、各LED32B,32G,32R,32Cに流すことの
できる電流の許容値によって決められる。パルス電圧発生回路49は、図8のLED駆動
部46からの指令に従って各LED32B,32G,32R,32Cに所定のパルス電流
を供給する。また、パルス電圧発生回路49は、LED駆動部46からの指令に従って各
LED32B,32G,32R,32Cへ供給するパルス電流の幅及びタイミングを制御
する。図8の回路図から分かるように、駆動回路44は、青色、緑色、赤色、及びシアン
色の色ごとにLEDへの電流を制御する。
青色LED駆動回路47B、緑色LED駆動回路47G、及び赤色LED駆動回路47
Rによって、第1光源29A内の青色LED32B、緑色LED32G、及び赤色LED
32Rへ図10(a)に示すようなパルス電流を供給すれば、各LED32B,32G,
32Rが同時に発光して図3(b)においてWb,Wg,Wrの各波長分布にピークを有
する白色光が第1光源29Aの出射光として得られる。
一方、図8に示す青色LED駆動回路47B、緑色LED駆動回路47G、赤色LED
駆動回路47R、及びシアン色LED駆動回路47Cによって、第1光源29A内の青色
LED32B、緑色LED32G、及び赤色LED32R、並びに第2光源30A内のシ
アン色LED32Cへ図10(b)に示すようなパルス電流を供給すれば、各LED32
B,32G,32R,32Cが同時に発光して図3(b)においてWb,Wc,Wg,W
rの各波長分布にピークを有する白色光が第1光源29A及び第2光源30Aの出射光と
して得られる。
以下、上記構成より成る照明装置及び液晶装置の動作について説明する。
図8において各LED駆動回路47B,47G,47R,47Cが作動して各LED3
2B,32G,32R,32Cに図10(b)に示すパルス電流が供給される。これによ
り、画像表示処理における1フレーム期間内の所定のパルス幅において第1光源29A内
の青色LED32B、緑色LED32G、赤色LED32R、及び第2光源30A内のシ
アン色LED32Cの全てが所定の期間内で同時に発光する。
このとき、図7の点(B)、(G)、(R)、(C)で規定される色度域内の白色光で
あって、図3(b)に示す波長分布を有する白色光が図4及び図2の光源部27Aから発
せられ、導光体26の光入射面26aから導光体26内へ導入される。導入された光は、
導光体26の光反射面26b、光出射面26c、及び光入射面26aと反対の端面で反射
を繰り返し、光出射面26cにおいて臨界角を越えたときに、その光出射面26cから外
部へ出射する。この出射光は光出射面26cから面状の光となって液晶パネル2へ供給さ
れる。
液晶パネル2においては、図2において、画素電極14と共通電極3との間にサブ画素
Dごとに画像信号に対応した電圧が印加され、液晶層8内の液晶分子の配向がサブ画素D
ごとに制御される。このため、液晶パネル2へ供給された照明装置3からの光が液晶層8
においてサブ画素Dごとに変調される。この変調された光がカラーフィルタ基板5側の偏
光板9bおいて通過を規制されることにより、表示領域V内に画像が表示される。
本実施形態の液晶パネル2では、B,G,R,Cの4色のサブ画素Dによって1つの表
示画素Gが形成されるので、B,G,Rの3色だけによる表示の場合に比べて、Cを加え
た分だけ表示の色度域を広げることができ、表示の色再現性を高めることができる。この
場合、本実施形態では図3(a)に示すようにカラーフィルタのスペクトルにおいて、青
色の波長部分Wbの谷の部分であって且つ緑色の波長部分Wgの谷の部分でもある波長部
分の所にシアンWcのピークが存在する。
仮に、図4に示す光源部27Aの第1光源29Aからの白色光だけによって液晶パネル
2を照明することにすれば、第1光源29Aにはシアンの波長部分のスペクトルが含まれ
ないので、図3(a)のシアン部分Wcに対して十分な光を供給することができず、液晶
装置の表示としてシアン色が暗くなるという問題が発生する。これに対し、図4に示すよ
うに、第1光源29Aに加えて第2光源30Aからのシアン色光を液晶パネルへ供給する
ことにした本実施形態の場合には、シアン色の輝度を向上でき、色の再現性を改善できる
さらに、本実施形態では、図6(a)に示したように、シアン色光を発光する第2光源
30Aの光出射範囲を、B,G,Rを含む白色光を発光する第1光源29Aの光出射範囲
よりも広く設定したので、主となる白色光に混ざろうとするシアン色の混光を促進でき、
液晶パネルへムラの無い白色光を供給できる。この結果、液晶装置によって色ムラの無い
カラー表示を実現できる。
(変形例)
図6(b)は、第1光源29Aと第2光源30Aの配列の仕方の変形例を示している。
図6(a)の実施形態では第1光源29Aと第2光源30Aとを1つずつ交互に配置した
が、図6(b)に示す変形例では、第2光源30Aの間に2つの第1光源29Aを配置さ
せている。この変形例においても、第2光源30Aの光出射範囲が第1光源29Aの光出
射範囲よりも広く設定されている。
(照明装置及び液晶装置の第2実施形態)
本発明に係る第2の照明装置は、青色発光源の出射光をYAG(イットリウム・アルミ
ニウム・ガーネット)蛍光体を通して所定の光出射範囲で出射する第1光源と、前記青色
発光源と異なる色で発光する他の単色発光源からの光を所定の光出射範囲で出射する第2
光源とを有し、前記第2光源の光出射範囲は前記第1光源の光出射範囲よりも広いことを
特徴とする。
以下、本発明に係る第2の照明装置を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこ
の実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これからの説明では必要に応じ
て図面を参照するが、この図面では、複数の構成要素から成る構造のうち重要な構成要素
を分かり易く示すため、各要素を実際とは異なった相対的な寸法で示す場合がある。
図11(a)は、本発明に係る第2の照明装置の一実施形態の主要部を構成する光源部
27Bを示している。本実施形態の照明装置の全体的な構成は、図1及び図2において符
号3で示す照明装置と同じである。本実施形態の光源部27Bは、図4に示す光源部27
Aに代えて照明装置3に用いられる。
図11(a)に示す光源部27Bは、可撓性を有するフレキシブル基板28と、その基
板28上に設けられた複数の第1光源29Bと、同じく基板28上に設けられた複数の第
2光源30Aとを有する。第1光源29Bと第2光源30Aは1つずつ互いに交互に並べ
られている。フレキシブル基板28は、図2の導光体26の側面とほぼ同じか、それより
も少し長い長さを有している。
図11(a)の第1光源29Bは、図11(b)に示すように、絶縁基板31と、その
絶縁基板31上に設けられた青色発光源としての青色LED32Bと、その青色LED3
2Bの周囲に設けられた枠状の絶縁体39と、その絶縁体39によって囲まれる空間内に
充填された透明樹脂41と、その透明樹脂41の中に分散状態で含まれるYAG(イット
リウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体42とを有する。
絶縁基板31には、電極33及び電極34が設けられている。これらの電極33,34
の外部端子は図11(a)のフレキシブル基板28上に形成された配線(図示せず)に接
続されている。一方、電極33,34の内部端子は青色LED32Bに接続されている。
例えば、青色LED32Bのアノード36がワイヤ37aを介して電極33に接続され、
カソード38がワイヤ37bを介して電極34に接続されている。
青色LED32Bが発光すると、青色光の一部はそのまま外部へ出射し、他の一部はY
AG蛍光体42に吸収されて青色光の補色である黄色光となって外部へ出射する。そして
、これらの青色光と黄色光とが混光することによって白色光が出射光として得られる。こ
の場合の白色光は、図12(a)に示すスペクトルのように、青の波長部分WbとYAG
蛍光の波長部分Wyにピークを有する白色光である。
図11(a)の第2光源30Aは、第1実施形態で用いた図4の第2光源30Aと同じ
ものである。第2光源30A内のシアン色LED32Cが発光すると、そのシアン色光は
図5(b)において透明樹脂41を透過して外部へ出射する。図11(a)において、第
1光源29B内の青色LED32Bと第2光源30A内のシアン色LED32Cの両方が
発光すると、図12(b)に示すスペクトルのように、青の波長部分WbとYAG蛍光の
波長部分Wyにピークを有することに加えて、シアン色LED32Cに起因するシアンの
波長部分Wcにピークを有する白色光が得られる。なお、シアン色LED32Cに起因す
るシアンの波長部分Wcは、図3(a)に示したカラーフィルタの分光分布特性における
シアンの波長部分Wcとほぼ一致している。
第1光源29B及び第2光源30Aに関して、その色度再現性について考えれば、第1
光源29Bは図13(b)に示すように、青色(色度座標A)と蛍光体の黄色(色度座標
B)とによって白色(色度座標C)を発光する。さらに、第1光源29Bに加えて第2光
源30Aを発光させれば、青色(色度座標A)と蛍光体の黄色(色度座標B)とに加えて
シアン色(色度座標D)を加えた白色(色度座標C)を発光することができる。第1光源
29Bと第2光源30Aとによって構成される光源は、座標点(A)、(B)、(D)を
結んだ三角形の範囲内で色度を調節することができる。
本実施形態では、図16(a)に示すように、シアン色光を発光する第2光源30Aの
光出射範囲を、白色光を発光する第1光源29Bの光出射範囲よりも広く設定している。
第1光源29Bの光出射範囲の調整は、図11(b)において、透明樹脂41の材質や形
状、絶縁体39の材質や形状等を調整することによって決めることができる。また、第2
光源30Aの光出射範囲の調整は、図5(b)において、透明樹脂41の材質や形状、絶
縁体39の材質や形状、レンズ43の特性等を調整することによって決めることができる
。なお、図11(b)の第1光源29Bの光出射部にレンズを設けることによって光出射
範囲を調整しても良い。
図11(a)の第1光源29B及び第2光源30Aは、例えば、図14に示す駆動回路
44によって駆動される。この駆動回路44は、電力を供給するLED駆動電源部45と
、ドライバとしてのLED駆動部46と、青色LED駆動回路47Bと、シアン色LED
駆動回路47Cとを有する。青色LED駆動回路47Bは、複数の第1光源29B内の各
青色LED32Bと直列に接続されている。また、シアン色LED駆動回路47Cは、複
数の第2光源30A内の各シアン色LED32Cと直列に接続されている。青色LED駆
動回路47B及びシアン色LED駆動回路47Cは、例えば、図9に示す回路によって構
成される。
青色LED駆動回路47Bによって青色LED32Bへ図15(a)に示すようなパル
ス電流を供給すれば、青色LED32Bが発光して図12(a)に示す波長分布を有する
白色光が出射光として得られる。一方、図14の青色LED駆動回路47B及びシアン色
LED駆動回路47Cによって青色LED32B及びシアン色LED32Cの両方へ図1
5(b)に示すように同じタイミングでパルス電流を供給すれば、青色LED32B及び
シアン色LED32Cの両方が同時に発光して図12(b)に示す波長分布を有する白色
光が出射光として得られる。
本実施形態の液晶パネルでは、B,G,R,Cの4色のサブ画素Dによって1つの表示
画素Gが形成されるので、B,G,Rの3色だけによる表示の場合に比べて、Cを加えた
分だけ表示の色度域を広げることができ、表示の色再現性を高めることができる。この場
合、本実施形態では図3(a)に示すようにカラーフィルタのスペクトルにおいて、シア
ンの波長部分Wcの所にピークが存在する。仮に、図11(a)に示す光源部27Bの第
2光源30Aを用いることなく、第1光源29Bだけ(すなわち、青色LED32BとY
AG蛍光体42とから成る白色光源だけ)によって光を出射するものとすれば、図3(a
)のシアン部分Wcに対して十分な光を供給することができず、液晶装置の表示としてシ
アン色が暗くなるという問題が発生する。
これに対し、図11(a)に示すように、青色LED32BとYAG蛍光体42とから
成る第1光源29Bに、シアン色LED32Cを含む第2光源30Aを加えた本実施形態
の光源部27Bを用いた場合には、図12(b)において、2つのピークWb及びWyの
それぞれの谷に相当する波長部分であるシアンの波長部分Wcで発光強度を高めることが
できるので、図3(a)のスペクトルに対してシアン色Wcの輝度を向上でき、色の再現
性を改善できる。また、光がブロードでなくシャープであるので色純度も改善され、色度
域も広がる。
さらに、本実施形態では、図16(a)に示すように、シアン色光を発光する第2光源
30Aの光出射範囲を白色光を発光する第1光源29Bの光出射範囲よりも広く設定して
いる。このため、主となる白色光に混ざろうとするシアン色の混光を促進でき、液晶パネ
ルへムラの無い白色光を供給できる。この結果、液晶装置によって色ムラの無いカラー表
示を実現できる。
(照明装置及び液晶装置の第3実施形態)
本発明に係る第2の照明装置は、青色発光源の出射光をYAG(イットリウム・アルミ
ニウム・ガーネット)蛍光体を通して所定の光出射範囲で出射する第1光源と、前記青色
発光源と異なる色で発光する他の単色発光源からの光を所定の光出射範囲で出射する第2
光源とを有し、前記第2光源の光出射範囲は前記第1光源の光出射範囲よりも広いことを
特徴とする。以下、本発明に係る第2の照明装置の他の実施形態を説明する。
図17(a)は、本発明に係る第2の照明装置の一実施形態の主要部を構成する光源部
27Cを示している。本実施形態の照明装置の全体的な構成は、図1及び図2において符
号3で示す照明装置と同じである。本実施形態の光源部27Cは、図4に示す光源部27
Aや図11(a)に示す光源部27Bに代えて照明装置3に用いられる。
図17(a)に示す光源部27Cは、可撓性を有するフレキシブル基板28と、その基
板28上に設けられた複数の第1光源29Bと、同じく基板28上に設けられた複数の第
2光源30Bとを有する。フレキシブル基板28は、図2の導光体26の側面とほぼ同じ
か、それよりも少し長い長さを有している。
第1光源29Bは、図11(a)の実施形態における第1光源29Bと同じものであり
、青色LED32BとYAG蛍光体42とを有する光源である。第2光源30Bは、図1
7(b)に示すように、絶縁基板31と、その絶縁基板31上に設けられた単色発光源と
しての赤色LED32Rと、このLED32Rの周囲に設けられた枠状の絶縁体39と、
その絶縁体39によって囲まれる空間内に充填された透明樹脂41とを有する。透明樹脂
41の光出射部にはレンズ43が設けられている。このレンズ43は、ガラス等といった
透明樹脂41とは異なる材料によって形成されても良いし、透明樹脂41とは異なる他の
樹脂によって形成されても良いし、透明樹脂41と同じ材料によって一体に形成されても
良い。
図17(b)において、絶縁基板31には、電極33及び電極34が設けられている。
これらの電極33,34の外部端子は図17(a)のフレキシブル基板28上に形成され
た配線(図示せず)に接続されている。一方、電極33,34の内部端子は赤色LED3
2Rに接続されている。例えば、赤色LED32Rのアノード36がワイヤ37aを介し
て電極33に接続され、カソード38がワイヤ37bを介して電極34に接続されている
赤色LED32Rが発光すると、その赤色光は透明樹脂41を透過して外部へ出射する
。この赤色光は、図13(a)に示すスペクトル上でWrの波長部分にピークを有する。
図17(a)において、第1光源29B内の青色LED32Bが発光すると、青色光の一
部はそのまま外部へ出射し、他の一部はYAG蛍光体42に吸収されて青色光の補色であ
る黄色光となって外部へ出射する。そして、これらの青色光と黄色光とが混光することに
よって白色光が出射光として得られる。この場合の白色光は、図12(a)に示すスペク
トルのように、青の波長部分WbとYAG蛍光の波長部分Wyにピークを有する白色光で
ある。
第2光源30B内の赤色LED32Rが発光すると、その赤色光は図17(b)におい
て透明樹脂41を透過して外部へ出射する。図17(a)において、第1光源29B内の
青色LED32Bと第2光源30B内の赤色LED32Rの両方が発光すると、図13(
a)に示すスペクトルのように、青の波長部分WbとYAG蛍光の波長部分Wyにピーク
を有することに加えて、赤色LED32Rに起因する赤の波長部分Wrにピークを有する
白色光が得られる。なお、赤色LED32Rに起因する赤の波長部分Wrは、図3(a)
に示したカラーフィルタの分光分布特性における赤の波長部分Wrとほぼ一致している。
第1光源29B及び第2光源30Bに関して、その色度再現性について考えれば、第1
光源29Bは図13(b)に示すように、青色(色度座標A)と蛍光体の黄色(色度座標
B)とによって白色(色度座標C)を発光する。さらに、第1光源29Bに加えて第2光
源30Bを発光させれば、青色(色度座標A)と蛍光体の黄色(色度座標B)とに加えて
赤色(色度座標E)を加えた白色(色度座標C)を発光することができる。第1光源29
Bと第2光源30Bとによって構成される光源は、座標点(A)、(B)、(E)を結ん
だ三角形の範囲内で色度を調節することができる。
本実施形態では、図16(b)に示すように、赤色光を発光する第2光源30Bの光出
射範囲を、白色光を発光する第1光源29Bの光出射範囲よりも広く設定している。第1
光源29Bの光出射範囲の調整は、図11(b)において、透明樹脂41の材質や形状、
絶縁体39の材質や形状等を調整することによって決めることができる。また、第2光源
30Bの光出射範囲の調整は、図17(b)において、透明樹脂41の材質や形状、絶縁
体39の材質や形状、レンズ43の特性等を調整することによって決めることができる。
なお、図11(b)の第1光源29Bの光出射部にレンズを設けることによって光出射範
囲を調整しても良い。
図17(a)の第1光源29B及び第2光源30Bの駆動回路は、例えば、図14に示
す駆動回路44を用いることができる。但し、本実施形態の場合には、シアン色駆動回路
47Cと同じ回路によって赤色LED32Rを駆動することになる。
本実施形態の液晶パネルでは、B,G,R,Cの4色のサブ画素Dによって1つの表示
画素Gが形成されるので、B,G,Rの3色だけによる表示の場合に比べて、Cを加えた
分だけ表示の色度域を広げることができ、表示の色再現性を高めることができる。この場
合、本実施形態では図3(a)に示すようにカラーフィルタのスペクトルにおいて、赤の
波長部分Wrの所にピークが存在する。仮に、図17(a)に示す光源部27Cの第2光
源30Bを用いることなく、第1光源29Bだけ(すなわち、青色LED32BとYAG
蛍光体42とから成る白色光源だけ)によって光を出射するものとすれば、図3(a)の
赤部分Wrに対して十分な光を供給することができず、液晶装置の表示として赤色が暗く
なるという問題が発生する。
これに対し、図17(a)に示すように、青色LED32BとYAG蛍光体42とから
成る第1光源29Bに、赤色LED32Rを含む第2光源30Bを加えた本実施形態の光
源部27Cを用いた場合には、図13(a)において、Wyのピークの谷に相当する波長
部分である赤の波長部分Wrで発光強度を高めることができるので、図3(a)のスペク
トルに対して赤色Wrの輝度を向上でき、色の再現性を改善できる。また、光がブロード
でなくシャープであるので色純度も改善され、色度域も広がる。
さらに、本実施形態では、図16(b)に示すように、赤色光を発光する第2光源30
Bの光出射範囲を白色光を発光する第1光源29Bの光出射範囲よりも広く設定している
。このため、主と成る白色光に混ざろうとする赤色光の混光を促進でき、液晶パネルへム
ラの無い白色光を供給できる。この結果、液晶装置によって色ムラの無いカラー表示を実
現できる。
(変形例)
上記の各実施形態では、図1の4つのサブ画素Dに対応してB(青),G(緑),R(
赤),C(シアン)の4色の各色の着色膜(すなわち、着色領域)21を対応させた。し
かしながら、着色膜21の色の組合せは以下の通り種々に改変できる。なお、図4の第1
光源29A内の単色光源及び第2光源30A内の単色光源の各出射光の波長は、それら4
色のそれぞれと一致させることが望ましい。
4色の着色領域は、波長に応じて色相が変化する可視光領域(380から780nm)
のうち、青系の色相の着色領域と、赤系の色相の着色領域と、青から黄までの色相の中で
選択された2種の色相の着色領域から成る。ここで、系の文言を用いているが、例えば青
系であれば純粋の青の色相に限定されるものでなく、青紫や青緑等を含むものである。赤
系の色相であれば、赤に限定されるものでなく橙を含むものである。また、これらの着色
領域は単一の着色膜で構成しても良いし、複数の異なる色相の着色膜を重ねて構成しても
良い。また、これらの着色領域は色相で述べているが、当該色相は、彩度、明度を適宜に
変更し、色を設定し得るものである。
具体的な色相の範囲は、(1)青系の色相の着色領域は、青紫から青緑であり、より好
ましくは藍から青である。(2)赤系の色相の着色領域は、橙から赤である。(3)青か
ら黄までの色相で選択される一方の着色領域は、青から緑であり、より好ましくは青緑か
ら緑である。(4)青から黄までの色相で選択される他方の着色領域は、緑から橙であり
、より好ましくは緑から黄である。若しくは緑から黄緑である。
ここで、各着色領域は、同じ色相を用いることはない。例えば、青から黄までの色相で
選択される2つの着色領域で緑系の色相を用いる場合は、他方は一方の緑に対して青系若
しくは黄緑系の色相を用いる。以上により、従来のB,G,R3色の着色領域を用いる場
合よりも広範囲の色再現性を実現できる。
他の具体的な例として、着色領域を、透過する波長で規定することができる。例えば、
(1)青系の着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが415〜500nmにあ
る着色領域、好ましくは、435〜485nmにある着色領域である。(2)赤系の着色
領域は、該領域を透過した光の波長のピークが600nm以上にある着色領域で、好まし
くは、605nm以上にある着色領域である。(3)青から黄までの色相で選択される一
方の着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが485〜535nmにある着色領
域で、好ましくは、495〜520nmにある着色領域である。(4)青から黄までの色
相で選択される他方の着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが500〜590
nmにある着色領域、好ましくは510〜585nmにある着色領域、若しくは530〜
565nmにある着色領域である。
以上の波長は、透過表示の場合は、照明装置からの照明光がカラーフィルタを通して得
られた数値である。また、反射表示の場合は、外光を反射して得られた数値である。
他の具体的な例として、着色領域を、x,y色度図で規定することができる。例えば、
(1)青系の着色領域は、x≦0.151、y≦0.200にある着色領域であり、好ま
しくは、0.134≦x≦0.151、0.034≦y≦0.200にある着色領域であ
る。(2)赤系の着色領域は、0.520≦x、y≦0.360にある着色領域であり、
好ましくは、0.550≦x≦0.690、0.210≦y≦0.360にある着色領域
である。(3)青から黄までの色相で選択される一方の着色領域は、x≦0.200、0
.210≦yにある着色領域であり、好ましくは、0.080≦x≦0.200、0.2
10≦y≦0.759にある着色領域である。(4)青から黄までの色相で選択される他
方の着色領域は、0.257≦x、0.450≦yにある着色領域であり、好ましくは0
.257≦x≦0.520、0.450≦y≦0.720にある着色領域である。このx
,y色度図は、透過表示の場合は、照明装置からの照明光がカラーフィルタを通して得ら
れた数値である。また、反射表示の場合は、外光を反射して得られた数値である。
図1に示した液晶装置1において、個々のサブ画素Dはその全域が光透過領域であって
も良いし、個々のサブ画素Dの中に光透過領域と光反射領域の両方が存在するものであっ
ても良い。個々のサブ画素Dの全域が光透過領域である場合の液晶装置は、透過型の液晶
装置である。個々のサブ画素Dの中に光透過領域と光反射領域の両方が存在する場合の液
晶装置は、半透過反射型の液晶装置である。サブ画素に光透過領域と光反射領域とを有す
る場合、以上に説明した4色の着色領域は、光透過領域及び光反射領域も上述した範囲で
適用できるものである。
上記実施形態では、図4において、LEDによって第1光源29A及び第2光源30A
を形成した。これに代えて、蛍光管、有機EL(Electro Luminescence)を用いて第1光
源29A及び第2光源30Aを形成しても良い。
また、カラーフィルタを構成する4色の着色領域の構成例として、次の例が考えられる

(1)色相が、赤、青、緑、シアン(青緑)の着色領域。
(2)色相が、赤、青、緑、黄の着色領域。
(3)色相が、赤、青、深緑、黄の着色領域。
(4)色相が、赤、青、エメラルドグリーン、黄緑の着色領域。
(5)色相が、赤、青、エメラルドグリーン、黄の着色領域。
(6)色相が、赤、青、深緑、黄緑の着色領域。
(7)色相が、赤、青緑、深緑、黄緑の着色領域。
(照明装置及び液晶装置の第4実施形態)
図18は、本発明に係る照明装置及び液晶装置のさらに他の実施形態を示している。図
1及び図4を用いて説明した先の実施形態、図1及び図11(a)を用いて説明した先の
実施形態、及び図1及び図17(a)を用いて説明した先の実施形態では、図2に示した
ように、光源部27A、27B及び27Cが導光体26の側面に設けられる形式の照明装
置、いわゆるサイドライト方式の照明装置を用いた。これに対し、図18に示す本実施形
態の液晶装置51は、被照明体である液晶パネル52のほぼ全面に対向して光源部が設け
られる形式の照明装置、いわゆる平面ライト方式の又は直下型の照明装置を用いている。
本実施形態の照明装置53は、光反射板54と、光源部57と、光散乱板55と、第1
の集光板56aと、第2の集光板56bとを有する。光反射板54、光源部57、光散乱
板55、集光板56a、集光板56bの各要素は、図19に示すように、筐体59に互い
に重ねて収納される。そして、集光板56bの上に液晶パネル52が設けられる。液晶パ
ネル52としては、例えば、図1及び図2に示した液晶パネル2が用いられる。
光源部57は、図20(a)に示す短冊状すなわち単列の光源ユニット63を面内に複
数個、平行に並べることによって形成されている。個々の単列の光源ユニット63は、フ
レキシブル基板58と、その基板58上に設けられた複数の発光要素62とを有する。複
数の発光要素62は、個々のフレキシブル基板58上で直線の列状に並べられており、複
数のフレキシブル基板58を平行に並べたときに縦方向及び横方向へマトリクス状に並べ
られる。発光要素62としては、白色光源である第1光源29Aと、シアン色光源である
単色発光源としての第2光源30Aの2種類が用いられている。第1光源29A及び第2
光源30Aは図4で同じ符号を用いて示した各光源と同じである。
従って、第1光源29Aのスペクトルは、例えば、図3(b)でWb,Wg,Wrの各
波長部分にピークを有している。また、第2光源30Aのスペクトルは、例えば、図3(
b)でシアンの波長部分Wcにピークを有している。これらWb,Wc,Wg,Wrの各
波長部分は、本実施形態で用いるカラーフィルタを構成するB,G,R,Cの4色の着色
膜21が有するスペクトルピーク波長とほぼ同じである。
複数個の第1光源29Aと複数個の第2光源30Aとの配列の仕方に関しては、例えば
、図20(a)の例では、第1光源29Aと第2光源30Aとが行方向Xに1つずつ交互
に並ぶ配列状態である。また、第2光源30Aは列方向Yに関しては直接には(すなわち
、真横には)隣接しない配列となっている。
本実施形態の液晶装置51においては、表示を行う際、例えば図10(b)に示すよう
に第1光源29A内のB,G,Rの各色LEDと第2光源30A内のシアン色LEDとが
1フレーム期間中の所定期間だけパルス幅制御によって発光する。これにより、図18の
照明装置53から面状の光が液晶パネル52へ直接に照射される。本実施形態の場合、B
,G,R,Cの4色の着色膜21(図1参照)を有するカラーフィルタのスペクトルは図
3(a)に示すようにB,G,Rのそれぞれの波長部分Wb,Wg,Wrにピークを有す
る以外にシアンに対応する波長部分Wcにもピークを有している。
このカラーフィルタに対して従来のようなB,G,Rの3色から成る白色光源によって
照明光を供給することにすれば、図3(a)のシアン色部分Wcが暗くなって良好な表示
品質が得られないおそれがある。これに対し、図20(a)において白色光源である第1
光源29Aに加えて、シアン色光源である第2光源30Aを設けることにより、図3(b
)に示すように2つのピークWb及びWgの谷に相当する波長部分であるWcにピークを
有する光を形成して、その光をカラーフィルタへ供給することにすれば、シアン色部分の
輝度を向上でき、そのため、実質的な光透過率を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、図6(a)に示すように、シアン色光を発光する第2光源3
0Aの光出射範囲をB,G,Rを含む白色光を発光する第1光源29Aの光出射範囲より
も広く設定した。これにより、主と成る白色光に混ざろうとするシアン色の混光を促進で
き、液晶パネルへムラの無い白色光を供給できる。この結果、液晶装置によって色ムラの
無いカラー表示を実現できる。
なお、図20(a)に示した例では、白色光源である第1光源29Aとシアン色光源で
ある第2光源30Aとを行方向Xで1つずつ交互に並べることにした。この配列態様に代
えて、図20(b)に示す配列態様を採用することもできる。この配列態様では、行方向
Xに沿って、1個の第2光源30Aに対して第1光源29Aを2個設けている。つまり、
一対の第2光源30Aの間に2個の第1光源29Aが設けられる配列となっている。また
、また、第2光源30Aは列方向Yに関しては直接には(すなわち、真横には)隣接しな
い配列となっている。
(電子機器の実施形態)
次に、本発明に係る電子機器の実施形態を説明する。図21は電子機器の一実施形態の
ブロック図を示している。ここに示す電子機器は、液晶装置1と、制御回路70とを有す
る。液晶装置1は図1及び図2に示した液晶装置1と同じ構成の液晶装置であり、液晶パ
ネル2と照明装置3とを有している。
制御回路70は、表示画像出力源71と、表示画像変換回路72と、タイミングジェネ
レータ73とを有する。電子機器において、入力されたB,G,Rの3色の画像信号がB
,G,R,Cの4色の画像信号に変換される場合、表示画像変換回路72は、表示画像出
力源71から出力されたB,G,Rの各色の画像信号を、B,G,R,Cの各色の画像信
号に変換して、液晶パネル2へ出力する機能を有する。
表示画像変換回路72は、CPU(Central Processing Unit)等といった演算処理部
72aと、RAM(Random Access Memory)等といった記憶部72bとを有する。演算処
理部72aは、表示画像出力源71から出力された入力画像のB,G,Rの各色の画像信
号を、B,G,R,Cの各色の画像信号に変換する。記憶部72bには、所定の強度のB
,G,Rの各色の画像信号と、これに対応する強度のB,G,R,Cの各色の画像信号と
を対応させたLUT(Look Up Table)が格納されている。
例えば、演算処理部72aに、シアンCの色のみを表示させるB,G,Rの各色の画像
信号、例えばB=100、G=100、R=0の強度のB,G,Rの各色の画像信号が入
力された場合、演算処理部72aは、このB,G,Rの各色の画像信号の強度に対応する
強度のB,G,R,Cの各色の画像信号(たとえば、B=10、G=10、R=0、C=
100)を、記憶部72bのLUTから取得し、取得したB,G,Rの各色の画像信号を
液晶パネル2へ出力する。これにより、液晶パネル2の表示画面に、B,G,Rの各色に
加えてCの色を表示できる。これにより、入力画像の画像信号として、B,G,Rの画像
信号が入力された場合においても、出力画像の色再現範囲をシアン系色の色再現範囲まで
拡大できる。
タイミングジェネレータ73は、タイミングモードを切り替えるためのハードスイッチ
又はソフトスイッチを有し、画像信号の輝度信号からクロック信号CLKを生成する。図
8のLED駆動回路47B,47G,47R,47cは、タイミングジェネレータ73に
よって決定されたクロック信号CLKに適合するように、駆動シーケンスが制御される。
図22(a)は、本発明に係る電子機器の他の一実施形態であるパーソナルコンピュー
タを示している。このパーソナルコンピュータ80は、表示装置として機能する液晶装置
81と、本体部82とを有する。本体部82にはキーボード83が設けられている。液晶
装置81は、図1に示した液晶装置1や、図18に示した液晶装置51とすることができ
る。明るい表示を希望する場合には、図1に示すサイドライト方式の液晶装置1よりも、
図18に示す平面ライト方式の液晶装置51を用いることが望ましい。
図22(b)は、本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示している
。ここに示す携帯電話機90は、本体部92と、これに開閉可能に設けられた表示体部9
3とを有する。表示体部93には、液晶装置91が表示装置として設けられている。液晶
装置91は、図1に示した液晶装置1や、図18に示した液晶装置51とすることができ
る。携帯電話機90を小型にしたい場合には、図18に示す平面ライト方式の液晶装置5
1よりも、図1に示すサイドライト方式の液晶装置1を用いることが望ましい。
本体部92には操作ボタン94及び送話部95が設けられている。送話部95の内部に
は、図示しないマイクが内蔵されている。表示体部93の一部にはアンテナ96が伸縮自
在に取り付けられている。表示体部93の上部に設けられた受話部97の内部には、図示
しないスピーカが配置される。液晶装置91の動作を制御するための制御部は、携帯電話
機全体の制御を司る制御部の一部として、又はその制御部とは別に、本体部92又は表示
体部93の内部に格納されている。
本発明に係る液晶装置1(図1参照)、液晶装置51(図18参照)等によれば、広い
色度域を持った表示を行うことができるので、それらの液晶装置を用いて構成された上記
の各電子機器においても、広い色度域を持った表示を行うことができる。
(変形例)
本発明は、図22(a)に示すパーソナルコンピュータや図22(b)に示す携帯電話
機以外の他の電子機器に適用できる。例えば、本発明は、液晶テレビ、ビューファインダ
型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子
手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、デジタ
ルスチルカメラ等といった各種の電子機器に適用できる。
本発明に係る照明装置及び液晶装置のそれぞれの一実施形態を示す平面図である。 図1に示す液晶パネルのZ1−Z1線に従った側面断面図及び照明装置のZ2−Z2線に従った側面断面図である。 (a)は図1に示す液晶装置で用いるカラーフィルタの分光分布特性を示す図であり、(b)は図1に示す照明装置で用いる光源の分光分布特性を示す図である。 図1に示す照明装置で用いる光源部の一例を示す斜視図である。 図4に示す光源部で用いる第1光源及び第2光源のそれぞれの一例の側面断面図である。 図4に示す光源部の光出射範囲の特性に関する2つの例を示す図である。 図4に示す光源部から出射される光の色度特性を示す図である。 図4に示す光源部のための駆動回路の一例を示す回路図である。 図8に示す回路図の主要部を示す回路図である。 図8に示す駆動回路の2つの動作例を示すタイミングチャートである。 (a)は本発明に係る照明装置及び液晶装置の他の実施形態で用いられる光源部を示す斜視図であり、(b)は(a)の光源部で用いられる第1光源の一例を示す側面断面図である。 図11(a)に示す光源部から出射される光の分光分布特性を示す図であり、(a)は第2光源を点灯しない状態、(b)は第2光源を点灯した状態を示している。 (a)は図17(a)に示す光源部から出射される光の分光分布特性を示す図であり、(b)は図11(a)に示す光源部から出射される光の色度図を示す図である。 図11(a)に示す光源部のための駆動回路の一例を示す回路図である。 図14に示す駆動回路の2つの動作例を示すタイミングチャートである。 (a)は図11(a)に示す光源部の光出射範囲の特性を示す図であり、(b)は図17(a)に示す光源部の光出射範囲の特性を示す図である。 (a)は本発明に係る照明装置及び液晶装置のさらに他の実施形態で用いられる光源部を示す斜視図であり、(b)は(a)の光源部で用いられる第2光源の一例を示す側面断面図である。 本発明に係る照明装置及び液晶装置のさらに他の実施形態を示す平面図である。 図18の照明装置及び液晶装置の分解側面図である。 図18に示す照明装置で用いる光源部における複数の光源の配列に関する2つの例を示す図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態を示すブロック図である。 本発明に係る電子機器の他の実施形態を示す図であって、(a)はパーソナルコンピュータを示し、(b)は携帯電話機を示している。
符号の説明
1.液晶装置、 2.液晶パネル、 3.照明装置、 4.素子基板、
4a.透光性基板、 5.カラーフィルタ基板、 5a.透光性基板、 7.シール材、
8.液晶層、 9a,9b.偏光板、 11.ソース線、 12.ゲート線、
12a.引回し配線、 13.TFT素子、 14.画素電極、 15.張出し部、
16.外部接続用端子、 17.駆動用IC、 18.FPC基板、 21.着色膜、
22.オーバーコート膜、 23.共通電極、 24.配線、 26.導光体、
26a.光入射面、 26b.光反射面、 26c.光出射面、
27A,27B,27C.光源部、 28.フレキシブル基板、
29A,29B.第1光源、 30A,30B.第2光源、 31.絶縁基板、
32B.青色LED(単色発光源)、 32G.緑色LED(単色発光源)、
32R.赤色LED(単色発光源)、 32C.シアン色LED(単色発光源)、
33,34.電極、 39.絶縁体、 41.透明樹脂、 42.YAG蛍光体、
43.レンズ、 44.駆動回路、 49.パルス電圧発生回路、 51.液晶装置、
52.液晶パネル、 53.照明装置、 54.光反射板、 55.光散乱板、
56a,56b.集光板、 57.光源部、 58.フレキシブル基板、 59.筐体、
62.発光要素、 63.単列の光源ユニット、 70.制御回路、
80.パーソナルコンピュータ(電子機器)、 81.液晶装置、
90.携帯電話機(電子機器)、 91.液晶装置、 C.隅の領域、 D.サブ画素、
F.額縁領域、 G.表示画素、 R0.電流制限抵抗、 V.表示領域

Claims (17)

  1. 複数の単色発光源を並べて配置して成りそれら複数の単色発光源からの光を混光して所
    定の光出射範囲で出射する第1光源と、
    前記複数の単色発光源と異なる色で発光する他の単色発光源からの光を所定の光出射範
    囲で出射する第2光源とを有し、
    前記第2光源の光出射範囲は前記第1光源の光出射範囲よりも広い
    ことを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1記載の照明装置において、前記第1光源内の前記複数の単色発光源、及び前記
    第2光源内の前記他の単色発光源の少なくとも一方は発光ダイオードであることを特徴と
    する照明装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の照明装置において、
    前記第1光源は、前記複数の単色発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設
    けられたレンズとを有し、又は、
    前記第2光源は、前記他の単色発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設け
    られたレンズとを有し、又は、
    前記第1光源は、前記複数の単色発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設
    けられたレンズとを有し、且つ、前記第2光源は、前記他の単色発光源を覆う透明樹脂と
    、該透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有する、
    ことを特徴とする照明装置。
  4. 請求項3記載の照明装置において、
    前記レンズは、前記透明樹脂と別体のレンズであるか、又は、前記透明樹脂によって形
    成されたレンズである
    ことを特徴とする照明装置。
  5. 請求項3又は請求項4において、前記レンズは光出射範囲を広げるレンズであることを
    特徴とする照明装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の照明装置において、
    前記第1光源内の前記複数の単色発光源は、B(青色)発光源、G(緑色)発光源、R
    (赤色)発光源の組合せであり、
    前記第2光源内の他の単色発光源は、黄色からシアン色にかけて変化する色の中から選
    択された1つの光を発光する単色発光源である
    ことを特徴とする照明装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の照明装置において、前記第1光源と前記
    第2光源は互いに隣り合わせで並ぶことを特徴とする照明装置。
  8. 青色発光源の出射光をYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体を通
    して所定の光出射範囲で出射する第1光源と、
    前記青色発光源と異なる色で発光する他の単色発光源からの光を所定の光出射範囲で出
    射する第2光源とを有し、
    前記第2光源の光出射範囲は前記第1光源の光出射範囲よりも広い
    ことを特徴とする照明装置。
  9. 請求項8記載の照明装置において、前記第1光源内の前記青色発光源、及び前記第2光
    源内の前記他の単色発光源の少なくとも一方は発光ダイオードであることを特徴とする照
    明装置。
  10. 請求項8又は請求項9記載の照明装置において、
    前記第1光源は、前記青色発光源を覆うと共に前記YAG蛍光体を含む透明樹脂と、該
    透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有し、又は、
    前記第2光源は、前記他の単色発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設け
    られたレンズとを有し、又は、
    前記第1光源は、前記青色発光源を覆うと共に前記YAG蛍光体を含む透明樹脂と、該
    透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有し、且つ、前記第2光源は、前記他の単色
    発光源を覆う透明樹脂と、該透明樹脂の光出射部に設けられたレンズとを有する、
    ことを特徴とする照明装置。
  11. 請求項10記載の照明装置において、
    前記レンズは、前記透明樹脂と別体なレンズであるか、又は、前記透明樹脂によって形
    成されたレンズである
    ことを特徴とする照明装置。
  12. 請求項10又は請求項11記載の照明装置において、前記レンズは光出射範囲を広げる
    レンズであることを特徴とする照明装置。
  13. 請求項8から請求項12のいずれか1つに記載の照明装置において、
    前記他の単色発光源は、(1)緑色、(2)黄色、(3)黄色からシアン色にかけて変
    化する色の中から選択された1色、又は(4)赤色である
    ことを特徴とする照明装置。
  14. 請求項8から請求項13のいずれか1つに記載の照明装置において、前記第1光源と前
    記第2光源は互いに隣り合わせで並ぶことを特徴とする照明装置。
  15. 液晶パネルと、該液晶パネルを照明する照明装置とを有する液晶装置において、前記照
    明装置は請求項1から請求項14のいずれか1つに記載の照明装置であることを特徴とす
    る液晶装置。
  16. 請求項15記載の液晶装置において、
    複数色の着色膜を有すると共に前記照明装置によって照明されるカラーフィルタをさら
    に有し、
    前記第2光源の出射光の波長は前記カラーフィルタのスペクトルに含まれるピークの波
    長とほぼ一致する
    ことを特徴とする液晶装置。
  17. 請求項15又は請求項16記載の液晶装置を有することを特徴とする電子機器。
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