JP2007287369A - 電界放出型冷陰極及びその製造方法 - Google Patents

電界放出型冷陰極及びその製造方法 Download PDF

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久美子 高梨
Takuji Komukai
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Yoshitomo Suzuki
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Abstract

【課題】 電子放出層の表面が凹凸を生じることなく基板全体で平坦化され、陽極と冷陰極の電子放出層との間の間隔を所定の間隔で一定に制御でき、かつ微細なパターンを作成できる電界放出型冷陰極及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 絶縁性基板の一部を除去することにより電極層表面を露出させ、底面を電極層とし、かつ側面を絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、絶縁性基板と溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理が行われたペースト及び絶縁性基板を一体的に研磨して電子放出層を形成する工程と、を含む電界放出型冷陰極の製造方法を提供する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、平板型表示装置(フラットパネルディスプレイ)などに用いられる電界放出型冷陰極及びその製造方法に関する。特に、炭素系材料を含む電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔を一定に制御できる電界放出型冷陰極及びその製造方法に関する。
近年、省スペースや低消費電力などの観点から、フラットパネルディスプレイの開発が積極的に行われている。特に、加熱源を必要としない電界放出型冷陰極を備え、これらを平面上に多数配置した電界放出型フラットパネルディスプレイは、高輝度、広視野角、高速応答、低消費電力を実現できる表示装置として注目されている。
電界放出型冷陰極は、絶縁性基板、例えばガラス基板上に電極層が形成され、電極層の陽極側表面上に電子放出層を形成したものであり、さらに、電極層上の絶縁性基板の陽極側表面上にゲート電極を設けたものもある。冷陰極(電極層)と陽極との間に電圧が印加されると、電子放出層の陽極側表面に電界集中が起こり、電子が放出される。
ここで、冷陰極の電極層と陽極との間に印加する電圧は、冷陰極における電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔により決まる。例えば、電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔が狭い場合、小さな電圧で十分な電子放出量が得られる。一方、電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔が広い場合、同程度の電子放出量を得るために必要とする電圧は大きくなる。したがって、電子放出量を精度よく制御するためには、電子放出層の陽極側表面における凹凸を管理し、できる限り平坦化することが重要である。
この問題を解決するため、電極層の陽極側表面上において所望する電子放出層形状に形成した炭素系材料に対して、ロールの押し付け処理やプレス処理を加えて、電子放出層の陽極側表面の凹凸を押し潰し、電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔を一定に調整する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、炭素系材料、特にカーボンナノチューブを、電界放出型冷陰極の電子放出層に含ませることにより、優れた電界放出特性を得られることから、スクリーン印刷法により冷陰極の電極層の陽極側表面上にカーボンナノチューブを含むペーストを所定の形状に印刷し、電極層の表面上に形成したカーボンナノチューブにシリカゲル溶液を塗布し、シリカゲル溶液の溶媒を乾燥除去した後に研磨することにより電極層の陽極側表面上に電子放出層を形成し、平坦化された電子放出層の陽極側表面を有する電界放出型冷陰極を製造する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2004−288569号公報 特開2002−373569号公報
しかし、特許文献1の電界放出型冷陰極の製造方法では、電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔を一定にするため、ロールの押し付け処理やプレス処理を加えることから、複雑かつ大規模な制御装置を必要とする。
また、特許文献2の電界放出型冷陰極の製造方法では、冷陰極の電極層の陽極側表面上に形成された各電子放出層同士間に隙間を有していることから、研磨した結果、各電子放出層の陽極側表面は陽極に対して一定の間隔とはならず、さらには電子放出層のエッジ部が研磨されて丸くなるという問題が生じる。また、スクリーン印刷法を適用していることから、隣接する印刷部分との接触による短絡が生じ、微細なパターンの形成が困難であるという問題も生じる。
さらに、印刷法により、電界放出型冷陰極を含むトライオード構造の電界放出型素子を形成する場合、電子放出層を形成した後、ゲート電極と冷陰極の電極層との間にスペーサを設ける必要があり、スペーサの位置決めが困難であるという問題が生じる。さらに、スペーサと電子放出層端部との間に形成される隙間により、電子放出層の陽極側表面の面積を有効に活用することができないという問題も生じていた。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、電子放出層の陽極側表面が凹凸を生じることなく基板全体で平坦化され、電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔を一定の間隔に制御でき、印刷法よりも微細なパターンを作成可能な電界放出型冷陰極及びその製造方法を提供することを目的とする。その結果、電子放出層の陽極側表面と陽極との間隔を狭くすることが可能となり、小さな電圧で十分な電子放出量が得られる。
上記の目的を達成するため、本発明に係る電界放出型冷陰極は、電極層と、電極層の陽極側表面上に形成された電子放出層並びに第1の絶縁性基板と、を備える電界放出型冷陰極であって、第1の絶縁性基板の厚みは略同一であり、電子放出層は、電極層に接しない電子放出層の陽極側表面に平坦化された電子放出面を有し、電子放出層の側面は第1の絶縁性基板と密着し、電子放出面は、第1の絶縁性基板の陽極側表面と同一の高さに設けられるか、又は第1の絶縁性基板の陽極側表面から所定の深さに凹設される。
また、本発明に係る他の電界放出型冷陰極は、第2の絶縁性基板が、さらに、電子放出層並びに第1の絶縁性基板が形成された電極層の表面に接しない電極層の面に接して形成される。
さらに、本発明に係る他の電界放出型冷陰極は、電極層と、電極層の陽極側表面上に形成された電子放出層並びに絶縁性基板と、絶縁性基板の陽極側表面上に形成されたゲート電極層と、を備える電界放出型冷陰極であって、絶縁性基板の厚みは、電極層とゲート電極層との間において略同一であり、電子放出層は、電極層に接しない電子放出層の陽極側表面に平坦化された電子放出面を有し、電子放出層の側面は絶縁性基板と密着し、電子放出面は、絶縁性基板の陽極側表面と同一の高さに設けられるか、又は絶縁性基板の陽極側表面から所定の深さに凹設される。
そして、上記の目的を達成するため、本発明に係る電界放出型冷陰極の製造方法は、電極層上に形成された第1の絶縁性基板の一部を除去することにより電極層表面を露出させ、底面を電極層とし、かつ側面を第1の絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、第1の絶縁性基板と溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理を行う工程と、熱処理が行なわれたペーストと、第1の絶縁性基板とを一体的に研磨して電子放出層を形成する工程と、を含む。
また、本発明に係る他の電界放出型冷陰極の製造方法は、第2の絶縁性基板上に形成された前記電極層上に形成された第1の絶縁性基板の一部を除去することにより電極層表面を露出させるとともに、底面を電極層とし、かつ側面を第1の絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、第1の絶縁性基板と溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理を行う工程と、熱処理が行なわれたペーストと、第1の絶縁性基板とを一体的に研磨して前記電子放出層を形成する工程と、を含む。
さらに、本発明に係る他の電界放出型冷陰極の製造方法は、絶縁性基板上に、ゲート電極層を形成する工程と、絶縁性基板とゲート電極層とを所定の面積で除去することにより、側面を絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、ゲート電極層と溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理を行う工程と、熱処理が行なわれたペーストと、ゲート電極層とを一体的に研磨して前記電子放出層を形成する工程と、電子放出層に接続する電極層を形成する工程と、を含む。
さらに、本発明に係る電界放出型冷陰極の製造方法として、溝がフォトリソグラフィにより形成されることが好ましい。
さらに、電子放出層が、炭素系材料と、SiOと、を含むことが好ましく、特に、炭素系材料が、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン及びカーボンナノコーンから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の電界放出型冷陰極によれば、電子放出層の陽極側表面である電子放出面が凹凸を生じることなく基板全体で平坦化された電子放出層を有することから、電子放出層の電子放出面と陽極との間隔を一定の間隔に制御できるため、電子放出面と陽極との間隔を狭くすることが可能となり、小さな電圧で十分な電子放出量が得られ、所望の電子放出量を精度良く制御できる。さらに、電子放出層は絶縁性基板と密着することから、電子放出面の面積を有効に活用することができる。
さらに、本発明の電界放出型冷陰極の製造方法によれば、溝を形成する工程とペーストを塗布し熱処理を行う工程とを含むことから、形成された溝内に電子放出材を含むペーストを隙間なく塗布することができるため、形成される電子放出層を絶縁性基板と密着させることが可能となり、電子放出面の面積を有効に活用することができる電子放出層を有する電界放出型冷陰極を製造できる。さらに、ペーストと第1の絶縁性基板又はゲート電極層とを一体的に研磨して電子放出層を形成する工程を含むことから、電子放出材と絶縁性基板又はゲート電極層との硬度差により、電子放出面は絶縁性基板の表面と同一の高さに平坦化されて設けられるか、又は絶縁性基板の表面から所定の深さで平坦化されて凹設させた電界放出型冷陰極を製造することができる。
[電界放出型冷陰極]
本発明に係る電界放出型冷陰極は、電極層と、電極層の陽極側表面上に形成された電子放出層並びに第1の絶縁性基板と、を備える電界放出型冷陰極であって、第1の絶縁性基板の厚みは略同一であり、電子放出層は、電極層に接しない電子放出層の陽極側表面に平坦化された電子放出面を有し、電子放出層の側面は第1の絶縁性基板と密着し、電子放出面は、第1の絶縁性基板の陽極側表面と同一の高さに設けられるか、又は第1の絶縁性基板の陽極側表面から所定の深さに凹設され、第2の絶縁性基板が、さらに、電子放出層並びに第1の絶縁性基板が形成された電極層の表面に接しない電極層の面に接して形成される、電界放出型冷陰極である。
本発明で使用する絶縁性基板の材料は、熱的変形や変質を起こさない材料であればどのような材料でもよい。例えば、酸化アルミニウム、酸化ニッケル若しくは酸化銅等の酸化金属、ガラス、又は、熱可塑性液晶ポリマー、ポリアリレート、ポリエーテルケトン、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン若しくはこれらの共重合体等の絶縁性ポリマー等が挙げられる。
また、本発明で使用する電極層の材料は、導電性物質を含む導電性材料であればどのような材料でもよい。導電性物質としては、例えば、チタン、モリブデン、タンタル、ニオブ、コバルト、ニッケル、ステンレス鋼、タングステン、白金、パラジウム、金、銀、銅、クロム、バナジウム、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、スズ、亜鉛及び鉄から選ばれる1種の金属、これら金属の合金(例えば、銀−パラジウム、銀−スズ、鉄−ニッケル等)、これら金属の酸化物(例えば、ITO等)、これら金属の塩(アルミニウム塩、ニッケル塩又は銅塩)と金属塩の錯体等の有機イオン導電性物質、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、カーボンブラック、ポリアセチレン、又はこれらの混合物等が挙げられる。本発明においては、導電性物質が金属であることが好ましく、特に、アルミニウム、ニッケル、銅、クロム又はこれらの合金であることが好ましい。
本発明で使用する電子放出層の電子放出材は、カーボンナノチューブであって、少なくとも炭素原子を1個有するナノチューブであり、ナノチューブの一部が少なくとも円筒形の構造を有していれば特に限定されない。例えば、アームチェア型カーボンナノチューブ、ジグザグ型カーボンナノチューブ又はカイラル型カーボンナノチューブ等が挙げられる。カーボンナノチューブは多層であっても、単層であってもよい。本発明においては、特に、カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブであることが好ましい。
本発明で使用する電子放出材を含むペーストは、絶縁性基板及び電極層表面に塗布し熱処理を行った後に後述する研磨を行い、電極層に接しない第1の絶縁性基板の陽極側表面と同一の高さに設ける電子放出面又は第1の絶縁性基板の陽極側表面から所定の深さに凹設する電子放出面を形成することができるものであれば、どのようなものでも良い。
尚、本発明の冷陰極において、研磨により平坦化された電子放出面を得るため、ペーストと絶縁性基板との組合せとして、例えば、研磨スラリーにエタノールを添加して溶解度差を利用する選択的研磨方法の場合、カーボンナノチューブ、エチルセルロース及び有機系シリカ溶液を含むペーストと、ガラスの絶縁性基板との組合せが挙げられる。ここで、平坦化された電子放出面とは、凹凸のない電子放出面だけでなく、例えば、基準面に対して±20μm以下の範囲にあるものをいう。好ましくは、±15μm以下の範囲にあるものをいう。
[電界放出型冷陰極の製造方法]
本発明に係る電界放出型冷陰極の製造方法は、第2の絶縁性基板上に形成された電極層の上に形成された第1の絶縁性基板の一部を除去することにより電極層表面を露出させるとともに、底面を電極層とし、かつ側面を第1の絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、第1の絶縁性基板と溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理を行う工程と、熱処理が行なわれたペーストと、第1の絶縁性基板とを一体的に研磨して電子放出層を形成する工程と、を含む電界放出型冷陰極の製造方法である。
本発明の絶縁性基板上の電極層の形成は、絶縁性基板上に真空成膜技術、例えば、スパッタ、蒸着、CVDや、電界鍍金や非電界鍍金の湿式成膜技術により行われる。また、金属超微粒子の含まれる導電性ペーストを印刷やインクジェット方式を用いても可能である。さらに、形成された電極層上の絶縁性基板の形成は、一般的な真空成膜技術を用いる方法、有機系シリカ材料をスピンコートし、焼成することで作製する方法を用いても可能である。また、印刷やインクジェットを用いた場合、後述する絶縁性基板の一部を除去して溝を形成する工程を省略できる。
また、絶縁性基板の一部を除去することにより電極層表面を露出させるためには、エキシマレーザを用いて、絶縁性基板を貫通除去し、電極層表面を露出させる。また、上記方法に限らず、例えば、エッチングやイオンビーム等を用いても良い。
本発明の絶縁性基板と溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布する方法は、後述する研磨工程により、塗布方法の違いによる表面の凹凸は問題にならないため、簡易な方法を用いてペーストを塗布することが可能である。
そして、本発明の研磨は、電子放出層と絶縁性基板とに対する研磨選択性を高度に制御できる方法を用いて行う。例えば、スラリーに対する被研磨物の溶解度差や硬度差を利用する方法、スラリーのpHを調整する方法等が挙げられる。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。図1〜図3は、本発明の第1実施形態〜第3実施形態に係る電界放出型冷陰極10、電界放出型冷陰極20そして電界放出型冷陰極30の構成を示す断面図である。図4、図5は本発明の第1実施形態に係る電界放出型冷陰極10、第3実施形態に係る電界放出型冷陰極30の製造方法を説明する概略図である。
<第1実施形態>
電界放出型冷陰極10は、絶縁性基板14と、絶縁性基板14の陽極側表面上に形成された電極層11と、電極層11の陽極側表面上に形成された絶縁性基板12並びに電子放出層13とから構成される。そして、電子放出層13は平坦化された電子放出面を電極層11に接しない電子放出層13の陽極側表面に有するとともに、電子放出層13の側面は隙間なく絶縁性基板12と密着している。さらに、電子放出面は、電極層11に接しない絶縁性基板12の陽極側表面と同一の高さに設けられるか、又は絶縁性基板12の陽極側表面から所定の深さで凹設されている。
したがって、電界放出型冷陰極10は、電子放出層13の電子放出面が凹凸を生じることなく基板14全体で平坦化されていることから、電子放出層13の陽極側表面である電子放出面と陽極との間隔を一定の間隔に制御できるため、電子放出面と陽極との間隔を狭くすることが可能となり、小さな電圧で十分な電子放出量が得られ、所望の電子放出量を精度良く制御できる。さらに、電子放出層13は絶縁性基板12と密着することから、電子放出面の面積を有効に活用することができる。
さらに、電界放出型冷陰極10を光源として用いた場合、ガラスなどの透明の絶縁基板上にITO等の透明電極を用いることにより、蛍光体からの光だけでなく、基板裏面から光の取り出しも可能であるため、光の利用効率を高めることができる。
次に、電界放出型冷陰極10の製造方法を、図4を用いて説明する。図4は本発明の第1実施形態に係る電界放出型冷陰極10の製造方法を説明する概略図である。
先ず、図4(a)に示す通り、絶縁性基板14上に電極層11を形成し、形成された電極層11の上に、さらに絶縁性基板12を形成する。具体的には、絶縁性基板14上に蒸着法を用いて電極層11を成膜し、形成された電極層11上にスパッタを用いてSiO層を成膜して、図4(a)に示す3層構造を形成する。尚、本実施形態では、蒸着法を用いて絶縁性基板14上に電極層11を成膜したが、他の真空成膜技術、例えば、スパッタ、CVDや、電界鍍金や非電界鍍金の湿式成膜技術により成膜することができる。また、金属超微粒子の含まれる導電性ペーストを印刷やインクジェット方式を用いても可能である。
さらに、スパッタを用いて形成された電極層11上にSiO層を成膜したが、他の真空成膜技術例や、有機系シリカ材料をスピンコートし、焼成することによっても可能であり、印刷やインクジェットを用いた場合、後述する溝を形成する工程を省略できる。
次いで、図4(b)に示す通り、絶縁性基板12の一部を除去することにより電極層11表面を露出させ、底面を電極層11とし、かつ側面を絶縁性基板12で囲まれた溝を形成する。この溝には、後述する電子放出層13が形成される。溝は、フォトレジストの塗布、パターンの露光、現像、パターンのエッチング、フォトレジストの除去からなるフォトリソグラフィにより形成することができる。また、エキシマレーザを用いて、絶縁性基板を貫通除去し、電極層表面を露出させる方法等を用いても良い。
次いで、図4(c)に示す通り、絶縁性基板12と溝との表面全体に、溝の底面と側面とに密着させるように、電子放出部材としてカーボンナノチューブを含むペースト15を塗布する。ペースト15を塗布する方法は、簡易な方法を用いてペーストを塗布することが可能である。これは、図4(d)により説明される研磨により、塗布方法の違いによる表面の凹凸は問題にならないためである。
そして、図4(d)に示す通り、ペースト15と、絶縁性基板12とを有する電極層11と、絶縁性基板14とに熱処理を行い、塗布されたペースト15を絶縁性基板12の表面と溝の底面と側面とに密着させるように固着させる。さらに、熱処理後、固化したペースト15と絶縁性基板12とを一体的に研磨することにより、電子放出層14を形成し、電界放出型冷陰極10を製造する。具体的には、熱処理は、400℃で30分(昇温10℃/min、保持30分、その後自然冷却)の条件で行った。そして、熱処理後の研磨は、溶解度差を利用する方法を用い、コロイダルシリカを分散させたスラリーに25wt%エタノールを添加した。研磨条件は、研磨Pad:IC1400、スラリー:コロイダルシリカ+エタノール(エタノール25wt%)、研磨圧力:3psi、Platen/Carrier speed:180/64rpm、スラリー流量:30ml/min、テンプレートDepth:580μmで行った。なお、研磨方法は、上記方法に限られず、電子放出層と絶縁性基板とに対する研磨選択性を高度に制御できる方法であれば良い。例えば、スラリーに対する被研磨物の硬度差を利用する方法、スラリーのpHを調整する方法等が挙げられる。
したがって、フォトリソグラフィにより形成される溝内に電子放出材を含むペースト15を隙間なく塗布することができるため、形成される電子放出層13を絶縁性基板12に密着させることが可能となり、電子放出面の面積を有効に活用することができる電子放出層13を有する電界放出型冷陰極10を製造できる。さらに、熱処理された電子放出材を含むペースト15と絶縁性基板12とを一体的に研磨すると、これらの溶解度差により、電子放出層13は絶縁性基板12の陽極側表面と同一の高さに平坦化されて設けられるか、又は絶縁性基板12の陽極側表面から所定の深さで平坦化されて凹設された電子放出層14を有する電界放出型冷陰極10を製造できる。
さらに、ペースト15を塗布した後、熱処理を行い研磨することから、絶縁性基板14全体で各電子放出層13間における短絡を生じることがないため、画面欠点を発生しない電界放出型冷陰極10を製造できる。また、熱処理された電子放出材を含むペースト15と絶縁性基板12とを一体的に研磨することから、各電子放出層13間の間隔はフォトリソグラフィにより形成される溝の間隔となるため、フォトリソグラフィにより達成できる加工精度にまで各電子放出層13間の間隔を狭小化した電界放出型冷陰極10を製造できる。この結果、製造された電界放出型冷陰極10を平面上に多数配置した電界放出型フラットパネルディスプレイにより、高輝度を実現することができる。
<第2実施形態>
電界放出型冷陰極20は、電極層21と、電極層21上に形成された絶縁性基板22並びに電子放出層23とから構成される。具体的には、電極層21は、複数の電子放出層23を陽極側表面に形成した基板と陰極側電極との役割を果たす。そして、電子放出層23は平坦化された電子放出面を電極層21に接しない電子放出層23の陽極側表面に有するとともに、電子放出層23の側面は隙間なく絶縁性基板22と密着している。さらに、電子放出面は、電極層21に接しない絶縁性基板22の陽極側表面と同一の高さに設けられるか、又は絶縁性基板22の陽極側表面から所定の深さで凹設されている。尚、本実施形態の電極層21の材料は、導電性物質を含む導電性材料の他、半導体基板であっても良く、平滑な平面基板、例えば、シリコンウェハのように研磨された基板が好ましい。特に、本実施形態の電極層21は、基板の役割をも果たすことから基板に要求される硬度等の条件を満たすものが望ましい。
したがって、電子放出層23の電子放出面が凹凸を生じることなく、基板の役割をも果たす電極層21全体で平坦化されていることから、電子放出面と陽極との間隔を狭くすることが可能となり、小さな電圧で十分な電子放出量が得られ、所望の電子放出量を精度良く制御できる。さらに、電子放出層23は絶縁性基板22と密着していることから、電子放出面の面積を有効に活用することができる。さらに、実施態様1の電界放出型冷陰極10と比較すると、電極層21裏全面で導通があるため絶縁対策が必要となるが、積層構造を作成するプロセスおよび材料が少なく、低コストで作製することができる。
次に、電界放出型冷陰極20の製造方法を説明する。先ず、電極層21上に、絶縁性基板22を形成する。次いで、絶縁性基板22の一部を除去することにより電極層21表面を露出させ、底面を電極層21とし、かつ側面を絶縁性基板22で囲まれた溝を形成する。この溝には、後述する電子放出層23が形成される。溝は、フォトレジストの塗布、パターンの露光、現像、パターンのエッチング、フォトレジストの除去からなるフォトリソグラフィにより形成することができる。
次いで、絶縁性基板22と溝との表面全体に、溝の底面と側面とに密着させるように、電子放出部材としてカーボンナノチューブを含むペーストを塗布する。そして、ペーストと、絶縁性基板22とを有する電極層21とに熱処理を行い、塗布されたペーストを絶縁性基板22の表面と溝の底面と側面とに密着させるように固着させる。さらに、熱処理されたペーストと絶縁性基板22とを一体的に研磨することにより、電子放出層23を形成し、電界放出型冷陰極20を製造する。
したがって、実施形態1の電界放出型冷陰極と同様、フォトリソグラフィにより形成される溝内に電子放出材を含むペーストを隙間なく塗布することができるため、電子放出層23を絶縁性基板22に密着させることが可能となり、電子放出面の面積を有効に活用することができる電子放出層23を製造できる。さらに、熱処理された電子放出材を含むペーストと絶縁性基板22とを一体的に研磨すると、これらの硬度差により、電子放出層23は絶縁性基板22の陽極側表面と同一の高さに平坦化されて設けられるか、又は絶縁性基板22の陽極側表面から所定の深さで平坦化されて凹設された電子放出層23を有する電界放出型冷陰極20を製造することができる。
さらに、ペーストを塗布した後、熱処理を行い研磨することから、基板の役割をも果たす電極層21全体で各電子放出層23間における短絡を生じることがないため、画面欠点を発生しない電界放出型冷陰極20を製造できる。また、熱処理された電子放出材を含むペーストと絶縁性基板22とを一体的に研磨することから、各電子放出層23間の間隔はフォトリソグラフィにより形成される溝の間隔となるため、フォトリソグラフィにより達成できる加工精度にまで各電子放出層23間の間隔を狭小化した電界放出型冷陰極20を製造できる。この結果、製造された電界放出型冷陰極20を平面上に多数配置した電界放出型フラットパネルディスプレイにより、高輝度を実現することができる。
<第3実施形態>
電界放出型冷陰極30は、トライオード構造の電界放出型素子に含まれる電界放出型冷陰極であり、電極層31と、電極層31上に形成された絶縁性基板32並びに電子放出層33と、絶縁性基板32上に形成されるゲート基板34とから構成される。電極層31は陰極側電極の役割を果たすとともに基板の役割も果たす。そして、電子放出層33は平坦化された電子放出面を電極層31に接しない電子放出層33の陽極側表面に有するとともに、電子放出層33の側面は隙間なく絶縁性基板32と密着している。さらに、電子放出面は、電極層31に接しない絶縁性基板32の陽極側表面と同一の高さに設けられるか、又は絶縁性基板32の陽極側表面から所定の深さで凹設されている。
したがって、電子放出層33の電子放出面が凹凸を生じることなく、基板の役割をも果たす電極層31全体で平坦化されていることから、電子放出面と陽極との間隔を狭くすることが可能となり、小さな電圧で十分な電子放出量が得られ、所望の電子放出量を精度良く制御できる。さらに、電子放出層33は絶縁性基板32と密着していることから、電子放出面の面積を有効に活用することができる。
次に、電界放出型冷陰極30の製造方法を、図5を用いて説明する。図5は本発明の第3実施形態に係る電界放出型冷陰極30の製造方法を説明する概略図である。
先ず、図5(a)に示す通り、絶縁性基板32上にゲート電極層34を形成する。
次いで、図5(b)に示す通り、ゲート電極層34とともに絶縁性基板32の一部を所定の面積で除去することにより、底面及び周囲を絶縁性基板32で囲まれた溝を形成する。この溝には、後述する電子放出層33が形成される。溝は、フォトレジストの塗布、パターンの露光、現像、パターンのエッチング、フォトレジストの除去からなるフォトリソグラフィにより形成することができる。
次いで、図5(c)に示す通り、ゲート電極層34と溝との表面全体に、溝の底面と側面とに密着させるように、電子放出部材としてカーボンナノチューブを含むペースト35を塗布する。
そして、ペースト35と、ゲート電極34とを有する絶縁性基板32とに熱処理を行い、塗布されたペースト35を溝の底面と側面とに密着させるように固着させる。さらに、図5(d)に示す通り、熱処理後、固化したペースト35とゲート電極層34とを一体的に研磨すると、ペースト35とゲート電極層34との硬度差により、ゲート電極層34の陽極側表面高さより低く、かつ絶縁性基板32の陽極側表面から所定の深さで凹設される電子放出層33を形成する。その後、電子放出層33に接続する電極層31を形成し、電界放出型冷陰極30を製造する。このような所定の深さで凹設される電子放出層33を形成するため、一体的に研磨される固化したペースト35とゲート電極層34との組合せとして、例えば、研磨スラリーにエタノールを添加して溶解度差を利用する選択的研磨方法の場合、カーボンナノチューブ、エチルセルロース及び有機系シリカ溶液を含むペーストと、アルミのゲート電極層との組合せが挙げられる。
尚、電子放出層33に接続する電極層31の形成は、エキシマレーザを用いて、絶縁性基板32を貫通除去し、電子放出層33を露出させる溝を形成した後、導電性樹脂を塗布することにより、電子放出層33に接続する電極層31を形成する。また、本方法に限らず、例えば、エッチングやイオンビーム等などを用いても良い。
図6は、本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極のEM断面図であり、41は絶縁性基板を、42はゲート電極層を、43は電子放出層を示している。表1は、印刷法により製造された電界放出型冷陰極と、本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極とを比較するため、冷陰極表面と基準面との距離を示した表である。
表1において、本願製造方法の最大距離とは、ゲート電極層42の陽極側面を基準面とし、研磨により形成された各パターン内の電子放出層43における基準面から凹部の最大深さ距離をいい、接触式段差計により任意の抽出点を測定点として最大距離を計測した。一方、印刷法の最大距離とは、電極層の表面にパターン印刷を行い、印刷が施された電極層表面を基準面とし、基準面から印刷パターンの突出部の最大高さをいい、接触式段差計により任意の抽出点を測定点として最大距離を計測した。
また、図7は、印刷法により製造された電界放出型冷陰極と、本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極とを比較するための光学顕微鏡写真である。図7(a)は印刷法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真であり、図7(b)は本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真である。さらに、図8は、印刷法により製造された電界放出型冷陰極と、本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極とを比較するための各電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真である。図8(a)は印刷法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真であり、図8(b)は本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真である。表2は図7(a)のA−A’線上の電界放出型冷陰極の間隔と、図7(b)のB−B’線上の電界放出型冷陰極の間隔とを比較するための表である。
図6から、フォトリソグラフィにより形成される溝内に電子放出材としてカーボンナノチューブを含むペーストを隙間なく塗布することができるため、電子放出層を絶縁性基板に密着させることが可能となり、電子放出面の面積を有効に活用することができる電子放出層を製造できることが確認できる。さらに、表1から、本製造方法による電界放出型冷陰極では、熱処理された電子放出材を含むペーストと絶縁性基板上のゲート電極層とを一体的に研磨することから、これらの溶解度差により、電子放出層は絶縁性基板の陽極側表面から所定の深さで平坦化されて凹設されることが確認できる。したがって、図示しない陽極と平坦化された電子放出面を有する電子放出層との間の間隔を一定の間隔に制御できるため、電子放出面と陽極との間隔を狭くすることが可能となり、小さな電圧で十分な電子放出量が得られ、所望の電子放出量を精度良く制御できる。
また、図7〜図8及び表2から、ペーストを塗布した後、熱処理を行い研磨することから、絶縁性基板全体で各電子放出層間における短絡を生じることがないことが確認できる(図7(b)、図8(b))(これに対して、印刷法により製造された電界放出型冷陰極同士は短絡していることが確認できる(図7(a)及び図8(a)))。この結果、画面欠点が発生しない。さらに、熱処理された電子放出材を含むペーストと絶縁性基板上のゲート電極とを一体的に研磨することから、各電子放出層間の間隔はフォトリソグラフィにより形成される溝の間隔となるため、フォトリソグラフィにより達成できる加工精度にまで各電子放出層間の間隔を狭小化した電界放出型冷陰極を製造できる。この結果、製造された電界放出型冷陰極を平面基板上に多数配置した電界放出型フラットパネルディスプレイにより、高輝度を実現することができる。
なお、電界放出型冷陰極を含むトライオード構造の電界放出型素子を形成する場合でも、絶縁性基板の厚さと位置が制御されるため、ゲート電極層と、絶縁性基板並びに陰極側電極の役割を果たす電極層との間に設けられるスペーサである絶縁性基板の位置決めを的確に行うことができる。
本発明の第1の実施形態による電界放出型冷陰極10の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態による電界放出型冷陰極20の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態による電界放出型冷陰極30の構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る電界放出型冷陰極10の製造方法を説明する概略図である。 本発明の第3実施形態に係る電界放出型冷陰極30の製造方法を説明する概略図である。 本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極におけるSEM断面図である。 (a)印刷法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真である。(b)本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真である。 (a)印刷法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真である。(b)本発明の製造方法により製造された電界放出型冷陰極の光学顕微鏡写真である。
符号の説明
10,20,30 電界放出型冷陰極
11 電極層(電極層)
12 絶縁性基板(第1の絶縁性基板)
13 電子放出層(電子放出層)
14 絶縁性基板(第2の絶縁性基板)
15 ペースト
21 電極層(電極層)
22 絶縁性基板(第1の絶縁性基板)
23 電子放出層(電子放出層)
31 電極層(電極層
32 絶縁性基板(絶縁性基板)
33 電子放出層
34 ゲート電極層
35 ペースト

Claims (9)

  1. 電極層と、前記電極層の陽極側表面上に形成された電子放出層並びに第1の絶縁性基板と、を備える電界放出型冷陰極であって、
    前記第1の絶縁性基板の厚みは略同一であり、
    前記電子放出層は、前記電極層に接しない前記電子放出層の陽極側表面に平坦化された電子放出面を有し、
    前記電子放出層の側面は前記第1の絶縁性基板と密着し、
    前記電子放出面は、前記第1の絶縁性基板の陽極側表面と同一の高さに設けられるか、又は前記第1の絶縁性基板の陽極側表面から所定の深さに凹設される、
    ことを特徴とする電界放出型冷陰極。
  2. 第2の絶縁性基板が、さらに、前記電子放出層並びに前記第1の絶縁性基板が形成された前記電極層の表面に接しない前記電極層の面に接して形成される、
    ことを特徴とする請求項1記載の電界放出型冷陰極。
  3. 電極層と、前記電極層の陽極側表面上に形成された電子放出層並びに絶縁性基板と、前記絶縁性基板の陽極側表面上に形成されたゲート電極層と、を備える電界放出型冷陰極であって、
    前記絶縁性基板の厚みは、前記電極層と前記ゲート電極層との間において略同一であり、
    前記電子放出層は、前記電極層に接しない前記電子放出層の陽極側表面に平坦化された電子放出面を有し、
    前記電子放出層の側面は前記絶縁性基板と密着し、
    前記電子放出面は、前記絶縁性基板の陽極側表面から所定の深さに凹設される、
    ことを特徴とする電界放出型冷陰極。
  4. 前記電子放出層が、炭素系材料と、SiOと、を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の電界放出冷陰極。
  5. 前記炭素系材料が、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン及びカーボンナノコーンから選択される少なくとも1種を含む、
    ことを特徴とする請求項4記載の電界放出型冷陰極。
  6. 請求項1記載の電界放出型冷陰極の製造方法であって、
    前記電極層上に形成された前記第1の絶縁性基板の一部を除去することにより前記電極層表面を露出させ、底面を前記電極層とし、かつ側面を前記第1の絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、
    前記第1の絶縁性基板と前記溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理を行う工程と、
    熱処理が行なわれた前記ペーストと、前記第1の絶縁性基板とを一体的に研磨して前記電子放出層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電界放出型冷陰極の製造方法。
  7. 請求項2記載の電界放出型冷陰極の製造方法であって、
    前記第2の絶縁性基板上に形成された前記電極層上に形成された前記第1の絶縁性基板の一部を除去することにより前記電極層表面を露出させるとともに、底面を前記電極層とし、かつ側面を前記第1の絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、
    前記第1の絶縁性基板と前記溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理を行う工程と、
    熱処理が行なわれた前記ペーストと、前記第1の絶縁性基板とを一体的に研磨して前記電子放出層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電界放出型冷陰極の製造方法。
  8. 請求項3記載の電界放出型冷陰極の製造方法であって、
    前記絶縁性基板上に、前記ゲート電極層を形成する工程と、
    前記絶縁性基板と前記ゲート電極層とを所定の面積で除去することにより、側面を前記絶縁性基板で囲まれた溝を形成する工程と、
    前記ゲート電極層と前記溝との表面全体に、電子放出部材を含むペーストを塗布し、熱処理を行う工程と、
    熱処理が行なわれた前記ペーストと、前記ゲート電極層とを一体的に研磨して前記電子放出層を形成する工程と、
    前記電子放出層に接続する前記電極層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電界放出型冷陰極の製造方法。
  9. 前記溝が、フォトリソグラフィにより形成される、
    ことを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
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