JP2007284027A - 車載故障診断制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の故障記録装置はROM(Read Only Memory)を使用するので、新車設計毎に過去の故障記録に関する情報の多くが失われる。個々の車両に搭載する故障記録装置としてROMを使わずに、余裕のあるハードウエアもしくはファームウエアを設定しておくことにより、新しい車種、車両の仕様変更、は特殊仕様、などに一つのハードウエア設計で対応することができるようにしたい。
【解決手段】情報処理装置の記憶容量および処理能力が飛躍的に大きくなり安価になっていることに着目し、新車設計について故障記録装置は旧形式を踏襲する。一つの車種の変更毎にROMを交換することは行わない。新しい機能が設定されるなど、どうしても追加する必要があるときにはソフトウエアを部分的に追加して利用する。故障ツリー解析手順(FTA)を複数用意しておきそれを追加して利用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車その他車両に搭載する装置であって、その車両の故障診断に利用する装置である。本発明は、車種を越えて多数の車両に共通に設計された情報処理装置をOBD(On Board Diagnostic)制御装置として搭載しておき、複数の故障情報について、これをTree(木、き)モードを利用して整理することにより、その故障原因を体系的に把握することができるFTA(Fault Tree Analysis)処理を採用する方式に利用するためのものである。
各車両に国際的に統一された基準に沿うOBD制御装置を搭載して、大気汚染その他車両に起因する公害を少なくするための活動が行われている。OBD−Iといわれている基準は、最初に1988年にアメリカ合衆国で導入されたものであり、
(1)車両に自己管理できる電子システムを搭載する、
(2)排ガス関連の故障はダッシュボードに装着されたフオルト・ランプに表示する、
(3)故障はコントロール・ユニットのフォルト・メモリに記録されオンボード診断装置を使って読み取り可能とする、
などが定められたものである。その後(1991年)に、SAE(合衆国自動車技術者協会)およびISO(国際標準化機構)は、OBD−IIといわれる基準を制定し、1994年からアメリカ合衆国ではすべてのガソリン車に、1996年からすべてのディーゼル車に、これが適用されることになった。
アメリカ合衆国・カリフォルニア州の基準として下記[非特許文献1]が知られている。出願人が製造する車両についても、この基準に準拠する品質とすることが必要である。この基準によれば、段階的に導入される要件にしたがって、段階的にセンサ類の追加やOBD制御装置のソフトウエアを追加または変更する必要が生じるものと考えられる。
このような統一された基準にしたがって公害を少なくする等の活動に対して、本願出願人もいくつかの提案を行うなどにより貢献してきた。一方、近年プログラム制御装置が急速に高性能化するとともに、安価になり、制御装置のハードウエアもその動作が安定化した。これにより、個々の車両にかなり能力の高いプログラム制御装置を搭載して、これを車両の運行に伴い定常的に運用することが、技術的にも経済的にも可能になりつつある。
一方、車両に発生する故障の原因を探索するための要素を分析記録するために、プログラム制御装置として一つの形態を採用しても、プログラム制御装置の進歩は急速であり、短期間のうちにその技術は陳腐化してしまうことになる。そしてさらに新しい技術思想が取り入れられることになり、従来から多数の車両に統一的な装置を装備して装置故障に係る記録を標準化することにはなりにくい状況にあった。
特開平10−78376(日産ディーゼル) On-Board Diagnostic System Requirements for 2010 and Subsequent Model-year Heavy-duty Engines, Title 13,California Code Regulations, Section 1971.1
従来から車両に搭載される故障診断装置およびそのソフトウエアは、原則としてROM(Read Only Memory)に記録してあり、新しい車種が開発されると、それに対応して新しい故障診断ロジックを組み直して、これをそれぞれ新しいROMに設定する設計開発の形態が採られている。この形態では、その車種についての故障診断には相応に合理的に対応することができるが、新車種の開発ごとに新しいROMが設計開発されることになる。このために要する設計工数が大きくなる。またこの従来形態では、新車種の開発周期を越えて故障データを有効に利用することができない場合が多い。すなわちこの従来形態では、新しい車種ごとにOBDの方式およびその記録内容が変更されることになって、技術の連続性が有効に維持できない問題がある。これを解決するには、車種および年代を越えてOBDを相応に標準化することが必要である。
ここでOBDはあくまでも車載装置であり、OBDに記録されたデータを読み出し利用するためには、そのOBDに記録されている情報を操作にしたがって読み出し、これを解析利用するための情報処理装置が利用される。そしてそのためには、サービス工場その他に相応の性能の情報処理装置が設備されなければならないことなる。
本発明はOBDの標準化、すなわち新車種の開発周期を越える長い時間にわたり有効になる標準化のための一つの提案として、本願発明者らが検討してきたOBDをここに特許出願の形態で開示するものである。ここでOBDはあくまでも観測記録装置であって、OBDの形態を車両モデルの開発周期を越えて保守的に設計することになっても、車両に搭載する新しい機器の導入あるいは進歩を阻害することがあってはならない。
すなわち本発明は、個々の車両に搭載して、その車両に発生する故障の原因に係る要素を特定し記録することができる装置(すなわちOBD)であって、周辺技術が進歩しても基本的に設計変更されることがなく、相応の長期間にわたり、一つの標準として継続的に利用できる形態の装置を提供することを目的とする。本発明は、個々の車両にそれぞれ発生する故障の状態およびその原因をさまざまな車種および年代を通してなるべく統一的な基準に沿って記録し、その記録を統計処理することが可能な車載の故障診断装置の形態を提供することを目的とする。本発明は、新しい車種の設計にあたり新たにその車両に搭載するための故障診断装置の設計に際して、大きい工数を要する必要のない形態の装置を提供することを目的とする。
本発明は個々の車両に搭載するための装置であって、その故障発生時の故障原因を解析するための道具として定型化された形態のFTAを利用する。この定型化された形態のFTAは、故障原因を解析するための標準的な手順(例えば、ツリー手順)が実装された装置であり、演算メモリは十分に余裕のある容量を備えたハードウエア装置が利用される。これは車両設計に変更があっても、新しく開発される車両についても旧来から利用されている共通仕様の装置を利用する。新しく開発される車両が従来の車両に装備されていない新しい装備や機能を持つことになっても、原則的にひきつづき同一仕様の故障解析手順の装置を利用する。そして新しく追加される装備に対応するソフトウエアは、そのメモリの余裕部分に追加してインストールすることができるように設計する。新しい設計では利用しない装置があれば、その装置に対応するソフトウエアはたんに休止状態に設定する。
すなわち本発明は、一つの車両に設けられた多数の機能についてそれぞれの故障モードを検出する複数の機能ユニットと、その複数の機能ユニットからそれぞれ送出される複数の監視情報を定型化された故障原因解析手順により一括して処理し記憶する情報処理手段とがその車両に搭載されたことを特徴とする。故障原因解析手順とは、故障の症状に対応してあらかじめツリー(木)状の論理にしたがって、あるいはその他の設定された論理にしたがって故障原因を解析するための手順である。この手順は原則として車種ごとにあらかじめ設定される。
前記定型化された故障解析手順は複数用意され、車両の設計仕様に対応してその手順を追加してインストールすることができるように設定された構成とすることができる。前記情報処理手段とその車両の外に設けられた故障診断制御手段との間を随時結合する通信手段を設けることができる。また、車両の仕様変更に対応して、前記複数の監視情報の変更または増設もしくは廃止が行われても、ソフトウエアを起動するためのテーブルの内容を追加または変更することにより、その機能を追加または変更することができるように設定することが望ましい。前記ソフトウエアを起動するためのテーブル内容を追加または変更することに加えて、一部のソフトウエアをパッケージとして追加してインストールすることができるように設定することが望ましい。
つまり情報処理装置の記憶容量および処理能力が飛躍的に大きくなり、安価になっているから、余裕のあるハードウエア(もしくはファームウエア)を設定しておくことにより、新しい車種、車両の仕様変更、特殊仕様、などに一つのハードウエアで対応することができるようにしておくことができる。これにより車両の故障を共通の解析手順で記録解析することができる。さらにROMを使わず、車種の変更によりROMを交換することは行わない。したがって新車種の設計に伴って故障記録用のROMを設計する必要がなくなる。新しい機能が設定されるなど、どうしても追加する必要があるときにはソフトウエアを部分的に追加して利用する、または故障ツリー解析手順(FTA)を複数用意しておきそれを追加して利用する。
本発明により、複数の車両設計についてその新車開発周期を越える長い期間にわたり、車両に搭載した装置の故障に関する共通基準のデータが得られるとともに、複数の故障原因が当時にあるいは相次いで発生したときにも、その故障原因を的確に追及することができる。
(第一実施例)
図1は本発明実施例装置のブロック構成図である。この装置は車両に搭載して利用する装置であって、故障診断処理機能を装備したOBD(On-Board Diagnostic)制御装置1を備える。このOBD制御装置1は、半導体回路を主体とするハードウエアに、プログラム制御論理を含むソフトウエアが実装された装置であり、この車両に搭載された電源(DC12V)により作動する。さらに詳しくは、このOBD制御装置1の電源回路には、この車両に搭載された主電池から電源電流が供給されるとともに、内部に小型の予備電池を備えて、主電池からの電源電流が一時的に遮断されている状態でも、限られた電流容量の電源電流を供給することができるように構成されている。
エンジン・コントローラ2はこの車両のエンジンを制御するための電子回路装置である。変速機コントローラ3はこの車両の変速機を制御する電子回路装置である。ブレーキ・システム・コントローラ4はこの車両の複数のブレーキ・システムを制御する電子回路装置である。このブレーキ・システム・コントローラ4は、ABS(Anti-lock Breaking System)およびVSC(Vehicle Stability Control)を含む。その他コントローラ5として表示する装置は、この車両に搭載されているそれぞれの装置のコントローラであって、上記以外の装置を制御する装置である。これは例えば、エア・サスペンション・コントローラ(車高制御装置)、空調装置コントローラ、乗降扉開閉コントローラ、貨物積み下ろし用具のためのコントローラ、などであり、車両の利用目的によって異なる構成となる。これらを便宜的に一つのブロックで表示する。
これら複数のコントローラ2〜5の状態情報は通信回線6によりOBD制御装置1に取込まれる。エンジン・コントローラ2からの状態情報には、故障情報のほか、排ガス値、エンジン回転速度、エンジン出力トルク、冷却水温、排気温度、アクセル開度、などの情報が含まれる。変速機コントローラ3からの状態情報には、ギヤ位置、車速などの情報が含まれる。ブレーキ・システム・コントローラ4からの情報には、車輪回転速度、要求トルク、減速度、ヨーレイト、などの情報が含まれる。この通信回線6は原則として車両内に配線された通信線を利用する構成であるが、一部を無線通信を利用する構成とすることもある。例示するとタイヤの空気圧を非接触に監視する装置などがある。
このOBD制御装置1にはダイアグ・コネクタ7が接続されていて、ここにスキャン・ツールなど、外部の測定観測装置を接続することにより故障解析を行うことができる。さらにこのOBD制御装置には表示器8が接続されている。この表示器8は運転席に設けられ、作動に異常があるときにその異常箇所などを分かりやすく表示する故障表示器(Malfunction Indicator Lamp,MIL)である。
図2はOBD制御装置1のさらに詳しいブロック構成図である。このOBD制御装置1には、前記各種のコントローラ2〜5の各要素とのデータ通信を行う機能ユニット通信処理手段11を備える。また、車両の各部に配置された複数の車載センサ群12からそれぞれ車両状態信号が入力する。この機能ユニット通信処理手段11の通信対象となる装置には、エンジン制御系コントローラ、ターボチャージャ制御系コントローラ、後処理制御系コントローラ、排ガス制御系コントローラ、トランスミッション制御系コントローラなど、OBD制御に必要なコントローラユニットなどが含まれる。
OBD制御装置1と機能ユニットとの通信処理について説明すると、機能ユニットA,B,C・・・αは、これを例示すると、車両に装備されたエンジンであり、クラッチであり、変速機であり、ブレーキであり、エアー・スプリングなどである。これらはそれぞれ車両の各部に配置されたセンサによりその動作状態が観測され、それぞれ通信情報として統一された基準の電気信号として送信される。この通信情報は機能ユニット通信処理手段11により処理され、一つの基準にしたがってディジタル信号となる。この通信情報には、機能ユニット識別番号(ID)、アクチュエータなどの制御量を含む。これらを例示すると、バルブ制御量、ストローク制御量、液圧、エア圧、ガス圧等の加減圧制御量を含む。さらに同時に、操作端からの制御指示量、制御実量のほか、故障診断に必要な全ての内容を含む情報が入力する。
車載センサ群12には、エンジン回転センサ、車速センサ、エンジンスロットル開度センサ、トランスミッションギア位置センサ、ペダル操作角度センサ、ペダル操作速度センサ、エンジン水温センサ、エンジン油温センサ、外気温センサ、外気圧センサ(高度センサ)、排ガス(MNHC、CO、NOx、PM、O2など)センサ、排気温度センサ、排気圧センサ、吸気温度センサ、吸気圧センサ、空気量センサ、その他、OBD制御に必要なセンサが含まれる。
この機能ユニット通信処理手段11の出力から送られる機能ユニット動作データ、および複数の車載センサ群12のそれぞれから送られる車両状態信号は、故障原因特定手段15により分析される。この故障原因特定手段15は、機能ユニット群2〜5からの情報により、故障があると判断するときには、FTA群17を参照して、当該故障原因を特定する機能を備える。さらに故障原因特定手段15により分析された故障情報は、フォーマット化され、その情報は故障情報管理手段16に内蔵された記憶媒体に記録される。
この故障情報管理手段16に故障情報が蓄積されると、車両の運転席に設けられた故障表示器8に故障表示が点灯する。これにより運転者は基地に戻ったときに、表示器の点灯を申告する等によりこれが読み出される。すなわち故障情報管理手段16に記録された故障情報は、外部通信処理手段18により、車両の停車中に接続される外部通信路を介して車両外部に送信することができる。ここには図示されていないが、車両外部に配置される装置は例えば表示用のスキャン・ツールである。外部通信処理手段18には、故障情報管理手段16から、排ガス情報、車両状態情報、故障情報(故障事象、故障部位、故障原因、故障時の車両状態情報を含む)、OBD制御装置1に外部接続する外部処理装置(スキャンツールその他)へ、取得に必要な情報が入力される。
さらに図2において、故障原因特定手段15は、機能ユニット群2〜5の各機能ユニットごと、および車載センサ群12の各センサごとのFTA(Fault Tree Analysis)手段を保持し、それぞれの故障原因の特定がそれぞれ相応に可能になる。またFTA群17の個々のFTAロジックの追加または削除は、外部処理装置などを前記のOBDに接続することにより可能になる。制御機能としては、前記車載センサ群12からの車両状態信号、および前記機能ユニット群2〜5からの動作情報により、前記各機能ユニットに故障発生時は、当該故障の原因を特定しそれらの故障情報を保存し、OBD制御装置1に接続された表示器8を起動表示し、さらにそれらの故障データを外部通信処理手段18から出力する機能を有する。
(第二実施例)
図3は、本発明の第二実施例について車両制御システムの全体構成図を示す。このシステムは故障診断処理機能を含むOBD制御装置1を備える。さらにこのOBD制御装置1は、内部にFTA群13を保持する。このOBD制御装置1には、車載センサを含む複数の機能ユニット2〜5からの情報が取込まれる。このOBD制御装置1には外部FTA群14が外部通線により接続される。
図4はFTA群の構造概略図である。FTA群17は、排ガス劣化要因特性データテーブル群9と機能ユニット一故障コードテーブル群10とに大別される。排ガス劣化要因特性データテーブル群9には、故障検出するべき第一事象特性、排ガス名またはしきい値などのデータ、第一事象特性値に対する事象原因特性のデータ群、最終的に故障部位を特定するための当該故障発生機能ユニットID番号、アドレスなどが含まれる。この排ガス劣化要因特性データテーブル群9を参照して処理を行うことにより、当該故障発生の原因である機能ユニットを特定することができる。機能ユニット−故障コードテーブル群10には、各機能ユニットごとに部品および特性に対する故障検出基準データが保持されている。この処理により、その故障に対する故障部位を特定することができる。
図5は排ガス劣化要因特性データテーブル群9の内容を説明する図である。排ガス値を第一事象として、各排ガスごとに1つのデータテーブルを保有する。これは全ての第一事象データテーブルの集合体である。また、機能ユニットー故障コードテーブル群10は、各機能ユニットごとに一つのデータテーブルを保有し、これは、全ての機能ユニットデータテーブルの集合体である。
排ガス劣化要因特性データテーブル群9の第一事象特性NOxを例に説明すると、検出値がこのNOxに設定されるしきい値を超えていると判定した場合に、一次特性の項目について、例えば、EGR率低下などを解析し、つづいて二次特性〜α次特性まで解析処理を続ける。解析した結果から、その第一事象特性の要因特性が特定できれば該当する機能ユニットを特定することができる。
つづいて、該当する機能ユニットのデータテーブルを機能ユニット−故障コードテーブル群10より導き出し、部品/特性/コンポーネント項目(例えば、EGRガス流量、EGRバルブなど)について、それぞれ故障検出基準と照らし合わせて解析処理を行う。解析した結果、故障検出基準に当てはまる故障コード(例えば、高フロー、モーター固着など)を導き出し、故障コードを前記のOBD制御装置内の記録媒体に記録する。また、排ガス劣化要因特性データテーブル群9の第1事象が発生しなくても、機能ユニットおよび車載センサなどに故障が発生した場合には、これを故障として検出する必要がある。この場合には、前記機能ユニット−故障コードテーブル群10を、故障を検出するデータテーブルとして、排ガス劣化要因特性データテーブル群9も含めて、処理の場所や時間などを問わず使用できる。
図6は排ガス劣化要因特性データテーブルのフォーマット例である。このデータテーブルは、排ガス劣化要因特性データテーブル群9内に、各事象特性ごとに一つのデータテーブルとして存在する。さらにこのデータテーブルは可変長データである。これは作成するOBD制御ソフトウエアやOBD制御ソフトウエアを搭載するハードウエアにより、データの並びおよび内容も可変できる。
図7は機能ユニット−故障コードテーブルのフォーマット例である。このデータテーブルは、機能ユニット−故障コードテーブル群10内に、各機能ユニットごとに一つのデータテーブルとして存在する。さらにこのデータテーブルは可変長データとし、作成するOBD制御ソフトウエアやOBD制御ソフトウエアを搭載するハードウエアにより、データの並びおよびその内容も可変に設定することができる。
図8はFTAを使用した故障原因特定の概略処理フロー例を示す。これは、NOx劣化を検出した場合について例示する。すなわち、機能ユニット群から動作データや車載センサからの信号を取得し(ステップS201)、内部および外部FTA群情報を取得し(ステップS202)、前記排ガス劣化要因特性データテーブル群9の第1事象データのNOxがしきい値を超えているかどうかを判断する(ステップS203)。このNOxがしきい値を超えていれば、それぞれ1〜α次特性データを解析して、その特性の変化傾向が一致していれば、当該特性のフラグをONに設定する(ステップS204)。
解析した結果から、一致した特性に対応する機能ユニットIDを設定して、前記機能ユニット−故障コードテーブル群10から該当する機能ユニット−故障コードテーブルを取得する(ステップS205)。機能ユニット−故障コードテーブルの部品特性についてそれぞれ第1〜第n故障検出基準に照らし合せ、基準のフラグをONに設定する(ステップS206)。この基準のフラグにより、故障コードを設定する(ステップS207)。
排ガス劣化要因特性データテーブル群9の第1事象データのNOxがしきい値を超えていない場合には、前記機能ユニット−故障コードテーブル群10内の各機能ユニット−故障コードテーブルの部品特性について、それぞれ第1〜第n故障検出基準に照らし合せる。そして基準のフラグをONに設定する(ステップS208)。この基準のフラグにより、故障コードを設定する(ステップS209)。
このように余裕のあるハードウエア(もしくはファームウエア)を設定しておくことにより、新しい車種、車両の仕様変更、特殊仕様、などに一つのハードウエアで対応することができるようにしておくことができる。これにより車両の故障を共通の解析手順で記録解析することができる。さらにROMを使わず、車種の変更によりROMを交換することは行わない。したがって新車種の設計に伴って故障記録用のROMを設計する必要がなくなる。新しい機能が設定されるなど、どうしても追加する必要があるときにはソフトウエアを部分的に追加して利用する、または故障ツリー解析手順(FTA)を複数用意しておきそれを追加して利用することができる。
本発明により、新車の開発周期を越えて車両設計に必要な共通データを蓄積することができるから、設計の担当が世代交代しても、車両設計に必要な具体的なノウハウを長い期間にわたり保存することができる。
本発明第一実施例装置のブロック構成図。 本発明実施例OBD制御装置の構成図。 本発明第二実施例装置のブロック構成図。 FTA群構造の概念図。 排ガス劣化要因特性データテーブルの内容例。 排ガス劣化要因特性データテーブルの内容例。 機能ユニット故障コードテーブルのフォーマットを例示する図。 FTAを使用した故障原因特定の処理流れ図。
符号の説明
1 OBD制御装置
2 エンジン・コントローラ
3 変速機コントローラ
4 ブレーキ・システム・コントローラ
5 その他コントローラ
6 通信回線
7 ダイアグ・コネクタ
8 表示器
9 排ガス劣化要因特性データテーブル群
10 機能ユニット−故障コードテーブル群
11 機能ユニット通信処理手段
12 車載センサ群
13 内部FTA群
14 外部FTA群
15 故障原因特定手段
16 故障情報管理手段
17 FTA群
18 外部通信処理手段

Claims (5)

  1. 一つの車両に設けられた多数の機能についてそれぞれの故障モードを検出する複数の機能ユニットと、その複数の機能ユニットからそれぞれ送出される複数の監視情報を定型化された故障解析手順により一括して処理し記憶する情報処理手段とがその車両に搭載されたことを特徴とする車載故障診断制御装置。
  2. 前記定型化された故障解析手順としてツリー解析手順を含む手順が複数用意され、車両の設計仕様に対応してその手順を追加してインストールすることができるように設定された請求項1記載の車載故障診断制御装置。
  3. 前記情報処理手段とその車両の外に設けられた故障診断制御手段との間を随時結合する通信手段を設けた請求項1または2記載の車載故障診断制御装置。
  4. 車両の仕様変更に対応して、前記複数の監視情報の変更または増設もしくは廃止が行われても、ソフトウエアを起動するためのテーブルの内容を追加または変更することにより、その機能を追加または変更することができるように設定された請求項3記載の車載故障診断制御装置。
  5. 前記ソフトウエアを起動するためのテーブル内容を追加または変更することに加えて、一部のソフトウエアをパッケージとして追加してインストールすることができるように設定された請求項4記載の車載故障診断制御装置。
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