JP2007281943A - 送信機の保護装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】AMにおける高域変調周波数域による送信機の保護装置の頻繁な保護動作を解消し、保護装置の保護動作の信頼性を高める。
【解決手段】送信機の保護装置105は、送信機の出力から検知した被変調波の側帯波を抑圧するフィルタ部301と、フィルタ部301の出力からVSWRを演算し、演算したVSWRが予め定めた値を越えた場合に送信機を制御するための制御信号を送信機に出力する制御信号生成部302と、を備える。フィルタ部301は、送信機の出力から検出した被変調波が入力されるフィルタを備え、該フィルタの出力と該フィルタの入力を加算した信号を出力する。前記フィルタの代わりに遅延回路を用いてもよい。
【選択図】図3
【解決手段】送信機の保護装置105は、送信機の出力から検知した被変調波の側帯波を抑圧するフィルタ部301と、フィルタ部301の出力からVSWRを演算し、演算したVSWRが予め定めた値を越えた場合に送信機を制御するための制御信号を送信機に出力する制御信号生成部302と、を備える。フィルタ部301は、送信機の出力から検出した被変調波が入力されるフィルタを備え、該フィルタの出力と該フィルタの入力を加算した信号を出力する。前記フィルタの代わりに遅延回路を用いてもよい。
【選択図】図3
Description
本発明は、中波、短波などの送信機の出力のVSWRを監視し、送信機の保護を実現する保護装置に関する。
送信機の保護装置であるサージプロテクタ(SP)は、送信機の出力系のVSWR(Voltage Standing-Wave Ratio、電圧定在波比)を監視し、規定を越えた値を検出した場合、送信機の出力を制御することで送信機を保護する装置である。
従来の送信機の保護装置(SP)として例えば特許文献1に記載されたものがある。特許文献1には、空中線インピーダンスの変化を基に空中線の異常を検出する検出手段で空中線の異常が検出された時に瞬停制御を行って送信機を保護するとともに、この瞬停制御の回数の計数結果が予め設定された所定値となった時に送信機の停止制御を行う中波放送装置の保護回路において、空中線の接地位置近傍に設けられたスパークギャップにおける放電光が検知された時に瞬停制御の回数の計数結果をリセットすることによって、雷を検知するための設定を行うことなく、雷が連続的に発生しても放送を継続する技術が記載されている。
通常、送信機とアンテナの整合は搬送波周波数で行っている。しかし、アンテナの特性が悪い場合などは、搬送波周波数から数kHz離れたポイントでも、大きくインピーダンスがずれてしまうことがある。すなわち、搬送波周波数のみでアンテナに給電する場合は安定して電波を送出できるが、側帯波が形成されると、その側波ポイントでの整合が外れてしまうため側帯波による反射波(側帯波でのVSWR劣化)を生じてしまう結果となる。従来の送信機の保護装置においては、その周波数成分にかかわらず、保護装置によって反射波を検知し保護を行っている。このため、従来の保護装置では、アンテナ特性(帯域内特性の位相、振幅伝送特性)の悪いアンテナへ送信機の出力を給電する場合に、振幅変調波(AM)の変調周波数が高い場合に保護装置による保護動作が頻繁に発生する。アンテナからの反射波は送信機の増幅デバイスへのストレスの印加となることが考えられるが、反射波が高域変調成分によるもので、それが送信機に障害を与えない範囲であれば保護装置の保護動作が働かないようにできる。
本発明の目的は、AMにおける高域変調周波数域による送信機の保護装置の頻繁な保護動作を解消し、保護装置の保護動作の信頼性を高めることである。
本明細書において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
(1)搬送波と側帯波を有する被変調波を出力する送信機の出力のVSWRを監視し、監視しているVSWRが予め定めた値を越えた場合に、送信機を制御するための制御信号を出力する送信機の保護装置において、前記送信機の出力から検知した被変調波の側帯波を抑圧するフィルタ部と、前記フィルタ部の出力からVSWRを演算し、演算したVSWRが予め定めた値を越えた場合に送信機を制御するための制御信号を送信機に出力する制御信号生成部と、を備えることを特徴とする。
(2)前記(1)の送信機の保護装置において、前記フィルタ部は、送信機の出力から検出した被変調波が入力されるフィルタを備え、該フィルタの出力と該フィルタの入力を加算した信号を出力することを特徴とする。
(3)前記(1)の送信機の保護装置において、前記フィルタ部は、送信機の出力から検出した被変調波が入力される遅延回路を備え、該遅延回路の出力と該遅延回路の入力を加算した信号を出力することを特徴とする。
本発明により、AMにおける高域変調周波数域による送信機の保護装置の頻繁な保護動作を解消し、保護装置の保護動作の信頼性を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図を用いて詳細に説明する。
図1に本発明の実施形態の保護装置(SP)の設置構成を示す。101は搬送波と側帯波を有する被変調波を出力する送信機(放送機)であり、102は空中線であり、103は整合回路であり、104は基部カーボンギャップ(CG)である。105は本発明の実施形態の保護装置(SP)であり、106は監視信号の検知部である。
図1に本発明の実施形態の保護装置(SP)の設置構成を示す。101は搬送波と側帯波を有する被変調波を出力する送信機(放送機)であり、102は空中線であり、103は整合回路であり、104は基部カーボンギャップ(CG)である。105は本発明の実施形態の保護装置(SP)であり、106は監視信号の検知部である。
図1に示すように、保護装置105には、送信機101の出力に設けられた検知部106からの検知信号(監視信号)が入力される。保護装置105は、空中線102の障害や整合回路103の不良をVSWRの劣化として検知し、保護動作するシステムを構築している。また、空中線102への落雷時にも送信機101を保護する役割を持っている。空中線102に落雷が発生すると、CG104が放電し、雷サージをアースに逃がす。しかしCG104が一度放電開始すると空気はイオン化されるため、落雷が去っても送信機101の自己エネルギーによって放電が持続する(続流)。保護装置105は、CG104の放電をVSWRの異常として検知し、送信機101の出力を瞬時遮断することでCG104の続流を切り、送信機101を再起動して放送を継続するものである。
図2に検知部106の実施例を示す。201は送信機101から整合回路103へ向かう出力本線であり、送信機101から搬送波と側帯波を有する被変調波が出力本線201に出力される。202、203は出力本線201とアース間に設けられた直列接続されたコンデンサである。コンデンサ202と203の接続点から取り出した電圧Evが電圧要素の検知信号として保護装置105に入力される。204は出力本線201と電磁的に結合したインダクタンスであり出力本線201を流れる電流により起電力が誘導される。205はインダクタンス204と並列接続された抵抗である。インダクタンス204と抵抗205の接続点から取り出した電圧Eiが電流要素の検知信号として保護装置105に入力される。このように、保護装置105には、出力本線201上の被変調波から検知された電圧の情報であるEv(電圧要素の検知信号)とEi(電流要素の検知信号)が入力される。このEvとEiによりVSWRが算出できる(後述)。
アンテナ特性の帯域が狭いと被変調波の上側帯波、下側帯波でのVSWR劣化が大きくなるため、従来の保護装置では、変調周波数によって保護装置が頻繁に動作することがある。側帯波のエネルギ−は全被変調波エネルギ−の3分の1であり、保護装置を頻繁に動作させる周波数成分は高域に集中しているからその数分の1である。従って、高域の変調周波数による保護装置の動作を抑制するために、狭帯域で出力のVSWRを検出できれば、変調周波数による影響を受けない。本実施形態の保護装置105は、検知部106からの検知信号を狭帯域とするものであり、これにより、頻繁な保護装置の動作を抑制し、保護装置の動作の信頼性を高めることができる。すなわち、本実施形態の保護装置105は、監視要素(電圧要素、電流要素)を狭帯域に抽出するフィルタ部(ろ波回路)と、規定のVSWRを検出した場合に送信機を制御する制御信号生成部と、を備え、監視要素(電圧、電流)成分から基本波成分に近い成分を抽出して制御信号生成部に入力するものである。
図3に保護装置105のブロック図を示す。301は送信機101の出力から検知した被変調波の側帯波を抑圧するフィルタ部であり、302は送信機101の出力を制御するための制御信号を送信機に出力する制御信号生成部である。フィルタ部301には検知部106から入力電圧[A]であるEvと入力電圧[B]であるEiが入力され、これらの側帯波を抑制し出力する。制御信号生成部302では、フィルタ部301の2つの出力からVSWRを演算し、演算したVSWRが予め定めた値を越えた場合に、送信機101の出力を制御する制御信号を生成し、送信機101に出力する。送信機101では、制御信号を受けると、出力を瞬時に遮断する。
図4に、保護装置105のフィルタ部301の実施例を示す。フィルタ部301には、搬送波周波数(キャリア周波数)594kHzの入力電圧[A]451と入力電圧[B]452が入力される。401、402はダブルバランスドミキサである。403はローカルオシレータであり、1049kHzの局発信号を出力する。404、405は中心周波数455Hzの狭帯域フィルタである。406、407は加算器である。なお、ダブルバランスドミキサ401、402は乗算器でもよく、また、狭帯域フィルタ404、405は遅延回路でもよい。
本実施例のフィルタ部301は、狭帯域フィルタ404、405の遅延時間を有効に活用したノッチフィルタを構成する回路である。フィルタ部301は、ダブルバランスドミキサ401、402と入力周波数に対して455kHzの中間周波数を生成するためのローカルオシレータ403を持っている。また、ダブルバランスドミキサ401、402の出力453、454から455kHz成分だけを狭帯域で抽出することの出来るフィルタ404、405を設けている。これにより、入力電圧451、452が振幅変調波(AM波)であっても、狭帯域フィルタ出力455、456は、搬送波成分のみに近い一定搬送波(CW)が得られる。この出力信号455、456と、狭帯域フィルタの入力信号453、454とをそれぞれ加算器406、加算器407で合成することで、出力信号として457、458を得る。遅延を受けない入力部の信号453と狭帯域フィルタ404の遅延時間τを経た信号455との合成信号457は、1/τ[Hz]の周期で側帯波にノッチを周期的に生成する。同様に遅延を受けない入力部の信号454と狭帯域フィルタ405の遅延時間τを経た信号456との合成信号458は、1/τ[Hz]の周期で側帯波にノッチを周期的に生成する。遅延時間を適当に選ぶことで減衰させたい側帯波スペクトラムを抑圧することが可能である。狭帯域フィルタを所要の遅延回路に置き換えても減衰させたい側帯波成分を任意に選ぶことが可能である。
なお、本実施例においては、入力信号を中間周波数に変換した後、狭帯域フィルタ404、405に入力しているが、入力信号を中間周波数に変換することなく、そのまま狭帯域フィルタ404、405に入力するようにしてもよい。
図5に、保護装置105の制御信号生成部302の実施例を示す。図5において点線で囲まれた部分が制御信号生成部302の実施例である。この図では、フィルタ部301はフィルタ501、502と簡略して示しているが、実際は図4のとおりである。
保護装置105では、入力電圧[A]であるEvをフィルタ部301のフィルタ501を経て搬送波CW出力551として、A/Dコンバータ503に入力される。同様に入力電圧[B]であるEiをフィルタ部301のフィルタ502を経て搬送波CW出力552として、A/Dコンバータ504に入力される。それぞれのA/Dコンバータ出力側では出力信号553と554の間の位相差を計算して、Δφ表示505で位相差を表示して、無調整時のEvとEi入力位相差を知ることができる。これは、装置のイニシャルセットアップの有効性を判断する指標となる。信号553は、180度可変位相器506を経て出力555を出す。また、信号554は、0−360度可変位相器507を経て、出力556を出す。出力555と出力556との位相差がゼロとなるように位相制御回路508が最短の時間で、180度可変位相器506と0−360度可変位相器507を制御する。各信号の位相制御を行い、位相調整が終わると位相制御回路508、180度可変位相器506、0−360度可変位相器507は、固定値にセットアップされる。信号555および556は、それぞれゲイン制御部509およびゲイン制御部510を通過して557および558を出力する。信号557および558は、同一レベルとなるようにゲイン制御部509と、ゲイン制御部510をG調整511によって制御する。557および558の信号レベルが同一となるように制御されるが、後段の演算部の検出感度を上げるために基準となる値に揃えられる。レベル調整を終えた、G調整511、ゲイン制御部509およびゲイン制御部510は、先の可変位相器と同様に制御後の値を固定値にセットアップする。
レベルの揃えられた信号557および558は、それぞれ加算器512と、減算器513に入力される。信号間の位相差がゼロで、レベルが同一であれば、加算器512の出力559は2倍、減算器513の出力560はゼロとなる。加算器512の出力はこの値を正規化して演算するため1と読みかえる。信号559と560は、検波回路514と515で高周波から直流信号に変換されると共に、次段の移動平均516と、移動平均517で信号は平均化される。移動平均516の出力561はEfとして、移動平均517の出力562はErとしてVSWR演算518に入力される。VSWR演算518では、VSWR=(|Ef|+|Er|)/(|Ef|−|Er|)の演算を行う。
移動平均517の出力562は、ΔG微調整519と、Δφ微調整520に入力される。ΔG微調整519の出力563によりゲイン制御部510を微調整して出力562がゼロに近づくように制御する。また、Δφ微調整520の出力564により、0−360度可変位相器507を微調整して出力562がゼロに近づくように制御する。それぞれの微調整は必要による回数を繰り返すが、調整後のゲイン制御部510および0−360度可変位相器507の値は、再度固定値にセットアップされる。
VSWR演算518からの出力は、判定回路521により所定の値にセットされたVSWR値を越えた場合に、制御パルス生成522で任意の長さのパルスを生成し出力する。
SW523が押されることで、EEP−ROM524、CPU525によって先の位相調整制御と振幅調整制御およびVSWR演算をシーケンシャルに実行する。CPU/IF526は、位相制御、振幅制御およびVSWR演算行うためのインターフェース回路である。CPU525の出力は、表示制御回路527を経て、VSWR表示528を動作させる。また、CPU525の出力は、USBコントロール529を経てUSB530に接続され、USBに接続されたPC等にデータを出力することができる。
以上のようにして、セットアップ時にSW523が押されることにより(PC等からの指示でもよい)、制御信号生成部302の位相制御と振幅制御の初期設定と調整が自動的に行われる。その後、制御信号生成部302は、常時、フィルタ部301の出力信号からVSWRを演算し、演算したVSWRが予め定めた値を越えた場合に送信機の出力を制御するための制御PULS522を送信機101に出力し、送信機101を瞬間的にカットオフして負荷の変動に対する保護を可能としている。
本実施例の制御信号生成部302において、A/Dコンバータ503、504以降のデジタル処理は、デジタル回路を用いて行ってもよいし、コンピュータとプログラムを用いて行ってもよい。なお、本実施例の制御信号生成部302はデジタル処理を行っているが、制御信号生成部はアナログ回路により制御信号を生成するものであってもよい。
次に、数値シミュレーションを示す。なお、数値シミュレーションに先立って、前記したように線路から電圧要素の電圧(Ev)、電流要素の電圧(Ei)を取得することによって、VSWRが算出できることを証明しておく。この線路上のEv、Eiは一般的に次式により表すことができる。
Ev=Ev0(1+Γ)
Ei=Ei0(1−Γ)
ここで、Γは反射係数であり、Γ=|Γ|ej0である。上式において、|Ev0|=|Ei0|と調整して加算・減算を行うと
Ev+Ei=2|Ev0|
Ev−Ei=2|Ev0|Γ
上式により、Γは以下のように、表すことができる。
Γ=(Ev−Ei)/(Ev+Ei)
従って、|Γ|は
|Γ|=|Ev−Ei|/|Ev+Ei|
である。よって次式により、線路から得られた情報EvとEiを用いてVSWRを求められる。
VSWR=(1+|Γ|)/(1−|Γ|)=(1+(|Ev−Ei|/|Ev+Ei|))/(1−(|Ev−Ei|/|Ev+Ei|))=(|Ev+Ei|+|Ev−Ei|)/(|Ev+Ei|−|Ev−Ei|)=(|Ef|+|Er|)/(|Ef|−|Er|)
Ev=Ev0(1+Γ)
Ei=Ei0(1−Γ)
ここで、Γは反射係数であり、Γ=|Γ|ej0である。上式において、|Ev0|=|Ei0|と調整して加算・減算を行うと
Ev+Ei=2|Ev0|
Ev−Ei=2|Ev0|Γ
上式により、Γは以下のように、表すことができる。
Γ=(Ev−Ei)/(Ev+Ei)
従って、|Γ|は
|Γ|=|Ev−Ei|/|Ev+Ei|
である。よって次式により、線路から得られた情報EvとEiを用いてVSWRを求められる。
VSWR=(1+|Γ|)/(1−|Γ|)=(1+(|Ev−Ei|/|Ev+Ei|))/(1−(|Ev−Ei|/|Ev+Ei|))=(|Ev+Ei|+|Ev−Ei|)/(|Ev+Ei|−|Ev−Ei|)=(|Ef|+|Er|)/(|Ef|−|Er|)
図6に数値シミュレーションで用いる搬送波と側波の関係を示す。横軸が周波数であり、縦軸が電圧である。アンテナは搬送波周波数(f0=594kHz)で整合が取れているものとし、このポイントでのVSWRは1.0とする。また、中心周波数から5kHz離れたポイントでのVSWRを8.0とし、5kHzの音声周波数で100%変調したときを考える。また、保護装置はVSWRが2.0となったときに作動するように設定されているものとする。100%変調の場合、図6に示すように搬送波と片側の側波の電圧比は2:1となる。よって電力比は4:1であり、両側波をあわせると2:1となる。搬送波の電力を1(正規化)とすると、送信電力とVSWRと反射電力の関係は表1のようになる。
VSWRは、VSWR=(1+√(Pr/Pf))/(1−√(Pr/Pf))であるので、VSWR=(1+√(0.3025/1.5))/(1−√(0.3025/1.5))=2.63となる。この場合、VSWRが2.0を上回る数値であるので保護装置が誤動作する。なお、Pfは、進行波の電力であり、搬送波(f0)の送信電力1.0と両側波の送信電力0.5を加算した1.5である。Prは、反射波の電力であり、搬送波(f0)の反射電力0と両側波の反射電力0.3025を加算した0.3025である。
図7に、くし形フィルタの周波数特性を示す。この特性は図4に示すような直接信号と遅延信号を合成することにより得られ、直接信号が入力されているため、SP動作上の遅延時間も問題とならない。曲線がくし形フィルタの周波数特性であり、直線は図6に示す搬送波と側波である。このくし形フィルタを用いた場合の送信電力とVSWRと反射電力の関係は表2のようになる。
VSWRは、VSWR=(1+√(0/1))/(1−√(0/1))=1.0となる。これは、2.0を上回らないから保護装置は制御信号を出力せず、保護装置の誤動作を防ぐことができる。この例では、減衰特性でノッチが入る5kHzで計算したので、SPにおけるVSWRが1.0となったが、変調周波数を4kHz(減衰が搬送周波数より−10dB)とし、アンテナVSWRが8.0とすると、f0±4kHzにおいてアンテナからの反射電力は0.3025でSPにおける反射電力は0.03025となってトータルのVSWRは(1+√(0.03025/1.03025))/(1−√(0.03025/1.03025))で1.41となる。この場合においてもSPの保護動作は発生しない。なお、このシミュレーションは搬送波周波数594kHzにおいて側波を抑圧する計算例であるが、図4に示すように、中間周波数に変換した後、側帯波を抑圧する場合にも、同様に、保護装置の誤動作を防ぐことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
101…送信機(放送機)、102…空中線、103…整合回路、104…基部カーボンギャップ(CG)、105…保護装置(SP)、106…検知部、201…出力本線、202、203…コンデンサ、204…インダクタンス、205…抵抗、301…フィルタ部、302…制御信号生成部、401、402…ダブルバランスドミキサ、404、405…狭帯域フィルタまたは遅延回路、406、407…加算器、503…A/Dコンバータ、505…Δφ表示、506…180度位相器、507…0−360度可変位相器、509、510…ゲイン制御部、511…G制御、512…加算器、513…減算器、514、515…検波回路、516、517…移動平均、518…VSWR演算、519…ΔG微調整、520…Δφ微調整、521…判定回路
Claims (3)
- 搬送波と側帯波を有する被変調波を出力する送信機の出力のVSWRを監視し、監視しているVSWRが予め定めた値を越えた場合に、送信機を制御するための制御信号を出力する送信機の保護装置において、
前記送信機の出力から検知した被変調波の側帯波を抑圧するフィルタ部と、
前記フィルタ部の出力からVSWRを演算し、演算したVSWRが予め定めた値を越えた場合に送信機を制御するための制御信号を送信機に出力する制御信号生成部と、
を備えることを特徴とする送信機の保護装置。 - 前記フィルタ部は、送信機の出力から検出した被変調波が入力されるフィルタを備え、該フィルタの出力と該フィルタの入力を加算した信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の送信機の保護装置。
- 前記フィルタ部は、送信機の出力から検出した被変調波が入力される遅延回路を備え、該遅延回路の出力と該遅延回路の入力を加算した信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の送信機の保護装置。
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US9461678B2 (en) | 2014-05-27 | 2016-10-04 | Fujitsu Limited | Calculation of voltage standing wave ratio in radio device |
CN108131319A (zh) * | 2017-12-21 | 2018-06-08 | 沈阳鼓风机集团自动控制系统工程有限公司 | 喘振检测方法及装置 |
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US9461678B2 (en) | 2014-05-27 | 2016-10-04 | Fujitsu Limited | Calculation of voltage standing wave ratio in radio device |
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