JP2007279574A - 現像ローラ及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない工程数で製造することが可能な低コストの現像ローラを提供する。
【解決手段】シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層3の外周面に形成された表面被覆層4とを備えた現像ローラ1において、前記弾性層3がウレタン原料を機械撹拌発泡して得られる発泡ウレタンからなり、前記表面被覆層4が樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料から形成されたものであり、前記反応性希釈剤の官能基数が2以上であり、且つ前記反応性希釈剤の割合が前記樹脂に対して5〜50質量%であることを特徴とする現像ローラ1である。
【選択図】図1
【解決手段】シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層3の外周面に形成された表面被覆層4とを備えた現像ローラ1において、前記弾性層3がウレタン原料を機械撹拌発泡して得られる発泡ウレタンからなり、前記表面被覆層4が樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料から形成されたものであり、前記反応性希釈剤の官能基数が2以上であり、且つ前記反応性希釈剤の割合が前記樹脂に対して5〜50質量%であることを特徴とする現像ローラ1である。
【選択図】図1
Description
本発明は、現像ローラ及びそれを備えた画像形成装置に関し、特に少ない工程数で製造することが可能な低コストの現像ローラと、該現像ローラを備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、潜像を保持した感光ドラムにトナーを供給し、感光ドラムの潜像にトナーを付着させて潜像を可視化する現像方法として、加圧現像法が知られている。該加圧現像法においては、例えば、感光ドラムを一定電位に帯電した後、露光機により感光ドラム上に静電潜像を形成し、更に、トナーを担持した現像ローラを、静電潜像を保持した感光ドラムに接触させて、トナーを感光ドラムの潜像に付着させることで現像を行う。
上記加圧現像法において、現像ローラは、感光ドラムに密着した状態を確実に保持しながら回転しなければならないため、金属等の良導電性材料からなるシャフトの外周に、ポリウレタン、シリコーンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)等のエラストマーにカーボンブラックや金属粉を分散させた半導電性の弾性体やこれらを発泡させた発泡体からなる半導電性弾性層を形成した構造となっている。また、トナーに対する帯電性や付着性の制御、弾性層による感光ドラムの汚染の防止等を目的として、上記弾性層の表面に、更に樹脂被覆層を形成する場合がある。
一般に、従来の樹脂被覆層は、弾性層の外周上に配設された2〜3層の水系樹脂被覆層と、該水系樹脂被覆層の外周上に配設された粒子等を含有する溶剤系の表面被覆層とから構成されている。ここで、弾性層の外周上に水系樹脂被覆層を設けることで、粒子等を含有する溶剤系の表面被覆層の原料塗料中に含まれる溶剤による弾性層の溶解・破損を防止することができる(特許文献1参照)。
上述のように、従来の構成の現像ローラにおいては、水系樹脂被覆層の配設により、溶剤から弾性層を保護できるという利点があるものの、従来の水系樹脂被覆層形成用の水系塗料は乳化剤を含むため、水系樹脂被覆層を現像ローラの最外層とすると、接触する感光ドラムを汚染してしまうという問題がある。そのため、弾性層の外周面上に水系樹脂被覆層を配設した場合、該水系樹脂被覆層の外周面上に更に乳化剤を含まない溶剤系の表面被覆層を配設する必要がある。従って、従来の構成の現像ローラを製造するには、弾性層の形成後、2回以上の原料塗料のディップ工程及び乾燥工程を経る必要があり、その結果、製造コストが高くならざるを得なかった。
一方、昨今、画像形成装置の低価格化競争が激しく、画像形成装置に用いる各部品を更に低コストで製造する必要があるため、上述の従来構成の現像ローラとは異なる構成を有し、大幅な製造コストの削減が可能な現像ローラの開発が強く求められている。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、少ない工程数で製造することが可能な低コストの現像ローラを提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる現像ローラを備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、弾性層の外周面上に水系樹脂被覆層を形成することなく表面被覆層を配設した構造とし、該表面被覆層を、樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料を用いて形成することで、下地の弾性層の溶解・破損を防止しつつ、弾性層の外周面上に樹脂被覆層を配設できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の現像ローラは、シャフトと、該シャフトの外周に形成された弾性層と、該弾性層の外周面に形成された表面被覆層とを備え、
前記弾性層がウレタン原料を機械撹拌発泡して得られる発泡ウレタンからなり、
前記表面被覆層が樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料から形成されたものであり、
前記反応性希釈剤の官能基数が2以上であり、且つ前記反応性希釈剤の割合が前記樹脂に対して5〜50質量%であることを特徴とする。
前記弾性層がウレタン原料を機械撹拌発泡して得られる発泡ウレタンからなり、
前記表面被覆層が樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料から形成されたものであり、
前記反応性希釈剤の官能基数が2以上であり、且つ前記反応性希釈剤の割合が前記樹脂に対して5〜50質量%であることを特徴とする。
本発明の現像ローラの好適例においては、前記発泡ウレタンの気泡が独立気泡である。
本発明の現像ローラにおいて、前記樹脂としては、ラクトン変性ポリオールが好ましい。
本発明の現像ローラにおいて、前記反応性希釈剤は、エポキシ基を有することが好ましく、アリルグリシジルエーテルであることが特に好ましい。
また、本発明の画像形成装置は、上記現像ローラを備えることを特徴とする。
本発明によれば、弾性層の外周上に一層の表面被覆層を備える、少ない工程数で製造することが可能で低コストの現像ローラを提供することができる。また、該現像ローラを備えた画像形成装置を提供することができる。
<現像ローラ>
以下に、本発明の現像ローラを、図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の現像ローラの一例の断面図である。図示例の現像ローラ1は、シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層3の外周面に形成された表面被覆層4とを備える。また、図示例の弾性層3は、シャフト2の外周に位置する発泡体層3aと該発泡体層3aの外周面に位置するスキン層3bとからなるが、本発明の現像ローラは、スキン層3bを有していなくてもよい。
以下に、本発明の現像ローラを、図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の現像ローラの一例の断面図である。図示例の現像ローラ1は、シャフト2と、該シャフト2の外周に形成された弾性層3と、該弾性層3の外周面に形成された表面被覆層4とを備える。また、図示例の弾性層3は、シャフト2の外周に位置する発泡体層3aと該発泡体層3aの外周面に位置するスキン層3bとからなるが、本発明の現像ローラは、スキン層3bを有していなくてもよい。
本発明の現像ローラは、上記表面被覆層4が樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料から形成されたものであることを特徴とする。従来の表面被覆層4の形成に用いられていた塗料は、樹脂の他に溶剤を含むため、弾性層3の外周面に直接塗料を塗布すると、溶剤によって弾性層3が溶解し破損してしまうため、弾性層3の外周面に水系樹脂からなる被覆層を形成する必要があった。これに対して、樹脂及び反応性希釈剤を含み、溶剤を含まない塗料を用いることで、弾性層3の溶解・破損を防止しつつ、弾性層3の外周面上に表面被覆層4を配設することができる。また、本発明の現像ローラは、弾性層3の外周面に直接表面被覆層4が形成された簡単な構造であり、少ない塗料ディップ工程及び乾燥工程で製造できるため、製造コストを大幅に低減することができる。
本発明の現像ローラのシャフト2としては、良好な導電性を有する限り特に制限はなく、例えば、鉄、ステンレススチール、アルミニウム等の金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくりぬいた金属製円筒体等の金属製シャフト、或いは良導電性のプラスチック製シャフト等を用いることができる。
本発明の現像ローラの弾性層3は、ウレタン原料を機械撹拌発泡して得られる発泡ウレタン、即ち、メカニカル・フロス法発泡成形ウレタンからなる。該発泡ウレタンは、発泡剤を用いることなく、ウレタン原料を機械的に撹拌して気泡を混入させる方法で製造される。ここで、ウレタン原料としては、ポリオール及びポリイソシアネート、又はポリオールとポリイソシアネートから合成したウレタンプレポリマー及び鎖延長剤が挙げられ、該ウレタン原料には、更に触媒、整泡剤並びに導電剤等を添加することができる。また、上記発泡ウレタン中の気泡は主として独立気泡であり、その発泡倍率及び密度はエアーの入れ方で適宜調整することができる。
上記発泡ウレタン原料として用いることができるポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール、プロピレンオキサイド(PO)変性ポリブタジエンポリオール及びポリイソプレンポリオール等が挙げられる。なお、上記ポリエステルポリオールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、プロピレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸、セバシン酸、ピメリン酸、スベリン酸等の多塩基カルボン酸とから得られ、また、上記ポリエーテルポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールに、エチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキサイドを付加させて得られる。
上記発泡ウレタン原料として用いることができるポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)や、これらのイソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、グリコール変性物等を用いることができる。これらポリイソシアネートの使用量は、該ポリイソシアネートのイソシアネート基(NCO)と上記ポリオールの水酸基(OH)との比(NCO/OH)が95/100〜110/100の範囲になるよう適宜選択されることが好ましい。
上記ポリイソシアネートは、上記ポリオールとワンショット法で反応させてもよいし、予め上記ポリオールと反応させてウレタンプレポリマーとした後、触媒の存在下、鎖延長剤等と反応させてもよい。なお、合成されたウレタンプレポリマーのNCO基含有率は、3〜30質量%の範囲が好ましく、5〜15質量%の範囲が更に好ましく、ウレタンプレポリマーの合成におけるポリイソシアネート及びポリオールの使用量は、ウレタンプレポリマーのNCO基含有率が上記の範囲になるよう適宜選択されることが好ましい。また、上記鎖延長剤は、上記ウレタンプレポリマー同士を連結する化合物であり、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール及びポリイソプレンポリオール等が挙げられる。これら鎖延長剤の使用量は、上記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基(NCO)と鎖延長剤の水酸基(OH)との比(NCO/OH)が95/100〜110/100の範囲になるよう、適宜選択されることが好ましい。
上記発泡ウレタン原料に用いることができる触媒は、ウレタン化反応用の触媒であり、具体的には、ジブチルスズジラウレート,ジブチルスズジアセテート,ジブチルスズチオカルボキシレート,ジブチルスズジマレエート,ジオクチルスズチオカルボキシレート,オクテン酸スズ等の有機スズ化合物;オクテン酸鉛等の有機鉛化合物;トリエチルアミン,ジメチルシクロヘキシルアミン等のモノアミン類;テトラメチルエチレンジアミン,テトラメチルプロパンジアミン,テトラメチルヘキサンジアミン等のジアミン類;ペンタメチルジエチレントリアミン,ペンタメチルジプロピレントリアミン,テトラメチルグアニジン等のトリアミン類;トリエチレンジアミン,ジメチルピペラジン,メチルエチルピペラジン,メチルモルホリン,ジメチルアミノエチルモルホリン,ジメチルイミダゾール等の環状アミン類;ジメチルアミノエタノール,ジメチルアミノエトキシエタノール,トリメチルアミノエチルエタノールアミン,メチルヒドロキシエチルピペラジン,ヒドロキシエチルモルホリン等のアルコールアミン類;ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル,エチレングリコールビス(ジメチル)アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類等が挙げられる。これら触媒の中でも、有機スズ化合物が好ましい。これら触媒は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記触媒の使用量は、上記ポリオール又はウレタンプレポリマー100質量部に対して0.001〜2.0質量部の範囲が好ましい。
上記発泡ウレタン原料に用いることができる整泡剤としては、ポリエーテル変性シリコーンオイル等のシリコーン系整泡剤の他、イオン性界面活性剤、ノニオン性界面活剤等を挙げることができる。該整泡剤の使用量は、上記ポリオール又はウレタンプレポリマー100質量部に対して0.5〜5.0質量部の範囲が好ましい。
上記発泡ウレタン原料に用いることができる導電剤としては、電子導電剤、イオン導電剤等が挙げられる。電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンブラック、酸化処理等を施したカラー用カーボンブラック、熱分解カーボンブラック、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープ酸化スズ、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、カーボンウィスカー、黒鉛ウィスカー、炭化チタンウィスカー、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、導電性酸化チタンウィスカー、導電性酸化亜鉛ウィスカー等の導電性ウィスカー等が挙げられる。上記電子導電剤の配合量は、上記ポリオール及びポリイソシアネートの合計又は上記ウレタンプレポリマー及び鎖延長剤の合計100質量部に対して1〜50質量部の範囲が好ましく、5〜40質量部の範囲が更に好ましい。
また、上記イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等のアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。上記イオン導電剤の配合量は、上記ポリオール及びポリイソシアネートの合計又は上記ウレタンプレポリマー及び鎖延長剤の合計100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲が好ましく、0.05〜5質量部の範囲が更に好ましい。上記導電剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、電子導電剤とイオン導電剤とを組み合わせてもよい。
上記弾性層3は、上記導電剤の配合により、その抵抗値を103〜1010Ωcmとすることが好ましく、104〜108Ωcmとすることが更に好ましい。弾性層3の抵抗値が103Ωcm未満では、電荷が感光ドラム等にリークしたり、電圧により現像ローラ自体が破壊する場合があり、1010Ωcmを超えると、地かぶりが発生しやすくなる。
機械的攪拌により発泡させた上記ウレタン原料を、予めシャフト2が配置された円筒状のモールドに注入し、反応硬化させることで、シャフト2の外周上に弾性層3を有するローラ本体を得ることができる。ここで、モールドから取り出したローラ本体は、通常、モールドに接した部分に薄い膜状の皮膜、即ち、スキン層3bを有する。従って、上記弾性層3を発泡体層3aとスキン層3bとから構成する場合は、モールドから取り出したローラ本体に研磨等を施すことなく、後述する塗料に直接ディップ等すればよい。なお、上記スキン層3bの厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1〜50μm程度である。
本発明の現像ローラは、トナーに対する帯電性や付着性を制御したり、感光ドラム及び成層ブレード等との摩擦力を低減したり、弾性層3による感光ドラム等の汚染を防止するために、上記弾性層3の外周面上に表面被覆層4を備える。該表面被覆層4は、樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料から形成され、該反応性希釈剤は、エポキシ基を有し、粘度が1〜50mPa・sであることが好ましい。反応性希釈剤の粘度が50mPa・sを超えると、塗料の粘度が高くなって生産性が低下したり、表面被覆層4の厚さが厚くなり、現像ローラの硬度が高くなり過ぎ、トナーへのダメージが大きくなったり、市販の微粒子を使用して現像ローラの表面粗さを所望の範囲に制御することが難しくなり、十分な表面粗さを確保できないことがある。
上記表面被覆層4の形成に好適な樹脂としては、熱、触媒、酸素、水、紫外線、電子線等により自己架橋する樹脂や、架橋剤や他の架橋性樹脂との反応により架橋する樹脂が挙げられる。このような樹脂としては、水酸基,カルボキシル基,酸無水物基,アミノ基,イミノ基,イソシアネート基,メチロール基,アルコキシメチル基,アルデヒド基,メルカプト基,エポキシ基,不飽和基等の反応基を有するポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂等が挙げられ、これら樹脂は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。これら樹脂の中でも、トナーの帯電能、トナーに対する非汚染性、他の部材との摩擦力低減、感光ドラムに対する非汚染性等の観点から、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリルウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂及びシリコーン樹脂が好ましい。
上記樹脂を架橋させる触媒としては、過酸化物、アゾ化合物等のラジカル触媒、酸触媒、塩基性触媒、アルカリ性触媒等が挙げられる。また、上記樹脂を架橋させる架橋剤としては、水酸基,カルボキシル基,酸無水物基,アミノ基,イミノ基,イソシアネート基,メチロール基,アルコキシメチル基,アルデヒド基,メルカプト基,エポキシ基,不飽和基等の反応基を1分子中に2個以上有し分子量が1000以下の化合物が好ましく、分子量が500以下の化合物が更に好ましく、具体的には、ポリオール化合物、ポリイソシアナート化合物、ポリアルデヒド化合物、ポリアミノ化合物、ポリエポキシ化合物等が挙げられる。
一方、上記塗料に用いる反応性希釈剤は、熱硬化性である限り特に制限は無い。該反応性希釈剤は、熱により反応性希釈剤同士が反応するものであっても、熱により上記樹脂と反応するものであってもよい。該反応性希釈剤としては、エポキシ基を有する反応性希釈剤が好ましく、該エポキシ基を有する反応性希釈剤として、具体的には、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、n-ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等が挙げられる。これらの中でも、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のエポキシ基を2つ以上有する、即ち、2官能以上のものが特に好ましい。官能基数が2以上であると、架橋性が高く、感光体への汚染を生じることがない。これら反応性希釈剤は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いていもよい。
上記表面被覆層4の形成に用いる塗料には、上記表面被覆層4の導電性を制御する目的で導電剤を添加することができ、該導電剤としては、上記弾性層3を構成する発泡ウレタン原料に用いることができる導電剤として例示したものと同様のものを例示することができる。ここで、表面被覆層4における導電剤の配合量は、表面被覆層4を構成する樹脂100質量部に対し20質量部以下が好ましく、0.01〜20質量部の範囲が更に好ましく、1〜10質量部の範囲がより一層好ましい。上記表面被覆層4は、上記導電剤の添加により、体積抵抗値が103〜1010Ω・cmの範囲になるように調整されることが好ましく、104〜108Ω・cmの範囲になるように調整されることが更に好ましい。
上記表面被覆層4の形成に用いる塗料は、更に微粒子を含有することが好ましい。表面被覆層4が微粒子を含む場合、該微粒子の平均粒径及び粒径分布等を制御することで、現像ローラのトナー搬送性等をコントロールすることができる。ここで、該微粒子としては、ゴム又は合成樹脂製の微粒子やカーボン製の微粒子及びシリカ系微粒子等の無機微粒子が好ましく、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ウレタンエラストマー、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタンアクリレート、メラミン樹脂、フェノール樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ガラス状カーボン製の微粒子及びシリカ微粒子が特に好ましい。これら微粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、該微粒子の含有量は、上記表面被覆層4を構成する樹脂100質量部に対して0.1〜100質量部の範囲が好ましく、5〜80質量部の範囲が更に好ましい。更に、上記微粒子の平均粒径は、1〜30μmの範囲が好ましく、3〜20μmの範囲が更に好ましい。
上記表面被覆層4の厚さは、特に制限されるものではないが、25μm以下であることが更に好ましい。ここで、厚さは、平均厚さをさす。表面被覆層4の厚さが25μmを超えると、表面被覆層4が硬くなって柔軟性が損なわれる場合があり、耐久性が低下して使用によりクラックが発生したり、トナーにダメージを与えて感光ドラムや成層ブレードへのトナーの固着が発生して画像不良となるおそれがあることに加え、市販の微粒子を使用して現像ローラの表面粗さを所望の範囲に制御することが難しく、十分な表面粗さを確保できないことがある。
上記表面被覆層4の形成方法は、特に限定されるものではなく、表面被覆層4を構成する各成分を含む塗料を調製し、該塗料をディップ法、ロールコーター法、ドクターブレード法又はスプレー法等により弾性層3上に塗布し、常温又は50〜170℃程度の加熱下で乾燥し、架橋硬化させて形成する方法が好適に採用される。なお、本発明の現像ローラの製造においては、製造コストを低減するために、工程数を少なくすることが好ましく、例えば、上記シャフト2と上記弾性層3とからなるローラ本体を上記塗料に一度浸漬し、適宜乾燥する等して表面被覆層4を形成することが好ましい。
本発明の現像ローラの表面粗さは、JIS 10点平均粗さ(Rz)が10μm以下であることが好ましい。現像ローラのJIS 10点平均粗さ(Rz)が10μmを超えると、トナー搬送量が増加する傾向があるものの、トナーの帯電量が不足し、画像に地カブリや階調不良を発生させてしまう。なお、この平均粗さ(Rz)は、上記微粒子の平均粒径及び粒径分布等を選択することでコントロールすることができる。
本発明の現像ローラの抵抗値は、特に制限されるものではないが、良好な画像を得るために電気抵抗が103〜1010Ωであることが好ましく、104〜108Ωであることが更に好ましい。現像ローラの抵抗値が103Ω未満であると、階調性コントロールが著しく困難となり、また感光ドラムに欠陥があった場合バイアスリークが生じることもある。一方、抵抗値が1010Ωを超えると、例えばトナーを感光ドラムに現像する場合、現像バイアスが現像ローラ自体の高抵抗のために電圧降下を起こし、現像に十分な現像バイアスが確保できなくなって、十分な画像濃度が得られなくなってしまう。なお、抵抗値の測定は、例えば、平板又は円筒状の対極に現像ローラの外周面を所定圧力で押し当て、シャフトと対極との間に100Vの電圧を印加し、その際の電流値から求めることができる。このように、現像ローラの抵抗値を適正かつ均一に制御することにより、トナーが移動するための電界強度を適正かつ均一に保つことができる。
本発明の現像ローラは、アスカーC硬度が60°以下であることが好ましい。アスカーC硬度が60°以下の低硬度な現像ローラであれば、画像形成装置に組み込んだ場合に、現像ローラと、感光ドラム、ブレード及びトナー供給ローラ等との間でトナーが損傷を受けるのを防止して、十分に良好な画像を形成することができる。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、低コストの上記現像ローラを備えるため、低価格化が可能である。本発明の画像形成装置は、上記現像ローラを備える以外、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
本発明の画像形成装置は、低コストの上記現像ローラを備えるため、低価格化が可能である。本発明の画像形成装置は、上記現像ローラを備える以外、特に制限はなく、公知の方法で製造することができる。
以下に、図を参照して本発明の画像形成装置を詳細に説明する。図2は、本発明の画像形成装置の一例の部分断面図である。図示例の画像形成装置は、トナー5を供給するためのトナー供給ローラ6と、静電潜像を保持した感光ドラム7と、トナー供給ローラ6と感光ドラム7との間に配置された上述の現像ローラ1と、現像ローラ1の近傍(図では上部)に設けられた成層ブレード8と、感光ドラム7の近傍(図では上方)に位置する帯電ローラ9と、感光ドラム7の近傍(図では下方)に位置する転写ローラ10と、感光ドラム7に隣接して設けられたクリーニング部11とを備える。なお、本発明の画像形成装置は、更に画層形成装置に通常用いられる公知の部品(図示せず)を備えることができる。
図示例の画像形成装置においては、帯電ローラ9によって、感光ドラム7が一定電位に帯電した後、露光機(図示せず)により静電潜像が感光ドラム7上に形成される。次に、トナー供給ローラ6と、現像ローラ1と、感光ドラム7とが、図中の矢印方向に回転することで、トナー供給ローラ6上のトナー5が現像ローラ1を経て感光ドラム7に送られる。現像ローラ1上のトナー5は、成層ブレード8により、均一な薄層に整えられ、現像ローラ1と感光ドラム7とが接触しながら回転することにより、トナー5が現像ローラ1から感光ドラム7の静電潜像に付着し、該潜像が可視化する。潜像に付着したトナー5は、転写ローラ10で紙等の記録媒体に転写され、また、転写後に感光ドラム7上に残留するトナー5は、クリーニング部11のクリーニングブレード12によって除去される。ここで、本発明の画像形成装置においては、現像ローラ1に上述した低コストの現像ローラを用いることで、画像形成装置自体の製造原価を低減することが可能となる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(ローラ本体の作製)
ポリエーテルポリオールによりプレポリマー化されたNOC含有率6.7%のポリオール変性トリレンジイソシアネートであるイソシアネート成分100質量部と、導電性カーボンブラック2.0質量部、水酸基価37.0mgKOHで平均官能基数3のポリエーテルポリオール21質量部、水酸基価388mgKOHで平均官能基数3のポリエーテルポリオール19質量部、水酸基価34mgKOHの反応性シリコーン整泡剤(ポリジメチルシロキサン/ポリエチレンオキサイド共重合体)5質量部、過塩素酸ナトリウム0.3質量部及びジブチルスズジラウレート0.2質量部とを混合し、ポリウレタン原料を調製した。このポリウレタン原料をメカニカルフロス法により発泡させた。この発泡ポリウレタン原料を、金属軸がセットされた金型に注型することにより、軸の周囲にウレタン発泡体の弾性層を有するローラ本体を作製した。なお、得られたウレタン発泡体の発泡倍率は1.6倍であった。
ポリエーテルポリオールによりプレポリマー化されたNOC含有率6.7%のポリオール変性トリレンジイソシアネートであるイソシアネート成分100質量部と、導電性カーボンブラック2.0質量部、水酸基価37.0mgKOHで平均官能基数3のポリエーテルポリオール21質量部、水酸基価388mgKOHで平均官能基数3のポリエーテルポリオール19質量部、水酸基価34mgKOHの反応性シリコーン整泡剤(ポリジメチルシロキサン/ポリエチレンオキサイド共重合体)5質量部、過塩素酸ナトリウム0.3質量部及びジブチルスズジラウレート0.2質量部とを混合し、ポリウレタン原料を調製した。このポリウレタン原料をメカニカルフロス法により発泡させた。この発泡ポリウレタン原料を、金属軸がセットされた金型に注型することにより、軸の周囲にウレタン発泡体の弾性層を有するローラ本体を作製した。なお、得られたウレタン発泡体の発泡倍率は1.6倍であった。
(実施例1)
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]5質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。得られた表面被覆層用塗料を上記発泡ポリウレタンからなる弾性層を有するローラ本体の外周に塗布して表面被覆層を形成し、現像ローラを作製した。
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]5質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。得られた表面被覆層用塗料を上記発泡ポリウレタンからなる弾性層を有するローラ本体の外周に塗布して表面被覆層を形成し、現像ローラを作製した。
次に、得られた現像ローラのローラ抵抗、JIS 10点平均粗さ(Rz)、アスカーC硬度を公知の方法で評価し、更に該現像ローラをレーザープリンターに装着して印刷を行い、画像特性を評価した。また、得られた現像ローラをカートリッジに組み込み、50℃、90%RHの環境に1週間保存した後、感光ドラムの汚染の有無と、現像ローラ表面におけるブレード圧接痕の有無を調べた。結果を表1に示す。
(実施例2)
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]20質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]20質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
(実施例3)
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]35質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]35質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
(実施例4)
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]50質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]50質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
(比較例1)
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]60質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、2官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX212]60質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
(比較例2)
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、単官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX192]30質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
カプロラクトン変性ポリオール[ダイセル化学工業製:PCL220AL]100質量部に対し、単官能エポキシ希釈剤[ナガセケムテック製:デナコールEX192]30質量部を添加し撹拌後、カーボンブラック35質量部とウレタン粒子[大日本インキ化学工業製:CFB101−40]10質量部とヌレート変性HDI[日本ポリウレタン工業製:コロネーロHX]30質量部とを添加し、表面被覆層用の塗料を調製した。このようにして得られた調製液を、実施例1の塗料に代えて用いた。
表1から明らかなように、本発明に従う実施例の現像ローラは、感光ドラムを汚染することがなく、ブレードの圧接痕が生じることもなく、画像特性が良好であった。
1 現像ローラ
2 シャフト
3 弾性層
3a 発泡体層
3b スキン層
4 表面被覆層
5 トナー
6 トナー供給ローラ
7 感光ドラム
8 成層ブレード
9 帯電ローラ
10 転写ローラ
11 クリーニング部
12 クリーニングブレード
2 シャフト
3 弾性層
3a 発泡体層
3b スキン層
4 表面被覆層
5 トナー
6 トナー供給ローラ
7 感光ドラム
8 成層ブレード
9 帯電ローラ
10 転写ローラ
11 クリーニング部
12 クリーニングブレード
Claims (6)
- シャフトと、該シャフトの外周に形成された弾性層と、該弾性層の外周面に形成された表面被覆層とを備えた現像ローラにおいて、
前記弾性層がウレタン原料を機械撹拌発泡して得られる発泡ウレタンからなり、
前記表面被覆層が樹脂及び熱硬化性の反応性希釈剤を含む塗料から形成されたものであり、
前記反応性希釈剤の官能基数が2以上であり、且つ前記反応性希釈剤の割合が前記樹脂に対して5〜50質量%であることを特徴とする現像ローラ。 - 前記発泡ウレタンの気泡が独立気泡であることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
- 前記樹脂がラクトン変性ポリオールであることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
- 前記反応性希釈剤がエポキシ基を有することを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
- 前記反応性希釈剤がアリルグリシジルエーテルであることを特徴とする請求項4に記載の現像ローラ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の現像ローラを備えた画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006108622A JP2007279574A (ja) | 2006-04-11 | 2006-04-11 | 現像ローラ及びそれを備えた画像形成装置 |
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JP (1) | JP2007279574A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009237359A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Tokai Rubber Ind Ltd | 電子写真機器用導電性ロール |
JP2018106174A (ja) * | 2012-06-27 | 2018-07-05 | 株式会社ブリヂストン | 導電性ローラ用塗料組成物、それを用いた現像ローラおよび画像形成装置 |
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-
2006
- 2006-04-11 JP JP2006108622A patent/JP2007279574A/ja not_active Withdrawn
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JP2018106174A (ja) * | 2012-06-27 | 2018-07-05 | 株式会社ブリヂストン | 導電性ローラ用塗料組成物、それを用いた現像ローラおよび画像形成装置 |
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