JP2007279016A - 物質の励起および/またはイオン化方法、ならびにそれを用いた分析方法および分析装置 - Google Patents

物質の励起および/またはイオン化方法、ならびにそれを用いた分析方法および分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】物質の状態(つまり、溶液状態か固体状態か、組成、または大きさ等)に関わらず、高い励起効率とイオン化効率を得ることができる、プラズマを励起および/またはイオン源とした物質の励起および/またはイオン化方法、およびこの励起方法を利用した分析方法と分析装置を提供する。
【解決手段】プラズマ12中に導入することにより、物質を励起するおよび/またはイオン化させる物質の励起および/またはイオン化方法において、前記プラズマ12近傍および/または前記プラズマ12内にて、物質にレーザ光2aを照射し、その後、前記レーザ光2aを照射された物質を、前記プラズマ12中に導入することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、励起および/またはイオン化対象とした物質を、プラズマ中で励起するおよび/またはイオン化させる物質の励起および/またはイオン化方法に関し、特に、分析対象物(試料)をプラズマ中で、励起することで発光した際の構成元素の発光や蛍光強度、あるいはイオン化させることで生成したイオンのイオンカウント数を測定して、分析対象物(試料)の元素組成や粒径等を求める分析方法と分析装置に関する。
高周波誘導結合プラズマ(以降、ICPと呼ぶ)を初めとするプラズマを利用した分析方法は、高感度で多元素に適用可能な分析法として広く用いられている。しかし、これらの分析方法は、元来、溶液中の試料を対象とした分析方法であるため、固体試料を分析する場合には、煩雑な溶液化操作が必要で、特に難分解性試料の溶液化は困難であった。また溶液化の操作中に生じる汚染や希釈により、微少量試料や微量成分の分析は難しい、もしくは、水溶液にすることで水素や酸素などに起因するバックグラウンドが増大する、等の問題がある。
その為、固体状態のままの試料を、直接プラズマ中に導入する方法が検討された。例えば、特許文献1には、ICP分析法においてプラズマトーチへ導入される粉末状態の試料の量を制御するため、粉末試料の粒径を篩い分けした後にこれら粉末試料の流量を測定しながらプラズマトーチへ導入する方法が開示されている。また、特許文献2には、アルゴンガス気流が旋回しているサイクロンで、粉末にした試料を篩い分ける方法が開示されている。さらに、特許文献3には、粉末にした試料をアルゴンガスで包含しながらプラズマ中に導入する技術が開示されている。
あるいは、特許文献4に開示されている、電気移動度分級器で分級した分析対象物をプラズマ中に導入する方法や、特許文献5に開示されている、パーティクル吸引装置で吸引した分析対象物をプラズマ中で励起発光させる方法もある。
特開昭55−009127号公報 特開平09−145568号公報 特開昭57−192843号公報 特開平10−288601号公報 特開2002−296188号公報
しかしながら、上述した特許文献1−5の技術を用いても、試料の成分の励起および/またはイオン化が不充分なため、溶液化した試料と同等の励起発光効率および/またはイオン化効率を得るのは困難である。特に、試料が、プラズマ中に投入する際に径の大きな物や、難分解性の化合物の場合は、十分な励起効率および/またはイオン化効率が得られない。即ち、十分な分析精度や感度が得られず、その為、微量成分や難分解化合物の定量が困難である。
本発明の目的は、上記問題を解決し、試料(分析対象物)の状態(つまり、溶液状態か固体状態か、組成、または大きさ等)に関わらず、高い励起効率および/またはイオン化効率を得ることができる、プラズマを励起源および/またはイオン化源とした物質の励起方法および/またはイオン化、ならびにこの励起および/またはイオン化方法を利用した分析方法と分析装置を提供することである。
(1)上記の課題を解決するために、本発明に係る物質の励起および/またはイオン化方法は、プラズマ中に導入することにより、物質を励起するおよび/またはイオン化させる物質の励起および/またはイオン化方法において、前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、前記物質にレーザ光を照射し、その後、前記レーザ光を照射された物質を、前記プラズマ中に導入することを特徴とする。
(2)本発明に係る分析方法は、プラズマ中に導入することにより、分析対象物を励起しおよび/またはイオン化させ、前記プラズマにより励起されたおよび/またはイオン化した分析対象物を分析する分析方法において、前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、分析対象物にレーザ光を照射し、その後、前記レーザ光を照射された分析対象物を、前記プラズマ中に導入することを特徴とする。
(3)本発明に係る分析装置は、分析対象物を励起するおよび/またはイオン化させるためのプラズマ生成手段と、該プラズマ生成手段により生成されたプラズマ近傍、および/または該プラズマ生成手段により生成されたプラズマ内にて、前記分析対象物にレーザ光を照射することが可能なレーザ光照射手段とを備えたことを特徴とする。
(4)本発明に係る物質の励起および/またはイオン化方法は、任意の導入経路を通じてプラズマ中に導入することにより、物質を励起するおよび/またはイオン化させる物質の励起および/またはイオン化方法において、物質を前記導入経路へ送り、前記導入経路へ送った物質に、前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、レーザ光を照射し、その後、前記レーザ光を照射された物質を、前記プラズマ中に導入すると共に、前記導入経路への物質の送付開始をトリガーとして、前記レーザ光の照射を制御することを特徴とすることを特徴とする。
(5)本発明に係る分析方法は、任意の導入経路を通じてプラズマ中に導入することにより、分析対象物を励起しおよび/またはイオン化させ、前記プラズマにより励起されたおよび/またはイオン化した分析対象物を分析する分析方法において、分析対象物を前記導入経路へ送り、前記導入経路へ送った分析対象物に、前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、レーザ光を照射し、その後、前記レーザ光を照射された分析対象物を、前記プラズマ中に導入すると共に、前記導入経路への分析対象物の送付開始をトリガーとして、前記レーザ光の照射を制御することを特徴とする。
本発明では、励起源および/またはイオン化源である、プラズマ近傍および/またはプラズマ内にある物質(分析対象物を含む)にレーザを照射し、その後に、このレーザを照射された物質をプラズマ中に導入することで、物質の形態、状態もしくは組成等、に関わらず、励起発光効率やイオン化効率を、向上させると共に安定化させることができる。この励起および/またはイオン化方法を、分析方法もしくは分析装置に利用することにより、精度や感度に優れた分析が可能となる。
以下、分析装置を例にして、本発明の実施の形態の一例を具体的に説明する。
図1に、本実施の形態を模式的に示した図を示す。分析装置は、プラズマ12を生成する為の1のプラズマ生成手段、2aのレーザ光を試料11に照射する2のレーザ照射手段、試料11の各種分析を行う3の測定装置、試料をプラズマ12へ導入する経路を確保する為の試料導入管4を備えている。
ここで、プラズマ生成手段1は、プラズマ12を封じ込めるプラズマ生成部1aと、プラズマの状態を制御する制御装置1cと、プラズマ生成部1aと制御装置1cとを接続する接続部材1bとを備えている。
試料11とプラズマ生成部1aとは、試料導入管4により接続され、この試料導入管4を通って、試料11はプラズマ12中へ導入される。図1中の点線矢印が、試料の導入経路と方向を、模式的に示している。
プラズマ12内に導入された試料11は、プラズマ12により励起されるおよび/またはイオン化する。この光もしくはイオン5を、3の測定装置で捉えることで分析を行う。分析対象が試料11の励起による発光なら、特に導入経路を確保する必要はないが、イオンの場合は、プラズマ生成部1aと測定装置3とを、図示しない試料導入管により接続する必要がある。
レーザ光2aが試料11に照射されているレーザ照射部6は、図1の場合、プラズマ12に導入される直前の箇所とした。この、レーザ照射部6の箇所の決定は、以下の2点を考慮して決定する。図1に示す分析装置において、試料をプラズマ中で高効率に励起するおよび/またはイオン化させるには、1)試料を確実に気化する、2)気化した試料を確実にプラズマへ導入する、ことが重要である。
先ず1)を実現するには、プラズマ中に導入する経路上で、試料にレーザを照射して気化させれば良い。よって、レーザ光2aは、試料導入管4内の試料11に対し照射する。
また2)を実現するには、プラズマ12近傍あるいはプラズマ12中でレーザ照射を行い、気化した蒸気が導入経路に付着して損失するのを防ぐ。但し、レーザ照射された試料ができるだけ長時間プラズマ中に滞留した方が、試料の励起効率および/またはイオン化効率が上がる。よって、プラズマ近傍で照射を行うのが好ましく、さらに、プラズマ近傍の内プラズマより少し離れた箇所で行うのが、より好ましい。
レーザ照射手段2としては、単位面積辺りの照射エネルギーが高いパルスレーザを利用することが好ましい。但し、パルス周波数が低すぎると、レーザが照射されずに通過してしまう試料が発生するので、パルス周波数が高い型を選択する。具体的には、YAGレーザもしくは炭酸ガスレーザが、高出力にもかかわらず比較的安価で入手しやすく、好ましい。発振方式と照射条件については、レーザ発振器の性能、試料の状態もしくは分析したい元素に合わせて、適宜選択する。レーザ照射部の温度を試料の沸点以上とすれば、試料を瞬時に気化でき好ましい。特に、モリブデンやタングステン等の高沸点成分を分析する場合には、6000K以上に昇温できる条件を選択する。例えば、鉄を試料とした場合、レーザのパルス半値幅が20nsecのレーザでは、13J/cm2以上のパルスエネルギー密度が得られるように、発振方式と照射条件を選択する。光学レンズを用いてレーザ光を集光することで、試料への照射位置におけるスポット径を小さくし、エネルギー密度を高くしても良い。但し、試料径以上の照射面積がないと、通過する試料の割合も増える。そこで、必要に応じて、ガルバノミラーのなどの光学部品を用いてビームをスキャンさせる等の対応をしても良い。
プラズマ生成手段1としては、試料11の励起効率および/またはイオン化効率を上げるために、高エネルギーのプラズマ源であることが望ましい。高エネルギーのプラズマ源としては、ICP、マイクロ波プラズマ(MIP)、直流プラズマ(DCP)等が用いられる。中でも、試料のプラズマ中での滞留時間が長くかつ励起および/またはイオン化エネルギーの大きい、Ar、HeもしくはN2のICP、またはAr、HeもしくはN2のMIPが、より好ましい。
測定装置3としては、分析内容(定性分析、定量分析もしくは粒径測定等)によって、適宜選択すれば良い。
試料導入管4とプラズマ生成部1aは、一体でも別部品でもどちらでも構わない。プラズマ生成方式と試料11を導入する方法により、適宜選択する。またこれらの材質は、少なくともレーザ照射部6においてレーザ光2aが透過可能で、かつ分析を阻害するような汚染物質を遮断できる材料でできていれば、何でも良い。以上のことから試料導入管4とプラズマ生成部1aは、プラズマに曝されても破損しない、自身から汚染物質を出さない、および入手容易であることから、石英製の一体物であることが好ましい。
試料11のプラズマ生成部1aへの導入方法は、一般的に行われているプラズマ発光分析法やプラズマ質量分析法等で用いられている方法を、そのまま使用すれば良い。溶液化された試料なら、噴霧して試料導入管4に導入すれば良い。また固体試料なら、粉末状態にして試料導入管4へ送るか、塊状態の試料をレーザアブレーション法等で、微粒子化してから試料導入管4へ送っても良い。
レーザ光2aによって試料11が照射される確率を上げる為には、プラズマ12の近傍への試料11の到達とレーザ光2aの照射(パルス発振)が、一致するように調整するのが望ましい。
特に、電気信号に基づいた制御手段により、試料11を試料導入管4へ送る場合は、試料11を試料導入管4へ送るための電気信号をトリガーにして、レーザ光2aの照射(パルス発振)の開始や照射時間や終了等を制御すれば、プラズマ12の近傍への試料11の到達にレーザ光2aの照射を一致させやすい。つまり、電気信号に基づいた制御手段により試料11を試料導入管4へ送れば、試料11を試料導入管4内の導入経路へ送付を開始する時点を電気信号として、容易に得ることができる。そして、当該得られた電気信号をレーザ照射手段2へ入力すれば、レーザ光2aの照射を開始する為のトリガーとして、活用できる。
ここで、試料11を導入経路へ送る為の電気信号に基づいた制御手段としては、試料11が、粉末等の粒子状試料の場合は、試料11をスラリー溶液とし、さらにそのスラリー溶液を微少量吐出する、マイクロインクジェクションやインクジェット等の手段、塊状の場合は、レーザアブレーション法等の手段が、それぞれ考えられる。これらの場合、試料11を試料導入管4内へ吐出開始する為の電気信号を、レーザ光2aの照射の為のトリガーとして、レーザ照射手段2にも入力すれば良い。
これにより、試料11がレーザ光2aによって照射される確率が大きく増大し、励起/イオン化効率も大幅に向上させることができる。
以上説明した、本実施の形態により、従来プラズマ中では励起および/またはイオン化が困難であった難分解性化合物(アルミナ等の酸化物、NbCなどの炭化物等)も、効率よく励起発光やイオンを得ることができる。その為、励起による発光やイオンを検出する測定装置を用いて測定すると、安定したスペクトル強度を得ることができるようになる。同時に、試料と形態や組成の類似した検量線作成用試料でなくとも、(例えば、検量線作成用試料が溶液でも)検量線作成用試料として適用できるようになる。また、試料の大きさによる励起効率やイオン化効率のばらつきが低減されることから、検量線作成用試料を、当該試料の大きさに近いか否かに留意せずとも選択できるようになった。また、溶液化された試料はもちろんのこと、試料状浮遊物質などの環境試料、セラミックスおよび金属粉末などの工業材料試料等の粉末試料も、特別な前処理なしに高感度かつ高精度に測定できる。
なお、測定装置3は、1台だけ設置しても複数台設置しても構わないし、もしくは1種類だけ設置しても複数種類設置しても構わない。例えば、1組のプラズマ生成手段1、レーザ照射手段2、試料導入管4および試料11に対し、測定装置3として、発光分析用の分光器と質量分析装置を2種類の測定装置を各1台づつ配置すれば、発光強度とイオン強度が同時に計測できる。この時、質量分析装置を直線配置した構成(後述の図3を参照)に、プラズマ12をプラズマ生成部1aの側面から測定でき、かつ当該質量分析装置からプラズマ12を中心に90°回転した位置に分光器を追加配置すれば、場所を取ること無く、分析装置全体を設置できる。この例では、比較的高含有量まで高精度定量可能な発光分析と、微量成分を高感度に検出可能な質量分析の両者を組み合わせられるので、1回の測定で微量成分から主成分まで同時に分析できるという利点がある。この様に、測定装置3の設置内容は、分析目的に応じて適宜選択すれば良い。
プラズマ生成手段1を高周波誘導結合方式、および測定装置3を発光分析装置26とした場合を実施例1として、説明する。図2に、実施例1の場合の概略図を示す。図1と同じ物は同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図2中の11は分析対象物である試料、22はプラズマトーチ(石英3重管)、23は高周波コイル、24はレーザ集光用レンズ、25はレーザ発振器、26は分光器、27は回折格子、28は検出器(光電子増倍管)である。
試料11は、適当な溶液中にスラリー状に懸濁あるいは分散させておき、この溶液を噴霧することで、試料11をプラズマトーチ22に導入する。試料11は、霧状態の溶液中に含まれたままプラズマトーチ22の最内管を通過してプラズマ12中に導入される。
プラズマ12は、高周波誘導結合により生成される。プラズマトーチ22内に充満させたアルゴンに、プラズマトーチ22の外周面に巻かれた高周波コイル23で高周波を印加すれば良い。
ここで、プラズマ12に導入される直前、即ち、高周波コイル23の直前で、プラズマトーチ22より外側から、試料11に対しレーザ光2aをパルス照射する。プラズマトーチ22と図示しない試料導入管4は石英ガラスによる一体物なので、外側から内側の試料11に対してレーザ光2aを当てることが可能である。
レーザ発振器25には、半導体励起のNd:YAGレーザ(波長は1064nm、平均出力は10W)を用いた。パルス条件は、繰り返し周波数が50kHzでパルス半値幅が20nsecとし、パルス発振はQスイッチにより行う。レーザ発振器25から出たレーザ光2aを、5倍のビームエキスパンダーにより一度拡張させた後、f=100mmの集光用レンズ24によりレーザ照射位置におけるスポット直径を100μmとした。
ICPは、内側ほど電子密度の小さいドーナツ状構造を有している為、試料11がプラズマ中を通過する間に、効率的に試料11を励起するおよび/またはイオン化させる。この励起による光を、プラズマトーチ22の外側から分光器26で測定する。この測定された各元素の発光強度を、含有量に換算する。
分光器26は、27の回折格子と、28の光電子増倍管からなる検出器を備えている。この検出器28は、多元素同時分析型で、複数種類の元素に関し同時に測定できる。なお、特定の元素を分析する場合には、検出器28に波長走査型の逐次分析型を用いても良い。
プラズマ生成手段1を高周波誘導結合方式、および測定装置3を質量分析装置39とした場合の実施例2として、説明する。図3に、実施例2の場合の概略図を示す。図1と図2と同じ物は同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
質量分析装置39は、インターフェース30、イオンレンズ31、四重極質量分析装置32、二次電子増倍管からなる検出器33を備えている。
プラズマ12によりイオン化された試料11を、プラズマトーチ22からインターフェース30を介して四重極質量分析装置32に導入し、各質量ごとのイオン強度を検出器33にて測定して、含有量に換算する。この分析装置において、インターフェイス30とプラズマトーチ22とは図示しない試料導入管により接続され、プラズマ12によりイオン化された試料11を、外気と接触すること無く質量分析装置32へ導入することができる。
実施例1の分光器26の場合と比較し、分析精度は若干劣る反面、微量成分を高感度に定量できるという利点がある。
なお、四重極型質量分析装置32の代わりに、より微量成分の分析を目的とする場合には二重収束型質量分析装置を、多元素を同時に分析する場合には飛行時間型もしくはマルチコレクター型の質量分析装置を用いても良い。
本発明は、分析装置としてだけでなく、プラズマを用いて、物質を高効率に励起するおよび/またはイオン化させる必要のある、方法もしくは装置に利用可能である。具体的には、有害粉塵などの難分解性物質の分解等にも適用できる。
本発明に係る実施の形態の一例を示した概略図である。 本発明に係る分析装置の一例を示した概略図である(実施例1)。 本発明に係る分析装置の一例を示した概略図である(実施例2)。
符号の説明
1 プラズマ生成手段
1a プラズマ生成部
1b 接続部材
1c 制御装置
2 レーザ照射手段
2a レーザ光
3 測定装置
4 試料導入管
5 励起による光またはイオン化した試料
6 レーザ照射部
11 試料(分析対象物)
12 プラズマ
22 プラズマトーチ(石英3重管)
23 高周波コイル
24 集光用レンズ
25 レーザ発振器
26 分光器
27 回折格子
28 検出器(光電子増倍管)
30 インターフェース
31 イオンレンズ
32 四重極質量分析装置
33 検出器(二次電子増倍管)
39 質量分析装置

Claims (5)

  1. プラズマ中に導入することにより、物質を励起するおよび/またはイオン化させる物質の励起および/またはイオン化方法において、
    前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、物質にレーザ光を照射し、
    その後、前記レーザ光を照射された物質を、前記プラズマ中に導入することを特徴とする物質の励起および/またはイオン化方法。
  2. プラズマ中に導入することにより、分析対象物を励起しおよび/またはイオン化させ、前記プラズマにより励起されたおよび/またはイオン化した分析対象物を分析する分析方法において、
    前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、分析対象物にレーザ光を照射し、
    その後、前記レーザ光を照射された分析対象物を、前記プラズマ中に導入することを特徴とする分析方法。
  3. 分析対象物を励起するおよび/またはイオン化させるためのプラズマ生成手段と、
    該プラズマ生成手段により生成されたプラズマ近傍、および/または該プラズマ生成手段により生成されたプラズマ内にて、分析対象物にレーザ光を照射することが可能なレーザ光照射手段とを備えたことを特徴とする分析装置。
  4. 任意の導入経路を通じてプラズマ中に導入することにより、物質を励起するおよび/またはイオン化させる物質の励起および/またはイオン化方法において、
    物質を前記導入経路へ送り、
    前記導入経路へ送った物質に、前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、レーザ光を照射し、
    その後、前記レーザ光を照射された物質を、前記プラズマ中に導入すると共に、
    前記導入経路への物質の送付開始をトリガーとして、前記レーザ光の照射を制御することを特徴とする物質の励起および/またはイオン化方法。
  5. 任意の導入経路を通じてプラズマ中に導入することにより、分析対象物を励起しおよび/またはイオン化させ、前記プラズマにより励起されたおよび/またはイオン化した分析対象物を分析する分析方法において、
    分析対象物を前記導入経路へ送り、
    前記導入経路へ送った分析対象物に、前記プラズマ近傍および/または前記プラズマ内にて、レーザ光を照射し、
    その後、前記レーザ光を照射された分析対象物を、前記プラズマ中に導入すると共に、
    前記導入経路への分析対象物の送付開始をトリガーとして、前記レーザ光の照射を制御することを特徴とする分析方法。
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