JP2007272151A - フラットディスプレイ用耐衝撃シート、プラズマディスプレイ用光学フィルタ、プラズマディスプレイパネル - Google Patents

フラットディスプレイ用耐衝撃シート、プラズマディスプレイ用光学フィルタ、プラズマディスプレイパネル Download PDF

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Abstract

【課題】鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても、耐衝撃層の変形を防ぎ、他の積層材の塑性変形を予防することができ、且つガラスに貼る際に先貼りの問題が起こらない、フラットディスプレイ用耐衝撃シート、プラズマディスプレイ用光学フィルタ、及びプラズマディスプレイパネルを提供する。
【解決手段】厚みが100〜1000μmで、引っ張り弾性率が25℃で1×10〜1×10Paの耐衝撃層、及び単層で厚みが200〜500μmで、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmであるクニック性向上層を有するフラットディスプレイ用耐衝撃シート、及びこれを用いたプラズマディスプレイ用光学フィルタ、プラズマディスプレイパネルである。
【選択図】図1

Description

本発明は、フラットディスプレイ用耐衝撃シート、プラズマディスプレイ用光学フィルタ、プラズマディスプレイパネルに関するものである。
近年、種々の電子機器の表示パネルとして、大画面パネルを作製可能なPDP(プラズマディスプレイパネル)、FED(フィールドエミッションディスプレイ)、LCD(液晶ディスプレイ)等のフラットディスプレイが注目されている。このようなフラットディスプレイは、大型化が進む中、ディスプレイの前面ガラスの厚みが薄く、且つ割れ易いという問題を有していた。
従来、PDP等のフラットディスプレイの前面ガラス破損を防止するために、前面ガラスの前方に数ミリの間隔をおいて、アクリル樹脂や強化ガラス等からなる保護板を設け、フラットディスプレイパネルに衝撃が加わることを防止していた。しかし、このような保護構造は、フラットディスプレイパネルの軽量化、薄型化の妨げとなる問題があった。さらに、パネルの前面ガラスと保護板との間に空間があるため、蛍光灯等の外光の映り込みによる画質低下を生じたり、僅かな振動により画像の歪みを生じるといった問題があった。
そこで、PDPの前面ガラスの破損を防止するための技術として、前面ガラスに直接保護板等を貼り付ける技術が種々検討されている。例えば特許文献1等には、保護板を接着層を介してパネルの前面ガラスに接着する構造が提案されているが、この構造では衝撃が前面ガラスに伝わり易く、前面ガラスの破損防止効果が充分に得られない問題があった。さらに別な技術として、特許文献2には、フラットディスプレイパネルの前面ガラスに透明な粘着剤層を介して、割れ防止層(衝撃緩和層)Bとその上の飛散防止層Aとの順に透明な合成樹脂からなる2つの層を積層し、飛散防止層Aのせん断弾性率が2×108Pa以上であり、割れ防止層Bのせん断弾性率が1×104〜2×108Paの範囲内である衝撃緩和積層体が提案されている。また、特許文献3には、フラットディスプレイパネル本体の前面ガラスに接合される耐衝撃フィルムであって、せん断弾性率が1×103Pa〜1×106Paの透明な合成樹脂からなり平面型ディスプレイパネルの前面ガラス側の第1の層と、せん断弾性率が1×108Pa以上の透明な合成樹脂からなり該第1の層よりも視認側の第2の層と、せん断弾性率が1×106Pa以上1×108Pa未満の透明な合成樹脂からなり該第2の層よりも視認側の第3の層とを含むことを特徴とする平面型ディスプレイパネル用耐衝撃フィルムが提案されている。
特開2000−156182号公報 特開2001−266759号公報 特開2003−246015号公報
しかし、これらようにPDPの前面ガラスの割れを防止するために耐衝撃層を設ける場合、例えばつめなどの鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりすると、耐衝撃層の変形と共に、耐衝撃層以外の他の積層材が塑性変形してしまい、当該積層材に一度生じた凹みが完全に復元しない性質(以下「クニック性」ということがある)を有するという問題がある。上記特許文献2又は特許文献3に記載されている積層体を耐衝撃層として用いても、凹みが復元しない問題があるか、或いは、当該積層体のせん断弾性率が比較的高い層の膜厚が厚すぎて、ラミネートロールの局面に追従せずラミネートロールが当たる前にガラスに貼り付いて気泡を混入する(以下、「先貼り」ということがある。)というガラスに貼る際の問題が発生し、現実的には採用しがたいものであった。
本発明は以上のような問題点を考慮してなされたものであり、鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても、耐衝撃層の変形を防ぎ、他の積層材の塑性変形を予防することができ、且つガラスに貼る際に先貼りの問題が起こらない、フラットディスプレイ用耐衝撃シート、プラズマディスプレイ用光学フィルタ、及びプラズマディスプレイパネルを提供することを目的とする。
本発明に係るフラットディスプレイ用耐衝撃シートは、厚みが100〜1000μmで、引っ張り弾性率が25℃で1×10〜1×10Paの耐衝撃層、及び単層で厚みが200〜500μmで、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmであるクニック性向上層を有することを特徴とする。
本発明のフラットディスプレイ用耐衝撃シートは、耐衝撃層の厚み及び引っ張り弾性率、並びにクニック性向上層の厚み及びユニバーサル硬さを上記範囲とし、クニック性向上層が耐衝撃層よりも視聴者側に来るようにフラットディスプレイの前面に設置することにより、当該耐衝撃シートに他の積層材を積層した光学フィルムをフラットディスプレイの前面に貼り合わせて用いる際に、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな変形を生じることなくフラットディスプレイの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材機能層に塑性変形による歪みが生じず、視認性を向上させることができる。また、上記クニック性向上層のユニバーサル硬さと膜厚によれば、ラミネートロールに追随するので、ガラスに貼る際の先貼りの問題が起こらない。
また、本発明に係るフラットディスプレイ用耐衝撃シートは、前記耐衝撃層のガラス密着性が3〜20N/25mmであることが好ましい。このような耐衝撃シートは、当該耐衝撃層によりフラットディスプレイの前面ガラスに直接貼り合わせて、衝撃を吸収することができ、且つ貼り合わせ後に使用中の剥がれ、膨れ、ずれ落ち等が起き難い。一方、貼り合わせた後に剥離が容易なため、剥離後のフラットディスプレイを再利用可能である。
本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、プラズマディスプレイパネルの表示面に直接貼付されるための光学フィルタであって、厚みが100〜1000μmで、引っ張り弾性率が25℃で1×10〜1×10Paの耐衝撃層、及び単層で厚みが200〜500μmで、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmであるクニック性向上層を有することを特徴とする。
このような光学フィルタは、耐衝撃層の厚み及び引っ張り弾性率、並びにクニック性向上層の厚み及びユニバーサル硬さを上記範囲とし、クニック性向上層が耐衝撃層よりも視聴者側に来るようにPDPの前面に設置することにより、当該光学フィルムをPDPの前面に貼り合わせて用いる際に、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな変形を生じることなくPDPの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材に塑性変形による歪みが生じず、視認性を向上させることができる。また、上記クニック性向上層のユニバーサル硬さと膜厚によれば、ラミネートロールに追随するので、ガラスに貼る際の先貼りの問題が起こらない。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、前記耐衝撃層のガラス密着性が3〜20N/25mmであることが好ましい。このような光学フィルタは光学フィルタの直接貼付される面を構成する層を前記耐衝撃層とすることが可能である。この場合には、表示面に対して、使用上問題がない接着性を有しながら、剥離が容易なため、剥離後のプラズマディスプレイパネルを再利用可能である。
本発明のプラズマディスプレイ用光学フィルタは、透明基材の厚みの合計が50〜188μmであることが好ましい。この場合には、クニック性向上層の分だけ増してしまう光学フィルタの厚みの合計を、抑えることができる。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、近赤外線吸収化合物を含む樹脂層を有し、800〜1100nmの波長範囲の透過率が40%以下であることが、ディスプレイ内部から放出され、他の機器に誤動作を与え得る近赤外線を遮断する点から好ましい。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、ネオン光560〜630nmの波長範囲に最大吸収波長を持つネオン光吸収化合物を含む樹脂層を有し、該波長範囲における最大吸収波長の透過率が30%以下であることが、ディスプレイ内部から放出され、色調に影響を与えるネオン光を遮断する点から好ましい。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、可視光380〜780nmの波長範囲の透過率が40%以上であることが、透明性の高い光学フィルタを得る点から好ましい。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、プラズマディスプレイ装置から発生する静電気及び/又は電磁波ノイズをシールドする電磁波遮蔽層を有することが、電磁波の放出の強さを規格内に低減化する点から好ましい。
また、本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、前記本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタが表示面に直接貼付されてなるものである。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、前記本発明に係る光学フィルタが表示面に直接貼付されてなるため、パネルの前面ガラスと保護板との間に空間がなく、また、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな塑性変形を生じることなくPDPの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材に塑性変化が生じず、視認性を向上させることができ、且つ、パネルの軽量化及び薄型化を実現可能である。
本発明のフラットディスプレイ用耐衝撃シートは、耐衝撃層の厚み及び引っ張り弾性率、並びにクニック性向上層の厚み及びユニバーサル硬さを上記範囲とし、クニック性向上層が耐衝撃層よりも視聴者側に来るようにフラットディスプレイの前面に設置することにより、当該耐衝撃シートに他の積層材を積層した光学フィルムをフラットディスプレイの前面に貼り合わせて用いる際に、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな変形を生じることなくフラットディスプレイの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材に塑性変形による歪みが生じず、視認性を向上させることができる。また、ガラスに貼る際に先貼りの問題が起こらないものである。
本発明のPDP用光学フィルタは、耐衝撃層の厚み及び引っ張り弾性率、並びにクニック性向上層の厚み及びユニバーサル硬さを上記範囲とし、クニック性向上層が耐衝撃層よりも視聴者側に来るようにPDPの前面に設置することにより、当該光学フィルムをPDPの前面に貼り合わせて用いる際に、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな変形を生じることなくPDPの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材に塑性変形による歪みが生じず、視認性を向上させることができる。また、ガラスに貼る際に先貼りの問題が起こらないものである。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、耐衝撃性を有しながら、光学フィルタに凹みが生じるといった問題がなく、視認性を向上させることができる。
1.フラットディスプレイ用耐衝撃シート
本発明に係るプラズマディスプレイ用耐衝撃シートは、厚みが100〜1000μmで、引っ張り弾性率が25℃で1×10〜1×10Paの耐衝撃層、及び単層で厚みが200〜500μmで、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmであるクニック性向上層を有することを特徴とする。
本発明のプラズマディスプレイ用耐衝撃シートは、耐衝撃層の厚み及び引っ張り弾性率、並びにクニック性向上層の厚み及びユニバーサル硬さを上記範囲とすることにより、耐衝撃シートに他の積層材を積層した光学フィルムをPDPの前面に貼り合わせて用いる際に、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな塑性変形を生じることなくPDPの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材も塑性変化が生じず、視認性を向上させることができる。また、上記クニック性向上層のユニバーサル硬さと膜厚によれば、ラミネートロールに追随するので、ガラスに貼る際の先貼りの問題が起こらない。
以下、本発明のフラットディスプレイパネル用耐衝撃シートの層構成について説明する。
本発明のPDP用耐衝撃シートの基本的な層構成を図1に示す。該耐衝撃シート1は、耐衝撃層10とクニック性向上層11を積層した構成である(以下、このような層構成を有するものを、順に「耐衝撃層10/クニック性向上層11」と表す場合がある)。
<耐衝撃層>
耐衝撃層自体は、積層体であっても良いが、層の増加による厚膜化や製造工程の煩雑化が生じず、製造工程の簡略化及び低コスト化が図れる点から、積層体からなるよりも単層であることが好ましい。耐衝撃層の厚みは、衝撃吸収性の点から100μm〜1000μmであるが、衝撃吸収性と厚膜化防止のバランスの点から、500μm〜1000μmであることが更に好ましい。
また、引っ張り弾性率は、耐衝撃性を付与する点から、25℃で1×10〜1×10Pa・sであるが、25℃で1×104〜1×106Pa・sが衝撃吸収性の点から更に好ましく、5×104〜5×105Pa・sであることが特に好ましい。
ここで引っ張り弾性率は、動的粘弾性測定の粘性項と弾性項の2乗平均値をいう。上記引っ張り弾性率の値は、動的粘弾性測定器(株式会社ユービーエム社製、Rheogel−E4000)を用いて測定することができ、25℃、チャック間距離20mm、幅5mm、歪み10μm、昇温速2℃/min、周波数10Hzにおける値である。
また、耐衝撃層のガラス密着性は3〜20N/25mmであることが好ましい。ここで上記ガラス密着性は、JIS Z0237−2000の試験に準拠して、ナトリウムソーダガラスに貼り合わせ、速度200mm/minで、90度で剥離させて測定することができる。ガラス密着性は3N/25mm未満であると、フラットディスプレイの前面ガラスから剥がれたり、経時で気泡が生じたり、部分剥離が生じたりする恐れがある。また、ガラス密着性は20N/25mmを超えると、例えば42インチサイズのようなガラス面に貼り付け後に人が引っ張っても剥離が困難であるため、フラットディスプレイ用耐衝撃吸収材貼り付け後に耐衝撃吸収材を剥離してフラットディスプレイを再利用することが難しい。ガラス密着性は、更に好ましくは、3〜15N/25mm、より更に好ましくは、5〜12N/25mmである。
このような耐衝撃層は、PDPの前面ガラスに直接貼り合わせることができ、衝撃があっても吸収して当該ガラスが割れることを防ぐ。また、貼り合わせ後に使用中の剥がれ、膨れ、ずれ落ち等が起き難い一方、貼り合わせた後に剥離が容易なため、剥離後のフラットディスプレイを再利用可能である。
耐衝撃層に用いられる材料としては、上記条件を満たす樹脂材料から適宜選択して用いて形成することができる。このような樹脂材料としては、ゴム系樹脂、シリコーン樹脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。中でも、アクリル系樹脂又はシリコーン系樹脂、特にアクリル系樹脂を含んでなることが、耐熱性、耐湿熱性、耐光性などの耐久性や、透明性、低コスト性(汎用性が高い)の点、及び本発明を実現するにあたり生産性が高い点から好ましい。
アクリル系樹脂としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等を用いることができる。また、粘着性を有するアクリル系樹脂(以下、アクリル系粘着剤という)は、粘着性を有するため、耐衝撃層にPDPの前面に貼り合わせるための粘着層を設ける必要がない点から好ましい。
アクリル系粘着剤は、接着の主成分となるものであり、通常は、炭素原子数1〜18程度のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとの共重合体であるのが一般的である。なお、本発明において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。
ここで使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸sec-プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル及び(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。中でも、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリルが、透明性、低コスト性の点から好適に用いられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常はアクリル系粘着剤中に15〜99.5重量部の量で共重合されているが、本発明において用いられるアクリル系粘着剤においては、15〜80重量部の量で共重合されていることが更に好ましい。
また、アクリル系粘着剤を形成するカルボキシル基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノブチル及びβ-カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基を含有するモノマーを挙げることができる。
さらに、上記のようなモノマーの他に、アルコキシアルキル鎖を有するモノマーを含有することが、耐湿熱性が高くなる点から好ましい。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-エトキシブチルなどを挙げることができる。
更に、本発明で用いられるアクリル系粘着剤には、上記の他に、アクリル系粘着剤の特性を損なわない範囲内で他の官能基を有するモノマーが共重合されていても良い。他の官能基を有するモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル及びアリルアルコール等の水酸基を含有するモノマー;(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド及びN-エチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を含有するモノマー;N-メチロール(メタ)アクリルアミド及びジメチロール(メタ)アクリルアミド等のアミド基とメチロール基とを含有するモノマー;アミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びビニルピリジン等のアミノ基を含有するモノマーのような官能基を有するモノマー;アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテルなどのエポキシ基含有モノマーなどが挙げられる。この他にもフッ素置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリロニトリルなどのほか、スチレン及びメチルスチレンなどのビニル基含有芳香族化合物、酢酸ビニル、ハロゲン化ビニル化合物などを挙げることができる。
さらに、本発明で用いられるアクリル系粘着剤には、上記のような他の官能基を有するモノマーの他に、他のエチレン性二重結合を有するモノマーを使用することができる。ここでエチレン性二重結合を有するモノマーの例としては、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル及びフマル酸ジブチル等のα,β-不飽和二塩基酸のジエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;ビニルエーテル;スチレン、α-メチルスチレン及びビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;(メタ)アクリロニトリル等を挙げることができる。
また、上記のようなエチレン性二重結合を有するモノマーの他に、エチレン性二重結合を2個以上有する化合物を併用することもできる。このような化合物の例としては、ジビニルベンゼン、ジアリルマレート、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ-ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
一方、シリコーン系粘着剤は、耐熱性が高いため耐熱性が必要な用途において特に好適に用いられる。また電気的特性、耐水性、耐湿性、および耐侯性が良い上に、低表面エネルギー、高表面エネルギーのいずれの被着体にもよく接着する。
シリコーン粘着剤の構成は、ゴム状シリコーンと樹脂状シリコーンとを基本としている。
一般にシリコーン系粘着剤の乾燥フィルムは粘着性を示すが、低い凝集性である。このため架橋が必要となり、このことによって適当な弾性が得られるように調整する。通常250℃の加熱、または過酸化ベンゾイルのような過酸化物を加えて150〜170℃で5〜15分加熱する。
シリコーン系粘着剤の従来用いられている配合例を示すと、(a)メチルフェニルポリシロキサン樹脂、(b)フェニルビニルシロキサン樹脂、(c)ジメチルジフェニルシクロテトラシロキサン、および(d)クロロプラチン酸が挙げられる。
本発明に係るフラットディスプレイ用耐衝撃層においては、耐衝撃性を向上させるために、上記樹脂の他に、架橋剤を添加して製造しても良い。架橋剤とは、光又は熱により架橋反応を起こすものであり、耐衝撃層においては、架橋反応後の反応生成物が含まれる。架橋剤としては、トリジイソシアネートなどのイソシアネートや、エポキシ硬化剤、多官能モノマー等(多官能とは2官能以上)等が挙げられる。中でも、アクリル系粘着剤に含まれるカルボキシル基と反応し得るようなトリレンジイソシアネートのような架橋剤を用いることが、耐衝撃性を高め、耐熱性、耐光性の点から好ましい。架橋剤を添加する場合には、フラットディスプレイ用耐衝撃層中に0.1〜3重量%添加することが好ましい。
また、本発明においてガラスに直接貼り付けされている面を当該耐衝撃層とする場合においては、分子量が1000以下の成分が3重量%以下であることが、貼り合わせ後の剥離時に糊残りがない点、及び臭いの点から好ましい。更に、分子量が1000以下の成分は、1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下であることが、臭いの点から望ましい。
また、本発明の耐衝撃層においては、粘着付与剤(「タッキファイアー」とも言われる)が3重量%未満であることが好ましい。このような場合には、耐衝撃層を直接PDP前面板に貼り合わせた際、後から剥離する時に糊残りがなくリワーク性に優れ、耐衝撃層に含まれる上記粘着性を有する樹脂との相溶性の点から透明性が悪化することもないからである。また、経時で界面に粘着付与剤が移動することによる、ずれや気泡や剥がれが起き難いからである。本発明の耐衝撃層においては、粘着付与剤は1重量%未満であることが更に好ましく、含まれないことがより更に好ましい。
本発明の耐衝撃層の製造方法は、所定の物性値が得られる限り特に限定されない。中でも、本発明の耐衝撃層を単層で比較的厚膜とする場合には、無溶剤で且つ少なくとも一種の光重合性モノマーと当該光重合性モノマーの重合体を含有する耐衝撃層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、紫外線を照射する工程を有する製造方法が好ましい。また、紫外線を照射する工程としては1mW/cm以上40mW/cm2未満、好ましくは1〜20mW/cm、更に好ましくは1〜10mW/cmの照度で、20〜180秒間、好ましくは60〜120秒間紫外線を照射する弱照射工程と、40mW/cm2以上、好ましくは40〜1200mW/cm、更に好ましくは400〜600mW/cmの照度で、0.1〜20秒間、好ましくは0.1〜5秒間紫外線を照射する強照射工程とを有することが好ましい。単層で比較的厚い膜を製造する場合に、例えば溶剤を含有する塗工液を用いて製造すると、多量の溶剤を発生し、回収装置にコストがかかる上、乾燥に時間を要し、更に乾燥時に気泡が入りやすく、生産性が悪い。一方、このような製造方法においては無溶剤の塗工液を塗布して製造するため、上記問題は解決される。
また、耐衝撃層の製造方法が、弱照射工程と強照射工程の両方を有する場合には、残存モノマー量が低減されて、ガラス面に直接貼り付けた後に剥離しても糊残りがない耐衝撃吸収層を容易に製造することが可能である。
この製法において用いられる、溶剤を含まず、少なくとも一種の光重合性モノマーと当該光重合性モノマーの重合体とが含有されてなる塗工液は、少なくとも一種の光重合性モノマーに当該光重合性モノマーの重合体が溶解している、所謂シロップ型の塗工液や、光重合性オリゴマー及び/又はモノマーからなる塗工液が挙げられる。このようなシロップ型の塗工液としては、少なくともアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマーとこれらの共重合体とが含有されてなるアクリル系のシロップ型塗工液であることが好ましい。アクリル系のシロップ型塗工液に用いられる、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとカルボキシル基を有するモノマー、及び更に共重合可能なモノマーは、具体的には前述と同様のものを用いることができる。
また、本発明において用いられる塗工液において、少なくとも一種の光重合性モノマーと当該光重合性モノマーの重合体の総重量に対する、当該重合体の合計の含有量は、特に限定されるものではないが、通常、20〜60重量%程度、好ましくは40〜50重量%程度である。
このような塗工液は、例えば、少なくとも一種の光重合性モノマーに重合開始剤を投入して重合反応を進行させて、強制冷却を行って重合反応を途中で止めることにより得ることができる。
本工程における塗布方法は、塗工液を均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、バーコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、ダイコーティング、スリットリバースコーティング、3本リバースコーティング、コンマコーティング、ロールコーティング、ディップコーティング等の方法を用いることができる。本発明においては、中でも、比較的厚い膜厚の塗工が容易な、ダイコーティング、スリットリバースコーティング、3本リバースコーティング、コンマコーティングを用いることが好ましい。
塗工液中に熱により架橋を行う架橋剤を含有している場合には、上記照射工程後に、更に用いられた架橋剤に合わせて適宜加熱工程を有することが好ましい。
本発明の耐衝撃層は、ディスプレイの表示面に貼り付けされることから透明性が高いことが好ましく、ヘーズが3以下であることが好ましい。ここでヘーズは、JIS K7105−1981に準拠した方法により測定された値を意味する。具体的には、1.2mm厚のガラス板に粘着樹脂層を貼り合せて、ガラス板と逆面にPETフィルム、例えば東洋紡製コスモシャインA−4100の易接着面を粘着樹脂層と重なるように貼り合せて作製した試料を用いて、ヘーズ値を測定できる。
本発明耐衝撃層は、フラットディスプレイパネルに対する衝撃試験による破壊エネルギーが0.5J以上、好ましくは0.6J以上という耐衝撃性を有することが望ましい。ここで衝撃試験は、図7に示す衝撃試験装置を用いて行い、高さ9.6cmから直径50.8mmの鋼球35(重量534g)(JIS B1501 玉軸受用鋼球に規定されたもの)を落下させたときの、破壊エネルギーを測定して行った。試験台31としてSUS製土台32と、厚さ10mmのガラス板33を貼り合わせたものを用いた。該試験台31上に、フラットディスプレイ用の前面ガラス板34として旭硝子社製の高歪点ガラス板(PD−200:商品名、厚み2.8mm)を載置した。なお、PD−200は、プラズマディスプレイメーカー各社が共通に使用しているプラズマディスプレイ用の前面ガラス板34である。試験台31上に前面ガラス板34を直接載置した理由は、プラズマディスプレイの筐体によるクッション性を排除するためである。
本発明の耐衝撃層においては、上記本発明の効果が損なわれない限り、更にn−ブチルアミンのような増感剤、光重合開始剤等を含んでいても良い。また、後述するような近赤外線吸収色素、及び/又は、ネオン光吸収色素等の色素を1種以上含有させて、近赤外線及び/又はネオン光吸収機能や色補正機能を兼ね備えたものとしても良い。
本発明の耐衝撃層は、フラットディスプレイに組み込まれて用いられるのに適しており組み込まれ方は特に限定されないが、中でも、フラットディスプレイパネルに直接貼付されて用いられる耐衝撃層に特に適している。
<クニック性向上層>
クニック性向上層は、単層で厚みが200〜500μm、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmの層であり、耐衝撃シートがフラットディスプレイ前面フィルタの一部の層として積層された状態において、耐衝撃層を除く他の積層材の塑性変形を防止する目的で設けられる。
ここでクニック性とは、耐衝撃層の変形に伴い耐衝撃層を除く積層材に生じた凹みが復元しない性質のことをいい、復元しない凹みが少ないほどクニック性が良好である。
光学フィルタ、又はフラットディスプレイの表示面のクニック性の評価は、例えば、鉛筆硬度試験(JIS−K5400(1990年版)、750g荷重、2H)を行い、その後、PDPの表示面の状態を観察し、表面に蛍光灯を反射させた際、鉛筆の圧痕部を目視で観察し、蛍光灯の像の歪みが実用上問題となるか否か判断を行う方法がある。
また、表面粗さ計(例えば、東精エンジニアリング社製、商品名「ハンディサーフ E−35A」)を用いて、凹みの深さを測定することで、クニック性の指標とすることもできる。光学フィルタ表面又はフラットディスプレイ表面の凹みが2μm未満の場合、上記鉛筆硬度試験において実用上問題となる歪みが生じずクニック性が良好であるとすることができる。
クニック性向上層の厚みは200〜500μmであるが、中でも200〜300μmが、クニック性を向上しながら軽量化や薄型化を図れる点から好ましい。また、ユニバーサル硬さ(HU)は70〜1000N/mmであるが、中でも70〜300N/mmが、樹脂成型のし易さの点から好ましい。当該厚み及びユニバーサル硬さが上記範囲未満の場合は、当該積層材に凹みが生じる(クニック性が悪くなる)恐れがある。
一方、当該厚みが上記範囲を超える場合はクニック性は防止できると考えられるが、耐衝撃シートの重量が重くなり、高コスト化を引き起こす恐れがあり、また、PDPの前面ガラスに貼る際に先貼りの問題が生じ気泡が混入しやすく、貼り合わせの作業性が悪くなる恐れがある。当該ユニバーサル硬さが上記範囲を超える場合も、同様に貼り合わせの作業性が悪くなる恐れがある。
また、ここでユニバーサル硬さ(HU)とは、微小硬度計を用いた材料評価方法であり、弾性、塑性変形の両要素を含む硬さを表す。微小硬度計を用いて、圧子に荷重をかけ、荷重下でのPDPへの押し込み深さを直読し、HUを求めることができる。例えば微小硬度計としてフィッシャーインスツルメンツ社製、商品名「FISCHERSCOPE H100VS−HCU」、圧子としてビッカース圧子を使用した場合、以下の式からユニバーサル硬さ(HU)を求めることができる。
HU(N/mm)=F/A(h)=F/(26.43×h
(F:負荷した試験力(N)、A(h):くぼみ表面積(mm)、押し込み深さ:h(mm))
クニック性向上層を有さず、耐衝撃層を有する従来のフラットディスプレイ用前面フィルタは、耐衝撃層によってフラットディスプレイの前面への衝撃を吸収する効果があるが、該耐衝撃層の変形が大きいため、それに伴い他の積層材が耐衝撃層の厚みの分変形し、生じた凹みが復元しないという問題があった。
しかし、本発明の耐衝撃シートを備えたフラットディスプレイ用光学フィルタは、クニック性向上層が耐衝撃層よりも前面(視聴者側)に配置されることにより、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな変形を生じることなくフラットディスプレイの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材も塑性変化が生じない。
クニック性向上層に用いる材料としては、上記厚みで上記ユニバーサル硬さを実現できるものであれば特に限定されない。上記厚みで上記ユニバーサル硬さを実現できるものであれば特に限定されない。例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂が挙げられ、中でも耐衝撃性に優れたアクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびポリカーボネート樹脂が好ましい。特にアクリル樹脂は透明性が高く、且つユニバーサル硬さや鉛筆硬度が高く、安価で、耐熱性が高い点から好ましい。
上記アクリル樹脂としては、例えば、三菱レイヨン株式会社製アクリプレン等、株式会社カネカ製サンデュレン等を好適に用いることができる。
更に、クニック性向上層は、近赤外線吸収化合物を含有させて近赤外線吸収層と兼ねても良く、同様に、ネオン光吸収化合物を含有させてネオン光吸収層、紫外線吸収色素を含有させて紫外線吸収層、色調調整色素を含有させて色調調整層等と兼ねても良い。
本発明のフラットディスプレイ用耐衝撃シートの形態は、図1に示す基本構成に限定されるものではなく、例えば、必要であれば更に透明基材を有していてもよく、例えば、透明基材/クニック性向上層/耐衝撃層、クニック性向上層/透明基材/耐衝撃層の層構成としてもよい。また、耐衝撃層とクニック性向上層を貼り合わせるための粘着剤層を有していてもよく、同様に、耐衝撃層とPDPの前面とを貼り合わせる為の粘着剤層、クニック性向上層と種々の光学的機能を備える層とを貼り合わせる為の粘着剤層を有していてもよい。更に、流通時には表面を保護するため、耐衝撃層側及び/又はクニック性向上層側にシリコーン樹脂又はフッ素系樹脂が塗布されたPET等の離型フィルムを備えていても良い。
2.プラズマディスプレイ用光学フィルタ
本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、プラズマディスプレイパネルの表示面に直接貼付されるための光学フィルタであって、厚みが100〜1000μmで、引っ張り弾性率が25℃で1×10〜1×10Paの耐衝撃層、及び単層で厚みが200〜500μmで、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmであるクニック性向上層を有することを特徴とする。
このような光学フィルタは、耐衝撃層の厚み及び引っ張り弾性率、並びにクニック性向上層の厚み及びユニバーサル硬さを上記範囲とし、クニック性向上層が耐衝撃層よりも視聴者側に来るようにPDPの前面に設置することにより、当該光学フィルムをPDPの前面に貼り合わせて用いる際に、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな変形を生じることなくPDPの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材に塑性変形による歪みが生じず、視認性を向上させることができる。また、上記クニック性向上層のユニバーサル硬さと膜厚によれば、ラミネートロールに追随するので、ガラスに貼る際の先貼りの問題が起こらない。
本発明に係る光学フィルタは、光学フィルタをPDPの前面に貼り合わせた時に、クニック性向上層が耐衝撃層よりも前面(視聴者側)になるように設置すれば、これらの層と光学フィルタの積層体との位置は特に限定されない。中でも本発明に係る光学フィルタは、前記耐衝撃層のガラス密着性が3〜20N/25mmである場合には、当該耐衝撃層を最表面に有し、光学フィルタの直接貼付される面を構成する層とすることが好ましい。この場合には、表示面に対して、使用上問題がない接着性を有しながら、剥離が容易なため、剥離後のプラズマディスプレイパネルを再利用可能である。
本発明に係る光学フィルタは、前記耐衝撃層及びクニック性向上層の他に、種々の機能を有する層を他の積層体として1層以上積層して構成することができる。これらの機能を有する層としては、例えば、反射防止層、プラズマディスプレイ装置から発生する静電気及び/又は電磁波ノイズをシールドする電磁波遮蔽層、近赤外線吸収化合物を含む樹脂層からなる近赤外線吸収層、ネオン光吸収化合物を含む樹脂層からなるネオン光吸収層、色調補正層、粘着剤層等が挙げられる。これらの層の機能は1層に複合されていても良く、例えばネオン吸収機能と色調補正機能を兼ね備えた色素含有粘着剤層、ネオン吸収機能と色調補正機能を兼ね備えた近赤外線吸収層、近赤外線吸収機能及び/又は紫外線遮蔽機能を有する反射防止層、近赤外線吸収機能を有する電磁波遮蔽層など、2つ以上の機能を兼ね備えた層が積層されていても良い。また、これらの層の間には、上記層形成に必要な透明基材を有していてもよい。前述のように上記耐衝撃層よりもクニック性向上層が視聴者側となるように設置すれば、通常反射防止層は視聴者側の最表面側に設置するものの、各層及び透明基材は任意の順序とすることができる。なおここで基材とは、機能フィルタを形成するために概ね支持体としてのみ機能する材をいう。
図2は本発明の実施態様1の光学フィルタをプラズマディスプレイパネルの前面に貼付した場合の積層構造の一例を示す図である。本実施態様は、前記本発明に係る耐衝撃シート1を含むものであり、耐衝撃層10はクニック性向上層11に積層されている。電磁波遮蔽層12は、粘着剤層16を介してクニック性向上層11に積層されている。近赤外線吸収層13は、粘着剤層16を介して電磁波遮蔽層12に積層されている。反射防止層15は、ネオン吸収機能と色調補正機能を兼ね備えた色素含有粘着剤層14を介して近赤外線吸収層13に積層されている。ここで、電磁波遮蔽層12とクニック性向上層11との間に介在する粘着剤層16は、電磁波遮蔽層12のメッシュ構造の凹凸内部にも充填され、電磁波遮蔽層12上の平坦化に寄与している。該電磁波遮蔽層12における金属メッシュ表面の黒化処理により形成された皮膜(黒のベタ塗りにて示す)は、反射防止層側(視聴者側)に設けられている。これらの各層からなる積層体は、実施態様1の光学フィルタ17を構成している。(以下、以上のような層構成を有するものを、順に、「耐衝撃層10/クニック性向上層11/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12(黒化処理が反射防止層15側)/粘着剤層16/近赤外線吸収層13/色素含有粘着剤層14/反射防止層15」と表す場合がある。)該光学フィルタ17は、さらにプラズマディスプレイパネル本体20の表面(前面ガラス19)に前記本発明に係る耐衝撃吸収材からなる耐衝撃層10により直接貼り付けされて接合されている。
上記クニック性向上層11は、光学フィルタをPDPの前面に貼り合わせた時に、耐衝撃層よりも前面(視聴者側)に存在していればその位置は問わないので、例えば以下のように、図2における色素含有粘着剤層14と反射防止層15の間にクニック性向上層11を設けても良い。
実施態様2:耐衝撃層10/電磁波遮蔽層12(黒化処理が反射防止層15側)/粘着剤層16/近赤外線吸収層13/色素含有粘着剤層14/クニック性向上層11/粘着剤層16/反射防止層15
実施態様3:耐衝撃層10/電磁波遮蔽層12(黒化処理が反射防止層15側)/粘着剤層16/クニック性向上層11/近赤外線吸収層13/色素含有粘着剤層14/反射防止層15
本発明の光学フィルタは、PDPの前面に対し直接貼付される面を構成する層が前記耐衝撃層であることが好ましいが、耐衝撃層が粘着性を有しない場合には、以下のように耐衝撃層の表面に粘着剤層を設けることもできる。
実施態様4:粘着剤層16/耐衝撃層10/粘着剤層16/クニック性向上層11/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12(黒化処理が反射防止層15側)/近赤外線吸収層13/色素含有粘着剤層14/反射防止層15
また、例えば図2における色素含有粘着剤層14は、いずれの粘着剤層16の位置と入れ替わっても良く、以下のような態様であっても良い。
実施態様5:耐衝撃層10/クニック性向上層11/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12(黒化処理が反射防止層15側)/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/反射防止層15
実施態様6:耐衝撃層10/クニック性向上層11/色素含有粘着剤層14/電磁波遮蔽層12(黒化処理が反射防止層15側)/粘着剤層16/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/反射防止層15
図3は本発明の実施態様7の光学フィルタをプラズマディスプレイパネルの前面に貼付した場合の積層構造の一例を示す図である。図3の光学フィルタは、図2の光学フィルタにおける電磁波遮蔽層12における金属メッシュ表面の黒化処理が、反射防止層15側ではなく耐衝撃層10側であり、且つ、電磁波遮蔽層12の金属メッシュ構造の凹凸内部にも充填される粘着剤層16は、電磁波遮蔽層12と近赤外線吸収層13との間に介在する粘着剤層16であることが異なるだけであり、その他は図2と同じ層構成である。
上記実施態様2〜6についても、電磁波遮蔽層12における金属メッシュ表面の黒化処理が、反射防止層15側ではなく耐衝撃層10側であり、且つ、電磁波遮蔽層12の金属メッシュ構造の凹凸内部にも充填される粘着剤層16は、電磁波遮蔽層12と近赤外線吸収層13との間に介在する粘着剤層16であることが異なるだけのような実施態様であっても良い。
更に、本発明に係る光学フィルタは、前記耐衝撃層と、前記クニック性向上層が含有されていれば良く、前記本発明に係る耐衝撃吸収材からなる耐衝撃層10は、光学フィルタの直接貼付される面を構成する層でなく、光学フィルタの内部に積層されているような態様であっても良い。
図4は本発明の実施態様8の光学フィルタ17をプラズマディスプレイパネル10の前面ガラス19に貼付した場合の積層構造の一例を示す図である。図4の実施態様8の光学フィルタ17は、色素含有粘着剤層14/電磁波遮蔽層12/平坦化層16’/耐衝撃層10/クニック性向上層11/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/反射防止層15が順に積層された構成をとっている。ここで電磁波遮蔽層12と耐衝撃層10との間に介在する平坦化層16’は、電磁波遮蔽層12のメッシュ構造の凹凸内部に充填され、電磁波遮蔽層12上の平坦化に寄与する層であり、上記のように粘着剤層16であっても良いし、粘着性がない熱可塑性樹脂や放射線(紫外線を含む)硬化型樹脂をメッシュ構造の凹凸内部に充填して粘着性を有しない層であっても良い。前記本発明の耐衝撃層10は、上記のように密着性を有するため、粘着性を有しない平坦化層16’と耐衝撃層10の間には必ずしも粘着剤層16を介してなくてもよい。必要に応じて、上記実施態様8において、平坦化層16’と耐衝撃層10の間に粘着剤層16を介する態様であっても良い。実施態様8における色素含有粘着剤層14は、図4における粘着剤層16の位置と入れ替わっても良い。
なお、上記各態様において、色調調整色素、及び/又は、ネオン光吸収色素等の色素は、色素含有粘着剤層14中に含有させているが、光学フィルタを構成するいかなる層にも含有させることが可能である。例えば、色調調整色素及びネオン光吸収色素を上記近赤外線吸収層13に含有させ、ネオン吸収機能と色調補正機能を兼ね備えた色素含有近赤外線吸収層13としても良い。例えば、以下の実施態様が挙げられる。
実施態様9:耐衝撃層10/クニック性向上層11/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12/粘着剤層16/色素含有近赤外線吸収層13/粘着剤層16/反射防止層15
実施態様10:粘着剤層16/電磁波遮蔽層12/平坦化層16’/耐衝撃層10/クニック性向上層11/色素含有近赤外線吸収層13/粘着剤層16/反射防止層15
また、以上の実施態様8〜10において、電磁波遮蔽層12における黒化処理層は、反射防止層15側であっても、色素含有粘着剤層14又は粘着剤層16側(プラズマディスプレイパネル前面側)であって良い。
尚、上記実施態様において、各層の間には上記層形成に必要な透明基材を適宜有していてもよい(図2、図3において、図示せず)。透明基材は、クニック性向上層の存在により増加した光学フィルタの厚みを減少させることができる点から、透明基材の厚みの合計をできるだけ小さくすることが好ましい。例えば、図5のように、耐衝撃層10/粘着剤層16/クニック性向上層11/近赤外線吸収色素含有粘着剤層7/電磁波遮蔽層12/透明基材2/反射防止層15のような層構成は、一つの透明基材の両面に多様な積層材を積層することで、透明基材の使用数を減らし、透明基材の厚みの合計を減少させることができるため好ましい。
本発明に係る光学フィルタは、透明基材の厚みの合計が50〜188μmであることが、好ましい。透明基材の厚みの合計が上記範囲のとき、クニック性向上層の分の層厚みの増分を抑えることができ、従来と同様の光学フィルタの厚みでありながらクニック性を向上でき且つコストも低減できる。すなわち本発明のプラズマディスプレイ用光学フィルタにおける他の積層材についての透明基材の厚みの合計はなるべく減らすことが好ましく、複数の積層材において基材を兼用し、透明基材の合計使用数を1〜2枚とすることが好ましい。
上記本発明のPDP用耐衝撃シート及びPDP用光学フィルタの層構成は、上記形態に限定されるものではない。上記形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明の光学フィルタをプラズマディスプレイパネルに適用する場合の光学フィルタの層構成に用いられる各層を例示して説明する。
<耐衝撃層>
本発明の光学フィルタにおける耐衝撃層は、上記本発明に係る耐衝撃シートに含まれる耐衝撃層と同様であるため、ここでの説明を省略する。上記本発明に係る耐衝撃層には、上述のように、近赤外吸収色素、色調調整色素、及び/又は、ネオン光吸収色素等の色素、紫外線吸収剤等を含有していても良い。
<クニック性向上層>
本発明の光学フィルタにおけるクニック性向上層は、上記耐衝撃シートに含まれるクニック性向上層と同様であるため、ここでの説明を省略する。
<近赤外線吸収層>
近赤外線吸収層は、基本的には、透明バインダ樹脂中に、近赤外線を吸収する近赤外線吸収色素を有するものである。
近赤外線吸収色素としては、光学フィルタが代表的な用途であるプラズマディスプレイパネルの前面に適用される場合、光学フィルタはキセノンガス放電を利用して発光する際に生じる近赤外線領域、即ち、800nm〜1100nmの波長域を吸収するもの、該帯域の近赤外線の透過率が20%以下、更に15%以下であることが好ましい。同時に近赤外線吸収層は、可視光領域、即ち、380nm〜780nmの波長域で、十分な光線透過率を有することが望ましい。
近赤外線吸収色素としては、具体的には、ポリメチン系化合物、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、ピリリウム系化合物、セリリウム系化合物、スクワリリウム系化合物、銅錯体類、ニッケル錯体類、ジチオール系金属錯体類の有機系近赤外線吸収色素、酸化スズ、酸化インジウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化ニッケル、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アンモン、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化ランタン等の無機系近赤外線吸収色素、を1種、又は2種以上を併用することができる。
種類や添加量は、近赤外線吸収色素の吸収波長や吸収係数や、色調及びディスプレイ用前面板に要求される透過率などによって適宜選択すればよい。例えば、近赤外線吸収剤の添加量は、層中に0.1〜15重量%程度添加し、それらの近赤外線吸収剤を紫外線から保護するために、層中にベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤を含ませてもよく、紫外線吸収剤の添加量は、層中に0.1〜10重量%程度である。
上記透明バインダ樹脂としては熱可塑性樹脂が好ましく、さらに好ましくは、極性の高い官能基を持たない合成樹脂や、また極性の高い官能基を持っている官能基数の少ない合成樹脂である。好ましい熱可塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ウレタン系樹脂、又はポリエステル樹脂である。該熱可塑性樹脂は色素の溶解性や安定維持性、及び着色剤の機能耐久性の点で良好である。さらに樹脂の水酸基価、及び/又は、酸価が各々10以下でなければならない。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基及び酸基により近赤外線吸収色素等が反応すること等を防ぐことができ、安定に近赤外線吸収機能等を発揮することが可能なものとすることができる。また、後述する色調調整層、ネオン光吸収層で用いられる粘着剤をバインダー樹脂として用いてもよい。
近赤外線吸収層の製造方法は、PETフィルム等の離型フィルム上に近赤外線吸収色素含有インクをグラビアリバース法等により塗工(例えば10g/m2)することにより、離型フィルム/近赤外線吸収色素/離型フィルムからなる積層シートを得る。
<色調調整層、ネオン光吸収層>
本発明の光学フィルタに用いられる色調調整層及びネオン光吸収層は、粘着剤層中にネオン光吸収色素、及び/又は、色調調整色素の1種以上を含有させたものが使用される。また、前記のような近赤外線吸収色素が含有されていても良い。色調調整層及びネオン光吸収層はそれぞれ独立した別の層でも、同一の層でも良い。
ここで、色調調整色素とは、パネルからの発光の色純度や色再現範囲、電源OFF時のディスプレイ色などの改善の為にディスプレイ用フィルタの色を調整するために含有するものである。
ネオン光吸収色素を含有する場合、560〜630nmの波長域における光線透過率が30%以下、中でも25%以下、であることが好ましい。
ネオン光吸収色素としては、少なくとも570〜610nmの波長領域内に光線透過率の吸収極大を有する色素として従来から利用されてきた色素、例えば、シアニン系、オキソノール系、メチン系、サブフタロシアニン系若しくはポルフィリン系等を挙げることができる。
また、色調調整色素として用いることのできる公知の色素としては、特開2000−275432号公報、特開2001−188121号公報、特開2001−350013号公報、特開2002−131530号公報等に記載の色素が好適に使用できる。更にこのほかにも、黄色光、赤色光、青色光等の可視光を吸収するアントラキノン系、ナフタレン系、アゾ系、フタロシアニン系、ピロメテン系、テトラアザポルフィリン系、スクアリリウム系、シアニン系等の色素を使用することができる。
本発明では色素含有粘着剤層に用いる樹脂のガラス転移点温度(Tg)が30℃〜150℃の範囲内、中でも40℃〜120℃の範囲内であることが好ましい。これにより、樹脂を溶剤等に溶解させて、塗布後、溶剤を揮発させて乾燥する際に、表面の凹凸を、透明基材のTg以上の温度で、例えば、ミラーロール等を用いて圧力をかけることにより、透明性の高い平坦な高品質な光学フィルタとすることができるからである。この色素含有粘着剤層を平坦化する工程における温度及び圧力は、その透明樹脂の種類により適宜選択されるものであるが、通常50℃〜170℃の範囲内であり、また圧力は線圧0.1kg/cm2〜10kg/cm2の範囲内であることが好ましい。
上述したような性質を有する樹脂としては、具体的には、アクリル系樹脂、エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンコポリマー(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマー(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等のフッ素系樹脂を挙げることができ、中でも透明性の観点からアクリル系樹脂、エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂であることが好ましい。また、上記樹脂の平均分子量は、500〜600,000の範囲内、中でも1万〜40万であることが好ましい。これにより、上記のような性質を有する透明樹脂とすることができるからである。さらに樹脂の水酸基価、及び/又は、酸価が各々10以下であることが好ましい。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基及び酸基によりネオン光吸収色素等が反応すること等を防ぐことができ、安定にネオン光吸収機能等を発揮することが可能なものとすることができる。
本発明において、このような色素含有粘着剤層の膜厚は、10μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。この範囲にすることにより、特に、金属メッシュ層の凹凸に色素含有粘着剤層が形成される場合には、金属メッシュ層を平坦化することが可能となるからである。
<紫外線吸収層>
本発明の光学フィルタは、紫外線吸収層を有してもよい。紫外線吸収層を設ける場合は、例えば、上述した近赤外線吸収層に含ませることができる紫外線吸収剤やバインダ樹脂を用いることができる。
<電磁波遮蔽層>
電磁波遮蔽層は、プラズマディスプレイ等から発生した電磁波を遮蔽する機能を有するものであり、透明基材、接着剤層又は粘着剤層(図示していない)、金属メッシュ層がこの順に積層された積層構造を有するものである。
(金属メッシュ層)
金属メッシュ層は、積層構造の電磁波遮蔽層を構成する一部の層である。電磁波遮蔽層を構成する各層のうち、金属メッシュ層は、特に、プラズマディスプレイ等から発生した電磁波を遮蔽する機能を有する。このような金属メッシュ層は、後述する透明基材上に、接着剤層(又は粘着剤層)により金属箔が貼り合わせられ、その金属箔がメッシュ状にエッチングされることにより形成される。本発明においては、この金属メッシュ層は、電磁波遮蔽性を有するものであれば、その金属の種類等は特に限定されるものではなく、例えば銅、鉄、ニッケル、クロム、アルミニウム、金、銀、ステンレス、タングステン、チタン等を用いることができる。本発明においては、上記の中でも銅が、電磁波のシールド性、エッチング処理適性や取扱い性の面から好ましい。また用いられる銅箔の種類としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられるが、特に、電解銅箔であることが好ましい。これにより、厚さが10μm以下の均一性のよい金属メッシュ層とすることができ、また、金属メッシュ層の表面に黒化処理が施された際に、酸化クロム等との密着性を良好なものとすることができるからである。
ここで、本発明においては、上記金属箔の一方の面又は両面に黒化処理されていることが好ましい。黒化処理とは、酸化クロム等により金属メッシュ層の表面を黒化する処理であり、光学フィルタにおいて、この酸化処理面は、観察者側の面、或いは観察者側とは反対の面となるように配置される。図2〜図5の電磁波遮蔽層12において、黒ベタに塗り潰されている箇所は黒化処理により形成された皮膜を示している。この黒化処理により金属メッシュ層表面に形成された酸化クロム等により、光学フィルタ表面の外光が吸収されることから、光学フィルタ表面で光が散乱することを防止することができ、良好な透過性を得ることが可能な光学フィルタとすることができるのである。光の散乱を防止する観点からは、酸化処理面は、観察者側の面にある方が好ましい。このような黒化処理は、上記金属箔に黒化処理液を塗布することにより行なうことができる。
黒化処理の方法としては、CrO2水溶液や、無水クロム酸水溶液に酒石酸、マロン酸、クエン酸、乳酸等の異なるオキシカルボン酸化合物を添加して、6価クロムの一部を3価クロムに還元した溶液等を、ロールコート法、エアーカーテン法、静電霧化法、スクイズロールコート法、浸漬法等により塗布し、乾燥させることにより行なうことができる。なお、この黒化処理は、透明基材上に、接着剤層(又は粘着剤層)により金属箔が貼り合わせられ、メッシュ状にエッチングされた後に行なわれるものであってもよい。
この黒化処理された金属箔の表面の黒濃度が0.6以上であることが好ましい。これにより、より非視認性を良好なものとすることができるからである。ここで、黒濃度は、COLOR CONTROL SYSTEMのGRETAG SPM100−11((株)KIMOTO製)を用いて、観測視野角10°、観測光源D50、照明タイプとして濃度標準ANSI Tに設定し、白色キャリブレイション後に測定した値である。
また、上記金属箔の膜厚は、1μm〜100μmの範囲内、中でも5μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より膜厚が厚いと、エッチングによりパターン線幅を細かく高精細化することが困難となり、また上記範囲より膜厚が薄い場合には、十分な電磁波シールド性が得られないからである。
さらに、上記金属箔は、JIS B0601に準拠する十点平均粗さが0.5μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より小さい場合には、上記黒化処理をした場合であっても、光学フィルタ表面の外光が鏡面反射することから、視認性が劣化し、また上記範囲より大きい場合には、接着剤やレジスト等を塗布することが困難となるからである。
ここで、金属箔のエッチングは、後述する透明基材上に、接着剤層(又は粘着剤層)を介して金属箔が貼り合わせられた後に行なわれるものである。このエッチングは、通常のフォトリソグラフィー法により行なうことができ、例えば金属箔の表面にレジストを塗布し、乾燥した後、レジストをパターン版で密着露光し、現像処理を行なうことにより得ることができる。
本発明に用いられる上述したような金属メッシュ層は、表面抵抗が10-6Ω/□〜5Ω/□の範囲内、中でも10-4Ω/□〜3Ω/□の範囲内であることが好ましい。一般的に、電磁波遮蔽性は、表面抵抗により測定することができ、この表面抵抗が低いほど、電磁波遮蔽性が良好なものということができる。ここで、上記表面抵抗の値は、表面抵抗測定装置ロレスターGP、(株)ダイヤインスツルメンツ製にてJIS K7194「導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験法」に記載される方法にて測定された値である。
このエッチング処理された後の金属メッシュ層は、50μm〜500μmの範囲内、中でも100μm〜400μmの範囲内、特に200μm〜300μmの範囲内であることが好ましく、またメッシュ線幅が5μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。メッシュ線幅が上記範囲より細かい場合には、断線が起こる場合があり、電磁波遮蔽性の面から好ましくなく、またメッシュ線幅が上記範囲より太い場合には、可視光の透過率が低く、例えばプラズマディスプレイの輝度が低くなる等という面から好ましくないからである。
接着剤層(又は粘着剤層)は図2〜図5の電磁波遮蔽層において図示していないが、透明基材と金属メッシュ層とを接着するのに用いられる層である。接着剤層(又は粘着剤層)は、金属メッシュ層及び透明基材とを接着することが可能な層であれば、その種類等は特に限定されるものではないが、本発明においては、上記金属メッシュ層を構成する金属箔及び透明基材を接着剤層(又は粘着剤層)を介して貼り合わせた後、金属箔をエッチングによりメッシュ状とすることから、接着剤層(又は粘着剤層)も耐エッチング性を有することが好ましい。具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール単独もしくはその部分ケン化品、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンエステル樹脂等が挙げられる。また、本発明に用いられる接着剤層(又は粘着剤層)は、紫外線硬化型であってもよく、また熱硬化型であってもよい。特に、透明基材との密着性や、近赤外線吸収色素、及び/又は、ネオン光吸収色素との相溶性、分散性などの観点からアクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂が好ましい。
また、接着剤層(又は粘着剤層)中に、近赤外線吸収色素、及び/又は、ネオン光吸収色素を1種以上含有させてもよい。その場合、800nm〜1100nmの波長域における光線透過率が20%以下、中でも15%以下、560〜630nmの波長域における光線透過率が30%以下、中でも25%以下、であることが好ましい。さらに樹脂の水酸基価及び酸価が各々10以下でなければならない。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基及び酸により近赤外線吸収色素、及び/又は、ネオン光吸収色素が樹脂中の反応基と反応すること等を防ぐことができ、安定に近赤外線吸収、及び/又は、ネオン光吸収機能を発揮することが可能なものとすることができる。
接着剤層(又は粘着剤層)を介してドライラミネーション法等により透明基材及び金属メッシュ層を形成するための金属箔とを接着することができる。また、この接着剤層(又は粘着剤層)の膜厚が0.5μm〜50μmの範囲内、中でも1μm〜20μmであることが好ましい。これにより、透明基材及び金属メッシュ層とを強固に接着することができ、また、金属メッシュ層を形成するエッチングの際に透明基材が酸化鉄等のエッチング液の影響を受けること等を防ぐことができるからである。
透明基材は電磁波遮蔽層を構成する一部の層であり、接着剤層(又は粘着剤層)を介して金属メッシュ層を積層するための基材となる層である。本発明に用いられる透明基材は透明性を有し、かつ接着剤層(又は粘着剤層)が形成可能であれば、その種類等は特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、環状ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルケトンからなるフィルムで可視領域の光線透過率が80%以上のフィルムが挙げられる。
これらのフィルムは本発明の目的を妨げない程度であれば着色していてもよく、さらに単層で使うこともできるが、2層以上組み合わせた多層フィルムとして使ってもよい。中でも透明性、耐熱性、コストや取扱い性の面等から、PETが最も好ましい。可視領域の光線透過率はできる限り高いことが望ましいが、これは最終製品としては50%以上の光線透過率が必要なことから最低2枚を積層する場合でも透明基材としては80%を有すれば目的に適うからである。透過率が高ければ高いほど透明基材を複数枚積層できるため、光線透過率は好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であり、このために厚さを薄化するのも有効な手段である。この透明基材の厚さは、透明性さえ満足すれば特に制限されるものではないが、加工性上からは12μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。厚さ12μm未満の場合はフィルムが柔軟過ぎ、導電層である金属メッシュ層の成膜や加工する際の張力により伸張やシワが発生しやすく、そのため金属メッシュ層の亀裂や剥離が生じやすく適さない。300μmを超えるとフィルムの可撓性が減少し、各工程での連続巻き取りが困難で適さない。さらに複数枚を積層する際は加工性が大幅に劣るといった問題もある。
<反射防止層(AR層)>
反射防止層は、本発明の光学フィルタの最上層に配置され、磨りガラスのように、光を散乱もしくは拡散させて像をボカス手法、及び/又は、屈折率の高い層と低い層を組み合わせてなる表面の光の反射を防止する手法により形成された層である。ここで高(低)屈折率層とは、該層と隣接する層(例えば、基材シート、或いは低(高)屈折率層)と比較して該層の屈折率が相対的に高(低)いという意味である。
すなわち、前者の手法において光を散乱もしくは拡散させるためには、光の入射面を粗面化することが基本であり、この粗面化処理には、サンドブラスト法やエンボス法等により基体表面を直接粗面化する方法、基体表面に放射線、熱の何れかもしくは組み合わせにより硬化する樹脂中にシリカなどの無機フィラーや、樹脂粒子などの有機フィラーを含有させた粗面化層を設ける方法、及び基体表面に海島構造による多孔質膜を形成する方法を挙げることができる。
また、後者の表面の光の反射を防止する方法としては、屈折率の高い材料と低い材料を交互に積層し、多層化(マルチコート)することで、表面の反射が抑えられ、良好な反射防止効果を得ることができる。通常、この反射防止層は、SiO2に代表される低屈折率材料と、TiO2、ZrO2等の高屈折率材料とを交互に蒸着等により成膜する気相法等によって形成される。
反射防止効果を向上させるためには、低屈折率層の屈折率は、1.45以下であることが好ましい。これらの特徴を有する材料としては、例えばLiF(屈折率n=1.4)、MgF2(屈折率n=1.4)、3NaF・AlF3 (屈折率n=1.4)、AlF3(屈折率n=1.4)、Na3AlF6(屈折率n=1.33)、SiO2(屈折率n=1.45)等の無機材料を微粒子化し、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等に含有させた無機系低反射材料、フッ素系・シリコーン系の有機化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、放射線硬化型樹脂等の有機低反射材料を挙げることができる。
さらに、5〜30nmのシリカ超微粒子を水もしくは有機溶剤に分散したゾルとフッ素系の皮膜形成剤を混合した材料を使用することもできる。該5〜30nmのシリカ超微粒子を水もしくは有機溶剤に分散したゾルは、ケイ酸アルカリ塩中のアルカリ金属イオンをイオン交換等で脱アルカリする方法や、ケイ酸アルカリ塩を鉱酸で中和する方法等で知られた活性ケイ酸を縮合して得られる公知のシリカゾル、アルコキシシランを有機溶媒中で塩基性触媒の存在下に加水分解と縮合することにより得られる公知のシリカゾル、さらには上記の水性シリカゾル中の水を蒸留法等により有機溶剤に置換することにより得られる有機溶剤系のシリカゾル(オルガノシリカゾル)が用いられる。これらのシリカゾルは水系及び有機溶剤系のどちらでも使用することができる。有機溶剤系シリカゾルの製造に際し、完全に水を有機溶剤に置換する必要はない。前記シリカゾルはSiO2として0.5〜50重量%濃度の固形分を含有する。シリカゾル中のシリカ超微粒子の構造は球状、針状、板状等様々なものが使用可能である。また、皮膜形成剤としては、アルコキシシラン、金属アルコキシドや金属塩の加水分解物や、ポリシロキサンをフッ素変性したものなどを用いることができる。
低屈折率層は、上記で述べた材料を例えば溶剤に希釈し、スピンコーティング、ロールコーティングや印刷等によるウェットコーティング法や、真空蒸着、スパッタリング、プラズマCVD、イオンプレーティング等による気相法で、高屈折率層上に設けて乾燥後、熱や放射線(紫外線の場合は上述の光重合開始剤を使用する)等により硬化させることによって得ることができる。
高屈折率層の形成は、屈折率を高くするために高屈折率のバインダ樹脂を使用するか、高い屈折率を有する超微粒子をバインダ樹脂に添加することによって行なうか、あるいはこれらを併用することによって行なう。高屈折率層の屈折率は1.55〜2.70の範囲にあることが好ましい。
高屈折率層に用いる樹脂については、透明なものであれば任意の樹脂が使用可能であり、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、放射線(紫外線を含む)硬化型樹脂などを用いることができる。熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を用いることができ、これらの樹脂に、必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えることができる。
高い屈折率を有する超微粒子としては、例えば、紫外線遮蔽の効果をも得ることができる、ZnO(屈折率n=1.9)、TiO2(屈折率n=2.3〜2.7)、CeO2(屈折率n=1.95)の微粒子、また、帯電防止効果が付与されて埃の付着を防止することもできる、アンチモンがドープされたSnO2 (屈折率n=1.95)又はITO(屈折率n=1.95)の微粒子が挙げられる。その他の微粒子としては、Al23(屈折率n=1.63)、La23(屈折率n=1.95)、ZrO2(屈折率n=2.05)、Y23(屈折率n=1.87)等を挙げることができる。これらの微粒子は単独又は混合して使用され、有機溶剤又は水に分散したコロイド状になったものが分散性の点において良好であり、その粒径としては、1〜100nm、塗膜の透明性から好ましくは、5〜20nmであることが望ましい。
高屈折率層を設けるには、上記で述べた材料を例えば溶剤に希釈し、スピンコーティング、ロールコーティング、印刷等の方法で基体上に設けて乾燥後、熱や放射線(紫外線の場合は上述の光重合開始剤を使用する)等により硬化させればよい。
また反射防止層中に、近赤外線吸収色素、及び/又は、ネオン光吸収色素を1種以上含有させてもよい。その場合、800nm〜1100nmの波長域における光線透過率が20%以下、中でも15%以下、560〜630nmの波長域における光線透過率が30%以下、中でも25%以下であることが好ましい。さらに樹脂が水酸基価及び酸価が所定の値以下でなければならない。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基及び酸価により近赤外線吸収色素、及び/又は、ネオン光吸収色素が反応すること等を防ぐことができ、安定に近赤外線吸収能、及び/又は、ネオン光吸収機能を発揮することが可能なものとなる。また、反射防止層に紫外線遮蔽機能をもたらす点から、反射防止層中に紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。
<透明基材>
光学フィルタの透明基材として、上記電磁波遮蔽層で用いられる透明基材を適宜選択して用いることができる。
<粘着剤層>
光学フィルタの粘着剤層は、光学フィルタにおける各層を接着するための層であり、例えば、市販のアクリル系粘着剤25μm(日東電工CS−9821)等が使用できる。
以上、各層を例示して説明したが、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタにおいては、近赤外線吸収化合物を含む樹脂層を有し、800〜1100nmの波長範囲の透過率が20%以下、更に15%以下であることが、ディスプレイ内部から放出され、他の機器に誤動作を与え得る近赤外線を遮断する点から好ましい。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタにおいては、ネオン光560〜630nmの波長範囲に最大吸収波長を持つネオン光吸収化合物を含む樹脂層を有し、該波長範囲における最大吸収波長の透過率が30%以下、更に25%以下であることが、ディスプレイ内部から放出され、色調に影響を与えるネオン光を遮断する点から好ましい。
本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタにおいては、プラズマディスプレイ装置から発生する静電気及び/又は電磁波ノイズをシールドする電磁波遮蔽層を有することが、電磁波の放出の強さを規格内に低減化する点から好ましい。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタにおいては、可視光380〜780nmの波長範囲の透過率が30%以上、更に35%以上であることが、透明性の高い光学フィルタを得る点から好ましい。
また、本発明に係るプラズマディスプレイ用光学フィルタは、上述のようなプラズマディスプレイパネルに対する衝撃試験による破壊エネルギーが0.5J以上、好ましくは0.6J以上という耐衝撃性を有することが好ましい。
<光学フィルタの製造方法>
本発明に係る光学フィルタは、例えば、各層を構成するシートを貼り合わせて製造することができる。貼り合わせは、例えば図6に示すようなラミネート機を用いて行なうことができる。図2に示す層構成の光学フィルタの製造例を以下に説明する。
i)反射防止層15/色素含有粘着剤層14/離型フィルムからなる積層シートの製造
図6のラミネート機の第1給紙部21に反射防止層15を巻き取ったもの配置し、且つ第2給紙部22に離型フィルム/色素含有粘着剤層14/離型フィルムからなる積層シートを巻き取ったものを配置する。次いで、第1給紙部21から、反射防止層15を繰り出しながら、一方、第2給紙部22から離型フィルム/色素含有粘着剤層14/離型フィルムからなる積層シートを繰り出すと同時に一側の第2離型フィルム巻取りロール24に巻取り、反射防止層15と、色素含有粘着剤層14/離型フィルムからなるシートを第1ラミネートユニット25で約3kgf/mのラミネート圧でラミネートし、次いで、第2ラミネートユニット26で約5kgh/mのラミネート圧でラミネートして、巻取りロール27に巻き取って、反射防止層15/色素含有粘着剤層14/離型フィルムからなる積層シートを得る。このとき、第1離型フィルム巻取りロール23は、巻き取る離型フィルムが存在しないので使用しない。
ii)反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/離型フィルムからなる積層シートの製造
前記i)工程で得られた反射防止層15/色素含有粘着剤層14/離型フィルムからなる積層シートを第1給紙部21に配置する。一方、第2給紙部22に離型フィルム/近赤外線吸収層13/離型フィルムからなる積層シートを巻き取ったものを配置する。前記i)工程と同様にしてラミネートを行い、巻取りロール27に巻き取って、反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/離型フィルムからなる積層シートを得る。
以後同様にして、前工程で得られた積層シートを第1給紙部21に、一方、新たに積層するシートを第2給紙部22に配置し、順次、
iii)反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/離型フィルムからなる積層シート、
iv)反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12/離型フィルムからなる積層シート、
v)反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12/粘着剤層16/離型フィルムからなる積層シート、
vi)反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12/粘着剤層16/クニック性向上層11/離型フィルムからなる積層シート
vii)反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12/粘着剤層16/クニック性向上層11/耐衝撃層10/離型フィルムからなる積層シート
を得ることにより、本発明に係る光学フィルタを得ることができる。
3.プラズマディスプレイパネル
本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、前記本発明に係る光学フィルタが表示面に直接貼付されてなるプラズマディスプレイパネルである。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、前記本発明に係る光学フィルタが表示面に直接貼付されてなるため、パネルの前面ガラスと保護板との間に空間がなく、また、前面から鋭利なもので突いたり、鋭利なものを押し付けたりしても耐衝撃層は大きな塑性変形を生じることなくPDPの前面にかかる衝撃を吸収することができるため、耐衝撃層以外の他の積層材に塑性変形による歪みが生じず、視認性を向上させることができ、且つ、パネルの軽量化及び薄型化を実現可能である。
本発明のプラズマディスプレイパネルとは、ガラス基板、ガス、電極、電極リード材料、厚膜印刷材料、蛍光体等の一般的なプラズマディスプレイパネルの構成要素に本発明に係る光学フィルタを含んだものである。さらに筐体を組み合わせることで、プラズマディスプレイ表示装置となる。ガラス基板は、前面ガラス基板と背面ガラス基板の二枚が用いられ、二枚のガラス基板には、電極と誘電体層が形成され、さらに背面ガラス基板には蛍光体層が形成される。二枚のガラス基板の間にはヘリウム、ネオン、キセノンなどからなるガスが封入されている。本発明に係るプラズマディスプレイパネル18は、例えば図2に示されるように、プラズマディスプレイパネル本体20の前面ガラス19に、上述した本発明に係る耐衝撃吸収材からなる耐衝撃層10を介して光学フィルタ17を接合して構成されている。
本発明に係るプラズマディスプレイパネルは、例えば、前記vii)工程で得られた反射防止層15/色素含有粘着剤層14/近赤外線吸収層13/粘着剤層16/電磁波遮蔽層12/粘着剤層16/クニック性向上層11/耐衝撃層10/離型フィルムからなる積層シートの離型フィルムを剥がし、露出した耐衝撃層10を、プラズマディスプレイパネル本体20の前面ガラス19に接合して製造することができる。
後述する実施例において行った評価方法は以下のとおりである。
(1)目視観察によるクニック性評価
得られたPDPの表示面で、鉛筆硬度試験(JIS−K5400(1990年版)、750g荷重、2H)を行う。鉛筆硬度試験の後、PDPの表示面の状態を観察し、表面に蛍光灯を反射させた際、鉛筆の圧痕部で蛍光灯の像の歪みが大きく実用上問題がある場合×とし、歪みが軽微であり実用上問題ない場合○とした。
(2)凹み深さ測定によるクニック性評価
表面粗さ計(東精エンジニアリング社製、商品名「ハンディサーフ E−35A」)を用いて、鉛筆硬度試験を行った箇所の凹みの深さを測定した。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。尚、実施例中、部は特に特定しない限り重量部を表す。
(実施例1)
次の層構成を有するPDPを作製し、評価を行った。
反射防止層/PET/電磁波遮蔽層/近赤外線吸収色素含有粘着剤層/クニック性向上層/粘着剤層/耐衝撃層/粘着剤層/PDP本体
反射防止層/PET/電磁波遮蔽層/近赤外線吸収色素含有粘着剤層は、市販の積層体を用いた(住友大阪セメント製、商品名「クリアラスF−Filter(Hybrid4)」(基材PET100μm)、ユニバーサル硬さ(HU)が106N/mm)。クニック性向上層として、厚みが200μm、ユニバーサル硬さ(HU)が81N/mmのメチルメタクリレート板(MMA)(三菱レイヨン社製、商品名「アクリプレン」)を用いた。粘着剤層として、厚み25μmのアクリル系粘着剤(日東電工社製、商品名「CS−9821」)を用いた。耐衝撃層の材料として、ウレタンアクリレート(新中村化学社製、商品名「UME−105」)を用いた。このUME−105に光開始剤としてイルガキュア184を2wt%添加したものを基材(PET(100um)東洋紡製、商品名「E−7002」)に塗工し、更にもう一枚の同じPET基材(E−7002)をカバーとして被せUV照射を実施し、照射後2枚の基材を剥がして耐衝撃層を得た。UV照射はフュージョンのDバルブで、照射強度は500mJ/cmとした。硬化後の膜厚は900μmとした。耐衝撃層の引っ張り弾性率は8×106Pa、ユニバーサル硬さ(HU)が1N/mmだった。光学フィルタに用いられた透明基材の厚みの合計はクリアラスF−Filter(Hybrid4)の基材PETのみの100μmであった。PDP本体として、パイオニア株式会社製、商品名「PDP−435HDL」)を用いた。
(実施例2)
クニック性向上層として、厚み200μm、ユニバーサル硬さ(HU)が129N/mmのポリカーボネート(PC)(三菱エンジニアリングプラスチックス製、商品名「ユーピロン」)を用いたこと以外は、実施例1と同様の層構成を有するPDPを作製し、評価を行った。
(実施例3)
次の層構成を有するPDPを作製し、評価を行った。
反射防止層/PET/電磁波遮蔽層/近赤外線吸収色素含有粘着剤層/クニック性向上層/耐衝撃層兼粘着剤層/PDP本体
実施例1における/粘着剤層/耐衝撃層/粘着剤層の代わりに、粘着剤層(厚み25μmのアクリル系粘着剤(日東電工社製、商品名「CS−9821」))を10層重ねて、耐衝撃層兼粘着剤層としたこと以外は、実施例1と同様の層構成を有するPDPを作製し、評価を行った。
粘着剤層(日東電工社製、商品名「CS−9821」)は、両面セパレータのうち1枚ずつを剥がし、気泡が入らないようにハードラミネート用のロールで貼り合わせ、1層ずつ順に10層重ねた。当該耐衝撃層兼粘着剤層の引っ張り弾性率は5×106Paであった。
(比較例1)
クニック性向上層を有しない以外は、実施例1と同様に、次の層構成を有するPDPを作製し、評価を行った。
反射防止層/PET/電磁波遮蔽層/近赤外線吸収色素含有粘着剤層/耐衝撃層/粘着剤層/PDP本体
(比較例2)
次の層構成を有するPDPを作製し、評価を行った。
反射防止層/PET(100μm)/近赤外線吸収(色素含有粘着剤)層/PET(100μm)/粘着剤層/電磁波遮蔽層/接着剤層/PET(100μm)/粘着剤層/耐衝撃層/粘着剤層/PDP本体
反射防止層/PET(100μm)として、市販の積層体(住友大阪セメント製、商品名「クリアラスARF−300」、ユニバーサル硬さ(HU)が118N/mm)を用いた。近赤外線吸収層/PET(100μm)として、市販の積層体(住友大阪セメント製、商品名「クリアラスNIR−SA」、ユニバーサル硬さ(HU)が125N/mm)を用いた。粘着剤層として、厚み25μmのアクリル系粘着剤(日東電工社製、商品名「CS−9821」)を用いた。電磁波遮蔽層/接着剤層/PET(100μm)としては、電磁波遮蔽層(厚み10μmのメッシュ状電解銅箔、メッシュの形状は開口部が正方形でライン部のライン幅25μm、ラインピッチ150μm)/接着剤層(2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤)/PET(厚み100μm、東洋紡製、商品名A−4300、ユニバーサル硬さ(HU)が112N/mm)からなる電磁波遮蔽シートを用いた。耐衝撃層としては、実施例1と同じ耐衝撃層を用いた。光学フィルタに用いられた透明基材の厚みの合計は300μmであった。PDP本体として、パイオニア株式会社製、商品名「PDP−435HDL」)を用いた。
(比較例3)
従来技術(特許文献2の実施例1)に相当する耐衝撃層の構成を有するPDPを作製し、評価を行った。
反射防止層/PET(100μm)/近赤外線吸収(色素含有粘着剤)層/PET(100μm)/粘着剤層/電磁波遮蔽層/接着剤層/PET(100μm)/粘着剤層/PET(175μm)/耐衝撃層/粘着剤層/PDP本体
比較例2における耐衝撃層の代わりに、下記に示すPET(175μm)/耐衝撃層を用いた以外は、比較例2と同様にしてPDPを作製した。
PET(三菱化学製OX69K、厚み175μm、ユニバーサル硬さ(HU)が115N/mm)に、耐衝撃層としてPP/EVA/PP(アキレス製POVIC−T、厚み800μm)を熱ラミネートさせ、粘着剤層としては比較例2と同様に厚み25μmのアクリル系粘着剤(日東電工社製、商品名「CS−9821」)を用いて、PDP本体に貼り付けた。
<結果のまとめ>
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2007272151
実施例1〜3で得られた本発明に係るPDPは、鉛筆硬度試験後の凹みが各々1.4μm、1.1μm、0.8μmと軽微であり、蛍光灯の像の歪みが実質的になく、実用上問題なかった。特に実施例1ではクニック性向上層としてユニバーサル硬さが比較例の透明基材のPETよりも低いMMAを用いたが、厚みが適切であったため凹みが軽微であった。一方、クニック性向上層を有しない比較例1のPDPは、鉛筆硬度試験後の凹みが顕著であった。また、クニック性向上層を有しない比較例2のPDPは光学フィルタの総厚みは実施例1とほぼ同様でかつユニバーサル硬さが実施例1のクニック性向上層よりも高いPET基材を3枚も有しながら、鉛筆硬度試験後の凹みが顕著であった。更に、従来技術に相当する、クニック性向上層を有しない比較例3のPDPは、鉛筆硬度試験後の凹みの部分での蛍光灯の像の歪みが実用上問題があるものであった。
本発明の耐衝撃シートの基本的な積層構造を示す図である。 本発明の実施態様1の光学フィルタをプラズマディスプレイパネルの前面に直接貼付した場合の積層構造の一例を示す図である。 本発明の実施態様7の光学フィルタをプラズマディスプレイパネルの前面に直接貼付した場合の積層構造の一例を示す図である。 本発明の実施態様8の光学フィルタをプラズマディスプレイパネルの前面に直接貼付した場合の積層構造の一例を示す図である。 本発明の光学フィルタをプラズマディスプレイパネルの前面に直接貼付した場合の積層構造の好ましい一例を示す図である。 本発明の光学フィルタを構成する各層をラミネートするためのラミネート機の1例を示す図である。 衝撃試験装置を示す図である。
符号の説明
1 耐衝撃シート
2 透明基材
7 近赤外線吸収色素含有粘着剤層
10 耐衝撃層
11 クニック性向上層
12 電磁波遮蔽層
13 近赤外線吸収層
14 色素含有粘着剤層
15 反射防止層
16 粘着剤層
17 光学フィルタ
18 プラズマディスプレイパネル
19 前面ガラス
20 プラズマディスプレイパネル本体
21 第1給紙部
22 第2給紙部
23 第1離型フィルム巻取りロール
24 第2離型フィルム巻取りロール
25 第1ラミネートユニット
26 第2ラミネートユニット
27 巻取りロール
31 試験台
32 土台
33 ガラス板
34 前面ガラス板
35 鋼球

Claims (11)

  1. 厚みが100〜1000μmで、引っ張り弾性率が25℃で1×10〜1×10Paの耐衝撃層、及び単層で厚みが200〜500μmで、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmであるクニック性向上層を有する、フラットディスプレイ用耐衝撃シート。
  2. 前記耐衝撃層のガラス密着性が3〜20N/25mmである請求項1に記載のフラットディスプレイ用耐衝撃シート。
  3. プラズマディスプレイパネルの表示面に直接貼付されるための光学フィルタであって、厚みが100〜1000μmで、引っ張り弾性率が25℃で1×10〜1×10Paの耐衝撃層、及び単層で厚みが200〜500μmで、ユニバーサル硬さ(HU)が70〜1000N/mmであるクニック性向上層を有することを特徴とするプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  4. 前記耐衝撃層のガラス密着性が3〜20N/25mmであることを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  5. 前記光学フィルタの直接貼付される面を構成する層が前記耐衝撃層であることを特徴とする、請求項3又は4に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  6. 透明基材の厚みの合計が50〜188μmであることを特徴とする、請求項3乃至5のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  7. 近赤外線吸収化合物を含む樹脂層を有し、800〜1100nmの波長範囲の透過率が40%以下であることを特徴とする、請求項3乃至6のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  8. ネオン光560〜630nmの波長範囲に最大吸収波長を持つネオン光吸収化合物を含む樹脂層を有し、該波長範囲における最大吸収波長の透過率が30%以下であることを特徴とする、請求項3乃至7のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  9. 可視光380〜780nmの波長範囲の透過率が40%以上であることを特徴とする、請求項3乃至8のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  10. プラズマディスプレイ装置から発生する静電気及び/又は電磁波ノイズをシールドする電磁波遮蔽層を有することを特徴とする、請求項3乃至9のいずれかに記載のプラズマディスプレイ用光学フィルタ。
  11. 請求項3乃至10のいずれかに記載の光学フィルタが表示面に直接貼付されてなるプラズマディスプレイパネル。
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