JP2007271239A - エネルギ消費量分析装置及び分析方法 - Google Patents

エネルギ消費量分析装置及び分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 同一用途として複数の端末を有する場合における各端末別のガス消費量を推定するガス消費量分析装置、及び分析方法を提供する。
【解決手段】 第1情報取得手段31が給湯暖房機から熱消費用途に対して供給する高温水に関する第1情報を所定のタイミングで時系列に取得し、用途別ガス消費量推定手段35が第1情報に基づいて用途別に推定ガス消費量を算出し、第2情報取得手段32が複数の熱消費端末の夫々が運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表す第2情報を第1情報取得手段に同期して取得し、端末別ガス消費量推定手段36が、推定ガス消費量の変化と第2情報の変化を照合することで、推定ガス消費量の変化に寄与した熱消費端末を認識する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、都市ガス、LPG、電力等のエネルギ消費者のエネルギ消費量を用途別に分解し、各用途毎にエネルギ消費量を推定するエネルギ消費量分析装置及びその分析方法に関するものであり、特に、熱消費用途に対して熱供給を行うための温水式熱源機を備えるエネルギ消費者が熱消費用途として複数の熱消費端末を有する場合に、当該熱消費端末別にエネルギ消費量を推定するエネルギ消費量分析装置及び分析方法に関するものである。
昨今の環境意識の高まりとともに、家庭でのユーティリティ(電力・ガス・水道等)の消費量の削減は重要な課題となってきている。この省エネ行動を支援する一つの方策として、各ユーティリティの消費量の用途分解を行い、用途別の消費量を消費者に通知することで、消費者の省エネ行動を支援する方策が考えられている。
上記のような背景の下、本出願人は、過去に消費者の属性に応じて回帰分析を行うことで、消費者のガス消費量を用途別に分解する方法についての出願を既に行っている(特許文献1参照)。
特開平11−264749号公報
特許文献1に記載の方法によれば、夏季にはガス消費が厨房需要と給湯需要に利用され、冬季には厨房需要、給湯需要、及び暖房需要に利用される前提の下、厨房需要は年間を通じて略一定値を示し、給湯需要と平均気温との関係が近似的に直線で表されることを利用して、ガス消費量を給湯、厨房、及び暖房の各用途別に分解することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の方法によれば、給湯負荷、厨房負荷、及び暖房負荷毎のガス消費量は算出できるものの、例えば給湯負荷を更に細分化した場合の各用途別のガス消費量(例えば風呂追い焚き用途に対するガス消費量)、更には、同一用途として複数の端末を有する場合における各端末別のガス消費量を算出することはできない。
本発明は上記問題点を鑑み、細分化された各用途別のエネルギ消費量、更には同一用途として複数の端末を有する場合における各端末別のエネルギ消費量を推定するエネルギ消費量分析装置、及び分析方法を提供することを目的とする。特に本発明は、温水式熱源機を有し、当該温水式熱源機から供給される温水を給湯負荷或いは暖房負荷に利用する形態の消費者に対して有用である。
上記目的を達成するための本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、熱消費用途が複数の熱消費端末を含んで構成され、供給されるエネルギ源によって流入される低温水を加熱して高温水を生成し、前記熱消費用途に提供可能に構成される温水式熱源機のエネルギ消費量分析装置であって、前記熱消費用途に対して供給する前記高温水に関する第1情報を所定のタイミングで時系列に取得する第1情報取得手段と、前記複数の熱消費端末の夫々が運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表す第2情報を前記所定のタイミングに同期して時系列に取得する第2情報取得手段と、前記第1情報を用いて所定の演算を行うことで、前記所定のタイミング間に前記温水式熱源機が前記熱消費用途に対して前記高温水を提供するために消費したと推定される用途別推定エネルギ消費量を算出する用途別エネルギ消費量推定手段と、前記所定のタイミング間に用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した唯一の前記熱消費端末が存在する場合には、当該タイミング間に前記熱消費端末に対する高温水供給のために前記温水式熱源機によって消費されたエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定する端末別エネルギ消費量推定手段と、を備えることを第1の特徴とする。
ここで、エネルギ消費量とは、単位時間当たりに消費されたエネルギ消費量を表しており、用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じるとは、単位時間当たりに当該用途に消費されたと推定されるエネルギ消費量に所定値以上の変化が生じている(即ち、エネルギ消費速度が増加、或いは減少している)ことを表している。
又、エネルギ源として、都市ガス、LPG等の各種燃料(以下では「都市ガス等」と称する)、及び電力が想定される。このとき、前者の都市ガス等をエネルギ源とする場合、温水式熱源機として給湯暖房機が例として挙げられ、又、後者の電力をエネルギ源とする場合には、温水式熱源機としてはヒートポンプ式給湯器や電気温水器が例として挙げられる。
本発明装置の上記第1の特徴構成によれば、一つの熱消費用途に対して複数の熱消費端末を有する構成であっても、用途別推定エネルギ消費量と、熱消費端末の運転/停止状態を示す第2情報とを同期させて取得する構成であるため、これらの情報を随時記録するとともに、用途別推定エネルギ消費量が変化したタイミング間と同一のタイミング間に第2情報が変化している熱消費端末を検索することで、用途別推定エネルギ消費量の変化が当該熱消費端末によるものであることを認識することができる。
尚、用途別推定エネルギ消費量が変化したタイミング間と同一のタイミング間に第2情報が変化している熱消費端末とは、具体的には、第1情報、及び第2情報の取得間隔を時間tとしたときに、ある時刻aから時刻a+tまでの間において推定された用途別推定エネルギ消費量と、時刻a+tから時刻a+2tまでの間において推定された用途別推定エネルギ消費量との間に、所定値以上の変化があった場合には、ある時刻a+tにおいて取得された第2情報と、時刻a+2tにおいて取得された第2情報とが異なる情報である熱消費端末のことを指す。
即ち、時刻aから時刻a+tまでの間において推定された用途別推定エネルギ消費量が例えばW1なる値であり、時刻a+tから時刻a+2tまでの間において推定された用途別推定エネルギ消費量が例えばW2なる値であって、これらの値の差が所定値以上である場合、少なくとも時刻a+tから時刻a+2tの間の時間帯において当該用途に該当する熱消費端末の何れかが運転状態を変更したことを示唆している。このため、この用途に該当する熱消費端末の内、時刻a+tから時刻a+2tの間の時間帯に第2情報(即ちオンオフ情報)が変化した熱消費端末が存在する場合には、当該熱消費端末の運転状態の変化によって用途別推定エネルギ消費量が変化したことを認識することができる。
従って、初期状態(全ての熱消費端末が停止された状態)から随時、用途別エネルギ消費量の変化と熱消費端末の第2情報の変化とを併せて記録しておくことで、例えば一日における各熱消費端末のエネルギ消費量(正確には熱消費端末に対する高温水供給のために前記温水式熱源機によって消費されたエネルギ消費量)を得ることができる。
尚、上記例において、時刻a+tから時刻a+2tの間の時間帯に、オフ状態からオン状態に変化した端末aと、オン状態を維持している端末bが存在している場合、W1からW2への変化量は、端末aの状態変化(オフからオンへの変化)のみならず、端末bの出力変化によるものである可能性が考えられる。この場合、例えば次のタイミングである時刻a+2tと時刻a+3tの間の時間帯における用途別推定エネルギ消費量を見て、この値(W3)と時刻a+tから時刻a+2tの間の時間帯における用途別推定エネルギ消費量W2との値との比較を行うとともに、W3とW2が略等しい場合にはW1からW2への変化量は端末aの状態変化によるものであると判断するものとしても構わないし、オン状態を維持している端末の存否に拘らず、同一タイミング間に第2情報が変化した端末の状態変化によるものであると判断するものとしても構わない。
尚、実際に熱消費端末が停止状態から運転状態に移行する際、或いは、逆に運転状態から停止状態に移行する際、当該熱消費端末の熱消費用途に対応する第1情報が2段階で変化することが考えられ、これに伴って用途別推定エネルギ消費量も2段階で変化する場合が考えられる。このような場合を考慮して、連続する2タイミング間(時刻aから時刻a+tまでの間と、時刻a+tから時刻a+2tの間)における用途別推定エネルギ消費量の変化量ではなく、1タイミングを空けた2サンプル間(時刻aから時刻a+tまでの間と、時刻a+2tから時刻a+3tまでの間)における用途別推定エネルギ消費量の変化量が所定値以上であるかどうかを確認するものとしても構わない。又、時刻aから時刻a+tまでの間と、時刻a+tから時刻a+3tまでの間における変化量によって判断するものとしても構わない。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第1の特徴構成に加えて、前記端末別エネルギ消費量推定手段が、前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した前記熱消費端末が存在しない場合には、同一タイミング間に稼働中の前記熱消費端末の出力の変化に伴うエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定することを第2の特徴とする。
本発明装置の上記第2の特徴構成によれば、熱消費端末が運転/停止のみの2値制御ではなく、例えば運転状態を、「強」、「弱」のように更に出力変化可能である場合においても、用途別推定エネルギ消費量と第2情報とを照合して確認することで、用途別推定エネルギ消費量が変化したタイミング間と同一のタイミング間で第2情報が変化した熱消費端末が存在しない場合には、出力変化可能な熱消費端末の出力が変化したと判断することができる。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第1又は第2の特徴構成に加えて、前記第2情報取得手段が取得した前記第2情報、前記用途別エネルギ消費量推定手段による算出結果、及び前記端末別エネルギ消費量推定手段による推定結果が時系列に記録される記録手段を有し、前記端末別エネルギ消費量推定手段が、当該記録手段から直前の前記第2情報、前記算出結果、及び前記推定結果を読み出して推定処理を行うことを第3の特徴とする。
本発明装置の上記第3の特徴構成によれば、例えば、記録手段には時系列で第2情報、用途別エネルギ消費量、端末別エネルギ消費量が夫々記録されているため、端末別エネルギ消費量推定手段は、記録手段より直前のタイミングの情報(第2情報、用途別エネルギ消費量、端末別エネルギ消費量)を読み出すことで、逐次、熱消費端末別エネルギ消費量の推定処理を行うことができる。そして、推定処理を行った後、端末別エネルギ消費量推定手段は、再び推定結果を記録手段に記録することで、記録手段には新たな端末別エネルギ消費量が記録される。
又、記録される端末別エネルギ消費量推定手段の推定結果を逐次累計することにより、直近の端末別エネルギ消費量(端末別の単位時間当たりエネルギ消費量)が算出可能であり、この値についても逐次記録しておくことで、端末別エネルギ消費量を時系列で出力することができるため、エネルギ消費者が当該出力結果を今後の省エネルギ活動の指針として参酌することができる。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第1〜第3の何れか一の特徴構成に加えて、前記第1情報が、前記高温水と前記低温水の温度差に関する情報、及び前記高温水又は前記低温水の流量に関する情報で構成されることを第4の特徴とする。
本発明装置の上記第4の特徴構成によれば、用途別エネルギ消費量推定手段は、温度差に関する情報と、流量に関する情報とを用いて用途別エネルギ消費量を算出する構成であるため、例えば、加熱前後の水温を測定する温度計と、水量を測定する流量計を備えるとともに、前記第1情報取得手段が、当該温度計と流量計の情報を所定のタイミングに応じて取得して用途別エネルギ消費量推定手段に与える構成とすることで、用途別エネルギ消費量推定手段によって用途別エネルギ消費量を算出することができるため、容易な構成で実現が可能である。
このとき、用途別に低温水が供給される水管、及び高温水を供給する水管が夫々異なり、用途別に加熱前後の水温を測定する温度計と水量を測定する流量計とが備えられる構成として構わない。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第4の特徴構成に加えて、前記温度差と前記流量の乗算値を前記用途別に予め定められた効率値で除算することで前記用途別推定エネルギ消費量の算出処理を行うことを第5の特徴とする。
本発明装置の上記第5の特徴構成によれば、容易な演算によって用途別エネルギ消費量の算出を行うことができる。上記演算によって、前記流量の水を前記温度差分上昇するのに必要な単位時間当たりの熱量が算出されるため、この値を所定の定数で除して当該熱量を発生するのに必要なエネルギ量を算出するとともに、更に用途別の効率値で除することで、実際に消費されたエネルギ量を算出することができる。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第1〜第5の何れか一の特徴構成に加えて、前記熱消費用途が、輻射式暖房端末、温風式暖房端末、及び暖房乾燥端末の少なくとも一の端末で構成される温水式暖房用途を含むことを第6の特徴とする。
本発明装置の上記第6の特徴構成によれば、輻射式暖房端末、温風式暖房端末、及び暖房乾燥端末の少なくとも一の温水式暖房用途を備えるエネルギ消費者に対し本発明装置を適用することで、各端末ごとのエネルギ消費量を推定することができる。尚、輻射式暖房端末としては、温水式床暖房、パネルラジエータ等がその例として挙げられ、温風式暖房端末としては、温水利用型のエアコンやファンヒータ等がその例として挙げられ、暖房乾燥端末としては、浴室暖房乾燥機(浴乾)がその例として挙げられる。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第6の特徴構成に加えて、前記熱消費用途が、給湯負荷端末で構成される給湯用途、風呂追い焚き端末で構成される風呂追い焚き用途の少なくとも一用途を更に含むことを第7の特徴とする。
本発明装置の上記第7の特徴構成によれば、更に給湯負荷端末、風呂追い焚き端末を備えるエネルギ消費者に対し本発明装置を適用することで、各端末ごとのエネルギ消費量を推定することができる。尚、給湯負荷端末としては例えばカランやシャワー等がその例として挙げられる。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第1〜第7の何れか一の特徴構成に加えて、前記温水式熱源機を含む設置された全てのエネルギ消費端末で消費されたエネルギ消費量の合計値である総エネルギ消費量を前記所定のタイミングで時系列に取得する第3情報取得手段と、前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、当該変化量と、同一タイミング間における前記総エネルギ消費量の変化量との比較を行うとともに、当該比較結果に応じて前記用途別に定まる補正係数を用いて前記用途別推定エネルギ消費量の算出結果の補正を行う補正手段とを備えることを第8の特徴とする。
本発明装置の上記第8の特徴構成によれば、例えばエネルギ媒体として都市ガスを想定している場合、ガスメータ等で測定された総ガス消費量の変化量と用途別推定ガス消費量の変化量との間に誤差が発生していれば、実際の総ガス消費量の変化量に応じた補正を行うことで、現実的な推定値の算出が可能となる。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析装置は、上記第1〜第8の特徴構成に加えて、前記温水式熱源機を含む設置された全てのエネルギ消費端末で消費されたエネルギ消費量の合計値である総エネルギ消費量を前記所定のタイミングで時系列に取得する第3情報取得手段と、前記総エネルギ消費量と前記用途別エネルギ消費量推定手段の算出結果とを用いて、前記温水式熱源機以外のエネルギ消費端末による用途別のエネルギ消費量を推定する非温水エネルギ消費量推定手段を備えることを第9の特徴とする。
このとき、前記非温水エネルギ消費量推定手段を備えない代わりに、前記補正手段が、前記総エネルギ消費量と前記用途別エネルギ消費量推定手段の算出結果とを用いて前記温水式熱源機以外のエネルギ消費端末による用途別のエネルギ消費量を推定する構成としても構わない。
総エネルギ消費量から温水式熱源機で利用されたエネルギ消費量を差し引くことで得られる消費量は、温水式熱源機以外のエネルギ消費端末によるエネルギ消費量であるため、総エネルギ消費量の値と各端末別の推定エネルギ消費量の値とを比較することで、温水式熱源機以外のエネルギ消費端末の用途別のエネルギ消費量についても推定することができる(例えばエネルギ媒体が都市ガスであれば、厨房用途及び暖房用途に消費されたエネルギ消費量が推定される)。これによって、推定された各消費端末毎のエネルギ消費量を参考にすることにより、エネルギ消費者に対し、今後の省エネ意識を高める作用を得ることができる。
又、上記目的を達成するための本発明に係るエネルギ消費量分析方法は、熱消費用途が複数の熱消費端末を含んで構成され、供給されるエネルギによって流入される低温水を加熱して高温水を生成し、前記熱消費用途別に提供可能に構成される温水式熱源機のエネルギ消費量分析方法であって、所定のタイミングで時系列に取得された前記熱消費用途に対して供給する前記高温水に関する第1情報と、前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、前記所定のタイミングに同期して時系列に取得された、前記複数の熱消費端末の夫々が運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表す第2情報と、が与えられると、前記第1情報を用いて所定の演算を行うことで前記所定のタイミング間に前記温水式熱源機が前記熱消費用途に対して前記高温水を提供するために消費したと推定される用途別推定エネルギ消費量を算出し、前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合であって、更に前記第2情報の内容が同一タイミング間に変化した唯一の前記熱消費端末が存在する場合には、当該タイミング間に当該熱消費端末に対する高温水供給のために前記温水式熱源機によって消費されたエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定することを第1の特徴とする。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析方法は、熱消費用途が複数の熱消費端末を含んで構成され、供給されるエネルギによって流入される低温水を加熱して高温水を生成し、前記熱消費用途別に提供可能に構成される温水式熱源機のエネルギ消費量分析方法であって、所定のタイミングで時系列に取得された、前記熱消費用途に対して供給する前記高温水に関する第1情報を用いて算出された、前記所定のタイミング間に前記温水式熱源機が前記熱消費用途に対して前記高温水を提供するために消費したと推定される用途別推定エネルギ消費量と、前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、前記所定のタイミングに同期して時系列に取得された、前記複数の熱消費端末の夫々が運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表す第2情報と、が与えられると、前記所定のタイミング間の前記用途別推定エネルギ消費量の変化を確認し、所定値以上の変化が確認された場合に、更に同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した唯一の前記熱消費端末が存在する場合には、当該タイミング間に前記熱消費端末に対する高温水供給のために前記温水式熱源機によって消費されたエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定することを第2の特徴とする。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析方法は、上記第1又は第2の特徴構成に加えて、前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、更に同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した前記熱消費端末が存在しない場合には、同一タイミング間に稼働中の前記熱消費端末の出力の変化に伴うエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定することを第3の特徴とする。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析方法は、上記第1〜第3の何れか一の特徴構成に加えて、前記温水式熱源機を含む設置された全てのエネルギ消費端末で消費されたエネルギ消費量の合計値である総エネルギ消費量が前記所定のタイミングで時系列に取得されて構成される第3情報が与えられ、前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、当該変化量と、同一タイミング間における前記総エネルギ消費量の変化量との比較を行うとともに、当該比較結果に応じて前記用途別又は端末別に定まる補正係数を用いて前記用途別推定エネルギ消費量の算出結果の補正を行うことを第4の特徴とする。
このとき、例えば稼動している端末が唯一存在する時間帯を検索するとともに、当該時間帯における用途別エネルギ消費量の変化量と総エネルギ消費量の変化量の平均的な比率(例えば回帰分析によって求められる回帰係数)を上記補正係数として構わない。又、稼働中の端末が複数存在する場合には、同じ熱消費用途に対応する端末が唯一稼動している最新の時間帯において上記方法によって算定された補正係数を用いて前記用途別推定エネルギ消費量の補正を行うものとして構わない。
又、例えば稼動している端末が唯一存在する時間帯における用途別エネルギ消費量の変化量と総エネルギ消費量の変化量の相関係数を算出し、当該相関係数の値が所定値(例えば0.95)以上である場合に限って上記補正係数を算出するものとしても構わない。
本発明方法の上記第4の特徴構成によれば、総エネルギ消費量の変化量を用いて用途別推定エネルギ消費量の値を補正することができるため、更に現実的な推定値の算出が可能となる。
又、本発明に係るエネルギ消費量分析方法は、上記第1〜第4の何れか一の特徴構成に加えて、前記温水式熱源機を含む、前記温水式熱源機に供給されるエネルギと同種のエネルギを消費する設置された全てのエネルギ消費端末で消費されたエネルギ消費量の合計値である総エネルギ消費量が前記所定のタイミングで時系列に取得されて構成される第3情報が与えられ、前記総エネルギ消費量と前記用途別エネルギ消費量推定手段の算出結果とを用いて、前記温水式熱源機以外のエネルギ消費端末による用途別のエネルギ消費量を推定することを第5の特徴とする。
本発明方法の上記第5の特徴構成によれば、温水式熱源機以外の用途別のエネルギ消費端末のエネルギ消費量についても推定することができる(例えばエネルギ媒体が都市ガスであれば、厨房用途及び暖房用途に消費されたエネルギ消費量が推定される)ため、推定された各消費端末毎のエネルギ消費量を参考にすることにより、エネルギ消費者に対し、今後の省エネ意識を高める作用を得ることができる。
本発明装置によれば、温水式熱源機を備えるエネルギ消費者が、熱消費用途として複数の熱消費端末を有する場合に、各熱消費端末毎にエネルギ消費量を推定することが可能であるため、エネルギ消費者は、各熱消費端末毎のエネルギ消費量を認識することができ、今後の省エネ活動の参考にすることができる。
以下において、本発明に係るエネルギ消費量分析装置(以下、適宜「本発明装置」と略称する)、及びその分析方法(以下、適宜「本発明方法」と略称する)の実施形態について図面を参照して説明する。
本発明装置は、都市ガス、LPG、電力等のエネルギ媒体が供給される消費者に対し、当該消費者のエネルギ消費量を用途別に分解し、各用途別のエネルギ消費量の推定を行う装置である。特に、本発明装置は、供給されるエネルギ源によって流入される低温水を加熱して高温水を生成し、熱消費用途に提供可能に構成される温水式熱源機が設置された消費者に対して有用である。尚、以下の第1〜第3の各実施形態では都市ガスに限定して説明を行うが、都市ガスに限らず、LPG、電力等の他のエネルギ媒体でも利用可能である。又、エネルギ媒体を都市ガスに限定する場合、温水式熱源機としては給湯暖房機を想定するものとする。
ここで給湯暖房機とは、内部に熱交換器とバーナを備えており、前記バーナに都市ガス等の燃料ガス及び空気が供給されることで燃料ガスが燃焼し、この燃焼熱が熱交換器に伝えられることで、供給される低温水との間で熱交換が行われて、当該低温水が給湯暖房機内で加熱され、加熱によって生成された高温水が給湯負荷及び暖房負荷に対して供給可能に構成されるものである。このとき、給湯負荷としては、台所、洗面所のカラン等の一般用給湯端末、シャワー、風呂等の浴室用給湯端末等が挙げられる。一方、暖房負荷としては、温水式床暖房に代表される輻射式暖房端末、ファンヒータ等の温風式暖房端末、及び浴室暖房乾燥機に代表される暖房乾燥端末等が挙げられる。
以下において、まず給湯暖房機を含む温水供給系統について図面を参照して説明を行った後、本発明装置の実施形態についての説明を行う。尚、本発明装置は、所定のエネルギ消費量を推定する推定手段を備える構成であるが、以下ではエネルギ媒体を都市ガスとして説明を行うため、推定対象が所定のガス消費量であることを明確にすべく、各エネルギ消費量推定手段を「ガス消費量推定手段」と呼称するものとする。
図1は、本発明で想定される温水供給系統を概念的に示すブロック図である。図1に示されるように、本発明で想定される温水供給系統は、給湯暖房機2、給水源3、給湯負荷4、風呂5、温水式暖房6(温水式浴室暖房乾燥機6a、床暖房6b、6b、・・・)、ガス消費端末7、ガス導管網8、ガスメータ9で構成される。又、給湯暖房機2は、給湯バーナ10、暖房バーナ11、熱交換器12、13、14を備える。尚、図中において、ガスの流れと水(低温水、及び高温水)の流れを区別するために、ガス管を二重線で表記し、水管を実線で表記している。又、水管に適宜付されている矢印は、水の流れる方向を示している。
ガス導管網8からは、ガスメータ9を介して、都市ガスが給湯バーナ10、暖房バーナ11、及びガスコンロやガスファンヒータ等の温水を利用しない非温水型のガス消費端末7に供給される。そして、各供給先のガス消費量の合計値がガスメータ9によって測定可能に構成される。
給湯バーナ10は、供給されるガスと空気とが混合されることで燃焼し、燃焼によって発生する熱を熱交換器12に与える。給水源3から供給される低温水がこの熱交換器12を通過することで高温水に変換されるとともに、熱交換器12を通過しない低温水と適宜混合されて所定の温度の温水が生成され、カランやシャワー等の給湯負荷4に高温水が供給される。尚、熱交換器12によって熱交換される前後の水温を測定するための温度計21、22、及び熱交換器12を通過する水の流量を測定するための流量計27が、水管に設置されている。
暖房バーナ11は、給湯バーナ10と同様、供給されるガスと空気とが混合されることで燃焼し、燃焼によって発生する熱を熱交換器13、或いは熱交換器14に与える。風呂(浴槽)5より与えられる低温水(風呂水)がこの熱交換器13を通過することで高温水に変換されるとともに、この高温水が再び風呂5に再供給されることで、風呂水が加熱(追い焚き)される。尚、風呂5に湯張りを行う場合は、カランから供給される温水を蓄えることで湯張りが行われるため、この場合は給湯負荷4の一部に挙げられる。このように風呂5の追い焚きは、風呂5に低温水が蓄えられている場合に、この低温水を熱交換器13によって加熱することで高温水を生成し、再び風呂5に循環させる構成であるため、水管には水の循環を行わせるための循環用ポンプ(不図示)が介装されている。又、風呂追い焚きは、風呂場などにコントローラが設置されており、操作者が当該コントローラを操作することで、追い焚き指示や温度調整を行うことが可能である。当該指示が与えられると、循環用ポンプ及び暖房バーナ11、熱交換器13が適宜調整され、風呂5が所定の湯温になるまで追い焚きが行われる。
又、温水式暖房6(温水式浴室暖房乾燥機6a、床暖房6b、6b、・・・)は、夫々、当該温水式暖房から供給される低温水が熱交換器14を通過することで加熱された高温水が再供給されることで、所定の温度を維持可能に構成される。温水供給のための水管には、適宜循環用ポンプ(不図示)が介装されている。又、温水式暖房6には、当該暖房6が設置されている部屋並びに浴室の壁面等にコントローラが設置されており、操作者が当該コントローラを操作することで、温水式暖房の動作指示や停止指示を行うことが可能である。当該指示が与えられると、循環用ポンプ及び暖房バーナ11が適宜調整され、温水式暖房6に高温水が供給されて、当該温水式暖房6が設置されている部屋或いは浴室を暖める。
尚、熱交換器13によって熱交換される前後の水温を測定するための温度計23、24、及び熱交換器13を通過する水の流量を測定するための流量計28が追い焚き系統の水管に設置されており、同様に、熱交換器14によって熱交換される前後の水温を測定するための温度計25、26及び熱交換器14を通過する水の流量を測定するための流量計29が温水式暖房系統の水管に設置されている。
本発明装置1は、上記風呂5から追い焚きのON/OFFに関する情報や、床暖房6からの床暖房のON/OFFに関する情報、温度計21〜26からの水温情報、流量計27〜29からの流量情報、が適宜与えられる構成である。尚、温度計21〜26は例えばサーミスタで構成され、流量計27〜29は例えば流量センサで構成されるものとして構わない。又、図1では流量計27〜29を高温水側に設置しているが、低温水側に設置するものとしても構わない。
<第1の実施形態>
本発明装置の第1の実施形態(以下、「本実施形態」と略称する)について、図2〜図6を参照して説明する。
図2は本実施形態における本発明装置の概略構成を示すブロック図である。図2に示されるように、本発明装置1は、第1情報取得手段31、第2情報取得手段32、制御手段33、記録手段34、用途別ガス消費量推定手段35、端末別ガス消費量推定手段36を備えて構成される。
第1情報取得手段31は、制御手段33から取得指示信号が与えられる構成であり、当該取得指示信号を取得すると、温度計21〜26、及び流量計27〜29に対して、夫々温度情報及び流量情報(以下、両情報を併せて適宜「第1情報」と称する)を当該取得手段31に対して送信するように情報送信指示を与える。温度計21〜26及び流量計27〜29は、第1情報所得手段31からの情報送信指示が与えられると、その時点における温度計の指示値、又は流量計の指示値を第1情報所得手段31に与える。第1情報取得手段31は、与えられた各温度計の指示値、及び流量計の指示値を記録手段34に格納する。尚、制御手段33は、所定のタイミングで断続的に取得指示信号を与える構成であり、例えば1分毎に第1情報取得手段31に対して当該取得指示信号を与えるものとして構わない。以下では、第1情報取得手段31は、制御手段33から1分毎に取得指示信号が与えられるものとして説明を行う。
第2情報取得手段32は、第1情報取得手段31と同様、制御手段33から取得指示信号が与えられる構成であり、当該取得指示信号を取得すると、風呂5、温水式暖房6(温水式浴室暖房乾燥機6a、床暖房6b、6b、・・・)に対して、運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表すON/OFFに関する情報(以下、適宜「第2情報」と称する)を当該取得手段32に対して送信するように情報送信指示を与える。風呂5、床暖房6は、第2情報所得手段32からの情報送信指示が与えられると、その時点における運転状態を第2情報所得手段32に与える。第2情報取得手段32は、与えられた各熱消費端末の運転状態を記録手段34に格納する。
制御手段33は、第1情報取得手段31及び第2情報取得手段32に対して、所定のタイミングで前記取得指示信号を送信する。このとき、制御手段33は第1情報取得手段31に対して取得指示信号を与えるタイミングに同期して、第2情報取得手段32に対して取得指示信号を与える。上記の例によれば、制御手段33は、第2情報取得手段32に対しても2分毎に取得指示信号を与える構成である。
記録手段34は、第1情報取得手段31からは第1情報が、第2情報取得手段32からは第2情報がそれぞれ与えられる構成であり、両情報は、逐次、時系列に記録される。このとき、追い焚き系統に関する温度情報と流量情報、及び温水式暖房系統に関する温度情報と流量情報が、夫々取得時刻又は取得タイミングを表す連番等の情報とともにテーブルとして記録されるものとしても良い。
用途別ガス消費量推定手段35は、この記録手段34から時系列に記録された第1情報を読み出し、後述する演算を行うことで、給湯暖房機が熱消費用途(追い焚き、温水式暖房)に対して高温水を提供するために消費したと推定される消費ガス量(以下、「推定ガス消費量」と称する)を算出する。この用途別ガス消費量推定手段35は、追い焚き用途、及び温水式暖房用途夫々に対して推定ガス消費量を算出する。
図3は、記録手段34に格納されている第1情報に関するテーブルである。時刻は0時から1分毎の経過時間を分単位で表記したものであり、温度、流量は、それぞれ〔℃〕、〔リットル/分〕の単位で表記されている。
図3の例によれば、1020分後〜1021分後にかけての1分間において、給湯および追い焚き機能は動作されていないものの、温水式暖房については毎分2リットルの循環が行われており、暖房バーナによって、20℃の低温水が50℃の高温水に加熱されていることが分かる。
用途別ガス消費量推定手段35は、記録手段34より図3に示されるテーブルを構成する各情報を読み出すと、追い焚き用途及び温水式暖房用途夫々に対して、以下の数1に示される式によって、直近の1分間(第1情報取得間隔時間)における推定ガス消費量を算出する。
(数1)
用途別推定ガス消費量=流量×温度差/(定数×用途別効率)
ここで、(流量×温度差)によって、当該時間内における単位時間当たり各熱消費用途で消費された熱量が算出され、この値を(定数×用途別効率)で除することで、熱消費用途に対して高温水を提供するために給湯暖房機で消費したと推定される単位時間当たりのガス量が算出される。尚、数1における定数とは、ガス量と熱量を変換するための定数であり、13A都市ガスの場合、10750〔kcal/m〕の値を利用するものとして良い。又、用途別効率とは、各用途毎に熱効率が異なるために予め用途毎に与えられている所定の定数であり、当該効率値で除することにより、実際に投入した単位時間当たりのガス量を算出できる。
用途別ガス消費量推定手段35によって用途別に算出された推定ガス消費量の値は、記録手段34に再び与えられ、記録手段34によって格納される。このとき、記録手段34では、用途別に推定ガス消費量の値の累積値が併せて格納されるものとして構わない。更に、この累積値は、1日毎に初期値(ゼロ)にクリアされるものとしても構わない。以下では、午前0時から累積値の算出を逐次行うとともに、翌日の午前0時に再び累積値を初期値に戻して、再び算出を行うものとして説明する。
図4は、記録手段34に格納されている用途別の推定ガス消費量の一例である。図4の例によれば、1020分〜1021分(午後5時〜5時1分)までの1分間における、給湯によるガス消費量は0m、追い焚きによるガス消費量は0m、温水式暖房によるガス消費量は0.0062mである。また午後5時1分までの累積ガス消費量は、夫々、給湯によるガス消費量が0.152m、追い焚きによるガス消費量が0m、温水式暖房によるガス消費量が0.0622mであることが分かる。
このように用途別ガス消費量推定手段35によって算出された用途別の推定ガス消費量が記録手段34に累積値として格納されることで、当該記録手段34を確認することにより、一日単位で各用途で利用されたガス消費量を認識することができる。
端末別ガス消費量推定手段36は、記録手段34に記録された用途別ガス消費量、及び第2情報取得手段32からの第2情報を参照して、端末別の推定ガス消費量を算出する。尚、図1に示す温水供給系統によれば、一熱消費用途に対して複数の熱消費端末を有する形態を示しているのが温水式暖房用途のみであるため、本明細書内では、端末別ガス消費量推定手段36は、専ら温水式暖房用途のガス消費量を更に端末別に細分化することを目的とする推定手段であるが、複数の熱消費端末を有する形態を示す熱消費用途に対して用いることができ、温水式暖房用途を構成する熱消費端末に限定されるものではない。
端末別ガス消費量推定手段36は、記録手段34より第2情報及び用途別推定ガス消費量を読み出し、稼動中の熱消費端末と推定ガス消費量との対応付けを行う。第2情報は、第1情報と同期して取得された情報であるため、同時刻における両情報を照合することによって対応付けを行うことができる。
図5は、記録手段34より読み出された第2情報と用途別推定ガス消費量とを対応付けてテーブル化したものの一例である。尚、用途別ガス消費量の情報については、温水式暖房用途に限定して示している。
図5によれば、1020分〜1021分の1分間に、ON状態を維持している(正確には、1020分時点でON状態であるとともに、1021分時点でもON状態である)熱消費端末は床暖房6bのみである。このため、当該1分間で消費された推定ガス消費量0.0062mは、床暖房6bによって消費されたものと推定される。
更に、図5に示すように、仮に1021分〜1022分の間に推定消費量が0.0121mであった場合、推定消費量が1020分〜1021分の値より0.0059m上昇している。このとき、各熱消費端末の第2情報を確認すると、1021分時点と1022分時点で床暖房6bは引き続きON状態が維持されており、更に、1021分時点でOFF状態であった床暖房6bが1022分時点でON状態に遷移している。このため、上昇した推定消費量0.0059mは、状態が変化した床暖房6bにより消費されたものと推定することができる。
このように、温水式暖房の推定消費量の変化と、温水式暖房用途の各熱消費端末の第2情報の遷移状態とを照合することで、各熱消費端末毎のガス消費量を推定することができ、更にこの推定結果を用途別のガス消費量と同様、推定消費量と累積値とを併せて記録手段34に記録しておくことで、たとえば一日における各熱消費端末別のガス消費量を容易に導出することができる。図6は、用途別ガス消費量に加えて、端末別のガス消費量を併せて対応付けてテーブル化したものの一例である。例えば図6に示されるテーブルを24時間毎に生成し、24時間の累積値が算出された時点で累積値のみを記録してテーブルの値を初期化するものとしても良い。
又、図1に示される構成では、追い焚き機能が起動していない場合には追い焚き系統の循環が行われないため、流量計28の指示値が所定値以上を示していない場合は、追い焚き機能が停止されており、逆に所定値以上を示している場合には、追い焚き機能が起動されているものと判断することができ、追い焚きについては第2情報を取得しない構成としても構わない。
又、上述の説明では、推定消費量の変化したタイミング間と同一のタイミング間で第2情報が変化した端末(床暖房6b)が唯一存在していれば、推定消費量の変化は当該端末の運転状態の変化によるものであると判断したが、例えば、更に次のタイミング間(図5の例でいえば1022分〜1023分)における推定消費量の変化を見ることで、1021分〜1022分の推定消費量の変化量と1022分〜1023分の推定消費量の変化量が略一致する場合には、当該推定消費量の変化が、運転状態にある床暖房6bの出力変動によるものではないと判断した上で、床暖房6bの運転状態の変化によるものであると認識する構成としても構わない。
尚、上述した本発明装置1は、例えば給湯暖房機2の制御基板上の制御用コンピュータのハードウェアを利用してソフトウェアで実装される構成としても構わないし、コンピュータで実装される専用の省エネルギ支援用ハードウェアで構成されるものとしても構わない。第2の実施形態においても同様とする。
<第2の実施形態>
以下に、本発明装置の第2の実施形態(以下、適宜「本実施形態」と称する)について、図7〜図8を参照して説明する。図7は、本実施形態における本発明装置を含む温水供給系統を概念的に示すブロック図である。図7に示すように、本実施形態における本発明装置1aは、第1の実施形態における本発明装置と比較して、更にガスメータ9からの指示値を取得可能に構成されている点が異なる。
図8は、本実施形態における本発明装置の概略構成を示すブロック図である。図8に示されるように、本発明装置1aは、図2に示される第1の実施形態における本発明装置1に加えて、更に第3情報取得手段41、及び補正手段42を備える構成である。
第3情報取得手段41は、第1情報取得手段31、及び第2情報取得手段32と同様、制御手段33から取得指示信号が与えられる構成であり、当該取得指示信号を取得すると、ガスメータ9に対してガスメータ指示値(以下、適宜「第3情報」と称する)を当該取得手段41に対して送信するように情報送信指示を与える。ガスメータ9は、第3情報取得手段41からの情報送信指示が与えられると、その時点における第3情報を第3情報取得手段41に与える。第3情報取得手段41は、与えられた第3情報を記録手段34に格納する。
このとき、制御手段33は、第1情報取得手段31及び第2情報取得手段32に取得指示信号を与えるタイミングと同期して、第3情報取得手段41に対しても取得指示信号を与えるものとする。即ち、第1の実施形態の例によれば、制御手段33は、第3情報取得手段41に対して1分毎に取得指示信号を与える構成である。
記録手段34は、第3情報取得手段41から与えられるガスメータ9のガスメータ指示値を時系列に記録する。
補正手段42は、記録手段34に格納された用途別推定ガス消費量と、第3情報の変化量とを照合し、用途別推定ガス消費量の補正を行う。例えば、図5の例で、1020分〜1021分の1分間の間における温水式暖房用途の推定ガス消費量が0.0062mと算出されている一方、1021分〜1022分の1分間の間における温水式暖房用との推定ガス消費量が0.0121mと算出されており、1020分〜1021分の1分間と1021分〜1022分の1分間との間で、推定ガス消費量が0.0059m変化している。一方、ガスメータを通過するガス流量の、同じ時間における変化量が0.0040mであった場合、推定ガス消費量の変化量がガスメータの指示値の変化量と異なっているため、用途別ガス消費量推定手段35が実測値と異なるガス消費量の変化量を推定していることとなり、給湯暖房機以外のガス消費端末のオンオフ変化や出力変化が生じていない限り矛盾を孕んでいる。このため、給湯暖房機以外のガス消費端末の影響が無視できると判断される場合には、推定したガス消費量の変化量をガスメータの指示値の変化量に変更する補正を行う。
又、推定した用途別ガス消費量の変化量が当該タイミング間におけるガスメータを通過するガス流量の変化量と一致しない場合、その差分の発生は、用途別ガス消費量を算出する際に利用した効率値(数1参照)が実態と乖離していることによるものか、ガス消費端末7によるものかを判断する必要がある。以下に、この判断処理を含めた補正手段42の補正処理について、以下に説明を行う。
補正手段42は、記憶手段34より図6に示されるようなテーブルを読み出して、各時点において稼動中の端末を認識する。このとき、稼動端末が唯一存在する場合、過去のデータを参照して当該端末が唯一稼動している連続した時間帯を検索するとともに、当該時間帯における用途別ガス消費量の変化量と総ガス消費量の変化量の相関係数を求める。そして、この相関係数の値が所定値(例えば0.95)以上であれば、給湯暖房機以外のガス消費機器のガス消費の変化量を考慮する必要がないものとし、両変化量の平均的な比率(例えば回帰分析によって求められる回帰係数)を補正係数として算定し、この補正係数の値を用いて用途別ガス消費量を補正する。一方、推定ガス消費量の変化量とガスメータ指示値の変化量との相関係数が所定値以下となる場合には、ガスメータ指示値の変化量がガス消費機器のガス消費の変化量によるものであるとして構わない。
又、稼動端末が複数存在する場合には、同じ熱消費用途に対応する端末が唯一稼動している最新の時間帯において算定された補正係数を用いて用途別ガス消費量を補正するものとして構わない。
このように補正手段42によって、ガスメータ9の指示値を用いて用途別ガス消費量が補正されることで、実際のガス消費量に近い値の推定ガス消費量を算出することができる。
更に、ガスメータ9からの第3情報を用いることによって、給湯暖房機2以外のガス消費端末7によるガス消費量についても推定することが可能となる。ガス消費端末7は、ガスコンロ等の厨房用途端末と、ガスファンヒータ等の暖房用途端末とに分けられるが、暖房負荷を利用しない夏季においては、ガス消費端末7を構成する端末の内、ガスの消費に寄与する端末は専ら厨房用途端末である。従って、夏季において、記録手段34に記録されたガス消費端末7の推定ガス消費量は、全て厨房用途(ガスコンロ等)に利用された値であることが分かる。
従って、暖房負荷を利用する冬季においては、ガス消費端末7が消費したガス消費量が夏季におけるガス消費端末7が消費したガス消費量を上回っていることが予想され、この冬季のガス消費量から冬季の給湯暖房機2で消費されたガス消費量と夏季の厨房ガス消費量(厨房ガス使用量は冬季も夏季も同量と推定する)を差し引いた値が、冬季における暖房用途のガス消費端末7によるガス消費量となる。尚、このようにして求められたガス消費量は、温水式の暖房用途(床暖房、浴室暖房乾燥機等)によるガス消費量は含まれておらず、ガスファンヒータ等の非温水式の暖房用端末によって消費されたガス消費量を指す。
記録手段34において記録された夏季におけるガス消費端末7の推定ガス消費量を分析することで、ガス消費端末7の推定ガス消費量の合計値(例えば1日間)が所定の範囲内の値である場合には全て厨房用途端末に利用された値であり、当該範囲を超える値を示す場合には、その超過分が暖房用途端末に利用された値であると推定することができる。
このように構成されることで、第1の実施形態で推定可能であった、給湯、追い焚き、温水式暖房用途の各端末に加え、更に、非温水式の暖房用途と厨房用途についてもガス消費量を推定することができ、ガス消費者がこれらの消費量を確認することで省エネ意識を高めることができる。
尚、給湯暖房機2以外のガス消費端末7によるガス消費量の推定を行う際、所定の時間毎に計測されたガスメータ9の指示値より時刻別・曜日別に平均値を算出するとともに、記録手段34に格納される用途別推定ガス消費量を時刻別・曜日別に算出した平均値との差分値を算出することで、夏季における厨房用途のガス消費量を更に厳密に推定するものとしても構わない。このように推定された厨房用途のガス消費量より(非温水)暖房用途のガス消費量を推定することで、各用途別のガス消費量の推定値の精度を上げることができる。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態(以下、適宜「本実施形態」と称する)について、図9を参照して説明を行う。図9は、本実施形態における本発明装置の概略構成を示すブロック図である。図9に示されるように、本実施形態では、温水暖房系統から各情報が与えられる本発明装置1bと、本発明装置1bから更に情報が与えられる本発明装置1cとの2装置で構成される。
本発明装置1bは、第2の実施形態における本発明装置1aと同様、第1情報取得手段31、第2情報取得手段32、制御手段33、記録手段34、及び第3情報取得手段41を備えて構成される。尚、第1の実施形態における本発明装置1のように、第3情報取得手段41を備えない構成であっても良い。
記録手段34は、第1情報取得手段31からは第1情報が、第2情報取得手段32からは第2情報が、第3情報取得手段41からは第3情報が、夫々、与えられる。この記録手段34は、着脱可能な記録媒体で構成される。
一方、本発明装置1cは、第2の実施形態における本発明装置1aと同様、用途別ガス消費量推定手段35、端末別ガス消費量推定手段36、補正手段42を備えるとともに、更に、記録手段34a、情報入力手段37を備える。
情報入力手段37は、外部より記録媒体が挿入されることで、記録媒体に記録された情報を取得するとともに、記録手段34aに当該情報を格納する。上記第1〜第3の各情報が記録された記録手段(記録媒体)34が情報入力手段37に入力されることで、記録手段34aには、第1〜第3の各情報が格納されることとなる。用途別ガス消費量推定手段35は記録手段34aより第1情報を読み出して用途別推定ガス消費量を算出するとともに、当該用途別推定ガス消費量を記録手段34aに格納する。補正手段42は、記録手段34aより用途別推定ガス消費量及び第3情報を読み出して、各々の変化量を照合することで用途別推定ガス消費量の補正を行い、当該補正後の値を記録手段34aに格納する。端末別ガス消費量推定手段36は、記録手段34aから補正後の用途別推定ガス消費量、及び第2情報を読み出して、端末別推定ガス消費量を推定し、記録手段34aに格納する。
このように構成されることにより、ガス消費者宅で測定する必要のある情報(第1〜第3の各情報)さえ記憶しておけば、推定ガス消費量の算出処理については、当該ガス消費者宅で行う必要がないため、ガス消費者宅に設置する装置サイズの縮小化を図ることができる。
又、本発明装置1cは、所定の情報に基づいて演算処理を行い、又、当該演算結果を記憶する機能に特化できるため、例えば都市ガス供給会社のサーバコンピュータ上で実装することが可能である。このようにすることで、複数のガス消費者に対するガス消費量推定処理を当該コンピュータで行うことも可能であり、システム全体の設置費用を削減することができる。
尚、上述では、着脱可能な記録媒体34を情報入力手段37より挿入することで、記録された各情報を記録手段34aに格納するものとしたが、電気通信回線を介して情報入力手段34が当該情報を受信する構成としても構わない。このとき、本発明装置1b側に送信手段を備えても良いし、都市ガス供給会社の社員がガス消費者宅を電気通信端末を携帯して訪問し、当該社員によって記録手段34に格納されている情報を電気通信端末によって情報入力手段37に対して送信するものとしても良い。
<他の実施形態>
以下に、その他の実施形態について説明を行う。
〈1〉 第1の実施形態において、用途別ガス消費量推定手段35は、記録手段34より第1情報を読み出す構成としたが、図10に示される本発明装置1dの構成のように、第1情報取得手段31より所定の時間間隔(上記例では1分間隔)で第1情報が用途別ガス消費量推定手段35に与えられるとともに、用途別ガス消費量推定手段35においてその都度用途別ガス消費量が算出されて記録手段34に格納されるとしても構わない。第2の実施形態においても同様である(図11に示される本発明装置1e参照)。
又、図2に示される本発明装置1においては、第1情報及び第2情報については記録手段34には所定の時間(例えば30分)におけるデータのみが格納されるとともに、当該時間経過後はこれらのデータは自動的に消去されるものとして構わない。このとき、用途別推定ガス消費量、及び端末別推定ガス消費量は、その都度算出処理がされるとともに、記録手段34に当該算出結果が格納されるものとする。
又、第3の実施形態において、本発明装置1b内における記録手段34には第2情報と用途別ガス消費量が記憶される一方、ガスメータ9内部にガスメータ指示値(第3情報)を格納する記録手段44が備えられており、記録手段34に格納される第2情報と用途別ガス消費量、及び記録手段44に格納される第3情報が情報入力手段37に入力されて、端末別ガス消費量が算出される構成であっても構わない(図12参照)。尚、図12において、本発明装置1fが図8における本発明装置1bに相当し、本発明装置1gが図8における本発明装置1cに相当する。
〈2〉 上述の各実施形態では、所定の時間間隔において用途別ガス消費量の変化と第2情報の変化とを照合することで、端末別推定ガス消費量を算出する構成であった。ところで、各流量計27〜29の流量測定方法によっては、実際の熱消費端末が停止状態から運転状態に移行する際、或いは、逆に運転状態から停止状態に移行する際(即ち、第2情報が変化する際)に、流量計の指示値が2段階で変化する場合がある。
図13は、ある流量計の指示値の変化と、当該流量計の指示値より推定されたある熱消費用途の推定ガス消費量の変化を表すグラフの一例である。図13(a)が流量計の指示値の変化、図13(b)が用途別ガス消費量の変化をそれぞれ示している。尚、上述の各実施形態では、流量計の指示値の時間間隔を1分としたが、ここでは一般的に時間間隔をtとして表現している。
当該流量計に対応するある熱消費端末が時刻aと時刻a+tの間のある時刻bで停止状態から運転状態に移行したとする。このとき、時刻a+tの時点では、当該熱消費端末は運転状態下にあり、運転状態の下で通常測定される流量はF2を達成しているはずであるが、実際は流量計が時刻aから時刻a+tまでに水管を流れた総流量から流量値を算出する測定方法による場合には、横縞部領域面積S1を時間間隔tで除した値である流量F1が時刻aから時刻a+tまでの間における流量として計測されることとなる。一方、時刻b以後、当該熱消費端末が運転状態を維持する場合には、時刻a+tと時刻a+2tの間に水管を流れた総流量は斜線縞部領域面積S2を時間間隔tで除した値である流量F2が時刻a+tから時刻a+2tまでの間における流量として計測される。これ以後、当該熱消費端末が運転状態を継続している間、流量計はF2を計測する。
このとき、用途別ガス消費量推定手段は、流量計の指示値に基づいて所定の演算を行うことで用途別推定ガス消費量を算出する構成であるため、時刻aから時刻a+tまでの間における流量値F1に基づく用途別推定ガス消費量W1と、時刻a+tから時刻a+2tまでの間における流量値F2に基づく用途別推定ガス消費量W2とは夫々異なる値を示すこととなる。又、時刻a−tから時刻aまでの間における流量値は0であるため、この時点における用途別推定ガス消費量は0である(図13(b)参照)。
従って、時刻aから時刻a+tまでの間における用途別ガス消費量は、時刻a−tから時刻aまでの間における用途別推定ガス消費量からW1だけ変化したことが分かるものの、この時点では当該用途に対応する熱消費端末が運転状態であるか否かの判断を行うことができない。この場合、時刻a+tから時刻a+2tまでの間における用途別ガス消費量
と時刻a−tから時刻aまでの間における用途別推定ガス消費量との変化量W2によって、当該用途に対応する熱消費端末が運転状態に移行したことを判断するものとして構わない。即ち、例えば上記の各実施形態で説明したように、1分間隔で流量情報を取得している場合において、前後1分間における用途別ガス消費量の変化量が所定値以上であるか否かの判断をするのではなく、例えば前後2分間における用途別ガス消費量の変化量が所定値以上である場合に、該当する端末によって消費されたものと判断するものとして構わない。
〈3〉 上述の各実施形態では、エネルギ媒体として都市ガスを想定したが、上述したように、エネルギ媒体が電力である場合においても同様に推定処理を行うことができる。このとき、上記給湯暖房機に対応する温水式熱源機としては、例えばヒートポンプ式給湯器が例として挙げられる。ヒートポンプ式給湯器とは、大気の熱を汲み上げて自然冷媒であるCOに伝え、それをコンプレッサによって圧縮することで高温にして、その熱で低温水を加熱して高温水を生成するシステムであり、当該高温水を各熱消費端末に提供することで、上記給湯暖房機と同様の効果を与えることができる。
このとき、第2の実施形態において、ガスメータ指示値を用いて給湯暖房機2以外のガス消費端末7によるガス消費量の推定を行ったように、電力メータ指示値を用いて、ヒートポンプ給湯器以外の電力消費端末(用途)による電力消費量の推定を行うことができる。即ち、電力消費用途を厨房、照明・動力、冷暖房と分類するとともに、一年間を冷暖房が使用されない中間季、冷房が使用される夏季、暖房が使用される冬季に分類する。そして、中間季に消費される電力は全て厨房と照明・動力によるものであるとして、この電力消費量から曜日別・時刻別に平均値を算出するとともに、この算出値を各月毎に補正することで(このときの補正係数は月毎の標準的な日照時間から算出されるものを用いるものとして構わない)、各月における厨房、照明・動力用途に利用される電力量を推定し、夏季或いは冬季においては、電力メータにおける指示値から上記推定値を差し引いた差分値が冷房或いは暖房用途に利用された電力量と推定するものとして構わない。又、曜日別・時刻別の平均値の代わりに月毎の実測値を利用するものとしても構わない。
本発明で想定される温水供給系統を概念的に示すブロック図 第1の実施形態における本発明装置の概略構成を示すブロック図 第1の実施形態における本発明装置が備える記録手段に格納されている第1情報の一例 第1の実施形態における本発明装置が備える記録手段に格納されている用途別の推定ガス消費量の一例 第1の実施形態における本発明装置が備える記録手段より読み出された第2情報と用途別推定ガス消費量とを対応付けてテーブル化したものの一例 用途別ガス消費量に加えて、端末別のガス消費量を併せて対応付けてテーブル化したものの一例 第2の実施形態における本発明装置を含む温水供給系統を概念的に示すブロック図 第2の実施形態における本発明装置の概略構成を示すブロック図 第3の実施形態における本発明装置の概略構成を示すブロック図 第1の実施形態における本発明装置の別の概略構成を示すブロック図 第2の実施形態における本発明装置の別の概略構成を示すブロック図 第3の実施形態における本発明装置の別の概略構成を示すブロック図 ある流量計の指示値の変化と、当該流量計の指示値より推定されたある熱消費用途の推定ガス消費量の変化を表すグラフの一例
符号の説明
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g: 本発明装置
2: 給湯暖房機
3: 給水源
4: 給湯負荷
5: 風呂(追い焚き)
6: 温水式暖房
6a: 温水式浴室暖房乾燥機
6b、6b、・・・: 温水式床暖房
7: ガス消費端末
8: ガス網
9: ガスメータ
10: 給湯バーナ
11: 暖房バーナ
12〜14: 熱交換器
21〜26: 温度計
27〜29: 流量計
31: 第1情報取得手段
32: 第2情報取得手段
33: 制御手段
34、34a: 記録手段
35: 用途別ガス消費量推定手段
36: 端末別ガス消費量推定手段
37: 情報入力手段
41: 第3情報取得手段
42: 補正手段
44: 記録手段

Claims (12)

  1. 熱消費用途が複数の熱消費端末を含んで構成され、供給されるエネルギ源によって流入される低温水を加熱して高温水を生成し、前記熱消費用途に提供可能に構成される温水式熱源機のエネルギ消費量分析装置であって、
    前記熱消費用途に対して供給する前記高温水に関する第1情報を所定のタイミングで時系列に取得する第1情報取得手段と、
    前記複数の熱消費端末の夫々が運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表す第2情報を前記所定のタイミングに同期して時系列に取得する第2情報取得手段と、
    前記第1情報を用いて所定の演算を行うことで、前記所定のタイミング間に前記温水式熱源機が前記熱消費用途に対して前記高温水を提供するために消費したと推定される用途別推定エネルギ消費量を算出する用途別エネルギ消費量推定手段と、
    前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した唯一の前記熱消費端末が存在する場合には、当該タイミング間に前記熱消費端末に対する高温水供給のために前記温水式熱源機によって消費されたエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定する端末別エネルギ消費量推定手段と、を備えることを特徴とするエネルギ消費量分析装置。
  2. 前記端末別エネルギ消費量推定手段が、
    前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した前記熱消費端末が存在しない場合には、同一タイミング間に稼働中の前記熱消費端末の出力の変化に伴うエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定することを特徴とする請求項1に記載のエネルギ消費量分析装置。
  3. 前記第2情報取得手段が取得した前記第2情報、前記用途別エネルギ消費量推定手段による算出結果、及び前記端末別エネルギ消費量推定手段による推定結果が時系列に記録される記録手段を有し、
    前記端末別エネルギ消費量推定手段が、当該記録手段から直前の前記第2情報、前記算出結果、及び前記推定結果を読み出して推定処理を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエネルギ消費量分析装置。
  4. 前記第1情報が、前記高温水と前記低温水の温度差に関する情報、及び前記高温水又は前記低温水の流量に関する情報で構成されることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエネルギ消費量分析装置。
  5. 前記用途別エネルギ消費量推定手段が、前記温度差と前記流量の乗算値を前記用途別に予め定められた効率値で除算することで前記用途別推定エネルギ消費量の算出処理を行うことを特徴とする請求項4に記載のエネルギ消費量分析装置。
  6. 前記熱消費用途が、輻射式暖房端末、温風式暖房端末、及び暖房乾燥端末の少なくとも一の端末で構成される温水式暖房用途を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のエネルギ消費量分析装置。
  7. 前記熱消費用途が、給湯負荷端末で構成される給湯用途、風呂追い焚き端末で構成される風呂追い焚き用途の少なくとも一用途を更に含むことを特徴とする請求項6に記載のエネルギ消費量分析装置。
  8. 熱消費用途が複数の熱消費端末を含んで構成され、供給されるエネルギ源によって流入される低温水を加熱して高温水を生成し、前記熱消費用途別に提供可能に構成される温水式熱源機のエネルギ消費量分析方法であって、
    所定のタイミングで時系列に取得された前記熱消費用途に対して供給する前記高温水に関する第1情報と、
    前記所定のタイミングに同期して時系列に取得された、前記複数の熱消費端末の夫々が運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表す第2情報と、が与えられると、
    前記第1情報を用いて所定の演算を行うことで前記所定のタイミング間に前記温水式熱源機が前記熱消費用途に対して前記高温水を提供するために消費したと推定される用途別推定エネルギ消費量を算出し、
    前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合であって、更に前記第2情報の内容が同一タイミング間に変化した唯一の前記熱消費端末が存在する場合には、当該タイミング間に当該熱消費端末に対する高温水供給のために前記温水式熱源機によって消費されたエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定するエネルギ消費量分析方法。
  9. 熱消費用途が複数の熱消費端末を含んで構成され、供給されるエネルギによって流入される低温水を加熱して高温水を生成し、前記熱消費用途別に提供可能に構成される温水式熱源機のエネルギ消費量分析方法であって、
    所定のタイミングで時系列に取得された、前記熱消費用途に対して供給する前記高温水に関する第1情報を用いて算出された、前記所定のタイミング間に前記温水式熱源機が前記熱消費用途に対して前記高温水を提供するために消費したと推定される用途別推定エネルギ消費量と、
    前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、前記所定のタイミングに同期して時系列に取得された、前記複数の熱消費端末の夫々が運転状態と停止状態の何れの状態であるかを表す第2情報と、が与えられると、
    前記所定のタイミング間の前記用途別推定エネルギ消費量の変化を確認し、所定値以上の変化が確認された場合に、更に同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した唯一の前記熱消費端末が存在する場合には、当該タイミング間に前記熱消費端末に対する高温水供給のために前記温水式熱源機によって消費されたエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定するエネルギ消費量分析方法。
  10. 前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、更に同一タイミング間に前記第2情報の内容が変化した前記熱消費端末が存在しない場合には、同一タイミング間に稼働中の前記熱消費端末の出力の変化に伴うエネルギ消費量の変化量を前記用途別推定エネルギ消費量の変化量と推定することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のエネルギ消費量分析方法。
  11. 前記温水式熱源機を含む、前記温水式熱源機に供給されるエネルギと同種のエネルギを消費する設置された全てのエネルギ消費端末で消費されたエネルギ消費量の合計値である総エネルギ消費量が前記所定のタイミングで時系列に取得されて構成される第3情報が与えられ、
    前記所定のタイミング間に前記用途別推定エネルギ消費量に所定値以上の変化が生じた場合に、当該変化量と、同一タイミング間における前記総エネルギ消費量の変化量との比較を行うとともに、当該比較結果に応じて前記用途別又は端末別に定まる補正係数を用いて前記用途別推定エネルギ消費量の算出結果の補正を行うことを特徴とする請求項8〜請求項10の何れか1項に記載のエネルギ消費量分析方法
  12. 前記温水式熱源機を含む、前記温水式熱源機に供給されるエネルギと同種のエネルギを消費する設置された全てのエネルギ消費端末で消費されたエネルギ消費量の合計値である総エネルギ消費量が前記所定のタイミングで時系列に取得されて構成される第3情報が与えられ、
    前記総エネルギ消費量と前記用途別エネルギ消費量推定手段の算出結果とを用いて、前記温水式熱源機以外のエネルギ消費端末による用途別のエネルギ消費量を推定する請求項8〜請求項11の何れか1項に記載のエネルギ消費量分析方法。
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