JP2007265088A - 写真画像判別システム、判別基準生成装置、写真画像判別装置、写真画像判別方法、およびプログラム - Google Patents

写真画像判別システム、判別基準生成装置、写真画像判別装置、写真画像判別方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】カメラマンが、画像処理において補正処理対象とならない写真画像データを、特段のスキルを有さなくとも判別できるシステムを提供する。
【解決手段】写真画像の発注元において、過去に欠陥画像と主観的に判断した画像に基づき、発注元において欠陥画像と判断されるか否かの判別基準となる欠陥プロファイルが作成され、発注先のカメラマンに与えられる。発注を受けたカメラマンは、撮影して得た撮影画像が、発注元において欠陥画像とされるか否かの判別を該欠陥プロファイルを用いて行う。これにより、カメラマンは、特段のスキルを有さなくとも、納品に先立って、納品しようとする写真画像が欠陥画像とされるか否かの判別を、発注元に応じた基準でもって確実に行うことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する写真画像判別システム、特に、写真画像の発注を受けたカメラマンが、撮影画像が発注元の処理態様に沿った写真画像であるか否かを判別する際に好適な写真画像判別システムに関する。
近年のデジタルカメラの隆盛に伴い、商業印刷物用の写真もデジタル化が進んでいる。具体的には、発注元から発注を受けたカメラマンが発注元の求めに沿った写真をデジタルカメラによって撮影し、得られた写真についてデジタルデータ(写真画像データ)の形式でこれを納品すると、発注元の(あるいは発注元から依頼された第三者である)画像処理オペレータがこれを写真素材として用いて印刷物用のレイアウトデータを作製する、というワークフローが一般的なものとなっている。なお、撮影で得られた写真画像データには通常、該データに関する種々のプロパティ(撮影に用いたカメラの機種、解像度、ISO感度設定、撮影日時、色空間プロファイルなど)も例えばEXIFデータなどの形式にて付加されてなり、後工程において処理の参考とされることもある。
上述のワークフローにおいては、納品された写真画像データが撮影時のRAWデータやRGBデータの形式のままで使用されることはほとんどなく、編集処理の段階においてそのデータ形式や画像内容や画像品質などに応じた所定の画像処理(補正処理)を行ったうえで使用される場合が通常である。
一方、画像データの画質が、印刷など所定の処理を行ってもよいか否かを判定し、処理を行ってもよいとする画像データを選別できる技術はすでに公知である(例えば、特許文献1参照)。
また、撮影の際に用いられた撮影モードと、実際に撮影された画像内容との不整合に基づく印刷結果の不具合を解消するために、撮影された画像の画像特徴量に基づいて適正な印刷処理を行うとともに、本来使用すべき撮影モードを設定できる技術もすでに公知である(例えば、特許文献2参照)。
さらには、画像の補正処理に用いる補正用画像が、適正なものであるか否かを判定することができる技術もすでに公知である(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−65266号公報 特開2004−178211号公報 特開2001−351091号公報
カメラマンから納品され編集処理に供された写真画像データのなかには、上述のような補正処理をいかに行っても仕上がりが不自然なものとなるため使用が困難なものや、画像処理に多大な手間と労力が必要となるためにコストに見合わないものなどがある。そのような写真画像データに対して補正処理を行うことは無駄であるので避けられるべきである。一方で、カメラマンによる写真の撮り直しを行うことは、コストを増大させるとともにスケジュール遅延を引き起こす等の問題を生じさせる。
当然ながら、そのような補正処理が困難な写真画像データをカメラマンが納品しなければ、このような問題は生じることはない。しかしながら、その状況を確実に実現するには次のような問題がある。
第1には、カメラマンは自分が撮影して得た写真画像データの画像内容(表現内容)が発注意図に沿うか否かについての判断は行えるものの、個々の写真画像データについて、補正処理が困難であるか否かを個別具体的に判断するスキルを、必ずしも有してはいないという問題がある。これは、従前からのフィルムを用いたアナログ写真の場合には、カメラマンに必要とされてはいなかったスキルである。
第2には、補正処理を適用可能か否かの判断基準は、補正処理を担うオペレータの主観やスキルなどによっても異なり、カメラマン側で一律に規定することが難しく、個々の発注元や場合によっては画像処理の(あるいは補正処理のみの)担当者ごとに異なる基準で対応しなければならないという問題がある。
例えば、ある写真画像がフォーカスが合っていないピンボケ画像と判断される場合を、担当者のスキルの程度に応じて考えてみると以下のようになる。なお、ピンボケ画像に対しては、シャープネス処理(画像鮮鋭化処理)のパラメータをピンボケの度合いに応じて調整するという補正処理を行うことで、その解消が図られるのが一般的である。
(1)ピンボケ画像に対する補正処理のスキルが全くない担当者の場合は、ある写真画像がピンボケ画像であると認識すれば直ちに該写真画像を欠陥と判断することになる。
(2)シャープネス処理のゲインに係るパラメータの調整についてのスキルは有するが、マスクサイズに係るパラメータの調整についてのスキルを有していない担当者であれば、ゲインに係るパラメータの調整だけでは対応できないピンボケ画像を、欠陥と判断することになる。
(3)シャープネス処理の全般的なパラメータの調整についてスキルを有する担当者であれば、シヤープネス処理のパラメータをいかように調整しても対応できないピンボケ画像のみを欠陥とすることになる。
また、ある写真画像がノイズが多すぎる画像と判断される場合については、フィルタ処理およびシャープネス処理に関するスキルの程度によって判断結果が異なることになる。一方、ある写真画像が明るさ不足あるいは明るさ過剰な画像であると判断される場合については、トーン変更処理に関するスキルの程度によって判断結果が異なることになる。
あるいは、処理用リソースの充実度や担当部門の処理ポリシーによって判断基準が異なる場合もある。例えば、特定の画像処理ソフトを有していればそれを用いて処理可能であるという場合や、A社では補正処理の対象範囲とされていても、B社ではコストパフォーマンス等の関係から処理対象外と定められており、より品質のよいものが要求されている、という場合などがこれにあたる。
特許文献1ないし特許文献3に開示された技術はいずれも、ある基準に基づいて画像内容の良否の判定を行う点においては共通するが、上述の問題点を解決することを意図した技術ではなく、当然ながら、特許文献1ないし特許文献3においては、係る問題点の解決手段に関する記載も示唆もなされてはいない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、カメラマンが、画像処理において補正処理対象とならない写真画像データを、特段のスキルを有さなくとも判別できるシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する写真画像判別システムであって、a-1)複数の写真画像データを蓄積可能な基準画像データベースと、a-2)所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データを、欠陥基準画像データとして前記欠陥の種別と関連付けて前記基準画像データベースに登録する登録手段と、a-3)前記欠陥基準画像データに基づいて前記欠陥基準画像データを特徴付ける基準画像特徴量を取得し、前記基準画像データベースに前記欠陥基準画像データと関連付けて蓄積する基準画像分析手段と、a-4)ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難と判断されるか否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、前記基準画像データベースに蓄積されている前記画像特徴量に基づいて生成する欠陥プロファイル生成手段と、a-5)前記欠陥プロファイルを送出する送出手段と、を備えることを特徴とする少なくとも1つの判別基準生成装置と、b-1)複数の写真画像データを蓄積可能な撮影画像データベースと、b-2)複数の欠陥プロファイルを蓄積可能な欠陥プロファイルデータベースと、b-3)所定の撮影手段にて取得された写真画像データである撮影画像データを取得して、前記撮影画像データベースに蓄積する撮影画像取得手段と、b-4)前記少なくとも1つの欠陥プロファイル生成装置から送出される前記欠陥プロファイルを取得して、前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積する欠陥プロファイル取得手段と、b-5)前記撮影画像データベースに蓄積されている少なくとも1つの前記撮影画像データから選択された判別対象撮影画像データについて、当該判別対象撮影画像データを特徴付ける撮影画像特徴量を取得する撮影画像分析手段と、b-6)前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積されている少なくとも1つの前記欠陥プロファイルから選択された欠陥プロファイルに基づいて、前記判別対象撮影画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難と判断されるか否かを判別する画像判別処理を行う画像判別手段と、を備えることを特徴とする少なくとも1つの欠陥画像判別装置と、を有することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の写真画像判別システムであって、前記撮影画像分析手段において取得する前記撮影画像特徴量の種類が、前記画像判別処理に用いられる前記欠陥プロファイルの記述内容に基づいて定められる、ことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の写真画像判別システムであって、前記欠陥プロファイル形成手段における前記欠陥プロファイルの生成が、特定の欠陥種別が関連付けられている前記欠陥基準画像データを対象として行われる、ことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する写真画像判別システムにおいて前記判別基準を生成する装置であって、複数の写真画像データを蓄積可能な基準画像データベースと、所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データを、欠陥基準画像データとして前記欠陥の種別と関連付けて前記基準画像データベースに登録する登録手段と、前記欠陥基準画像データに基づいて前記欠陥基準画像データを特徴付ける基準画像特徴量を取得し、前記基準画像データベースに前記欠陥基準画像データと関連付けて蓄積する基準画像分析手段と、ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断される否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、前記基準画像データベースに蓄積されている前記画像特徴量に基づいて生成する欠陥プロファイル生成手段と、前記欠陥プロファイルを所定の画像判別装置に対して送出する送出手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する写真画像判別システムにおいて前記写真画像データの判別を行う装置であって、複数の写真画像データを蓄積可能な撮影画像データベースと、少なくとも1つの判別基準生成装置によって所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データに基づいて作成され、ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、複数蓄積可能な欠陥プロファイルデータベースと、所定の撮影手段にて取得された写真画像データである撮影画像データを取得して、前記撮影画像データベースに蓄積する撮影画像取得手段と、前記少なくとも1つの判別基準生成装置から送出される前記欠陥プロファイルを取得して、前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積する欠陥プロファイル取得手段と、前記撮影画像データベースに蓄積されている少なくとも1つの前記撮影画像データから選択された判別対象撮影画像データについて、当該判別対象撮影画像データを特徴付ける撮影画像画像特徴量を取得する撮影画像画像分析手段と、前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積されている少なくとも1つの前記欠陥プロファイルから選択された欠陥プロファイルに基づいて、前記判別対象撮影画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かを判別する画像判別処理を行う画像判別手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の写真画像判別装置であって、前記欠陥画像判別装置が、前記所定の撮影手段と一体に設けられてなる、ことを特徴とする。
また、請求項7の発明は、所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する方法であって、所定の画像処理部門に備わり、コンピュータに所定のプログラムが読み込まれ実行されることによって実現されてなる第1の処理装置によって、所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データを、欠陥基準画像データとして前記欠陥の種別と関連付けて前記第1の処理装置に備わる基準画像データベースに登録する登録工程と、前記第1の処理装置を用いて、前記欠陥基準画像データに基づいて前記欠陥基準画像データを特徴付ける基準画像特徴量を取得し、前記基準画像データベースに前記欠陥基準画像データと関連付けて蓄積する基準画像分析工程と、ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、前記基準画像データベースに蓄積されている前記画像特徴量に基づいて生成する欠陥プロファイル生成工程と、前記欠陥プロファイルを前記第2の処理装置に送出する送出工程と、を実行し、前記画像処理部門からの発注に応じて写真画像データを納品する納品者に所有される、コンピュータに所定のプログラムが読み込まれ実行されることによって実現されてなる第2の処理装置によって、所定の撮影手段にて取得された写真画像データである撮影画像データを取得して、前記第2の処理装置に備わる撮影画像データベースに蓄積する撮影画像取得工程と、前記第1の処理装置から送出される前記欠陥プロファイルを取得して、前記第2の処理装置に備わる欠陥プロファイルデータベースに蓄積する欠陥プロファイル取得工程と、前記撮影画像データベースに蓄積されている少なくとも1つの前記撮影画像データから判別対象撮影画像データを選択する選択工程と、前記判別対象撮影画像データを特徴付ける撮影画像特徴量を取得する撮影画像分析工程と、前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積されている少なくとも1つの前記欠陥プロファイルから対象欠陥プロファイルを選択する工程と、前記判別対象撮影画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かを前記対象欠陥プロファイルに照らして判別する画像判別処理を行う画像判別工程と、を実行する、ことを特徴とする。
また、請求項8の発明は、プログラムがコンピュータにおいて実行されることにより、前記コンピュータを請求項4に記載の判別基準生成装置として機能させることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、プログラムがコンピュータにおいて実行されることにより、前記コンピュータを請求項5または請求項6に記載の写真画像判別装置として機能させることを特徴とする。
請求項1ないし請求項3、および請求項7の発明によれば、写真画像の発注元において、過去に欠陥画像と主観的に判断した画像に基づき、発注元において欠陥画像と判断されるか否かの客観的な判別基準となる欠陥プロファイルが作成され、発注先のカメラマンに与えられる。カメラマンは、撮影して得た撮影画像が発注元において欠陥画像と判断されるか否かの判別を、該欠陥プロファイルを用いて行うことができる。これにより、カメラマン自身が特段のスキルを有さなくとも、発注元への納品に先立って、納品しようとする写真画像が欠陥画像と判断されるか否かの判別を、発注元に応じた基準でもって確実に行うことができるようになる。
特に、請求項2の発明によれば、欠陥プロファイルで対象となっている画像特徴量のみを分析処理の対象とするので、画像判別に伴う処理が効率化される。
特に、請求項3の発明によれば、欠陥種別に応じた写真画像に基づいて欠陥プロファイルが作成されるので、写真画像の内容により則した判別基準を得ることができ、より実効的な画像判別処理を行うことができる。
また、請求項4および請求項8の発明によれば、写真画像の発注元において、過去に欠陥画像と主観的に判断した画像に基づき、発注元において欠陥画像と判断されるか否かの客観的な判別基準となる欠陥プロファイルを作成することができる。該欠陥プロファイルを発注先のカメラマンに与えると、カメラマンは、撮影して得た撮影画像が発注元において欠陥画像とされるか否かの判別を、該欠陥プロファイルを用いて行うことができる。これにより、カメラマン自身が特段のスキルを有さなくとも、発注元への納品に先立って、納品しようとする写真画像が欠陥画像と判断されるか否かの判別を、発注元に応じた基準でもって確実に行うことができるようになる。
また、請求項5、請求項6、および請求項9の発明によれば、写真画像の発注元において、過去に欠陥画像と主観的に判断した画像に基づき生成された、発注元において欠陥画像と判断されるか否かの客観的な判別基準となる欠陥プロファイルに基づいて、カメラマンが、撮影して得た撮影画像が発注元において欠陥画像とされるか否かの判別を、該欠陥プロファイルを用いて行うことができる。これにより、カメラマン自身が特段のスキルを有さなくとも、発注元への納品に先立って、納品しようとする写真画像が欠陥画像と判断されるか否かの判別を、発注元に応じた基準でもって確実に行うことができるようになる。
特に、請求項6の発明によれば、撮影と画像判別とを一の装置を用いて連続的に行えるので、処理が効率化される。
<システムの概要>
図1は、本実施の形態に係る欠陥画像判別システム1の構成を模式的に示す図である。欠陥画像判別システム1は、欠陥プロファイル生成装置2と、欠陥画像判別装置3とから構成される。欠陥画像判別システム1は、例えば所定の印刷物編集装置4により商業印刷物のデザインやレイアウトを担う部門(編集処理部門)などの発注元から写真素材の発注を受けたカメラマンが、デジタルカメラ5にて撮影を行うことで取得した写真画像について、そのデジタルデータが、発注元あるいはその委託を受けた部門において行われる前処理としての補正処理が困難なデータであると判断されるかどうかの判別を、カメラマン自身が納品前に行うためのシステムである。なお、本実施の形態においては、係る補正処理が困難であることを「欠陥がある」などと称し、欠陥があるとされる写真画像を「欠陥画像」、写真画像データを「欠陥画像データ」とそれぞれ称することとする。
なお、図1においては、欠陥画像判別システム1が欠陥プロファイル生成装置2と、欠陥画像判別装置3とを1つずつ含む場合について示しているが、それぞれの装置の数はこれに限定されるものではない。例えば、カメラマンが相異なる発注元のそれぞれから発注を受けるような場合もあり得るが、係る場合には、発注元ごとに欠陥プロファイル生成装置2が備わる態様が想定される。また、1つの発注元が複数のカメラマンに写真画像を発注するような場合もあり得るが、係る場合には、カメラマンごとに欠陥画像判別装置3が備わる態様が想定される。
<欠陥プロファイル生成装置>
欠陥プロファイル生成装置2は、主として商業印刷物のデザインやレイアウトを担う部門(編集処理部門)など、カメラマンに対して写真素材を発注する発注元の立場にあるとともに、納品された写真素材に対して編集処理の前処理として補正処理を行う部門や、該補正処理を委託された部門において、写真素材の発注にあたって用いられる装置である。欠陥プロファイル生成装置2は、カメラマンから納品された写真画像のうち、欠陥画像に該当すると発注元において画像処理の担当者(あるいは補正処理のみの担当者、以下同様)が判定した写真画像(これを「欠陥基準画像」とも称する)についてのデジタルデータ(これを、「欠陥基準画像データ」とも称する)を蓄積し、その蓄積内容に基づいて、補正処理が困難である写真画像データの基準を客観的に表現する欠陥プロファイルを作成する処理を担う。
欠陥プロファイル生成装置2は、コンピュータによって実現される装置である。すなわち、該コンピュータに読み込まれてなる図示しない欠陥プロファイル作成用プログラムが実行されることにより、該コンピュータのCPU、ROM、RAMなどの制御部およびその他の各部の作用によって後述する種々の機能的構成要素が実現されることで、該コンピュータが欠陥プロファイル生成装置2としての機能を有するものとなる。欠陥プロファイル生成装置2は、図示しない該コンピュータのデータ入出力手段により、装置外部とのデータの授受が可能に構成されてなる。また、好ましくは、欠陥プロファイル生成装置2は、印刷物の編集を担う印刷物編集装置4とデータの授受が可能な態様とされてなる。ここで、印刷物編集装置4は、例えばコンピュータに所定の印刷物編集用プログラムなどが実行されることで実現されてなるものである。
あるいは、印刷物編集用プログラムなど他のプログラムがすでに実行可能とされてなるコンピュータに欠陥プロファイル作成用プログラムが読み込まれ、実行されることで、該コンピュータが印刷物編集装置その他の装置として機能しつつ、欠陥プロファイル生成装置2としても機能する態様であってもよい。
あるいは、欠陥プロファイル作成用プログラムは、必ずしも独立のプログラムとして動作する必要はなく、例えば、印刷物編集用プログラムのプラグインプログラムとして動作する態様であってもよい。
つまりは、印刷物編集装置4と欠陥プロファイル生成装置2とが一体のものとして構成される態様であってもよい。
なお、以降においては、説明の簡単のため、欠陥プロファイル生成装置2として機能するコンピュータが汎用的に備えるいずれも図示しないCPU、ROM、RAMなどの制御部、マウスやキーボードなどの操作部、ディスプレイなどの表示部、ハードディスクなどの記憶部、外部の装置との間で種々のデータの送受信を担う、例えばLANやUSB接続などとのインターフェース部、さらには、DVD−RAMやRVD−RW、あるいはマイクロドライブなどといった可搬性の記録媒体との間でデータのリード/ライトを行うリード/ライト部などについて、欠陥プロファイル生成装置2が備えるものとして説明する。好ましくは、欠陥プロファイル生成装置2における種々の操作、例えば、後述する欠陥画像の登録処理、欠陥プロファイル生成処理などに係る所定の指示は、GUIを介して行われる。すなわち、操作部を介して種々の処理用の処理メニューが表示部に呼び出され、その表示内容に基づいて処理条件の設定や処理の実行指示が行えるようになっている。
係る欠陥プロファイル生成装置2においては、欠陥プロファイル作成用プログラムが実行されることにより、機能的構成要素として、欠陥基準画像登録手段21と、欠陥基準画像分析手段22と、欠陥基準画像データベース23と、欠陥プロファイル生成手段24と、欠陥プロファイル送出手段25とが、主として実現される。
欠陥基準画像登録手段21は、発注元の画像処理の担当者が欠陥基準画像データを欠陥基準画像データベース23に登録するための処理を担う手段である。すなわち、画像処理の担当者がなんらかの欠陥がある欠陥画像に該当すると判断した写真画像についての写真画像データを、欠陥基準画像データとすべく取得し、これを欠陥基準画像データベース23に登録するための処理を担う。
例えば、画像処理の担当者が、「ピンボケである」、「ノイズが多すぎる」、「明るさ不足である」、「明るさ過剰である」などといった欠陥があると主観的に判断した写真画像について、写真画像データが登録される。
欠陥にはいくつか類型があるので、好ましくは、代表的な類型が「欠陥種別」としてあらかじめ設定され、係る「欠陥種別」の中から少なくとも1つを選択し、該欠陥内容と写真画像データとを関連付けることによって登録を行うようにされてなる。例えば、上述した4つの欠陥の場合であれば、「ボケ欠陥」、「ノイズ欠陥」、「明るさ不足欠陥」、「明るさ過剰欠陥」などといった「欠陥種別」が想定される。欠陥基準画像データの登録時には、それらの中からその欠陥の内容に合致する「欠陥種別」が選択されることになる。あるいはさらに、写真画像の代表的な画像の内容(典型的には被写体の内容)が類型化されてなり、それぞれの類型を示す「画像種別」についても、いずれかを選択して関連付けるようにされていてもよい。
写真画像データの取得は、例えば、操作部からなされる所定の実行指示に応答して、インターフェース部を介して該写真画像データの格納元から直接に行う態様であってもよいし、該写真画像データを記憶した記憶媒体からリード/ライト部にて取得する態様であってもよい。例えば、欠陥プロファイル生成装置2が印刷物編集装置4とデータ授受が可能に構成されている場合であれば、印刷物編集装置4における印刷物の編集処理の過程で欠陥画像であると判断される写真画像があった場合に、逐次そのデジタルデータを印刷物編集装置4から読み込んで登録される。あるいは、多くの写真画像データを読み込み、その中からなんらかの欠陥内容を含むと判断される写真画像データをユーザーが選択して、欠陥基準画像データとして登録することができる態様であってもよい。
なお、本実施の形態において欠陥基準画像データとして取り扱われる写真画像データのデータ形式と、デジタルカメラ5で取得される撮影画像データのデータ形式とは、同じであることが、処理の簡単のためには好ましい。ただし、後述する種々の処理に際し、適宜に変換処理を施すことで同様に処理可能である場合には、これに限られるものではない。
欠陥基準画像分析手段22は、欠陥基準画像データが欠陥基準画像データベース23に登録される際に、その画像特徴を定量的に表現する画像特徴量を所定の演算処理などによって取得する処理(これを、「欠陥分析処理」とも称する)を担う手段である。欠陥分析処理の結果は、個々の欠陥基準画像データと関連付けて欠陥基準画像データベース23に記憶される。欠陥分析処理の詳細については後述する。
欠陥基準画像データベース23は、例えばリレーショナル型のデータベースである。欠陥基準画像データベース23には、上述のように、欠陥基準画像データとその画像特徴量とが、あるいはさらに欠陥内容が関連付けて登録され、蓄積される。換言すれば、欠陥基準画像データベース23には、発注元の画像処理の担当者が欠陥画像であると「主観的に」判断した写真画像データに関する画像特徴量が、その写真画像データともども蓄積されていくことになる。
欠陥プロファイル生成手段24は、欠陥プロファイルを生成する処理を担う手段である。すなわち、欠陥プロファイル生成手段24は、欠陥基準画像データベース23の蓄積内容に基づいて、発注元において補正処理が困難である写真画像データの基準を客観的に表現する情報である欠陥プロファイルを生成する処理を担う。欠陥プロファイルとは、欠陥画像であるか否かを判断するしきい値を画像特徴量ごとに所定の設定基準に従って客観的に定めてなるデータである。欠陥プロファイルについての詳細は後述する。
操作部を介して処理条件の設定指示と処理の実行指示が与えられると、欠陥プロファイル生成手段24はこれらに応答し、欠陥基準画像データベース23に蓄積されてなる欠陥基準画像データの全てあるいは特定の一部についての画像特徴量のデータを抽出し、これに基づいて、欠陥プロファイルを生成する。
欠陥プロファイルのデータ形式については、欠陥プロファイル生成装置2および欠陥画像判別装置3において認識可能なものであれば、特段の制限はない。例えば、テキスト形式やXML形式などのデータであってもよいし、バイナリー形式のデータであってもよい。
欠陥プロファイル送出手段25は、生成された欠陥プロファイルを、欠陥画像判別装置3に対して送出可能に保持するとともに、実際に送出処理を担う手段である。好ましくは、欠陥プロファイル生成装置2は、インターフェース部を介してインターネット接続されてなり、操作部を介した所定の送出指示に応じて、あるいは欠陥画像判別装置3からの送出要求に応答して、欠陥プロファイルをインターネットを通じて送出する。例えば、電子メールの形式にて送出する態様であってもよいし、FTPやHTTPなどの所定のプロトコルに従ってデータ送出を行う態様であってもよい。あるいは、所定の記憶媒体に欠陥プロファイルを記憶して、欠陥画像判別装置3の使用者(通常はカメラマン)に受け渡す態様であってもよい。
<欠陥画像判別装置>
欠陥画像判別装置3は、主として商業印刷物に使用される写真を撮影するカメラマン、つまりはプロのカメラマンによって、あるいはその事務的処理を担う部門によって使用される装置である。つまりは、写真画像の発注を受け、これに沿った写真画像を納品する立場にあるもの(納品者)が使用することを前提とする装置である。欠陥画像判別装置3は、欠陥プロファイル生成装置2にて作成された欠陥プロファイルに基づいて、カメラマンが撮影によって得た写真画像データが補正処理な欠陥画像データに該当するか否かを判別する処理を担う。
欠陥画像判別装置3は、コンピュータによって実現されるのがその好適な一態様である。すなわち、該コンピュータに読み込まれてなる図示しない欠陥画像判別用プログラムが実行されることにより、該コンピュータのCPU、ROM、RAMなどの制御部およびその他の各部の作用によって後述する種々の機能的構成要素が実現されることで、該コンピュータが欠陥画像判別装置3としての機能を有するものとなる。欠陥画像判別装置3は、図示しない該コンピュータのデータ入出力手段により、欠陥プロファイル生成装置2やデジタルカメラ5、あるいはさらにその他の装置との間でデータの授受が可能に構成されてなる。
あるいは、欠陥画像判別装置3は、所定のインターフェースを通じて、あるいは種々の記録媒体を介して他の装置との間でデータ授受可能な種々の携帯情報端末において実現される態様であってもよい。また、デジタルカメラ5のクレイドルが、コンピュータと接続されることで、欠陥画像判別装置3の機能の全部または一部を備えるように構成されていてもよい。さらには、デジタルカメラ5そのものが、欠陥画像判別装置3が組み込まれるように構成されてなる態様であってもよい。係る場合、撮影と画像判別とを一の装置を用いて連続的に行えるので、処理が効率化される。カメラマンが所持するうえで不具合のない程度の可搬性を有していれば、その他の構成態様であってもよい。
ただし、以降においては、説明の簡単のため、欠陥画像判別装置3は所定のコンピュータにおいて実現されてなる場合について説明するものとする。他の態様についても、種々の処理のための操作対象や操作内容は異なるとしても、本質的な処理内容については同様に実現される。
また、欠陥プロファイル生成装置2の場合と同様に、欠陥画像判別装置3の機能を実現するコンピュータが汎用的に備えるいずれも図示しないCPU、ROM、RAMなどの制御部、マウスやキーボードなどの操作部、ディスプレイなどの表示部、ハードディスクなどの記憶部、外部の装置との間で種々のデータの送受信を担う、例えばLANやUSB接続などとのインターフェース部、さらには、DVD−RAMやRVD−RW、あるいはマイクロドライブなどといった可搬性の記録媒体との間でデータのリード/ライトを行うリード/ライト部などについて、欠陥画像判別装置3が備えるものとして説明する。
係る欠陥画像判別装置3においては、欠陥画像判別用プログラムが実行されることにより、機能的構成要素として、撮影画像取得手段31と、撮影画像データベース32と、欠陥プロファイル取得手段33と、欠陥プロファイルデータベース34と、撮影画像分析手段35と、撮影画像判別手段36とが、主として実現される。好ましくは、欠陥画像判別装置3における種々の操作、例えば、後述する撮影画像の取得処理、撮影画像分析処理、撮影画像判別処理などに係る所定の指示は、GUIを介して行われる。すなわち、操作部を介して種々の処理用の処理メニューが表示部に呼び出され、その表示内容に基づいて処理条件の設定や処理の実行指示が行えるようになっている。
撮影画像取得手段31は、カメラマンがデジタルカメラ5にて撮影することで得られる写真画像データ(これを「撮影画像データ」とも称する)を、デジタルカメラ5から取得して、撮影画像データベース32に登録するための処理を担う手段である。撮影画像データの取得は、デジタルカメラ5をインターフェース部にUSB接続などの態様で直接に接続して行う態様であってもよいし、デジタルカメラ5において使用可能な記録媒体に該撮影画像データをいったん記憶したうえで、該記憶媒体からリード/ライト部にて取得する態様であってもよい。あるいは、リード/ライト部を介して、所定の記憶媒体に記憶された欠陥プロファイルを読み込む態様であってもよい。いずれの場合も、操作部を介して与えられる実行指示に基づき処理が行われる。
撮影画像データベース32は、上述のようにして取得された撮影画像データを蓄積する蓄積手段である。好ましくは、撮影画像データに付されているEXIFデータを利用することによる撮影画像データの検索を、実行可能とする。
欠陥プロファイル取得手段33は、欠陥プロファイル生成装置2から送出された欠陥プロファイルを取得して、欠陥プロファイルデータベース34に登録する処理を担う。好ましくは、欠陥画像判別装置3は、インターフェース部を介してインターネット接続されており、インターネットを通じ欠陥プロファイル生成装置2から送出された欠陥プロファイルをその送出態様に応じて取得可能とする。操作部を介して与えられる実行指示に基づき処理が行われる態様であってもよいし、インターネット経由などの場合であれば、欠陥プロファイル生成装置2からの送出を検知した時点で、登録までを自動的に行うようになっていてもよい。
欠陥プロファイルデータベース34は、上述のように取得された欠陥プロファイルを蓄積する蓄積手段である。係る欠陥プロファイルデータベース34を備えることにより、欠陥画像判別装置3は、複数の発注元やあるいはさらに画像処理の担当者ごとに生成された相異なる複数の欠陥プロファイルを蓄積可能とされてなる。
撮影画像分析手段35は、操作部を介して選択された、撮影画像データベース32に蓄積されている特定の撮影画像データを対象に、操作部を介した所定の実行指示に応答して、その画像特徴を定量的に表現する画像特徴量画像特徴量を所定の演算処理などによって取得する処理(これを、「撮影画像分析処理」とも称する)を担う手段である。例えば、カメラマンがある発注元からの発注を受けて撮影を行って得た撮影画像データについて、これを納品の候補とする場合に、該写真画像データに対して、係る撮影画像分析処理が施される。撮影画像分析手段35において取得される画像特徴量は、欠陥プロファイル生成装置2の欠陥基準画像分析手段22において取得される画像特徴量と同種のものである。撮影画像分析処理の結果は、撮影画像判別手段36に供される。撮影画像分析処理の詳細については後述する。
撮影画像判別手段36は、撮影画像分析処理がなされた撮影画像データについて、補正処理が困難なデータであるか否かを判別する処理(「画像判別処理」とも称する)を担う手段である。例えば、上述のようにカメラマンがある発注元への納品の候補としてある撮影画像データを選択し、撮影画像判別処理の対象とした場合、撮影画像判別手段36は、操作部を介した所定の指示に応答して、係る撮影画像データに係る撮影画像分析処理の結果とあらかじめ該発注元から取得した欠陥プロファイルとを比較する。そして、欠陥プロファイルに規定されている複数の基準のうちいずれか1つにでも該当するものがあれば、撮影画像判別手段36は、該撮影画像データについては、発注元に納品した場合に欠陥画像データとして取り扱われるものと判別する。画像判別処理の詳細については後述する。
撮影画像判別手段36によって画像判別処理を行うことによって、カメラマンは、自らが撮影して得た撮影画像データが、発注元において欠陥画像とされるか否かを納品に先立って知ることができるので、補正処理困難で欠陥画像であると判断されることのない撮影画像データを、確実に納品することができるようになる。
<分析処理>
次に、欠陥基準画像分析手段22および撮影画像分析手段35において行われる欠陥基準画像分析処理および撮影画像分析処理の詳細について説明する。なお、これらの処理は、その実施主体および処理対象が異なるだけで、処理の内容そのものは基本的に同じであるので、ここでの説明においては、これらの処理を単に「分析処理」と称し、併せて説明することとする。
係る分析処理は、上述したように、対象となる写真画像(欠陥基準画像あるいは撮影画像)の種々の画像特徴を定量的に表現する画像特徴量を取得する処理である。算出する画像特徴量としては、例えば、エッジ量に基づいて定まるエッジ量最大値およびエッジ量平均値、ノイズ量に基づいて定まるノイズ量平均値、画素の色濃度値に基づいて定まる画素平均値などがある。
エッジ量とは、写真画像におけるエッジの形成に対する各画素の寄与を示す量である。例えば、公知のラプラシアンフィルタ処理を分析処理の対象である写真画像データに対して画素単位に施し、画素ごとに得られた値をそれぞれ絶対値化したうえで得られる値をエッジ量とすることができる。エッジ量最大値およびエッジ量平均値は、それぞれ、そのようにして求められたエッジ量の最大値と平均値である。
ノイズ量とは、写真画像におけるノイズの形成に対する各画素の寄与を示す量である。例えば、公知のメディアンフィルタ処理を分析処理の対象である写真画像データに対して画素単位に施し、原写真画像データとの差分データを生成し、画素ごとに得られた値をそれぞれ絶対値化したうえで得られる値をノイズ量とすることができる。ノイズ量平均値は、そのようにして求められたノイズ量の平均値である。
画素平均値とは、写真画像全体の平均的な色濃度値を示す値である。例えば、分析処理の対象である写真画像データを構成する全ての画素、全ての色成分についての色濃度値の平均値を求めることで得られる。あるいは、色成分ごとに求められる態様であってもよい。
これらに加えて、各色成分についてある値以上の色濃度値を有する画素の全ての画素に対する比率に相当する特定色画素比や、写真画像の最も明るい画素と最も暗い画素との色濃度値の差分を演算することで得られるコントラスト値や、写真画像を構成する全ての画素が有する彩度の最大値である最大彩度値などについても、画像特徴量として取得する態様であってもよい。
係る分析処理を欠陥基準画像分析手段22が欠陥分析処理として行う場合には、欠陥基準画像データベース23への登録の対象とされた欠陥基準画像データを対象に分析処理が行われる。処理の結果得られた画像特徴量は、欠陥基準画像データと関連付けて欠陥基準画像データベース23に蓄積される。なお、欠陥基準画像データの登録の際に、欠陥基準画像分析処理において算出する画像特徴量を選択可能とされていてもよい。あるいは、欠陥種別を選択して登録する場合に、欠陥種別に応じて算出する画像特徴量が特定される態様であってもよい。
また、係る分析処理を撮影画像分析手段35が撮影分析処理として行う場合には、カメラマンが撮影画像についての画像判別処理を行おうとする場合に、撮影画像データベース32に登録された複数の撮影画像データの中からカメラマンが画像判別処理の対象として選択した撮影画像データについて分析処理が行われる。処理の結果得られた画像特徴量は、RAMなどに保持され、撮影画像判別手段36における撮影画像判別処理に供されることになる。係る場合、画像判別処理は、これに用いる欠陥プロファイルの記述内容に従った処理が実行できればよいので、係る欠陥プロファイルにおいて想定されていない画像特徴量についての算出については行わない態様であってもよい。
<欠陥プロファイル>
次に、欠陥プロファイル生成手段24に生成される、欠陥プロファイルの詳細について説明する。
欠陥プロファイルは、カメラマンの撮影した撮影画像が欠陥画像であるか否かを判別する際の基準となるデータであるが、上述したように、欠陥にはいくつかの類型があるので、判別のための基準もそれぞれの類型に応じて定められることになる。好ましくは、上述した「ボケ欠陥」、「ノイズ欠陥」、「明るさ不足欠陥」、「明るさ過剰欠陥」などといった「欠陥種別」のそれぞれに対応して、基準が定められ、欠陥プロファイルに記述される。
図2および図3は、テキスト形式にて記述された欠陥プロファイルの構成を説明するための図である。図2は、欠陥プロファイルの単位プロファイル記述Puを例示的に示す図である。図2に示す単位プロファイル記述Puは、いずれも記号”<”と”>”とで挟まれた”欠陥種別”と”基準内容”と”適用領域”という3つの記述領域RE1、RE2、およびRE3と、<基準内容>と<適用領域>の間の”基準値”という記述領域RE4とから構成されてなる。
記述領域RE1には、その単位プロファイル記述Puがどのような「欠陥種別」についての基準を規定するのかが記述される。記述領域RE2には、その「欠陥種別」に係る判別に際して用いる基準の内容(基準内容)が記述される。これは、具体的には、記述領域RE4に記述される、その基準内容についての基準値(しきい値)としてどのような値を記述するのかを指し示す記述である。係る基準値は、基準内容の記述に従い、欠陥基準画像分析手段22において算出される画像特徴量を利用して設定される。記述領域RE3には、基準内容についての欠陥があると判断される数値領域が、基準値を基準としてどのような領域であるのか(基準値以上であるか、基準値以下であるか)が記述される。
それぞれの欠陥種別に対して、写真画像がこれに該当するか否かを判断する際に用いる基準内容は、通常は固定的なものであるので、記述領域RE2と記述領域RE3の記述内容は、記述領域RE1の記述内容に応じてあらかじめ固定的に定められてなる。これに対して、記述領域RE4に記述される基準値は、記述領域RE2に記述された基準内容に合致するように、欠陥基準画像データベース23に蓄積されてなる欠陥基準画像データの全てあるいはその特定の一部についての画像特徴量のデータを算出元として算出される。
換言すれば、欠陥プロファイル生成手段24は、欠陥基準画像データベース23に蓄積されてなる欠陥基準画像データの全てあるいはその特定の一部についての画像特徴量のデータに基づき、基準値を算出する処理を担う手段であるといえる。
図3は、それぞれが上述のような構成を有する5つの単位プロファイル記述P1〜P5で構成される欠陥プロファイルPを例示する図である。
単位プロファイル記述P1には、「ボケ欠陥」なる欠陥種別についての基準が記述されてなる。単位プロファイル記述P1においては、「ボケ欠陥」に対して、「エッジ最大値」なる基準内容が定められてなる。これは、欠陥画像分析処理22において算出され、欠陥基準画像データベース23に蓄積されてなる、種々の欠陥基準画像データについてのエッジ量最大値を基準値として設定することを意味している。係る場合、欠陥プロファイル生成手段24が欠陥基準画像データベース23の蓄積内容を参照してこのエッジ量最大値を取得することにより、係る基準値が設定される。図3においては、係る基準値がN1(N1は正の数)と設定されている場合を例示している。また、該当領域は基準値「以下」とされているので、この場合は、エッジ量最大値がN1以下の写真画像が「ボケ欠陥」に該当することになる。
同様に、単位プロファイル記述P2においては、「ノイズ欠陥」に関しての基準が記述されてなる。単位プロファイル記述P2においては、「ノイズ欠陥」に対して、「ノイズ量平均値」なる基準内容が定められてなる。これは、種々の欠陥基準画像データについてのノイズ量平均値を基準値として設定することを意味している。係る場合、欠陥プロファイル生成手段24が欠陥基準画像データベース23の蓄積内容を参照してこのノイズ量平均値を演算することにより、係る基準値が設定される。図3においては、係る基準値がN2a(N2aは正の数)と設定されている。
一方、単位プロファイル記述P3においては、「ノイズ欠陥」に関して「エッジ平均値」に係る基準内容が定められてなる。すなわち、「ノイズ欠陥」の判別に際しては、種々の欠陥基準画像データについてのエッジ量平均値も基準値として用いられることを意味している。係る基準値は、欠陥プロファイル生成手段24が欠陥基準画像データベース23の蓄積内容を参照してこの平均値を演算することにより設定される。図3においては、係る基準値がN2b(N2bは正の数)と設定されている。
このように、1つの「欠陥種別」について複数の単位プロファイル記述Puが記述されている場合は、全てをみたす場合に欠陥画像であると判定される。従って、図3に示す欠陥プロファイルPによれば、ノイズ量平均値がN2a以上であり、さらにエッジ量平均値がN2b以下である写真画像が、「ノイズ欠陥」に該当するとことになる。
さらに、単位プロファイル記述P4においては、「明るさ不足欠陥」に関して「画素平均値」なる基準内容が定められてなる。これは、種々の欠陥基準画像データについての画素平均値を基準値として設定することを意味している。図3においては、係る基準値がN3(N3は正の数)と設定されている。また、該当領域は基準値「以下」とされているので、画素平均値がN3以下である写真画像が、「明るさ不足欠陥」に該当することになる。
同様に、単位プロファイル記述P5においては、「明るさ過剰欠陥」に関しても「画素平均値」が基準内容として定められてなる。図3においては、係る基準値がN4(N4は正の数)と設定されている。また、該当領域は基準値「以上」とされているので、画素平均値がN4以上である写真画像が、「明るさ過剰欠陥」に該当することになる。
このように、欠陥プロファイル生成手段24は、種々の「欠陥種別」に対応した一または複数の単位プロファイル記述を含む欠陥プロファイルを生成する。生成された欠陥プロファイルが、欠陥画像判別装置3において画像判別処理に用いられることになる。なお、ここでは、テキスト形式にて記述された欠陥プロファイルを例に説明しているが、他のデータ形式にて記述されている場合も、その実体的な内容は同じである。
<画像判別>
次に、撮影画像判別手段36において行われる、撮影画像データの判別処理(画像判別処理)について説明する。ここでは、図3に示した欠陥プロファイルPに基づいて処理が行われる場合を例に説明する。
欠陥プロファイル生成手段24にて生成された欠陥プロファイルPは、例えばカメラマンへの写真画像の発注時に、あるいは適宜のタイミングで欠陥プロファイル送出手段25の作用によってカメラマンの有する欠陥画像判別装置3に送出され、欠陥プロファイルデータベース34に蓄積されている。カメラマンが、撮影画像データベース32に蓄積されている中から画像判別処理の対象にしようとする撮影画像データを選択するとともに、欠陥プロファイルデータベース34に蓄積されている欠陥プロファイルの中から画像判別処理に使用するべく該欠陥プロファイルPを指定すると、上述の撮影画像分析処理が行われる。係る撮影画像判別処理によって欠陥プロファイルPに対応する画像特徴量が算出されたうえで、画像画像判別処理が行われることになる。
画像判別処理においては、欠陥プロファイルに含まれる単位プログラム記述の内容に従って判別が行われる。図3に示した欠陥プロファイルPにおいては、上述したように5つの単位プロファイル記述P1〜P5が含まれるので、撮影画像判別手段36は、これらの単位プロファイル記述P1〜P5に基づく判別式を立式し、該判別式に沿って画像判別処理を行うことになる。
画像判別処理の対象となっている撮影画像データについて、撮影画像分析処理によって得られた画像特徴量が、エッジ量最大値=m1、エッジ量平均値=m2b、ノイズ量平均値=m2a、画素平均値=m34であったとすると、欠陥プロファイルPに係る判別は、それぞれ、以下のような判別式で表されることになる。
If {N1≧m1} then ボケ欠陥=有 (式1)
If {N2a≦m2a}and {N2b≧m2b} then ノイズ欠陥=有 (式2)
If {N3≧m34} then 明るさ不足欠陥=有 (式3)
If {N4≦m34} then 明るさ過剰欠陥=有 (式4)
そして、これら式1〜式4のいずれか1つにでも成立する場合には、その撮影画像データは、係る欠陥プロファイルPの生成元においては、欠陥画像データと判断されると判別されることになる。画像判別処理の結果は、表示部に表示されるとともに、記憶部に記憶される。例えば、過去に画像判別処理を行った撮影画像データについての画像判別処理の結果が、該撮影画像データについてのサムネール画像とともに一覧表示される態様であってもよい。カメラマンは、表示された画像判別結果に基づいて、欠陥画像と判別されなかった撮影画像データの中から、納品する写真画像データを選択することになる。
<写真画像の発注から納品までのワークフロー>
最後に、上述のような構成および処理態様を有する欠陥画像判別システムを用いた代表的なワークフローについて説明する。図4は、係るワークフローを示す図である。
まず、印刷物編集に係る編集処理部門における日常的な処理(日常処理)として、印刷物編集処理を行っている間(ステップS1)に、用いる写真画像に対して、補正処理困難であるか否かが判断される(ステップS2)。補正困難と判断された写真画像は、欠陥基準画像であるとして、その写真画像データが、欠陥プロファイル生成装置2における欠陥基準画像データとしての登録の対象となる(ステップS3)。欠陥プロファイル生成装置2に欠陥基準画像データとして欠陥種別ともども登録された写真画像データは、欠陥基準画像データベース23に蓄積されるとともに、欠陥基準画像分析手段22によって欠陥分析処理がなされる。係る分析処理結果も欠陥基準画像データベース23に蓄積される。
すなわち、編集処理部門では、このような処理が日常的に行われることで、該部門において、あるいはその画像処理の担当者が、補正処理困難な欠陥画像であると判断した写真画像について、その写真画像データとその画像特徴量とが蓄積されていくことになる。換言すれば、係る日常処理は、欠陥プロファイル生成のための準備処理に相当する。これにより、欠陥基準画像データベース23には、編集処理部門もしくはその画像処理の担当者が欠陥画像であると「主観的に」判断した写真画像データである欠陥基準画像データとその画像特徴量とが、蓄積されていくことになる。
このような準備処理を行っている編集処理部門において、何らかの写真画像をカメラマンに対して発注する場合は、日常処理以外に発注時処理が行われる。具体的には、発注内容を決定し(ステップS5)、カメラマンに対する発注処理(ステップS6)を行う一方で、欠陥プロファイル生成装置2の欠陥プロファイル生成手段24によって、それまでに蓄積していた欠陥基準画像データを対象として、該カメラマンに受け渡すための欠陥プロファイルの生成を行う(ステップS7)。生成された欠陥プロファイルは、カメラマンの有する欠陥画像判別装置3に対して送出される(ステップS8)。なお、写真画像の発注指示と併せて欠陥プロファイルを受け渡す態様であってもよい。あるいは、発注相手のカメラマンが専属契約を結んでいる場合など、繰り返し発注を行うような関係にある場合は、定期的にあるいは随時に最新の欠陥プロファイルを受け渡す態様であってもよい。
欠陥プロファイル生成手段24による欠陥プロファイルの生成は、該担当者がある写真画像について欠陥画像に該当すると判断するか否かの基準を、その担当者が「主観的に」行った判断の内容に基づいて「客観的に」作成する処理であるといえる。また、欠陥プロファイルは、上述のような過程を経て生成されるものであるので、欠陥画像であるか否かを判断する判断者の経験的な判断内容を「客観的に」表現した基準であるともいえる。
編集処理部門からの発注を受けたカメラマンは、欠陥画像判別装置3において欠陥プロファイルを取得し、欠陥プロファイルデータベース34にこれを蓄積する(ステップS9)。
また、カメラマンは、受注内容に応じた撮影(ステップS10)を行い、撮影画像データベース32に撮影画像データを蓄積する(ステップS11)。撮影終了後、発注元の編集処理部門において補正処理が困難な欠陥画像データであるか否かを判別すべく、納品対候補とする撮影画像データを選択すると(ステップS12)、撮影画像分析手段35が該撮影画像データについての画像分析処理を行う(ステップS13)。画像分析結果が得られると、該結果を用い、撮影画像判別手段36が、発注元から取得した欠陥プロファイルに基づいて画像判別処理を行う(ステップS14)。
画像判別処理の結果、撮影画像データが欠陥画像データであるとは判定されなかった場合(ステップS15でNO)、そのまま納品処理の対象とされる(ステップS16)。一方、欠陥画像データであると判定された場合(ステップS15でYES)、新たに納品候補する別の撮影画像データが選択され、画像判別処理が繰り返される。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、カメラマンへの写真画像の発注に際して、あるいはこれに先立って、発注元の画像処理の担当者がある写真画像について欠陥画像に該当すると判断する基準である欠陥プロファイルが、発注元において作成される。係る欠陥プロファイルは、その生成時までに発注元において行われた主観的かつ経験的な判断結果を「客観的に」表現した基準である。発注を受けたカメラマンは、自らが撮影して得た写真画像データが、欠陥画像データであるか否かの判別を係る欠陥プロファイルを用いて行う。これにより、カメラマンは、特段のスキルを有さなくとも、納品に先立って、発注元において欠陥画像とされるか否かの判別を、発注元ごとに、あるいは画像処理の担当者ごとに異なる基準でもって、確実に行うことができる。
<変形例>
上述の実施の形態においては、欠陥基準画像があればこれを登録するという態様であったが、編集処理部門で取り扱う写真画像についてその画像特徴量をあらかじめ分析して蓄積しておき、欠陥画像の判断基準をある条件に設定するとこれに応じて欠陥画像と判断される写真画像が特定される態様であってもよい。
上述の実施の形態においては、欠陥基準画像データベース23に蓄積された欠陥基準画像データ全てを対象に、欠陥プロファイル生成処理が行われているが、発注する写真画像の内容に応じて、類似する内容の欠陥基準画像のみを対象に欠陥プロファイルを生成する態様であってもよい。これは、該欠陥基準画像データベース23に関連付けて登録されている「画像種別」に従って対象となる欠陥基準画像データを選択できる態様であってもよい。
また、通常は、発注元が異なれば欠陥プロファイルの内容も異なるので、カメラマンが複数の発注元から欠陥プロファイルを取得している場合、ある撮影画像データについては、用いる欠陥プロファイルによって、欠陥画像データであると判別される場合もあれば、そうではないと判断される場合もある。つまりは、ある納品相手には欠陥画像と判断される写真画像が、他の納品相手に納品した場合には写真素材として使用される、いう場合もあることになる。よって、例えば発注元がカメラマンに対して相異なる欠陥プロファイルを与える複数の画像処理担当者を有している場合に、それぞれの欠陥プロファイルを用いた画像判別処理を行って、欠陥画像と判断されない欠陥プロファイルを提供している画像処理担当者に対して納品あるいは補正処理の依頼を行う、という態様も想定される。
また、上述の実施の形態においては、カメラマンから納品された写真画像を印刷物編集処理部門において補正処理することを前提としているが、カメラマン側で、あらかじめ補正処理を行ったうえで納品を行う場合も有り得る。この場合、カメラマン自身が画像処理を行う態様も考えられるが、スキルを有していない場合には、他の画像処理業者にこれを委託することも想定される。係る場合には、この画像処理業者から欠陥プロファイルを受け取って、これに基づいて欠陥画像判別装置3を用いた判別を行うようにしてもよい。係る場合にはカメラマンが欠陥画像判別装置3を有さずとも、欠陥画像判別装置3を有し、複数の画像処理業者から欠陥プロファイルの提供を受けた専門のサービス業者が、カメラマンから提供された撮影画像データについてそれぞれの欠陥プロファイルに基づく画像判別処理を行い、欠陥画像でないと判定された画像処理業者にその処理を実行させ、処理後のデータをカメラマンに受け渡す態様であってもよい。
欠陥画像判別システム1の構成を模式的に示す図である。 欠陥プロファイルの単位プロファイル記述Puを例示的に示す図である。 5つの単位プロファイル記述P1〜P5で構成される欠陥プロファイルPを例示する図である。 欠陥画像判別システムを用いた代表的なワークフローを示す図である。
符号の説明
1 欠陥画像判別システム
2 欠陥プロファイル生成装置
3 欠陥画像判別装置
4 印刷物編集装置
5 デジタルカメラ
P 欠陥プロファイル
P1〜P5 単位プロファイル記述
RE1〜RE4 記述領域

Claims (9)

  1. 所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する写真画像判別システムであって、
    a-1)複数の写真画像データを蓄積可能な基準画像データベースと、
    a-2)所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データを、欠陥基準画像データとして前記欠陥の種別と関連付けて前記基準画像データベースに登録する登録手段と、
    a-3)前記欠陥基準画像データに基づいて前記欠陥基準画像データを特徴付ける基準画像特徴量を取得し、前記基準画像データベースに前記欠陥基準画像データと関連付けて蓄積する基準画像分析手段と、
    a-4)ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難と判断されるか否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、前記基準画像データベースに蓄積されている前記画像特徴量に基づいて生成する欠陥プロファイル生成手段と、
    a-5)前記欠陥プロファイルを送出する送出手段と、
    を備えることを特徴とする少なくとも1つの判別基準生成装置と、
    b-1)複数の写真画像データを蓄積可能な撮影画像データベースと、
    b-2)複数の欠陥プロファイルを蓄積可能な欠陥プロファイルデータベースと、
    b-3)所定の撮影手段にて取得された写真画像データである撮影画像データを取得して、前記撮影画像データベースに蓄積する撮影画像取得手段と、
    b-4)前記少なくとも1つの欠陥プロファイル生成装置から送出される前記欠陥プロファイルを取得して、前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積する欠陥プロファイル取得手段と、
    b-5)前記撮影画像データベースに蓄積されている少なくとも1つの前記撮影画像データから選択された判別対象撮影画像データについて、当該判別対象撮影画像データを特徴付ける撮影画像特徴量を取得する撮影画像分析手段と、
    b-6)前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積されている少なくとも1つの前記欠陥プロファイルから選択された欠陥プロファイルに基づいて、前記判別対象撮影画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難と判断されるか否かを判別する画像判別処理を行う画像判別手段と、
    を備えることを特徴とする少なくとも1つの欠陥画像判別装置と、
    を有することを特徴とする写真画像判別システム。
  2. 請求項1に記載の写真画像判別システムであって、
    前記撮影画像分析手段において取得する前記撮影画像特徴量の種類が、前記画像判別処理に用いられる前記欠陥プロファイルの記述内容に基づいて定められる、
    ことを特徴とする写真画像判別システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の写真画像判別システムであって、
    前記欠陥プロファイル形成手段における前記欠陥プロファイルの生成が、特定の欠陥種別が関連付けられている前記欠陥基準画像データを対象として行われる、
    ことを特徴とする写真画像判別システム。
  4. 所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する写真画像判別システムにおいて前記判別基準を生成する装置であって、
    複数の写真画像データを蓄積可能な基準画像データベースと、
    所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データを、欠陥基準画像データとして前記欠陥の種別と関連付けて前記基準画像データベースに登録する登録手段と、
    前記欠陥基準画像データに基づいて前記欠陥基準画像データを特徴付ける基準画像特徴量を取得し、前記基準画像データベースに前記欠陥基準画像データと関連付けて蓄積する基準画像分析手段と、
    ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断される否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、前記基準画像データベースに蓄積されている前記画像特徴量に基づいて生成する欠陥プロファイル生成手段と、
    前記欠陥プロファイルを所定の画像判別装置に対して送出する送出手段と、
    を備えることを特徴とする判別基準生成装置。
  5. 所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する写真画像判別システムにおいて前記写真画像データの判別を行う装置であって、
    複数の写真画像データを蓄積可能な撮影画像データベースと、
    少なくとも1つの判別基準生成装置によって所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データに基づいて作成され、ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、複数蓄積可能な欠陥プロファイルデータベースと、
    所定の撮影手段にて取得された写真画像データである撮影画像データを取得して、前記撮影画像データベースに蓄積する撮影画像取得手段と、
    前記少なくとも1つの判別基準生成装置から送出される前記欠陥プロファイルを取得して、前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積する欠陥プロファイル取得手段と、
    前記撮影画像データベースに蓄積されている少なくとも1つの前記撮影画像データから選択された判別対象撮影画像データについて、当該判別対象撮影画像データを特徴付ける撮影画像画像特徴量を取得する撮影画像画像分析手段と、
    前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積されている少なくとも1つの前記欠陥プロファイルから選択された欠陥プロファイルに基づいて、前記判別対象撮影画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かを判別する画像判別処理を行う画像判別手段と、
    を備えることを特徴とする写真画像判別装置。
  6. 請求項5に記載の写真画像判別装置であって、
    前記欠陥画像判別装置が、前記所定の撮影手段と一体に設けられてなる、
    ことを特徴とする写真画像判別装置。
  7. 所定の判別基準に基づいて写真画像データを判別する方法であって、
    所定の画像処理部門に備わり、コンピュータに所定のプログラムが読み込まれ実行されることによって実現されてなる第1の処理装置によって、
    所定の画像処理部門において処理困難な欠陥を有する欠陥画像であると主観的に判断された写真画像についての写真画像データを、欠陥基準画像データとして前記欠陥の種別と関連付けて前記第1の処理装置に備わる基準画像データベースに登録する登録工程と、
    前記第1の処理装置を用いて、前記欠陥基準画像データに基づいて前記欠陥基準画像データを特徴付ける基準画像特徴量を取得し、前記基準画像データベースに前記欠陥基準画像データと関連付けて蓄積する基準画像分析工程と、
    ある写真画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かの判別基準を記述した欠陥プロファイルを、前記基準画像データベースに蓄積されている前記画像特徴量に基づいて生成する欠陥プロファイル生成工程と、
    前記欠陥プロファイルを前記第2の処理装置に送出する送出工程と、
    を実行し、
    前記画像処理部門からの発注に応じて写真画像データを納品する納品者に所有される、コンピュータに所定のプログラムが読み込まれ実行されることによって実現されてなる第2の処理装置によって、
    所定の撮影手段にて取得された写真画像データである撮影画像データを取得して、前記第2の処理装置に備わる撮影画像データベースに蓄積する撮影画像取得工程と、
    前記第1の処理装置から送出される前記欠陥プロファイルを取得して、前記第2の処理装置に備わる欠陥プロファイルデータベースに蓄積する欠陥プロファイル取得工程と、
    前記撮影画像データベースに蓄積されている少なくとも1つの前記撮影画像データから判別対象撮影画像データを選択する選択工程と、
    前記判別対象撮影画像データを特徴付ける撮影画像特徴量を取得する撮影画像分析工程と、
    前記欠陥プロファイルデータベースに蓄積されている少なくとも1つの前記欠陥プロファイルから対象欠陥プロファイルを選択する工程と、
    前記判別対象撮影画像データが前記所定の画像処理部門において処理困難であると判断されるか否かを前記対象欠陥プロファイルに照らして判別する画像判別処理を行う画像判別工程と、
    を実行する、
    ことを特徴とする写真画像判別方法。
  8. コンピュータにおいて実行されることにより、前記コンピュータを請求項4に記載の判別基準生成装置として機能させることを特徴とするプログラム。
  9. コンピュータにおいて実行されることにより、前記コンピュータを請求項5または請求項6に記載の写真画像判別装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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