JP2007258791A - 呼処理システム及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運用系装置20の使用負荷が所定閾値より大きくなれば呼処理信号振り分け部30が呼処理信号を待機系装置10に振り分け、呼処理信号を振り分けられた待機系装置10は自系呼制御メモリ13aを用いて処理し、また、障害が生じた場合に障害が生じた装置20が自系呼制御メモリ13aのデータを障害が生じていない装置10に転送し、障害が生じていない装置10は転送を受けて他系呼制御メモリ13bに記録し、呼処理信号振り分け部30が呼処理信号を障害が生じていない装置10に振り分け、障害が生じていない装置10は自系呼制御メモリ13a及び他系呼制御メモリ13bを用いて処理する。
【選択図】図1
Description
ここでは呼処理システムとしているが、交換システム、交換機と呼称することもある。
このように本発明によれば、呼処理信号振り分け部が呼振り分け対応記憶手段を参照して呼処理信号を振り分けるので、同一呼に関する呼処理信号は一方の装置のみに振り分けられ、処理が複雑化することを防止することができるという効果を有する。
このように本発明によれば、障害から復帰した場合に、呼制御メモリが自系呼制御メモリ及び他系呼制御メモリからなり、障害から復帰した系の装置に障害が生じなかった系の装置の他系呼制御メモリのデータを転送し、障害から復帰した系の装置が転送されたデータを自系呼制御メモリに記録して振り分けられた呼処理信号を処理可能となるので、障害復帰時に障害から復帰した系の装置が円滑に処理を再開することができるという効果を有する。
このように本発明は、システムだけでなく方法としても把握することができる。
これら前記の発明の概要は、本発明に必須となる特徴を列挙したものではなく、これら複数の特徴のサブコンビネーションも発明となり得る。
[1.システム構成]
図1は本実施形態に係る呼処理システムのシステム構成図である。
呼処理システムは、複数の呼処理プロセッサ10、20、呼処理信号振り分け部30、通信制御40から構成される呼処理の交換を行うためのシステムである。
呼処理プロセッサ♯0系10は、呼処理部11、冗長化メモリ管理部12、呼制御メモリ13を保持する。メモリに関しては、呼制御メモリの他に、ソフトウェア処理上使用するスタックやワークメモリもあるが、ここでは省略しており、本発明に関連する呼制御メモリに関してのみ記述している。呼処理プロセッサ♯1系20も呼処理部21、冗長化メモリ管理部22、呼制御メモリ23を保持し、同様である。
呼処理部11、21は、本発明で新規に設けた冗長化メモリ管理部12、22を介して呼制御メモリ13、23にアクセスし、呼制御メモリ13、23上に呼の状態を保持し、呼の制御を行う。既存の呼処理部11、21との差は、呼制御メモリ13、23へのアクセスを、冗長化メモリ管理部12、22を介したメモリアクセスとしている点である。呼制御メモリ13、23上には、呼制御に必要な呼の状態を保持している。冗長化メモリ管理部12、22を介して呼制御メモリ13、23へアクセスすることによって、系対応に複数保持している呼制御メモリ13、23へのアクセスの複雑さが隠蔽される。
システム管理部14は、系の障害検出や通知などを行う。
通信制御40は、呼処理信号の送受信を行う。
本実施形態では、IPネットワークにおいる電話の発信や着信を制御するためのSIP(Session Initiation Protocol)を実装したSIPサーバを用いて説明するが、所謂当業者であれば当然であるように、他の交換装置等に適用することができる。例えば、ISDN交換機、ATM交換機に適用することができる。
一方、切断は切断を指示した端末Bから”BYE”がSIPサーバを介して端末Aに到達し、端末Aが”OK”で応答することで切断が完了する。
[3.1 CPU負荷に基づく呼処理信号の呼処理プロセッサへの振り分け]
冗長化されたSIPサーバは、クライアントや他のSIPサーバから、INVITE等の呼処理信号を受信する。前記呼処理信号は、通信手段により受信され、呼処理信号振り分け部30に転送される。
このようにして、運用系、待機系の各系では、自系に対応した呼制御メモリ23a、13a領域に呼状態を保持することになる。
図8は本実施形態に係る呼処理信号振り分け部のCall−IDによる振り分け処理の説明図である。呼処理信号振り分け部30は、呼処理信号振り分け対応表を保持している。この呼処理信号振り分け対応表には、呼処理信号に含まれている呼を識別するCall−IDと呼処理プロセッサ10、20を識別する識別子が対応づいて記録されている。したがって、Call−IDをキーに呼処理信号振り分け対応表を参照することで、いずれの呼処理プロセッサ10、20に呼処理信号を振り分けたかを判別することができる。
ここでは、前記[3.1 CPU負荷に基づく呼処理信号の呼処理プロセッサへの振り分け]において呼処理プロセッサ#1系20のCPU負荷が振り分け閾値保持部33の閾値を超え、呼処理プロセッサ#0系10に呼処理信号が振り分けられている状態を前提に説示する。
上記呼処理プロセッサ#0系10にて両系の処理が実施される状況は、呼処理プロセッサ#1系20が障害から復旧するまで継続される。
前記[3.3 障害発生]に引き続き、呼処理プロセッサ#1が障害から復旧した場合について説示する。
図12は本実施形態に係る障害復帰時の復帰系の呼処理プロセッサ#1系の処理説明図、図13は本実施形態に係る障害復帰時の運用系の呼処理プロセッサ#0系の処理説明図である。呼処理プロセッサ#1系20の障害復旧を検出したシステム管理24は、障害復旧を呼処理プロセッサ#0系10に通知する(図12丸付き数字1)。呼処理プロセッサ#0系10のシステム管理部14がこの復帰通知を受ける(図13丸付き数字1)。冗長化メモリ管理部12は異常系の復帰の状態変化を受ける(図13丸付き数字2)。♯1系呼制御メモリ13bから情報が読み出され(図13丸付き数字3)、冗長化メモリ管理部12が読み出された♯1系呼制御メモリ13bからの情報を受けて呼処理プロセッサ#1系20に転送する(図13丸付き数字4、5)。冗長化メモリ管理部22はメモリ転送を冗長化メモリ管理部12から受けて(図12丸付き数字3)♯1系呼制御メモリ23aに展開する(図12丸付き数字4、5)。なお、障害前の情報が残存している場合もあるため一旦メモリ内を初期化して転送情報を展開することが望ましい。メモリ転送の前に冗長化メモリ管理部22は異常系の復帰の状態変化を受ける(図12丸付き数字2)。展開が終了したら、冗長化メモリ管理部22は呼処理信号振り分け部30に呼処理プロセッサ#1系20での呼処理が可能になったことを通知する(図12丸付き数字6)。
[呼処理プロセッサの担当呼の交換]
前記実施形態では運用系の現在のCPU負荷が所定閾値より大きいか否かで待機系に新たな呼を振り分け、異常が生じたい場合に異常系の代わりに正常系が異常系の担当呼も含めて呼処理し、復帰時に正常系が異常系から復帰前に終了した呼を除き任せていた呼を異常系に返す構成とした。
また、元々運用系で生じた障害のレベルに基づき所定レベル以上に障害が重い場合に、呼処理プロセッサの担当呼の交換を実施することが望ましい。
前記実施形態では、運用系がCPU負荷が所定閾値より大きいか否かにより、呼処理信号の振り分けを待機系にするか否かを決定しているが、CPU負荷に限らずCPU量、メモリ使用量、メモリ占有率がそれぞれ所定CPU量、所定メモリ使用量、メモリ占有率より大きいか否かにより、呼処理信号の振り分けを待機系にするか否かを決定する構成にすることもできる。CPU負荷は現在の処理量を最大処理量で除算することで求めることができる。勿論、当業者であれば使用する他の求め方を用いてもよい。
図1では、SIPサーバが2つの処理プロセッサ系からなり、呼処理プロセッサ♯0系10、呼処理プロセッサ♯1系20及び呼処理信号振り分け部30がバスにより接続し、呼処理信号振り分け部30と通信制御部40がバスにより接続していたが、呼処理プロセッサ♯0系10、呼処理プロセッサ♯1系20、呼処理信号振り分け部30をそれぞれ1つのコンピュータで実装し、NIC(Network Interface Card)がそれぞれのコンピュータに備えられ、LANで相互に通信可能な構成とすることもできる。
前記第1の実施形態に係る呼処理システムにおいては、呼処理プロセッサが異常時発生時に他方の呼処理プロセッサに呼制御メモリのデータを転送していたが、データ転送用のハードウェアを備え、このデータ転送用のハードウェアにより一方の呼処理プロセッサの自系呼制御メモリのデータを他方の呼処理プロセッサの他系呼制御メモリのデータに転送する構成にすることもできる。これに加え、他方の呼処理プロセッサの自系呼制御メモリを一方の呼処理プロセッサの他系呼制御メモリに転送する構成にすることもできる。
11 呼処理部
12 冗長化メモリ管理部
13 呼制御メモリ
13a ♯0系呼制御メモリ
13b ♯1系呼制御メモリ
14 システム管理部
14a 自系状態保持部
14b システム状態管理部
20 呼処理プロセッサ♯1系
21 呼処理部
22 冗長化メモリ管理部
23 呼制御メモリ
23a ♯1系呼制御メモリ
23b ♯0系呼制御メモリ
24 システム管理部
24a 自系状態保持部
24b システム状態管理部
30 呼処理信号振り分け部
31 CPU負荷取得部
32 運用状態管理部
33 振り分け閾値保持部
34 呼処理信号振り分け制御部
40 通信制御部
Claims (5)
- 呼処理信号を呼処理し、呼制御情報を呼制御メモリに書き込む運用系装置及び待機系装置と、呼処理信号を受信し応答信号を送信する通信制御部と、当該通信制御部が受信した呼処理信号を運用系装置または待機系装置に振り分ける呼処理信号振り分け部とを備える呼処理システムであって、
運用系装置の呼制御メモリは運用系装置の呼処理で使用する自系呼制御メモリと待機系装置の呼処理で使用する他系呼制御メモリとからなり、
待機系装置の呼制御メモリは待機系装置の呼処理で使用する自系呼制御メモリと運用系装置の呼処理で使用する他系呼制御メモリとからなり、
呼処理信号振り分け部は運用系装置の使用負荷が所定閾値以下であるか、否かを判断し、使用負荷が所定閾値以下であると判断した場合に、呼処理信号振り分け部が呼処理信号を運用系装置に振り分け、使用負荷が所定閾値以下でないと判断した場合に、呼処理信号振り分け部が呼処理信号を待機系装置に振り分け、
運用系装置及び待機系装置のいずれかに障害が生じた場合に、障害が生じた装置の自系呼制御メモリのデータを障害が生じていない装置に転送し、障害が生じていない装置が転送を受けて他系呼制御メモリに転送データを記録し、呼処理信号振り分け部が運用系装置の使用負荷に依らず呼処理信号を障害が生じていない装置に振り分け、少なくとも障害から復帰するまで障害が生じていない装置が振り分けられた呼処理信号を自系呼制御メモリ及び他系呼制御メモリを用いて処理する呼処理システム。 - 新たな呼の呼処理信号を受けた場合に、呼識別情報とその新たな呼を呼処理信号振り分け部により振り分けられた運用系装置又は待機系装置を識別する担当装置識別情報とを対応付けて記録する呼振り分け対応記憶手段を新たに備え、
振り分け対象の呼処理信号が新たな呼についてのものでない場合に、呼処理信号振り分け部が振り分け対象の呼処理信号の呼識別情報に基づき対応記憶手段から対応する担当装置識別情報を読み出し、当該読み出し担当装置識別情報が示す装置に該当呼を振り分ける
前記請求項1に記載の呼処理システム。 - 運用系装置及び待機系装置のいずれかに障害が生じた場合に、障害が生じた装置の自系呼制御メモリのデータを障害が生じていない装置に転送し、障害が生じていない装置が転送を受けて他系呼制御メモリに転送データを記録し、少なくとも障害から復帰するまで障害が生じていない装置は自系の担当呼の呼処理信号を自系呼制御メモリを用いて処理するのに加え、他系の担当呼の呼処理信号を他系呼制御メモリを用いて処理する
前記請求項2に記載の呼処理システム。 - 障害が生じた装置が復帰した場合に、障害が生じていない装置が他系呼制御メモリのデータを障害から復帰した装置に転送し、障害から復帰した装置が転送を受けて自系呼制御メモリに転送データを記録し、当該障害から復帰した装置の自系呼制御メモリに転送データが記録された以降に呼処理信号振り分け部が呼振り分け対応記憶手段を参照して運用系装置及び待機系装置への振り分けを再開する
前記請求項3に記載の呼処理システム。 - 呼処理信号を呼処理し、呼制御情報を呼制御メモリに書き込む運用系装置及び待機系装置と、呼処理信号を受信し応答信号を送信する通信制御部と、当該通信制御部が受信した呼処理信号を運用系装置または待機系装置に振り分ける呼処理信号振り分け部とを用いる呼処理システムの制御方法であって、
呼処理信号振り分け部は運用系装置の使用負荷が所定閾値以下であるか、否かを判断するステップと、使用負荷が所定閾値以下であると判断した場合に呼処理信号振り分け部が呼処理信号を運用系装置に振り分けるステップと、呼処理信号を振り分けられた運用系装置が自系呼制御メモリ及び他系呼制御メモリからなる運用系装置の呼制御メモリのうち自系呼制御メモリを用いて処理するステップと、使用負荷が所定閾値以下でないと判断した場合に呼処理信号振り分け部が呼処理信号を待機系装置に振り分けるステップと、呼処理信号を振り分けられた待機系装置が自系呼制御メモリ及び他系呼制御メモリからなる待機系装置の呼制御メモリのうち自系呼制御メモリを用いて処理するステップとを含み、
運用系装置及び待機系装置のいずれかに障害が生じた場合に障害が生じた装置の自系呼制御メモリのデータを障害が生じていない装置に転送するステップと、障害が生じていない装置が転送を受けて他系呼制御メモリに転送データを記録するステップと、呼処理信号振り分け部が運用系装置の使用負荷に依らず呼処理信号を障害が生じていない装置に振り分けるステップと、少なくとも障害から復帰するまで障害が生じていない装置が振り分けられた呼処理信号を自系呼制御メモリ及び他系呼制御メモリを用いて処理するステップとを含む呼処理システムの制御方法。
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