JP2007256192A - リモートセンシングシステム及び回転数測定装置 - Google Patents

リモートセンシングシステム及び回転数測定装置 Download PDF

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佳恭 武藤
Mitsuaki Kobayashi
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Abstract

【課題】対象物体から離れた位置で該対象物体の回転数又は位置等の情報を精度よく検出すること。
【解決手段】このリモートセンシングシステム10は、回転体1から離れた場所にアンテナ同調回路11が設けられる。アンテナ同調回路11は回転体1の回転によって生じた電磁波を検出して検出信号を出力する。アンテナ同調回路11から出力される検出信号をFFT回路14でスペクトル解析して前記電磁波の周波数を求め、この求めた電磁波の周波数を測定値変換部15に入力する。測定値変換部15は、電磁波の周波数を回転体1の回転数として出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波を用いて対象物を離れた場所から測定するリモートセンシングシステム及びこれを用いた回転数測定装置に関する。
従来、車輪またはエンジン出力軸のような回転体の回転数を、磁気センサを用いて測定する回転数検知装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の回転数検知装置は、図6に示すように車輪またはエンジン出力軸のような回転体100の外周に磁気的性質が周期的に変化する磁性体111を配設し、回転体100の回転に伴う周期的磁場の変化を磁性体111に近接して対向配置した磁気センサ121,122で検知し、検知された周期的磁場の変化を信号処理回路123で信号処理している。信号処理回路123から出力された検出信号を演算回路130に入力して所定の処理を加えることで回転体100の回転数を得ることができる。
ところで、上記従来の回転数検知装置では、磁気センサ121,122の出力を有線で後段の処理系へ送信しているが、適切な配線場所を得難い場合がある。そのような場合、検出信号を電磁波で送信するようにしたワイヤレスセンサシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2記載のワイヤレスセンサシステムは、図7に示すように、ワイヤレスセンサユニット204A,204Bとセンサ信号受信機205とを備えている。ワイヤレスセンサユニット204A,204Bは、円周方向に磁極が並ぶパルサリング(回転体)に磁気センサを近接配置したセンサ部206A,206Bと、そのセンサ信号をディジタル化するディジタル化手段207と、センサ信号送信部209A,209Bとをそれぞれ有する。また、動作電力をワイヤレスで受信する電力受信部(208A,208B)と、受信電力を受けて動作する電源回路210とを備える。センサ信号受信機205は、給電電力を送信する給電電力送信部212と、センサ信号を受信するセンサ信号受信部213とを備える。
このように、検出対象に近接配置されるセンサユニットをワイヤレス化すると共に、センサ部(206A,206B)およびセンサ信号送信部(209A,209B)の電源として一次電池や発電機を設ける必要性を排除し、ワイヤレスセンサユニット(204A,204B)をコンパクトで軽量に構成している。
特開2004−264156号公報 特開2005−92704号公報
しかしながら、上記従来のワイヤレスセンサシステムは、センサユニットを回転体(検出対象)の近くに配置しなければならないので、使用環境によってはセンサユニットのメンテナンスが困難になる可能性がある。
また、上記従来のワイヤレスセンサシステム及び回転数検知装置は、回転体(検出対象)と磁気センサとの間隔を一定距離に保つ必要があり、回転体の回転軸が自由に移動する対象物体については回転数を測定することができなかった。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、対象物体から離れた位置で該対象物体の回転数又は位置等の情報を精度よく検出することができると共に自由に移動する対象物体であっても検出対象とすることができ、しかもセンサを対象物体に近接配置する必要がなくセンサユニットのメンテナンスが容易なリモートセンシングシステム及び回転数測定装置を提供することを目的とする。
本発明のリモートセンシングシステムは、対象物体から離れた場所に設けられ、該対象物体での磁界の回転によって生じた電磁波を検出して検出信号を出力する少なくとも一つの同調回路と、前記同調回路から出力される検出信号をスペクトル解析して前記電磁波の周波数を求めるスペクトル解析手段と、前記スペクトル解析手段で求めた電磁波の周波数に基づいて前記対象物体に関する測定値を出力する測定値出力手段とを具備したことを特徴とする。
このように構成されたリモートセンシングシステムによれば、対象物体において磁界の回転によって生じた電磁波を対象物体から離れた場所に設けた同調回路で検出するので、同調回路で検出される電磁波の周波数及び又は強さから対象物体の回転数及び又は距離を求めることができる。また、対象物体が自由に移動する場合であっても電磁波を検出することができ、自由に移動する対象物体の回転数及び又は距離までも測定対象とすることができる。
また本発明は、上記リモートセンシングシステムにおいて、前記対象物体は回転体で構成され、該回転体にS極とN極のm対(mは1以上の自然数)の磁性体が配設され、前記回転体が回転周波数f1で回転するとき、前記磁性体が形成する磁界の回転によって周波数=m×f1の電磁波を発生し、この発生した電磁波を前記同調回路で検出することを特徴とする。
このように構成されたリモートセンシングシステムによれば、回転体に配設されたS極とN極のm対(mは1以上の自然数)の磁性体が回転体と一体となって回転することにより、回転体の回転周波数f1に対してm×f1の電磁波を発生することができる。S極とN極の対数を増やすことにより、回転数が低くても電磁波の周波数を増加できるので、回転速度の遅い回転体の回転数までも精度よく検出することが可能になる。
また、上記リモートセンシングシステムにおいて、前記測定値出力手段は、前記スペクトル解析手段で求めた周波数に基づいて、前記対象物体の回転数又は前記回転数の加速度を取得することができる。
また、上記リモートセンシングシステムにおいて、前記測定値出力手段は、前記同調回路で検出した電磁波の強さに基づいて前記対象物体までの距離を求めて出力することができる。
また本発明は、上記リモートセンシングシステムにおいて、前記対象物体での磁界の回転によって生じた電磁波を検出する複数の同調回路と、前記測定値出力手段が前記各同調回路で検出した電磁波の強さに基づいて求めた前記各同調回路から前記対象物体までのそれぞれの距離から、前記対象物体の三次元位置を求める三次元位置計算手段と、を具備したことを特徴とする。
このように構成されたリモートセンシングシステムによれば、配置位置の異なる複数の同調回路で、対象物体での磁界の回転によって生じた電磁波を検出するので、対象物体から複数点(同調回路配置位置)までの距離が得られ、これら複数の距離データから対象物体の三次元位置を求めることができる。
上記リモートセンシングシステムを用いて前記対象物の回転数をリモートで検出する回転数測定装置を構成することができる。
本発明によれば、対象物体から離れた位置で該対象物体の回転数又は位置等の情報を精度よく検出することができると共に自由に移動する対象物体であっても検出対象とすることができ、しかもセンサを対象物体に近接配置する必要がなくセンサユニットのメンテナンスを容易化することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1に係るリモートセンシングシステムの構成図である。同図に示す回転体1は回転軸2を中心に回転可能な物体であり、回転軸2を挟んで一対の磁極(N極、S極)からなる磁性体3,4が設けられている。N極側の磁性体3から出た磁力線がS極側の磁性体4に入る磁界が形成されている。回転体1を回転させることによりこの一対の磁極(N極、S極)による磁界も同期して回転し、かかる磁界回転による磁界変化によって電磁波が周囲に伝搬する。
なお、本実施の形態1において、回転軸2は基本的に自由に移動することのない車輪の回転軸又はエンジン出力軸を対象とするが、本発明はこのようなものに限定されない。車輪の回転軸又はエンジン出力軸はある場所に位置が固定されるが、規則的又は不規則に回転軸の位置が移動するものや回転軸自体が大きく遥動するようなものであっても検出対象となり得る。
リモートセンシングシステム10は、回転体1から離れた場所に配置されたアンテナ同調回路11をセンサとして備えている。本実施の形態によれば、リモートセンシングシステム10を回転体1から十分に離れた場所に設置することが可能であるが、本発明は必ず回転体1から離さなければならないわけではなく、用途によってはリモートセンシングシステム10を回転体1に近接配置しても良い。
アンテナ同調回路11は、フェライトコアと、当該フェライトコアの外周に巻かれたコイルとからなるLC共振回路で構成されている。アンテナ同調回路11に形成されたLC共振回路の共振周波数は、回転体1の所望の回転数に対応した周波数レンジに設定する。磁性体3,4の磁界回転(磁界変化)によって発生した電磁波をアンテナ同調回路11でセンシングすることで、回転体1とアンテナ同調回路11とを離間したとしても、極めて検出精度の高いセンサを実現することができる。磁性体3,4が形成する磁界強度とアンテナ同調回路11の感度とにより、所要の検出精度を維持したまま回転体1とアンテナ同調回路11とを離間させられる距離が決まる。磁性体3,4の磁界強度は周辺機器との関係で制限される場合がある。磁性体3,4の磁界強度が制限される場合は、アンテナ同調回路11の感度を上げることで磁界回転による電磁波を受信可能な距離を延ばすことができる。
本実施の形態では、アンテナ同調回路11の共振周波数を100Hzに設定するものとするが、回転体1の回転数の測定対象レンジに合わせてLC共振回路の共振周波数を設定するものとする。また、アンテナ同調回路11に高い受信感度を持たせるためには、LC共振回路のインダクタを構成するフェライトコアとして比透磁率が2000以上の高透磁率のフェライト材料を用いることが望ましい。フェライトコアとして比透磁率が高いほどセンサとしての検出性能を上げることができ、回転体1からの距離を長くすることができる。フェライト材料を中心とした高透磁率磁性材料以外にナノカーボン材料をコア材に用いることができる。
アンテナ同調回路11の出力信号はアンプ12で所定レベルまで増幅してA/D変換回路13に入力する。A/D変換回路13は、アンテナ同調回路11の共振周波数よりも十分に大きなサンプリング周波数に設定する。例えば、アンテナ同調回路11の共振周波数(100Hz)に対応して150Hzのサンプリング周波数に設定する。
また、アンテナ同調回路11の出力信号の信号レベルは、アンテナ同調回路11で受信される電磁波の強さに比例している。この電磁波の強さが、磁界を回転させている回転体1とその磁界回転を検出しているアンテナ同調回路11との間の距離に対応している。すなわち、アンテナ同調回路11で受信される電磁波の強さは距離情報に変換することができることになる。アンテナ同調回路11で受信される電磁波の強さを精度良く取り込むためには、A/D変換回路13のサンプリング時のビット数を大きくする必要がある。本実施の形態では16ビットに設定しているが、A/D変換回路及び計算機の処理能力に応じてそれ以上のビット数に設定してさらに高い解像度を実現することもできる。
A/D変換回路13から出力されるサンプリング信号は高速フーリエ変換(以下、「FFT」という)回路14へ入力される。FFT回路14は、サンプリング信号をFFT処理して周波数成分を抽出する。FFT回路14でのFFT処理で抽出される周波数は、回転体1の回転動作に同期した磁性体3,4の磁界回転(磁界変化)に対応している。すなわち、磁性体3,4を取り付けた回転体1は回転軸2に同心状に固定されているので、回転軸2の回転数がFFT回路14から周波数データとして出力されることとなる。FFT回路14のFFT処理で得られた周波数データは測定値変換部15へ入力される。
測定値変換部15は、FFT回路14から出力される周波数データを用途に応じた所望の測定値に変換して出力する。FFT回路14から出力される周波数データは、回転体1(回転軸2)の回転数、回転数の加速度、回転軸2の揺らぎ等に変換することができる。また、電磁波の強さは回転体1とアンテナ同調回路11との間の距離に変換することができる。本システムの用途に応じて所望の測定値に変換するものとする。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係るリモートセンシングシステム10の動作について説明する。
回転体1が回転軸2を中心にして1回転すると、一対の磁極からなる磁性体3,4が形成する磁界も1回転する。すなわち、回転体1の回転数と磁性体3,4による磁界の回転数とが同一の回転周波数となり、アンテナ同調回路11で受信される電磁波の周波数が回転体1の回転数と同一周波数となる。
アンテナ同調回路11では、回転体1の回転により当該アンテナ同調回路11で受信される電磁波により磁界が変化すると、当該磁界変化(磁性体3,4による磁界回転)に同期して信号が誘起される。アンテナ同調回路11には所定の共振周波数が設定されているので、磁界変化(磁性体3,4による磁界回転)の周波数がアンテナ同調回路11の共振周波数付近になると、磁界変化(回転数)に対応した周波数の信号がアンテナ同調回路11から出力される。
また、アンテナ同調回路11の出力信号レベルはアンテナ同調回路11で受信している電磁波の強度に比例することとなる。したがって、回転している回転体1とアンテナ同調回路11との間の距離が一定であれば、信号レベルは所定レベルに固定される。一方、両者の距離が遠ざかる方向に変化すれば、信号レベルも小さくなり、逆に近づく方向に変化すれば信号レベルが大きくなる。すなわち、アンテナ同調回路11の出力信号レベルから回転体1とアンテナ同調回路11との間の距離を求めることができる。また、アンテナ同調回路11の出力信号波形の傾きによって回転数の加速度を予想することができる。
図2は、横軸をアンテナ同調回路11の出力信号の周波数(Hz)、縦軸をアンテナ同調回路11で受信される電磁波の強さ(dB)としたスペクトラム解析結果を示す図である。回転体1の回転数を示す周波数は100Hzとなっており、回転体1からアンテナ同調回路11までの距離を示す信号レベルは−34dBとなっている。なお、距離については電磁波の強さを示しているが、上記した通り電磁波の強さは距離に比例するので、簡単に距離情報(m)に変換することができる。
測定値変換部15では、図3に示すようにスペクトラム解析結果のピーク点を特定し、ピーク点から横軸(周波数軸)に下ろした垂線との交点を回転数(100回転/秒)とし、ピーク点から縦軸(電磁波の強さ)下ろした水平線との交点を距離(−34dB)として出力する。また、低周波数側からピーク点に至るベクトル成分B1と高周波数側からピーク点に至るベクトル成分B2との和である合成ベクトルB3の傾きを回転数の加速度として出力する。合成ベクトルB3が縦軸方向と平行であれば、回転数は変化しない一定速度なるが、図3に示すように縦軸に対して右側に傾いていれば回転数が増加傾向であることを示す。右側への傾き角度が大きいほど加速度が大きいことを示している。また、縦軸に対して左側に傾いていれば回転数が減少傾向であることを示す。左側への傾き角度が大きいほど減速度が大きいことを示している。測定値変換部15は、合成ベクトルB3の傾きから回転数の加速度も計算して出力するものとする。
このように本実施の形態によれば、検出対象の回転体1(又は回転軸2)に磁界を形成する磁性体3,4を設ける一方、磁性体3,4の磁界が回転することにより発生する電磁波をアンテナ同調回路11で検出するようにしたので、検出対象(1,2)から離間した位置から検出対象での磁界の回転数を検出できると共に、回転体1の回転軸2が自由に移動する場合であっても、磁性体3,4の磁界が回転することにより発生する電磁波をアンテナ同調回路11で検出することができ、停止している場合と同様に磁界回転を検出することができる。また、検出対象(1,2)には磁界を形成する磁性体3,4を設けるだけであるので、センサユニット側のメンテナンスが極めて容易になるメリットがある。
本実施の形態1に係るリモートセンシングシステム1を、車輪の回転軸又はエンジン出力軸の回転数等を検知する回転数測定装置に適用すれば、アンテナ同調回路11で検出した電磁波の周波数から検出対象(1,2)の回転数、回転数の加速度、回転軸2の揺らぎを検出することができ、また電磁波の強さから検出対象(1,2)までの距離を検出することができる。また、検出した回転軸2の揺らぎ、検出対象(1,2)までの距離から回転軸2の異常を検出することもできる。
(実施の形態2)
本実施の形態2に係るリモートセンシングシステムは、複数のアンテナ同調回路を異なる位置に設け、各アンテナ同調回路までの距離データから該検出対象の三次元位置を求めるようにしたものである。
図4は本実施の形態2に係るリモートセンシングシステムの全体的な構成図である。なお、図1に示すリモートセンシングシステムと同一の構成要素には同一符号を付して説明の重複を避ける。
検出対象となる回転軸2を三方向から囲むように3つのアンテナ同調回路11−1〜11−3を配置している。回転軸2と各アンテナ同調回路11−1〜11−3との間隔は実施の形態1と同様に十分に離すことができる。回転軸2から各アンテナ同調回路11−1〜11−3までの距離を監視することにより、回転軸2上の任意の1点の三次元位置を計算で求めることができる。なお、各アンテナ同調回路11−1〜11−3の構成は図1に示すアンテナ同調回路11と同じである。
また、回転軸2上の任意の1点の三次元位置の計算は三次元位置計算部16において行う。三次元位置計算部16は、回転軸2から各アンテナ同調回路11−1〜11−3までの距離データが測定値変換部15から入力される。本実施の形態では、三次元位置の計算手法として幾何学的手法を用いるものとするが、その他の手法を用いても良い。
回転軸2を三方向から囲むように配置した3つのアンテナ同調回路11−1〜11−3の出力信号はマルチプレクサ17に入力される。マルチプレクサ17は、コントローラ18からの制御信号にしたがって出力信号を切替えるように動作する。マルチプレクサ17によって選択された各アンテナ同調回路11−1〜11−3の出力信号がアンプ12を介してA/D変換回路13へ入力される。A/D変換回路13から出力されるサンプリングデータをFFT回路14でFFT処理して周波数データに変換してから測定値変換部15へ入力して測定データに変換するのは上記実施の形態1と同様である。
次に、以上のように構成された本実施の形態2の動作について説明する。
回転軸2の回転と共に磁性体3,4の磁界が回転する。この磁界回転による磁界変化によって生じる電磁波が各アンテナ同調回路11−1〜11−3でそれぞれ受信される。各アンテナ同調回路11−1〜11−3で受信される電磁波の強さは回転軸2までの各距離に応じた値となっている。電磁波の強さに比例した信号レベルの出力信号が各アンテナ同調回路11−1〜11−3から出力され、マルチプレクサ17を介してシーケンシャルに選択されて取り込まれ、前述した工程を経て測定値変換部15から位置データとして出力される。
三次元位置計算部16では、回転軸2における磁性体3,4の取付位置から各アンテナ同調回路11−1〜11−3までの距離データが測定値変換部15から与えられる。この3つの位置データを用いて回転軸2における磁性体3,4の取付位置の三次元位置を計算で幾何学的に求める。
このように本実施の形態によれば、検出対象となる回転軸2を三方向から囲むように3つのアンテナ同調回路11−1〜11−3を配置し、各アンテナ同調回路11−1〜11−3の出力信号から回転軸2における磁性体3,4の取付位置から各アンテナ同調回路11−1〜11−3までの距離データを求めるようにしたので、検出対象の三次元位置データを取得することができる。
なお、上記実施の形態2では、回転軸2を三方向から囲むように3つのアンテナ同調回路11−1〜11−3を配置したが、少なくとも2箇所において電磁波を受信して回転軸2上の所定位置から2箇所までの位置データを検出できれば検出対象の三次元位置を求めることができる。また、1つのアンテナ同調回路11を複数個所に移動可能に構成すれば、1つのアンテナ同調回路11だけで検出対象の三次元位置データを取得することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係るリモートセンシングシステムは、N極とS極を一対だけ設けた回転体、並びにN極とS極を二対設けた回転体からの各電磁波を、1つのアンテナ同調回路でそれぞれリモート検出するようにしたものである。
図5は、実施の形態3に係るリモートセンシングシステムの全体的な構成図である。なお、図1に示すリモートセンシングシステムと同一の構成要素には同一符号を付して説明の重複を避ける。
図5に示すように、N極とS極を一対だけ設けた回転体1と、N極とS極を二対設けた回転体20とが第1、第2の検出対象として異なる場所に配置されている。N極とS極を二対設けた回転体20は、回転体1の回転軸2とは異なる回転軸21に取り付けられている。回転体20には、回転軸21を挟んでN極に磁化された磁性体22とS極に磁化された磁性体23とからなる一対と、当該一対の磁性体22,23に対して直交するようにN極に磁化された磁性体24とS極に磁化された磁性体25とからなる一対とが設けられている。
回転軸21のようにN極とS極の対を回転体1に比べて2倍(二対)にすると、回転軸21が回転した際に発生する電磁波の周波数も回転体1が回転する場合の2倍になる。すなわち、回転軸21の回転数が低い場合でも十分な測定精度を実現可能な周波数(電磁波)を発生させることができる。
リモートセンシングシステム30は、基本的な構成は上記実施の形態1と同じであるが、本実施の形態では同調周波数を調整可能なアンテナ同調回路31を備える。アンテナ同調回路31を構成するLC共振回路に可変容量コンデンサ31aを設ける。コントローラ32が外部から可変容量コンデンサ31aの容量を制御して、回転体1及び回転体20のそれぞれの回転数に合わせた共振周波数に設定できるように構成している。その他の構成は上記実施の形態1と同様である。
例えば、回転軸2の回転周波数F1と回転軸21の回転周波数F2とが同一(F1=F2)である場合、回転体20の磁性体(22〜25)によって発生する電磁波の周波数は2×F2(=2×F1)となる。一方の回転体1の回転数を測定する場合は、アンテナ同調回路31の共振周波数を周波数F1近傍に設定し、そのときアンテナ同調回路31から出力される信号をスペクトラム解析する。また、もう一方の回転体20の回転数を測定する場合は、アンテナ同調回路31の共振周波数を周波数=2×F2(=2×F1)近傍に設定し、そのときアンテナ同調回路31から出力される信号をスペクトラム解析する。
このように本実施の形態3によれば、N極とS極の対の数を異ならせた回転体1,20を設け、アンテナ同調回路31の同調周波数を各回転体1,20で発生する電磁波の周波数に調整可能にしたので、2つの回転軸2,21の回転数等を同時に測定することができる。
なお、上記実施の形態2において、回転軸2と回転軸21とを同一回転軸とし、同一回転軸上の異なる2箇所に回転体1,20を設け、同一回転軸上の2箇所の状態を同時に監視するようにしても良い。
また、図1に示すリモートセンシングシステム10において回転体1(回転軸2)を回転体20(回転軸21)に置き換えた構成としても良い。特に、N極とS極の対を2つにすれば、回転体の回転に伴い発生する電磁波の周波数が2倍になるので、回転数の低い回転軸21の回転数等をモニタするのに適している。また、N極とS極の対数を3対以上にしても良い。
なお、以上の説明では、検出対象の回転に伴う磁界回転で発生した電磁波(周波数)をリモートで検出して、電磁波の周波数から回転軸の回転数、回転数の加速度、回転軸の傾き、距離、三次元位置を測定しているが、磁界回転で発生した電磁波の周波数をその他の用途に用いるようにしても良い。また、上記実施の形態2,3のリモートセンシングシステムを用いて回転数測定装置を構成することもできる。
本発明は上述した実施の形態及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
本発明は、検出対象の状態を離れた場所から測定するリモートセンシングシステム及びこれを用いた回転数測定装置に適用可能である。
実施の形態1に係るリモートセンシングシステムの全体構成図 実施の形態1のリモートセンシングシステムで受信した電磁波のスペクトラム解析結果を示す図 図2に示すスペクトラム解析結果から測定値を求めるための説明図 実施の形態2に係るリモートセンシングシステムの全体構成図 実施の形態3に係るリモートセンシングシステムの全体構成図 従来の回転数検知装置の概念図 従来のワイヤレスセンサシステムの全体構成図
符号の説明
1、20 回転体
2,21 回転軸
3,4,22〜25 磁性体
10、30 リモートセンシングシステム
11、11−1〜11−3、31 アンテナ同調回路
12 アンプ
13 A/D変換回路
14 FFT回路
15 測定値変換部
16 三次元位置計算部
17 マルチプレクサ
18、32 コントローラ

Claims (6)

  1. 対象物体から離れた場所に設けられ、該対象物体での磁界の回転によって生じた電磁波を検出して検出信号を出力する少なくとも一つの同調回路と、
    前記同調回路から出力される検出信号をスペクトル解析して前記電磁波の周波数を求めるスペクトル解析手段と、
    前記スペクトル解析手段で求めた電磁波の周波数に基づいて前記対象物体に関する測定値を出力する測定値出力手段と、
    を具備したことを特徴とするリモートセンシングシステム。
  2. 前記対象物体は回転体で構成され、該回転体にS極とN極のm対(mは1以上の自然数)の磁性体が配設され、前記回転体が回転周波数f1で回転するとき、前記磁性体が形成する磁界の回転によって周波数=m×f1の電磁波を発生し、この発生した電磁波を前記同調回路で検出することを特徴とする請求項1記載のリモートセンシングシステム。
  3. 前記測定値出力手段は、前記スペクトル解析手段で求めた周波数に基づいて、前記対象物体の回転数又は前記回転数の加速度を出力することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のリモートセンシングシステム。
  4. 前記測定値出力手段は、前記同調回路で検出した電磁波の強さに基づいて前記対象物体までの距離を求めて出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のリモートセンシングシステム。
  5. 前記対象物体での磁界の回転によって生じた電磁波を検出する複数の同調回路と、
    前記測定値出力手段が前記各同調回路で検出した電磁波の強さに基づいて求めた前記各同調回路から前記対象物体までのそれぞれの距離から、前記対象物体の三次元位置を求める三次元位置計算手段と、を具備したことを特徴とする請求項4記載のリモートセンシングシステム。
  6. 請求項1から請求項5の何れかに記載のリモートセンシングシステムを用いて前記対象物体の回転数をリモートで検出する回転数測定装置。

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