JP2007255980A - 物理量分布計測装置及び物理量分布計測方法 - Google Patents

物理量分布計測装置及び物理量分布計測方法 Download PDF

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Toshiyuki Ando
敏之 安藤
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Abstract

【課題】簡単な構成で特定の物理量の分布を計測できる物理量分布計測装置を提供すること。
【解決手段】第一の方向Xに沿って配索された複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと、この第一の方向Xと交錯する第二の方向Yに沿って配索された複数の第二導電性線条材H・・・Hと、複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nに接続されて任意の一を選択する読取切換手段3と、この読取切換手段3により選択された任意の一の第一導電性線条材Vと、この選択された任意の一に通電可能に接続された一の第二導電性線条材Hとにより形成された閉回路の電気特性を計測する電気特性計測手段4とを備え、第一、第二導電性線条V1,1・・・VM,N、H・・・Hのうち、少なくともいずれか一方を特定の物理量が加わることにより特定の電気特性が変化する物理量計測素材によって形成し、複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nを、それぞれ1箇所で複数の第二導電性線条材H・・・Hのうち任意の一に通電可能に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、特定の物理量の分布を電気特性の変化によって計測する物理量分布計測装置及び物理量分布計測方法に関するものである。
従来から、マトリクス状に配置された複数のセンサ素子により、接触圧力分布を検出する圧電型圧力センサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この圧電型圧力センサでは、各センサ素子が、それぞれ圧電素子とこの圧電素子に接続されたスイッチング回路とを有している。
そして、加圧により各センサ素子に生じる圧電素子の変化を検出する際には、検出したいセンサ素子のスイッチング回路のみを接続し、他のセンサ素子のスイッチング回路を切断する。
これにより、他のセンサ素子の圧電素子の干渉を防止し、マトリクス状に配置された各センサ素子において正確に圧力を検出するようになっている。
特公平6−103233号公報
ところで、上述の圧電型圧力センサでは、各センサ素子の全てにスイッチング回路を組み込む必要があり、構造が複雑になるという問題が生じていた。
そこでこの発明は、簡単な構成で特定の物理量の分布を計測できる物理量分布計測装置及び物理量分布計測方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明の物理量分布計測装置は、第一の方向に沿って配索された複数の第一導電性線条材と、この第一の方向と交錯する第二の方向に沿って配索された複数の第二導電性線条材と、前記複数の第一導電性線条材に接続され、該複数の第一導電性線条材から任意の一の第一導電性線条材を選択する読取切換手段と、前記複数の第一導電性線条材のうち、前記読取切換手段により選択された任意の一の第一導電性線条材と、前記複数の第二導電性線条材のうち、前記任意の一の第一導電性線条材に通電可能に接続された第二導電性線条材とにより形成された閉回路の電気特性を計測する電気特性計測手段とを備え、前記第一、第二導電性線条材のうち、少なくともいずれか一方は特定の物理量が加わることにより特定の電気特性が変化する物理量計測素材によって形成されると共に、前記複数の第一導電性線条材は、それぞれ1箇所で前記複数の第二導電性線条材のうちいずれか一の第二導電性線条材に通電可能に接続されていることを特徴としている。
このように構成された本発明によると、互いに交錯する第一、第二導電性線条材を通電可能に接続し、この第一、第二導電性線条材によって形成された閉回路の電気特性を計測することにより、特定の物理量分布を測定することができる。
これにより、計測する部分にスイッチング回路を組み込む必要がなくなり、構成を簡単にすることができる。
次に、本発明に関わる物理量分布計測装置及び物理量分布計測方法を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す物理量分布計測装置1は、計測体2と、この計測体2に接続された読取線切換回路(読取切換手段)3と、計測体2及び読取線切換回路3にそれぞれ接続された電気特性計測装置(電気特性計測手段)4と、この電気特性計測装置4に接続された圧力算出装置5とを備えている。
計測体2は、第一の方向(図中Xで示す)に沿って配索された複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと、この第一の方向と交錯する第二の方向(図中Yで示す)に沿って配索された複数の第二導電性線条材H〜Hとを有している。
複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nは、柔軟性を有する細長い導電体であり、特定の物理量である圧力値Pが印加されても抵抗値Rが変化しない素材により形成されている。
そして、これらの複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nは、それぞれ第一の方向Xに沿って延在されると共に、ここでは第二の方向Yに沿ってM×N本並べられている。
一方、複数の第二導電性線条材H・・・Hは、柔軟性を有する細長い導電体であり、印加された特定の物理量である圧力値Pに応じて電気特性である抵抗値Rが変化する素材(物理量計測素材)(以下、刺激応答型導電性部材という)により形成されている。なお、例えばこの圧力値Pと抵抗値Rとの相関関係は、図2に示すような関係となる。この相関関係は図2の特性に限定されるものではない。
また、刺激応答型導電性部材として、導電性ポリマーを使用する。この導電性ポリマーは、圧力値Pによって変形することで導電率が変化するものである。ここでは、導電率の変化範囲が0.5〜500S/cmであり、ポリピロール、ポリアニリン、PEDOT/PSS、PPV(ポリパラフェニレンビニレン)の少なくともいずれかを一つを含むものを使用する。
そして、これらの複数の第二導電性線条材H・・・Hは、それぞれ第二の方向Yに沿って延在されると共に、ここでは第一の方向Xに沿ってN本並べられている。
さらに、複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと複数の第二導電性線条材H・・・Hとは、それぞれ通電可能な交点D1,1・・・DM,Nを介して接続されている。
この交点は、第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nには各々一箇所ずつ設けられ、第二導電性線条材H・・・Hには各々M箇所ずつ設けられている。
つまり、複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nは、それぞれ一箇所で複数の第二導電性線条材H・・・Hのうち任意の一の第二導電性線条材H・・・Hに通電可能に接続され、複数の第二導電性線条材H・・・Hは、それぞれM箇所で複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nのうち任意のMの第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nに通電可能に接続されている。
また、ここで、この計測体2は、複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと複数の第二導電性線条材H・・・Hとが、図3に示す状態で互いに編まれて一体の布状に形成されている。
なお、このとき、第一の方向X及び第二の方向Yのいずれとも交錯する第三の方向(図中Aで示す)に沿って配索された複数の第一非電導性線条材(非導電性部材)S1・・・と、第一の方向X、第二の方向Y、第三の方向Aのいずれとも交錯する第四の方向(図中Bで示す)に沿って配索された第二非導電性線条材(非導電性部材)S2・・・とが共に編み込まれている。
第一、第二非導電性線条材S1・・・、S2・・・は、共に柔軟性を有する細長い絶縁体である。
そして、第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと第二導電性線条材H・・・Hとが通電可能に接続する交点D1,1・・・DM,N(図3において○印で示す)では、この第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと第二導電性線条材H・・・Hとが直接接触した状態で交錯している。
また、第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと第二導電性線条材H・・・Hとが通電可能に接続しない箇所(図3において×印で示す)では、第一、第二非導電性線条材S1・・・、S2・・・を挟んだ状態でこの第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと第二導電性線条材H・・・Hとが交錯している。
これにより、第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと第二導電性線条材H・・・Hとは、交点D1,1・・・DM,N以外の部分において交錯する箇所では、互いに絶縁されることとなる。
読取線切換回路3は、図1に示すように、計測体2のすべての第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nの接続端点I1,1・・・IM,Nにそれぞれ異なる導線Z・・・を介して接続されている。さらに、この読取線切換回路3は、図示しないエンジンからのON信号が入力されるようになっている。
また、この読取線切換回路3は、複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nから任意の一の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nを選択し、電気特性測定装置4と接続させるものである。
電気特性測定装置4は、計測体2のすべての第二導電性線条材H・・・Hの接続端点J・・・Jに一つにまとめられた導線Z´を介して接続されると共に、導線Z´´を介して読取線切換回路3によって選択された任意の一の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと接続されるようになっている。
また、この電気特性測定装置4は、読取線切換回路3によって選択された任意の一の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと、この任意の一の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nに交点D1,1・・・DM,Nのいずれかを介して通電可能に接続された第二導電性線条材H・・・Hとによって形成された一つの閉回路の抵抗値を測定するものである。
つまり、例えば読取線切換回路3によって複数の第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nのうち、一の第一導電性線条材V1,1を選択すると、これにより、選択された一の第一導電性線条材V1,1と電気特性測定装置4とが読取線切換回路3を介して接続されることとなる。
一方、この選択された一の第一導電性線条材V1,1は、交点D1,1を介して第二導電性線条材Hと通電可能に接続されている。また、第二導電性線条材Hは、導線Z´を介して電気特性測定装置4に接続されている。
そのため、電気特性測定装置4は、第二導電性線条材Hとの接続端点Jから交点D1,1までの区間及びこの交点D1,1から第一導電性線条材V1,1と読取線切換回路3との接続端点I1,1までの区間の抵抗値を測定することができる。
圧力算出装置5は、電気特性計測装置4によって計測された抵抗値Rを圧力値Pに変換して出力するものである。
次に、この発明の物理量分布測定装置1の作用について説明する。
まず、互いに編まれて布状に形成された第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・H及び第一、第二非導電性線条材S1・・・、S2・・・を、図示しない車両内の座席に装着する。なお、このとき、各線条材が屈曲しないように装着することが好ましい。
そして、図示しないエンジンをONすると、このエンジンからのON信号が読取線切換回路3に入力され、このON信号が入力された読取線切換回路3は、第一導電性線条材V1,1を選択する。なお、このとき他の第一電導性線条材V1,2・・・VM,Nとは回路が切断される。
ここで、第一導電性線条材V1,1は一の第二導電性線条材Hと交点D1,1を介して接続しており、これにより、電気特性計測装置4から接続端点J、交点D1,1、接続端点I1,1を順に経由し、読取線切換回路3に至るまでの閉回路が成立する。
そして、電気特性計測装置4から所定の電流が出力され、この電気特性計測装置4は接続端点Jから交点D1,1を経由して接続端点I1,1までの抵抗値R(J1−I1,1)を計測する。
この計測された抵抗値R(J1−I1,1)は圧力算出装置5に入力され、この圧力算出装置5は、入力された抵抗値R(J1−I1,1)に基づいて第二導電性線条材Hの接続端点Jから交点D1,1までの区間に作用する圧力値P(1,1)を算出する。
なお、この圧力値P(1,1)は次式(1)によって求められる。この式(1)は、圧力の印加によって生じた抵抗値の変化からそのとき印加された圧力の大きさを求めるための変換式である。
(1,1)=f(R(J1−I1,1)−R (J1−I1,1)) ・・・(1)
ここで、R (J1−I1,1)は、圧力がない状態、すなわちP(1,1)=0の状態において計測される抵抗値であり、あらかじめ算出して圧力算出装置5に記憶しておく。
続いて読取線切換回路3は、隣接する第一導電性線条材V1,2・・・V1,Nを順次選択し、抵抗値R(Jα−I1,α)を測定する。そして、圧力算出装置5は、測定された抵抗値R(Jα−I1,α)に基づいて第二導電性線条材Hの接続端点Jαから交点D1,αまでの区間に作用する圧力値P(1,α)を算出する。
この圧力値P(1,α)は、上述の式(1)と同様に、次式(2)によって求められる。
(1,α)=f(R(Jα−I1,α)−R (Jα−I1,α)) ・・・(2)
なお、ここで1<α≦Nである。
次に、読取線切換回路3は、第一導電性線条材V2,1を選択する。この第一導電性線条材V2,1は一の第二導電性線条材Hと交点D2,1を介して接続しており、これにより、電気特性計測装置4から接続端点J、交点D2,1、接続端点I2,1を順に経由し、読取線切換回路3に至るまでの閉回路が成立する。
そして、電気特性計測装置4から所定の電流が出力され、この電気特性計測装置4は接続端点Jから交点D2,1を経由して接続端点I2,1までの抵抗値R(J1−I2,1)を計測する。
この計測された抵抗値R(J1−I2,1)は圧力算出装置5に入力され、この圧力算出装置5は、入力された抵抗値R(J1−I2,1)に基づいて交点D1,1から交点D2,1までの区間に作用する圧力値P(2,1)を算出する。
このとき、計測された抵抗値R(J1−I2,1)は、式(3)に示すように、接続端点Jから交点D1,1までの区間の抵抗値R(J1−D1,1)と、交点D1,1から交点D2,1までの区間の抵抗値R(D1,1−D2,1)と、交点D2,1から接続端点I2,1までの区間の抵抗値R(D2,1−I2,1)の和となっている。
(J1−I2,1)=R(J1−D1,1)+R(D1,1−D2,1)+R(D2,1−I2,1) ・・・(3)
ここで、R(J1−D1,1)=R(J1−I1,1)−R(D1,1−I1,1) ・・・(4)
である。
一方、圧力がない状態において計測される抵抗値をR (J1−I2,1)とすると、このR (J1−I2,1)は次式(5)によって求められる。
(J1−I2,1)=R (J1−D1,1)+R (D1,1−D2,1)+R (D2,1−I2,1)・・・(5)
ここで、R (J1−D1,1)=R (J1−I1,1)−R (D1,1−I1,1) ・・・(6)
である。
このとき、交点D2,1から接続端点I2,1までの区間の抵抗値は、圧力が印加されても抵抗値が変化しない素材で形成された第一導電性線条材V2,1の抵抗値であり、加圧に対して不変となっているため、次式(7)が成立する。
(D2,1−I2,1)=R (D2,1−I2,1) ・・・(7)
そして、以上の式(3)〜(7)から、交点D1,1から交点D2,1までの区間に作用する圧力値P(2,1)は、次式(8)によって求めることができる。
(2,1)=f(R(D1,1−D2,1)−R (D1,1−D2,1)
=f{(R(J1−I2,1)−R (J1−I2,1))−(R(J1−I1,1)−R (J1−I1,1))} ・・・(8)
そして、読取線切換回路3は、隣接する第一導電性線条材V2,2・・・VM,Nを順次選択し、抵抗値R(Jγ−Iβ,γ)を測定する。そして、圧力算出装置5は、測定された抵抗値R(Jγ−Iβ,γ)に基づいて互いに隣接する交点間に作用する圧力値P(β,γ)を算出する。
この圧力値P(β,γ)は、上述の式(8)と同様に、次式(9)によって求められる。
(β,γ)=f{(R(Jγ−Iβ,γ)−R (Jγ−Iβ,γ))−(R(Jγ−I(β−1),γ)−R (Jγ−I(β−1),γ))} ・・・(9)
なお、ここで2≦β≦M、1≦γ≦Nである。
このように、すべての第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・Hによって形成された閉回路の抵抗値R(Jx−Iy,x)(1≦x≦M、1≦y≦N)を順次計測することにより、この物理量分布計測装置1に作用している圧力の分布を測定することが可能となる。
これにより、圧力分布を計測する部分にスイッチング回路を組み込む必要がなくなり、簡単な構成で正確な圧力分布を求めることができる。
さらに、スイッチング回路が不要になることで形状の自由度が向上し、この物理量分布計測装置1を所望の形に変形した状態でも測定することができる。
特に、この発明の計測体2が、第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・Hで構成されているので、任意の形状に容易に屈曲させることが可能となり、さらに形状の自由度を向上させることができる。
なお、上述の第二導電性線条材H・・・Hは、形状が変化することに伴って抵抗値Rが変化する素材で形成されている。
このため、上述の実施例では、形状に応じて変化した抵抗値Rをあらかじめ測定しておき、圧力分布を測定する際にこのあらかじめ測定された抵抗値Rを加味する必要がある。これにより、正確な圧力分布を求めることが可能となる。
そして、ここでは計測体2が、第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・H及び第一、第二非導電性線条材S1・・・、S2・・・を互いに編んで形成された布状となっているので、計測体2を自由な形状に容易に変形することができ、さらに形状の自由度を向上させることができる。
そして、この物理量分布計測装置1では、第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・Hと共に、非導電性部材である第一、第二非導電性線条材S1・・・、S2・・・を編むことにより、第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと第二導電性線条材H・・・Hとが通電可能に接続する箇所では、この第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・Hが直接接触した状態で交錯し、第一導電性線条材V1,1・・・VM,Nと第二導電性線条材H・・・Hとが通電可能に接続しない箇所では、第一、第二非導電性線条材S1・・・、S2・・・を挟んだ状態で第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・Hが交錯するようになっている。
これにより、通電可能に接続する交点以外の交錯部分では、第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・Hを互いに確実に絶縁することができ、測定の精度を向上させることが可能となる。
また、計測体2が、第一、第二導電性線条材V1,1・・・VM,N、H・・・Hと共に、非導電性部材である第一、第二非導電性線条材S1・・・、S2・・・を編むことにより柔軟性を有する布状に形成されているので、被計測面が異なる形状であっても、一つの計測体2をそれぞれの形状に対応させて使用することが可能となる。
また、上述の物理量分布計測装置1では、測定される特定の電気特性が電気抵抗Rであるので、容易に計測が可能となる。
さらに、第二導電性線条材H・・・Hを形成する刺激応答型導電性部材として、導電性ポリマーを使用しているので、柔軟性を有する繊維のみで計測体2を形成することができる。
以上、この発明にかかる実施の形態の一つを図面により詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施の形態に限らない。この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等はこの発明に含まれる。
例えば、図4に示すように、第一導電性線条材V及び第二導電性線条材Hの、それぞれ互いに通電可能に接続する箇所である交点D以外の部分を、絶縁材10によって被膜してもよい。
つまり、交点Dに位置する部分だけ第一、第二導電性線条材V、Hを露出させて直接接触した状態で交錯させ、交点D以外の部分では、絶縁材10を介して交錯させる。これにより、計測体2を布状以外の形態に形成することが可能となる。
また、図5に示すように、第一導電性線条材V及び第二導電性線条材Hを、絶縁性を有する布状部材11に縫い付けてもよい。ここで、この布状部材11は、編み目の粗いメッシュ体や、不織布等であってもよい。
この場合であっても、第一導電性線条材V及び第二導電性線条材Hの、それぞれ互いに通電可能に接続する箇所である交点Dに位置する部分は、第一、第二導電性線条材V、Hをそれぞれ布状部材11の同一面側に露出させて直接接触した状態で交錯させ、交点D以外の部分では、布状部材11を介して交錯させる。つまり、交点D以外の部分では、第一、第二導電性線条材V、Hを布状部材11の異なる面にそれぞれ露出させる。
これにより、第一、第二導電性線条材V、Hの縫い目の位置を調整するだけで、容易に通電可能な交点Dを形成することができる。
なお、図5において実線で示した部分が布状部材11の表面側に露出した縫い目であり、破線で示した分部が布状部材11の裏面側に露出した縫い目である。
さらに、計測体2を布状に形成する場合の編み方は、図3に示すものに限られず、第一、第二導電性線条材V、Hが互いに通電可能に接続する交点D以外の交錯部分を絶縁する構成であればよい。
また、各線条材の編み目の大きさを適宜変化させることで、計測体2を編み目の比較的大きいメッシュ状に形成したり、編み目の比較的小さい織物状に形成したりすることもできる。
そして、上述の実施の形態では、測定される特定の物理量が圧力値Pとなっているが、これに限られず、歪み、温度、湿度等であってもよい。
ここで、測定される特定の物理量を温度にした場合を説明する。
温度の分布を測定するには、まず第二導電性線条材Hを、温度の変化に応じて電気抵抗が変化する素材である白金によって形成する。
なお、白金(特に、Pt100と呼ばれる物質)は、温度変化に対する電気抵抗の変化が図6に示すように安定しており、電気抵抗の変化に基づいて温度を計測するために一般的に使用される物質である。
ただし、温度変化に応じて電気抵抗の変化する素材であればこれに限れるものではない。
そして、この温度の変化に応じて電気抵抗が変化する素材(例えば、白金)によって形成された第二導電性線条材と、温度の変化が生じても電気抵抗が変化しない素材によって形成された第一導電性線条材とによって計測体を形成することで、温度分布の計測が可能となる。
さらに、湿度の分布を計測するには、まず第二導電性線条材Hを、湿度の変化に応じて電気抵抗が変化する素材であるポリピロール膜によって形成する。
なお、ポリピロール膜は、水分の蒸着によって図7に示すように電気抵抗が変化する物質であるが、湿度変化に応じて電気抵抗の変化する素材であればこれに限られるものではない。
そして、この湿度の変化に応じて電気抵抗が変化する素材(例えば、ポリピロール膜)によって形成された第二導電性線条材と、湿度の変化が生じても電気抵抗が変化しない素材によって形成された第一導電性線条材とによって計測体を形成することで、湿度分布の計測が可能となる。
なお、上述の実施の形態では、第二導電性線条材H・・・Hのみが刺激応答型導電性部材によって形成されているが、第一導電性線条材V1,1・・・NM,Nも刺激応答型導電性部材によって形成されてもよい。
この発明にかかる物理量分布計測装置の構成を示す模式図である。 刺激応答型導電性部材における圧力と電気抵抗値との相関関係を模式的に示すグラフである。 計測体の編み方を示す説明図である。 計測体の他の例を示す説明図である。 計測体のさらに他の例を示す説明図である。 白金における温度と電気抵抗値との相関関係を模式的に示すグラフである。 ポリピロール膜における湿度と電気抵抗値との相関関係を模式的に示すグラフである。
符号の説明
1 物理量分布計測装置
1,1・・・VM,N 第一導電性線条材
・・・H 第二導電性線条材
3 読取切換手段
4 電気特性計測手段

Claims (12)

  1. 第一の方向に沿って配索された複数の第一導電性線条材と、
    この第一の方向と交錯する第二の方向に沿って配索された複数の第二導電性線条材と、
    前記複数の第一導電性線条材に接続され、該複数の第一導電性線条材から任意の一の第一導電性線条材を選択する読取切換手段と、
    前記複数の第一導電性線条材のうち、前記読取切換手段により選択された任意の一の第一導電性線条材と、前記複数の第二導電性線条材のうち、前記任意の一の第一導電性線条材に通電可能に接続された一の第二導電性線条材とにより形成された閉回路の電気特性を計測する電気特性計測手段とを備え、
    前記第一、第二導電性線条材のうち、少なくともいずれか一方は特定の物理量が加わることにより特定の電気特性が変化する物理量計測素材によって形成されると共に、
    前記複数の第一導電性線条材は、それぞれ1箇所で前記複数の第二導電性線条材のうち任意の一の第二導電性線条材に通電可能に接続されていることを特徴とする物理量分布計測装置。
  2. 前記特定の物理量は、圧力、歪み、温度、湿度のいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の物理量分布計測装置。
  3. 前記第一の方向及び第二の方向のいずれとも交錯する第三の方向に沿って配索された非導電性部材を備え、
    前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とが通電可能に接続する箇所では、前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とが直接接触した状態で交錯し、
    前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とが通電可能に接続しない箇所では、前記非導電性部材を挟んだ状態で前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とが交錯することを特徴とする請求項1又は2に記載の物理量分布計測装置。
  4. 前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とは、それぞれ互いに通電可能に接続する箇所以外の部分が絶縁材によって被膜されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の物理量分布計測装置。
  5. 前記特定の電気特性は、電気抵抗であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の物理量分布計測装置。
  6. 前記物理量計測素材は、導電性ポリマーであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の物理量分布計測装置。
  7. 第一の方向に沿って複数の第一導電性線条材を配索し、
    この第一の方向と交錯する第二の方向に沿って複数の第二導電性線条材を配索し、
    前記複数の第一導電性線条材に、該複数の第一導電性線条材から任意の一の第一導電性線条材を選択する読取切換手段を接続し、
    前記複数の第一導電性線条材のうち、前記読取切換手段により選択された任意の一の第一導電性線条材と、前記複数の第二導電性線条材のうち、前記任意の一の第一導電性線条材に通電可能に接続された第二導電性線条材とにより形成された閉回路の電気特性を電気特性計測手段によって計測し、
    前記第一、第二導電性線条のうち、少なくともいずれか一方は特定の物理量が加わることにより特定の電気特性が変化する物理量計測素材によって形成すると共に、
    前記複数の第一導電性線条材を、それぞれ1箇所で前記複数の第二導電性線条材のうち任意の一の第二導電性線条材に通電可能に接続することを特徴とする物理量分布計測方法。
  8. 前記特定の物理量は、圧力、歪み、温度、湿度のいずれか一つであることを特徴とする請求項7に記載の物理量分布計測方法。
  9. 前記第一の方向及び第二の方向のいずれとも交錯する第三の方向に沿って非導電性部材を配索し、
    前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とが通電可能に接続する箇所では、前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とを直接接触した状態で交錯させ、
    前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とが通電可能に接続しない箇所では、前記非導電性部材を挟んだ状態で前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とを交錯させることを特徴とする請求項7又は8に記載の物理量分布計測方法。
  10. 前記第一導電性線条材と前記第二導電性線条材とは、それぞれ互いに通電可能に接続する箇所以外の部分が絶縁材によって被膜されていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一つに記載の物理量分布計測方法。
  11. 前記特定の電気特性は、電気抵抗であることを特徴とする請求項7ないし10のいずれか一つに記載の物理量分布計測方法。
  12. 前記物理量計測素材は、導電性ポリマーであることを特徴とする請求項7ないし11のいずれか一つに記載の物理量分布計測方法。
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