JP2007254644A - ポリカーボネートおよびその製造方法 - Google Patents

ポリカーボネートおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007254644A
JP2007254644A JP2006082715A JP2006082715A JP2007254644A JP 2007254644 A JP2007254644 A JP 2007254644A JP 2006082715 A JP2006082715 A JP 2006082715A JP 2006082715 A JP2006082715 A JP 2006082715A JP 2007254644 A JP2007254644 A JP 2007254644A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate
formula
compound represented
producing
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006082715A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatatomi Nishikubo
忠臣 西久保
Hiroto Kudo
宏人 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Kanagawa University
Original Assignee
JSR Corp
Kanagawa University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp, Kanagawa University filed Critical JSR Corp
Priority to JP2006082715A priority Critical patent/JP2007254644A/ja
Publication of JP2007254644A publication Critical patent/JP2007254644A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

【課題】エステル交換法によって製造することのできる新規なポリカーボネートおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】上記ポリカーボネートは、RC(C6H5OH)、ビスフェノール系多価アルコール及び下記式(3)で表される化合物を反応させることにより製造される。

【選択図】なし

Description

本発明は、ポリカーボネートおよびその製造方法に関する。更に詳しくは、工業的に安全なエステル交換法によって製造することのできる新規なポリカーボネートおよびその製造方法に関する。
ポリカーボネートは、耐衝撃性、透明性、寸法安定性、難燃性、耐熱性、耐候性等に優れた特性を有しており、光学材料分野で広く用いられている。現在工業化されているポリカーボネートの製造方法としてはホスゲン法(界面重合法)およびエステル交換法(溶融重合法)の二法が知られている(非特許文献1〜3参照。)。このうちエステル交換法は、ホスゲン法と比較して多大なエネルギーを要し、製品の着色や熱安定性、耐加水分解性に問題があり、かつ分子量範囲の広い製品が作りにくいことなどの理由から、従来はあまり採用されていなかった。しかし最近において、エステル交換法は、有毒なホスゲンを用いない安全なプロセスとして見直されてきている。
一方、ハイパーブランチポリマーやデンドリマーのような多くの分岐構造を有する高分子は一般に非晶質であり、対応する線状高分子と比較して各種有機溶媒に対して高い溶解性を示し、また、一分子内に多数の末端を有するため多くの機能性基を導入することができるものとして期待されている。特にハイパーブランチポリマーは、一段階合成が可能な点で、多段階工程を要するデンドリマーに比べて工業的な見地からも有利であるとして、期待が大きい(非特許文献4〜9参照。)。
平野 陽三、実用プラスチック事典、産業調査会(1993) 海老原 熊雄、第4版 実験化学講座 28 高分子合成、丸善(1992) D.Freitag, G. Feugler, L. Morbitzer , Angew. Chem. Int. Ed. Engl.30, 1598 (1991) T. H. Mourey, S. R. Turner, M. Rubinstein, J. Frechet, C. J. Hawker, and K. L. Wooley, Macromolecules., 25, 2401 (1992) S. R. Turner, B. I. Voit, and T. H. Mourey, Macromolecules., 26, 4617 (1993) S. R. Turner, F. Walter, B. I. Voit, and T. h. Mourey, Macromolecules., 27, 1611 (1994) Kun-Li WANG, Y. Inai, M. Jikei, and M. Kakimoto, Polym. J., 36, 804 (2004) M. Jikei and M. Kakimoto, Prog. Polym. Sci., 26, 1233 (2001) G. Yang, M. Jikei, and M. Kakimoto, Macromolecules., 32, 2215 (1999)
本発明者らは上記事情および知見に基づき、合成法として安全なエステル交換法を応用しつつポリカーボネートに分岐構造を導入することにより工業的に有用なポリカーボネートを見い出すべく鋭意検討を重ね、本発明に到達した。すなわち本発明の目的は、エステル交換法によって製造することのできる新規なポリカーボネートおよびその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、本発明の上記課題は、第一に、下記式(1)〜(3)のそれぞれで表される化合物を反応させることを特徴とする、ポリカーボネートの製造方法によって達成される。
[式(1)中、Rは炭素数1〜6のアルキル基である。]
[式(2)中、RおよびRは相互に独立に炭素数1〜6のアルキル基である。]
本発明の上記課題は、第二に、上記の方法によって製造されたポリカーボネートによって達成される。
本発明のポリカーボネートの製造方法は、上記式(1)〜(3)のそれぞれで表される化合物を反応させるものである。
上記式(1)中、Rは炭素数1〜6のアルキル基であるが、その具体例としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。Rが炭素数3以上のアルキル基である場合には、直鎖状であっても分岐していてもよい。Rは好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基である。
上記式(2)中、RおよびRは相互に独立に炭素数1〜6のアルキル基であるが、これらの具体例や好ましい態様等は、式(1)中のRについて上記したところと同様である。
本発明のポリカーボネートの製造方法は、上記式(1)〜(3)のそれぞれで表される化合物を反応させる限り、各化合物の使用量の比には特に限定はないが、上記式(3)で表される化合物の使用量(モル)が、上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物が有する水酸基の総量(モル)を2で除した値(官能基当量)に対して、0.98以下または1.05以上であることが好ましい。この値はそれぞれ0.9〜0.98または1.05〜1.2であることが好ましく、0.92〜0.96または1.05〜1.15であることがより好ましい。
また、上記式(2)で表される化合物の使用量(モル)の上記式(1)で表される使用量(モル)に対する比が0.9〜2.5であることが好ましく、1.0〜2.5であることがより好ましく、1.05〜2.5であることが更に好ましい。
本発明よるポリカーボネートの製造は、公知のエステル交換法によるポリカーボネートの製造に準じて実施することができる。すなわち、上記式(1)〜(3)のそれぞれで表される化合物を混合し、加熱しつつ減圧状態におくことにより、生成物を得ることができる。
加熱温度としては、好ましくは150〜500℃であり、より好ましくは200〜300℃である。減圧の程度としては、絶対圧として好ましくは5,000Pa以下であり、より好ましくは2,000Pa以下であり、更に好ましくは1,000Pa以下である。反応時間は10分〜24時間が好ましく、30分〜12時間がより好ましく、30分〜6時間が更に好ましい。
本発明のポリカーボネートは、上記のごとくして製造される。
本発明のポリカーボネートは溶媒可溶の部分を多く含む。本発明のポリカーボネートのうち、溶媒可溶の部分のみを利用することにより、より広い分野に適用することが可能となる。
本発明のポリカーボネートから溶媒可溶の部分を取り出すには、公知の溶媒抽出法によることができる。ここで使用できる溶媒としては、例えば炭化水素溶媒、芳香族溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、エーテル溶媒等を挙げることができる。上記炭化水素溶媒の具体例としては、例えばヘキサン、ヘプタン等;上記芳香族溶媒の具体例としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等;上記ハロゲン化炭化水素溶媒の具体例としては、例えばメチレンクロリド、エチレンクロリド、クロロホルム等;上記エーテル溶媒の具体例としては、例えばテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等を、それぞれ挙げることができる。
本発明のポリカーボネートは、その溶媒可溶部分についてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が好ましくは1,000〜100,000であり、より好ましくは1,000〜10,000である。また、同様にして測定した重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が、好ましくは1〜5であり、より好ましくは1〜3である。
本発明のポリカーボネートは、下記式(4)で表される構造を有する。
[式(4)中、R、RおよびRは、上記式(1)および(2)と同じである。]
本発明のポリカーボネートの屈折率は、1.5920以下である。この値は更に1.5915以下とすることができ、特に1.5910以下とすることができる。
本発明のポリカーボネートのガラス転移温度Tgは、120℃以下である。この値は本発明の分子量や構造によって更に低くすることができ、例えば100℃以下とすることができ、特に90℃以下とすることができる。従来知られている汎用のポリカーボネートのガラス転移温度は約150℃であるから、本発明のポリカーボネートは、より低温での加工が可能であるといえる。
本発明のポリカーボネートは、上記のごとき特性を有するものであり、電子機器や精密機器等のハウジング材、各種光学用途等に好適に使用することができる。
実施例1
反応管に1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(以下、「THE」ということがある。)l、2モル部、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA、以下、「BA」ということがある。)l、2モル部およびジフェニルカーボネート(以下、「DC」ということがある。5.5モル部をとり、3mmHg(400Pa)の減圧下において250℃、3時間反応させた。これをヘキサンで抽出し、不溶分を濾過した。可溶分につき減圧にてヘキサンを除去したところ、収率26%でヘキサン可溶分を得た。一方、ヘキサン不溶分の収率は24%であった。
ヘキサン可溶分について赤外分光分析およびH−NMRを行った。赤外分光分析において1774cm−1付近にカルボニル基に帰属される吸収が見られ、またH−NMR分析において1.55および2.18ppmにそれぞれメチル基に帰属されるピークが見られたことから、得られた生成物はポリカーボネートであることがわかった。赤外チャートを図1に、H−NMRチャートを図2にそれぞれ示す。
更に、ヘキサン可溶分につき、東ソー(株)製「HLC−8020システム」を用いてGPC測定を行ったところ、ポリスチレン換算の数平均分子量は3,400であり、Mw/Mnは2.7であった。また、セイコーインスツル(株)製の示差走査熱量計「EXSTAR 6000/DSC 6200」を用いてこのポリマーのTgを測定したところ、87℃であった。更に(株)溝尻光学工業所製の自動エリプソメータ「DHA−OLX」を用いてこのポリマーの屈折率を測定したところ、1.5908であった。
実施例2〜5、比較例1
THE、BAおよびDCの使用量を表1に記載のとおりとしたほかは実施例1と同様に実施し、各ポリマーを得た。また、ヘキサン可溶分について、実施例1と同様にして分子量の評価を行った。結果は表1に示した。
なお、表1において、比較例1のヘキサン不溶分収率欄における「>99」とは、ヘキサン不溶分の収率が99%を超えていたことを示す。
実施例1で得られたポリカーボネート(ヘキサン可溶分)の赤外チャート。 実施例1で得られたポリカーボネート(ヘキサン可溶分)のH−NMRチャート。

Claims (5)

  1. 下記式(1)〜(3)のそれぞれで表される化合物を反応させることを特徴とする、ポリカーボネートの製造方法。
    [式(1)中、Rは炭素数1〜6のアルキル基である。]
    [式(2)中、RおよびRは相互に独立に炭素数1〜6のアルキル基である。]
  2. 上記式(3)で表される化合物の使用量(モル)が、上記式(1)で表される化合物および上記式(2)で表される化合物が有する水酸基の総量(モル)を2で除した値に対して、0.98以下または1.05以上であることを特徴とする、請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
  3. 上記式(2)で表される化合物の使用量(モル)の上記式(1)で表される使用量(モル)に対する比が0.9〜2.5である、請求項2に記載のポリカーボネートの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法によって製造された、ポリカーボネート。
  5. 下記式(4)で表される構造を有することを特徴とする、請求項4に記載のポリカーボネート。
    [式(4)中、R、RおよびRは、上記式(1)および(2)と同じである。]
JP2006082715A 2006-03-24 2006-03-24 ポリカーボネートおよびその製造方法 Withdrawn JP2007254644A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006082715A JP2007254644A (ja) 2006-03-24 2006-03-24 ポリカーボネートおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006082715A JP2007254644A (ja) 2006-03-24 2006-03-24 ポリカーボネートおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007254644A true JP2007254644A (ja) 2007-10-04

Family

ID=38629199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006082715A Withdrawn JP2007254644A (ja) 2006-03-24 2006-03-24 ポリカーボネートおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007254644A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016195312A1 (ko) * 2015-05-29 2016-12-08 롯데첨단소재(주) 폴리카보네이트 수지 및 이의 제조방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016195312A1 (ko) * 2015-05-29 2016-12-08 롯데첨단소재(주) 폴리카보네이트 수지 및 이의 제조방법
KR101795136B1 (ko) * 2015-05-29 2017-11-08 롯데첨단소재(주) 폴리카보네이트 수지 및 이의 제조방법
CN107709404A (zh) * 2015-05-29 2018-02-16 乐天尖端材料株式会社 聚碳酸酯树脂及其制备方法
US10414860B2 (en) * 2015-05-29 2019-09-17 Lotte Advanced Materials Co., Ltd. Polycarbonate resin and preparation method therefor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4413226B2 (ja) 高分岐型または超分岐型の高官能性ポリカルボナート、その製造方法および使用方法
Li et al. A non‐phosgene process to homopolycarbonate and copolycarbonates of isosorbide using dimethyl carbonate: Synthesis, characterization, and properties
Ates et al. Synthesis, characterization and thermally activated curing of polysulfones with benzoxazine end groups
JP6235067B2 (ja) ポリオルガノシロキサン化合物、製造方法およびこれを含むコーポリカーボネート樹脂
JP2008506822A5 (ja)
US4696998A (en) Cyclic heterocarbonates and methods for their preparation and use
US10400069B2 (en) Aromatic polysulfone
WO2008093860A1 (ja) ポリカーボネート樹脂およびその製造方法
JP5001110B2 (ja) ポリカーボネート樹脂およびその製造方法
Hu et al. Polyesters derived from bio-based eugenol and 10-undecenoic acid: synthesis, characterization, and structure–property relationships
Xin et al. Synthesis of new bio-based polycarbonates derived from terpene
Narayanan et al. Perfluorocyclohexenyl (PFCH) aromatic ether polymers from perfluorocyclohexene and polycyclic aromatic bisphenols
JP2007254644A (ja) ポリカーボネートおよびその製造方法
JP2013108074A (ja) 環状アルキレン基を有するポリアルキレンカーボネートジオール及びその共重合体並びにそれらの製造方法
JP2011505469A (ja) ポリ(トリメチレングリコールカーボネートトリメチレングリコールエーテル)ジオールの組成物およびその製造方法
KR20140109619A (ko) 폴리(에테르설폰) 수지
ES2378359T3 (es) Procesos sin disolvente para la polimerización de un carbonato de trimetileno a poli(trimetilenglicol carbonato trimetilenglicol éter) diol
KR101596986B1 (ko) 디옥산 구조를 가지는 글리콜 화합물 및 그 제조 방법
KR20170121156A (ko) 지방족 폴리카보네이트 및 시클릭 카보네이트로부터 지방족 폴리카보네이트를 제조하는 방법
Sweileh et al. A new, nonphosgene route to poly (bisphenol a carbonate) by melt‐phase interchange reactions of alkylene diphenyl dicarbonates with bisphenol A
JPWO2020137927A1 (ja) 熱可塑性樹脂及びその製造方法並びに該熱可塑性樹脂を含む光学レンズ
WO2010079809A1 (ja) ジオキサン構造を有するグリコール化合物及びその製造方法
Mukeba et al. Semi-fluorinated Poly (aryl ether sulfone) s via step-growth polymerization of perfluorocyclohexene with bisphenols
KR102544992B1 (ko) 폴리에스테르 올리고머 및 그 제조방법, 및 이 올리고머를 포함하며 충격 강도와 내스크래치성이 우수하게 균형잡힌 폴리에스테르-폴리카보네이트 블록 공중합체 및 그 제조방법
KR20150011898A (ko) 폴리아미노설폰 수지

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090602