JP2007248329A - 口臭チェック方法および口臭チェック用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】客観的で信頼性高い判定が可能で、且つ家庭向けに最適なコンパクト形状で経済性に優れた口臭チェック方法および口臭チェック用容器を提供すること。
【解決手段】検知体を付した容器に唾液と検査液を採取し、発生する有臭ガスを検知体により検知することにより口腔内の清浄状態を調べる口臭チェック方法およびそのための口臭チェック用容器。
【選択図】なし

Description

本発明は、口臭の最大原因となる口腔清浄状態を調べて口臭の程度を判定するための方法および器具に関する。
一般に、口臭原因を大別すると、生理的口臭、虫歯等による口臭、食事や嗜好品による口臭、疾病による口臭の4タイプがある。
これら口臭4タイプのうち、特に生理的口臭については、口腔内から食べ物のカス、歯垢や舌苔を完全に除去することはできず、多かれ少なかれ誰もが持っている自然なニオイである。このような生理的口臭に対して、近年はますます関心が高まってきており、エチケットガム、洗口剤、消臭・芳香タブレットなどの口臭ケア用品は、膨大な種類の商品が市販されている。
このような口臭予防に対する関心が高まるなか、他人に不快感を与えるような口臭がないかを家庭で簡便に判定する手法が望まれている。家庭で口臭を簡便に判定する方法としては、家人に吐息を嗅いで判定してもらったり、コップなどに吐息を溜めて自分で嗅いで判定したりする方法もあるが、家人でも恥じらいの気持ちがあったり、自分では客観的な判定ができず自信がもてなかったりするのが現状である。また、客観的な判定をするために、口臭の悪臭成分であるメチルメルカプタンをセンサーで捉える口臭判定器も市販されているが、息を吐きかけたとき周りの空気の影響を受けるために判定バラツキが大きく信頼性に乏しいのが現状である。
これに対し、短時間に手軽に口臭の原因となる口腔内細菌を検査する方法が、特許文献1に開示されている。該文献によると、検査試薬液で漱ぎしたのち、一定時間後に呼気中の有臭ガス成分の濃度を測定して、口臭の原因となる口腔内細菌の存在の程度を検出することで、ガスクロマトグラフ分析や歯科医療機関向けに市販されている精巧な口臭判定機のような高価な計測機器を用いず、特別な技術を必要としないで、且つ場所を特定せず、短時間に手軽に口腔内の汚れ度を数値化できるとしている。しかしながら、特許文献1に開示されている口腔内細菌検査方法では、検査試薬液で漱ぎをすることから、検査試薬の衛生性が懸念されたり、検査試薬液が人体に害はなく安全であるとしても口に含むことには抵抗感があったり、更に検査により一時的ではあるが有臭ガス成分を多大に含む口臭を伴うなどの問題点があり、家庭向けとしては不具合があった。また、該文献では、有臭ガス成分の濃度を測定するために、ガラス円筒内に呈色試薬層を充填したガス検知管や、呼気貯溜部を有する検査装置を使用しており、これらは毎日調べるには安価とは言えず、また使用済みガス検知管の廃棄など、家庭向けとしては幾多の問題点があった。
特開平8−224239号公報
本発明の課題は、客観的で信頼性高い判定が可能で、且つ家庭向けに最適なコンパクト形状で経済性に優れた口臭チェック方法および口臭チェック用容器を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は下記のとおりである。
(1)容器内で唾液と検査液を混合し、発生する有臭ガス検知することにより口腔内の清浄状態を調べることを特徴とする口臭チェック方法。
(2)アンモニア検知体を付した口臭チェック用容器。
(3)アンモニア検知体が、アンモニアを被検物質としてpH変化により感応する検知体であって、少なくともpH指示薬とバインダを含む、上記(2)に記載の口臭チェック用容器。
(4)容器が、キャップ付試験管様の細長い円筒形状であり、アンモニア検知体をキャップ内側に付し、且つ細長い円筒形状本体に採取した唾液量に応じて採取すべき尿素水量が分かる目盛りを付してあることを特徴とする上記(2)または(3)に記載の口臭チェック用容器。
本発明の口臭チェック方法および口臭チェック用容器は、客観的で信頼性の高い判定が可能で、且つ家庭向けに最適なコンパクト形状で経済性に優れる効果を有する。
本発明について、特にその好ましい形態を中心に、以下具体的に説明する。
本発明は、生理的口臭や虫歯等による口臭の最大原因となる口腔内の清浄状態を調べることによって、口臭の程度を判定する口臭チェック方法であり、その方法を実施するための器具である。本発明において、口腔内の清浄状態を調べる方法は、歯垢や舌苔など口腔内に常在する細菌数の多寡を、検査液と混合することにより発生する有臭ガスを検知することで行う。好ましくは、検査液を尿素とし、唾液中に含まれる口腔内細菌のウレアーゼ活性により発生する有臭ガスであるアンモニアを被検物質としてアンモニア検知体で調べる方法である。尚、口腔内細菌のウレアーゼ活性とは、口腔内細菌のもつウレアーゼ(EC3.5.1.5)の作用、即ち尿素を加水分解してアンモニアと二酸化炭素を生じる作用を示す。
本発明の最大の特徴は、口腔内の清浄状態と関連がある口腔内の細菌数を、唾液を採取することによって調べることにある。本発明が特許文献1の従来技術と最も相違するところは、従来技術が検査液である尿素水で漱ぎをするのに対し、本発明では採取した唾液と検査液を容器内で混合するために検査液を口腔内には含まない点にある。すなわち、本発明と該従来技術とは、検査の仕方が異なるものである。これにより、該従来技術では比較的大量の検査液を口腔内に含む必要があり、検査液の衛生性が懸念されたり、検査液が人体に害はなく安全であるとしても口に含むことには抵抗感があったり、更に検査により一時的ではあるが有臭ガス成分を多大に含む口臭を伴う副作用などの問題点があったのに対し、本発明では少量の検査液で済み、検査液の衛生性や安全性や検査に伴う副作用については何ら懸念することがない利点がある。
本発明のもう一つの特徴は、容器に付したアンモニア検知体によって調べることにある。本発明が特許文献1の従来技術と最も相違するところは、従来技術がガラス円筒内に呈色試薬層を充填したガス検知管などを使用するのに対し、本発明では極めて小さいサイズの検知体を使用する点にある。すなわち、本発明と該従来技術とは、アンモニアガス検知体の形態や、それをなす素材が異なるものである。これにより、該従来技術では毎日調べるには安価とは言えず、また使用済みガス検知管の廃棄など家庭向けとしては幾多の問題点があったのに対し、本発明では印刷などの簡便な方法で製造できる極めて小さいサイズの検知体を安価に提供することができ、更にプラスチックゴミなど家庭で日常的に廃棄されるゴミと同様に廃棄でき、家庭向けとして著しい利点がある。
本発明において、口臭の程度をチェックする手順を次に示す。本発明では、専用の容器と別途に検査液を用意し、先ず使用者が容器内に直接唾液を採取する。使用者は、容器の目盛りを見て採取した唾液量に応じた量の検査液を該容器内に加えてキャップをし、均一溶液となるように混合する。そして、所定時間経過後に、使用者自身が、容器に付した検知体を見て、検知体の色変化から口臭の程度を客観的に判定することができる。好ましくは、検査液に尿素水を用い、唾液中に含まれる口腔内細菌のウレアーゼ活性により発生するアンモニアをアンモニア検知体により判定する方法である。
本発明で使用するアンモニア検知体は、その好ましい形態としては、少なくともpH指示薬とバインダを含み、アンモニアを被検物質としてpH変化により感応する塗膜感応部からなるものである。アンモニアの検知原理としては、一般にネスラー試薬やインドフェノール青法などもあるが、これらの検知原理では使用する試薬が水銀やフェノールを含み、安全性の観点で好ましくない。本発明では、アンモニアの検知原理として、アンモニアの塩基性を利用したpH指示薬法が安全性の観点から好ましく使用できる。pH指示薬法の他の検知原理としては、例えばテトラビニルテトラベンゾ[b,f,j,n][1,5,9,13]テトラアザシクロヘキサデシンパラジウム等の様な遷移金属錯体にアンモニアがアンミン配位子として結合することで色変化する配位反応も、場合により利用し得る。
本発明では、家庭向けの口臭チェッカーとするために、検知体は極めて小さいサイズの塗膜感応部を有するものが好ましい。そのため、本発明者は、小さいサイズの塗膜感応部を低コストで製造するためには、印刷などの簡便な方法で検知体を製造することが、家庭向けの口臭チェッカーには最適であることを見出した。即ち、アンモニア検知体は、少なくともpH指示薬とバインダを含む塗膜感応部からなるものが好ましく、バインダはpH指示薬を塗膜中に固定する役割をもつ。
本発明の口臭チェック用容器は、アンモニア検知体により口臭の程度を判定するものであるが、該検知体がアンモニアを被検物質として検知するのは、上記塗膜感応部がアンモニアに感応して色変化することによるものである。本発明では、該感応部がアンモニアとの反応の進行に伴って漸次色変化することを感応といい、その感応した状態を検知という。本発明では、好ましい検知原理としてpH指示薬法を採択しているが、該法では酸性に調整された感応部に、塩基性の性質をもつアンモニアが吸着することにより、感応部はアルカリ性側にpHシフトしてpH指示薬が色変化することで感応する。尚、ここでいう色変化とは、pH指示薬などの反応性色素が反応による構造変化に応じて可視光吸収スペクトルを変化させることをいう。
本発明で使用されるアンモニア検知体は、例えばプラスチックのフィルムやシートなどに塗膜感応部を形成し、小サイズ薄片として容器のキャップ内側に取り付けられるようにするか、或いは容器のキャップ内側に直接塗膜感応部を形成して製造することができる。この様な塗膜感応部を得るには、例えばpH指示薬法では、少なくともpH指示薬とバインダを含むインク液を調製して、プラスチックのフィルムやシートなどの実質的に液体を吸収しない液非吸収体上にインク液を部分的に滴下したり、塗布、および印刷した後に乾燥させる方法が具体的に例示される。
該検知体で使用できるpH指示薬としては、「化学大辞典10、p.63−65、共立出版(1964)」に記載の酸塩基指示薬などから適宜選べばよく、例えばクリスタルバイオレット、ブロモフェノールブルー、コンゴーレッド、ブロモクレゾールパープル、ブモチモールブルー、フェノールレッドなどを用いることができる。
該検知体で使用できるバインダとしては、公知のインキ用バインダ、その他の合成樹脂、天然樹脂誘導体、天然樹脂精製物から適宜選べばよく、インキ用バインダでは「相原著、印刷インキ入門、p.28−41、印刷学会出版部(1984)」にビヒクルの樹脂成分として記載されているもの、例えばロジン、セラック、ロジン変性フェノール樹脂、ケトン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン・マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンなど、他の合成樹脂では例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなど、天然樹脂誘導体では酢酸セルロースなどセルロースエステル類、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどアルキルセルロース類など、天然樹脂精製物ではゼラチン、寒天、アガロース、デンプン、ローカストビーンガム、カラギーナンなどを用いることができる。
また、上述したインク液とするための溶剤としては、上述したpH指示薬など、上記バインダ、検知体の基材などに応じて、公知の溶剤から選べばよく、「相原著、印刷インキ入門、p.42−45、印刷学会出版部(1984)」に記載されているもの、例えばヘキサン、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、エチレングリコール、ジエチレングリコールブチルセロソルブアセテートなどや、揮発性有機化合物の発生を抑制したい場合には水などを用いることができ、これらを適宜混合しても使用することができる。
また、上述したインク液の調製は、pH指示薬などとバインダを、上述した溶媒に溶解あるいは分散させて得ることができる。本発明における塗膜感応部は、pH指示薬などとバインダも含むものが好ましく用いられるが、これらのインク液中の濃度、及び塗膜感応部中の固形分濃度は、これらの溶解性や分散性、吸光度係数などpH指示薬などの発色特性、インク液の粘度、検知体の検知感度などに応じて適宜選定される。具体的に例示すると、インク液中のpH指示薬などの濃度が0.01〜40重量%、インク液中のバインダの濃度が0〜50重量%であれば、反応液の調製が行い易く望ましい。また、塗膜感応部の固形分におけるpH指示薬濃度が、0.05〜99.95重量%であれば色変化を判定し易く且つ剥脱が起り難くなり望ましく、より望ましくは0.1〜70重量%であればより色変化を判定し易く且つ感応部の強度が増す。尚、その他の物質を必要に応じてインク液に含ませることができる。例えば、油、可塑剤、ワックス、ドライヤ、分散剤、湿潤剤、増粘剤等の粘度調整剤、ゲル化剤、保湿剤、消泡剤、安定剤、保水剤、架橋剤、硬化剤、増量剤、吸湿剤、界面活性剤、pH調整剤などを適宜選定して用いることができる。
検知体の塗膜感応部は、上述したとおりインク液を滴下、塗布、および印刷して形成するが、滴下、塗布、および印刷の方法としては、公知の何れの方法を用いてもよく、粘度などの液特性、用いる基材の特性やサイズなどに応じて適宜選定すればよい。具体的に例示すると、滴下では例えばアプリケーターやディスペンサーなど、塗布では例えばバーコート、スプレーコート、刷毛塗りなど、印刷では例えば凸版印刷、平版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷などの方法を用いることができる。更に、上述したとおり塗膜感応部を得るための乾燥や固化の方法としては、公知の何れの方法を用いてもよく、pH指示薬など、バインダ、検知体の基材などに応じて適宜選定すればよい。具体的に例示すると、外部加熱乾燥、電磁波加熱乾燥、自然乾燥、外部加熱硬化、紫外線硬化、重合硬化、冷却固化、ゲル化、ゾル−ゲル固化などの方法を用いることができる。
本発明で使用する検知体は、上述したとおり、最も望ましい形態としては基材や容器キャップへの印刷やコーティングによる塗膜感応部よりなるものである。基材へ印刷の場合は、大版の基材に印刷した後に小片にカットすることができるので、検知体の大量生産が可能になり、経済性に優れて安価に製造することができる。この点も、本発明が家庭向け用途に最適な特徴である。
更に、本発明で使用するアンモニア検知体は、外力による剥脱、唾液と尿素水の混合液による浸漬などをを防ぐために、保護材で覆われていることが望ましい。保護材としては、例えば不織布や多孔性樹脂フィルムなどアンモニアガスの透過を妨げないものが使用されるが、ガス透過液体不透過性多孔膜が望ましい。
次に、本発明で使用する容器や検査液について説明する。本発明で使用する容器は、その好ましい形態としては、キャップ付試験管様の細長い円筒形状であり、アンモニア検知体をキャップ内側に付し、且つ細長い円筒形状本体に採取した唾液量に応じて採取すべき検査液量が分かる目盛りを付してあるものである。容器の形状としては、細長い円筒形状が取扱いを考慮すると好ましい形状であるが、容器の長さ(深さ)と口径に関しては特に限定されるものではなく、唾液採取、検査液採取、及び混合の各作業の行い易さに応じて適宜設定すればよい。容器のサイズを具体的に例示すると、例えば口径10〜30mm、容量10〜25mLのものが取扱い易く望ましい。アンモニア検知体の感応部の色変化を観察する方法としては、検知体をキャップ内側に付した場合には、キャップを取り外して内側の感応部の色を観察しても良いし、キャップを透明素材で作製したり、のぞき窓を設けておいてキャップをしたまま容器外側から感応部の色を観察しても良い。
本発明で使用する検査液の好ましい例としては、尿素水が挙げられる。尿素水は、容器の容量、容器に付した目盛り、及びアンモニア検知体の検知感度等に応じて適宜濃度調整したものを使用すればよい。尿素水の濃度としては、具体的に例示すると1〜50g/Lであり、濃度が希薄過ぎると反応が不十分になる。一方、該濃度の上限は、これに限定されるものではないが、必要以上に濃厚にする必要もなく、尿素水の取扱いを考慮するとこの程度が望ましい。
本発明の口臭チェック用容器について、その具体例を図を用いて説明する。
図1および図2は、本発明の口臭チェック用容器の一例である。該図は、基材2に塗膜感応部1を形成したアンモニア検知体を、透明なキャップ3の内側に取り付けてある。また、容器4には、目盛り5が付してある。該目盛り5が階段状になっているのは、下段で採取した唾液量の量り、それに応じて上段まで尿素水を満たすためである。図1は、このようにして唾液と尿素水の混合液6を量り取り、混合した後に静置している模式図である。図2は、アンモニア検知体を透明なキャップ3の内側に取り付けてある模式図である。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例は、特に提示のない場合は、温度23±3℃、相対湿度65±5%の環境条件で行ったものである。
[実施例]
pH指示薬としてブロモフェノールブルー(和光純薬工業社製試薬特級)を用いて、エタノール(和光純薬工業社製試薬特級)90vol%と蒸留水(和光純薬工業社製)10vol%の混合溶媒に溶解して6.7g/Lのブロモフェノールブルー母液を調製した。バインダとしてポリビニルアルコール(和光純薬工業社製試薬特級)を用いて、蒸留水に溶解して5.0wt%のポリビニルアルコール母液を調製した。50mLスクリュー瓶に、ポリビニルアルコール母液6.0gとブロモフェノールブルー母液1.5mLを量り取った後、エタノール25.1mLを加えて均一溶液とした。これに撹拌子を入れて、マグネティックスターラーにて300rpmで撹拌しながら、pHメーター(メトラートレード社製セブンイージーS20キット2)にてpHを測定し、1mol/L水酸化ナトリウム溶液(和光純薬工業社製容量分析用)と1mol/L塩酸(和光純薬工業社製容量分析用)を用いてpH2.50に調整した。その後、50mLスクリュー瓶中の溶液が全量30.0gとなるように更に蒸留水を加えて均一溶液とし、pH指示薬とバインダを含むインク液を得た。
上記インク液を用いて、片面に粘着層ともう一方の片面に白色ベタ印刷を施したポリエステル製粘着ラベル(サトウシール社製、直径30mm円形、75μm厚)の白ベタ印刷面に、直径12mmの円形内にインク液40μLを塗布し、その後40℃に設定した熱風循環式恒温槽中に30分間入れて乾燥させ、塗膜感応部を形成した。該塗膜感応部を直径8mmの円形に切り出し、アンモニア検知体を得た。該検知体の塗膜感応部は、使用前は黄色であった。また、該検知体は、基材の粘着ラベルの粘着層面を貼って使用できるようにしたものである。
上記検知体を用いて、口腔内の清浄状態を調べることにより口臭の程度を判定する試験を行った。口腔内の清浄状態を調べるのは、同一被験者において歯磨き前、歯磨き直後、歯磨きを行ってから3時間経過した後の場合について、各々次の手順で行った。キャップ付プラスチック製遠沈管(全長120mm×口径15mm、容量15mL)に、被験者の唾液1mLと濃度5mg/mLの尿素水3mLを量り取り混合した後、直ちに上記検知体をキャップ内側に貼ったキャップを閉じた。該遠沈管を23℃の環境で静置し、30分経過した後の感応部の色変化を目視観察して行った。
被験者は、歯磨き前の試験に際しては、試験前24時間は歯磨きを行わず口腔内を不浄状態として唾液を採取した。歯磨き前の試験で、唾液採取時に被験者の口臭を嗅いで確認したところ、明らかに悪臭を感じた。試験の結果、検知体は青緑色に色変化しており、口腔内が不浄のため口腔内細菌のウレアーゼ活性によりアンモニアガスが発生していることを示した。次に、被験者は丁寧に歯磨きを行って、口腔内を清浄状態として唾液を採取し、同様に試験をおこなった。歯磨き後の唾液採取時に被験者の口臭を嗅いで確認したところ、歯磨きペーストの芳香のみを感じ、悪臭は感じなかった。試験の結果、検知体はくすんだ黄色で実質的な色変化は確認されず、口腔内が清浄の時はアンモニアガスがほとんど発生しないことを示した。次に、被験者が歯磨きを行ってから3時間経過した後、同様に唾液を採取して試験を行った。この唾液採取時に被験者の口臭を嗅いで確認したところ、口臭は感じたが特に悪臭は認められなかった。試験の結果、検知体はわずかに緑味掛かった黄色に色変化しており、口腔内が不浄ではなく、悪臭の口臭を感じない時は極わずかなアンモニアガスが発生しているにすぎないことを示した。
以上の結果から、本発明の口臭チェック容器を用いて、唾液中に含まれる口腔内細菌のウレアーゼ活性により発生するアンモニアを被験物質として口腔内の清浄状態を調べることで、悪臭の口臭が有るか否かを判定することができた。また、その判定に際しては、被験者自身が他人に知られることなく、且つアンモニア検知体の色変化を目視で確認することにより客観的で信頼性の高い判定が可能であることが判る。更に、本発明の口臭チェック用容器は、検知体の作製が簡便に行えることから経済性に優れ、コンパクト形状で家庭向け用途に最適であることが判る。
本発明の口臭チェック方法及び口臭チェック用容器は、主として家庭において、個人が自分の口臭の程度を判定するための器具に関する分野で好適に利用できる。
本発明の口臭チェック用容器の一例を示す模式図。 アンモニア検知体をキャップに取り付けてある一例を示す模式図。
符号の説明
1 塗膜感応部
2 基材
3 キャップ
4 容器
5 目盛り
6 唾液と尿素水の混合液

Claims (4)

  1. 容器内で唾液と検査液を混合し、発生する有臭ガスを検知することにより口腔内の清浄状態を調べることを特徴とする口臭チェック方法。
  2. アンモニア検知体を付した口臭チェック用容器。
  3. アンモニア検知体が、アンモニアを被検物質としてpH変化により感応する検知体であって、少なくともpH指示薬とバインダを含む請求項2に記載の口臭チェック用容器。
  4. 容器が、キャップ付試験管様の細長い円筒形状であり、アンモニア検知体をキャップ内側に付し、且つ細長い円筒形状本体に採取した唾液量に応じて採取すべき尿素水量が分かる目盛りを付してあることを特徴とする請求項2または3に記載の口臭チェック用容器。
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