JP2007244938A - バリア性積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂基材表面にゾル−ゲル法による有機−無機複合薄膜を製膜した、優れたバリア機能を有するバリア性積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂基材表面に、液相析出法(LPD法)により酸化ケイ素膜からなるアンダーコート層を形成する。液相析出法の反応液を、シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を用いて調製する。これにより、熱可塑性樹脂基材表面に密着性に優れたゾル−ゲル法による有機−無機複合薄膜を形成することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、高いガスバリア性に代表される、優れた特性を有するバリア性積層体の製造方法に関するものである。
熱可塑性樹脂基材に対してガスバリア性等の機能を付与するために、ゾル−ゲル法により熱可塑性樹脂基材表面に有機−無機複合薄膜形成する方法が行われている。ゾル−ゲル法による製膜性は、基材表面の濡れ性に大きく影響される。すなわち、濡れ性の良い表面ほど製膜性が向上し、品質が向上する。一般に熱可塑性樹脂基材は表面の濡れ性が低く、ゾル−ゲル法による製膜が困難であるとともに密着性に難があることが知られている。
従来、基材の濡れ性を向上させるための手法としては、基材表面のコロナ処理法、プラズマ処理法、あるいは蒸着法、スパッタリング法、CVD法等による密着性向上層の製膜等の手法が用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、コロナ処理法やプラズマ処理法を施した基材表面は、未処理の基材表面と比較して濡れ性は向上するが、所望の密着性を得るには不十分である。また、蒸着法、スパッタリング法、CVD法等による密着性向上層を形成する方法では、これらの方法が気相法であるため複雑な形状、例えば表面に凹凸のあるような形状を有する基材への均一な密着性向上層の形成が困難である。また、密着性向上層自身の基材に対する密着性を持たせるために、高温での処理が必要となる場合があり、熱可塑性樹脂等の熱に弱い基材には適さない。
液相析出法(LPD法)は、金属フルオロ錯体の加水分解平衡反応を利用した金属酸化物薄膜の合成法であり、熱可塑性樹脂基材表面に均一に金属酸化物薄膜を製膜することができる特徴を有している。液相析出法による金属酸化物薄膜の析出は、以下に示す析出反応(1)と析出駆動反応(2)の二つの基本反応より成り立っている。
Figure 2007244938
つまり、水溶液中での金属フルオロ錯体(MFx (x-2n)-)の加水分解平衡反応系(配位子置換反応)((1)式)に、フッ素イオンと容易に反応してより安定な化合物を生成するホウ酸を添加することにより、系中の遊離のフッ素イオンとより安定な錯イオンを形成させ((2)式)、(1)式の平衡反応系を酸化物析出側ヘシフトさせる。
液相析出法は、反応水溶液に浸漬した基板上に直接酸化物薄膜を析出させるという製膜法であるため、非常に複雑な形状を有するような基板、基材へもその形状に追従した均一な製膜が可能であるという特徴を有している。また、室温程度の低温においても薄膜合成が可能であるので、熱可塑性樹脂基材等の熱に弱い基材に対する製膜法として優れていると考えられる。
LPD法の適用例としては、例えば特許文献1には、アルカリ金属を含むガラス基板上にLPD法によりSiO膜を形成し、ガラスからのアルカリ金属の拡散を抑えるアルカリバリア膜としての利用が開示されている。また、特許文献2には、プラスチック基板上に無機膜等を形成する際、製膜応力に由来する反りやクラック等の発生を抑えるために、LPD法によりプラスチック基材にSiO膜を形成することが開示されている。また、特許文献3には、LPD法により形成したSiO薄膜を誘電体とした薄膜コンデンサが開示されている。
特開昭58−161944 特開2001−279011 特開平05−315181 表面処理対策Q&A1000編集委員会:編「表面処理対策Q&A1000」株式会社産業技術サービスセンター(1998年)
基材表面にゾル−ゲル法による有機−無機複合膜を形成するに際して、濡れ性や密着性を向上させるためのアンダーコート層の形成に液相析出法(LPD法)を適用したことは、過去に報告されていない。
さらに、濡れ性や密着性を向上させるためのアンダーコート層の形成にLPD法を適用する際の条件を最適化することができれば、従来ゾル−ゲル法による製膜が困難であるとされている熱可塑性樹脂基材に対して、高品質の有機−無機複合膜を形成し得ることが期待される。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱可塑性樹脂基材表面にゾル−ゲル法による有機−無機複合膜を形成するに際して、アンダーコート層の形成に液相析出法(LPD法)を適用するとともに、かかる適用におけるLPD法の最適条件を見出し、従来報告されていないバリア性積層体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、熱可塑性樹脂基材表面に液相析出法(LPD法)によりアンダーコート層を形成すれば、熱可塑性樹脂基材表面の濡れ性が劇的に向上し、その表面に形成するゾル−ゲル法による有機−無機複合膜の密着性、製膜性が向上することを見出した。さらに、上記アンダーコート層の形成に適したLPD法の条件として、反応液中のケイフッ化水素酸およびホウ酸の濃度を最適化し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係るバリア性積層体の製造方法は、熱可塑性樹脂基材の表面に、液相析出法により酸化ケイ素膜を形成するアンダーコート層形成工程;および当該酸化ケイ素膜の表面にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成するバリアコート層形成工程を包含するバリア性積層体の製造方法であって、液相析出法に用いられる反応液が、シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を用いて調製されることを特徴としている。
上記シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸は、濃度が20wt%〜45wt%のケイフッ化水素酸にシリカゲルを溶解飽和させたものであることが好ましい。
また、上記液相析出法に用いられる反応液は、最終濃度5mM〜50mMのホウ酸を含有することが好ましい。
さらに、上記液相析出法に用いられる反応液は、最終濃度50mM〜900mMのケイフッ化水素酸および最終濃度5mM〜50mMのホウ酸を含有していることが好ましい。
上記アンダーコート層形成工程において、反応液の温度を20℃〜60℃に維持して熱可塑性樹脂基材を浸漬することが好ましく、反応液に熱可塑性樹脂基材を浸漬する時間が10時間〜60時間であることが好ましい。
上記バリアコート層形成工程においてゾル−ゲル法により形成される有機−無機複合膜は、アルコキシシランまたはその加水分解物とポリビニルアルコールまたはエチレン・ビニルアルコールコポリマーまたはこれらの混合物とを含有する塗工組成物を重縮合してなる複合ポリマー膜であることが好ましい。
本発明によれば、従来ゾル−ゲル法による製膜が困難であった熱可塑性樹脂基材に対して、ゾル−ゲル法による製膜が可能となり、高品質のバリア性積層体を製造できるという効果を奏する。また、複雑な形状の熱可塑性樹脂基材にもゾル−ゲル法による製膜ができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書において範囲を表す「A〜B」との表現は、A以上B以下であることを示す。
本発明に係るバリア性積層体の製造方法は、熱可塑性樹脂基材の表面に、液相析出法により酸化ケイ素膜を形成するアンダーコート層形成工程;および当該酸化ケイ素膜の表面にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成するバリアコート層形成工程を包含するバリア性積層体の製造方法であって、液相析出法に用いられる反応液が、シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を用いて調製される方法であればよい。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6ナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン12等のポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体またはそのケン化物、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアミドイミド、セルロース、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸等の生分解性を有する樹脂などが挙げられる。その中でもコスト面、透明性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロン6等が好ましく、ポリエチレンテレフタレートがさらに好ましい。
アンダーコート層形成工程では、熱可塑性樹脂基材の表面に、液相析出法(LPD法)により酸化ケイ素膜を形成する。当該アンダーコート層により、熱可塑性樹脂基材表面の濡れ性が大幅に向上する。アンダーコート層は、熱可塑性樹脂基材の片側の表面のみに形成してもよく、両側の表面に形成してもよい。ここで、「濡れ性」とは濡れやすさを意味し、接触角という値で表される。接触角が180度のときには全く濡れないといい、接触角が小さくなればなるほど濡れやすくなる。基材表面の濡れ性が高い、すなわち基材表面が濡れやすいほどその表面にゾル−ゲル法による有機−無機複合膜を形成しやすく(製膜性が高く)、ゾル−ゲル法による有機−無機複合膜と基材との密着性が向上する。
アンダーコート層形成工程に用いるLPD法においては、酸化ケイ素膜を形成するためにシリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を用いて調製される反応液を用いる。本発明者らは、従来公知の種々の反応液を用いたLPD法により、熱可塑性樹脂基材表面にアンダーコート層を形成させた結果、シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を用いて調製した反応液を用いたときに広い反応温度範囲で熱可塑性樹脂基材表面の濡れ性が向上することを見出した。
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸は、例えば市販のケイフッ化水素酸(ヘキサフルオロケイ酸水溶液)に市販のシリカゲルを溶解飽和させることにより調製することができる。また、ヘキサフルオロケイ酸を水に溶解し、所望の濃度のケイフッ化水素酸を自製し、当該自製したケイフッ化水素酸にシリカゲルを溶解飽和させて調製してもよい。好ましくは、濃度が20wt%〜45wt%のケイフッ化水素酸にシリカゲルを溶解飽和させて調製する。シリカゲルのケイフッ化水素酸に対する飽和溶解度は、ケイフッ化水素酸の濃度に依存するため、濃度が20wt%未満のケイフッ化水素酸を用いるとシリカゲルの飽和度が不十分となる。濃度が45wt%超えるケイフッ化水素酸は空気中に有害なガスを発生するため、取扱いに難がある。
LPD法の反応液は、上記シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を水で希釈し、さらに、フッ化物イオン捕捉剤として最終濃度5mM〜50mMのホウ酸を含有するように調製される。最終的に、反応液中のケイフッ化水素酸の濃度が50mM〜900mMの範囲内であることが好ましい。反応液中のケイフッ化水素酸の最終濃度が50mM未満であると酸化ケイ素膜の形成が不十分となる場合がある。一方、900mMを超えると反応液がゲル化し、基材表面にゲル状物質が付着するとともに基材表面が一部白濁するという問題が生じる。また、反応液中のホウ酸の最終濃度が5mM未満であると酸化ケイ素膜の形成が不十分となる場合がある。一方、50mMを超えると反応液がゲル化し、基材表面にゲル状物質が付着するとともに基材表面が一部白濁するという問題が生じる。なお、シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を濃度が20wt%〜45wt%のケイフッ化水素酸を用いて調製した場合、通常10倍希釈〜50倍希釈することによりケイフッ化水素酸の反応液における最終濃度が上記範囲になる。
上記のように調製した反応液に、メタノール、洗剤、水等で洗浄した熱可塑性樹脂基材を浸漬することで、熱可塑性樹脂基材の表面に酸化ケイ素膜を形成することができる。反応後の基材は、水で洗浄した後、乾燥することが好ましい。洗浄条件や乾燥条件は特に限定されず、用いた基材の大きさや形状等に応じて適宜好適な条件を選択すればよい。
反応液の温度は特に限定されないが、20℃〜60℃の範囲内であることが好ましい。反応液の温度が20℃未満であると、酸化ケイ素膜の形成が不十分となる場合があり、60℃を超えると、反応液中に微細な気泡が発生し、これが基材表面に付着すると付着した部分に膜が形成されないという問題が生じやすくなる。
反応時間は特に限定されないが、10時間〜60時間の範囲内であることが好ましい。
反応時間が10時間未満であると酸化ケイ素膜の形成が不十分となる場合がある。一方、60時間を越えても特に反応性に変化が認められず、60時間以内で十分に濡れ性の向上した酸化ケイ素膜(アンダーコート層)を形成できるため、60時間を越えて反応を継続する利益はない。
酸化ケイ素膜(アンダーコート層)を形成した熱可塑性樹脂基材表面の濡れ性は、水の接触角として40°以下であることが好ましく、より好ましくは20°以下、さらに好ましくは10°以下である。
バリアコート層形成工程では、アンダーコート層形成工程において形成された酸化ケイ素膜の表面にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成する。ここで「ゾル−ゲル法」とは、一般に金属アルコキシド、アルコール、触媒からなる溶液を出発原料とし、溶液中での金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により、流動性を失ったゲルとし、このゲルを乾燥あるいは加熱することにより金属酸化物を得る方法である。反応溶液がある程度流動性を保持している状態で基材等に塗布し、乾燥することにより金属酸化物の薄膜を得ることができる。また、反応は低温で進行するため、出発溶液中に有機化合物や高分子化合物を混合しておくと、有機化合物あるいは高分子化合物を金属酸化物マトリックス中に取り込んだ、もしくは金属酸化物と高分子化合物のハイブリッドである「有機−無機複合膜」を形成することができる。
バリアコート層形成工程において、ゾル−ゲル法により形成される有機−無機複合膜は、アルコキシシランまたはその加水分解物とポリビニルアルコールまたはエチレン・ビニルアルコールコポリマーまたはこれらの混合物とを含有する塗工組成物を重縮合してなる複合ポリマー膜であることが好ましい。上記組成の複合ポリマー膜をゾル−ゲル法により形成することで、アンダーコート層形成工程において形成された酸化ケイ素膜の表面に強固に密着した有機−無機複合膜を形成でき、耐熱水性およびガスバリア性に優れたバリア性積層体を得ることができる。
アルコキシシランとしては、Si(OR(ただしRは炭素数1〜6の低級アルキル基である。)で表されるものが好ましい。具体的には、Si(OCH、Si(OC、等が挙げられる。必要に応じてアルコキシシランとともにケイ素以外の金属アルコキシド(アルミニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド等)を用いてもよい。
アルミニウムアルコキシドはAl(OR(ただしRは炭素数1〜6の低級アルキル基である。)で示され、具体的には、Al(OCH、Al(OC、Al(OC、Al(OC等が挙げられる。これらのアルミニウムアルコキシドを2種以上混合して用いてもよい。アルミニウムアルコキシドを用いることにより、耐熱性および硬度が向上する。アルミニウムアルコキシドの使用量は、上記アルコキシシラン100重量部に対して25重量部以下の範囲であり、好ましくは約5〜15重量部である。25重量部を超すと、形成される複合ポリマーの脆性が大きくなり、熱可塑性基材表面を被覆した際にバリアコート層(有機−無機複合膜)が剥離しやすくなる。
ジルコニウムアルコキシドはZr(OR(ただしRは炭素数1〜6の低級アルキル基である。)で示され、具体的には、Zr(OCH、Zr(OC、Zr(O−iso−C、Zr(OC、等が挙げられる。これらのジルコニウムアルコキシドを2種以上混合して用いてもよい。ジルコニウムアルコキシドを用いることにより、得られる積層体の靭性、耐熱性等が向上し、例えば積層体がフィルム状の場合、延伸時のフィルムの耐レトルト性等の低下が回避される。ジルコニウムアルコキシドの使用量は、上記アルコキシシラン100重量部に対して10重量部以下の範囲であり、好ましくは約1〜7重量部、特に好ましくは約5重量部である。10重量部を超すと、形成される複合ポリマーがゲル化しやすくなり、複合ポリマーの脆性が大きくなり、熱可塑性基材表面を被覆した際にバリアコート層(有機−無機複合膜)が剥離しやすくなる。
チタンアルコキシドは、Ti(OR(ただしRは炭素数1〜6の低級アルキル基である。)で示され、具体的には、Ti(OCH、Ti(OC、Ti(OC、Ti(OC等が挙げられる。これらのチタンアルコキシドを2種以上混合して用いてもよい。チタンアルコキシドを用いることにより、得られる有機−無機複合膜の熱伝導率が低くなり、得られる積層体の耐熱性が著しく向上する。チタンアルコキシドの使用量は、アルコキシシラン100重量部に対して5重量部以下の範囲であり、好ましくは0.1〜4重量部、特に好ましくは約3重量部である。5重量部を超すと、形成される複合ポリマーの脆性が大きくなり、熱可塑性基材表面を被覆した際にバリアコート層(有機−無機複合膜)が剥離しやすくなる。
ポリビニルアルコールは複合ポリマーに含有されることにより、その結晶化構造からガス透過量が最も小さく、かつ保香性が良く、水蒸気を除くほとんどのガスに対して透過性を非常に小さくすることができる。したがって、その結晶性を保持するために、アルコキシシランの重縮合により形成される密度の高い3次元構造内に保持または封じ込めることでそのバリア性を発揮させることができる。ポリビニルアルコールの含有量はアルコキシシラン(他のアルコキシドを含有する場合にはアルコキシシラン+他の金属アルコキシド)100重量部に対して50〜3000重量部であり、好ましくは100〜2000重量部である。ポリビニルアルコールの含有量が3000重量部を超すと形成される複合ポリマーは水に対し溶解性を示し、バリア性能は低下する。
エチレン・ビニルアルコールコポリマーはエチレンとビニルアルコールとのランダムコポリマーであり、エチレン/ビニルアルコールのモル比率は20/80〜50/50であるのが好ましい。エチレン・ビニルアルコールコポリマーの添加により、複合ポリマーのガスバリア性、耐水性および耐候性に加えて、耐熱水性および熱水処理後のバリア性が向上する。エチレン・ビニルアルコールコポリマーの含有量は、アルコキシシラン(他の金属のアルコキシドを含有する場合には、アルコキシシラン+他の金属のアルコキシド)100重量部に対して、1〜3000重量部であり、好ましくは1.5〜800重量部、特に好ましくは1.5〜300重量部である。エチレン・ビニルアルコールコポリマーの含有量が3000重量部を超すと、形成される複合ポリマーの脆性が大きくなり、得られる積層体の耐水性および耐候性も低下する。
形成された複合ポリマー膜(有機−無機複合膜)中のケイ素または金属原子は、アンダーコート層としてLPD法により形成された酸化ケイ素膜中のケイ素と酸素を介して結合しているために、接着強度は十分に大きく、剥離の恐れはない。このような複合ポリマー層の厚さは0.01〜5μm程度である。
ゾル−ゲル法による有機−無機複合膜は、例えば以下の手順により形成することができる。ただし、これに限定されるものではない。なお、ゾル−ゲル法では、通常ゾル−ゲル法触媒、酸、水及び有機溶媒を使用する。酸はアルコキシシラン等の加水分解触媒として用いる。酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸、並びに酢酸、酒石酸等の有機酸が好ましい。酸の使用量は、アルコキシシラン(他の金属のアルコキシドを含有する場合には、アルコキシシラン+他の金属のアルコキシド)1モル当たり、0.001〜0.05モルであり、好ましくは約0.01モルである。
まず、アルコキシシラン、ポリビニルアルコールまたはエチレン・ビニルアルコールコポリマーまたはこれらの混合物、ゾル−ゲル法触媒、酸、水、有機溶媒、および必要に応じて金属アルコキシドを混合して塗工液を調製する。この塗工液中では次第に重縮合反応が進行する。
次いで、アンダーコート層形成工程で形成した酸化ケイ素膜表面に、常法により上記塗工液を塗布し、乾燥する。乾燥によりアルコキシシラン、他の金属アルコキシドおよびポリビニルアルコールまたはエチレン・ビニルアルコールコポリマーまたはこれらの混合物の重縮合がさらに進行し、複合ポリマー膜(有機−無機複合膜)が形成される。この操作を繰り返して、複数の複合ポリマー膜(有機−無機複合膜)を積層するのが好ましい。
最後に、塗工液を塗布・乾燥した熱可塑性樹脂基材を80〜150℃で、かつ用いた熱可塑性樹脂基材の融点未満の温度(例えばPETフィルムの場合には約120℃以下の範囲)で30秒〜10分間加熱すると、複合ポリマーがアンダーコート層形成工程において形成された酸化ケイ素膜の表面に強固に結合した複合ポリマー膜(有機−無機複合膜)が形成される。このようにして得られたバリア性積層体はガスバリア性および耐熱水性に優れている。
本発明に係る製造方法により製造されるバリア性積層体は、主として酸素や水蒸気等の透過を抑制する材料として用いられる。具体的には、アルミ箔・金属アルミ蒸着フィルムの代替材料、食品包装分野(一般・ボイル・レトルト用)、医療・医薬分野、電子部材(液晶・有機EL等のフラットパネルディスプレイ等)、産業部材分野等に利用可能である。本発明により製造されるバリア性積層体を用いることにより、各種部材の軽量化・薄型化・フレキシブル化を図ることができる。また、アルミ箔・金属アルミ蒸着フィルムの代替とすることにより、中身が見えるようにすることができる。さらに、これを包装材として使用ても金属探知器による検査が可能になる。
本発明に係る製造方法は、上述のように複雑な形状の熱可塑性樹脂基材にも適用することができる。例えばボトルや容器の形状を有するバリア性積層体を製造することができ、具体的には、飲料用PETボトル、医療・医薬品充填用容器、化粧品容器、その他ガスバリア性能を必要とされる容器に用いることができる。その結果、瓶・アルミ缶等から代替でき、コストダウンや保存期間の長期化を図ることができる。
なお、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様および以下の実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、当業者は、本発明の精神および添付の特許請求の範囲内で変更して実施することができる。
以下、本発明について実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
熱可塑性樹脂基材としてPETフィルム(東洋紡績(株)製、商品名:東洋紡エステルフィルム、品番:E5001、厚さ:50μm)を用い、当該PET基板上に液相析出法によりSiOx膜(アンダーコート層)を形成した。液相析出法による処理は以下の通りである。
ケイフッ化水素酸(和光純薬工業、ヘキサフルオロケイ酸(40%〜45%))100mLにシリカゲル約5gを溶解飽和させ、反応母液とした。また、フッ化物イオン捕捉剤としてはホウ酸(和光純薬工業)を0.5Mの水溶液に調製し使用した。
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸1mL、0.5Mホウ酸水溶液0.5mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:50倍、ホウ酸の最終濃度:5mM)。恒温槽で30℃および60℃に維持した反応液中に、メタノールで3分間超音波洗浄後、洗剤(ナカライテスク(株)製、スキャット“R”20X)で3分間超音波洗浄し、蒸留水で水洗したPETフィルムを浸漬し、いずれも24時間反応させた。反応後、PETフィルムを蒸留水で洗浄し、室温通気下、もしくは60℃の乾燥機中で乾燥して、SiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔実施例2〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸1mL、0.5Mホウ酸水溶液1mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:50倍、ホウ酸の最終濃度:10mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔実施例3〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸1mL、0.5Mホウ酸水溶液5mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:50倍、ホウ酸の最終濃度:50mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔実施例4〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸3mL、0.5Mホウ酸水溶液1mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:17倍、ホウ酸の最終濃度:10mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔実施例5〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸3mL、0.5Mホウ酸水溶液5mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:17倍、ホウ酸の最終濃度:50mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔実施例6〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸5mL、0.5Mホウ酸水溶液1mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:10倍、ホウ酸の最終濃度:10mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔実施例7〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸5mL、0.5Mホウ酸水溶液5mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:10倍、ホウ酸の最終濃度:50mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔比較例1〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸1mL、0.5Mホウ酸水溶液20mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:50倍、ホウ酸の最終濃度:200mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔比較例2〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸10mL、0.5Mホウ酸水溶液1mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:5倍、ホウ酸の最終濃度:10mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔比較例3〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸10mL、0.5Mホウ酸水溶液5mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:5倍、ホウ酸の最終濃度:50mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔比較例4〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸20mL、0.5Mホウ酸水溶液1mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:2.5倍、ホウ酸の最終濃度:10mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔比較例5〕
シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸20mL、0.5Mホウ酸水溶液5mLを混合し、その混合溶液を蒸留水で希釈し全量50mLとしたものを反応溶液とした(シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率:2.5倍、ホウ酸の最終濃度:50mM)以外は、実施例1と同様にしてSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルムを得た。
〔比較例6〕
実施例1と同一のPETフィルムを表面処理を施さずに用いた。
〔比較例7〕
コロナ処理済みPETフィルムを購入して使用した(東洋紡績(株)製、商品名:東洋紡エステルフィルム、品番:E5101、厚さ:50μm)。
〔比較例8〕
実施例1と同一のPETフィルムの表面に、RFスパッタリング装置((株)アルバック、SH−S100)を用いてSiO(酸窒化ケイ素)膜を形成した。ターゲットにはSiを用い、RF電力は300Wとした。製膜時には窒素ガスを流量100sccmで通気し、チャンバー内のガス圧を1×10−2Torrとした。製膜時間は1分間とした。
(1)SiOx膜製膜後のPETフィルム表面の評価
実施例1〜7および比較例1〜5で得られたSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルム表面の様子を以下のように評価した。
○:製膜後フィルムは白濁することもなく透明のままで、水滴を滴下するとフィルム全体に水がすっと広がり、濡れ性が向上。反応溶液は反応前後で特に変化はない。
△:製膜後フィルム上へゲル状物質が付着する。ゲル状物質を水洗により取り除くとフィルム上に一部白濁している部分が見られる。反応溶液中にはゲル状物質が生成する。
×:製膜後フィルム上へゲル状物質が付着する。ゲル状物質を水洗により取り除くとフィルム上に一部白濁している部分が見られる。反応溶液中にも多量のゲル状物質が生成する。
結果を表1に示した。
Figure 2007244938
表1から明らかなように、シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸の希釈倍率が10倍〜50倍(反応液中のケイフッ化水素酸濃度:約80mM〜900mM)、かつホウ酸濃度が5mM〜10mMの範囲内で濡れ性の良いSiOx膜が形成されていることが確認された。なお、データを示していないが、本発明者らは反応温度20℃〜60℃、反応時間10時間〜60時間の範囲内で同様の結果が得られることを確認している。
(2)水の接触角(濡れ性)の測定
自動接触角表面分析装置(ASTProducts Inc.製 VCA Optima XE)を用いて、実施例2、比較例6、比較例7および比較例8のPETフィルムについて、フィルム表面の水の接触角を測定した。結果を表2に示した。
Figure 2007244938
接触角が小さいほど濡れ性が高いことを示す。表2から明らかなように、実施例2の接触角は、比較例6〜8に比べて顕著に接触角が小さく、濡れ性が大きく向上していることが示された。
(3)酸素ガス透過率の測定
実施例2で得られたSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルム、および、比較例7のコロナ処理を施したPETフィルムの表面に、ゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成した。手順を以下に示す。
表3に示す組成にしたがって、組成a.EVOH(エチレン共重合比率29%)をイソプロピルアルコールおよびイオン交換水の混合溶媒にて溶解したEVOH溶液に、予め調製した組成b.のエチルシリケート40(コルコート社製)、イソプロピルアルコール、アセチルアセトンアルミニウム、イオン交換水からなる加水分解液を加えて攪拌し、さらに予め調製した組成c.のポリビニルアルコール水溶液、シランカップリング剤(エポキシシリカSH6040)、酢酸、イソプロピルアルコールおよびイオン交換水からなる混合液を加えて攪拌し、無色透明の塗工液を得た。
Figure 2007244938
得られた塗工液を、実施例2で得られたSiOx膜(アンダーコート層)を備えたPETフィルム、および、比較例7のコロナ処理を施したPETフィルムの表面に塗布し、送風乾燥炉にて、100℃で30秒間熱処理を行い、有機−無機複合膜を形成した。
得られた2種類のフィルム(バリア性積層体)について、酸素ガス透過率および水蒸気透過率を測定した。酸素ガス透過率の測定は、MOCON社製OX−TRANを用い、温度23℃、湿度90%RHの条件下で行った。水蒸気透過率の測定は、MOCON社製PERMATRANを用い、温度40℃、湿度100%RHの条件下で行った。結果を表4に示した。
Figure 2007244938
表4から明らかなように、実施例2にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成したフィルムの酸素ガス透過率は、比較例7にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成したフィルムと比較して1/2以上小さくなっていることが示された。また、実施例2にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成したフィルムの水蒸気透過率は、比較例7にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成したフィルムと比較して1/7となっていることが示された。これは、ゾル−ゲル法による有機−無機複合膜の製膜において、液相析出法による処理を施したPETフィルムの濡れ性が高いことにより製膜性が良くなり、有機−無機複合膜の膜質が向上したためであると考えられた。
本発明は、食品包装分野、医療・医薬分野、電子部材、産業部材分野等に幅広く利用することができる。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂基材の表面に、液相析出法により酸化ケイ素膜を形成するアンダーコート層形成工程;および
    当該酸化ケイ素膜の表面にゾル−ゲル法により有機−無機複合膜を形成するバリアコート層形成工程
    を包含するバリア性積層体の製造方法であって、
    液相析出法に用いられる反応液が、シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸を用いて調製されることを特徴とするバリア性積層体の製造方法。
  2. 上記シリカゲル飽和ケイフッ化水素酸が、濃度が20wt%〜45wt%のケイフッ化水素酸にシリカゲルを溶解飽和させたものであることを特徴とする請求項1に記載のバリア性積層体の製造方法。
  3. 上記液相析出法に用いられる反応液が、最終濃度5mM〜50mMのホウ酸を含有することを特徴とする請求項1に記載のバリア性積層体の製造方法。
  4. 上記液相析出法に用いられる反応液が、最終濃度50mM〜900mMのケイフッ化水素酸および最終濃度5mM〜50mMのホウ酸を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバリア性積層体の製造方法。
  5. 上記アンダーコート層形成工程において、反応液の温度を20℃〜60℃に維持して熱可塑性樹脂基材を浸漬することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバリア性積層体の製造方法。
  6. 上記アンダーコート層形成工程において、反応液に熱可塑性樹脂基材を浸漬する時間が10時間〜60時間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバリア性積層体の製造方法。
  7. 上記バリアコート層形成工程においてゾル−ゲル法により形成される有機−無機複合膜が、アルコキシシランまたはその加水分解物とポリビニルアルコールまたはエチレン・ビニルアルコールコポリマーまたはこれらの混合物とを含有する塗工組成物を重縮合してなる複合ポリマー膜であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のバリア性積層体の製造方法。
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JP5518490B2 (ja) * 2008-01-30 2014-06-11 Hoya株式会社 基板製造方法

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