JP2007244268A - イヌの造血前駆細胞を認識するモノクローナル抗体の製造方法 - Google Patents

イヌの造血前駆細胞を認識するモノクローナル抗体の製造方法 Download PDF

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杉浦喜久弥
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尾市朋子
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Abstract

【課題】造血幹細胞は、再生不良性貧血や白血病に対する治療に用いられるのみでなく、胚性幹細胞などの「幹細胞」分化増殖についての情報を提供する優れた素材でもある。このため、ヒトおよびマウスにおいては、造血幹細胞や様々な造血前駆細胞を同定、単離するためのモノクローナル抗体が数多く作製されているが、イヌにおいて、このような抗体は、現在、ほとんど作製されておらず、この分野での研究、治療が非常に立ち遅れている。
【解決手段】イヌ造血幹細胞あるいは特定の分化段階の前駆細胞を認識し結合するモノクローナル抗体を作製する
【選択図】なし

Description

本発明は、イヌの造血前駆細胞、特に骨髄球系の造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を認識し結合するモノクローナル抗体に関する。
再生不良性貧血や白血病のように血球産生のバランスが崩れた場合や、がん治療目的の強力な放射線療法のために造血能が損なわれた場合には、造血幹細胞移植による治療が行われている。これは、造血能の高い細胞を体外から補給することで、血球産生のバランスや低下した造血能を高めようとするもので、骨髄移植などのように医学的に確立された治療もある。
幹細胞とは、変化を促すような指示をある細胞が受けると特定の細胞に分化するという多能性と、細胞分裂を行った後に生じた2個の細胞のうち、両方あるいは片方の細胞の性質が、分裂前の細胞と全く同じ性質の細胞であるという自己複製能をあわせ持つ細胞であると定義されている。
哺乳類においてこの定義を満たすものは、受精卵に由来する胚性幹細胞や胎子組織に由来する始原生殖細胞と種々の臓器に存在する体性幹細胞があり、これら細胞を用いた臓器再生の可能性が議論されている。
幹細胞についての情報の多くは、比較的採取が容易な骨髄や血液から分離された造血幹細胞に関する研究から得られている。造血幹細胞は多能性と自己複製能という二つの能力により、骨髄において一生にわたり全ての血球を産生する役割を担っている。骨髄では、造血幹細胞を全ての血液細胞を起源として、様々な段階の造血前駆細胞を経て分化・増殖し、最終的に成熟血液細胞が作られる。
従って、造血幹細胞や造血前駆細胞の同定や単離は、上記の治療方法への応用に留まらず、さまざまな用途で利用価値が高く現在も研究や開発が続けられている。
造血前駆細胞若しくは造血幹細胞の同定や単離の上で困難な点は、成熟した血液細胞は、その大きさ、核の形状、および細胞内顆粒などの特徴により光学顕微鏡で形態的に区別することができるが、造血幹細胞および造血前駆細胞のような未分化な造血細胞では、形態的に区別することができないという点である。
そこで、ヒト、マウスおよびサルにおいては、細胞の比重による違いを利用した不連続比重勾配遠心や、造血幹細胞に特異的な表面マーカーや蛍光色素の利用が一般的に用いられており、中でも抗CD34抗体をはじめとする種種のモノクローナル抗体や小麦胚芽凝集素(以下WGA)あるいはRhodamin123などレクチンを用いた造血幹細胞の分離が多数報告されている。イヌにおいても骨髄中の多能性造血幹細胞のほとんどは、低比重で、Rhodamin123に低染色性でWGAに高親和性(RhlowWGAhigh)を示すことが明らかとなった。
レクチンを用いた同定分離法は、多くの動物種において適応可能であるが、手技が煩雑で、また、造血前駆細胞の種種の分化段階を区別できない。それに対して、モノクローナル抗体を用いる方法では、その抗体についての適応動物種は、限定されるが、ひとつの抗体は、ひとつの分化抗原のみを認識するために特異性が高く、かつ操作が簡便である。
造血幹細胞や造血前駆細胞をモノクローナル抗体で同定する方法は数多く発表されている。例えば特許文献1では、前駆細胞移植が、白血病、乳がんおよび他の主要の治療のために化学療法および放射線療法と組み合わせて現在使用されており、幹細胞の同定および分離に使用される特異的な抗原として上述したCD34がある点を説明している。
同様に特許文献2では、純化したCD34+細胞の移植によって、すべての系統の血液系細胞の速やかな再構築が得られること、CD34+細胞比率と造血幹細胞の同定に最もよく用いられているコロニーアッセイ法(奈良信雄、血液病学第2版、文光堂(1995)p1558)の成績とがよく相関することから、CD34+細胞分画に造血幹細胞が存在すると考えられていること、CD34分子は造血前駆細胞において、最も早期のマーカータンパク質であると考えられている点を説明している。
このようにCD34抗体が造血前駆細胞のマーカーである点を既知の事実とした上で、特許文献1は、顆粒球・単球系造血前駆細胞(CFU-GM)に特異性に発現するAC133抗原とそのモノクローナル抗体について開示されている。
また特許文献2では、未成熟な造血幹細胞に存在する新たな抗原としてHSCA-3を開示し、この抗原に特異的に反応するモノクローナル抗体について開示している。イヌについてもCD34は知られていて、その特性を分析した報告もある(非特許文献1参照)。一方、これらのモノクローナル抗体は、前駆細胞源からCD34+細胞を単離したものを宿主に免疫することによって産生された。
しかし、細胞の表面には無数の抗原が存在するため、その中の1つの抗原についてのモノクローナル抗体を産生するのは容易ではない。特定の抗原が陽性であったとしても、それ以外の抗原に対する抗体が産生される可能性が高いからある。そこで、作りたい抗体に対する抗原だけを有さない細胞であらかじめ宿主に免疫寛容を誘導しておき、その後目的とする抗体に対する抗原を有する細胞を宿主に免疫しモノクローナル抗体を得る方法がある(非特許文献2)。
この文献では、イヌのストローマ細胞の一種である前脂肪細胞(preadiposecell)の細胞株であるMC3T3/PA6の造血をサポートしない変異細胞株を発見し、それを用いて、正常細胞株上の未知分子を同定する点を開示している。その際に、まず、新生ラットに変異細胞株を注射して変異細胞の細胞表面分子に対して抗体が出来ないよう免疫寛容を誘導しておき、そのラットが成長したときに、今度は正常細胞株で免疫してやることで、正常細胞株が持っている造血サポートに関する分子に対するモノクローナル抗体を得ることができることを開示している。
特表2000−509277号公報 特開2002−371099号公報 Characterization of monoclonal antibodies that recognize canine CD34. McSweeney P.A. et al., Blood 1998; Vol.91, No.6, pp1977-1986. Monoclonal antibodies against a preadipose cell line(MC3T3-G2/PA6)which can support hemopoiesis. Izumi-Hisha et al., Hybridaoma 1991; Vol.10, No.1, pp103-112.
イヌにおいては、リンパ腫、白血病、再生不良性貧血などの造血前駆細胞の異常が関与する疾病がしばしば見られるが、それらの診断はヒトの基準に準じている。しかし、ヒトの好中球では認められないCD4分子の発現がイヌの好中球では認められるなど、血液細胞における種特異性が近年明らかになっている。
したがって、イヌにおける正確な診断を行うためにはイヌの正常造血前駆細胞を同定してその特性を明らかにすることが必要である。そのためには、上述したように造血前駆細胞を認識するモノクローナル抗体が必要となる。
しかし、そもそもイヌの造血前駆細胞もしくは造血幹細胞の識別ができていない現在では、モノクローナル抗体を産生するための抗原(すなわち造血前駆細胞若しくは造血幹細胞)自体を得ることが困難である。言い換えると、ある細胞についてみると、培養し分化させて初めて造血能があった事を知りうるだけで、未分化の状態で造血能を有するかどうか(すなわち、造血前駆細胞と言えるかどうか)を判定できない。
また、通常ヒトでは造血前駆細胞のマーカーとして知られているCD34も、種の違いがあって、イヌの造血前駆細胞のマーカーとなるかどうかの保証はない。
すなわち、イヌの造血前駆細胞を識別するモノクローナル抗体を得るために、造血前駆細胞を抗原としてハイブリドーマを作製するという従来のモノクローナル抗体の産生方法自体が使えない、という課題があった。
本発明は以上のような事情に鑑み、イヌの造血前駆細胞を識別するモノクローナル抗体を産生することを目的とする。
すなわち、イヌの末梢単核細胞を新生子マウスに投入し免疫寛容を導入する工程と、
イヌの骨髄液から造血前駆細胞画分を分離する工程と、
前記分離した造血前駆細胞画分を成長した前記マウスに投与し免疫する工程と、
前記免疫後に前記マウスの脾細胞からハイブリドーマを作製する工程とを
含むイヌの造血前駆細胞を認識するモノクローナル抗体の製造方法である。
また、本発明は上記で得たモノクローナル抗体を用いてイヌの造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を選別することを目的とする。
すなわち、上記の製造方法によって製造されたモノクローナル抗体を標識化した抗体と、
イヌのMHCclassIIを特異的に識別する抗体を標識化した抗体とをイヌの細胞に反応させる
工程と、
前記2つの抗体を加えられたイヌの細胞から、前記モノクローナル抗体を標識化した抗体との親和性が高く、前記MHCclassIIを特異的に識別する抗体を標識化した抗体との親和性が低い細胞を選別する工程を含む
イヌの造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を抽出する抽出方法である。
新生時にイヌの末梢単血球で免疫誘導された新生子マウスは、分化したイヌの血液には免疫反応を示さないが、イヌの未分化の造血前駆細胞若しくは造血幹細胞には免疫反応を示し、造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を識別する抗体を産生するB細胞を活性化、増殖させる。
このB細胞を用いて造血前駆細胞を識別するモノクローナル抗体の産生が可能になる。すなわち、本発明のモノクローナル抗体の製造方法によって、イヌの造血前駆細胞に対するモノクローナル抗体を得ることができる。
また、上記で得たモノクローナル抗体は、MHCclassIIを識別する抗体とを組み合わせることによって、イヌの造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を非常に高い精度で選別することができる。
本発明を適応する種はイヌ属に属すれば特に限定するものではないが、イエイヌ(Canis Lupus Familiaris)ならば好適である。抗原を摂取して抗体産生のために使う免疫動物も特に限定するものではない。一般的に用いられるマウスを用いることができる。なお、マウスは新生子から使用する。
イヌからは造血前駆細胞もしくは造血幹細胞が含まれる骨髄液中の有核細胞と末梢単核細胞を採取する。骨髄液中の有核細胞は骨髄液を常法に従って採取し、不連続比重勾配遠心や遠心分離を用いて分離採取する。
末梢単核細胞は、マウスの新生子に投与し、イヌの分化した血液細胞に対する免疫寛容を誘導する。マウスの新生子は生後1日以内のマウスを用いる。免疫寛容を誘導したマウスが、生後1から2ヶ月経過した後に、骨髄液中の有核細胞をマウスに免疫する。ここからは、骨髄有核細胞を抗原とするモノクローナル抗体を作製する常法を用いる。
すなわち、免疫寛容を誘導したマウスが、イヌの骨髄液の有核細胞に対して十分免疫されるまで骨髄有核細胞を投与する。その後、マウスの脾細胞とミエローマを融合し、ハイブリドーマを作製する。
得られたハイブリドーマから、クローニングによりハイブリドーマ株を作製し、ELISA法によって免疫グロブリン(抗体:Ig)を産生しているハイブリドーマ株を選択する。
ハイブリドーマクローンの産生する抗体(モノクローナル抗体)が、造血前駆細胞を識別できたか否かは、抗体が識別した細胞をコロニーアッセイ等の方法で分化・成熟させ形態上の特徴で確認を行う。
供試動物
実験にはICRマウスと年齢1〜6歳のビーグル種成犬を用いた。マウスは室温25℃で12時間照明周期の環境下のSPF動物室で飼育し、ガンマ線照射固形飼料CFR-1(オリエンタ酵母工業社製 東京)と、滅菌水道水を自由摂取させた。ビーグル種成犬は自然環境下の照明で、ドライタイプのドッグフードを1日1回与え、飲水は自由摂取とした。
イヌ造血前駆細胞の分離
(1)骨髄液の採取
骨髄液は腸骨からの経皮吸引により採取した。キシラジン(セラクタール(登録商標);Bayer社製、Leverkusen, German)とケタミン(ケラール(登録商標);Sankyo社製、東京)による全身麻酔下で、ヘパリンを約0.5ml入れた10ml注射筒と接続した骨髄吸引針(15G;Medical Device Technologies Inc.社製、Gainesvill、FL)を用いて腸骨稜より骨髄液5〜20mlを吸引採取した後、滅菌したCa2+、Mg2+不含リン酸緩衝食塩水(以下PBS(-))10mlで混合希釈した。
(2)Dextranによる骨髄有核細胞の回収
上記骨髄細胞液に1/2容量の5%dextran(Dextran2000(登録商標);Amersham Biosciences社製、Buckinghamshire、UK)含有PBS(-)(PBS-dextran)を加えて混和し、恒温層内で37℃、10分間静置した。赤血球の沈殿(下相)を確認した後、上相を回収し、5%ウシ胎子血清(FBS)(Valley Biomedical社製、Winchester、VA)含有PBS(-)(以下PBS5%FBS)を用いて4℃、760×g、7分間の遠心により洗浄を2回行い、骨髄中の有核細胞(以下骨髄細胞)を回収した。
(3)Percollによる不連続比重勾配遠心
10倍濃度(1.5M)のPBS(-)とPercoll(商標)(Amersham Biosciences社製)を1:9の割合で混合し、生理的浸透圧(約340mOs/kgH2O)の100%Percoll(100%P)を作製した。さらに100%PとPBS10%FBSを用いて75%P、50%P、30%Pを作製した。回収した骨髄細胞を15ml容量の遠心管2本に等分し、4℃、760×g、7分間の遠心後、上清を捨て、それぞれ3mlの75%Pで浮遊させた。
続いて、各2mlの50%P、30%Pを順に75%Pの上に重層し、4℃、20分間静置した後、1700×g、4℃、30分間遠心した。遠心後、30%Pと50%Pの境界相より造血前駆細胞が多く含まれる細胞分画(以下「骨髄Fr.2細胞」という)を回収した。本発明の目的の1つは、この部分の細胞分画中にある造血前駆細胞等を識別するモノクローナル抗体を作製することである。
なお、30%Pと50%Pの境界相から細胞分画を回収したのは、予め各境界相から回収した細胞をコロニーアッセイにより調べた結果、この境界相から回収した細胞に非常に高い確率でCFU-GEMMやCFU-GM、BFU-Eが存在していたからである。
これをPBS(-)で洗浄した後、PBS5%FBSで適切な濃度に調整し、マウス抗ヒトCD14抗体(クローン3C10;American Type Cell Collection社製、Rockville、MD)およびヒツジ抗マウスIgG抗体付ビーズ(Dynabeads(登録商標) M-450;Dynal Biotech ASA社製、Norway)を用いて単球、顆粒球系の成熟血液細胞を除去し、造血前駆細胞(以下「骨髄Fr.2CD14細胞」という)を分離した。CD14とIgGを産出する細胞を除去することで、成熟細胞の多くを除去することになり、造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を得ることができる。
3.イヌ造血前駆細胞のマウスへの免疫
(1)マウス新生子の免疫寛容の誘導
ビーグル種成犬の末梢血より単核球を比重遠心によって分離した。ビーグル種成犬の橈側皮静脈よりヘパリン処理を施した注射筒および注射針を用いて20ml採血し、PBS-dextanを用いて、2-2と同様に血液中の有核細胞を回収した。
これを高比重液(リンパ球分離溶液(登録商標);比重1.077g/ml;ナカライテスク社製、京都)に重層し、2000rpm、4℃、30分の遠心の後、単核細胞(リンパ球と単球)の層を回収し、2000rpm4℃、7分間の遠心により2回洗浄した。回収した抹消単核細胞(2×108個/ml)をICR新生子マウス10匹の腹腔内へ10μlずつ注射し、イヌの種特異的抗原および成熟血液細胞の表面抗原に対する免疫寛容を誘導した。
すなわち、免疫寛容を誘導されたマウスは、イヌの成熟血液細胞には免疫反応を示さない。しかし、成熟前の未分化な細胞の表面抗原に対しては免疫反応を示すことが期待された。
(2)イヌ骨髄細胞のマウスへの免疫
免疫寛容誘導から2ヶ月後に、分離した骨髄Fr2, CD14-細胞5〜12×106個を免疫寛容を誘導した雌マウス2匹の尾静脈内に注射して免疫し、その後、同数を3週間ごとに4〜5回腹腔内に注射して追加免疫した。骨髄Fr2, CD14-細胞は、未分化な造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を含有すると考えられる細胞である。
4.抗体産生ハイブリドーマ株の作製
(1)細胞融合とHAT培地による選択
最終免疫から3日後にマウスの脾臓を摘出し、定法にしたがってポリエチレングリコールを用いて脾細胞とSP2/0(ゼロ)マウスミエローマ細胞を融合させてハイブリドーマを作製した。融合させた細胞は10%FBS含有RPMI1640(日水製薬社製、東京)(以下RPMI10%FBS)に浮遊させ、96穴平底マイクロプレート(旭テクノグラス社製、東京)に5×105個/μlずつ分配した。翌日に培地をHAT培地に交換して培養し、ハイブリドーマを選択した。
その後培地をHT培地(HT Supplement;GIBCO社製、Grand Island、NY)に1回1/2容量づつ交換し、その後、同様にRPIM10%FBSに交換した。
(2)ELISAによる抗体産生細胞のスクリーニング
ELISAによりマウス免疫グロブリン(Ig)産生細胞の存在するハイブリドーマを選択した。96穴ELISAプレート(旭テクノグラス社製)に500倍希釈したヤギ抗マウスIgs(IgG、IgA、IgM)抗体(ICN Pharmaceuticals Inc.社製、Aurora、OH)を50μlずつ入れ、37℃で3時間インキュベートした。PBS(-)で2回洗浄し、Egg White Buffer(PBS(-)・2%卵製アルブミン)を100μlずつ入れて4℃で一晩静置した。特異的でない抗体の結合部分を除外するためである。
その後、0.05%ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween20;ナカライテスク社製)含有PBS(-)(以下PBS-Tween)で1回洗浄し、ハイブリドーマ株の培養上清を50μlずつ入れ、37℃で3時間インキュベートした。ハイブリドーマ株の産生する抗体を吸着させるためである。
PBS-TweenでELISAプレートを3回洗浄し、3000倍希釈したアルカリ性ホスファターゼ(ALP)標識ヤギ抗マウスIgG(CHEMICON社製、Temecula、CA)を50μlずつ入れ、室温で3時間インキュベートした。ハイブリドーマ株の産生した抗体は、ヤギ抗マウスIgs抗体に吸着し、その中にIgGがあるか否かをまず調べるためである。IgGがあればそのハイブリドーマは抗体を産生できるハイブリドーマと判断できる。
上記インキュベーションの後、PBS-TweenでELISAプレートを3回洗浄後、p−ニトロフェニルホスフェート(SIGMA-ALDRICHCO.社製、St. Louis、MO)で発色させ、Microplate Reader(BioRad社製、Hercules、CA)により、ハイブリドーマ株培養上清中の抗体濃度を測定し、抗体産生能力を持つハイブリドーマ株を選択した。
この結果、抗体産生能力を確認したハイブリドーマ株を577株得た。これらのハイブリドーマ株は、RPMI10%FBSで培養して上清(モノクローナル抗体)を採取した。
5.モノクローナル抗体の検定
作製したモノクローナル抗体(ハイブリドーマ株培養上清)が認識する細胞を、骨髄Fr.2細胞中より、作製したモノクローナル抗体とマイクロビーズ付ヤギ抗マウスIgG(H+L)抗体(Mitenyi Biotec GmbH社製、Bergisch Gladbach、Germany)とセパレーションカラム(Mitenyi Biotec GmbH社製)を用いた磁気細胞分離システムによって分離、回収した。骨髄Fr.2細胞には、未分化の造血前駆細胞、造血幹細胞とともに、分化した末梢血液細胞も含まれる。
回収した細胞について、造血コロニーの形成によって造血能を検討するとともに、サイトスピン(サイトスピン4、サーモエレクトロン社製、Cheshire、UK)によって塗抹標本を作製し、メイグリュンワルド染色液とギムザ染色液で染色後、光学顕微鏡下で形態を観測した。
6.造血コロニーの測定
造血コロニーは以下のように測定した。細胞を造血サイトカイン(マウス組換え幹細胞因子(SCF)、マウス組換えインターロイキン(IL)-3、ヒト組換えIL-6、ヒト組換えエリスロポエチン)を含んだメチルセルロースゲル培地(MethoCult(商標) GFM3434;Stem Cell Technologies Inc.社製、Vancouver、Canada)1mlに加え、35×10mmペトリディッシュを用いて、37℃、5%CO2下で培養した。
培養開始から7〜14日後に形成された造血コロニー数を測定した。造血コロニーは形成されたコロニーの形態から分類する。
図1には、造血コロニーの例を示す。形態毎に図1のAは多能性前駆細胞コロニー(colony-forming unit granulocyte / erythrocyte / monocyte / megakaryocyte;以下CFU-GEMM)、Bは、顆粒球系前駆細胞コロニー(colony-forming unit granulocyte / monocyte;以下CFU-GM)、Cは、赤血球系前駆細胞コロニー(burst-forming unit erthroid;以下BFU-E)、Dは、間葉系前駆細胞コロニー(colony-forming unit fibroblast;以下CFU-F)と判別し、それぞれ多能性前駆細胞、顆粒球系前駆細胞、赤芽球系前駆細胞および間葉系前駆細胞であると同定した。尚、A、B、CおよびD中の右下のバーは、1 mmのスケールを示す。
作製したモノクローナル抗体(ハイブリドーマ株培養上清)が認識する細胞を造血コロニーのアッセイによって同定したところ、CFU-GEMMが多く認められる細胞があった。すなわち、この細胞に結合したモノクローナル抗体は造血前駆細胞を認識する抗体である。以後この抗体を産生するハイブリドーマ株をクローンCHPA-1とし、産生されたモノクローナル抗体を抗体CHPA-1と呼ぶ。この抗体CHPA-1が認識した細胞は、形態的には不定形で短い突起を持った細胞であることが観察された。
以上のように本発明のモノクローナル抗体の製造方法によって、もっとも未分化な造血前駆細胞であるCFU-GEMMを認識する抗体を産生するハイブリドーマとその産生物であるモノクローナル抗体を得た。
次に、抗体CHPA-1がどの程度造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を認識するかについてさらに検討を行った。
7.抗体のクラスおよびサブクラスの決定
一次抗体に200倍したヤギ抗マウスIgG(H+L)抗体(ZYMED Laboratories Inc.社製、San Francisco、CA)を抗原に作製したモノクローナル抗体(ハイブリドーマ株培養上清)を、二次抗体にALP標識ヤギ抗マウスIgG1(γ1鎖)抗体(Southern Biotech社製、Birmingham、USA)、ALP標識ヤギ抗マウスIgG2a(γ2a鎖)抗体(Southern Biotech社製)、ALP標識ヤギ抗マウスIgG2b(γ2b鎖)抗体(Southern Biotech社製)、ALP標識ヤギ抗マウスIgG3(γ3鎖)抗体(Southern Biotech社製)、ALP標識ヤギ抗マウスIgM(μ鎖)抗体(Southern Biotech社製)を用いたELISAにより、作製したモノクローナル抗体(ハイブリドーマ株培養上清)のクラスおよびサブクラスを決定した。その結果、抗体CHPA-1は、IgG1であることがわかった。
8.抗体の精製とビオチン化
CHPA-1株の培養上清のIgを硫化アンモニウム(40%)を用いて濃縮し、プロテインGコーティングビーズ(HITrap MAb Trap Kit:Amersham Biosciences社製)を用いてIgGを精製した。精製したIgGをEZ-Link(商標)Sulfo-NHS-LC-Biotin(PIERCE社製、Rockford、IL)でビオチン化し、マイクロダイアナライザー(透くん:日本ジェネティクス社製、東京)を用いてPBS(-)で透析し、ビオチン化抗体CHPA-1を得た。
9.フローサイトメトリー
骨髄細胞を蛍光免疫染色し、フローサイトメトリーを行った。1.5ml容量のマイクロチューブに1×105個の骨髄細胞を分注し、各種抗体:fluoresceinisothiocyanate(FITC)標識マウス抗イヌCD3抗体(Serotec社製、Oxford、UK)、phycoerthrin(PE)標識マウス抗イヌCD35抗体(Becton Dickinson Biosciences社製、San Jose、CA)、FTIC標識ヤギ抗イヌIgM抗体(American Qualex Antibodies社製、San Clements、CA)、FTIC標識ラット抗イヌMHC classII抗体(0.1mg/ml)(Serotec社製)、RPE標識マウス抗ヒトCD79α抗体(Dako Cytomation社製、DK-2600 Glostrup、Denmark)、マウス抗イヌCD11b抗体(Serotec社製)、ビオチン化抗体CHPA-1を加えた後、氷上で30分間静置した。
さらに細胞を洗浄後、49μlのPBS2%FBSに浮遊させ、streptavidin cy-chrome(商標) (Becton Dickinson Biosciences社製)を1μl加えて再び氷上で30分間静置し、蛍光染色を行った。
マウス抗イヌCD11b抗体はラベルキット(Zenon(商標)Mouse IgG Labeling Kits:Molecular Probes, Inc.社製、Eugene、OR)を用いてAlexa Flour(登録商標) 680-R-PEヤギ抗マウスIgG(Molecular Probes, Inc.社製)による標識後、蛍光免疫染色に用いた。
染色後、作製抗体CHPA-1に陽性である細胞(以下CHPA-1+細胞)と各分化抗原の陽性細胞率の割合をフローサイトメーター(FACScalibur(商標);Becton Dickinson社製、Rancho Cucamonga、CA)により解析した。
その結果、CHPA-1+細胞のほとんどがCD11bを発現しており、また一部がCD3おびCD79αを発現していたが、IgMおよびヒトの造血細胞のマーカーとされているCD34を発現していなかった。
しかし、MHC classIIについては、発現が高い細胞(すなわち、CHPA-1+かつMHChigh以後「CHPA-1+MHChigh細胞)と記載する。)と、低い細胞(すなわちCHPA-1+かつMHCIIlow、以後「CHPA-1+MHClow細胞」と記載する。)の2つの集団が認められた。そこで、CHPA-1+MHChigh細胞とCHPA-1+MHClow細胞についてセルソーティングにより分離回収した。
10.セルソーティング
骨髄細胞を用いて、作製したモノクローナル抗体への結合能の有無とMHC classII抗体への親和性の違いを組み合わせることでセルソーティングを行った。
骨髄Fr.2細胞を洗浄し、PBS5%FBSを1ml加えて骨髄細胞を浮遊させ、骨髄細胞1×107個に対しFITC標識MHC classII抗体を4μgとビオチン化した抗体CHPA-1を15μg加えて、氷上で30分間静置した。骨髄Fr.2細胞は、本発明において勾配遠心で造血前駆細胞があると判断した分画から得た細胞である。
細胞を洗浄後、500μlのPBS2%FBSに浮遊させ、Cy-Chrome(商標)streptavidin(BD Bioscience社製)を10μl加え再び氷上で30分間静置し、蛍光染色を行った。
染色後、EPICS(登録商標)ALTRA(商標)(Beckman Coulter, Inc.社製)を用いてセルソーティングを行い、作製モノクローナル抗体陽性でMHC classII抗体に高親和性な細胞と作製モノクローナル抗体陽性でMHC classII抗体に低親和性な細胞を分離・回収した。分離・回収した骨髄細胞について、造血コロニー形成による前駆細胞の同定と細胞形成の観察を行った。
CHPA-1+MHChigh細胞は骨髄Fr.2細胞中の26.4%、CHPA-1+MHClow細胞は骨髄Fr.2細胞中の14.0%を占めていた。
CHPA-1+MHChigh細胞では、サイドスキャッター(以下SSC)で示される小器官の多さや核の歪曲性、およびフォワードスキャッター(以下FSC)で示される細胞の大きさが様々であった(図2)。それに対してCHPA-1+MHClow細胞はSSC、FSCともに、より均一な細胞集団からなっていた(図3)。
回収した細胞をメイグリュンワルド−ギムザ染色し、光学顕微鏡による細胞の観測を行ったところ、CHPA-1+MHChigh細胞の多くは、成熟〜やや未分化な単球・顆粒球系の細胞であった(図4)。それに対して、CHPA-1+MHClow細胞は、円形で好塩基性の狭い細胞質と大きな核を有し、核小体を持つ芽球様の細胞であった(図5)。尚、図4および図5を通じて、図中右上のバーは、10 μmのスケールを示す。
これらの細胞分画の造血能を比較したところ、CHPA-1+細胞はCHPA-1-細胞よりも有意に多くのCFU-GEMMおよびCFU-GMを含んでいた(P<0.005、図6)。具体的には、CFU-GEMMについては、符号10と12の比較であり、CFU-GMについては、符号20と22の比較である。
CHPA-1+MHClow細胞はCHPA-1+MHChigh細胞と比較して有意に多くのCFU-GEMMおよびCFU-GMが認められた(P<0.0001、図6)。具体的には、CFU-GEMMについては、符号16と14の比較であり、CFU-GMについては、符号26と24の比較である。
さらに、CHPA-1+MHClow細胞はCHPA-1+細胞と比べて有意に多くのCFU-GEMMおよびCFU-GMが認められた(P<0.05、図6)。具体的には、CFU-GEMMについては、符号16と10の比較であり、CFU-GMについては、符号26と20の比較である。
なお、図6は、CHPA-1+細胞、CHPA-1-細胞、CHPA-1+MHChigh細胞およびCHPA-1+MHClow細胞それぞれ105個あたりのCFU-GEMM数(図6のA)およびCFU-GM数(図6のB)を示した図である。実験回数は6回である。
また、未分画とCHPA-1+細胞を比較するとCFU-GEMM数は40.4倍となった。
CHPA-1-細胞、CHPA-1+MHChigh細胞およびCHPA-1+MHClow細胞では、CFU-GEMM数はそれぞれ未分画の9.4倍、1.8倍および63.4倍となった。表1にはこれをまとめたものを示す。
表1は、骨髄Fr.2細胞、CHPA-1+細胞、CHPA-1+MHChigh細胞およびCHPA-1+MHClow細胞の骨髄有核細胞(未分画)に占める割合と多能性前駆細胞の濃縮率を示した表である。
すなわち、未分画を骨髄全有核細胞とし、各分画の細胞が骨髄有核細胞中に占めている割合と、多能性前駆細胞(CFU-GEMM)の濃縮率を示す。濃縮率とは未分画に含まれる多能性前駆細胞の数を基準として、それ以外の分画との比率を表したものである。
以上の結果より、本発明の実施例1で示したCHPA-1抗体とMHCII抗体を組み合わせることにより、イヌの造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を非常に高い確率で選別することが可能になる。
メチルセルロース培地で形成された造血コロニーを示した図である。図中のAはCFU-GEMM、 BはCFU-GM、 CはBFU-E、 DはCFU-Fである。 CHPA-1+MHCIIhigh細胞のFSCおよびSSCを示した図である。 CHPA-1+MHCIIlow細胞のFSCおよびSSCを示した図である。 CHPA-1+MHCIIhigh細胞をメイグリュンワルド−ギムザ染色し、光学顕微鏡よって観測した形態を示した図である。 CHPA-1+MHCIIlow細胞メイグリュンワルド−ギムザ染色し、光学顕微鏡よって観測した形態を示した図である。 CHPA-1+細胞、CHPA-1-細胞、CHPA-1+MHChigh細胞およびCHPA-1+MHClow細胞それぞれ105個あたりのCFU-GEMM数およびCFU-GM数を示した図である。
符号の説明
10 CHPA-1+細胞105個あたりのCFU-GEMM数
12 CHPA-1-細胞105個あたりのCFU-GEMM数
14 CHPA-1+MHChigh 105個あたりのCFU-GEMM数
16 CHPA-1+MHClow細胞105個あたりのCFU-GEMM数
20 CHPA-1+細胞105個あたりのCFU-GM数
22 CHPA-1-細胞105個あたりのCFU-GM数
24 CHPA-1+MHChigh細胞105個あたりのCFU-GM数
26 CHPA-1+MHClow細胞105個あたりのCFU-GEMM数

Claims (4)

  1. イヌの末梢単核細胞を新生子マウスに投入し免疫寛容を誘導する工程と、
    イヌの骨髄液から造血前駆細胞を含む造血前駆細胞を分離する工程と、
    前記分離した造血前駆細胞を前記免疫寛容を誘導したマウスに投与し免疫する工程と、
    前記免疫したマウスの脾細胞からハイブリドーマを作製する工程とを
    含むイヌの造血前駆細胞を認識するモノクローナル抗体の製造方法。
  2. 前記造血前駆細胞を分離する工程は、
    骨髄液を静置し赤血球を沈降させ上清を採取する工程と、
    前記採取した上清をパーコール溶液と混ぜる工程と、
    前記混合液に、前記パーコール溶液より少ない濃度の異なるパーコール溶液を重層させる工程と、
    前記重層溶液を遠心分離する工程と
    前記遠心後の溶液の所定の分画を採取する工程と、
    前記採取された分画から所定の抗体に認識される細胞を分離する工程とを
    含む請求項1記載のモノクローナル抗体の製造方法。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の製造方法によって製造されたモノクローナル抗体と、イヌのMHCclassIIを特異的に識別する抗体とをイヌの骨髄細胞に反応させる工程と、前記2つの抗体を加えられたイヌの細胞から、前記モノクローナル抗体との親和性が高く、前記MHCIIを特異的に識別する抗体との親和性が低い細胞を選別する工程を含むイヌの造血前駆細胞若しくは造血幹細胞を分別する分別方法。
  4. 前記請求項1または2のいずれかに記載の製造方法によって製造されたモノクローナル抗体と前記イヌのMHCclassIIを特異的に識別する抗体はそれぞれ標識されており、前記選別する工程はフローサイトメトリーを用いる請求項3記載の分別方法。

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