JP2007243971A - パケット送受信装置及び送受信方法 - Google Patents

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良紀 田中
Hiroyuki Seki
宏之 関
Kouji Takeo
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Abstract

【目的】パケットの初回送信時と再送時の伝搬路状態が異なっている場合でも、現伝搬状態に合わせた送信を可能にすることである。
【構成】送信したパケットデータが受信側において正しく受信できなかった場合に、再送信処理を実行可能な送信装置において、伝送路状態を取得し、該伝送路状態に応じてパケットデータ送信の際の送信パラメータ(例えば変調方式、)を切り替え、送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合、送信済みの1つのパケットデータを分割し、該分割して得られる第1の分割パケットデータの再送信処理を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信システムにおけるパケット送受信装置及び送受信方法に係わり、特に、パケット伝送を行う移動通信システムにおいて、伝搬路状態に応じてパケットを効率的に伝送するためのパケット送受信装置及び送受信方法に関する。
移動通信システムを用いたインターネットサービスへの要求が高まっている。様々な品質や伝送レートをもつ信号を効率的に伝送する手段としてパケット伝送方式が適している。特に下り回線では、基地局から各移動端末に対し、大容量データを効率的に送信することが望まれている。パケット伝送では、各ユーザのデータが生じた時のみ信号が送られ、またチャネルを複数のユーザと共有できるという特徴があり、無線リソースを効率的に使用することが出来る。更に効率的な伝送を行うための手段として、適応変調、スケジューラ、再送などがある。
(a)適応変調方式
無線伝搬路は、刻一刻と変化するため、伝搬路状態に合わせた信号送信が必要となってくる。一例として、送信電力を制御する方法がある。伝搬路状態が悪い場合、送信電力を増加させることで、受信局における受信品質をあるレベルに保証する。しかし、この方式では送信電力が変化するため、他の受信局や隣接するセルに対する干渉特性が変わってしまうことが考えられる。
そこで、別の考え方として、送信電力は一定として、変調パラメータ(データ変調方式、符号化率、拡散率など)を伝搬路状態に合わせて変える方法がある。この方式は適応変調、または適応変復調と呼ばれる。データは、一般的に、各種の多値変調方式により変調され、誤り訂正が施される。データ変調方式の多値数が大きいほど、また誤り訂正における符号化率Rが1に近いほど、一時に送られるデータ量が多くなり、そのため伝送誤りに対する耐性が弱くなる。伝搬路状態が良い場合、多値数を増やし、符号化率を1に近づけることで、送信データ量を増加させ、伝送スループットを高くする。逆に、伝搬路状態が悪い場合、多値数を減らし、符号化率を小さくすることで、送信データ量を減らし、伝送誤り率の上昇を防止することができる。符号分割多重アクセス方式(CDMA)など、データを周波数拡散するシステムでは、信号の拡散率(プロセスゲインとも呼ばれる)を変調パラメータとすることができる。このように、伝搬路の状態に合わせて変調パラメータを変えることで、伝搬路状態に合致した信号送信ができ、その結果、伝送誤り率の上昇が抑えられ、効率的な伝送が可能となる。
(b)スケジューラ
移動通信システムでは、セル内の複数ユーザに対して信号伝送を行うにあたり、各ユーザに効率的に無線リソースを割当てることが重要となる。即ち、どのユーザ(1ユーザ送信の場合、複数ユーザ同時送信の場合もある)のパケットを、どの時間に、どのチャネルで、どのような電力で、どの位のパケット長で送信するかを決定しなければならない。この作業を行う部分がスケジューラと呼ばれる。スケジューラでは、様々な情報をもとに、各ユーザに無線リソースの割当てを行っていく。情報には、各ユーザに対する伝搬路状態、ユーザ間の優先度、データの発生頻度やデータ量などがあるが、どの情報を用いるかはシステムにより異なる。また、無線リソースのどの部分を、何を基準に割当てるかもシステムにより異なる。システム全体またはセル内での伝送量を最大とするためには、伝搬路状態が最も良いユーザ(一般的に、基地局に近いユーザ)を選択し、全無線リソースを割当てる。また、ユーザ間の公平性を保つためには、送信機会を均等に割当てる(非特許文献)。
(c)再送方式
受信が失敗したパケットを再度送る再送方式がある。受信局では、受信したパケットの情報が正確に復号されているかの判定を行い、受信成功/失敗(ACK/NACK)を送信側に通知する。送信局では、送信したパケットのデータ情報をバッファに蓄えており、受信失敗の通知があった場合、そのパケットを再送する。受信成功の通知があった場合には、そのパケットデータをバッファ内から破棄する。インターネット、データなどの通信を行う場合、ある程度の遅延は許容されるが、正確性が求められる。このようなトラヒックの場合には、再送における最大再送回数を多くとることで、パケット破棄の少ない通信を行うことができる。一方、電話などリアルタイムでのトラヒックを想定している場合には、ある程度のパケット破棄は許容できるとして、最大再送回数を少なくする。更に、再送信号の受信品質を改善させるために、受信側でデータを合成する方式がある。受信側では、受信に失敗し、再送要求(NACK情報)を出した誤りを含むパケットのデータをバッファに蓄積する。再送されたパケットを受信した際に、バッファ内のデータと再送データを合成する。データ合成により、受信品質が改善され、再送回数が増えるほど、改善の度合いが高くなり、パケット受信の成功率が高まる。
移動通信のパケット伝送システムにおいて、上記のような技術を用いることで、無線リソースを効率的に使用し、各ユーザまたはトラヒックの性質に合致し、かつシステム提供側の目的に合ったパケット伝送を行うことができる。
(d)従来のパケット伝送システム
図14に従来のパケット伝送システムの一例を示す。ここでは、基地局(送信局)1から移動局(受信局)2への下り回線での伝送を想定する。移動局2は、常時、下り回線での伝搬路状態を監視し、SIR値として基地局に通知するものとする。図中では、点線がデータ信号の流れ、実線が制御信号の流れを表す。移動局毎に発生する送信データDT(実際には、ネットワークを通じて伝送されてくる)は、一度、送信データ制御部1a内にある信号バッファに蓄積される。信号バッファは、再送データと新規データを別々とする構成、または一緒とする構成、さらにトラヒック種類に応じて別々とする構成、または一緒とする構成などがある。スケジューラ1bは、SIR値情報などをもとに、次パケットで送信するユーザを選択し、送信データ制御部1aに通知する。送信データ制御部1aは、通知されたユーザ情報に応じて、信号バッファ内にある該ユーザの送信信号データを信号変調部1cに送る。適応変調制御部1dは、SIR値情報をもとに各ユーザに適した変調パラメータを算出し、信号変調部1cに通知する。信号変調部1cは、通知された変調パラメータを用い、信号の変調を行い、信号送信部1eを通して、無線伝送する。
移動局2において信号受信部2aは基地局より送信されてきた信号を受信して同期部2bに送り、同期部2bは同期処理を行う。SIR測定部2cは、SIR測定を行い、基地局側に通知する。SIR測定には、パイロット信号など基地局1が常時送信している信号を使用する。信号復調部2dは、受信パケットの信号を復調し、パケット判定部2eはその後パケット判定を行い、パケット受信が成功した場合にはACK、失敗した場合にはNACKを送信局側に通知する。
以上では受信側よりSIR値を送信した場合について説明したが、遅延情報やパケット損失率を取得して送信側に送って、送信データのパラメータを制御する従来技術もある(特許文献1)。また、品質に基づいて送信手順を規定するパラメータを可変設定する従来技術もある(特許文献2)
(e)送信側信号変調部
図15は、送信側の信号変調部1cの構成を示したものである。通信方式により構成は変わるため、一例を示す。変調パラメータとして、変調方式の符号化率、拡散率を与えるとする。送信データはターボ符号化部3aでターボ符号により、誤り訂正符号化が施される。ここでは、符号化率は常に一定とする。パンクチャード符号化部3bでは、幾つかのパンクチャード符号パターンを用いて、要求符号化率を達成する。データ変調部3cでは、変調方式(多値数)に応じたデータ変調を行う。一般的には、QPSK、 16QAM、 64QAMなどがある。拡散部3dでは、拡散率に応じて信号を拡散する。拡散では、時間方向に拡散する方法や周波数方向に拡散する方法がある。
(f)受信側信号復調部
図16、図17は、受信側の信号復調部2dの構成を示したもので,図16は再送合成をパンクチャード復号前に行う構成、図17は再送合成をパンクチャード復号後に行う構成を備え、それぞれ図15に対応する。図16、図17において、逆拡散部4aは受信信号を、拡散率に応じて逆拡散する。続いて、データ復調部4bは変調方式に応じたデータ復調を行う。再送合成部4cは、再送パケットであれば、以前受信した同一パケットデータと合成処理を行う。これにより、より高い受信品質を得ることができる。再送合成は、(a) パンクチャード復号前に合成する構成(図16)、(b) パンクチャード復号後に合成する構成(図17)があり、バッファの構成等が異なる。パンクチャード復号部4dは、符号化率に応じたパンクチャード復号を行い、ターボ復号部4eはターボ復号を行う。
(g)パンクチャード復号
図18は、パンクチャード復号部4dの構成図であり、図17に対応している。パンクチャード復号部4dは、符号化率に応じたパンクチャード符号パターンPCPを発生するパンクチャード符号パターン発生部5aとデータバッファ5bを有している。データ復調後の信号RDは、パンクチャード符号パターンPCPにおける符号"1"の個数分、データバッファ5bに蓄積される。パンクチャード符号パターンPCPは、符号化率により異なり、このためバッファ長も異なる。図19は、バッファ長4(パンクチャード符号パターンPCPにおける"1"の数が4個)の例を示している。蓄積された信号RDをパンクチャード符号パターンPCPの符号"1"の位置に書き出してパンクチャード復号後信号RD′を出力する。
なお、変調パラメータとして、上の3つのほかに、複数チャネルを使用するマルチコード伝送でのマルチコード数があるが説明は省略する。
(h)受信側の再送合成部以降の構成
図20は受信側の再送合成部以降の構成図である。
バッファ部6aは受信失敗したパケットをパケット番号と共に保存している。バッファ内データ抽出部6bはパケット番号を参照して再送されたパケットに合成するパケットデータをバッファ6aから取り出す。再送合成部4cは、受信パケット(実際にはパンクチャード復号後信号)が再送パケットでなければ、すなわち、新規パケットであればそのまま通過してターボ復号部4eに入力し、再送パケットであればバッファ6aから読み出したパケットデータと合成してターボ復号部4eに入力する。ターボ復号部4eは入力データに対してターボ復号を施し、CRCチェック部4fは復号データを用いてCRCチェック演算を実行して該データに誤りが含まれているかチェックし、誤りが含まれていなければ受信データとして出力すると共にACK信号を発生し、誤り含まれていればNACK信号を発生する。データ/情報格納部6cは、再送パケット受信時に、ACK信号が発生すれば該当パケットをバッファ6aから削除し、NACK信号を受信すれば、再送合成データをパケット番号と共にバッファ6aに格納する。
(i)信号変調/信号復調
図21は、送信側での信号変調の例を示したものである。ここでは、変調方式を16QAM(多値数4)、符号化率Rを3/4とする。送信データをAとして、6 bitデータA1〜A6を考える。ターボ符号化での符号化率を1/3とすると、符号化後データは、B1〜B18となる。符号化率3/4に対するパンクチャ−ド符号パターンPCPでは、18 bitのうち、8 bitで符号"1"となる。パターンPCPの符号"1"に対応するデータB1〜B7とB16がパンクチャ−ド符号化後のデータとなり、C1〜C8として、出力される。元の6 bitデータが8 bitデータとなるため、符号化率が3/4となる。データ変調では、16QAMにより、4値の多値変調が行われ、E1、E2のデータとなる。データ変調後のデータは、拡散率に応じて拡散される。
図22は、受信側での信号復調の例である。図21と反対の流れとなる。パンクチャ−ド復号では、パンクチャ−ド符号パターンPCPでの符号"1"に相当する位置にデータが書き込まれる。パンクチャード復号後データにターボ復号処理を施すことにより元の6ビットデータA1〜A6が復号される。
(j)再送合成
再送合成として、1)Chase合成と2)IR合成が一般的に使用される。ここでは、この2つの方式を説明する。図23はChase合成説明図であり、(a)はパンクチャ−ド復号前のChase合成説明図、(b)はパンクチャ−ド復号後のChase合成説明図である。各記号は上述の例による。
パンクチャ−ド復号前での合成では、図23(a)に示すようにデータ復調されたデータC1〜C8がバッファ6a内のデータC1(b)〜C8(b)と合成される。C1(b)〜C8(b)は、現在受信されているパケットと同一のパケットのこれ以前に送信されたデータの合成値である。合成されたデータは、再送回数に従い、正規化される。即ち、再送回数2回目(初回伝送+再送2回)であれば、バッファ内のデータは2回分(初回伝送+再送1回目)の合成値であり、現在のパケットデータ(再送2回目)と合計すると3回分の合成値となるため、3で割る。再送合成された8ビットのデータは、パンクチャ−ド符号パターンPCP(図22参照)で符号"1"となる位置(B1〜B7、B16)に代入されてパンクチャード復号され、ターボ復号部に入力される。
パンクチャ−ド復号後での合成では、図23(b)に示すようにデータ復調されたデータC1〜C8をパンクチャ−ド符号パターンPCP(図22参照)で符号"1"となる位置(B1〜B7、B16)に代入した後、バッファ6a内データB1(b)〜B18(b)と合成が行われる。図23(a)と図23(b)とでは、バッファ構成が異なるが、効果は同じである。
図24は、IR合成説明図であり、(a)はパンクチャ−ド復号前のIR合成説明図、(b)はパンクチャ−ド復号後のIR合成説明図である。
IR合成では、再送の度に異なるパンクチャ−ド符号パターンで符号化を行う。ここでは、パターン数を2とする。パターン数2では、初回伝送と再送1回目伝送では、パターンが異なる。再送2回目では、初回伝送と同一のパターンを用いる。同じパターンを用いた場合のみデータ合成を行う。
図24(a)のパンクチャ−ド復号前での合成において、初回伝送、再送2,4,6…回目伝送のデータは、同一パターンPCP(図25(a)参照)を用いて、パンクチャ−ド符号化されているため、第1のバッファ6a-1に格納されているデータと合成され、再度バッファ6a-1に格納される。再送1、3、5…回目伝送のデータは、パターンPCPと異なるパンクチャ−ド符号パターンPCP′(図25(b)参照)を用いているため、異なるバッファ6a-2に格納されているデータと合成され、再度バッファ6a-2に格納される。パンクチャ−ド復号により、各々のパンクチャ−ド符号パターンPCP,PCP′に対応した位置にデータが書き込まれてパンクチャード復号される。ここでは、Ciが第1パターン、Diが第2パターンでのデータを表す。パンクチャード復号されたデータは以後ターボ復号部に入力されてターボ復号される。
図24(b)のパンクチャ−ド復号後での合成において、再送の度に、各々のパターンPCP,PCP′でパンクチャ−ド復号した後、バッファ6a内データと合成を行う。ここでは、同一パターンでのデータのみ合成する。初回伝送、再送2,4,6…回目伝送において、第1パターンPCPで復号されたデータC1〜C8は、バッファ6aの対応する位置のデータ(B1(b), B2(b)−B7(b)、 B16(b))と合成を行う。再送1,3,5…回目伝送において、第2パターンPCP′で復号されたデータD1〜D8は、バッファ6aの対応する位置のデータ(B8(b)−B11(b), B13(b)−B14(b),B17(b)−B18(b))と合成を行う。以上によりパンクチャード復号されたデータは以後ターボ復号部に入力されてターボ復号される。
大藤他、"下りリンク高速パケットアクセスにおける各ユーザのスループットに着目したスケジューリング法の特性比較"、電子情報通信学会 信学技法 RCS2001-291 特開平2002-204278号公報 特開平2000-261496号公報
伝搬路状態に応じて変調パラメータを変えて信号を伝送する適応変調方式において、受信に失敗したパケットを再送する場合、初回送信時と同一の変調パラメータで信号変調されたパケットを送信することになる。これは、受信側において初回時と再送時のパケットデータを合成しなければならず、変調パラメータが変わるとデータ長が異なり、あるいはパンクチャ−ド符号化のパターンも異なり、合成できなくなるためである。
伝搬路状況は、常に変動しており、受信局の移動、シャドーイング、フェージングを考慮すると、数十デシベルも変動する。また、セル内に多数のユーザが存在する場合、スケジューラは再送パケットを直ちに送信するとは限らず、再送が複数回に及んだ場合、初回のパケット伝送から大きく時間が離れてしまう。このため、初回伝送時の伝搬路状態と再送時の伝搬路状態が異なり、初回伝送時に設定した変調パラメータと再送時の伝搬路状態に適した変調パラメータとが合致しないことが想定される。
かかる場合、初回送信時と同一の変調パラメータで信号変調されたパケットを送信すると、データの受信誤りが発生し、あるいは効率の良いデータ伝送ができなくなる。たとえば、初回時の伝送路状態の方が再送時の伝送路状態より良好であれば、再送時、伝送路状態が悪いのに送信データ量が多くなるためデータの受信誤りが発生する。逆に、初回時の伝送路状態の方が再送時の伝送路状態より悪ければ、再送時、たくさん送れる状態にもかかわらず送信データ量が少なくなって伝送効率が悪くなる。
そこで、再送時の伝搬路状態に合わせて、変調パラメータを変えて送信すると、前述のよう、初回時と再送時の変調パラメータが異なる場合には受信局側で再送信号の合成が出来なくなる。
以上から本発明の目的は、パケットの初回送信時と再送時の伝搬路状態が異なっている場合でも、現伝搬状態に合わせた送信を可能にすることである。
本発明の別の目的は、パケットの初回送信時と再送時の伝搬路状態が異なっている場合、現伝搬状態に応じた変調方式で送信しても受信局側で再送信号の合成を正しく行えるようにすることである。
本発明の別の目的は、度重なるパケット受信失敗を防ぐことを可能にし、また過剰な無線リソース割当てを防止することを可能にし、更には効率的に無線リソースを使用することを可能にすることである。
・送信装置
送信装置の第1の態様は、送信したパケットデータが受信側において正しく受信できなかった場合に、再送信処理を実行可能な送信装置であり、伝送路状態に応じてパケットデータ送信の際の送信パラメータを切り替え可能な送信パラメータ制御手段、前記送信パラメータ制御手段により送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合に、送信済みの1つのパケットデータを分割して得られる分割パケットデータの再送信処理を行う再送手段を備えている。
上記送信装置において、前記分割パケットデータは、前記送信した1つのパケットに含まれる識別情報と同じ識別情報を含む。また、前記再送手段は、前記再送信処理の後に、前記分割により得られる他の分割パケットデータの再送信処理を行う。
送信装置の2の態様は、伝搬路状態に応じて送信信号のパラメータを切り替えてパケットデータを送信し、受信側で該パケットデータを正しく受信できなかった時、該パケットデータを再送する通信システムにおける送信装置であり、送信したパケットデータを、識別情報及び変調パラメータを付して保存するバッファ手段、伝搬路状態に基づいて変調パラメータを決定する手段、受信側から受信成功が返ってきたパケットをバッファ手段から削除し、受信失敗が返ってきたパケットデータを識別情報と再送時の変調パラメータを付加して該変調パラメータに応じた変調方式に基づいて再送する再送手段を備えている。
上記送信装置において、前記再送手段は、再送するパケットデータに付加されている変調パラメータと再送時の伝搬路状態に応じた変調パラメータを比較する手段、前記比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より良好な場合には、前記バッファ手段に格納されている複数のパケットデータを、それぞれの識別情報を付加して1つの再送パケットデータとして再送する手段を備えている。更に、前記再送手段は、前記比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より悪い場合には、前記バッファ手段に格納されているパケットデータの一部を、識別情報を付加して1つの再送パケットデータとして再送する手段を備えている。
・送信方法
本発明の送信方法は、送信したパケットデータが受信側において正しく受信できなかった場合に、再送信処理を実行可能な送信装置における送信方法であり、伝送路状態を取得するステップ、該伝送路状態に応じてパケットデータ送信の際の送信パラメータを切り替えるステップ、送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合、送信済みの1つのパケットデータを分割するステップ、該分割して得られる第1の分割パケットデータの再送信処理を行うステップを有している。
上記の送信方法において、前記分割パケットデータに、前記送信済みの1つのパケットに含まれる識別情報と同じ識別情報を含ませる。また、前記第1の分割パケットデータの再送信処理の後に、前記分割により得られる他の分割パケットデータの再送信処理を行う。
・受信装置
本発明の受信装置は、送信されたパケットデータが正しく受信できなかった場合に、再送信されたパケットデータを受信可能な受信装置であり、送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合に、先の送信で送信された1つのパケットデータを分割して得られる分割パケットデータを該1回の再送信により受信する受信手段を備えている。また、本発明の受信装置は、第1の分割パケットデータ、第2の分割パケットデータの各々について再送回数を判定して受信処理を行う。
・受信方法
本発明の受信方法は、送信されたパケットデータが正しく受信できなかった場合に、再送信されたパケットデータを受信可能な受信装置における受信方法であり、送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合に、先の送信で送信された1つのパケットデータを分割して得られる分割パケットデータを該1回の再送信により受信する。また、本発明の受信方法では、第1の分割パケットデータ、第2の分割パケットデータの各々について再送回数を判定して受信処理を行う。
以上本発明によれば、パケットの初回送信時と再送時の伝搬路状態が異なっている場合でも、現伝搬状態に応じた送信パラメータでパケットデータの送受信ができる。また、受信側では送信パラメータの比較を行うことで、再送パケットデータに対応するパケットデータをバッファから抽出し、再送合成することができ、これにより、度重なるパケット受信失敗を防ぐことが可能となり、また過剰な無線リソース割当てを防止することができ、効率的に無線リソースを使用することが可能となる。
本発明によれば、受信局側に送信パラメータを比較する機能を設け、バッファより適切なパケットデータを取り出し、合成を行うことができるため、パケットデータの初回送信時と再送時の伝搬路状態が異なっている場合でも、再送時の伝搬路状態に合わせたパケット送受信が可能となり、度重なるパケット受信失敗を防ぐことが可能となる。または、過剰な無線リソースの使用を防止することが可能となる。
(A)本発明の全体の動作説明
図1は伝搬路状態に応じた送信局の再送制御構成図であり、点線がデータ信号の流れ、実線が制御信号の流れを表す。移動局毎に発生する送信データDT(実際には、ネットワークを通じて伝送されてくる)は、一度、送信データ制御部11a内にある信号バッファSBFに蓄積される。信号バッファは、再送データと新規データを別々とする構成、または一緒とする構成、さらにトラヒック種類に応じて別々とする構成、または一緒とする構成などがある。図2は信号バッファSBF内の送信データの説明図であり、ユーザ毎に、パケット番号に対応させてパケット送信時の変調パラメータ(たとえばデータ変調方式の種類:QPSK,16QAM,..)、パケットデータが保存される。パケットデータは、受信局より受信成功を示すACK情報が返ってくるとバッファSBFから削除され、受信失敗を示すNACK情報が返ってくるとバッファSBFに保持され、再送により受信成功するまで保持され続ける。スケジューラ11bは、SIR値情報などをもとに、次パケットで送信するユーザを選択し、送信データ制御部11aに通知する。
送信データ制御部11aは、通知されたユーザ情報に応じて、信号バッファ内にある該ユーザの送信信号データを信号変調部11cに送る。適応変調制御部11dは、SIR値情報をもとにユーザに適した変調パラメータを算出し、該変調パラメータを信号変調部11cに通知すると共に、伝送路状態比較部11fを介して送信データ制御部11aに変調パラメータを入力する。
該送信信号データが再送信号パケットでなければ、信号変調部11cは、通知された変調パラメータを用い、パケット信号(パケット番号、変調パラメータ、パケットデータ)の変調を行い、信号送信部11eを通して、無線伝送する。送信データ制御部11aは受信成功を示すACKが受信局より戻ってくれば信号バッファSBFより対応するパケットデータを削除し、受信失敗を示すNACK情報が戻ってくれば、パケット番号に対応させて変調パラメータおよびパケットデータを信号バッファSBFに保持する。
一方、前記送信信号データが再送パケット信号である場合には、伝搬路状態比較部11fはそのパケットが新規に送信された時の伝搬路状態(変調パラメータ)Bと現在送信を行う際の伝搬路状態(変調パラメータ) Cとの比較を行う。BとCが同じであれば、伝搬路状態比較部11fは信号変調部11cに初回時の変調パラメータを送り、信号変調部11cは該通知された変調パラメータを用いて信号の変調を行い、信号送信部11eを通して無線伝送する。しかし、BとCが異なれば、以下の3つのいずれかの手段を講じることができる。
1)第1の手段において、伝搬路状態比較部11fは情報D(B≠Cであること及び現在の伝搬路状態(変調パラメータC))を送信データ制御部11aに通知し、送信データ制御部11aは比較結果が一致するように送信すべきパケットを異なるユーザのパケットに変更する。
2)第2の手段において、伝搬路状態比較部11fは情報Dを送信データ制御部11aに通知し、送信データ制御部11aは比較結果が一致するように送信すべきパケットを同じユーザの異なるパケットに変更する。
3)第3の手段において、伝搬路状態比較部11fは情報Dを送信データ制御部11aに通知すると共に、比較結果E(B≠Cであること)を適応変調制御11dに通知する。送信データ制御部11aは、再送するパケットデータに付加されている変調パラメータと再送時の伝搬路状態に応じた変調パラメータを比較し、比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より良好であれば、信号バッファSBFに格納されている複数のパケットを、それぞれの識別情報を付加して1つの再送パケット信号として信号変調部11cに入力する。又、送信データ制御部11aは、前記比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より悪ければ、信号バッファSBFに格納されているパケットの一部を識別情報を付加して1つの再送パケットとして信号変調部11cに入力する。
適応変調制御11dは現在の伝搬路状態に応じた変調パラメータを信号変調部11cに入力し、信号変調部11cは適応変調制御11dから入力された変調パラメータに基づいて再送パケットを変調して送信する。
図3は受信側の再送合成部以降の構成図である。
バッファ部21は図4に示すように、受信失敗したパケットデータをパケット番号、変調パラメータ、再送回数と共に順番に保存している(BF(o)〜BF(4))。バッファ内データ/情報抽出部22のパケット番号比較部22aは、再送されてきたパケットのパケット番号を参照し、該パケット番号を有するパケットデータをバッファ21から取り出してパケットデータ部22bに入力すると共に、該パケットデータの変調パラメータを変調パラメータ比較部22cに入力する。変調パラメータ比較部22cは、再送パケットの変調パラメータとバッファ21から入力された変調パラメータを比較し、比較結果をパケットデータ部22bに入力する。パケットデータ部22bは変調パラメータの比較結果に基づいてバッファ21から入力されたパケットデータをそのまま、あるいは分離して再送合成部23に入力する。再送合成部23は、受信パケット(実際にはパンクチャード復号後信号)が再送パケットでなければ、すなわち、新規パケットであればそのまま通過してターボ復号部24に入力し、再送パケットデータであればパケットデータ部22bから入力するパケットデータと再送合成してターボ復号部24に入力する。
図5は再送合成の説明図である。図5の(1)に示すように初回時及び再送時共に変調パラメータ(データ変調方式)が16QAMで変調されているものとすれば、初回時と再送時ともに4ビット(b1〜b4;b1′〜b4′)づつ変調されて送信されるためパケットデータ長は等しい。説明上、パケットデータ長を4ビットとすれば、パケットデータ部22bはバッファ21から入力するパケットデータ(b1〜b4)をすべて再送合成部23に入力し、再送合成部23は再送データ(b1′〜b4′)とバッファから読み出したパケットデータ(b1〜b4)を合成して出力する。
図5の(2) に示すように初回時に16QAMで変調され、再送時にQPSK (4QAM)で変調されているものとすれば、初回時に4ビット(b1〜b4)づつ変調されて送信され、再送時には2ビット(b1′〜b2′;b3′〜b4′)づつ変調されて送信されるためパケットデータ長は初回時の半分になる。すなわち、バッファ内のパケットデータ長は再送時のパケット長の2倍である。このため、バッファ内のパケットデータ長を4ビットとすれば、パケットデータ部22bはバッファ21から入力するパケットデータ(b1〜b4)の前半(b1〜b2)を再送合成部23に入力し、再送合成部23は再送データ(b1′〜b2′)とパケットデータ(b1〜b2)を合成して出力する。引き続き、次の再送パケット(b3′〜b4′)が送られてくれば、パケットデータ部22bは同様にバッファ21から入力するパケットデータ(b1〜b4)の後半(b3〜b4)を再送合成部23に入力し、再送合成部23は再送データ(b3′〜b4′)とパケットデータ(b3〜b4)を合成して出力する。
図5の(3) に示すように初回時にQPSKで変調され、再送時に16QAMで変調されているものとすれば、初回時に2ビット(b1〜b2;b3〜b4)づつ変調されて送信され、再送時には4ビット(b1′〜b4′)づつ変調されて送信されるためパケットデータ長は初回時の倍になる。かかる場合、パケットデータ部22bはバッファ21から、まず、パケットデータ(b1〜b2)が入力されるから該パケットデータを再送合成部23に入力し、再送合成部23は再送データ(b1′〜b4′)の前半(b1′〜b2′)とパケットデータ(b1〜b2)を合成して出力する。引き続き、バッファ21から、パケットデータ(b3〜b4)が入力されるから該パケットデータを再送合成部23に入力し、再送合成部23は再送データ(b1′〜b4′)の後半(b3′〜b4′)とパケットデータ(b3〜b4)を合成して出力する。
図3に戻って、ターボ復号部24は入力データに対してターボ復号を施し、CRCチェック部25は復号データを用いてCRCチェック演算を実行して該データに誤りが含まれているかチェックし、誤り含まれていなければ受信データとして出力すると共にACK信号を発生し、誤り含まれていればNACK信号を発生する。データ/情報格納部26は、再送パケット受信時に、ACK信号が発生すれば該当パケットをバッファ21から削除し、NACK信号を受信すれば、再送合成データをパケット番号と共にバッファ21に格納する。送信部27はACK/NACK情報を送信側に送信する。
以上要約すれば、本発明では、送信されたパケットのパケット番号とバッファ21内に蓄積されたパケットのパケット番号とを比較することで、パケット送信順序が入れ替わっていても、再送されたパケットに相当するパケットデータをバッファ21から取り出し、合成することができる。また、変調パラメータの比較を行い、変調パラメータが異なる場合、再送パケットでのデータ長およびバッファ内にあるパケットのデータ長を各々算出することで、再送されたパケットのデータに相当するデータをバッファから取り出し、合成することができる。
(B)再送合成処理
図6は本発明の再送合成処理フローである。
通常、送信機、受信機では同一のバッファを持ち、同一のACK/NACK情報を用いて、バッファを制御する。新規送信パケットのデータは、送信後(受信後)、バッファの最後(図4ではBF(4))に格納する。再送時には、BF(0)のパケットを送信し、送信後、再度BF(4)にシフトしながら格納する。受信側では、再送データとBF(0)のパケットデータと再送合成を行い、受信失敗すれば合成後、BF(4)にシフトしながら格納する。送受信毎に各バッファ内容は1つずつシフトする(BF(i)(BF(i+1))。受信側で受信が成功した場合は、ACKを送信側、および受信機内に通知し、該当するバッファ内容を破棄する。このような動作を送信機、受信機で同様に行う。これにより受信側では、送信側で再送したパケットと同一のパケットを合成することができる。しかし、パケット再送を行う際、初回伝送時の伝搬路状態と現在の伝搬路状態(再送時の伝搬路状態)が大きく違う場合がある。現在の伝搬路状態が初回に比べ悪ければ、初回で設定した変調パラメータは現在の伝搬路状態にとって大きすぎ、再度受信失敗する可能性が高くなる。逆に、現在の伝搬路状態が初回に比べ良ければ、初回で設定した変調パラメータは現在の伝搬路状態にとって小さすぎ、無線資源の無駄遣いとなる可能性がある。
バッファ内のパケットで初回伝搬路状態と現伝搬路状態が同様なものがあれば、そのパケットを伝送することでより効率的な再送が可能となる。初回伝送と同等の伝搬路状態であれば、受信失敗する可能性もあるが、データ合成による受信品質の改善効果が期待できる。どの程度の伝搬路状態まで許容できるかは、データ合成による受信品質の改善度合にもよる。しかし、受信機ではバッファBF(0)によるパケットの再送を期待しており、その他のパケットを送ると、データ合成が出来ない。
本発明では、図3に示すように受信側信号復調部にバッファ内データ/情報抽出部22を設ける。受信側信号復調部は送信されてきたパケットを受信し(ステップ101)、データを復調してパケット情報を抽出し(ステップ102)、パケット番号及び変調パラメータをバッファ内データ/情報抽出部22に入力する
バッファ内データ/情報抽出部22は、入力されたパケットのパケット番号とバッファ内にあるパケットデータのパケット番号を比較する(ステップ103)。同じものがなければ、新規送信パケットと判断し、再送合成部23にはデータを送出しない。したがって、再送合成部23は新規の送信パケットであれば、再送合成することなしにデータを出力する(ステップ104)。
一方、ステップ103において、同一のパケット番号があれば、その番号のパケットデータをバッファ21より取り出し、バッファ内データ/情報抽出部22内のパケットデータ部22bに格納する(ステップ105)。ついで、バッファ内データ/情報抽出部22は、再送パケットに付加されていた変調パラメータとバッファ21から読み出したパケットデータの変調パラメータとを比較する(ステップ106)。変調パラメータが同一であれば、すなわち、バッファ内パケットデータと同一長のパケットデータが再送されていれば、バッファ内データ/情報抽出部22は、パケットデータ部22bに読み出されているパケットデータを再送合成部23に送って再送合成を行い(ステップ107)、合成結果を出力する(ステップ104)。これにより、送信側でパケット送信順序を変えたとしても、受信側での再送合成が可能となる。
合成されたパケットデータは、ターボ復号部24に出力されると共に、一旦、データ/情報格納部26のメモリ26aに格納される(ステップ108)。ターボ復号部24は、入力された合成データを再送回数に基づいて平均化(正規化)し、該平均化したパケットデータに対してターボ復号処理を行い、復号結果をCRCチェック部25に入力する。CRCチェック部(受信側のパケット判定部)25はCRCチェックを行い、CRCチェック結果に基づいてACK/NACKを出力する(ステップ109)。データ/情報格納部26はACK情報が送られてくれば、保存してあるパケットデータを廃棄する。NACK情報であれば、バッファ21の最後尾(図4ではBF(4))に保存してあるパケットデータを格納する。送信機でも同一の動作を行う。バッファ21は、図4のように、パケット番号、パケットの変調パラメータ、再送回数、データが格納されている。この場合、再送回数は1カウントアップされる。
ステップ106において、変調パラメータが異なれば、たとえば、初回伝送に比べて再送時の伝搬路状態が悪ければ、変調パラメータを小さく設定変更してパケット送信する。変調パラメータを小さくするには、例えばデータ変調多値数を小さくする、あるいは、マルチコード数を少なくする、あるいは、拡散率を高くする、あるいは、符号化率を小さくする。これにより、初回伝送より再送時に送信できるデータ数は少なくなる。なお、複数の変調パラメータを同時に変更して送信データ数を少なくすることが出来る。以上のように、再送時の伝搬路状態が初回より悪い場合、変調パラメータを低く設定する(パケット当たりの送信情報量を少なくする)ことで、伝搬路状態に合った再送が行われる。
ステップ106の比較の結果、再送時の変調パラメータが低ければ、各変調パラメータを参照して初回パケット伝送(即ち、バッファ内でのパケットデータ)におけるデータ長、および再送時の再送パケットのデータ長をそれぞれ計算する。この場合、再送パケットでのデータ長が短くなる(図5の(2)参照)。
バッファ内データ/情報抽出部22は、バッファ21からパケットデータ部22bに読み出してあるパケットデータのうち、現再送パケットデータ長に相当する長さのデータ部分を切り出し(ステップ112)、切り出したデータのみ再送合成部23に送出する。再送合成部23は切り出されたデータと現再送データと再送合成し(ステップ107)、合成結果を出力すると共に、データ/情報格納部26のメモリ26aに格納する(ステップ107、104、108)。
また、バッファ内データ/情報抽出部22は、パケットデータ部22bのデータのうち、合成に使用しなかった残りのデータを、パケット番号、変調パラメータ、再送回数と共にデータ/情報格納部26のメモリ26aに収容する(ステップ113)。
現再送パケットでの合成後のデータにデータ誤りがなく、ACKが通知されると、データ/情報格納部26は内蔵のメモリ26aに格納されている現再送パケットに相当する長さのデータ部分を破棄し(ステップ111)、再送合成に使用しなかったデータのみ再度バッファ21に書込む(ステップ114)。この部分に関しては、再送合成が行われなかったため、再送回数は増えない。もし、現再送パケットに対して、NACKが通知されれば、両データを合わせて、同一のバッファ21の領域に格納する(ステップ111,114)。この場合、2つのデータで再送回数(合成回数)は異なる。両データを異なるバッファ領域に格納することもできる。
(C)パケット構成例(初回時の方が再送時より伝送路状態が良好の場合)
図7は初回伝送時のパケット構成例である。記号は、図21に対応する。図7の初回伝送時において、送信データをA1〜A60とする。送信データをA1〜A60は、6ビットデータA1〜A6,A7〜A12,………A55〜A60に分離され、各6ビットデータは符号化率1/3でターボ符号化されてB1〜A18,B19〜B36,………B163〜B180になり、更に、18ビットの各ターボ符号は符号化率3/4のパンクチャード符号化により8ビットデータC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8となる。8ビットデータC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8は、伝搬路状態により16QAMでデータ変調するものとすれば、4ビットデータE1〜E20に変換されて16QAMでデータ変調されて送信される。
受信側では、16QAMによるデータ復調で、C1#1〜C1#8 …… C10#1〜C10#8が得られる。各データはパンクチャ−ド復号により、パンクチャード符号パターンB1〜B180の"1"部分に書き込まれる。
バッファ内データ/情報抽出部22のパケットデータ部22bには、初回時のためバッファ21からデータが読み出されておらずオール0となっている。バッファ内データ/情報抽出部22はオール0を再送合成部23に入力する。再送合成部23は、オール0と新規パケットデータB1〜B180とを合成し、合成結果をターボ復号部24に入力すると共にデータ/情報格納部26のメモリ26aに格納する。
ついで、ターボ復号部24は新規パケットデータにターボ復号を施してデータA1〜A60を得る。もし、CRCチェックよりデータA1〜A60に誤りがあれば、データ/情報格納部26はメモリ26aに格納されているパケットデータB1〜B180をバッファ21に格納する。
図8は再送時に伝搬路状態が劣化したとして変調方式を16QAMからQPSKに変更して再送する場合のパケット構成図である。パンクチャ−ド符号化後の8ビットデータC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8は、QPSK変調でデータ変調するものとすれば、2ビットデータE1〜E40に変換されてQPSK でデータ変調されて送信される。
データ数E1〜E40は、初回伝送時の2倍となる。このため、送信機では2つのパケットに分割して送信する。第1パケットについて説明する。第1パケットでは、データE1〜E20を送信する。QPSKによるデータ復調で、C1#1〜C1#8 …… C5#1〜C5#8が得られる。各データはパンクチャ−ド復号により、パンクチャード符号パターンB1〜B90の"1"部分に書き込まれる。
バッファ内データ/情報抽出部22のパケットデータ部22bには、バッファ21からB1(b) 〜 B180(b)のデータが読み出されて格納されている。バッファ内データ/情報抽出部22はこのうち、前半部B1(b) 〜 B90(b)を切り出し、再送合成部23に入力すると共に、後半部B91(b) 〜 B180(b)をデータ/情報格納部26のメモリ26aに格納する。再送合成部23は、切り出されたパケット前半部B1(b) 〜 B90(b)と再送パケットデータB1〜B90とを合成し、合成結果をターボ復号部24に入力すると共にデータ/情報格納部26のメモリ26aに格納する。
ついで、ターボ復号部24は合成されたパケットデータを再送回数に基づいて平均化し、平均化したパケットデータにターボ復号を施してデータA1〜A30を得る。もし、CRCチェックによりデータA1〜A30に誤りがないことが判明すれば、データ/情報格納部26は残りのデータB91(b) 〜 B180(b)のみバッファ21に格納する。しかし、データA1〜A30に誤りがあれば、データ/情報格納部26は前半部の合成後のデータを再度バッファ21に格納し、その再送回数を1増加する。また、データ/情報格納部26は後半部を、そのままバッファ21に格納する。
以上のように変調多値数、マルチコード数、符号化率、拡散率などの変調パラメータを初回伝送時より低くして、再送したとしても、バッファ内データ/情報抽出部22の変調パラメータ比較器22cの比較結果に基づいて、バッファ21内のデータから適切なデータ長部分を特定し、再送合成することが可能となる。
(D)初回時の方が再送時より伝送路状態が悪い場合の処理
初回伝送に比べ再送時の伝搬路状態が良く、変調パラメータを大きく設定変更し、パケットを再送する場合を想定する。変調パラメータを大きくするには、変調多値数を大きくする、あるいはマルチコード数を多くする、ありは拡散率を低くする、あるいは、符号化率を1に近づける。このようにすることにより、初回伝送より送信できるデータ数が多くなり、スループットの向上を図ることができる。
初回伝送時より高いパラメータ設定を行うことで、データ長(パケット長)は長くなる。このため、送信局は初回時のパケットデータに加えて別のパケットデータを追加して再送することができる。かかる場合、データ識別を行うために、再送パケットの初回伝送時のパケット番号に加え、追加したパケットデータのパケット番号を付加する。受信側のバッファ内データ/情報抽出部22は、パケット番号比較器22aにより、再送パケットのパケット番号、追加したデータのパケット番号をそれぞれ有するパケットデータがバッファ21に存在するか識別する。1番目のパケット番号に対応するパケットデータがバッファ領域BF(0)に格納されている場合、BF(0)のデータが抽出される。2番目のパケット番号に対応する番号がバッファ21内に存在しない場合、バッファ内データ/情報抽出部22は、追加のデータは新規データと判断し、バッファ領域BF(0)のデータのみ抽出し、再送合成部23に送る。BF(0)のデータは全て再送されるため、データはそのまま再送合成部23に入力される。再送合成部23は、1番目のパケット番号に対応する再送パケットデータとバッファ領域BF(0)内データの合成を行う。2番目のパケット番号に対応するパケットデータがBF(1)に格納されている場合、追加されたデータはバッファ領域BF(1)のデータに相当するパケットの再送と判断する。かかる場合、BF(1)のデータも同時に抽出され、パケットデータ部22bに格納される。ただし、バッファ領域BF(1)のデータ全てが再送されるとは限らない。バッファ領域BF(1)のデータに対し、再送データの変調パラメータが変更されている場合もあるし、パラメータは同じでデータ数のみが短くなっている場合もある。
バッファ内データ/情報抽出部22は、変調パラメータ比較器22cを用いて変調パラメータ、データ長を識別し、パケットデータ部22bにあるバッファ領域BF(1)のデータから送信されたデータ長に対応するデータ部分を切り出し、再送合成部23に送出する。再送合成部23は、両データの再送回数(BF(0)、BF(1)内に記録されている再送回数)に従い合成後、正規化が行われる。これらのデータは、一旦、データ/情報格納部26のメモリ26aに格納される。CRCチェック部25は、CRCチェックを行って両データ(この場合、1番目のパケット番号に相当するデータと2番目のパケット番号に相当するデータ)に対するACK/NACKをそれぞれ通知する。データ/情報格納部26は、各ACK/NACKに応じて、バッファ21へのデータ収納、廃棄を行う。両データがNACKである場合、別々のバッファ領域に収納される。
以上のように変調多値数、マルチコード数、符号化率、拡散率などの変調パラメータを高くし、初回時のデータに別のデータを追加して再送したとしても、バッファ内データ/情報抽出部22のパケット番号比較器22aにより2つのデータを識別し、変調パラメータ比較器22cによりバッファ内にあるデータから適切なデータを特定し、再送合成することが可能となる。
(E)パケット構成例(再送時の方が初回時より伝送路状態が良好の場合)
図9は初回伝送時のパケット構成例である。図9の初回伝送時において、送信データをA1〜A60とする。送信データをA1〜A60は、6ビットデータA1〜A6,A7〜A12,………A55〜A60に分離され、各6ビットデータは符号化率1/3でターボ符号化されてB1〜A18,B19〜B36,………B163〜B180になり、更に、18ビットの各ターボ符号は符号化率3/4のパンクチャード符号化により8ビットデータC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8となる。8ビットデータC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8は、伝搬路状態により4QAM(=QPSK)でデータ変調する。16 QAM変調で伝送するときのデータ長に基づいて1パケットのデータ長を決定するものとすれば、QPSK変調する場合、伝送速度は半分になるから(実質敵意データ長は倍になるから)、ビットデータC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8は2つのパケットに分割して送信する。
第1パケットについて説明する。第1パケットでは、データE1〜E20を送信する。QPSKによるデータ復調で、C1#1〜C1#8 …… C5#1〜C5#8が得られる。各データはパンクチャ−ド復号により、パンクチャード符号パターンB1〜B90の"1"部分に書き込まれる。
バッファ内データ/情報抽出部22のパケットデータ部22bには、初回時のため(新規データのため)、バッファ21からデータが読み出されておらずオール0となっている。バッファ内データ/情報抽出部22はオール0を再送合成部23に入力する。再送合成部23は、オール0と新規パケットデータB1〜B90とを合成し、合成結果をターボ復号部24に入力すると共にデータ/情報格納部26のメモリ26aに格納する。
ついで、ターボ復号部24は新規パケットデータにターボ復号を施してデータA1〜A30を得る。もし、CRCチェックによりデータA1〜A30に誤りがあることがわかれば、データ/情報格納部26はメモリ26aに格納されているパケットデータB1〜B90をバッファ21に格納する。
ついで、第2パケットを受信すれば第1パケットの場合と同様の処理を行い、ターボ復号部24は新規パケットデータにターボ復号を施してデータA31〜A60を得る。もし、CRCチェックによりデータA31〜A60に誤りがあることがわかれば、データ/情報格納部26はメモリ26aに格納されているパケットデータB91〜B180をバッファ21に格納する。
図10及び図11は再送時に伝搬路状態が良くなって変調方式をQPSK から16QAMにして再送する場合のパケット構成図である。
図10において、パンクチャ−ド符号化後の8ビットデータC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8を16QAM で変調するものとすれば、該データは4ビットデータE1〜E20に変換され、16QAMで変調されて送信される。16QAMの伝送速度は初回伝送時の2倍となるため、送信機では初回時の第1、第2パケットを1つのパケットに合成して送信する。
受信側復調部は、データE1〜E20を受信して16QAM復調を施して復調データC1#1〜C1#8,C2#1〜C2#8,……… C10#1〜C10#8を発生し、パンクチャード復号部これら復調データをパンクチャード符号パターンB1〜B180の"1"部分に書き込んでパンクチャード復号する。
バッファ内データ/情報抽出部22のパケットデータ部22bには、バッファ21から2つのパケットデータB1(b) 〜 B90(b)およびB91(b) 〜 B180(b)がそれぞれ読み出されて格納されている。バッファ内データ/情報抽出部22は、まず、B1(b) 〜 B90(b)を再送合成部23に入力する。再送合成部23は、B1(b) 〜 B90(b)と再送パケットデータB1〜B180の前半部B1〜B90とを合成し、合成結果をターボ復号部24に入力すると共にデータ/情報格納部26のメモリ26aに格納する。
ついで、ターボ復号部24は合成されたパケットデータを再送回数により平均化したパケットデータにターボ復号を施してデータA1〜A30を得る。もし、CRCチェックによりデータA1〜A30に誤りがあることがわかれば、データ/情報格納部26は合成後のデータを再度バッファ21に格納し、その再送回数を1増加する。
しかる後、あるいは、データA1〜A30に誤りがなければ、バッファ内データ/情報抽出部22はパケットデータ部22bよりB91(b) 〜 B180(b)を再送合成部23に入力する。再送合成部23は、B91(b) 〜 B180(b)と再送パケットデータB1〜B180の後半部B91〜B180とを合成し(図11参照)、合成結果をターボ復号部24に入力すると共にデータ/情報格納部26のメモリ26aに格納する。
ついで、ターボ復号部24は合成されたパケットデータを再送回数により平均化したパケットデータにターボ復号を施してデータA31〜A60を得る。もし、CRCチェックによりデータA31〜A60に誤りがあることがわれば、データ/情報格納部26は合成後のデータを再度バッファ21に格納し、その再送回数を1増加する。
(F)符号化率を変えた場合の実施例
以上では、伝送路状態に応じて変調パラメータとしてデータ変調方式を切り替えた場合であるが、伝送路状態に応じて符号化率Rを切り替えることもできる。たとえば、伝送路状態が悪くなるほど符号化率Rを小さくして伝送路からの影響に対する耐性を強くする。このため、初回伝送に対し再送時の符号化率が変化することになる。
符号化率が変わると、パンクチャード符号化に使用するパンクチャ−ド符号パターンが異なる。このため、パンクチャ−ド復号前の段階で再送合成することはできない。即ち、Chase合成のように、同位置同士での単純な合成は出来なくなる。図2の変調パラメータ比較器22cが符号化率が異なると判断した場合、再送パケットデータに対応するパケットデータをバッファ21より読み出し、再送合成部23に送る。再送合成部23は、バッファ21内にあるパケットデータと再送パケットのパンクチャード復号後データのデータ書き込み位置が異なっているため、各パンクチャード符号パターンを考慮して合成を行う。
図12は符号化率が異なる場合の合成説明図であり、図7の初回伝送時のパケット構成に対応するものである。図7の初回伝送では、符号化率R=3/4、データ変調16QAMで送信されている。従って、受信失敗パケットを保存するバッファ21には、80ビットの復調データを符号化率R=3/4に応じたパンクチャード符号化パターンで複合化したパンクチャード復号後データB1〜B180が保存される。
一方、図12に示す再送時において伝送路状態が悪くなりデータ変調方式(16QAM)は変わらないが符号化率を1/2に落として再送するものとする。
変調後のデータはE1〜E30となり、2つのパケットに分割される。ここでは、E1〜E20とE21〜E30としたが、これは任意に決めることが出来る。受信機では、データ復調後、符号化率1/2に応じたパンクチャード符号化パターンを用いてパンクチャ−ド復号を行う。パンクチャ−ド復号後、初回伝送パケットのうちB1〜B120に相当するデータB1(b)〜B120(b)をバッファ21から切り出し、再送合成部23で合成を行う。再送合成後の動作(ターボ復号、CRCチェック、チェック結果に応じたバッファ保存動作など)はデータ変調方式を切り替える場合と同じである
図13は再送合成部23での再送合成例である。符号化率R=3/4では、C1〜C8の位置にデータが書き込まれ、符号化率R=1/2では、D1〜D4の位置にデータが書き込まれる。再送合成時には、両パターンの符号1が重なった箇所では、合成後にその値を1/2にして合成結果を出力し、符号1が重なっていない場合は、そのまま合成結果を出力する。以後、ターボ復号、CRCチェック、チェック結果に応じたバッファ保存動作などが行われる。
以上ように再送時に符号化率を変えても再送合成することが可能となる。
なお、再送時の伝送路状態が良好で初回伝送より符号化率を大きくして再送する場合には、(E)の場合と同じように、バッファから複数パケット分のデータを取り出し、合成を行う。
要約すれば、1)パンクチャード復号部は再送パケット信号に対してパンクチャード復号処理を施し、2)パラメータ比較部22cは、再送パケット信号に付加されている符号化率とバッファ21から取り出したパケットデータに付加されている符号化率を比較し、3)比較により再送時の伝搬路状態が悪ければ、バッファ21から取り出したパケットデータの一部分を切り出して再送合成部23に入力し、3)再送合成部23はパンクチャード復号後のパケットデータとバッファ21から切り出したパケットデータを合成する。
一方、5)前記比較により、再送時の伝搬路状態が良好であれば、バッファ21より再送合成の対象となる複数のパケットデータを取り出して再送合成部23に入力し、6)再送合成部は、パンクチャード復号後の再送パケットデータの複数の部分とバッファ21より取り出した複数のパケットデータのうち対応するもの同士を合成して出力する。
以上、本発明によれば、パケットの初回送信時と再送時の伝搬路状態が異なっている場合でも、現伝搬状態に合わせた送信パラメータでパケットデータの送受信ができる。また、本発明によれば、受信側では変調パラメータの比較を行うことで、再送パケットに対応するパケットデータをバッファから抽出し、再送合成することができ、これにより、度重なるパケット受信失敗を防ぐことが可能となり、また過剰な無線リソース割当てを防止することができ、効率的に無線リソースを使用することが可能となる。
・付記
(付記1) 伝搬路状態に応じて送信信号のパラメータを切り替えてパケット信号を送信し、受信側で該パケット信号を正しく受信できなかった時、該パケット信号を再送し、前に受信したパケットデータと再送されたパケットデータを合成し、合成パケットデータに基づいて復号処理を実行する通信システムにおけるパケット受信装置において、
誤りを含む受信パケットデータを、識別情報を付して保存するバッファ手段、
再送パケット信号の識別情報より再送合成の対象となるパケットデータを前記バッファから取り出す手段、
再送パケットデータとバッファから取り出したパケットデータを合成する合成手段、
合成パケットデータに基づいて復号処理する復号手段、
を備えたことを特徴とする通信システムにおけるパケット受信装置。
(付記2) 前記パラメータはデータ変調多値数、拡散率、符号化率の少なくとも1つである、
ことを特徴とする付記1記載のパケット受信装置。
(付記3) 復号結果の正誤を判定する手段、
復号結果に誤りが含まれている場合、前記合成パケットデータをバッファに保存する手段、
を備え、前記保存手段は、前記合成パケットデータと共に合成回数をバッファ手段に保存し、復号手段は合成パケットデータを合成回数に基づいて平均化した値に基づいて復号処理する、
ことを特徴とする付記1記載のパケット受信装置。
(付記4) 前記バッファ手段は、正誤判定結果が正しい場合、前記識別情報を有するパケットデータを破棄する、
ことを特徴とする付記3記載のパケット受信装置。
(付記5) 前記パケット受信装置は更に、
再送パケット信号に付加されている第1のパラメータとバッファから取り出したパケットデータに付加されている第2のパラメータを比較する手段、
前記比較により、再送時の伝搬路状態の方が悪い場合、前記バッファから取り出したパケットデータの一部分を切り出して前記合成手段に入力する手段、
を備えたことを特徴とする付記1記載のパケット受信装置。
(付記6) 前記切り出し手段は、
前記第1のパラメータの値に基づいて再送パケットのデータ長を判別する手段、
前記バッファから取り出したパケットデータより前記データ長に等しい長さのデータ部分を取り出して合成手段に入力する手段、
を備えたことを特徴とする付記5記載のパケット受信装置。
(付記7) 復号結果の正誤を判定する手段、
復号結果に誤りが含まれている場合、前記合成パケットデータをバッファに保存する手段、
を備え、前記保存手段は、正誤結果が正しい場合には、合成対象とならなかった残りのデータ部分のみバッファ手段に格納し、正誤結果が誤りの場合には、合成結果及び合成対象とならなかった残りのパケットデータ部分をバッファ手段に格納する、
ことを特徴とする付記6記載のパケット受信装置。
(付記8) 前記受信手段は更に、
再送パケット信号に付加されている第1のパラメータとバッファから取り出したパケットデータに付加されている第2のパラメータを比較する手段、
前記比較により、再送時の伝搬路状態の方が良い場合、前記バッファより再送合成の対象となる複数のパケットデータを取り出して合成手段に入力する手段、
を備え、合成手段は、再送パケットデータの複数の部分とバッファより取り出した複数のパケットデータのうち対応するもの同士を合成して出力する、
ことを特徴とする付記1記載のパケット受信装置。
(付記9) 前記複数のパケット取り出し手段は、
再送パケット信号に付加されている複数のパケット識別情報を用いて前記バッファより再送合成の対象となる複数のパケットデータを取り出す、
ことを特徴とする付記8記載のパケット受信装置。
(付記10) 前記パケット受信装置は更に、
再送パケット信号に対してパンクチャード復号処理を施す手段、
再送パケット信号に付加されている第1のパラメータとしての第1の符号化率とバッファから取り出したパケットデータに付加されている第2のパラメータとしての第2の符号化率を比較する手段、
前記比較により再送時の伝搬路状態が悪い場合、前記バッファから取り出したパケットデータの一部分を切り出して前記合成手段に入力する手段、
を備え、前記合成手段はパンクチャード復号後のパケットデータとバッファ手段から切り出したパケットデータを合成する、
ことを特徴とする付記1記載のパケット受信装置。
(付記11) 前記受信手段は更に、
再送パケット信号に対してパンクチャード復号処理を施す手段、
再送パケット信号に付加されている第1のパラメータとしての第1の符号化率とバッファから取り出したパケットデータに付加されている第2のパラメータとしての第2の符号化率を比較する手段、
前記比較により再送時の伝搬路状態が良好な場合、前記バッファより再送合成の対象となる複数のパケットデータを取り出して合成手段に入力する手段、
を備え、合成手段は、パンクチャード復号後の再送パケットデータの複数の部分とバッファより取り出した複数のパケットデータのうち対応するもの同士を合成して出力する、
ことを特徴とする付記1記載のパケット受信装置。
(付記12) 伝搬路状態に応じて送信信号のパラメータを切り替えてパケット信号を送信し、受信側で該パケット信号を正しく受信できなかった時、該パケット信号を再送し、前に受信したパケットデータと再送されたパケットデータを合成し、合成パケットデータに基づいて復号処理を実行する通信システムにおけるパケット送信装置において、
送信したパケットを、識別情報及び変調パラメータを付して保存するバッファ手段、
伝搬路状態に基づいて変調パラメータを決定する手段、
受信側から受信成功が返ってきたパケットをバッファから削除し、受信失敗が返ってきたパケットを識別情報と再送時の変調パラメータを付加して該変調パラメータに応じた変調方式に基づいて再送する再送手段、
を備えたことを特徴とするパケット送信装置。
(付記13) 再送するパケットデータに付加されている変調パラメータと再送時の伝搬路状態に応じた変調パラメータを比較する手段、
前記比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より良好な場合には、バッファに格納されている複数のパケットを、それぞれの識別情報を付加して1つの再送パケット信号として再送する手段、
を備えたことを特徴とする付記12記載のパケット送信装置。
(付記14) 再送するパケットデータに付加されている変調パラメータと再送時の伝搬路状態に応じた変調パラメータを比較する手段、
前記比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より悪い場合には、
バッファに格納されているパケットの一部を識別情報を付加して1つの再送パケットとして再送する手段、
を備えたことを特徴とする付記12記載のパケット送信装置。
伝搬路状態に応じた送信局の再送制御構成図である。 信号バッファ内の送信データの説明図である。 受信側の再送合成部以降の構成図である。 バッファ部の説明図である。 再送合成の説明図である。 本発明の再送合成処理フローである。 初回伝送時のパケット構成例である。 再送時に伝搬路状態が劣化したとして変調方式を16QAMからQPSKに落として再送する場合のパケット構成図である。 初回伝送時のパケット構成例である。 再送時に伝搬路状態が良くなって変調方式をQPSK から16QAMにして再送する場合のパケット構成図(その1)である。 再送時に伝搬路状態が良くなって変調方式をQPSK から16QAMにして再送する場合のパケット構成図(その2)である。 符号化率が異なる場合の合成説明図である。 再送合成部での再送合成例である。 従来のパケット伝送システムの一例である。 送信側の信号変調部の構成である。 受信側の信号復調部の第1の構成図である。 受信側の信号復調部の第2の構成図である。 パンクチャード復号部の構成図である。 パンクチャード復号の説明図である。 受信側の再送合成部以降の構成図である。 送信側での信号変調の例である。 受信側での信号復調の例である。 Chase合成説明図である。 IR合成説明図である。 パンクチャ−ド符号パターン例である。
符号の説明
21 バッファ部
22 バッファ内データ/情報抽出部
22a パケット番号比較部
22b パケットデータ部
22c 変調パラメータ比較部
23 再送合成部
24 ターボ復号部
25 CRCチェック部
26 データ/情報格納部

Claims (13)

  1. 送信したパケットデータが受信側において正しく受信できなかった場合に、再送信処理を実行可能な送信装置において、
    伝送路状態に応じてパケットデータ送信の際の送信パラメータを切り替え可能な送信パラメータ制御手段、
    前記送信パラメータ制御手段により送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合に、送信済みの1つのパケットデータを分割して得られる分割パケットデータの再送信処理を行う再送手段と、
    を備えたことを特徴とする送信装置。
  2. 前記分割パケットデータは、前記送信した1つのパケットに含まれる識別情報と同じ識別情報を含む、
    ことを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  3. 前記再送手段は、前記再送信処理の後に、前記分割により得られる他の分割パケットデータの再送信処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  4. 送信したパケットデータが受信側において正しく受信できなかった場合に、再送信処理を実行可能な送信装置における送信方法において、
    伝送路状態を取得し、該伝送路状態に応じてパケットデータ送信の際の送信パラメータを切り替え、
    送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合、送信済みの1つのパケットデータを分割し、
    該分割して得られる第1の分割パケットデータの再送信処理を行う、
    ことを特徴とする送信方法。
  5. 前記分割パケットデータに、前記送信済みの1つのパケットに含まれる識別情報と同じ識別情報を含ませる、
    ことを特徴とする請求項4記載の送信方法。
  6. 前記第1の分割パケットデータの再送信処理の後に、前記分割により得られる他の分割パケットデータの再送信処理を行う、
    ことを特徴とする請求項4記載の送信方法。
  7. 送信されたパケットデータが正しく受信できなかった場合に、再送信されたパケットデータを受信可能な受信装置において、
    送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合に、先の送信で送信された1つのパケットデータを分割して得られる分割パケットデータを該1回の再送信により受信する受信手段と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  8. 第1の分割パケットデータ、第2の分割パケットデータの各々について再送回数を判定して受信処理を行う、
    ことを特徴とする請求項7記載の受信装置。
  9. 送信されたパケットデータが正しく受信できなかった場合に、再送信されたパケットデータを受信可能な受信装置における受信方法において、
    送信パラメータが1回の再送信で送信可能なデータ量が少なくなる方向に変更された場合に、先の送信で送信された1つのパケットデータを分割して得られる分割パケットデータを該1回の再送信により受信する、
    ことを特徴とする受信方法。
  10. 第1の分割パケットデータ、第2の分割パケットデータの各々について再送回数を判定して受信処理を行う、
    ことを特徴とする請求項9記載の受信方法。
  11. 伝搬路状態に応じて送信信号のパラメータを切り替えてパケットデータを送信し、受信側で該パケットデータを正しく受信できなかった時、該パケットデータを再送する通信システムにおける送信装置において、
    送信したパケットデータを、識別情報及び変調パラメータを付して保存するバッファ手段、
    伝搬路状態に基づいて変調パラメータを決定する手段、
    受信側から受信成功が返ってきたパケットをバッファ手段から削除し、受信失敗が返ってきたパケットデータを識別情報と再送時の変調パラメータを付加して該変調パラメータに応じた変調方式に基づいて再送する再送手段、
    を備えたことを特徴とする送信装置。
  12. 前記再送手段は、
    再送するパケットデータに付加されている変調パラメータと再送時の伝搬路状態に応じた変調パラメータを比較する手段、
    前記比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より良好な場合には、前記バッファ手段に格納されている複数のパケットデータを、それぞれの識別情報を付加して1つの再送パケットデータとして再送する手段、
    を備えたことを特徴とする請求項11記載の送信装置。
  13. 前記再送手段は、
    前記比較により、再送時の伝搬路状態が前の送信時における伝搬路状態より悪い場合には、前記バッファ手段に格納されているパケットデータの一部を、識別情報を付加して1つの再送パケットデータとして再送する手段、
    を備えたことを特徴とする請求項12記載の送信装置。
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