JP2007242367A - 燃料電池用燃料体、それを用いた燃料電池、燃料電池用燃料カートリッジ、携帯電話、および携帯型コンピュータ、ならびに燃料電池用燃料体の製造方法および燃料取出し方法 - Google Patents

燃料電池用燃料体、それを用いた燃料電池、燃料電池用燃料カートリッジ、携帯電話、および携帯型コンピュータ、ならびに燃料電池用燃料体の製造方法および燃料取出し方法 Download PDF

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弘昭 力久
Yoshinori Matsunaga
善則 松永
Tetsuya Hamaguchi
哲也 濱口
Takeshi Oi
健 大井
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Abstract

【課題】燃料混合物中の燃料の揮発による拡散を抑え、取り扱い性および安全性が高く、しかも発電効率が高い燃料電池用燃料体、その製造方法、および燃料電池用燃料体からの燃料取出し方法を提供する。さらにまた、上記の燃料電池用燃料体を用い、優れた性能を発揮する燃料電池、燃料電池用燃料カートリッジ、携帯電話、および携帯型コンピュータを提供する。
【解決手段】ゲル化剤を揮発燃料に混合して、再液化剤の作用により前記燃料を再液化可能としたゲル化燃料において、該ゲル化燃料(21)の外表面に外被部(22)を形成してなる燃料電池用燃料体(20)。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池用燃料体、それを用いた燃料電池、燃料電池用燃料カートリッジ、携帯電話、および携帯型コンピュータ、ならびに燃料電池用燃料体の製造方法および燃料取出し方法に関する。さらに詳しくは安全性に優れ、取扱い性を高めた燃料電池用燃料体、それを用いた燃料電池、燃料電池用燃料カートリッジ、携帯電話、および携帯型コンピュータ、ならびに燃料電池用燃料体の製造方法および燃料取出し方法に関する。
燃料電池は、燃料の電気化学反応を利用して電気エネルギーを直接取り出すことにより発電を可能とするものである。発電効率が高く、有害物質の排出量が極めて少なく、軽量化や小型化が容易である等の利点がある。
一方、燃料電池に用いられる燃料として従来、水素ガスやメタノールが用いられているが、それらの取扱いには注意を要する。水素ガスは、空気中の水素濃度が4%〜75%のとき、一定温度以上の着火源があると、空気中の酸素と反応して発火する可燃性の気体である。したがって、燃料電池内でセパレータ板の割れや電解質膜の破れ等が生じ、水素ガスと空気とが燃料電池内で混合すると発火する可能性もあり、安全性の確保と慎重な取扱いが必要となる。また、メタノールも揮発性の可燃性物質であり、人体に吸入されると影響を与える場合もある。さらに、メタノールは酸化反応中間体としてギ酸やホルムアルデヒドを生成することが知られており、これらも人体に影響する場合があり、フェイルセーフ機構を備えた燃料電池システムの開発が求められている。
この要望に応えるものとして、燃料を固形化して貯蔵するという方法が最近提案されている(例えば特許文献1〜4参照)。しかしながら、これらの開示するものは、燃料を固形化して用いるものの、燃料を効率良く取り出すことには着目しておらず、発電時にゲル内部から取り出しきれない燃料が存在したり、燃料を溶出するために多量の溶出液(例えば水)を必要としたり、燃料と吸着剤との分離が困難であったりする。
特開平4−13828号公報 特開2001−093558号公報 特開2004−006335号公報 特開2005−203335号公報
そこで本発明者らは、上記従来の問題点を解決しうるものとして、燃料およびゲル化剤から少なくともなるゲル化物であって、該ゲル化物が再液化剤の作用で前記燃料の再液化を起こす燃料電池用燃料混合物を考案した(特願2005−236990号明細書参照)。
このゲル化燃料の成分はゲル化物内でほぼ一様に分布している。そのため、ゲル化剤と燃料との親和性を高めれば燃料の揮発を抑えることができる。しかしこの親和性を高くしすぎれば、燃料電池に供給する燃料の量が低下したり、燃料を放出するために多大なエネルギーを必要としたり、燃料の取り残しが発生したりする場合がある。すなわち、高い燃料効率を維持して、しかも燃料の微量の揮発まで抑えることは、ゲル親和力の調節だけでは困難である。
そこで本発明は、ゲル化燃料中の燃料の揮発による拡散を抑え、取り扱い性および安全性を高め、しかも発電効率が高い燃料電池用燃料体、その製造方法、および燃料電池用燃料体からの燃料取出し方法の提供を目的とする。さらにまた、上記の燃料電池用燃料体を用い、優れた性能を発揮する燃料電池、燃料電池用燃料カートリッジ、携帯電話、および携帯型コンピュータの提供を目的とする。
上記の課題は以下の手段により達成された。
(1)ゲル化剤を揮発燃料に混合して、再液化剤の作用により再液化可能としたゲル化燃料において、該ゲル化燃料を燃料透過抑制材中に内蔵させてなることを特徴とする燃料電池用燃料体。
(2)前記ゲル化燃料を燃料透過抑制材に埋設したことを特徴とする(1)記載の燃料電池用燃料体。
(3)前記ゲル化燃料の燃料透過抑制材がゲル化燃料に燃料透過防止性を付与した外被部であることを特徴とする(1)記載の燃料電池用燃料体。
(4)前記ゲル化燃料を燃料透過抑制材の殻膜によりカプセル化したことを特徴とする(1)記載の燃料電池用燃料体。
(5)前記再液化剤が、前記ゲル化燃料と直接反応して該ゲル化燃料から揮発燃料を再液化して放出させるものであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(6)前記再液化剤が、再液化誘発剤の存在下で前記ゲル化燃料と反応して該ゲル化燃料から揮発燃料を再液化して放出させるものであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(7)前記揮発燃料がメタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ギ酸、ホルマリン、ヒドラジン、および水素化ホウ素ナトリウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(8)前記ゲル化剤が、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、架橋型ポリアクリル酸、および架橋型ポリアクリルアミドよりなる群から選ばれた化合物、またはそこから導かれた化合物であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(9)前記再液化剤が、アンモニウム塩、グルコールキトサン、高分子電解質、アスコルビン酸、ステアリン酸、ペプチド、及び炭酸水素ナトリウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(10)前記殻膜の材料が、ゼラチン、および植物性多糖体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(4)〜(9)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(11)前記ゲル化燃料からの揮発燃料の揮発温度を、該揮発燃料固有の沸点より高めたことを特徴とする(1)〜(10)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(12)前記揮発燃料の蒸発速度を、その揮発燃料単体での蒸発速度より低下させたことを特徴とする(1)〜(11)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(13)前記殻膜と前記ゲル化燃料とを、イオン結合、水素結合、静電的結合、配位結合、ファンデルワールス結合、架橋結合、又は共有結合によって一体化してなることを特徴とする(4)〜(12)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
(14)(1)〜(13)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体を容器に収納してなることを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。
(15)(1)〜(13)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体を燃料供給源とする燃料電池。
(16)(15)に記載の燃料電池を備えた携帯電話。
(17)(15)に記載の燃料電池を備えた携帯型コンピュータ。
(18)ゲル化剤と揮発燃料とを混合してゲル化燃料とし、該ゲル化燃料を燃料揮発抑制材に埋設することを特徴とする燃料電池用燃料体の製造方法。
(19)ゲル化剤と揮発燃料とを混合してゲル化燃料とし、該ゲル化燃料の外周面を燃料透過防止性の外被部とすることを特徴とする燃料電池用燃料体の製造方法。
(20)ゲル化剤と揮発燃料とを混合してゲル化燃料とし、該ゲル化燃料を燃料の揮発を抑制する殻膜により被覆してカプセル化することを特徴とする燃料電池用燃料体の製造方法。
(21)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体から揮発燃料を放出させるに当り、ゲル化燃料と再液化剤とを直接反応させて揮発燃料を再液化して放出させることを特徴とする燃料電池用燃料体の燃料取出し方法。
(22)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体から燃料を放出させるに当り、ゲル化燃料と再液化剤とを再液化誘発剤の存在下で反応させて、揮発燃料を再液化して放出させることを特徴とする燃料電池用燃料体の燃料取出し方法。
(23)(1)〜(13)に記載の燃料電池用燃料体から、少なくとも下記ステップにより揮発燃料を再液化して放出させることを特徴とする燃料電池用燃料体の燃料取出し方法。
(A)燃料電池用燃料体中のゲル化燃料と再液化剤もしくは再液化誘発剤とを接触させるステップ、
(B)ゲル化燃料と再液化剤とを反応させるステップ、
(C)ゲル化燃料から再液化した揮発燃料を分離放出させるステップ。
本発明の燃料電池用燃料体は、燃料の揮発による拡散が抑えられ、安全性が高く、しかも発電効率が高いという優れた効果を奏する。さらに本発明の燃料電池用燃料体は、燃料の固液変化を任意に制御でき液漏れを改善したため取り扱い性が高く、燃料を容易に再液化して分離し取り出すことができる。また、本発明の燃料電池用燃料体は、燃料電池の構造の簡素化、小型化、軽量化を可能とし、それを用いて優れた燃料電池、燃料電池用燃料カートリッジ、携帯電話、携帯型コンピュータとすることができる。
さらに、本発明の燃料電池用燃料体の製造方法によれば、上記のような優れた燃料電池用燃料体を製造することができ、また本発明の燃料電池用燃料体の燃料取出し方法によれば、燃料電池用の燃料を安全に、かつ必要なときに迅速に取出すことができ、効率的な発電を行うことができるという優れた効果を奏する。
本発明者らは、ゲル化物の燃料保持性能がそのゲル化物の周辺部分(例えばゲル化物を球体としたときの粒径が500μm以上の場合はゲル化物の外表面から深さが約100μm以内の領域。ただしゲル化物の粒径が500μm未満のように小さい場合は、ほぼ全領域がここでいう周辺部分の性質を有することになると考えてもよい。)の保持力に支配的に規定されることを見出した。すなわち、中央部分(例えばゲル化燃料の周辺部分以外の領域をいう。)の燃料保持力が低く周辺部分の燃料保持力が高いゲル化メタノールでいうと、その燃料保持力は周辺部分によって規定されることになる。そのため周辺部分の燃料保持力を高めることにより全体の燃料保持性能を上げ、一方で燃料の取り出しロスを低減することが可能となることを見出した。なかでも、周辺部分の燃料保持力を高めることは、ゲル化燃料の強度が高い場合(流動性が低い場合)に好ましい。すなわち、ゲル化燃料の物理的強度を高める手法と、その周辺部分の燃料保持力を高める手法とを組み合わせることで、安全性と燃料の取り出し効率とを両立することができる。本発明者らは、これらの知見に基づき本発明を完成するに至った。以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の燃料電池用燃料体において用いられる揮発燃料は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−プロパノール、ジメチルエーテル、ギ酸、ホルマリン、ヒドラジン等の有機系の液体燃料、水素、アンモニア、天然ガス、ナフサ、石炭ガス、バイオマスガス等の発電の際に気体状態である気体燃料等が挙げられ、その他水素化ホウ素ナトリウム等も用いることができる。これらの中でも、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ギ酸、ホルマリン、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウムなどが好ましく、発電効率が良いことからメタノールもしくは水素ガスがより好ましく、小型化、軽量化できることからメタノールが特に好ましい。
本発明の燃料電池用燃料体において、液体燃料はそのまま用いることができ、上述の水素をはじめとする気体燃料は流体化して用いることができる。気体燃料の流体化は、例えば、吸蔵物質にあらかじめ吸蔵させ、さらにこれを分散媒に分散させた分散流体燃料とすることが好ましい。気体燃料の吸蔵物質としては、例えば水素吸蔵合金、カーボンナノチューブ等の水素吸収剤や、ケミカルハイドライド(有機ハイドライド、ボロハイドライド、ナトリウムハイドライド)、金属錯体等が挙げられる。また、気体燃料を吸蔵させた水素吸蔵物質を分散する分散媒としては、例えば水や、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ギ酸、ホルマリン、ヒドラジン等の有機溶媒が挙げられる。
本発明の燃料電池用燃料体において、ゲル化剤は、少なくとも燃料と共にゲル化しうるものであり、有機高分子等に燃料を吸収させた化学ゲルとなるものであっても、流体燃料とゲル化剤との相互作用によるチキソトロピー性を示す物理ゲルとなるものであってもよく、ゲル化剤が単独で又は燃料等とともに架橋、水素結合、分子の絡まりあいなどにより網目構造を構成し、そこに前記燃料を取込んだ状態でゲル構成体を形成するものであることが好ましい。ゲル構成体の作成方法は、例えば下記のものが挙げられる:(1)ゲル化剤を前記燃料に添加して、ゲル化剤を膨潤させ、ゲル構造体を得る、(2)モノマーと反応開始剤とを前記燃料に溶解させ、モノマーを重合させ、ゲル構造体を得る、(3)モノマーと反応開始剤と架橋剤とを前記燃料に溶解させ、モノマーを重合させ、架橋し、ゲル構造体を得る。
さらに均一な有機−無機ハイブリッドゲル(例えば、小田恵美子、永直文、豊田昭徳、古河英光:高分子学会予稿集,53(2),3263(2004)参照)、網目が滑車のように動作するトポロジカルゲル(例えば、Y. Okumura, K. Ito: Adv. Mater., 13, 485(2001) 参照)なども、ゲル化剤網目構造によるゲル構成体として挙げることができる。
本発明の燃料電池用燃料体に用いられるゲル化剤としては、例えば電解質ゲルを構成する電解質ゲル化剤が挙げられ、ゲル化剤が高分子化合物の場合、架橋型高分子ゲル化剤であっても、非架橋型高分子ゲル化剤であってもよい。架橋型高分子ゲル化剤とする場合、架橋密度を調節してゲル内に燃料を取り込もうとする吸収力(燃料となる物質との親和力、浸透圧等)と、吸収作用を止めようとする力(網目構造に基づく弾性力等)をバランスさせ、吸収量を制御してもよい。
非架橋型高分子ゲル化剤としては、例えば、酸性および/または塩基性の極性基を有する高分子化合物が挙げられ、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、またはその誘導体などが好ましく、ポリアクリル酸またはその誘導体がより好ましく、ポリアクリル酸が特に好ましい。
架橋型高分子ゲル化剤としては、上記の非架橋型高分子ゲル化剤を架橋したものやその誘導体(好ましくは、架橋型ポリアクリル酸やその誘導体、架橋型ポリアクリルアミドやその誘導体等)が挙げられ、架橋剤による網状化物、架橋性モノマー導入による網状化物、自己架橋による網状化物、光・放射線照射による網状化物、疎水性モノマーの共重合による不溶化(架橋)物、結晶性ポリマーブロックの導入による不溶化(架橋)物、多価金属陽イオンによる架橋物、水素結合等二次結合の導入による架橋物等が挙げられる。その他、高吸水性ポリマーを用いることも好ましい。
ゲル化剤の形状や形態に特に制限はなく、不定形(液状、アラビア糊状等)でも、粉末状、パウダー状、粒子状、微粒子状、パール状、ビーズ状、フレーク状、小ブロック状、バルク状、塊状、繊維状、フィルム状、シート状、不織布状、積層体、成形物、発泡体、多孔体等でもよい。
上述したゲル化剤の一部等は、例えば、大森英三著、「機能性アクリル樹脂」、発行株式会社テクノシステム;長田義仁編、「ゲルハンドブック」、発行株式会社エヌ・ティー・エス;吉田亮著、「高分子ゲル(高分子先端材料one point)」、編集高分子学会などにも挙げられておりその詳細に関して参考にすることできる。
さらに物理ゲル方式のゲル化剤という区別でいえば、燃料等と水素結合等の弱い結合によりゲル化する物質が挙げられ、上述したものの一部以外にも、例えば、活性炭、無定形コロイド状二酸化ケイ素などの無機酸化物、有機アミドの誘導体などが挙げられる。
ゲル化剤の分子量は特に制限されないが、100以上であることが好ましく、1000〜8000000がより好ましい(本発明において、分子量とは、特に断らない限り、重量平均分子量をいう。)。ただし架橋剤などを用いて架橋したさらに分子量の大きなゲル化剤を用いることもできる。
ゲル化剤の平均分子量が小さすぎると、再液化後に燃料のみを取出す場合、燃料等の低分子量化合物との分離が難しくなり、安価なフィルターが入手しにくくなる。分子量が大きすぎると、ゲル化剤で構成されたゲル化物に再液化剤が浸透しにくくなる場合がある。
ゲル化剤の添加量は特に限定されないが、ゲル化した燃料の粘度(本発明において、特に断らない限り、粘度は室温(25℃)における粘度を表す。)が0.02Pa・sec以上となるようにゲル化剤の種類に応じて適宜調整することが好ましく、例えばポリアクリル酸やポリアクリル酸の架橋体をゲル化剤として用いた場合、燃料100質量部に対して、3〜30質量部であることが好ましく、3〜10質量部であることがより好ましい。ゲル化剤の添加量は燃料の含有割合を低めないよう少ないことが好ましいが、少なすぎるとゲル化・再液化の反応性を確保しにくくなる。ゲル化した燃料の粘度が0.02Pa・sec以上であれば、タンクが壊れた場合や持ち運びの際に、流体の飛散を防止・抑制することができるので、安全性を確保することができる。
本発明の燃料電池用燃料体において、ゲル化燃料は少なくともゲル化剤と揮発燃料からなり、再液化剤との作用により燃料を再液化して放出しうるものである。ここで再液化とは、再液化剤とゲル化燃料とを反応させてゲルを収縮させ、内部の燃料を液化し、ゲル内部から燃料を放出しうる状態にすることをいう。
例えばポリアクリル酸とメタノールとからなるゲル化燃料では、ペプチドや特定イオンの添加によってメタノールが放出される。ペプチドや特定イオンによってポリアクリル酸が生成する3次元網目ゲル構造が破壊され、内部のメタノールが放出されるためである。特定イオンは、メタノールの濃度にも依存するが、メタノール濃度が90%以上の水溶液を燃料としたときには、例えばアンモニウムイオンやナトリウムイオンが適切に機能する。
再液化の態様について詳しく説明すると、(I)ゲル化燃料と再液化剤とを直接反応させて燃料を再液化する態様、および(II)再液化剤を予めゲル化燃料中に分散させておき再液化誘発剤を添加して燃料を再液化する態様が挙げられる。熱、紫外線などの外部刺激のみによって再液化する方法等も考えうるが、燃料容器の破損など意図しない刺激が加わる場合があるため好ましくない。この点、上記(I)、(II)の態様によれば不用意な再液化を抑制・防止することができる。ただし、本発明の効果を妨げなければ、その他の外部刺激による液化と組み合わせてもよい。
(I)本発明の好ましい態様として、ゲル化燃料と再液化剤とを直接(その他の剤の存在を必要とせずに)反応させて再液化する、再液化剤添加式の燃料再液化システムについて以下に詳しく説明する。
本発明の燃料電池用燃料体において、この態様に用いられる再液化剤は、特に限定されないが、ゲル化した燃料の一部と水素結合をする物質や、ゲル化した燃料混合物の一部とイオン結合をする物質が挙げられ、例えば、高分子電解質(側鎖にノニオン基、カチオン基、またはその両者を含むイオン性高分子化合物であることが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレンイミン、高分子凝集剤(両性、カオチン系またはアニオン系の各種高分子凝集剤など)、イオン交換樹脂(強酸性型または弱酸性型の陽イオン交換樹脂、強塩基性型(I型もしくはII型)または弱塩基性型の陰イオン交換樹脂など)などが挙げられる。)、タンパク質、ペプチド、コラーゲン、ゼラチン、カンテン等が挙げられる。なお、本発明において、再液化剤、再液化誘発剤、およびゲル化剤はそれぞれ異なった物質となる。
再液化剤は、ゲル化燃料と作用して燃料の再液化を起こさせるものであり、ゲル化物中のゲル化剤との親和力(水素結合力、イオン結合力、ファンデルワールス力等)を通じた作用、すなわち不溶塩の生成、pHの変動、分子の絡まりあい、それらの組み合わせの作用により、ゲル化物中で燃料の拘束を解き再液化するものであることが好ましい。
再液化剤は、自己の有する極性基とゲル化剤の有する極性基との関係で定めることができ、再液化剤の極性(高分子化合物であれば側鎖極性)とゲル化剤の極性(高分子化合物であれば側鎖極性)とが逆極性であっても、どちらか一方が両性の極性を備えていても再液化を起こさせるものとして用いることができ、再液化剤の極性とゲル化剤の極性とが逆極性であることが好ましく、それらの極性基の反応性が高いことがより好ましい。
再液化剤の平均分子量は、100以上であることが好ましく、1000〜8000000がより好ましい。ただし架橋剤などを用いて架橋したさらに分子量の大きな再液化剤を用いることも可能である。
再液化剤の平均分子量が小さすぎると、再液化後に燃料のみを取出す場合、燃料等の低分子量化合物との分離が難しくなり、安価なフィルターが入手しにくくなる。分子量が大きすぎると、ゲル化剤で構成されたゲル化物に再液化剤が浸透しにくくなる場合がある。
さらにこの様態における再液化剤はゲル状であることが好ましい。再液化剤がゲル状である場合、再液化剤が液体の場合に比較して、ゲル化した燃料と再液化剤との分離保存が容易になる。また、再液化剤が顆粒の場合に比較して、ゲル化した燃料と再液化剤との混合が容易になる。すなわち、例えば、ゲル化した燃料とゲル状の再液化剤とを多数の小孔を備えた隔壁で隔てて分離保管し、ゲル状の再液化剤に圧力をかけることで両者を混合することが可能となる。
本発明の燃料電池用燃料体において、再液化剤を添加して再液化する場合(I)、再液化剤がゲル状であると、流体燃料カートリッジの最外壁の隙間や、流体燃料カートリッジを落下するなどして入ったヒビからの再液化剤の流失を防ぐまたは抑制することができる。
なお、ゲル状の再液化剤は、ゲル化した燃料とゲル状の再液化剤とを隔てる前記隔壁の小孔を通り抜けることができない程度の粘度を有していることが好ましく、粘度が0.01Pa・sec以上であることがより好ましい。
本発明の燃料電池用燃料体おいて、再液化剤を添加して再液化する場合(I)、再液化剤を添加する量(複数の場合はその総量)に特に制限はないが、ゲル化物を再液化するのに十分な量とすることが好ましく、このため燃料の量や互いに作用するゲル化剤の量との関係で定めることができ、燃料100質量部に対する量でいうと1〜30質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。再液化剤の添加量は、燃料の含有割合を低めないよう少ないことが好ましいが、少なすぎると再液化の反応性を確保しにくくなる。従って、燃料の含有割合と再液化反応性とを考慮して定めることが好ましい。
(II)次に、本発明の別の好ましい態様である、ゲル化燃料中に再液化剤を共存させ、再液化誘発剤を添加することにより再液化する再液化誘発剤添加式の燃料再液化システムについて以下に説明する。
本発明の燃料電池用燃料体において、この態様では、再液化剤をゲル化剤および燃料から少なくともなる混合物中に予め分散させておく。その再液化剤は該混合物に対して実質的に不溶な状態で分散させることができるものが好ましく、あるいは僅かながら溶解した状態で分散させることができるものが好ましい。さらに再液化剤は、再液化誘発剤の添加により、該再液化誘発剤が再液化剤に作用して、つまりゲル化混合物中での再液化剤の溶解度を高める等して、ゲル化剤と再液化剤との間に生じる(I)の態様で述べた親和力を通じた作用を起こさせ、ゲル構成体の網目構造を崩してゲル構成体の網目構造から燃料を取出せるようにするものが好ましい。
また再液化剤は電解質からなるものであることが好ましく、再液化する前は電解質が低電離状態でゲル構成体に分散されていることが好ましい。ここで、再液化する前の電解質が低電離状態であるとは、該電解質が液化された状態に比較して相対的にイオン化度が低いことを意味する。この電解質の再液化剤は、再液化誘発剤の添加により、該再液化誘発剤が再液化剤に作用し、つまりゲル混合物中での電解質の電離度を高める等して、電解質を電離させ、ゲル化剤と再液化剤との間に生じる(I)の態様で述べた親和力を通じた作用を起こさせ、ゲル構成体の網目構造が崩れてゲル構成体の網目構造から燃料を取出せるようにするものが好ましい。
再液化剤が電解質からなるものであるとき、好ましくは、高分子電解質(好ましい範囲は再液化剤を添加して再液化する場合(I)で述べたものと同様である。)、アスコルビン酸類(例えば、L−アスコルビン酸(ビタミンC)、D−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、エリソルビン酸、それらの酸化還元誘導体(デヒドロアスコルビン酸)等)、ステアリン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、酢酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ギ酸、酒石酸、乳酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、タンパク質、ペプチド、コラーゲン、ゼラチン、カンテン、グリコールキトサン、その他の固形ないし液状の有機酸が挙げられる。また、これらの電解質は金属イオン基等を含む塩として用いることも好ましい。さらにまた、再液化剤として炭酸水素ナトリウムなどの金属塩、アンモニウム塩などを用いることも好ましい。なかでもアンモニウム塩、グルコールキトサン、高分子電解質、アスコルビン酸類、ステアリン酸、ペプチド、炭酸水素ナトリウム等が好ましい。
上述した好ましい再液化剤は、単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよく、単独で用いる場合は、ペプチド、タンパク質、金属イオンを含む電解質、などが好ましく、2種類を組み合わせて用いる場合はアスコルビン酸類とタンパク質との組み合わせ、アスコルビン酸類とペプチドとの組み合わせなどが好ましい。
さらに、再液化剤の選定について詳しく説明すると、ゲル化燃料と再液化剤とが共存していても、その反応が実質的に進まないようそれらの材料を組み合わせることが好ましい。例えば、ポリアクリル酸と、分子量が2000程度のペプチドとをメタノールで混合した場合、そのままでは反応が進行しない。そして、そこに水を添加することでペプチドとポリアクリル酸との反応が進行し、メタノールが放出される。
本発明の燃料電池用燃料体において、再液化剤を燃料混合物に予め分散させて用いるとき、再液化剤の形態は特に制限されないが、粉末状または微粒子状のものを用いることが好ましく、例えば、無機金属微粒子、高分子ビーズ等を用いて微粒子化してもよい。微粒子の粒径は特に限定されないが、平均粒径で0.01mm〜1mmであることが好ましく、0.1mm〜1mmであることがより好ましい。粒径が大きいほどフィルターにより燃料と分離することが容易であるが、大きすぎると再液化剤とゲルとの反応が遅くなり再液化しにくくなる。
ゲル構成体に再液化剤を分散させる方法は特に限定されないが、例えば、(a)アラビア糊状のゲル化物の場合、ゲル化剤と燃料とを混合しゲル構成体とした後に攪拌して分散させる方法、(b)架橋型ゲルを用いる場合、ゲル化剤を架橋する前(重合前)に再液化剤と混合して分散させる方法、(c)繊維状ゲルを用いる場合、繊維状ゲルとした後に温度をかけて埋め込み(ホットプレス)して再液化剤を分散させる方法、(d)ダブルネットワークゲルとする場合、再液化剤を含むゲルの周囲を別のゲルで被覆する方法、(e)分子インプリントによりゲル化剤をゲル構成体の所望の位置に、所望の分布で分散保存する方法などが挙げられる。
また再液化剤が燃料に不溶の場合は、ゲル化剤に分散させることが好ましい。このようにすることで、ゲル化剤の網目構造と再液化剤との緻密な接触状態が得られ、再液化反応の速度を向上することができる。
一方、再液化剤が燃料に溶解する場合は、水あるいは有機溶剤に溶解して投入することが望ましい。あるいは、燃料に不溶の材質でコーティングを施した上で分散させることが望ましい。コーティングとしてマイクロカプセル技術も好ましく用いることができる。
本発明の燃料電池用燃料体おいて、再液化剤を予めゲル化燃料中に分散させておく場合(II)、再液化剤を添加する量(複数の場合はその総量)は特に限定されないが、ゲル化物を再液化するのに十分な量とすることが好ましく、このため燃料の量、互いに作用するゲル化剤の量、場合によっては再液化誘発剤の量との関係で定めることができ、燃料100質量部に対する量でいうと1〜30質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。再液化剤の添加量は、燃料の含有割合を低めないよう少ないことが好ましいが、少なすぎると再液化の反応性を確保しにくくなる。従って、燃料の含有割合と再液化反応性とを考慮して定めることが好ましい。
本発明の燃料電池用燃料体において、再液化誘発剤は再液化を促すことができるものであれば特に限定されないが、水または水性媒体が好ましく、水性媒体である場合は、低分子量(例えば、分子量100から1000)のpH調整剤(例えば、アミノ酸溶液、ペプチド溶液、燃料電池電解質類似の酸物質あるいはアルカリ物質で、例えばパーフルオロスルホン膜のセパレータ等に対しては硫酸等)、有機酸溶液(例えば、ステアリン酸溶液、アスコルビン酸溶液等)などが好ましく、アスコルビン酸は燃料電池の種類によっては燃料としても機能するためより好ましい。
再液化誘発剤を添加する量に関して特に制限はないが、ゲル化物を再液化するのに十分な量とすることが好ましく、このため燃料の量、ゲル化剤の量、再液化誘発作用を促す再液化剤との関係で定めることができ、少量で再液化を促す場合、燃料100質量部に対する量でいうと1〜30質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。再液化誘発剤の添加量は、燃料の含有割合を低めないよう少ないことが好ましいが、少なすぎると再液化誘発反応の反応性を確保しにくくなる。従って、燃料の含有割合と再液化反応性とを考慮して定めることが好ましい。
再液化誘発剤を添加する方法は、添加する量や燃料混合物の形態などに応じて適宜定めることができ、例えば、燃料体に、燃料に溶解する再液化誘発剤を添加する方法、時間差を設けて添加する方法、すなわち、再液化誘発剤の添加後、反応が終了するまで時間を設け、その反応終了後に再液化剤を添加する方法などが挙げられる。
ゲル化燃料に再液化剤が作用し反応が進むと、粘度が大きく低下し、燃料が再流動化するが、再流動化した燃料の粘度が、0.02Pa・sec未満となるように再液化剤の種類に応じて適宜調整することが好ましい。再流動化した燃料の粘度が高すぎると効率良く燃料を取り出すことができない。
本発明の燃料電池用燃料体は、特性に影響を及ぼさない範囲で、ゲル化燃料に上述した成分に加えて、香料、色素、腐食防止剤、識別剤、助燃剤、界面活性剤などを添加してもよい。
次に、ゲル化燃料中の揮発燃料の拡散をさらに抑制する態様について説明する。
本発明の燃料電池用燃料体は、ゲル化燃料を燃料透過抑制材に内蔵させたものである(本発明において、燃料透過性は主に溶媒の拡散と高分子網目構造の変化により支配され、ゲル一般の透過性の指標の一つである共同拡散により説明される(但し、水素結合、疎水性相互作用、クーロン力などが拡散挙動を支配することもあり、これらの拡散挙動を含めるものである。)。この測定方法としては、例えばプローブ剤を用いた溶出量測定などが挙げられる。例えば、ゲルに色素を含ませ、色素を含まない溶液中に浸漬し、溶液中に放出された色素濃度を測定する方法である。その他、色素を含む溶液と含まない溶液とをゲルで分離して、溶質を含まない溶液への透過していく量を測定する方法がある。顕微FTIRやESRイメージングで直接拡散挙動を追跡する方法や、動的光散乱やパルス磁場勾配スピンエコーNMR法などでも測定することも可能である。そして燃料透過抑制もしくは燃料透過防止性とは上記で得られる拡散挙動を抑える機能一般をいう。例えば、高分子濃度や側鎖種などを変化させて透過を抑制することも可能である。)。そして、本発明の燃料電池用燃料体の好ましい態様として、(A)ゲル化燃料を燃料透過抑制材に埋入する態様、(B)ゲル化燃料の外周面を燃料透過防止性の外被部とする態様、(C)ゲル化燃料を燃料透過防止性の殻膜により被覆したカプセルとする態様が挙げられる。以下、それぞれの態様について詳しく説明する。
(A)まず、ゲル化燃料を燃料透過抑制材に埋設する態様について説明する。
この態様においては例えば2つのゲル材料を用いる。まずゲル化剤を用いてゲル化燃料を作製する(例えば直径が5mm程度のゲル燃料粒子を作製する。このときゲル燃料粒子には、例えば、市販高分子吸収剤をメタノールで膨潤させたものなどを用いてもよい。)。次に、例えば図1に示すように、ゲル燃料粒子11を、燃料の透過防止性を有するゲル剤12(以下、このゲル剤を「燃料透過防止性ゲル剤」ともいう。)で固める(このとき、ゲル化剤より燃料透過防止性ゲル剤の燃料透過性が低いことが好ましい。)。その具体的な方法は、例えば高分子の燃料透過防止性ゲル剤の液化と固形化との過程でゲル化燃料を内包させ寄せ物として固形化する方法が挙げられる。燃料透過防止性ゲル剤の材料としてはゼラチン等が挙げられ、にこごり様の燃料体することができる。これによれば、温度を上げて流動化させたゼラチンにゲル燃料粒子を混合し、温度を下げて全体を固形化させることができる。本態様の燃料電池用燃料体の大きさは特に限定されないが、例えば図1に示したような直方体状の燃料電池用燃料体でいえば、例えば、10ml〜500ml程度の容量を確保する大きさが好ましく、100ml〜400ml程度の容量を確保する大きさがより好ましい。あるいは、1辺の長さが1cm〜10cmであることが好ましく、3cm〜8cmであることがより好ましい。
このゲル化燃料を燃料透過抑制材に埋設する態様については、その他、モノマーの重合の際にゲル燃料粒子を内包させ寄せ物として固形化して作製する方法が挙げられる。すなわち、この方法では燃料透過抑制モノマーを用い、それを重合させるものである。例えば、モノマー(例えば、アクリル酸モノマー、アクリル酸及びビニルスルホン酸ナトリウム混合物、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホン化ポリイミド、スルホン酸ポリエーテルスルホンポリマー等)、架橋剤(例えば、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド等)、及び重合開始剤(例えば、水溶性アゾ系重合開始剤:2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、水素引き抜き型光重合開始剤:過硫酸アンモニウム:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等)を混合した溶液にゲル燃料粒子を混合し、光を照射して重合反応と架橋反応を行って全体を固形化することができる。
(B)次に、ゲル化燃料の外周面を燃料透過防止性の外被部とする態様について説明する。この態様の燃料電池用燃料体は、例えば図2に示したように、ゲル化燃料21(例えば態様(A)において述べたゲル燃料粒子)の外周部を改質して燃料透過防止性の外被部22を形成し、ゲル化燃料の外周面に燃料透過防止性を付与することにより作製することができる。このとき、ゲル化燃料部と外被部との境界23は明確である必要はなく、傾斜的に表面改質してもよい。この態様の燃料電池用燃料体の作製方法は、既に述べた方法でゲル化燃料を作製し、ゲル化燃料表面に、モノマー(例えば、アクリル酸モノマー、アクリル酸及びビニルスルホン酸ナトリウム混合物、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホン化ポリイミド、スルホン酸ポリエーテルスルホンポリマー等)、架橋剤(例えば、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド等)、及び重合開始剤(例えば、水溶性アゾ系重合開始剤:2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、水素引き抜き型光重合開始剤:過硫酸アンモニウム:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等)を混合した混合液を塗布する。塗布方法は特に限定されないが、例えば、該調整液中に該ゲル化燃料を投入し、その後、引き上げることで塗布を行うことができる。本塗布処理後は、該ゲル化燃料周囲に未反応のモノマーと架橋剤と開始剤とが存在する皮膜層が構成される。該皮膜層を備えたゲル化燃料は、短期間であれば水溶液中でその構造を維持することも可能である。水溶液に該構造物を投入し、紫外線などを照射して、皮膜層内で反応を開始させる。反応後の生成物を水溶液から取り出すことで、該ゲル化燃料の周囲に外被部を形成することができる。
(C)次に、ゲル化燃料を燃料透過防止性の殻膜によりカプセル化する態様について説明する。図3は、本態様における燃料電池用燃料体の好ましい形態を模式的に示した断面図である。この図では燃料体30を球状として示しているが、本発明のカプセル化燃料体はこれに限られるものではなく、必要に応じて所望の形状にすることができる。図3に示した燃料電池用燃料体は、ゲル化燃料31がカプセル殻膜32によって被覆されている(ただし、ゲル化燃料31には必要に応じて再液化剤やその他の添加剤が含まれていてもよい(このことは態様(A)又は(B)についても同様である。)。
この態様(C)における燃料電池用燃料体において、カプセル化した燃料体の平均粒径は特に限定されないが、通常の製造設備の利用の点から、シームレスマイクロカプセルについては0.5mm〜10mm程度とすることが好ましく、ハードカプセルついては5mm〜20mm程度とすることが好ましい。後述する微細カプセルによれば1mm以下とすることもできるが、膜厚との関係から100μm以上の平均粒径とすることが実際的である(本発明において平均粒径とは、特に限らない限り、燃料電池用燃料体粒子の3軸において測定される直径において最大となる直径の平均である。このとき測定される燃料電池用燃料体粒子は、例えば、10ml〜500ml程度の容量を確保する個数が好ましく、100ml〜400ml程度の容量を確保する個数がより好ましい。例えば10個以上が好ましい。但し、最大径の分布のピークが複数の場合、ゲル燃料の貯蔵量が最大となる群における平均値を用いる。)。またカプセル殻膜の厚さは揮発燃料の蒸発を効果的に抑制する厚さであれば特に限定されないが、3μm〜500μmとすることが好ましく、100μm〜300μmとすることがより好ましい。なお、本発明の燃料電池用燃料体においてはカプセル化したのち、燃料体を単独で用いても、その他の粉末、顆粒、カプセル、錠、液などと混合して用いてもよい。
カプセル化の方法については、通常のカプセル化技術やその材料が適切に利用可能である。本発明の燃料電池用燃料体においては、ソフトカプセルやシームレスカプセルが好ましい。ソフトカプセルは非水溶性の液体または粉末含有液をそのまま封入した密封性・安全性の高い態様として挙げられる。シームレスカプセルは、液体がその界面張力によって球形になる性質を利用して製造される、継ぎ目のないソフトカプセルの一種であり好ましい。シームレスカプセルの自動製造装置としては、グローベックス社製のものが挙げられる。シームレスカプセルは、市販のものでも粒径が0.5〜10mm程度のものまで広く選定でき、皮膜の厚さ・硬さなども幅広く選択できる。
シームレスカプセルの製法は通常の方法によればよいが、なかでも滴下法が好ましい。図4は、滴下法の好ましい態様を模式的に示す工程説明図である。この滴下法では、二重ノズル室44の内側のノズル48aからカプセル内容物を、外側のノズル48bからカプセル皮膜液を一定速度で流出し、この2層の流体を一定間隔で例えば振動部49で振動させながら切断し、油液47との界面張力で液滴としたのち、外側の皮膜層をゲル化させ、カプセル46とする方法である。
このとき、殻膜の材料としては、ゲル化燃料より低い燃料透過性を示すものが好ましく、たんぱく質(ゼラチン、コラーゲン、ケラチン)または植物性多糖体(例えば、でんぷん、寒天、マンナン)などが挙げられ、厚さ50〜3,000μmの弾性殻とすることが好ましい。なお殻膜の材料はゲル化燃料中の燃料を不用意に再液化しない材料であれば特に限定させず、ゲル化剤と同じものであってもよい。特に100μm〜300μm程度の殻膜をゼラチンとグリセリンとの混合物により形成することが好ましい。これらの被覆殻膜には、着色剤やその他の剤を含有させてもよく、被覆殻表面をワックス、セラミック、ツエイン等によりコーティングしてもよい。後述するようにカプセル殻外表面に再液化剤を付着させることも好ましい。
ゲル化燃料の流動性が低く固体強度が高められるような場合には、ゲルのチキソ性を利用してカプセル化することが好ましい。チキソ性とは溶液状態から固体化する際に一部が固体化する固体液体共存状態において、撹拌すると見掛けの粘度が低下する現象のことである。すなわちカプセル化直前で振動を与えるなどして流動性を高めてカプセル化することができる。
ゲルが膨潤に要する期間を利用することも好ましい。ゲル剤の多くは乾燥時に粉体であるものが多い。該粉体を溶液に投入しても、粉体が膨潤するために一定の時間を有する。この期間はゲルの組成や、溶媒の種類、温度などに依存するが、数分から数時間、なかには数日を要するものもある。すなわち溶媒に未膨潤のゲル剤を分散させた状態で滴下し、カプセル被覆をしたのち、カプセル化した状態で内部のゲルが膨潤していくことを利用するものである。
また、架橋ゲルを利用することも好ましい。架橋したゲルでは、溶媒とゲル剤との親和性や温度などによって規定される最大膨潤量がある。未架橋のゲルは、溶媒に一様に分散するため、溶媒の粘度が落ちるものの、溶媒とゲル剤との混合比に制約はないことが多い。すなわち、最大膨潤させた架橋したゲルを取り出しカプセル化を行うものである。
その他、温度変化などを用いて一時的に粘度を落としてカプセル化することも可能である。
滴下法以外にも、例えば、打ち抜き法(ロータリー式カプセル化法)により、ソフトカプセルで被覆して燃料電池用燃料体とすることも好ましい。図5は、ロータリー式カプセル化法の好ましい態様を模式的に示す工程説明図である。詳しくは、タンク52から内包物(ゲル化燃料)を供給し、さらにその両側から例えばゼラチンの2枚のゲル状シート(カプセル皮膜)54a、54bを供給し、合わせ金型56a、56b(図示したような回転式のロータリーダイ法を用いることが好ましい。)で各カプセル形状に内包物を包み込むようにシートを打ち抜いて、燃料電池用燃料体58とする。
得られる燃料電池用燃料体は、ゲル化燃料より低いメタノール透過性のカプセル殻膜でゲル化燃料が被覆されているためメタノールの揮発による拡散が抑えられ、内包されたメタノールの蒸発速度がメタノール固有の蒸発速度より低く抑えられる。
上記と異なるカプセル化法として、別途カプセルを用意し、そこにゲル燃料粒子を充填する方法が挙げられる。例えば図6に示すような、カプセル(キャップ61、ボディー62)を浸漬して形成したのち、内容物63としてゲル化燃料の粒子を充填してソフトカプセルでカプセル化した燃料電池用燃料体が得られる。カプセルを形成する材料としてはゼラチン等が挙げられる。その他、例えば厚さ約0.1mmのゼラチン・プルラン・セルロースなどの可食性皮膜でできたカプセルに内包物としてゲル燃料粒子を充填し、ハードカプセルで被覆して燃料電池用燃料体とすることもできる。
さらに本発明の燃料電池用燃料体について詳しく説明する。
本発明の燃料電池用燃料体は、ゲル化した燃料を燃料揮発抑制材により覆うことにより、単に液体の燃料を覆う場合と異なり、ゲル化燃料と燃料揮発抑制材とを一体化することができる。
例えば、カプセル化物は一般的に、内容物が液体であってもカプセル化後は固形材料として扱うことができる。本発明の燃料電池用燃料体は、ゲル化物が内包されているため、形状安定性が高く安全に取り扱うことができる。そしてさらに燃料体としての性質を高めるため、内包物とカプセル殻膜とを一体化することが好ましい。このようにすることで、例えば、安全性・取扱い性を一層高めることができ、安全上もしくは法律上、液体燃料の使用等が制限されている場合でも、その基準を満たすことができる。ここで一体化とは、内包物中のゲルの3次元高分子網目構造とカプセル殻膜とが結合している状態をいう。その結合状態は、イオン結合、水素結合、ポリイオンコンプレックス等の静電的結合、配位結合、ファンデルワールス結合、熱処理・プラズマ処理・光処理・放射線処理による架橋結合、又は共有結合が含まれ、なかでもイオン結合が好ましい。詳しくは、ゲル化剤とカプセル殻膜とが逆の極性を備えて両者がイオン結合することが好ましい。具体的には、ゲル化剤にカルボキシル基を備えたポリアクリル酸(酸性)を用いて、カプセル皮膜にポリエチレンイミン(アルカリ性)を用いることが挙げられる。あるいはカプセル殻膜に両性高分子(ゼラチンやペプチド)を用いることも好ましい。
また本発明の燃料電池用燃料体においては、ゲル化燃料を用いることにより揮発燃料の揮発温度を該燃料固有の沸点より高くすることができる。そのため、加熱による燃料の揮発を抑制することができ、揮発燃料を使用する上での安全性を向上させることができる。これにより、揮発燃料の不用意な引火等が抑制される。また、カプセル化された状態で、内包された揮発燃料の揮発が始まると、カプセルが膨張・拡大し破裂する場合がある。これに対し、内包物の揮発温度を、被覆殻膜の破壊温度(例えば、樹脂材料のガラス転移点)より高くすれば上記は抑制・防止される。すなわち、本発明の燃料電池用燃料体においては、内包燃料の揮発温度が高められているためカプセルが破裂しにくくより安全であり、またカプセル材料においてより高破壊温度(高ガラス転移点)のものを使用することができ、カプセル材料の選択範囲が広げられる。本発明の燃料電池用燃料体においては、例えばメタノール燃料でいうと、ゲル化燃料からの揮発燃料の揮発温度を、その揮発燃料固有の沸点より、常圧(1気圧で)5〜10℃高くすることが好ましい。
ゲル化燃料からの揮発燃料の揮発温度と、その揮発燃料固有の沸点との関係は、例えば下記具体例によりさらに詳しく説明される(但し、本発明がこれにより限定されるものではない。)。
粘度0.00059Pa・sec(このとき粘度は、Yamaichi Electric社製 Digital Viscomate VM−100(PR−100−L)(商品名))を用いて、高周波振動法に従って測定した。)のメタノール4ml、ポリアクリル酸(和光純薬工業(株)社製、平均分子量1,000,000)0.2gを混合してゲル化燃料とした。そのゲル化燃料における示唆熱重量分析(TG)測定の結果を図7に示す(なお、TG測定は、セイコーインスツルメンツ社製、TG/DTA300を用い、測定用アルミニウムパンに入れて行った。)。この結果から、液体メタノールの常圧での沸点64.6℃に対して、ゲル化したメタノールの揮発温度は約9℃上昇したことが分かる。得られたゲル化燃料は、上述のカプセル化法により燃料電池用燃料体とすることができる。
次に、本発明の燃料電池用燃料体の揮発燃料の蒸発速度について説明する。
本発明の燃料電池用燃料体においては、流体の燃料はゲル化剤との相互作用によりゲル化され、燃料の蒸発速度が低減され粘性が大きく増加する(本発明において蒸発速度とは、開放系の空間への揮発速度をいう。例えば、定温の開放空間にゲルを放置した際の重量変化によって測定される。)そして燃料電池用燃料体においては、ゲル化燃料が殻膜などにより覆われその蒸発速度がさらに低減されている。蒸発速度の低減幅については用いられる揮発燃料およびゲル化剤・及び膨潤状態等により異なるが、メタノールを燃料として用いる場合でいうと、例えば60℃の開放空間で5gの燃料が4gに変化するのに48時間以上がかかることが望ましい。
本発明の燃料電池用燃料体は、マイクロカプセル化法を用いてサイズの小さなものとすることも可能である。具体的には、例えば、相分離法、液中乾燥法、スプレードライング法、パンコーティング法、液中硬化被覆法、界面重合法、IN SITU法、超音波法などが挙げられる。本発明の燃料電池用燃料体において、マイクロカプセル化法を用い小さい燃料体とする必要がある場合には、その平均粒径は特に限定されないが、例えば、粒径1μm以下というような微小燃料体としてもよい。マイクロプセルの作製方法や得られるカプセルの性質については、例えば尾見信三、佐藤壽了爾、川瀬進監修「高分子微粒子の技術と応用」127−135頁、工業材料、2004年6月号、vol.52No.6、39−41頁、19−33頁等を参考にすることができる。
次に、本発明の燃料電池用燃料体から燃料を取り出す方法について説明する(ここでは、カプセル化燃料(前記の態様(C)についてとくに詳しく説明するが、態様(A)又は(B)についても同様に(もしくはこれを応用して)ゲル化燃料を取り出すことができる。)。
本発明の燃料電池用燃料体は、カプセル殻膜を破壊して、内包物(ゲル化燃料もしくは再液化剤等の添加剤を含有するゲル化燃料)を露出させることができる。その後又はそれと同時にゲル化燃料中の燃料を再液化して放出させ、液化燃料を取り出すことができる。カプセル殻膜の破壊方法としては、温度刺激や物理的刺激などが挙げられる。
温度刺激によりカプセル殻膜を破壊する場合、例えば熱応答カプセルを用いることが好ましい。熱応答カプセルとはカプセル芯物質の外界からの隔離性を温度により制御することのできる機能性カプセルである。例えば、熱可塑性ポリマーを用いて、このポリマーの軟化点以下の温度でガス状になる揮発性膨張剤をマイクロカプセル化して熱膨張性マイクロカプセルとしたものが挙げられる。また膨張後の耐熱性を向上させるために重合性二重結合を2個以上有する重合性単量体と、アクリル酸アミドおよび/またはイソボルニルメタクリレートを含む、80℃以上のガラス転移温度を有する単独重合体を形成し得る単量体10〜80重量%とを有する共重合体を殻とし、この共重合体の軟化点以下の温度でガス状になる揮発性膨張剤を内包する熱膨張性マイクロカプセルとしてもよい(特許第3659979号明細書参照。)。
物理的刺激によりカプセル殻膜を破壊する場合、大きく2つ態様に分けられる。
第一の態様は、燃料電池発電直前に内包するすべてのカプセルの殻膜を破壊するものである。具体的には攪拌して破壊することができる。すなわち、複数のカプセルを密封容器に入れておき、利用直前に容器内を攪拌するものである。本方式によれば、攪拌による物理刺激に伴い、カプセル殻膜が破れ、内包物が放出されることとなる。
その他、温度変化を利用して破壊してもよい。例えばカプセルを収納する容器内を加熱して破壊させることができる。また高温環境でカプセル殻膜を溶かすことが可能である。さらに内包物の揮発を促進させ、内圧を高めることでカプセル殻膜を破壊することもできる。
また、発電によって生じる水を投入してもよい。このとき例えばカプセル殻膜に水に溶解する物質を選定し、例えばゼラチンやペプチドを殻膜の材料として用いることが好ましい。燃料電池の発電直前に水を投入し、殻膜を溶解させることで殻膜を破壊する。この際、適宜温度を上げることが好ましい。さらに、発電によって生じるエネルギーを用いた温度変化あるいは発電時に発生する熱を用いた温度変化を利用してもよい。
第二の態様は、燃料電池の発電を行いながら適宜必要量のカプセル燃料を破壊し、必要量の燃料を取り出すものである。第一の態様と共通するものもあるが、例えば水を添加して破壊することができる。このときカプセル殻膜の材料として、水に溶解する物質を選定し、例えばゼラチンやペプチドを用いた殻膜が好ましい。そして燃料電池を発電させるときに都度、必要な箇所で必要な量の水を添加し殻膜を溶解させることで殻膜を破壊することができる。この際適宜温度を上げることが好ましい。その他、具体的な破壊例として、発電時に生成する熱や水、エネルギーを利用できる。発電によって生じるエネルギーの一部を用いて攪拌してもよい。すなわち、複数のカプセルを密封容器に入れておき、利用直前に、容器内の必要な箇所に必要な量の燃料電池用燃料体を破壊するよう攪拌するものである。本方式によれば、攪拌による物理刺激に伴い、カプセル殻膜が破れ、必要な量の内包物が放出されることとなる。また、必要量のカプセルを加熱して破壊することができる。また必要とするカプセルの内圧を高めることでカプセル殻膜を破壊することができる。
また、再液化誘発剤の添加によりカプセル殻膜を破壊してもよい。すなわち、再液化のために添加する剤(再液化剤もしくは再液化誘発剤)を「再液化」と「カプセル殻膜破壊」との両方において機能させることができ、材料数を減らすことができる点で好ましい。
次に、再液化剤もしくは再液化誘発剤を添加する態様について説明する。ここではカプセル化した燃料電池用燃料体(前記の態様(C))について詳しく説明するが、その他の態様(A)、(B)についても同様にして(もしくはそれを応用して)再液化することができる。
本発明の燃料電池用燃料体においては、再液化剤とゲル化燃料とを反応させて燃料を再液化する。このとき再液化剤をゲル化燃料の外部から添加して再液化する態様と(先に述べた再液化の態様(I))、再液化剤をあらかじめゲル化燃料中に仕込んでおき、再液化誘発剤を外部から添加して再液化する態様(先に述べた再液化の態様(II))に区別される。いずれの態様においても、再液化のために外部から添加する剤(再液化剤もしくは再液化誘発剤であり、以下、それらを併せて「再液化用添加剤」ともいう。)の好ましい添加態様として、以下の(イ)〜(ハ)の態様が挙げられる。
(イ)図8(a)に示したように、燃料電池用燃料体83の外部から再液化用添加剤84を添加して、ゲル化燃料82と接触させる。このとき殻膜81は破壊される(図は破壊前の状態を示す。)。
(ロ)図8(b)に示したように、燃料電池用燃料体83のカプセル殻膜81の周囲に再液化用添加剤を吸着させておく。カプセル殻膜が破壊されると同時にゲル化燃料82と再液化用添加剤84が接触する(図は破壊前の状態を示す)。
(ハ)図8(c)に示したように、カプセル殻膜81の内部に再液化用添加剤84を埋め込んでおく。上記の添加配置態様(ロ)もしくは(ハ)においては、カプセル殻膜が破壊されることにより(図は破壊前の状態を示す。)再液化剤をゲル化燃料と接触させることができる。
本発明の燃料電池用燃料体は容器に収納して燃料電池用燃料カートリッジとすることができる。
例えば、燃料電池用燃料体のカプセルとは別に再液化剤粒又はそのカプセルを用意し、それらを収納した燃料電池用燃料カートリッジとすることができる。図9は、そのような燃料電池用燃料カートリッジの好ましい態様を模式的に示す断面図である。図9に示した燃料電池用燃料カートリッジは、再液化剤92と燃料電池用燃料体91とを同一の密閉空間に封入したものである。これにより発電するには、先に述べた再液化剤とゲル化燃料とを直接接触させて反応させる態様(再液化態様(I))と、水などの添加を経て再液化を促す態様(再液化態様(II))とがある。再液化態様(I)においては、再液化剤とゲル燃料との不用意な接触を防ぐ必要がある。カプセル化した燃料電池用燃料体のカプセル殻膜はこの接触を防止する機能を果たす。またこのとき再液化剤をカプセル化することも好ましい。
再液化態様(II)においては、再液化剤とゲル燃料とが格納された密閉空間に水などを添加することで反応を開始させる。そのため、燃料室94を密閉空間とし、水の浸入路(図示せず)を別に設け、例えば進入路付近と中心部とで再液化剤とゲル燃料との配置を調整すれば、総反応時間の短縮効果を生じさせることができる。
さらに、別の態様として再液化剤を別空間に配置して収納することも可能である。図10は、そのような燃料電池用燃料カートリッジの好ましい態様を模式的に示す断面図である。図10に示した燃料電池用燃料カートリッジは、再液化剤102と燃料電池用燃料体101とを別の空間に収納するものである。本態様は、別空間で保存するため、例えば、再液化剤とゲル燃料との反応や殻膜と再液化剤との反応とにおける長期安定性などの制約が小さくなり、広く適用可能である。
図11は、本発明の燃料電池用燃料化カートリッジを用いた燃料電池の好ましい構造例を模式的に示す断面図である。この燃料電池においては燃料極111の外側に濾過材119を設け、燃料電池用燃料カートリッジ114の燃料取出し口(図示せず)から取り出された燃料以外の物質(例えば、ゲル化剤、再液化剤、その他の添加剤)が燃料極111に接触しないようにしたものである。ただし、本発明の燃料電池用燃料体を燃料供給源として用いることができる燃料電池はこの態様に限られるものではない。
本発明の燃料電池用燃料体においては、少量の再液化用添加剤により燃料を取り出すことができ、燃料の取り出し効率が高い。例えば、多量の燃料の取り出しが必要になった際には、再液化後の溶液をメンブレンフィルタやイオン交換樹脂でフィルタリングした後であっても、燃料電池用燃料体中の揮発燃料(例えばメタノール)の80質量%以上を回収することができる。
ここで、本発明の燃料電池用燃料カートリッジは、少なくとも燃料電池用燃料体が入れられた燃料室114を有し、濾過材119と一体化しても、その他の燃料電池の構成部と一体化してもよい。本発明の燃料電池用燃料カートリッジは、濾過材を有するものであることが好ましく、それにより流体の燃料を電池本体に選択的に注入し、また交換することもでき、電池本体の劣化により、発電力が低下するのを防ぐことができる。
濾過材の材料に特に制限はないが、分画分子量は10000以上のものであることが特に好ましい。濾過材の分画分子量が10000以上であると、濾過材の目詰まりを起こすことがなく、燃料電池の発電効率がさらに良好となる。
本発明の燃料電池用燃料体は、安全性が高く、優れた取り扱い性を有するため、燃料電池用の燃料供給源として好適に用いることができ、ポータブル電源、自動車用電源、家庭用電源システムとして利用することができる。また、小型化が可能であり、高発電効率で、携帯性にも優れたものとすることができ、携帯電話、携帯型コンピュータ等のポータブルデバイスにも好適に利用することが可能である。
本発明の燃料電池用燃料体の好ましい態様を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池用燃料体の別の好ましい態様を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池用燃料体のさらに別の好ましい態様を模式的に示す断面図である。 滴下法の好ましい態様を模式的に示す工程説明図である。 ロータリー式カプセル化法の好ましい態様を模式的に示す工程説明図である。 分割型カプセルによる燃料電池用燃料体を模式的に示す断面図である。 ゲル化燃料のTG/DTA測定結果を示す図である。 本発明の燃料電池用燃料体の再液化用添加剤の好ましい添加・配置態様を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池用燃料カートリッジの好ましい態様を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池用燃料カートリッジの別の好ましい態様を模式的に示す断面図である。 本発明の燃料電池用燃料カートリッジを用いた燃料電池の好ましい態様を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10 燃料電池用燃料体
11 ゲル化燃料(ゲル燃料粒子)
12 燃料透過防止性ゲル剤
20 燃料電池用燃料体
21 ゲル化燃料(ゲル燃料粒子)
22 外被部(改質部)
23 ゲル化燃料部と外被部との境界
30 燃料電池用燃料体
31 ゲル化燃料(内包物)
32 カプセル殻膜
42a カプセル内容物(ゲル化燃料)のタンク
42b カプセル皮膜液のタンク
43a、43b 定量ポンプ
44 2重ノズル室
45 2層性流体
46 シームレスカプセル(燃料電池用燃料体)
47 冷却油液
48a 内側ノズル
48b 外側ノズル
49 振動部
52 内包物(ゲル化燃料)のタンク
53 定量ポンプ
54a、54b カプセル皮膜
55 二重ノズル
56a、56b 金型
57 ノズル
58 打ち抜き式ソフトカプセル(燃料電池用燃料体)
59 分離手段
60 燃料電池用燃料体
61 ソフトカプセル上部(キャップ)
62 ソフトカプセル下部(ボディー)
63 ゲル化燃料
71 TG曲線
72 測定温度曲線
73 DTA曲線
81 カプセル殻膜
82 ゲル化燃料(内包物)
83 燃料電池用燃料体
84 再液化用添加剤
90 燃料電池用燃料カートリッジ(燃料保管容器)
91 燃料電池用燃料体(燃料電池用燃料体カプセル)
92 再液化剤(再液化剤カプセル)
93 カートリッジ外壁(容器本体)
94 カートリッジ内部(燃料室)
100 燃料電池用燃料カートリッジ(燃料保管容器)
101 燃料電池用燃料体
102 再液化剤
103 カートリッジ外壁(容器本体)
104 カートリッジ内部(燃料室)
105 カートリッジ内部(再液化剤室)
111 燃料極
112 酸化剤極
113 セパレータ
114 燃料室(燃料カートリッジ)
115 酸化剤室
116a、116b 酸化剤の流通方向
117 電流流通方向
119 濾過材

Claims (23)

  1. ゲル化剤を揮発燃料に混合して、再液化剤の作用により再液化可能としたゲル化燃料において、該ゲル化燃料を燃料透過抑制材中に内蔵させてなることを特徴とする燃料電池用燃料体。
  2. 前記ゲル化燃料を燃料透過抑制材に埋設したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用燃料体。
  3. 前記ゲル化燃料の燃料透過抑制材がゲル化燃料に燃料透過防止性を付与した外被部であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用燃料体。
  4. 前記ゲル化燃料を燃料透過抑制材の殻膜によりカプセル化したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用燃料体。
  5. 前記再液化剤が、前記ゲル化燃料と直接反応して該ゲル化燃料から揮発燃料を再液化して放出させるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  6. 前記再液化剤が、再液化誘発剤の共存下で前記ゲル化燃料と反応して、該ゲル化燃料から揮発燃料を再液化して放出させるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  7. 前記揮発燃料がメタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ギ酸、ホルマリン、ヒドラジン、および水素化ホウ素ナトリウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  8. 前記ゲル化剤が、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、架橋型ポリアクリル酸、および架橋型ポリアクリルアミドよりなる群から選ばれた化合物、またはそこから導かれた化合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  9. 前記再液化剤が、アンモニウム塩、グルコールキトサン、高分子電解質、アスコルビン酸、ステアリン酸、ペプチド、及び炭酸水素ナトリウムから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  10. 前記殻膜の材料が、ゼラチン、および植物性多糖体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  11. 前記ゲル化燃料からの揮発燃料の揮発温度を、該揮発燃料固有の沸点より高めたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  12. 前記揮発燃料の蒸発速度を、その揮発燃料単体での蒸発速度より低下させたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  13. 前記殻膜と前記ゲル化燃料とを、イオン結合、水素結合、静電的結合、配位結合、ファンデルワールス結合、架橋結合、又は共有結合によって一体化してなることを特徴とする請求項4〜12のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体を容器に収納してなることを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体を燃料供給源とする燃料電池。
  16. 請求項15に記載の燃料電池を備えた携帯電話。
  17. 請求項15に記載の燃料電池を備えた携帯型コンピュータ。
  18. ゲル化剤と揮発燃料とを混合してゲル化燃料とし、該ゲル化燃料を燃料揮発抑制材に埋設することを特徴とする燃料電池用燃料体の製造方法。
  19. ゲル化剤と揮発燃料とを混合してゲル化燃料とし、該ゲル化燃料の外周面を燃料透過防止性の外被部とすることを特徴とする燃料電池用燃料体の製造方法。
  20. ゲル化剤と揮発燃料とを混合してゲル化燃料とし、該ゲル化燃料を燃料の揮発を抑制する殻膜により被覆してカプセル化することを特徴とする燃料電池用燃料体の製造方法。
  21. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体から揮発燃料を放出させるに当り、ゲル化燃料と再液化剤とを直接反応させて揮発燃料を再液化して放出させることを特徴とする燃料電池用燃料体の燃料取出し方法。
  22. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池用燃料体から燃料を放出させるに当り、ゲル化燃料と再液化剤とを再液化誘発剤の存在下で反応させて、揮発燃料を再液化して放出させることを特徴とする燃料電池用燃料体の燃料取出し方法。
  23. 請求項1〜13に記載の燃料電池用燃料体から、少なくとも下記ステップにより揮発燃料を再液化して放出させることを特徴とする燃料電池用燃料体の燃料取出し方法。
    (A)燃料電池用燃料体中のゲル化燃料と再液化剤もしくは再液化誘発剤とを接触させるステップ、
    (B)ゲル化燃料と再液化剤とを反応させるステップ、
    (C)ゲル化燃料から再液化した揮発燃料を分離放出させるステップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014167248A (ja) * 2013-01-29 2014-09-11 Takao Igarashi 封水用添加剤

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