JP2007240049A - 復水加熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】戻り所内冷却水の熱エネルギを有効に利用し、年間を通じて復水を加熱可能な復水加熱システムを提供する。
【解決手段】戻り所内冷却水の系統15を、該復水の温度と比較し、常時温度の高い第一系統と、常時温度の低い第二系統と、条件によって上下する第三系統と、に分類し、該第一系統の戻り所内冷却水ライン36は、該復水熱交換器2の高温側入口部43に接続させ、該第二系統の戻り所内冷却水ライン38は、該復水熱交換器2の高温側出口部44に接続させ、該第三系統の戻り所内冷却水ライン37は、分枝を設け、一方のライン39を復水熱交換器2に接続させ、他方のライン40は該復水熱交換器をバイパスさせ、該第三系統の戻り所内冷却水の温度及び復水の温度を検出し、該第三系統の戻り所内冷却水の温度が該復水の温度を上回るときのみ該第三系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器2へ供給可能に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸気タービンから排出される排気蒸気を冷却凝縮させた復水を加熱するシステムに関し、特に復水器の出口に復水を加熱するための復水熱交換器を備える復水加熱システムに関する。なお、本明細書において、戻り所内冷却水とは、冷却器、冷却装置に供給され冷却媒体と熱交換し、又は冷却器、冷却装置等を冷却し温度の高くなった所内冷却水を言う。
火力発電所等では、ボイラで蒸気を作り、これを蒸気タービンに送り、蒸気タービンを駆動することで、蒸気タービンに連結された発電機を駆動し発電を行っている。蒸気タービンで仕事を行い、温度、圧力を低下させた蒸気は、復水器で冷却凝縮され復水となる。この復水は、復水ポンプを通じて復水処理装置に送られここで浄化された後、給水加熱器、脱気器、ボイラ給水ポンプ等を介してボイラに給水として返送される。これらのことは、例えば非特許文献1に記載されているように周知のところである。
復水、給水設備には、上記以外にも種々のシステムが採用されており、復水器の出口に復水を加熱するための復水熱交換器が設けたシステムも開発されている。このシステムは、復水器の出口部に設けられた復水ポンプを介して復水を復水熱交換器に送り、この復水熱交換器で温度を上昇させ、温度を上昇させた復水を低温給水加熱器に送ることで、低温給水加熱器などの負荷を低減させるシステムである。復水を加熱する熱源には、各冷却器、冷却装置に送られ、冷却媒体を冷却し温度が高くなった後の所内冷却水(戻り所内冷却水)が利用される。
所内冷却水は、発電機を冷却し温度の上昇した水素ガスを冷却するタービン発電機用水素冷却器、励磁機を冷却する励磁機冷却装置、発電機の固定子を冷却し温度の上昇した冷却水を冷却する固定子冷却水装置、タービン油を冷却するタービン油冷却器、及びボイラ、タービン補機等に送られ各冷却器、冷却装置を介して被冷却媒体を冷却する。各冷却器、冷却装置に送られ、冷却媒体を冷却し温度が高くなった後の所内冷却水は、一つのラインにまとめられた後、復水熱交換器へ送られる。復水熱交換器で熱交換し温度を低下させた所内冷却水は、軸受冷却水ポンプを介して軸受冷却水冷却器に送られ、ここで更に温度を低下させた後、再びタービン発電機用水素冷却器など各冷却器、冷却装置へ送られる。
復水は、海水を冷却媒体として蒸気タービンから排気される排気蒸気を冷却、凝縮させるため、季節により復水の温度が異なる。復水熱交換器を用いて復水と戻り所内冷却水とを熱交換させるシステムは、復水の温度が戻り所内冷却水の温度を上回ると復水を加熱することができないため、復水の温度が戻り所内冷却水の温度を下回る時期のみ復水と戻り所内冷却水との熱交換が行われる。一方、8〜9月の期間は、復水の温度が戻り所内冷却水の温度を上回るので戻り所内冷却水は、復水熱交換器をバイパスして運転される。
瀬間徹、火力発電総論、社団法人電気学会、2002年、149頁
上記にように、復水器の出口に復水熱交換器を備え、温度の高くなった所内冷却水で復水を加熱するシステムは、戻り所内冷却水の熱エネルギを有効に利用した優れたシステムと言える。しかしながら、復水の温度が戻り所内冷却水の温度を上回る8〜9月は、復水熱交換器のバイパス運転が行われており、十分に戻り所内冷却水の熱エネルギを利用しているとは言えない。
本発明の目的は、戻り所内冷却水の熱エネルギを有効に利用し、年間を通じて復水を加熱可能な復水加熱システムを提供することである。
本発明は、蒸気タービンから排出される排気蒸気を冷却凝縮させた復水と、冷却器に送られ熱交換し温度が高くなった戻り所内冷却水とを復水熱交換器を介して熱交換させ、該復水を加熱する復水加熱システムにおいて、
該戻り所内冷却水の系統を、該復水の温度と比較し、常時温度の高い第一系統と、常時温度の低い第二系統と、条件によって上下する第三系統と、に分類し、
該第一系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、該第一系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水し、
該第二系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、該第二系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器をバイパスさせ、
該第三系統の戻り所内冷却水ラインは、分枝を設け、一方のラインを該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、他方のラインを該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、該第三系統の戻り所内冷却水の温度、及び復水の温度を検出し、該第三系統の戻り所内冷却水の温度が該復水の温度を上回るときのみ該第三系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水可能に制御することを特徴とする復水加熱システムである。
また本発明は、蒸気タービンから排出される排気蒸気を冷却凝縮させた復水と、冷却器に送られ熱交換し温度が高くなった戻り所内冷却水とを復水熱交換器を介して熱交換させ、該復水を加熱する復水加熱システムにおいて、
該戻り所内冷却水の系統を、該復水の温度と比較し、常時温度の高い第一系統と、常時温度の低い第二系統と、条件によって上下する第三系統と、に分類し、
該第一系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、該第一系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水し、
該第二系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、該第二系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器をバイパスさせ、
該第三系統の戻り所内冷却水ラインは、分枝を設け、一方のラインを該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、他方のラインを該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、予め定める期間のみ該第三系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水可能に制御することを特徴とする復水加熱システムである。
また本発明で、前記復水熱交換器への前記第三系統の戻り所内冷却水の送水は、前記第三系統の戻り所内冷却水ラインの分枝部に三方弁を設け、該三方弁に制御装置を介して制御信号を送ることで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の復水加熱システムである。
また本発明で、前記第一系統の戻り所内冷却水は、タービン発電機用水素冷却器の冷却媒体と熱交換し温度を上昇させた所内冷却水であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の復水加熱システムである。
また本発明で、前記第二系統の戻り所内冷却水は、少なくとも励磁機冷却装置、固定子冷却水装置、タービン油冷却器、及び離相母線冷却器のいずれか1の冷却媒体と熱交換し温度を上昇させた所内冷却水であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の復水加熱システムである。
また本発明で、前記第三系統の戻り所内冷却水は、ボイラ、タービン補機の軸受部を冷却し温度を上昇させた所内冷却水であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の復水加熱システムである。
本発明の復水加熱システムは、復水と、冷却器に送られ熱交換し温度が高くなった戻り所内冷却水とを復水熱交換器を介して熱交換させ、復水を加熱する復水加熱システムにおいて、戻り所内冷却水の系統を、復水の温度と比較し、常時温度の高い第一系統と、常時温度の低い第二系統と、条件によって上下する第三系統と、に分類し、第一系統の戻り所内冷却水を復水熱交換器へ送水し、第二系統の戻り所内冷却水ラインは、復水熱交換器をバイパスさせるので、年間を通じて戻り所内冷却水で復水を加熱することができる。
また、第三系統の戻り所内冷却水ラインは、分枝を設け、一方のラインを復水熱交換器の高温側入口部に接続させ、他方のラインを復水熱交換器の高温側出口部に接続させ、第三系統の戻り所内冷却水の温度、及び復水の温度を検出し、第三系統の戻り所内冷却水の温度が復水の温度を上回るときのみ第三系統の戻り所内冷却水を復水熱交換器へ送水可能に制御するので、第三系統の戻り所内冷却水の熱エネルギを有効に利用し、効率的に復水を加熱することができる。
また、本発明の復水加熱システムは、復水と、冷却器に送られ熱交換し温度が高くなった戻り所内冷却水とを復水熱交換器を介して熱交換させ、復水を加熱する復水加熱システムにおいて、戻り所内冷却水の系統を、復水の温度と比較し、常時温度の高い第一系統と、常時温度の低い第二系統と、条件によって上下する第三系統と、に分類し、第一系統の戻り所内冷却水を復水熱交換器へ送水し、第二系統の戻り所内冷却水ラインは、復水熱交換器をバイパスさせ、第三系統の戻り所内冷却水ラインは、分枝を設け、一方のラインを復水熱交換器の高温側入口部に接続させ、他方のラインを復水熱交換器の高温側出口部に接続させ、予め定める期間のみ第三系統の戻り所内冷却水を復水熱交換器へ送水可能に制御するので、年間を通じて戻り所内冷却水で復水を加熱することができるとともに、第三系統の戻り所内冷却水の熱エネルギを有効に利用し、効率的に復水を加熱することができる。また、第三系統の戻り所内冷却水の復水熱交換器への送水の制御方法が簡単で、安価に本システムを構築することができる。
また本発明で、復水熱交換器への第三系統の戻り所内冷却水の送水は、第三系統の戻り所内冷却水ラインの分枝部に三方弁を設け、三方弁に制御装置を介して制御信号を送ることで行うので、簡単な構成で本システムを構築することができる。
また本発明で、第一系統の戻り所内冷却水は、タービン発電機用水素冷却器の冷却媒体と熱交換し温度を上昇させた所内冷却水であるので、タービン発電機用水素冷却器を備える設備に本復水加熱システムを適用することができる。
また本発明で、第二系統の戻り所内冷却水は、少なくとも励磁機冷却装置、固定子冷却水装置、タービン油冷却器、及び離相母線冷却器のいずれか1の冷却媒体と熱交換し温度を上昇させた所内冷却水であるので、少なくとも励磁機冷却装置、固定子冷却水装置、タービン油冷却器、及び離相母線冷却器のいずれか1を備える設備に本復水加熱システムを適用することができる。
また本発明で、第三系統の戻り所内冷却水は、ボイラ、タービン補機の軸受部を冷却し温度を上昇させた所内冷却水であるので、ボイラ、タービン補機である給水ポンプ、復水器などに海水を送る循環ポンプ、及びボイラへ空気を送る送風機を備える設備などに本復水加熱システムを適用することができる。
図1は、本発明の第一実施形態としての復水加熱システム1の構成を示すフロー図である。本復水加熱システム1は、各冷却器を冷却し温度の高くなった戻り所内冷却水、及び復水の温度を詳細に検討した結果、各冷却器を出た戻り所内冷却水の温度は一様ではなく、またこれらの温度は、復水の温度に比較して高い、又は低い、あるいは時期によって高くなったり低くなったりすることを見出し、復水の温度と戻り所内冷却水の温度との関係を利用した復水の加熱システムである。
本復水加熱システム1は、図示を省略した蒸気タービンから排出される排気蒸気を冷却凝縮させた復水を、各冷却器、冷却装置を冷却し温度の高くなった所内冷却水(戻り所内冷却水)で加熱するシステムであって、復水と戻り所内冷却水とで熱交換を行わせる復水熱交換器2、復水熱交換器2へ復水を送る復水供給ライン3、及び復水熱交換器2へ戻り所内冷却水を送る戻り所内冷却水ライン系統15、復水熱交換器2へ送る戻り所内冷却水を制御する制御装置50を主に構成される。
復水熱交換器2は、隔壁式の熱交換器であって、低温側に復水供給ライン3が、高温側に戻り所内冷却水ラインが接続される。復水供給ライン3は、図示を省略した復水器の出口部に配設された復水ポンプ5、復水ポンプ5と復水熱交換器2とを連結する管路6を含み、復水器の復水を復水熱交換器2へ送る。復水熱交換器2で熱交換し温度の高くなった復水は、管路7を通じて図示を省略した低温給水加熱器へ送られる。
戻り所内冷却水ライン系統15は、所内冷却水循環装置10の一部であって、各冷却器、冷却装置の出口部に配設される複数のラインを含む。所内冷却水とは、タービン発電機用水素冷却器25、固定子冷却水装置27、ボイラ、タービン補機30の軸受部などを冷却するための冷却水である。所内冷却水循環装置10は、冷却水を圧送する軸受冷却水ポンプ11、軸受冷却水ポンプ11から送られる軸受冷却水を冷却する軸受冷却水冷却器12を含み構成され、軸受冷却水冷却器12で温度を低下させた所内冷却水は、複数のライン18、19、20、21、22、23、24を介してタービン発電機用水素冷却器25など各冷却器、冷却装置25、26、27、28、29、30に送られる。ここで熱交換し温度の高くなった所内冷却水は、複数の戻り所内冷却水ライン32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42を通じて最終的に軸受冷却水ポンプ11に返送される。
本実施形態に示す復水加熱システム1も従来の復水熱交換器を有する復水加熱システムと同様、戻り所内冷却水ライン系統15を復水熱交換器2に連結し、戻り所内冷却水で復水を加熱し、温度を低下させた戻り所内冷却水を軸受冷却水ポンプ11に返送する点では同じであるが、戻り所内冷却水ライン系統15と復水熱交換器2との連結に、従来にない特徴を有する。
本実施形態に示す復水加熱システム1では、複数の戻り所内冷却水ライン32、33、34、35、36、38を温度レベルに応じて3つの系統に分類し、各系統毎にラインの連結先を変更している。戻り所内冷却水ラインのうち第一の系統は、発電機を冷却し温度の上昇した水素ガスを冷却するタービン発電機用水素冷却器25を通過した後の所内冷却水であって、年間を通じて復水の温度よりも高い温度を示す戻り所内冷却水の系統である。この系統の戻り所内冷却水ライン36は、戻り所内冷却水主管41を介して復水熱交換器2の高温側入口部43に接続する。
戻り所内冷却水ラインのうち第二の系統は、給水ポンプ、循環ポンプ、通風機などボイラ、タービン補機30の軸受部を通過した後の所内冷却水であって、年間を通じて復水の温度よりも低い温度を示す戻り所内冷却水の系統である。この系統の戻り所内冷却水ライン38は、戻り所内冷却水主管42を介して復水熱交換器2の高温側出口部44に接続する。
戻り所内冷却水ラインのうち第三の系統は、励磁機を冷却する励磁機冷却装置26、発電機の固定子を冷却する冷却水を冷却する固定子冷却装置27、タービンの軸受に使用される潤滑油を冷却するタービン油冷却器28、及び発電機から変圧器の間の導線を冷却する空気を冷却する離相母線冷却器29を通過した後の所内冷却水であって、1年間のうち所定の期間、たとえば8月〜9月の期間は、復水の温度よりも低く、その他の期間は復水の温度よりも高い温度を示す戻り所内冷却水の系統である。
この第三の系統の戻り所内冷却水ライン37は、4つの戻り所内冷却水ライン32、33、34、35を一つのライン37にまとめた後、このラインを2つのライン39、40に分枝させ、一方のライン39は、戻り所内冷却水主管41を介して復水熱交換器2の高温側入口部43に、他方のライン40は、戻り所内冷却水主管42を介して復水熱交換器2の高温側出口部44に接続する。表1、表2に戻り所内冷却水の各系統の温度の一例を示す。表1が冬季の温度、表2が夏季の温度である。
Figure 2007240049
Figure 2007240049
復水ポンプ5と復水熱交換器と2を連結するライン6の途中には、ライン6内の復水温度を検出する復水温度検出器8が配設されている。同様に、第三の系統の4つの戻り所内冷却水ライン32、33、34、35が一つにまとめられたライン37の途中にも、戻り所内冷却水温度を検出する戻り所内冷却水温度検出器45が配設されている。さらにライン37の一端には、制御装置50からの信号により流路を切替える三方弁46が取付けられ、三方弁46の一方の出口がライン39を介して戻り所内冷却水主管41に、三方弁46の他方の出口がライン40を介して戻り所内冷却水主管42に連結される。
復水温度検出器8、戻り所内冷却水温度検出器45及び三方弁46は、制御装置50と接続し、制御装置50は、三方弁46に制御信号を送る。制御装置50は、復水温度検出器8、戻り所内冷却水温度検出器45の温度データから復水の温度が戻り所内冷却水の温度と比べ低いと判断すると、ライン39を戻り所内冷却水が流れるように三方弁46を制御する。逆に、復水温度検出器8、戻り所内冷却水温度検出器45の温度データから復水の温度が戻り所内冷却水の温度と比べ高いと判断すると、ライン40を戻り所内冷却水が流れるように三方弁46を制御する。制御装置50としては、常用されている制御装置、例えばプログラマブルコントローラ、シーケンサ、分散制御システムなどを使用することができる。
以上のように構成される復水加熱システム1は、複数の戻り所内冷却水ライン32、33、3、35、36、38を温度レベルに応じて3つの系統に分類し、各々の系統に応じて連結先を変更しているので、戻り所内冷却水の持つ熱エネルギを有効に利用することができる。従来の復水熱交換器を有し戻り所内冷却水の熱エネルギを利用し、復水を加熱する復水加熱システムでは、複数の戻り所内冷却水ラインを一つのラインにまとめ、このラインを復水熱交換器と接続し、戻り所内冷却水で復水を加熱していため、復水の温度が戻り所内冷却水温度よりも高くなる8月〜9月の期間は、戻り所内冷却水の熱エネルギを利用することができなかった。さらに8月〜9月以外の期間であっても、温度の低い戻り所内冷却水と温度の高い戻り所内冷却水とが混合しているため、温度の低下は免れず、戻り所内冷却水の熱エネルギを効率的に利用しているとは言えなった。
これに対して本実施形態に示す復水加熱システム1は、複数の戻り所内冷却水ライン32、33、3、35、36、38を温度レベルに応じて3つの系統に分類し、年間を通じて復水の温度よりも高い温度を示す第一系統の戻り所内冷却水を復水熱交換器2に供給するので、1年中戻り所内冷却水の熱エネルギを利用して復水を加熱することができる。一方、年間を通じて復水の温度よりも低い温度を示す第二系統の所内冷却水は、復水熱交換器2をバイパスし、軸受冷却水ポンプ11に返送されるので、復水が冷却されることがなく、復水を効率的に加熱することができる。第一系統の戻り所内冷却水と第二系統の所内冷却水とを混合し、混合した後の戻り所内冷却水の温度が復水の温度よりも高い場合は、これら戻り所内冷却水を復水熱交換器2に導き、復水を加熱することができるが、第一系統の戻り所内冷却水のみで復水を加熱する方が効率的であることは言うに及ばない。
また本発明の復水加熱システム1は、1年間のうち特定の期間、例えば8月〜9月の期間は、復水の温度よりも低く、その他の期間は復水の温度よりも高い温度を示す第三系統の戻り所内冷却水の温度を検出し、復水の温度と比較し、戻り所内冷却水の温度が復水の温度よりも高いときは、戻り所内冷却水を復水熱交換器2へ導き、戻り所内冷却水の温度が復水の温度よりも低いときは、戻り所内冷却水を、復水熱交換器2をバイパスさせるので戻り所内冷却水の持つ熱エネルギをより有効に利用することができる。なお、本発明の復水加熱システム1は、第三系統の戻り所内冷却水の温度と復水の温度とを検出するので、必ずしも予め第三系統の戻り所内冷却水の温度と復水の温度の上下関係が判明している必要はない。
図2は、本発明の第二実施形態としての復水加熱システム60の構成を示すフロー図である。図1に示す復水加熱システム1と同一の部材に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図2に示す復水加熱システム60は、図1に示す復水加熱システム1とほぼ同じ構成から成るが、復水の温度を検出する復水温度検出器8、及び第三系統の戻り所内冷却水温度を検出する戻り所内冷却水温度検出器45を備えていない点が異なる。
第二実施形態に示す復水加熱システム60の制御装置65は、カレンダー機能を備え、このカレンダー機能を利用し、第三系統の戻り所内冷却水の供給先を制御する。制御装置65としては、常用されている制御装置、例えばプログラマブルコントローラ、シーケンサ、分散制御システムなどを使用することができる。制御装置65に、予め第三系統の戻り所内冷却水を復水熱交換器2に供給する期間、及び復水熱交換器2をバイパスさせる期間を入力しておく。第三系統の戻り所内冷却水を復水熱交換器2に供給する期間は、第三系統の戻り所内冷却水の温度が復水の温度を上回る期間である。これにより、戻り所内冷却水温度が復水の温度を上回る期間のみ、第三系統の戻り所内冷却水を復水の加熱に利用すること可能となり、効率的に復水を加熱することができる。
第二実施形態の復水加熱システム60は、第三系統の戻り所内冷却水の温度が復水の温度を上回るの時期が予め判明している場合に利用すること可能であり、これにより復水加熱システム60をより簡便に構築することができる。一般に火力発電所などの発電設備では、復水の温度、戻り所内冷却水の各年毎の温度は比較的安定しているので、第二実施形態の復水加熱システム60を適用することができる。なお、第三系統の戻り所内冷却水の温度が復水の温度を上回るの時期が明確でない場合は、第一実施形態の復水加熱システム1を使用すればよい。
図3は、本発明の第三実施形態としての復水加熱システム70の構成を示すフロー図である。図1、図2に示す復水加熱システム1、60と同一の部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図3に示す復水加熱システム70は、図1に示す復水加熱システム1とほぼ同じ構成から成るが、第三系統の戻り所内冷却水の戻りライン32、33、34、35が図1、及び図2に示す復水加熱システム1、60と異なり、一つのライン37にまとめられた後に三方弁46が配設されるのではなく、各冷却器、冷却装置26、27、28、29と連結する第三系統の戻り所内冷却水ライン32、33、34、35各々に三方弁81、82、83、84が配設されている。
さらに戻り所内冷却水ライン32、33、34、35には、戻り所内冷却水の温度を検出する戻り所内冷却水温度検出器71、72、73、74が配設されている。各三方弁81、82、83、84の出口部は、第一実施形態及び第二実施形態に示す復水加熱システム1、60と同様、一方の出口部がライン86、88、90、92を介して戻り所内冷却水主管41に、他方の出口部がライン87、89、91、93を介して戻り所内冷却水主管42に接続する。このように構成される復水加熱システム80の第三系統の戻り冷却水は、各戻り所内冷却水ライン32、33、34、35の各々の戻り所内冷却水温度と復水温度とが個別に比較され、戻り所内冷却水温度が復水の温度を上回る戻り所内冷却水のみ復水熱交換器2へ導かれる。
図1又は図2に示す復水加熱システム1、60では、第三系統の戻り所内冷却水ライン32、33、34、35を流れる戻り所内冷却水の温度がほぼ同じ温度であることに基づき、これらを一つのラインにまとめたものであるが、第三系統の戻り所内冷却水の温度が、戻り所内冷却水ライン32、33、34、35毎に異なり、復水の温度を上回る戻り所内冷却水、又は復水の温度を下回る戻り所内冷却水が混在するようなときは、第三実施形態の復水加熱システム70を採用することで、より効率的に戻り所内冷却水の熱エネルギーを利用することができる。
以上、実施形態を用いて説明したように、本発明の復水加熱システム1、60、70は、簡単な構成で年間を通じて戻り所内冷却水の熱エネルギーを利用し復水を加熱することができる。なお、実施形態に示した所内冷却水によって冷却される冷却器、冷却装置は、これらに限定されるものではなく、他の冷却器、冷却装置であってもよく、さらに他の冷却器、冷却装置が併設されていてもよい。
本発明の第一実施形態としての復水加熱システム1を示すフロー図である。 本発明の第二実施形態としての復水加熱システム60を示すフロー図である。 本発明の第三実施形態としての復水加熱システム70を示すフロー図である。
符号の説明
1 復水加熱システム
2 復水熱交換器
8 復水温度検出器
15 戻り所内冷却水ライン
25 タービン発電機用水素冷却器
26 励磁機冷却装置
27 固定子冷却水装置
28 タービン油冷却器
29 離相母線冷却器
30 ボイラ、タービン補機
36 第一系統戻り所内冷却水ライン
37 第三系統戻り所内冷却水ライン
38 第二系統戻り所内冷却水ライン
39 三方弁46の一方の出口部に連結する管路
40 三方弁46の他方の出口部に連結する管路
43 熱交換器高温側入口部
44 熱交換器高温側出口部
45 戻り所内冷却水温度検出器
46 三方弁
50 制御装置
60 復水加熱システム
65 制御装置
70 復水加熱システム
71 戻り所内冷却水温度検出器
72 戻り所内冷却水温度検出器
73 戻り所内冷却水温度検出器
74 戻り所内冷却水温度検出器
81 三方弁
82 三方弁
83 三方弁
84 三方弁

Claims (6)

  1. 蒸気タービンから排出される排気蒸気を冷却凝縮させた復水と、冷却器に送られ熱交換し温度が高くなった戻り所内冷却水とを復水熱交換器を介して熱交換させ、該復水を加熱する復水加熱システムにおいて、
    該戻り所内冷却水の系統を、該復水の温度と比較し、常時温度の高い第一系統と、常時温度の低い第二系統と、条件によって上下する第三系統と、に分類し、
    該第一系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、該第一系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水し、
    該第二系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、該第二系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器をバイパスさせ、
    該第三系統の戻り所内冷却水ラインは、分枝を設け、一方のラインを該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、他方のラインを該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、該第三系統の戻り所内冷却水の温度、及び復水の温度を検出し、該第三系統の戻り所内冷却水の温度が該復水の温度を上回るときのみ該第三系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水可能に制御することを特徴とする復水加熱システム。
  2. 蒸気タービンから排出される排気蒸気を冷却凝縮させた復水と、冷却器に送られ熱交換し温度が高くなった戻り所内冷却水とを復水熱交換器を介して熱交換させ、該復水を加熱する復水加熱システムにおいて、
    該戻り所内冷却水の系統を、該復水の温度と比較し、常時温度の高い第一系統と、常時温度の低い第二系統と、条件によって上下する第三系統と、に分類し、
    該第一系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、該第一系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水し、
    該第二系統の戻り所内冷却水ラインを、該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、該第二系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器をバイパスさせ、
    該第三系統の戻り所内冷却水ラインは、分枝を設け、一方のラインを該復水熱交換器の高温側入口部に接続し、他方のラインを該復水熱交換器の高温側出口部に接続し、予め定める期間のみ該第三系統の戻り所内冷却水を該復水熱交換器へ送水可能に制御することを特徴とする復水加熱システム。
  3. 前記復水熱交換器への前記第三系統の戻り所内冷却水の送水は、前記第三系統の戻り所内冷却水ラインの分枝部に三方弁を設け、該三方弁に制御装置を介して制御信号を送ることで行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の復水加熱システム。
  4. 前記第一系統の戻り所内冷却水は、タービン発電機用水素冷却器の冷却媒体と熱交換し温度を上昇させた所内冷却水であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の復水加熱システム。
  5. 前記第二系統の戻り所内冷却水は、少なくとも励磁機冷却装置、固定子冷却水装置、タービン油冷却器、及び離相母線冷却器のいずれか1の冷却媒体と熱交換し温度を上昇させた所内冷却水であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の復水加熱システム。
  6. 前記第三系統の戻り所内冷却水は、ボイラ、タービン補機の軸受部を冷却し温度を上昇させた所内冷却水であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の復水加熱システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009156554A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Chugoku Electric Power Co Inc:The 補機冷却装置における冷却水冷却器の漏洩検査方法
JP2012104574A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Chugoku Electric Power Co Inc:The 変圧器及び変圧器の冷却方法
JP2013217615A (ja) * 2012-04-11 2013-10-24 Toshiba Corp 蒸気タービンプラント

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