JP2007238793A - 高分子の劣化防止剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱、酸化、紫外線などによる劣化抑制に有効であり、それが少量添加によって発現され、多種の高分子に適用でき、さらに他の充填剤の添加を妨げない劣化防止剤の提供する。
【解決手段】外径が0.5〜120nmであって、ラマン分光で測定される1580cm−1のシグナル(I)に対する1350cm−1のシグナル(I)の強度比I/Iが0.2以下である微細炭素繊維からなる劣化防止剤である。
【選択図】図2

Description

本発明は高分子の改質、混練、成形加工などの加熱に伴う劣化の防止剤およびこれを用いた高分子の劣化防止方法に関する。本発明は、さらに、自然酸化や光劣化などを引き起こす環境下での耐性を向上させるための添加剤として有用である劣化防止剤およびこれを用いた高分子の劣化防止方法に関する。
従来、高分子の改質、混練、成形加工などの加熱に伴う劣化、あるいは自然酸化や光劣化などを引き起こす環境下での耐性を向上させるために各種の劣化防止剤を高分子に添加することが広く行なわれている。
例えば、特許文献1および2には、ポリエチレン、環状オレフィン重合体の熱劣化を避けるべくフェノール系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤を併用することが開示されてある。
しかしながら、一般に、ポリエチレンは自然酸化耐性が低く、上記酸化剤を比較的多量に用いる。従ってこれら防止剤の混練により所望高分子の機械物性が損なわれることがある。
また、特許文献3には、マレイミド・オレフィン共重合体ベースの光学材料にフェノール系酸化防止剤とリン酸系酸化防止剤を併用し、透明性を維持しつつ熱劣化を防止する技術が開示されている。
この方法は、加熱加工時に発生する熱劣化による着色には有効であるが、自然酸化や紫外線などの環境下での機械特性や熱特性の劣化には効果が低い。
また、特許文献4には、塩基性ヒンダードアミンを用い高分子の熱分解に伴うラジカルを捕捉し、劣化を抑制する技術が開示されている。
この劣化防止剤は、アミンに安定なポリオレフィン、ポリスチレンには有用であるが、一方で、エステル、アミド、ウレタン、エーテル、ケト基、アセタールなどのアミン反応性高分子に対しては逆に劣化させる働きがある。さらにケイ素化合物、金属酸化物などにより効果が損なわれ、これら無機フィラーとの併用は困難である。
特許文献5には、水酸化マグネシウムを9〜83%、樹脂に混練し酸化や熱劣化を防止する技術が開示されている。
しかしながら、水酸化マグネシウムは主として難燃機構による熱劣化防止作用を示し、ラジカル生成を伴う高分子の熱分解、紫外線分解機構には効果をほとんど示さない。
また、例えば、特許文献6および7に開示されるように、鋼材などの防食被覆層として用いられるポリオレフィン系組成物において、フェノール系、ヒンダードフェノール系、イオウ系などの酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノール系、芳香族アミン系などの紫外線吸収剤およびカーボンブラックを併用して添加する技術が開示されている。
しかしながら、この技術において用いられるカーボンブラックは、その色調による紫外線遮蔽効果によって耐候性をポリオレフィン系樹脂に与えるものの、熱劣化、酸化防止効果は期待できるものではないため、前記したような酸化防止剤を併用する必要があり、また、所期の効果を得るためには比較的多量の添加量を必要とするため、高分子組成物が黒色のものとなり、その用途が限定されてしまうものであった。
さらに、特許文献8には、添加剤添加技術ではないが、加工時に溶融樹脂のせん断速度を制御し、自己発熱を低減させることで熱劣化を防ぐ技術が開示されている。
しかしながら、この技術は、例えば、スーパーエンジニリングプラスチックなどの高溶融温度下での成形が必要とされる場合には適用できない。また、この技術は熱可塑性プラスチックのみに適用でき、熱硬化性樹脂や高分子ラッカー等には不適当である。
特開2005−74711号公報 特開2002−179875号公報 特開2005−47969号公報 特開2004−106513号公報 特開2001−312925号公報 特公昭63−60712号公報 特開平6−198805号公報 特開2005−22195号公報
従って、本発明は、上記したような背景技術における問題点に鑑み、用途に応じた所望の高分子材料を用いるにあたって、その高分子の本来有する特性を活かしつつ、劣化耐性を向上させる劣化防止剤を提供することにある。すなわち熱、酸化、紫外線などによる劣化抑制に有効であり、それが少量添加によって発現され、多種の高分子に適用でき、さらに他の充填剤の添加を妨げない劣化防止剤の提供を目的とする。
上記課題を解決する本発明は、外径が0.5〜120nmであって、ラマン分光で測定される1580cm−1のシグナル(I)に対する1350cm−1のシグナル(I)の強度比I/Iが0.2以下である微細炭素繊維からなる高分子の劣化防止剤である。
本発明はまた、外径が0.5〜120nmであって、ラマン分光で測定される1580cm−1のシグナル(I)に対する1350cm−1のシグナル(I)の強度比I/Iが0.2以下である微細炭素繊維を高分子に添加することを特徴とする高分子の劣化防止方法である。
本発明の劣化防止剤は高分子に少量を添加することで、添加方法に依存せず熱、空気酸化、紫外線、環境などの劣化要因に対して耐性を与える。また、この効果は本発明の微細炭素繊維により単独に発現されるため、多くの種類の高分子に適用でき、他の添加剤の使用を妨げない。従って所望の高分子に劣化防止を付与することでその利用範囲を拡大することが可能となる。
以下、本発明を具体的な実施の形態に基づき詳細に説明する。
<劣化防止剤>
本発明に係る劣化防止剤たる微細炭素繊維は、単層、もしくは多層構造を有しており、その外径は0.5〜120nmの範囲、より好ましくは、0.6〜100nmの範囲のものである。
さらに、この微細炭素繊維は表面に不対電子が存在しており、空気中の水分、酸素、もしくは環境中の有機物で容易に失活されない安定不対電子を有している。この安定性は微細炭素繊維を構成グラフェンシートの高い結晶性により発現される。
一般に、カーボンナノチューブに代表される微細炭素繊維は、従来、その表面に安定に不対電子が存在していなものと考えられていた。本発明者らは、鋭意研究の結果、微細炭素繊維を構成するグラフェンシートが結晶性が高く欠陥の少ないものである場合には、安定した不対電子が存在するものであることを見出した。
すなわち、この安定性は、微細炭素繊維を構成するグラフェンシートの高い結晶性により発現される。この結晶性はラマン分光で観測される1580cm−1のシグナルに対する1350cm−1のシグナルの強度比(I/I比)によって定量され、その値は0.2以下、より好ましくは0.1以下でなければならない。この場合、不対電子は結晶性の高いグラフェンシート上を非局在安定化されるが、この値を超えた場合は、グラフェンシートに存在する欠陥が多く、その部分で不対電子は局在化し、空気中の水分、酸素、もしくは環境中の有機物と反応し失活しやすくなる。このような安定不対電子の存在は、電子スピン共鳴装置などで炭素ラジカルに帰属される共鳴線が観測されることで容易に証明される。
一般に高分子は改質、混練、成形加工時などの加熱、酸素酸化、紫外線照射によりホモリシスし、ラジカルを生成しながら分解、低分子量化し、劣化する。従ってこのラジカルを捕捉、失活させることで高分子の劣化を抑制することができる。ここで、上記したような本発明に係る微細炭素繊維に存在するラジカル(不対電子)は、自然環境化では安定であるが、高分子の分解に伴うラジカルに対しては高い反応性を有し、即時にそれを捕捉、失活させる活性を有していることが明らかとなった。さらに本微細炭素繊維は前述の如く高いラジカル安定性を有するため、高分子の分解で生成したラジカルと容易に付加し、新たにラジカルをグラフェンシート状に存在させ、それが高分子ラジカルの捕捉・失活に貢献するといったサイクルが生じる。従ってグラフェンシート全体がラジカルの生成・捕捉サイトとなり、必然的に効率が向上する。
本発明において用いられる微細炭素繊維としては、上述したように、外径が0.5〜120nm、I/I比が、0.2以下であるものであれば、特に限定されることなく各種のものを用いることができる。
より具体的には、微細炭素繊維としては、例えば、一枚のグラフェンシートが筒状に丸まってできる直径数nm程度の単層カーボンナノチューブや、筒状のグラフェンシートが軸直角方向に積層した多層カーボンナノチューブ(多壁カーボンナノチューブ)、単層カーボンナノチューブの端部が円錐状で閉じたカーボンナノホーン、このカーボンナノホーンが直径100nm程度の球状の集合体となったカーボンナノホーン集合体等を例示することができる。さらに、炭素の六員環配列構造を有するカーボンオニオン等や、炭素の六員環配列構造中に五員環が導入されたフラーレンやナノカプセル等が包含される。なお、本発明においてこれらの微細炭素繊維は、上記したような種類の単独体とすることも、あるいは、2種以上の混合体とすることも可能である。
さらに、微細炭素繊維は、必要に応じ、粉砕処理を施されたものであっても良い。
本発明に係る劣化防止剤は、その表面に存在するラジカルによって、極微量の添加量にあっても、高分子の分解時に発生するラジカルに対し捕捉作用を示し、高分子の改質を図ることのできるものであることから、その繊維長、アスペクト比といった繊維的特性としては、比較的自由度が高く、高分子中に均一に分散され得ることのできるものであれば良い。従って、微細炭素繊維のアスペクト比(粉砕処理されたものである場合には粉砕後の値)としては、特に限定されるものではないが、例えば、5〜5,000程度のもの、より好ましくは50〜1,000程度のものであることが、高分子中への分散という観点から望ましい。
これらの微細炭素繊維のうち、特に、筒状のグラフェンシートが軸直交断面が多角形状であるカーボンナノチューブを用いることが好ましい。カーボンナノチューブの軸直交断面が多角形状であることは、2500℃以上の温度にて熱処理を施すことに起因するものであるが、この熱処理により、カーボンナノチューブを繊維方向および積層方向の両方において緻密で欠陥の少ないものとし、表面に不対電子を安定に有するものとすることができる。
さらに、微細炭素繊維としては、以下に詳述するような所定構造を有する3次元ネットワーク状の炭素繊維構造体を用いることが好ましい。
本発明において好ましく用いられるこの炭素繊維構造体は、好ましくは外径15〜100nmの炭素繊維から構成される3次元ネットワーク状の炭素繊維構造体であって、前記炭素繊維構造体は、前記炭素繊維が複数延出する態様で、当該炭素繊維を互いに結合する粒状部を有している。
炭素繊維構造体を構成する炭素繊維の外径を、好ましくは15〜100nmの範囲のものとするのは、この範囲の場合に上記したように、炭素繊維の断面が多角形状となり、結晶性が高まるとともに、劣化防止剤として添加された高分子中での当該微細炭素繊維の分散性を高めることができるためである。
なお、2400℃以上でアニール処理すると、積層したグラフェンシートの面間隔が狭まり真密度が1.89g/cmから2.1g/cmに増加するとともに、炭素繊維の軸直交断面が多角形状となり、この構造の炭素繊維は、積層方向および炭素繊維を構成する筒状のグラフェンシートの面方向の両方において緻密で欠陥の少ないものとなる。
そして本発明において好ましく用いられる上記炭素繊維構造体においては、このような所定外径を有する微細炭素繊維が3次元ネットワーク状に存在するが、これら炭素繊維は、当該炭素繊維の成長過程において形成された粒状部において互いに結合され、該粒状部から前記炭素繊維が複数延出する形状を呈しているものである。このように、微細炭素繊維同士が単に絡合しているものではなく、粒状部において相互に強固に結合されているものであることから、高分子中に配した場合に当該構造体が炭素繊維単体として分散されることなく、嵩高な構造体のままマトリックス中に分散配合されることができる。
当該粒状部は、上述するように炭素繊維の成長過程において形成されるものであるため、当該粒状部における炭素間結合は十分に発達したものとなり、正確には明らかではないが、sp結合およびsp結合の混合状態を含むと思われる。そして、生成後(後述する第一中間体および第二中間体)においては、粒状部と繊維部とが、炭素原子からなるパッチ状のシート片を貼り合せたような構造をもって連続しており、その後の高温熱処理後においては、図3(a)及び(b)に示されるように、粒状部を構成するグラフェン層の少なくとも一部は、当該粒状部より延出する微細炭素繊維を構成するグラフェン層に連続するものとなる。本発明に係る炭素繊維構造体において、粒状部と微細炭素繊維との間は、上記したような粒状部を構成するグラフェン層が微細炭素繊維を構成するグラフェン層と連続していることに象徴されるように、炭素結晶構造的な結合によって(少なくともその一部が)繋がっているものであって、これによって粒状部と微細炭素繊維との間の強固な結合が形成されているものである。
なお、本願明細書において、粒状部から炭素繊維が「延出する」するとは、粒状部と炭素繊維とが他の結着剤(炭素質のものを含む)によって、単に見かけ上で繋がっているような状態をさすものではなく、上記したように炭素結晶構造的な結合によって繋がっている状態を主として意味するものである。
さらに、特に限定されるわけではないが、この粒状部の粒径は、図3に示すように、前記微細炭素繊維の外径よりも大きいことが望ましい。具体的には、例えば、前記微細炭素繊維の外径の好ましくは1.3〜250倍、より好ましくは1.5〜100倍、さらに好ましくは2.0〜25倍である。なお、前記値は平均値である。なお、本明細書でいう「粒状部の粒径」とは、炭素繊維相互の結合点である粒状部を1つの粒子とみなして測定した値である。
また、本発明において好ましく用いられる炭素繊維構造体は、面積基準の円相当平均径が50〜100μm、より好ましくは60〜90μm程度程度であることが望ましい。ここで面積基準の円相当平均径とは、炭素繊維構造体の外形を電子顕微鏡などを用いて撮影し、この撮影画像において、各炭素繊維構造体の輪郭を、適当な画像解析ソフトウェア、例えばWinRoof(商品名、三谷商事株式会社製)を用いてなぞり、輪郭内の面積を求め、各繊維構造体の円相当径を計算し、これを平均化したものである。
この円相当平均径は、当該炭素繊維構造体からなる本発明に係る劣化防止剤が高分子中に配合された場合における当該劣化防止剤(炭素繊維構造体)の最長の長さを決める要因となるものであり、概して、高分子ないしそのモノマー組成物あるいは高分子溶液中へ配合する際に大きな粘度上昇が起こらず、混合分散性が良好であるという点より、円相当平均径が50〜100μmであることが好ましい。
さらに、本発明において好ましく用いられる炭素繊維構造体は、上記したように、3次元ネットワーク状に存在する炭素繊維が粒状部において互いに結合され、該粒状部から前記炭素繊維が複数延出する形状を呈しており、このため当該構造体は炭素繊維が疎に存在した嵩高な構造を有するが、具体的には、例えば、その嵩密度が0.0001〜0.05g/cm、より好ましくは0.001〜0.02g/cmであることが望ましい。
本発明において好適に用いられる前記炭素繊維構造体は、特に限定されるものではないが、例えば、次のようにして調製することができる。
基本的には、遷移金属超微粒子を触媒として炭化水素等の有機化合物をCVD法で化学熱分解して繊維構造体(以下、中間体という)を得、これをさらに高温熱処理する。
原料有機化合物としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素、一酸化炭素(CO)、エタノール等のアルコール類などが使用できる。特に限定されるわけではないが、本発明に係る繊維構造体を得る上においては、炭素源として、分解温度の異なる少なくとも2つ以上の炭素化合物を用いることが好ましい。なお、本明細書において述べる「少なくとも2つ以上の炭素化合物」とは、必ずしも原料有機化合物として2種以上のものを使用するというものではなく、原料有機化合物としては1種のものを使用した場合であっても、繊維構造体の合成反応過程において、例えば、トルエンやキシレンの水素脱アルキル化(hydrodealkylation)などのような反応を生じて、その後の熱分解反応系においては分解温度の異なる2つ以上の炭素化合物となっているような態様も含むものである。
なお、熱分解反応系において炭素源としてこのように2種以上の炭素化合物を存在させた場合、それぞれの炭素化合物の分解温度は、炭素化合物の種類のみでなく、原料ガス中の各炭素化合物のガス分圧ないしモル比によっても変動するものであるため、原料ガス中における2種以上の炭素化合物の組成比を調整することにより、炭素化合物として比較的多くの組み合わせを用いることができる。
例えば、メタン、エタン、プロパン類、ブタン類、ペンタン類、へキサン類、ヘプタン類、シクロプロパン、シクロヘキサンなどといったアルカンないしシクロアルカン、特に炭素数1〜7程度のアルカン;エチレン、プロピレン、ブチレン類、ペンテン類、ヘプテン類、シクロペンテンなどといったアルケンないしシクロオレフィン、特に炭素数1〜7程度のアルケン;アセチレン、プロピン等のアルキン、特に炭素数1〜7程度のアルキン;ベンゼン、トルエン、スチレン、キシレン、ナフタレン、メチルナフタレン、インデン、フェナントレン等の芳香族ないし複素芳香族炭化水素、特に炭素数6〜18程度の芳香族ないし複素芳香族炭化水素、メタノール、エタノール等のアルコール類、特に炭素数1〜7程度のアルコール類;その他、一酸化炭素、ケトン類、エーテル類等の中から選択した2種以上の炭素化合物を、所期の熱分解反応温度域において異なる分解温度を発揮できるようにガス分圧を調整し、組み合わせて用いること、および/または、所定の温度領域における滞留時間を調整することで可能であり、その混合比を最適化することで効率よく本発明に係る炭素繊維構造体を製造することができる。
なお、雰囲気ガスには、アルゴン、ヘリウム、キセノン等の不活性ガスや水素を用いることができる。
また、触媒としては、鉄、コバルト、モリブデンなどの遷移金属あるいはフェロセン、酢酸金属塩などの遷移金属化合物と硫黄あるいはチオフェン、硫化鉄などの硫黄化合物の混合物を使用する。
後述する第一中間体の合成は、通常行われている炭化水素等のCVD法を用い、原料となる炭化水素および触媒の混合液を蒸発させ、水素ガス等をキャリアガスとして反応炉内に導入し、800〜1300℃の温度で熱分解する。これにより、外径が15〜100nmの繊維相互が、前記触媒の粒子を核として成長した粒状体によって結合した疎な三次元構造を有する炭素繊維構造体(中間体)が複数集まった数cmから数十センチの大きさの集合体を合成する。
原料となる炭化水素の熱分解反応は、主として触媒粒子ないしこれを核として成長した粒状体表面において生じ、分解によって生じた炭素の再結晶化が当該触媒粒子ないし粒状体より一定方向に進むことで、繊維状に成長する。しかしながら、本発明に係る炭素繊維構造体を得る上においては、このような熱分解速度と成長速度とのバランスを意図的に変化させる、例えば上記したように炭素源として分解温度の異なる少なくとも2つ以上の炭素化合物を用いることで、一次元的方向にのみ炭素物質を成長させることなく、粒状体を中心として三次元的に炭素物質を成長させる。もちろん、このような三次元的な炭素繊維の成長は、熱分解速度と成長速度とのバランスにのみ依存するものではなく、触媒粒子の結晶面選択性、反応炉内における滞留時間、炉内温度分布等によっても影響を受け、また、前記熱分解反応と成長速度とのバランスは、上記したような炭素源の種類のみならず、反応温度およびガス温度等によっても影響受けるが、概して、上記したような熱分解速度よりも成長速度の方が速いと、炭素物質は繊維状に成長し、一方、成長速度よりも熱分解速度の方が速いと、炭素物質は触媒粒子の周面方向に成長する。従って、熱分解速度と成長速度とのバランスを意図的に変化させることで、上記したような炭素物質の成長方向を一定方向とすることなく、制御下に多方向として、本発明に係るような三次元構造を形成することができるものである。なお、生成する中間体において、繊維相互が粒状体により結合された前記したような三次元構造を容易に形成する上では、触媒等の組成、反応炉内における滞留時間、反応温度、およびガス温度等を最適化することが望ましい。
このようにして、触媒および炭化水素の混合ガスを800〜1300℃の範囲の一定温度で加熱生成して得られた第一中間体は、炭素原子からなるパッチ状のシート片を貼り合わせたような(生焼け状態の、不完全な)構造を有し、ラマン分光分析をすると、Dバンドが非常に大きく、欠陥が多い。また、生成した中間体は、未反応原料、非繊維状炭化物、タール分および触媒金属を含んでいる。
従って、このような中間体からこれら残留物を除去し、欠陥が少ない所期の炭素繊維構造体を得るために、適切な方法で2400〜3000℃にて高温熱処理する。
すなわち、例えば、この第一中間体を800〜1200℃で加熱して未反応原料やタール分などの揮発分を除去した後、2400〜3000℃の高温でアニール処理することによって所期の構造体を調製し、同時に繊維に含まれる触媒金属を蒸発させて除去する。なお、この際、物質構造を保護するために不活性ガス雰囲気中に還元ガスや微量の一酸化炭素ガスを添加してもよい。
前記中間体を2400〜3000℃の範囲の温度でアニール処理すると、炭素原子からなるパッチ状のシート片は、それぞれ結合して複数のグラフェンシート状の層を形成する。
また、このような高温熱処理前もしくは処理後において、炭素繊維構造体の円相当平均径を数cmに解砕処理する工程と、解砕処理された炭素繊維構造体の円相当平均径を50〜100μmに粉砕処理する工程とを経ることで、所望の円相当平均径を有する炭素繊維構造体を得る。なお、解砕処理を経ることなく、粉砕処理を行っても良い。また、本発明に係る炭素繊維構造体を複数有する集合体を、使いやすい形、大きさ、嵩密度に造粒する処理を行っても良い。
<高分子の劣化防止方法>
上述した微細炭素繊維からなる本発明に係る劣化防止剤は、高分子材料に多様な方法にて複合化される。
最も容易な複合化は高分子溶液に上記微細炭素繊維を混合、撹拌することである。このようにして得られた複合体は塗布、流延後、溶媒を溜去し薄膜、フィルム、板などに成型加工される。このような方法で好適に複合化できる高分子としては、例えば、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル系高分子、ポリスチレンなどのスチレン系高分子、ポリウレタン、ポリカーボネートなどの溶媒可溶性高分子が挙げられる。
単量体とこの微細炭素繊維を混合し、適宜重合触媒存在下にて重合させることでも本発明の耐熱性高分子が得られる。この重合の際、用いる単量体により溶媒の有無、種類が選択される。例えば、ビニルベンジルエーテルのジエチルエーテル溶液に、微細炭素繊維と単量体に対し2重量%のヨウ化水素/ヨウ素錯体を加え、−20〜0℃にて6時間撹拌することで目的の複合体が得られる。
なお、本発明に係る微細炭素繊維は、上述したようにラジカル捕捉作用を発揮するものであるため、高分子を得るための重合方法として、ラジカル重合法を用いる系においては、当該微細炭素繊維によって、重合反応が遅延化ないし阻害される虞れがあるため、この添加方法はあまり適当でない。
このような方法で好適に複合化できる高分子として、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル系高分子、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系高分子、ポリスチレンなどのスチレン系高分子、ポリウレタン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエーテル、ポリビニルエーテル、シリコーン樹脂、ポリエステル、ポリアミド、などが挙げられる。
さらに、本発明に係る微細炭素繊維を溶融高分子に混練し複合化させることができる。例えばポリカーボネートのペレットと表面修飾された微細炭素繊維を予め所望の比率にてドライブレンドし、この混合物をニ軸エクストルーダーで例えば300〜350℃にて混練することで劣化防止機能を供えた複合体が得られる。混練の場合、本微細炭素繊維は既に熱劣化を抑制する機能を発現している。このような方法で好適に複合化できる高分子として、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル系高分子、ポリスチレンなどのスチレン系高分子、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリビニルエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイドなどが挙げられる。
また、本発明に係る高分子の劣化防止方法において、高分子に対する本発明に係る劣化防止剤の添加量としては、高分子の種類等によっても左右されるため、一概には規定できないが、前述したような劣化防止作用を発揮する上での機構から、本発明の微細炭素繊維の添加量は極めて少量でも劣化防止に有効である。例えば、高分子100質量部(高分子化合物そのものの質量であって、溶剤等の揮発成分を含む質量ではない)に対し、劣化防止剤(すなわち、微細炭素繊維)を0.001質量%以上、好ましくは0.001質量%以上〜5質量%、より好ましくは0.001質量%以上、0.1質量%未満程度配合することが望ましい。なお、添加量が多くなっても、当然に高分子に対する劣化防止作用は発揮されるが、必要以上にその添加量が増加しても、得られる劣化防止効果が向上するものではないので、少量の添加で十分である。
なお、本発明に係る細炭素繊維は、ラジカル保有物質以外のほとんどの物質に対し不活性であるため、必要に応じ酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、機械強度強化剤、顔料、染料などの充填剤が併用可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例と比較例で得られた高分子複合体の物性は以下に示す方法に従って測定した。
<電子スピン共鳴分光>
日本電子社製JES−FA100を用い外部磁場0.5T、室温下にて測定した。
<ラマン分光>
堀場ジョバンイボン製LabRam800を用い、アルゴンレーザーの514nmの波長を用いて測定した。
<数平均分子量>
本発明により得られた複合体を0.02wt%の溶液に調製し、ろ別により微細炭素繊維を除去し、TOSOH製カラム、model TSK−GEL GMHHR−H(S)HとRI検出器、を備えた(株)センシュー科学製GPC装置、model SSC−7100を用い、流量1mL/min、温度 室温〜140℃にて測定した。得られたクロマトグラムを標準ポリスチレン換算し、分子量を求めた。
<熱質量天秤>
マックサイエンス社製 TG−DTA 2000Sを用いてアルゴン雰囲気下、5℃/分の昇温で得られた質量減少曲線から求めた。
<耐環境試験>
500Wのサンシャインアークランプを備えたウエザーメーターで相対湿度90%、40℃にて2000時間保持した。
合成例1
CVD法によって、トルエンを原料として炭素繊維構造体を合成した。
触媒としてフェロセン及びチオフェンの混合物を使用し、水素ガスの還元雰囲気で行った。トルエン、触媒を水素ガスとともに380℃に加熱し、生成炉に供給し、1250℃で熱分解して、炭素繊維構造体(第一中間体)を得た。
上記のようにして合成された中間体を窒素中で900℃で焼成して、タールなどの炭化水素を分離し、第二中間体を得た。さらにこの第二中間体をアルゴン中で2600℃で高温熱処理し、得られた炭素繊維構造体の集合体を気流粉砕機にて粉砕し、本発明において用いられる微細炭素繊維を得た。
得られた微細炭素繊維を上述する方法に従ってラマン分光分析にかけ、その結果よりI/I比を求めたところ、0.15であった。また、電子スピン共鳴分光を上述する方法に従って調べた結果を図1に示す。図1に示すように、得られたデータには、炭素ラジカルに帰属される共鳴線が確認され、合成されたI/I比0.15の微細炭素繊維が不対電子を有するものであることが示された。
実施例1
合成例1で得られたI/I比が0.15の微細炭素繊維20mgとポリプロピレン(PP)のペレット1Kgを予め乾燥状態で混合し、この混合物をニ軸回転式混練機により230℃にて所望の時間溶融混練した。
得られた複合体の熱質量曲線を図2に示す。図2に示されるように、純粋ポリプロピレン(未溶混練)と比較し、本発明の劣化防止剤を含まないPPの熱質量減少は混練時間と共に顕著になるが、得られた複合体のそれはほとんど変化しなかった。また、表1は、得られた複合体の数平均分子量測定結果を示すものであるが、この結果から純粋ポリプロピレンと比較し、本発明の劣化防止剤を含まないPPの分子量減少は混練時間と共に顕著になるが、得られた複合体のそれはほとんど変化しなかった。従って、本発明の微細炭素繊維からなる劣化防止剤は熱による高分子分解を抑制していることが明らかになった。
実施例2
合成例1で得られた微細炭素繊維を、キシリレンジイソシアネートとシクロヘキサンジメタノールからなるポリウレタン(PU)の0.2%メチルエチルケトン溶液にポリウレタン固形分に対し100ppm添加し、石英ガラスに0.2mmの膜厚に塗布した。乾燥後得られた塗膜に高圧水銀ランプにて紫外線を500J照射した。表2に示した照射前後の数平均分子量から本発明の微細炭素繊維からなる劣化防止剤は光による高分子分解を抑制していることが明らかになった。
実施例3
合成例1で得られた微細炭素繊維を、テレフタル酸無水物とp−ジアミノベンゼンからなるポリアミック酸に400ppm添加し、石英ガラス基板に0.2mmの膜厚に塗布した。180℃にて4時間硬化させた後、耐環境試験を実施した。試験後、本発明の劣化防止剤を含まないポリイミド(PI)はクラックにより膜を維持できない状態であった。表3に示す試験前後における5%質量減少温度から本発明の微細炭素繊維からなる劣化防止剤は環境下での高分子分解を抑制していることが明らかになった。
実施例4
ポリ(トリメチルシリルプロピン)(PTMSP)の1%トルエン溶液に高分子固形分に対して、合成例1で得られた微細炭素繊維を200ppm混合し、流延・乾燥により0.1mmの膜厚のフィルムを得た。このフィルムを酸素/窒素=80/20(v/v)の雰囲気にて室温にて500時間静置し、続けて低圧水銀灯にて193nmの波長の紫外線を500J照射した。表4に示した本処理前後の数平均分子量から本発明の微細炭素繊維からなる劣化防止剤は、酸素酸化、オゾン酸化、さらには紫外線よる高分子劣化を抑制していることが明らかになった。
実施例5
合成例1で得られた微細炭素繊維2g、4−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.05g、およびポリカーボネート(PC)100 gをトルエン1.2Lに室温にて撹拌、溶解し、得られた分散液を流延・乾燥させ0.2mmの膜厚のフィルムを得た。このフィルムを実施例3と同様に耐環境試験を実施した。試験後、本発明の劣化防止剤を含まないPCはクラックにより膜を維持できない状態であった。表5に示す試験前後における5%質量減少温度から本発明の微細炭素繊維からなる劣化防止剤は環境下での高分子分解を抑制していることが明らかになった。
比較例1
PC 100gのトルエン溶液にハイドロキノンモノメチルエーテル0.5gを均質・混合し、流延・乾燥させて得られた0.1mmのフィルムに実施例4と同様の試験を実施した。試験後、このフィルムは回収量が15%であり、酸素酸化、オゾン酸化、さらには紫外線より分解・消失した。
比較例2
ポリスチレン100g(数平均分子量 1,460,000)にトリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート0.5gをニ軸混練機にて50分混練した。得られた複合体は187,000の数平均分子量を有し、混練した酸化防止剤は十分な耐熱酸化能を発現していないことが明らかになった。
合成例1において得られた微細炭素繊維の炭素繊維構造体の電子スピン共鳴分光スペクトルチャートである。 本発明に係る劣化防止剤をポリプロピレンに添加して得られた複合体の熱質量曲線を、純粋ポリプロピレンと比較して示すグラフである。 (a)(b)繊維構造体のTEM写真である。

Claims (6)

  1. 外径が0.5〜120nmであって、ラマン分光で測定される1580cm−1のシグナル(I)に対する1350cm−1のシグナル(I)の強度比I/Iが0.2以下である微細炭素繊維からなる高分子の劣化防止剤。
  2. 高分子に対する微細炭素繊維の添加量が0.001〜5質量%である、請求項1記載の高分子劣化剤。
  3. 高分子に対する微細炭素繊維の添加量が0.001質量%以上、0.1質量%未満である、請求項1又は2記載の高分子劣化剤。
  4. 外径が0.5〜120nmであって、ラマン分光で測定される1580cm−1のシグナル(I)に対する1350cm−1のシグナル(I)の強度比I/Iが0.2以下である微細炭素繊維を高分子に添加することを特徴とする高分子の劣化防止方法。
  5. 高分子に対する微細炭素繊維の添加量が0.001〜5質量%である、請求項4記載の高分子の劣化防止方法。
  6. 高分子に対する微細炭素繊維の添加量が0.001質量%以上、0.1質量%未満である、請求項4又は5記載の高分子の劣化防止方法。
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