JP2007238003A - 乗員保護装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者のシートベルト装着の有無に対応して荷重吸収手段の荷重吸収状態を変更させる乗員保護装置を安価に提供すること。
【解決手段】ステアリングホイール13に車両前方へ荷重が加えられたときのステアリングコラム1に変位に伴い荷重を吸収する第1荷重吸収部21および第2荷重吸収部22を設け、第2荷重吸収部22は、非荷重吸収状態と荷重吸収状態とに切換可能に形成し、ニーパッド31への運転者の下肢からの入力時に、第2荷重吸収部22を非荷重吸収状態から荷重吸収状態へ切り換えて、下肢からの非入力時の通常吸収可能荷重に比べて吸収可能な荷重を増大させる切換シャフト5を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】ステアリングホイール13に車両前方へ荷重が加えられたときのステアリングコラム1に変位に伴い荷重を吸収する第1荷重吸収部21および第2荷重吸収部22を設け、第2荷重吸収部22は、非荷重吸収状態と荷重吸収状態とに切換可能に形成し、ニーパッド31への運転者の下肢からの入力時に、第2荷重吸収部22を非荷重吸収状態から荷重吸収状態へ切り換えて、下肢からの非入力時の通常吸収可能荷重に比べて吸収可能な荷重を増大させる切換シャフト5を設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、運転者がステアリングホイールに接触した際のステアリングコラムへの荷重を吸収する乗員保護装置に関し、特に、シートベルトの装着の有無に応じて荷重吸収特性を変更する技術に関する。
従来、車両の前面衝突により運転者がステアリングホイールへ衝突した際に、ステアリングコラムの変位により荷重吸収を行うコラプシブル機構などの荷重吸収手段を備えた乗員保護装置が知られている。
さらに、このような乗員保護装置において、シートベルトの装着の有無に応じて荷重の吸収特性を変更する乗員保護装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の乗員保護装置は、自車両と先行車両との距離の減少率と速度などに基づいて車両の衝突を予測する予測手段と、この予測手段による衝突予測時に、乗員保護装置または運転者用シートを移動させる移動手段と、を備えている。
そして、この従来の乗員保護装置では、運転者のシートベルト装着の有無に応じ、乗員保護装置または運転者用シートを、運転者の移動に応じた適正な位置に移動させ、ステアリングコラムの変形に伴う荷重吸収効果を引き出すことができる。
特開2004−122856号公報
しかしながら、上述の従来の乗員保護装置にあっては、衝突を検出するための距離センサや車速センサなどのセンサおよび運転者のシートベルト装着の有無を検出するセンサなどの多数のセンサや、操舵ハンドルあるいはシートを移動させるアクチュエータを必要としている。
このため、装置が複雑化して、コスト増を招くという問題があった。
このため、装置が複雑化して、コスト増を招くという問題があった。
本発明は、運転者のシートベルト装着の有無に対応して荷重吸収手段の荷重吸収特性を変更させる乗員保護装置を安価に提供することを目的とするものである。
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、ステアリングコラムの変位に伴い荷重を吸収する荷重吸収手段が、車両前面衝突におけるシートベルト未装着の運転者の車両前方移動時に運転者の下肢からの入力で機械的に作動し、下肢からの非入力時の通常吸収可能荷重に比べて吸収可能な荷重が増大することを特徴とする乗員保護装置とした。
車両の前面衝突時には、シートベルト装着時には、シートベルトによる拘束により、運転席に対する下肢の移動は少なく、下肢のインストルメントパネルなどとの接触よりも、上体のステアリングホイールへの接触の方が早期に生じる。
これに対して、シートベルト未装着時には、シートベルトによる拘束が無いため、下肢が早期に移動し、下肢のインストルメントパネルなどとの接触が、上体のステアリングホイールへの接触よりも早期に生じる。
そこで、本発明では、シートベルト装着時には、運転者の下肢の移動で下肢から受圧部材へ荷重が入力される前に、上体がステアリングホイールに接触し、荷重吸収手段により、通常吸収可能荷重が吸収される
一方、シートベルト未装着時には、運転者の下肢の移動が上体のステアリングホイールへの接触よりも早期に成され、下肢から受圧部材に荷重が入力され、荷重吸収手段の吸収可能な荷重が通常吸収可能荷重よりも増大される。
したがって、その後、運転者の上体がステアリングホイールに接触して、荷重吸収手段による荷重吸収が成されたときには、シートベルト装着時よりも大きな荷重吸収が成される。
このように、本発明では、運転者のシートベルトの装着・未装着の違いに応じて、荷重吸収手段の荷重吸収特性が変更され、乗員保護の適正化を図ることができる。
しかも、本発明では、このような荷重吸収手段の荷重吸収特性の切換を、運転者の下肢からの入力により機械的に行うようにしたため、センサやアクチュエータを用いて切り換えるのに比べて、安価に提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この実施の形態の乗員保護装置は、ステアリングホイール(13)に車両前方へ荷重が加えられたときのステアリングコラム(1)の変位に伴い前記荷重を吸収する荷重吸収手段(21,22)が設けられ、荷重吸収手段(21,22)は、車両前面衝突におけるシートベルト未装着の運転者(DR)の車両前方移動時に運転者(DR)の下肢(LL)からの入力で機械的に作動し、下肢(LL)からの非入力時の通常吸収可能荷重に比べて吸収可能な荷重が増大することを特徴とする乗員保護装置である。
図1〜図6に基づき、この発明の最良の実施の形態の実施例1の乗員保護装置について説明する。
まず、構成から説明すると、実施例1の乗員保護装置は、図1に示すように、ステアリングコラム1に設けられた第1荷重吸収部21および第2荷重吸収部22と、ニープロテクタ3とを備えている。
ステアリングコラム1は、ステアリングメンバ4を介し図外の車体に支持されている。なお、ステアリングメンバ4は、金属製の筒状の部材であり、図2に示すように、車幅方向に延在され、かつ、その車幅方向両端が、図外の車体に支持されている。また、図1および図2において、矢印FRが車両前方を、矢印UPが車両上方を、矢印Hが車幅方向を示している。
ステアリングコラム1は、アッパチューブ11とロアチューブ12とを備えている。そして、アッパチューブ11はロアチューブ12に挿入され、かつ、両者は例えばスプライン結合などによって、回転方向には両者が拘束され、軸方向には相対移動可能に結合されている。
アッパチューブ11の先端には、ステアリングホイール13が結合されている。一方、ロアチューブ12は、ユニバーサルジョイント14を介して、図外のダッシュパネルの車両前方に位置する図外のステアリングギヤボックスに連結されている。
なお、ステアリングホイール13には、図5に示す周知のエアバッグ装置ABが設けられている。
ニープロテクタ3は、ステアリングメンバ4に支持されて、ステアリングコラム1の車両下方に配置されている。このニープロテクタ3は、車両前面衝突時に、運転者DR(図 参照)が車両前方に相対的に移動した際に、下肢LLからの荷重を吸収するもので、下肢LLが接触する受圧部材としてのニーパッド31と、このニーパッド31をステアリングメンバ4に支持させる左右一対のパッド支持ブラケット32とを備えている。
ニーパッド31は、図2に示すように、車幅方向に長い板状に形成され、発泡性樹脂などの柔軟な素材で形成された表面31aが、斜め後下方を向いて配置されている。また、ニーパッド31は、車両前面衝突により運転者DRが車両前方へ移動したときに下肢LLと接触するように、図外の運転席に着座した運転者DRの下肢LLと車両前後方向で重なる位置に配置されている。
そして、ニーパッド31は、上述のように、表面31aが斜め後下方を向いていることで、運転者DRの下肢LLが接触した際に、下肢LLにより車両上方へ押される。また、このように下肢LLによりニーパッド31が車両上方へ押された際に、パッド支持ブラケット32が変形して荷重を吸収するようにニーパッド31およびパッド支持ブラケット32の剛性が設定されている。
なお、本実施例1では、ニーパッド31は、図外のダッシュパネルの車両後方に設けられている車載機器を覆うインストルメントパネルの下部を構成するインストルメントパネルロアを形成している。
第1荷重吸収部21および第2荷重吸収部22は、ステアリングホイール13に車両前方へ荷重が加えられたときのステアリングコラム1の軸方向変位に伴い、荷重を吸収する荷重吸収手段を構成する。
第1荷重吸収部21は、ステアリングコラム1のアッパチューブ11とロアチューブ12との間に設けられている。この第1荷重吸収部21は、一般にコラプシブルステアリング機構と呼ばれる周知のもので、ステアリングホイール13に車両前方向へ荷重が入力されたときに、アッパチューブ11とロアチューブ12とがステアリングコラム1の軸短縮方向に相対変位するのに伴い荷重を吸収する。
このような第1荷重吸収部21は、図示は省略するが、アッパチューブ11とロアチューブ12との間に鋼球などの介在部材が介在され、両チューブ11,12の相対変位時に、介在部材が両シャフトに食い込むことで荷重を吸収するものや、両チューブ11,12に跨ってピンなどの剪断用部材が設けられ、両チューブ11,12の相対変位時に剪断用部材が剪断されることで荷重を吸収するものが用いられている。
第2荷重吸収部22は、ステアリングコラム1の下側に設けられ、ピン22aとピン支持ブラケット22bと長穴22cとを備えている。
この長穴22cは、アッパチューブ11を車両下方から見上げた状態を示す図3に示すように、アッパチューブ11の延在方向に長い形状であって、ピン22aの直径よりも僅かに狭い幅寸法に形成されている。さらに、長穴22cの車両前方向の端部には、ピン22aの直径よりも広い幅寸法に形成された挿入端部22dを有している。
ピン22aは、ピン支持ブラケット22bによりロアチューブ12に支持されている。そして、このロアチューブ12において、ピン22aと対向する下面には、ピン22aが挿入された挿入穴12aが開口されている。
そして、ピン22aは、図4(a)に示すように、長穴22cの挿入端部22dに対向して長穴22cの外部に配置されている。この状態が、第2荷重吸収部22の非荷重吸収状態であり、すなわち、ニーパッド31に車両前面衝突による荷重が入力されない通常時(図1,2に示す状態)の状態である。
また、第2荷重吸収部22は、ピン22aが挿入端部22dに挿入された状態では、アッパチューブ11とロアチューブ12とが、ステアリングコラム短縮方向に相対変位した際には、ピン22aが長穴22cを変形させながら移動して荷重を吸収する。そこで、このようにピン22aが長穴22cに挿入された状態を、第2荷重吸収部22の荷重吸収状態と称する。
さらに、ピン支持ブラケット22bは、図1に示すように、切換部材としての切換シャフト5によりニーパッド31に連結されている。そして、ピン支持ブラケット22bおよび切換シャフト5は、ニーパッド31への荷重入力でパッド支持ブラケット32が変形するのを妨げることがなく、しかも、このパッド支持ブラケット32の変形に連動して、ピン支持ブラケット22bが図4(b)に示すように変形して、ピン22aが長穴22cに挿入されるよう設定されている。
次に、実施例1の乗員保護装置の作用を説明する。
車両前面衝突時には、シートベルトSBの装着状態と未装着状態とで運転者の動きが異なる。
すなわち、図5に示すように、シートベルトSBの装着状態では、運転者DRはシートベルトSBに拘束されているため、下肢LLがニーパッド31に接触する前に、上体UBがステアリングホイール13のエアバッグ装置ABに接触し、荷重吸収が成される。
すなわち、図5に示すように、シートベルトSBの装着状態では、運転者DRはシートベルトSBに拘束されているため、下肢LLがニーパッド31に接触する前に、上体UBがステアリングホイール13のエアバッグ装置ABに接触し、荷重吸収が成される。
さらに、これに伴ってステアリングホイール13からステアリングコラム1に入力された荷重は、既存のコラプシブル機構に相当する第1荷重吸収部21により吸収される。
また、このとき、第2荷重吸収部22にあっては、ピン22aが図4(a)に示す通常位置に配置されていて、第2荷重吸収部22は、非荷重吸収状態となっており、荷重吸収はなされない。
そこで、第1荷重吸収部21は、シートベルトSBを装着した状態に最適の荷重吸収を行うように設定されている。
一方、シートベルトSBの未装着状態では、運転者DRは運転席に拘束されていないため、車両前面衝突時には、図6(b)に示すように、上体UBがステアリングホイール13に接触するよりも前に、下肢LLがニーパッド31に接触する。
このとき、下肢LLからニーパッド31に対し、上方へ持ち上げる方向に荷重が入力される。これにより、パッド支持ブラケット32が変形してニーパッド31が上方へ持ち上がり、同時に、このニーパッド31の変位により切換シャフト5からピン支持ブラケット22bへ上向きの荷重が伝達される。
さらに、この荷重伝達で、ピン支持ブラケット22bが図4(b)に示すように変形してピン22aが長穴22cの挿入端部22dに挿入され、第2荷重吸収部22は荷重吸収状態となる。
そして、このように第2荷重吸収部22が荷重吸収状態となった後に、図6(c)に示すように、運転者DRの上体UBがステアリングホイール13に接触し、その荷重でステアリングコラム1が短縮する。
このステアリングコラム1の短縮時には、第1荷重吸収部21と第2荷重吸収部22との両方で荷重が吸収される。
したがって、第2荷重吸収部22は、第1荷重吸収部21と協働してシートベルトSBの未装着状態に最適の荷重吸収を行うように設定されている。
なお、シートベルトSBの装着時に、車体の変形により下肢LLがニーパッド31に接触する場合もある。この場合、その接触時期は、上記のように上体UBがステアリングホイール13に接触してステアリングコラム1の軸方向変位で第1荷重吸収部21による吸収が行われた後であり、上記ピン22aの長穴22cへの挿入は行われず、吸収可能な荷重が切り換えられることは無い。
以上のように、実施例1の運転者保護装置にあっては、運転者DRのシートベルトSBの装着の有無に応じ、ステアリングコラム1で吸収する荷重が変化し、それぞれの状態に適正な荷重吸収を行うように切り換えることができる。
しかも、このようなステアリングコラム1の荷重吸収性能を、運転者DRの下肢LLがニーパッド31に接触した際の荷重により機械的に切り換えるようにしたため、センサによる衝突の予測および衝突予測時にアクチュエータにより切り換えるのに比べて、安価に達成可能である。
また、下肢LLから入力を受ける受圧部材として既存のニープロテクタのニーパッド31を利用しているため、新規に荷重吸収性能の切換を行うための受圧部材を設定する必要が無く、製造コスト、設置スペースおよび車両重量の点で有利である。
次に、図7に基づいて本発明の実施の形態の実施例2の物体検出装置について説明する。なお、この実施例2を説明するにあたり、前記実施例1と同一ないし均等な部分については、同一符号を付して、相違する部分を中心として説明する。
この実施例2の乗員保護装置は、第2荷重吸収部222の構成が実施例1と相違している。
この実施例2の乗員保護装置は、第2荷重吸収部222の構成が実施例1と相違している。
第2荷重吸収部222は、荷重吸収片222aとアッパチューブ211の下面222bとを構成要素とする。
荷重吸収片222aは、短冊状の金属板により形成され、ロアチューブ212の下面を略長方形に切り欠いて形成された開口212aの車両後方側の端部に、車両上下方向へ回動可能であるとともに、車両上方へ回動した際に、その先端部がアッパチューブ211の下面222bに圧接可能に、取り付けられている。
そして、荷重吸収片222aの車両前方側の先端部と、ニープロテクタ3のニーパッド31とが、切換シャフト205の両端にそれぞれ回動可能に連結されている。
また、第2荷重吸収部222は、図7(a)に示すように、荷重吸収片222aが、開口212aの位置に配置されてアッパチューブ211と当接しない状態では、荷重吸収片222aがアッパチューブ211の移動の抵抗となることが無い。すなわち、この状態が、第2荷重吸収部222の非荷重吸収状態である。
一方、図7(b)に示すように、荷重吸収片222aの先端部がアッパチューブ211の下面222bに当接された状態では、荷重吸収片222aがアッパチューブ211の移動の抵抗となる。この状態が、第2荷重吸収部222の荷重吸収状態である。
なお、図7では、図示を省略しているが、ステアリングコラム201の内部には、実施例1で示した第1荷重吸収部21が設けられている。
次に、実施例2の作用を説明する。
シートベルトSBの装着状態での車両前面衝突時には、実施例1で説明したように、運転者DRはシートベルトSBに拘束されているため、図5に示すように、下肢LLがニーパッド31に接触する前に、上体UBがステアリングホイール13に接触する。
シートベルトSBの装着状態での車両前面衝突時には、実施例1で説明したように、運転者DRはシートベルトSBに拘束されているため、図5に示すように、下肢LLがニーパッド31に接触する前に、上体UBがステアリングホイール13に接触する。
この場合、ステアリングホイール13からステアリングコラム201に入力された荷重は、既存のコラプシブル機構に相当する第1荷重吸収部21により吸収される。
また、このとき、第2荷重吸収部222は、図7(a)に示す非荷重吸収状態となっており、荷重吸収はなされない。
したがって、シートベルトSBの装着状態では、第1荷重吸収部21のみで荷重吸収が成される。
一方、シートベルトSBの未装着時には、実施例1で説明したように、運転者DRはシートベルトSBに拘束されていないため、図6に示すように、上体UBがステアリングホイール13に接触する前に、下肢LLがニーパッド31に接触する。
この場合、第2荷重吸収部222では、図7(b)に示すように、パッド支持ブラケット32が変形してニーパッド31が上方へ持ち上がり、さらに、この変位により切換シャフト205から荷重吸収片222aへ上向きの荷重が伝達されて、第2荷重吸収部222が荷重吸収状態となる。
そこで、その後、運転者DRの上体UBがステアリングホイール13に接触して、ステアリングコラム1が短縮した時には、第1荷重吸収部21と第2荷重吸収部22との両方で荷重が吸収される。
以上のように、実施例2の運転者保護装置にあっては、実施例1と同様に、運転者DRのシートベルトSBの装着の有無に応じ、ステアリングコラム1で吸収する荷重が変化し、それぞれの状態に適正な荷重吸収を行うように切り換えることができる。
また、実施例1と同様に、センサにおよびアクチュエータを用いて切り換えを行うのに比べて、安価に達成可能であり、かつ、新規に荷重吸収性能の切換を行うための受圧部材を設定する必要が無く、製造コスト、設置スペースおよび車両重量の点で有利である。
次に、図8に基づいて本発明の実施の形態の実施例3の物体検出装置について説明する。なお、この実施例3を説明するにあたり、前記実施例1と同一ないし均等な部分については、同一符号を付して、相違する部分を中心として説明する。
この実施例3の乗員保護装置は、荷重吸収手段302の構成が実施例1と相違し、荷重吸収手段302には、シートベルトSBの装着時と未装着時で、吸収荷重特性が変化するよう構成されている。
この実施例3の乗員保護装置は、荷重吸収手段302の構成が実施例1と相違し、荷重吸収手段302には、シートベルトSBの装着時と未装着時で、吸収荷重特性が変化するよう構成されている。
以下、これについて詳細に説明する。
荷重吸収手段302は、ダッシュパネル6に片持ち支持された左右一対のブラケット320,320を備えている。
荷重吸収手段302は、ダッシュパネル6に片持ち支持された左右一対のブラケット320,320を備えている。
ステアリングコラム301は、両ブラケット320に支持されている。
すなわち、各ブラケット320は、上下にスライドガイド穴321,321を備えている。これらのスライドガイド穴321,321は、図8(a)に示すように、前後に長い長穴状の第1荷重吸収長穴321aと第2荷重吸収長穴321bとを備えている。これら長穴321a,321bの車両後方側の端部は、連通穴321cで連通され、この連通穴321cの車両前方端縁部には、車両斜め前上方へ傾斜した傾斜面321dが形成されている。
すなわち、各ブラケット320は、上下にスライドガイド穴321,321を備えている。これらのスライドガイド穴321,321は、図8(a)に示すように、前後に長い長穴状の第1荷重吸収長穴321aと第2荷重吸収長穴321bとを備えている。これら長穴321a,321bの車両後方側の端部は、連通穴321cで連通され、この連通穴321cの車両前方端縁部には、車両斜め前上方へ傾斜した傾斜面321dが形成されている。
また、第1荷重吸収長穴321aは、その上下方向の寸法が、第2荷重吸収長穴321bよりも大きく形成されている。
一方、ステアリングコラム301には、左右に延びる支持ピン301a,301aが、前後に設けられ、これら支持ピン301a,301aが、各スライドガイド穴321,321の連通穴321cの下端部に挿入されている。
支持ピン301aは、その直径が両荷重吸収長穴321a,321bの上下寸法よりも大きな寸法に形成され、かつ、連通穴321cの下端部では、スライドガイド穴321の車両後方側の端縁と傾斜面321dの下端との間で、車両前後方向への移動が制限されている。また、支持ピン301aは、合計4本設けられ、前後左右に離れて配置されているため、通常のステアリングホイール13の操作に伴う荷重の入力に対して、ステアリングコラム301を移動させること無く支持することができる。
さらに、ステアリングコラム301の下方位置には、ニープロテクタ303のニーパッド331が配置されている。このニーパッド331は、パッド支持ブラケット332によりステアリングコラム301に支持されている。
次に、実施例3の作用を説明する。
シートベルトSBの装着状態での車両前面衝突時には、実施例1で説明したように、運転者DRはシートベルトSBに拘束されているため、図5に示すように、下肢LLがニーパッド31に接触する前に、上体UBがステアリングホイール13に接触する。
シートベルトSBの装着状態での車両前面衝突時には、実施例1で説明したように、運転者DRはシートベルトSBに拘束されているため、図5に示すように、下肢LLがニーパッド31に接触する前に、上体UBがステアリングホイール13に接触する。
この場合、運転者DRの上体UBからステアリングホイール13へ車両前方向きの荷重が入力されると、支持ピン301aが第1荷重吸収長穴321aを変形させながら、この第1荷重吸収長穴321aに沿って移動し、荷重吸収が成される。
すなわち、このようにニーパッド31の非入力時には、第1荷重吸収長穴321aの幅寸法と支持ピン301aの直径とにより決定される第1の荷重吸収特性で荷重吸収が成される。そして、この第1の荷重吸収特性で吸収される荷重の大きさは、後述する第2の荷重吸収特性により吸収される荷重よりも小さく設定されている。
一方、シートベルトSBの未装着時には、実施例1で説明したように、運転者DRはシートベルトSBに拘束されていないため、図6に示すように、上体UBがステアリングホイール13に接触する前に、下肢LLがニーパッド331に接触する。
この場合、ニーパッド331が斜め上方へ持ち上げられ、ステアリングコラム301も上方へ持ち上げられ、支持ピン301aは、連通穴321cの傾斜面321dに沿って、斜め上方へ移動する。なお、パッド支持ブラケット332は、このようなニーパッド331への荷重入力時に、支持ピン301aを確実に斜め上方へ移動させることができるだけの剛性を有するように設定する。
その後、運転者DRの上体UBがステアリングホイール13に接触して車両前方向きの荷重が入力されたときには、支持ピン301aが第2荷重吸収長穴321bを変形させながら、この第2荷重吸収長穴321bに沿って移動し、荷重吸収が成される。
すなわち、ニーパッド31への入力時には、第2荷重吸収長穴321bの幅寸法と支持ピン301aの直径とにより決定される第2の荷重吸収特性で荷重吸収が成される。そして、第2荷重吸収長穴321bは、第1荷重吸収長穴321aよりも幅寸法が小さく形成されているため、上述の第1の荷重吸収特性の場合よりも、大きな荷重が吸収される。
以上のように、実施例3の運転者保護装置にあっては、実施例1と同様に、運転者DRのシートベルトSBの装着の有無に応じ、荷重吸収手段302で吸収する荷重が変化し、それぞれの状態に適正な荷重吸収を行うように切り換えることができる。
また、実施例1と同様に、センサにおよびアクチュエータを用いて切り換えを行うのに比べて、安価に達成可能であり、かつ、新規に荷重吸収性能の切換を行うための受圧部材を設定する必要が無く、製造コスト、設置スペースおよび車両重量の点で有利である。
さらに、実施例3にあっては、ステアリングコラム301をダッシュパネル(車体)6に支持する構成を利用した荷重吸収手段302により荷重吸収を行うようにしているため、全体の部品点数を抑えることができ、製造コストおよび重量の点で有利である。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1および実施例2を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および各実施例1および実施例2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜3では、ステアリングコラム1,201,301として、チューブ式のものを示したが、シャフト式のものも適用できる。
また、実施例2において、荷重吸収片222aは、ロアチューブ212に回動可能に取り付けた例を示したが、この荷重吸収片は、ロアチューブ212の下面を切り起こした金属片で形成することもできる。
また、実施例2において、荷重吸収片222aは、ロアチューブ212に回動可能に取り付けた例を示したが、この荷重吸収片は、ロアチューブ212の下面を切り起こした金属片で形成することもできる。
また、実施例1〜3では、受圧部材として、ニープロテクタ3のニーパッド31を用いた例を示したが、これに限定されるものではなく、荷重吸収手段の作動を切り換える専用の受圧部材を用いてもよい。
1 ステアリングコラム
5 切換シャフト(切換部材)
13 ステアリングホイール
21 第1荷重吸収部(荷重吸収手段)
22 第2荷重吸収部(荷重吸収手段)
31 ニーパッド(受圧部材)
201 ステアリングコラム
205 切換シャフト(切換部材)
222 第2荷重吸収部
301 ステアリングコラム
302 荷重吸収手段
331 ニーパッド(受圧部材)
DR 運転者
LL 下肢
SB シートベルト
5 切換シャフト(切換部材)
13 ステアリングホイール
21 第1荷重吸収部(荷重吸収手段)
22 第2荷重吸収部(荷重吸収手段)
31 ニーパッド(受圧部材)
201 ステアリングコラム
205 切換シャフト(切換部材)
222 第2荷重吸収部
301 ステアリングコラム
302 荷重吸収手段
331 ニーパッド(受圧部材)
DR 運転者
LL 下肢
SB シートベルト
Claims (6)
- ステアリングホイールに車両前方へ荷重が加えられたときのステアリングコラムの変位に伴い前記荷重を吸収する荷重吸収手段が設けられ、
この荷重吸収手段は、車両前面衝突におけるシートベルト未装着の運転者の車両前方移動時に運転者の下肢からの入力で作動し、下肢からの非入力時の通常吸収可能荷重に比べて吸収可能な荷重が増大することを特徴とする乗員保護装置。 - 前記荷重吸収手段は、ステアリングコラムの変位に伴い荷重吸収を行う荷重吸収部と、前記ステアリングコラムの下方位置に、シートベルト未装着の乗員の移動時に運転者下肢で入力を受ける受圧部材と、受圧部材への入力により荷重吸収部の吸収荷重を切り換える切換部材と、を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。 - 前記受圧部材は、前記ステアリングコラムの車両下方位置に配置され、運転者の車両前方移動時に、運転者の膝からの荷重を吸収するニーパッドであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗員保護装置。
- 前記荷重吸収手段は、ステアリングコラムの軸方向変位伴い荷重吸収を行う第1荷重吸収部と、非荷重吸収状態と荷重吸収状態とに切換可能な第2荷重吸収部と、を備え、
前記切換部材は、前記受圧部材への入力時に、前記第2荷重吸収部を非荷重吸収状態から荷重吸収状態へ切り換えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の乗員保護装置。 - 前記第1荷重吸収部は、シートベルト未装着の乗員からの入力荷重に応じて吸収荷重が設定され、一方、第2荷重吸収部は、第1荷重吸収部と併せた吸収荷重が、シートベルト未装着の乗員からの入力荷重に応じて設定されていることを特徴とする請求項4に記載の乗員保護装置。
- 前記荷重吸収手段の荷重吸収部は、第1の荷重吸収特性と、この第1の荷重吸収特性よりも吸収可能な荷重が大きな第2の荷重吸収特性とに切り換え可能に形成され、
前記切換部材は、前記受圧部材への非入力時には、前記荷重吸収部を、第1の荷重吸収特性とし、一方、前記受圧部材への入力時には、前記荷重吸収部を、第2の荷重吸収特性に切り換えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の乗員保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006065318A JP2007238003A (ja) | 2006-03-10 | 2006-03-10 | 乗員保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006065318A JP2007238003A (ja) | 2006-03-10 | 2006-03-10 | 乗員保護装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007238003A true JP2007238003A (ja) | 2007-09-20 |
Family
ID=38583943
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006065318A Pending JP2007238003A (ja) | 2006-03-10 | 2006-03-10 | 乗員保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007238003A (ja) |
-
2006
- 2006-03-10 JP JP2006065318A patent/JP2007238003A/ja active Pending
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