JP2007236253A - 疾患又は疾患マーカーの検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出のための定常発現遺伝子の使用を提供する。
【解決手段】ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出方法であって、特定の種類の定常発現遺伝子から選択される少なくとも1種の定常発現遺伝子の発現量に対する、少なくとも1種の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を測定することを含む方法、ならびに、このような方法に使用するためのDNAマイクロアレイ。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出に関する。より具体的には、本発明は、疾患マーカーとなりうる診断用候補遺伝子の発現変動を、定常発現遺伝子の発現量を基準にして測定及び評価する方法に関するものであり、そのような方法は、例えばハイブリダイゼーション法、特にDNAマイクロアレイを用いた方法によって実施可能である。したがって、本発明はまた、上記の方法に使用するための、定常発現遺伝子を固定化して含むDNAマイクロアレイに関する。
個別化医療の発展に伴い、個々の患者の病態を把握するための臨床診断手法が重要なものとして認識されるようになってきている。特に患者の病態把握、治療への反応、また投薬に先立っての薬効予測など行うために、患者検体中のmRNA発現量の変化を把握する発現遺伝子解析については多くの研究が行われており、発現量変化が診断の基準となる診断用遺伝子が多くの疾患において同定されている。
このような発現遺伝子解析では、特に多種類のmRNAの発現量を一度に効率よく検出する方法として、DNAマイクロアレイ(マイクロアレイ、DNAチップ)が多用されている。DNAマイクロアレイは大きく、mRNAから逆転写酵素を用いて逆転写したcDNA断片を基板上に高密度に固定化したcDNAマイクロアレイ、多種類のオリゴヌクレオチドを人工的に合成して、同じく基板上に高密度に固定化したオリゴヌクレオチドマイクロアレイ、及び微細加工技術を用いて多種類のオリゴヌクレオチドを直接基板上に合成したチップ(例えばAffymetrix社のGeneChip(商標))の3種類に分けられる。これらのDNAマイクロアレイやDNAチップ(以下DNAマイクロアレイと呼ぶ)は製造方法こそ違うものの、使用に際してはそれぞれのDNAアレイ上のプローブに患者由来の遺伝子をハイブリダイズさせ、プローブへの遺伝子の結合量を何らかの方法によって測定することで共通している。
結合量の測定には電気化学的にチップ上のプローブへの遺伝子の結合量を直接測定する方法も用いられるが、現在一般に汎用されているものには蛍光色素標識法である。この方法は、測定対象となるサンプル中の遺伝子に何らかの方法で蛍光色素を標識し、これらの遺伝子をDNAマイクロアレイ上のプローブに結合させ、アレイを洗浄した後にそれぞれのプローブに対応した位置の蛍光強度をスキャンして、サンプル中の遺伝子量を求めるものである。
また蛍光色素法には、1種類のサンプル由来の遺伝子を1種類の蛍光色素で標識した上でDNAマイクロアレイに反応させて、蛍光の絶対値を測定・解析する1色法と、2種類のサンプル由来の遺伝子をそれぞれ別の蛍光色素で標識した上でDNAマイクロアレイに反応させて競合ハイブリダイズさせ、2色の蛍光強度を測定することによって、遺伝子結合量の比を測定・解析する2色法がある。
DNAアレイを用いた発現遺伝子解析法は、特に数百から数万遺伝子に対して一度に網羅的に発現量が変動した遺伝子を同定するのに有効である。一方で、実験によって得られた測定データは必ずしも真の値を反映しておらず、チップそのものの特性や、実験操作、何らかのバイアスを含んでいるチップ作製時の機械的な要因、また実験実施上の操作についての人為的な要因であったり、蛍光色素の性質によるものであったりすると考えられる。したがって正確な遺伝子発現量を計測するためには、個々の測定値についてこれらのバイアスを補正する必要がある。
DNAマイクロアレイデータのバイアス補正に関する測定値の一般的補正方法には、バックグラウンド補正および正規化(ノーマライズ)とよばれる大きく二つの工程が含まれる。
バックグラウンド補正では、単純に個々の測定値からブランクのスポットの平均バックグラウンド値、あるいは、各スポットの周囲の領域のバックグラウンド値を、スポットの蛍光強度測定値から引くことによってバックグラウンドの補正を行なう方法が主に用いられている。
さらに複数のDNAアレイ由来のデータを比較する場合や、2色法での測定データの解析には、正規化と呼ばれる工程を欠かすことはできない。正規化には主に総強度正規化(グローバル・ノーマライゼーション)、Lowess正規化などの手法が用いられる。説明のために、アレイ上に搭載されているプローブに対応したi番目の遺伝子の、2種の色素による蛍光強度をそれぞれGi、Riとする。
グローバル・ノーマライゼーションは、2種の蛍光強度測定値の平均値(それぞれΣRi、ΣGiとする。なおこの値は中央値、トリム平均値などでもよい)の比(N=ΣRi/ΣGi)をとり、Gi'=NGi、Ri’=Riとする。すなわち、一方の種類の蛍光強度測定値を基準として、もう一方の種類の蛍光強度測定値を上記の比にあたる数によって定数倍するものである。この操作によって、2種の蛍光強度値を平均化することができる。
一方、2種の蛍光色素を利用した2色法での検出では、色素の性質の違いによるバイアスが生じることがある。一般に2色法に用いられる蛍光色素である、Cy3、Cy5は、遺伝子発現量に対する強度比が、強度自身に対してバイアスを持っていることが知られている。このバイアスを補正するスタンダードな手法がLowessまたはLoess正規化である(非特許文献1、2)。Lowess(Locally Weighted Scatter Plot Smoother)とはノンパラメトリック回帰の手法の一つで、データ群に沿うような滑らかな曲線を引くための手法であり、多項式近似を行う際に、データをオーバーラップする狭い区間に分け、次数を制限して行う。アレイデータ解析ではLowessはCy3とCy5の強度比が1であるとみなせる線を推定するために用いられる。
以上の補正法はアレイデータ解析に汎用されているが、その使用の前提条件として、「測定間で変動が見られない遺伝子が大半を占めること」「測定間で発現が増大、減少する遺伝子が同程度含まれていること」が前提とされる(非特許文献3)。もし、測定間での遺伝子変動量が極端にまちまちであった場合、平均化や回帰といった手法による上述の方法は、各測定データに特異的な数値を導くだけで、なんら比較のための補正にはならないからである。全ゲノムを搭載したDNAマイクロアレイを利用する場合、発現変動する遺伝子はゲノム中の数%〜数十%に過ぎないことがほとんどであるため、この前提条件は満たされていると考えてよい。
しかしながら、検査・診断用DNAマイクロアレイなど、目的が明確なDNAマイクロアレイにおいて、発現変動を指標としての検出すべき遺伝子のみを搭載した場合には、当然のことながらこれらの遺伝子発現は測定間で激しく変動することが予想される。このようなDNAマイクロアレイを作製する場合には、同一種の生物由来のサンプルであれば発現変動が極めて小さいと予想される一連の遺伝子をプローブとして搭載しておくことにより、アレイデータ解析の精度が向上すると予想される。この場合、検査又は診断用のDNAマイクロアレイは、診断用遺伝子の発現変動によって、疾患の有無や程度を判定するものであるから、診断用遺伝子の発現が変動したか否かを、なんらかの基準に基づいて判断する必要がある。
かかる用途に利用されうる遺伝子として、従来GAPDH(glyceraldehyde−3−phosphate dehydrogenase)、β−アクチン、β2−マイクログロブリン、HPRT1(hypoxanthine phosphoribosyltransferase 1)、マウス由来遺伝子(βアクチン、グリセルアルデヒドリン酸デヒドロゲナーゼ、ユビキチンBおよびリボソームタンパク質;特許文献1)、などが知られている。これらの遺伝子は細胞の維持、増殖に不可欠なハウスキーピング遺伝子であるためよい定常発現遺伝子となりうるが、常用されているハウスキーピング遺伝子は上述の数種しかなく、DNAマイクロアレイ解析の補正に用いるには遺伝子の数が十分でない。複数のリボゾーマルRNA遺伝子をハウスキーピング遺伝子として利用する場合もあるが、これらのリボゾーマルRNA遺伝子はお互いの配列に相同な部分が多く、ハイブリダイゼーション量を検出することを測定原理としているDNAマイクロアレイ法における検出プローブとしては適当ではないと考えられる。
特開2005−102515 Cleaveland,W.S.ら、1979、Jounal of the American Statistical Association、第74巻、第829〜836頁 Cleaveland,W.S.ら、1988、Jounal of the American Statistical Association、第83巻、第596〜610頁 佐々木博己、青柳一彦編、「DNAチップ実験まるわかり」羊土社、2004年12月1日発行、第80〜90頁
検査又は診断用のハイブリダイゼーション、例えばDNAマイクロアレイにおいて、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子のみならず、定常発現遺伝子を搭載することにより、かかる定常発現遺伝子の発現量と診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量とを比較解析することによって、明確に診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現変動を検知することが可能になるし、また、DNAマイクロアレイに搭載する定常発現遺伝子数を診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の数以上に設定することにより、バイアスのないデータ解析を可能にすることができるだろうと推定し、かかる定常発現遺伝子を探索するための研究を行った。
したがって、本発明は、上記の課題を解決するための定常発現遺伝子群を提供することを目的とする。
本発明はまた、検査・診断用のDNAマイクロアレイ上に含まれる該定常発現遺伝子を利用することにより、被検試料中の疾患又は疾患マーカーを検出する方法、あるいはかかる検出に使用するためのDNAマイクロアレイ、を提供することを目的とする。
検査又は診断用のDNAマイクロアレイに使用しうる定常発現遺伝子群は、ヒト由来組織において、その発現がほとんど変動しない性質を有する必要がある。このような要件を満たし、疾患又は疾患マーカーの検出に使用可能な定常発現遺伝子を見出すために、本発明者らは、標準化されたヒトガン由来株化細胞の発現遺伝子をマイクロアレイによって解析することを試みた。その結果、細胞間の発現変動を表す変動係数(CV)が40%以内に抑制されている157種の遺伝子群(表1、配列番号1〜221)を見出した。さらに、本発明者らは、これらの遺伝子が、少なくとも1種で、好ましくは組み合わせて参照遺伝子として使用されるとき、意外にも、検査若しくは診断用の遺伝子又は候補遺伝子の発現変動を精確に判定することができることを見出した。
特にDNAマイクロアレイによるデータの解析においては、多数の遺伝子の発現変動を解析する必要があり、例えば横軸に遺伝子発現強度を、縦軸に試料/対照の発現比を取り実験データをプロットするときには、通常、プロットされた多数の点にゆがみが生じる、測定ごとに異なったバイアス(偏り)が生じる、などの理由のため、これを正規化し補正する必要がある。データの補正には、発現量が実質的に変化しない遺伝子である定常発現遺伝子が必要となるはずであるが、従来のDNAマイクロアレイでは、このような定常発現遺伝子が使用されていなかった。これは、疾患マーカーの検出に際して、疾患等の事象の前後における同一マーカーの発現変動差を測定することが一般的に行われていたからである。
本発明者らが今回見出した定常発現遺伝子群は、それを参照遺伝子とすることによって、ある対象遺伝子の発現変動を精確に捕らえることを可能にする画期的なものである。
Figure 2007236253
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1.発明の概要
本発明は、要約すると、以下の特徴を有する。
本発明は、第1の態様において、ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出方法であって、下記のステップ:
(1)被検試料において少なくとも1種の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量および、下記の遺伝子群から選択された少なくとも1種の定常発現遺伝子の発現量を測定するステップ、
(2)該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量と該定常発現遺伝子の発現量とを比較し、それにより該定常発現遺伝子の発現量に対する該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を決定するステップ、及び
(3)前記ステップ(2)で決定された該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を指標として、該疾患を検出する、或いは該被検試料中の該診断用候補遺伝子を疾患マーカーとして検出する、ステップ、
を含み、
ここで、該定常発現遺伝子は、以下の遺伝子名で表されるZNF37A(配列番号1、2)、HTR2C(配列番号3)、HTR1A(配列番号4)、HUMMLC2B(配列番号5)、FY(配列番号6)、PRKCG(配列番号7)、BRD3(配列番号8)、AQP7(配列番号9)、TUB(配列番号10、11)、MPP2(配列番号12)、MADD(配列番号13〜20)、ADRB3(配列番号21)、DHX38(配列番号22)、IKBKE(配列番号23)、CCR9(配列番号24、25)、LTK(配列番号26、27)、HP(配列番号28)、PPP1R8(配列番号29〜31)、MAP1A(配列番号32)、RFC1(配列番号33)、SMARCD1(配列番号34、35)、HSD17B3(配列番号36)、DBT(配列番号37)、COX10(配列番号38)、DSIPI(配列番号39、40)、HD(配列番号41)、POP1(配列番号42)、UBTF(配列番号43)、HLA-DOA(配列番号44)、AANAT(配列番号45)、RAF1(配列番号46)、THAP11(配列番号47)、PSCD2(配列番号48、49)、NUP62(配列番号50〜53)、ARHGEF1(配列番号54〜56)、UNC119(配列番号57、58)、NUP188(配列番号59)、GCGR(配列番号60)、PTPRN(配列番号61)、DPF2(配列番号62)、PSD(配列番号63)、CCNA2(配列番号64)、TPR(配列番号65)、RING1(配列番号66)、RABGGTA(配列番号67、68)、CD36(配列番号69〜71)、BAD(配列番号72、73)、AQP2(配列番号74)、DRG2(配列番号75)、CCL22(配列番号76)、KIAA0056(配列番号77)、KIAA0063(配列番号78)、CREB3(配列番号79)、TIAL1(配列番号80、81)、GRM4(配列番号82)、IRF3(配列番号83)、R3HDM(配列番号84)、PMS2L11(配列番号85)、GSK3A(配列番号86)、MARS(配列番号87)、ATM(配列番号88〜90)、CASC3(配列番号91)、KIAA0195(配列番号92)、MRPL49(配列番号93)、DDB1(配列番号94)、TSFM(配列番号95)、TRAF4(配列番号96、97)、GRB2(配列番号98、99)、HYAL2(配列番号100、101)、RNF10(配列番号102)、PPP4C(配列番号103)、DNMT1(配列番号104)、POFUT1(配列番号105、106)、SUMO1(配列番号107〜109)、DCTN2(配列番号110)、PSMD7(配列番号111)、CLPP(配列番号112)、MCM6(配列番号113)、AAMP(配列番号114)、EBP(配列番号115)、CCT7(配列番号116、117)、DCTD(配列番号118)、ADRM1(配列番号119、120)、PLK1(配列番号121)、RNPS1(配列番号122、123)、CCT2(配列番号124)、HNRPC(配列番号125、126)、OPRS1(配列番号127〜131)、CKAP1(配列番号132)、USP11(配列番号133)、TTC1(配列番号134)、KPNB1(配列番号135)、KHDRBS1(配列番号136)、LMNB2(配列番号137)、POLR2K(配列番号138)、ZNF91(配列番号139)、PSMA2(配列番号140)、SEC61B(配列番号141)、PSMC5(配列番号142)、SFRS3(配列番号143)、SSBP1(配列番号144)、CSE1L(配列番号145、146)、CCT5(配列番号147)、PSMA1(配列番号148、149)、ATP5F1(配列番号150〜152)、PSMC1(配列番号153)、NEFL(配列番号154)、MLF2(配列番号155)、AP2S1(配列番号156、157)、CSNK2B(配列番号158)、HRMT1L2(配列番号159〜161)、ILF2(配列番号162)、BAT1(配列番号163、164)、G10(配列番号165)、CANX(配列番号166)、CAPNS1(配列番号167、168)、EIF3S8(配列番号169)、TRIM28(配列番号170)、CCT3(配列番号171〜173)、PCBP2(配列番号174、175)、CCT4(配列番号176)、TUFM(配列番号177)、PFDN5(配列番号178〜180)、WBSCR1(配列番号181、182)、FUS(配列番号183、184)、IMPDH2(配列番号185)、PSMB3(配列番号186)、DNCL1(配列番号187)、PSMD8(配列番号188)、PSMB6(配列番号189)、PSMB1(配列番号190)、TCEB1(配列番号191)、EEF1B2(配列番号192、193)、NME1(配列番号194、195)、ATP5C1(配列番号196、197)、H2AFZ(配列番号198)、HMGB1(配列番号199)、CLIC1(配列番号200)、NONO(配列番号201)、HINT1(配列番号202)、ATP5B(配列番号203)、NACA(配列番号204)、EIF4A1(配列番号205)、HSPCB(配列番号206)、EEF1G(配列番号207)、HSPCA(配列番号208)、COX6A1(配列番号209)、ENO1(配列番号210)、UBA52(配列番号211)、PFN1(配列番号212)、TPT1(配列番号213)、CFL1(配列番号214)、NSEP1(配列番号215)、NPM1(配列番号216、217)、EEF1A1(配列番号218)、OAZ1(配列番号219)、及びWNT2B(配列番号220、221)からなる群から選択される遺伝子であることを特徴とする方法を提供する。
上記発明の一の実施形態において、上記診断用遺伝子若しくは診断用候補遺伝子又は定常発現遺伝子の発現量が、該遺伝子、その変異体、そのRNA、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド、及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸を使用して測定されることを特徴とする。
上記発明の別の実施形態において、上記診断用遺伝子若しくは診断用候補遺伝子又は定常発現遺伝子の発現量が、ハイブリダイゼーションによって測定されることを特徴とする。
上記発明の別の実施形態において、上記ハイブリダイゼーションが、DNAマイクロアレイを使用したハイブリダイゼーションであることを特徴とする。
上記発明の別の実施形態において、上記ステップ(1)において、少なくとも3種の定常発現遺伝子の発現量を測定することを特徴とする。
本発明はまた、第2の態様において、上記の定常発現遺伝子群(表1)から選択された少なくとも3種の定常発現遺伝子、それらの変異体、それらのRNA、それらのcDNA、それらの相補的ポリヌクレオチド、それらの各々とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド、及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸が、アレイの支持体上のそれぞれ定められた位置に固定化された状態で含むことを特徴とするDNAマイクロアレイを提供する。
本発明はまた、第3の態様において、上記の定常発現遺伝子群(表1)、それらの変異体、それらのRNA、それらのcDNA、それらの相補的ポリヌクレオチド、それらの各々とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸プローブが、アレイ上に含まれる全プローブ数の50%以上を占有することを特徴とするDNAマイクロアレイを提供する。
上記発明の一の実施形態において、上記DNAマイクロアレイに、疾患の診断用として既知の又は未知の少なくとも1種の遺伝子、その変異体、そのRNA、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸を、アレイの支持体上の定められた別個の位置に固定化された状態でさらに含まれることを特徴とする。
上記発明の別の実施形態において、上記DNAマイクロアレイが疾患マーカーの検出用であることを特徴とする。
上記発明の別の実施形態において、上記DNAマイクロアレイが疾患の検出用であることを特徴とする。
本発明はさらに、第4の態様において、ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出方法であって、上記の少なくとも1種の定常発現遺伝子(表1)の発現量に対する、少なくとも1種の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を測定することを含む方法を提供する。
本発明はさらに、第5の態様において、ヒト被検試料中の細胞内遺伝子発現変動の測定における、上記の少なくとも1種の定常発現遺伝子(表1)、その変異体、そのRNA、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドおよびそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸の使用方法を提供する。
2.定義
本明細書中で使用する用語は、以下の定義を有する。
本明細書において「ポリヌクレオチド」とは、RNA及びDNAのいずれも包含する核酸として用いられる。なお、上記DNAには、cDNA、ゲノムDNA、及び合成DNAのいずれもが含まれる。また上記RNAには、全RNA、mRNA、cRNA、aRNA(amplified RNA)、及び合成RNAのいずれもが含まれる。また、本明細書では、ポリヌクレオチドは核酸と互換的に使用される。
本明細書において「cDNA」とは、遺伝子の発現によって生じたRNAに相補的な配列のDNA鎖全長、及びその部分配列からなるDNA断片、を包含する。cDNAは、mRNAを鋳型にして、ポリTプライマーを用いるRT−PCR(逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応)によって合成されうる。
本明細書において「遺伝子」とは、2本鎖DNAのみならず、それを構成する正鎖(又はセンス鎖)又は相補鎖(又はアンチセンス鎖)などの各1本鎖DNAを包含することを意図して用いられる。またその長さによって特に制限されるものではない。
従って、本明細書において「遺伝子」は、特に言及しない限り、ヒトゲノムDNAを含む2本鎖DNA、cDNAを含む1本鎖DNA(正鎖)、該正鎖と相補的な配列を有する1本鎖DNA(相補鎖)、及びこれらの断片のいずれも含む。また該「遺伝子」は特定の塩基配列(又は配列番号)で示される「遺伝子」だけではなく、これらによってコードされるタンパク質と生物学的機能が同等であるタンパク質、例えば同族体(すなわち、ホモログ)、スプライスバリアントなどの変異体、及び誘導体をコードする「遺伝子」が包含される。これらの「遺伝子」はHUGO(The Human Genome Organaization)によって遺伝子名(Gene Symbol)が決定されており、Gene Symbolから配列および配列番号(GenBank登録番号、Ensamble登録番号など)を決定することが可能である。また、決定された配列からその同族体を得ることも、配列検索によって可能である。
例えばヒト由来のタンパク質の同族体(すなわち、ホモログ)又はそれをコードする遺伝子としては、当該タンパク質又はそれをコードするヒト遺伝子に対応する他生物種のタンパク質又は遺伝子が例示でき、これらのタンパク質又は遺伝子ホモログは、HomoloGene(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/homoloGene/)により同定することができる。具体的には特定のヒトアミノ酸又は塩基配列をBLASTプログラム(Karlin,S.ら、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、 1993年、第90巻、p.5873-5877、 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/)にかけて一致する(Scoreが最も高く、E-valueが0でかつIdentifyが100%を示す)配列の登録番号(accession number)を取得することができる。BLASTプログラムとしては、BLASTN(遺伝子)、BLASTX(タンパク質)などが知られている。例えば、遺伝子検索の場合、上記BLAST検索からの登録番号をUniGene(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/UniGene/)に入力して得られたUniGene Cluster ID(Hs.で示す番号)をHomoloGeneに入力する。結果として得られた他生物種遺伝子とヒト遺伝子との遺伝子ホモログの相関を示したリストから、特定の塩基配列で示されるヒト遺伝子に対応する遺伝子ホモログとして、他生物種の遺伝子を選抜することができる。またこの方法において、BLASTプログラムの代わりにFASTAプログラム(http://www.ddbj.nig.ac.jp/search/fasta−e.html)を用いてもよい。
なお、「遺伝子」は、機能領域の別を問うものではなく、例えば発現制御領域、コード領域、エキソン又はイントロンを含むことができる。
本明細書において「定常発現遺伝子」とは、ヒト生体由来組織、ヒト由来株化細胞、ヒト由来初代培養細胞など、ヒトから採取された生体組織に由来する複数の細胞において、そのmRNAの発現量が、絶対量の変動値にしてCV40%以内である遺伝子であり、具体的には、表1(上記)に示される遺伝子である。本発明においては、定常発現遺伝子は、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変化を検出又は測定するための参照遺伝子であるということができる。
本明細書において「診断用遺伝子」とは、ヒト生体由来組織、ヒト由来株化細胞、ヒト由来初代培養細胞など、ヒトから採取された生体組織に由来する複数の細胞において、疾患の罹患の有無、罹患の程度、疾患の性質を反映して、そのmRNAの発現量が変動(すなわち、増加又は減少)する遺伝子である。また、診断用候補遺伝子は、疾患のマーカーとなりうる可能性のある遺伝子を指す。
本明細書において「変動」とは、特に指定がない限り、参照遺伝子(又は比較対照)としての定常発現遺伝子の発現量と比べて、±1.3〜±5倍又はそれ以上、例えば±1.3、±1.5、±1.7、±2、±3、±4、±5倍、の数値変化を示すことを意味する。
本明細書において「転写産物」とは、遺伝子のDNA配列を鋳型にして合成されたメッセンジャーRNA(mRNA)のことをいう。RNAポリメラーゼが遺伝子の上流にあるプロモーターと呼ばれる部位に結合し、DNAの塩基配列に相補的になるように3'末端にリボヌクレオチドを結合させていく形でmRNAが合成される。このmRNAには遺伝子そのもののみならず、発現制御領域、コード領域、エキソン又はイントロンをはじめとする転写開始点からポリA配列の末端にいたるまでの全配列が含まれる。
本明細書において「プローブ」とは、遺伝子の発現によって生じたRNA又はそれに由来するポリヌクレオチドを特異的に検出するために使用されるポリヌクレオチド及び/又はそれに相補的なポリヌクレオチドを包含する。
ここで相補的なポリヌクレオチド(相補鎖又は逆鎖)とは、配列番号1〜221によって定義される塩基配列からなるポリヌクレオチドの全長配列、又はその部分配列、(ここでは便宜上、これを正鎖と呼ぶ)に対してA:T(U)、G:Cといった塩基対関係に基づいて、塩基的に相補的な関係にあるポリヌクレオチドを意味する。ただし、かかる相補鎖は、対象とする正鎖の塩基配列と完全に相補配列を形成する場合に限らず、対象とする正鎖とストリンジェントな条件でハイブリダイズできる程度の相補関係を有するものであってもよい。
本明細書において「ストリンジェントな条件」とは、プローブが他の配列に対するよりも、検出可能により大きな程度(例えばバックグラウンドよりも少なくとも2倍)で、その標的配列に対してハイブリダイズする条件をいう。ストリンジェントな条件は配列依存性であり、ハイブリダイゼーションが行われる環境によって異なる。ハイブリダイゼーション及び/又は洗浄条件のストリンジェンシーを制御することにより、プローブに対して100%相補的である標的配列が同定され得る。
本明細書において「変異体」とは、核酸の場合、多型性、突然変異、転写時の選択的スプライシングなどに起因した天然の変異体、あるいは遺伝暗号の縮重に基づく変異体、あるいはGene Symbolまたは配列番号1〜221から同定される塩基配列又はその部分配列において1以上、好ましくは1もしくは数個、の塩基の欠失、置換、付加又は挿入を含む変異体、あるいは該塩基配列又はその部分配列と約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約97%以上、約98%以上、約99%以上の%同一性を示す変異体、あるいは該塩基配列又はその部分配列を含むポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドと上記定義のストリンジェントな条件でハイブリダイズする核酸を意味する。
本明細書において「数個」とは、約10、9、8、7、6、5、4、3又は2個以下の整数を意味する。
本明細書において「%同一性」は、上記のBLASTやFASTAによる遺伝子の検索システムを用いて、ギャップを導入して又はギャップを導入しないで、決定することができる(Karlin,S.ら、1993年、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、第90巻、p.5873-5877;Altschul,S.F.ら、1990年、Journal of Molecular Biology、第215巻、p.403−410;Pearson,W.R.ら、1988年、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、第85巻、p.2444-2448)。
本明細書において「誘導体」とは、核酸の場合、蛍光団などによるラベル化誘導体、修飾ヌクレオチド(例えばハロゲン、メチルなどのアルキル、メトキシなどのアルコキシ、チオ、カルボキシメチルなどの基を含むヌクレオチドおよび塩基の再構成、二重結合の飽和、脱アミノ化、酸素分子の硫黄分子への置換などを受けたヌクレオチドなど)を含む誘導体などを意味する。
本明細書において「診断用遺伝子検出用核酸」又は「診断用候補遺伝子検出用核酸」とは、ヒト疾患の罹患の有無、罹患の程度もしくは改善の有無や改善の程度を診断するために、又は疾患の予防、改善又は治療に有用な候補物質をスクリーニングするために、直接又は間接的に利用しうる核酸をいう。これには疾患の罹患に関連して生体内、特に疾患が発生した組織において発現が変動する遺伝子を特異的に認識し、また結合することのできるヌクレオチド、オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドが包含される。これらのヌクレオチド、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドは、上記性質に基づいて生体内、組織や細胞内などで発現した上記遺伝子を検出するためのプローブとして、また生体内で発現した上記遺伝子を増幅するためのプライマーとして有効に利用することができる。
本明細書において「被検試料」とは、生体より分離採取された生体材料、例えば生体組織、生体細胞、体液などを指し、好ましい被検試料は生体組織、特にヒト生体組織である。
本明細書において検出又は診断の対象となる「生体組織」とは、疾患の発生にともない疾患関連遺伝子の発現が変化する組織を指す。
本発明は、検査又は診断用のDNAマイクロアレイにおいて、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子のみならず、定常発現遺伝子を搭載することにより、かかる定常発現遺伝子の発現量と診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量を比較することによって、明確に、定常発現遺伝子の発現量に対する診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現変動を検知することを可能とし、さらにまた、DNAマイクロアレイに搭載する定常発現遺伝子数を診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の数よりも多く搭載することにより、バイアス(ゆがみ又は偏り)のないデータ解析を可能にし、その結果、診断効率を顕著に向上させることができるという格別の効果を奏する。
以下に本発明をさらに具体的に説明する
1.定常発現遺伝子検出用核酸
本発明の上記定義の定常発現遺伝子を検出するための核酸には、表1にGenBank登録番号とともに遺伝子名で表される、ZNF37A(配列番号1、2)、HTR2C(配列番号3)、HTR1A(配列番号4)、HUMMLC2B(配列番号5)、FY(配列番号6)、PRKCG(配列番号7)、BRD3(配列番号8)、AQP7(配列番号9)、TUB(配列番号10、11)、MPP2(配列番号12)、MADD(配列番号13〜20)、ADRB3(配列番号21)、DHX38(配列番号22)、IKBKE(配列番号23)、CCR9(配列番号24、25)、LTK(配列番号26、27)、HP(配列番号28)、PPP1R8(配列番号29〜31)、MAP1A(配列番号32)、RFC1(配列番号33)、SMARCD1(配列番号34、35)、HSD17B3(配列番号36)、DBT(配列番号37)、COX10(配列番号38)、DSIPI(配列番号39、40)、HD(配列番号41)、POP1(配列番号42)、UBTF(配列番号43)、HLA-DOA(配列番号44)、AANAT(配列番号45)、RAF1(配列番号46)、THAP11(配列番号47)、PSCD2(配列番号48、49)、NUP62(配列番号50〜53)、ARHGEF1(配列番号54〜56)、UNC119(配列番号57、58)、NUP188(配列番号59)、GCGR(配列番号60)、PTPRN(配列番号61)、DPF2(配列番号62)、PSD(配列番号63)、CCNA2(配列番号64)、TPR(配列番号65)、RING1(配列番号66)、RABGGTA(配列番号67、68)、CD36(配列番号69〜71)、BAD(配列番号72、73)、AQP2(配列番号74)、DRG2(配列番号75)、CCL22(配列番号76)、KIAA0056(配列番号77)、KIAA0063(配列番号78)、CREB3(配列番号79)、TIAL1(配列番号80、81)、GRM4(配列番号82)、IRF3(配列番号83)、R3HDM(配列番号84)、PMS2L11(配列番号85)、GSK3A(配列番号86)、MARS(配列番号87)、ATM(配列番号88〜90)、CASC3(配列番号91)、KIAA0195(配列番号92)、MRPL49(配列番号93)、DDB1(配列番号94)、TSFM(配列番号95)、TRAF4(配列番号96、97)、GRB2(配列番号98、99)、HYAL2(配列番号100、101)、RNF10(配列番号102)、PPP4C(配列番号103)、DNMT1(配列番号104)、POFUT1(配列番号105、106)、SUMO1(配列番号107〜109)、DCTN2(配列番号110)、PSMD7(配列番号111)、CLPP(配列番号112)、MCM6(配列番号113)、AAMP(配列番号114)、EBP(配列番号115)、CCT7(配列番号116、117)、DCTD(配列番号118)、ADRM1(配列番号119、120)、PLK1(配列番号121)、RNPS1(配列番号122、123)、CCT2(配列番号124)、HNRPC(配列番号125、126)、OPRS1(配列番号127〜131)、CKAP1(配列番号132)、USP11(配列番号133)、TTC1(配列番号134)、KPNB1(配列番号135)、KHDRBS1(配列番号136)、LMNB2(配列番号137)、POLR2K(配列番号138)、ZNF91(配列番号139)、PSMA2(配列番号140)、SEC61B(配列番号141)、PSMC5(配列番号142)、SFRS3(配列番号143)、SSBP1(配列番号144)、CSE1L(配列番号145、146)、CCT5(配列番号147)、PSMA1(配列番号148、149)、ATP5F1(配列番号150〜152)、PSMC1(配列番号153)、NEFL(配列番号154)、MLF2(配列番号155)、AP2S1(配列番号156、157)、CSNK2B(配列番号158)、HRMT1L2(配列番号159〜161)、ILF2(配列番号162)、BAT1(配列番号163、164)、G10(配列番号165)、CANX(配列番号166)、CAPNS1(配列番号167、168)、EIF3S8(配列番号169)、TRIM28(配列番号170)、CCT3(配列番号171〜173)、PCBP2(配列番号174、175)、CCT4(配列番号176)、TUFM(配列番号177)、PFDN5(配列番号178〜180)、WBSCR1(配列番号181、182)、FUS(配列番号183、184)、IMPDH2(配列番号185)、PSMB3(配列番号186)、DNCL1(配列番号187)、PSMD8(配列番号188)、PSMB6(配列番号189)、PSMB1(配列番号190)、TCEB1(配列番号191)、EEF1B2(配列番号192、193)、NME1(配列番号194、195)、ATP5C1(配列番号196、197)、H2AFZ(配列番号198)、HMGB1(配列番号199)、CLIC1(配列番号200)、NONO(配列番号201)、HINT1(配列番号202)、ATP5B(配列番号203)、NACA(配列番号204)、EIF4A1(配列番号205)、HSPCB(配列番号206)、EEF1G(配列番号207)、HSPCA(配列番号208)、COX6A1(配列番号209)、ENO1(配列番号210)、UBA52(配列番号211)、PFN1(配列番号212)、TPT1(配列番号213)、CFL1(配列番号214)、NSEP1(配列番号215)、NPM1(配列番号216、217)、EEF1A1(配列番号218)、OAZ1(配列番号219)、及びWNT2B(配列番号220、221)、あるいはそれらの同族体、それらのRNA(例えばmRNA、cRNA、aRNA)又はcDNA、あるいはそれらの変異体又は誘導体、あるいはそれらの相補的ポリヌクレオチド、あるいはそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド、あるいはそれらの少なくとも15塩基の断片、が含まれる。ここで、遺伝子、同族体、RNA、cDNA、変異体及び誘導体は、上記定義のとおりである。好ましい核酸は、上記遺伝子名で表されるヒト遺伝子、それらの転写産物(mRNA)又はcDNA、より好ましくは該転写産物又はcDNAである。
本発明において定常発現遺伝子となる上記遺伝子はいずれも、ヒト由来株化ガン細胞での発現レベルが変動係数40%以内に抑制されているものである。それゆえ、本発明の定常発現遺伝子は、限定された数の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子のみが搭載されている検査又は診断用のDNAマイクロアレイ上に、さらに加えて搭載することにより、測定データの解析において有効に使用することができる。
本発明において定常発現遺伝子を検出するために使用可能なプローブはさらに,表1に示す遺伝子名で定義される遺伝子群及びその塩基配列に相補的ポリヌクレオチド群、該塩基配列に相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でそれぞれハイブリダイズするポリヌクレオチド群及びその相補的ポリヌクレオチド群、ならびにそれらのポリヌクレオチド群の塩基配列において例えば15以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、70以上、80以上、90以上、100以上、120以上、150以上、200以上、250以上又は300以上の連続した塩基からなるポリヌクレオチド断片群から選ばれた1又は複数のポリヌクレオチドの組み合わせを含むことができる。
本発明において使用可能な定常発現遺伝子検出用核酸は、例えば以下の(1)から(3)の1又は複数のポリヌクレオチド又はその断片を含むことができる。
(1)表1に示す遺伝子名で定義されるポリヌクレオチド群、それらの変異体、又は15以上の連続した塩基を含むそれらの断片。
(2)表1に示す遺伝子名で定義されるポリヌクレオチド群に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチド群、それらの変異体、又は15以上の連続した塩基を含むそれらの断片。
(3)表1に示す遺伝子名で定義されるポリヌクレオチド群の各々と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチド群、又は15以上の連続した塩基を含むそれらの断片。
あるいは、本発明で使用可能な定常発現遺伝子検出用核酸の好ましい例は、以下の(1)及び(2)のポリヌクレオチドである。
(1)表1に示す遺伝子名で定義されるポリヌクレオチド群の塩基配列又はその相補的配列の各々において、15以上の連続した塩基を含むポリヌクレオチド。
(2)表1に示す遺伝子名で定義されるポリヌクレオチド群の塩基配列又はその相補的配列の各々において、60以上の連続した塩基を含むポリヌクレオチド。
本発明で使用される上記ポリヌクレオチド類又はその断片類はいずれもDNAでもよいしRNAでもよい。
本発明における定常発現遺伝子又はその検出用核酸は、DNA組換え技術、PCR法、DNA/RNA自動合成機による方法などの一般的な技術を用いて作製することができる。
DNA組換え技術及びPCR法は、例えばAusubelら, Current Protocols in Molecular Biology, John Willey & Sons, US (1993); Sambrookら, Molecular Cloning A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, US (1989)などに記載される技術を使用することができる。
表1に列挙される遺伝子は、本発明におけるような用途については知られていないものの、配列自体は公知であり、またその取得方法も知られている。このため、これらの遺伝子をクローニングすることによって、本発明の方法及びDNAマイクロアレイで使用するための核酸を作製することができる。
具体的には、本発明における定常発現遺伝子検出用核酸は、DNA自動合成装置を用いて化学的に合成することができる。この合成には一般にホスホアミダイト法が使用され、この方法によって約100塩基までの一本鎖DNAを自動合成することができる。DNA自動合成装置は、例えばPolygen社、ABI社、Applied BioSystems社などから市販されている。
あるいは、本発明の定常発現遺伝子検出用核酸は、cDNAクローニング法によって作製することもできる。本発明において標的である上記遺伝子が発現される食道組織などの生体組織から抽出した全RNAをオリゴdTセルロースカラムで処理して得られるポリA(+)RNAからRT−PCR法によってcDNAライブラリーを作製し、このライブラリーからハイブリダイゼーションスクリーニング、発現スクリーニング、抗体スクリーニングなどのスクリーニングによって目的のcDNAクローンを得ることができる。必要に応じて、cDNAクローンをPCR法によって増幅することもできる。プローブ又はプライマーは、配列番号1〜221に示される塩基配列に基づいて15〜100塩基の連続する配列の中から選択し、合成しうる。cDNAクローニング技術は、例えばSambrook,J.& Russel,D. 著、Molecular Cloning, A LABORATORY MANUAL、Cold Spring Harbor Laboratory Press、2001年1月15日発行、の 第1巻7.42〜7.45、第2巻8.9〜8.17に記載されている。
2.診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子及びその検出用核酸
ある種の疾患又はその診断に有用なマーカー(若しくは指標)を見出すために、本発明を使用することができる。かかる候補マーカーが診断用候補遺伝子であり、及び、診断に有用であることが証明されたマーカーが診断用遺伝子である。
本発明において、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子は、任意の疾患を検出又は診断することができるあらゆる遺伝子を包含する。疾患は、以下のものに限定されないが、例えば、悪性又は良性腫瘍、血液疾患、各種臓器(脳、心臓、胃、腸、肝臓、腎臓、肺、膵臓、脾臓など)の疾患、生殖器疾患、婦人病、遺伝病、皮膚疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、炎症性疾患、感染症、神経変性症、などを含むことができる。本発明で使用される診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子は、例示されるような任意の疾患の検出又は診断を可能にする遺伝子又は候補遺伝子である。そのような遺伝子の例として、既知の腫瘍マーカー、例えばCEA、ケラチン19などが挙げられる。
診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子を検出するための核酸は、該遺伝子又はその変異体、それらのRNA(mRNA、cRNA、aRNAを含む)、それらのcDNA、及びそれらの塩基配列に相補的ポリヌクレオチド、該塩基配列に相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でそれぞれハイブリダイズするポリヌクレオチド及びその相補的ポリヌクレオチド、ならびにそれらのポリヌクレオチドの塩基配列において例えば15以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、70以上、80以上、90以上、100以上、120以上、150以上、200以上、250以上又は300以上の連続した塩基からなるポリヌクレオチド断片からなる群から選ばれた1又は複数のポリヌクレオチドの組み合わせを含むことができる。
これらの核酸は、「1.定常発現遺伝子検出用核酸」の項に記載したのと同様の手法で作製することができる。
3.DNAマイクロアレイ
本発明はさらに、疾患又は疾患の指標若しくはマーカーの検出に使用されるDNAマイクロアレイであって、表1において記載された遺伝子群から選択された少なくとも1種又は2種、好ましくは少なくとも3種、4種、5種、6種、7種、8種又は9種、より好ましくは少なくとも10種、11種、12種、13種、14種、15種、16種、17種、18種又は19種、さらに好ましくは少なくとも20種から全数、の定常発現遺伝子、それらの変異体、RNA(例えばmRNA、cRNA、aRNA)、cDNA、相補的ポリヌクレオチド、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド、及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸が、該アレイの支持体上のそれぞれ定められた位置に固定化された状態で含まれるDNAマイクロアレイを提供する。
本発明の実施形態によれば、上記DNAマイクロアレイにおいて、好ましくは、疾患の検出又は診断用として既知の又は未知の少なくとも1種の遺伝子、その変異体、そのRNA、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸を、アレイの支持体上の定められた別個の位置に固定化された状態でさらに含むことができる。
本発明の別の実施形態によれば、上記DNAマイクロアレイにおいて、好ましくは、上記の定常発現遺伝子群、それらの変異体、それらのRNA、それらのcDNA、それらの相補的ポリヌクレオチド、それらの各々とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸プローブが、アレイ上に含まれる全プローブ数の50%以上、例えば50%から60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%又は100%までを占有することができる。ここで、残りの核酸プローブは、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の検出用プローブであってもよいし、又は他の任意のプローブ、又はそれらの組み合わせとしうる。本発明においては、通常、定常発現遺伝子検出用プローブの数が、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の検出用プローブの数よりも多いことが好ましい。
DNAマイクロアレイ上で、疾患の検査又は診断用の上記核酸を、ヒト被検試料中の測定すべき診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子(好ましくは、標識された転写産物又はcDNA調製物)とハイブリダイズさせて該遺伝子の発現量の変動を測定するとき、本発明の特徴である上記定常発現遺伝子の発現量に対する変動量として、該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現の変化を精確に測定することが可能になる。
本発明のDNAマイクロアレイを使用することによって、既知の診断用遺伝子を対象とするときには、疾患の検出が可能になるし、一方、未知の診断用候補遺伝子を対象とするときには、疾患マーカーの検出が可能になる。
ここで、固定化された状態とは、共有結合又は非共有結合を介してポリヌクレオチドが支持体上に結合している状態をいう。好ましい結合は、共有結合である。
DNAマイクロアレイの基板としては、DNAを固相化できるものであれば特に制限はなく、スライドガラス、シリコン製チップ、ポリマー製チップ及びナイロンメンブレンなどを例示することができる。またこれらの基盤には、前もって、ポリLリジンコートやアミノ基、カルボキシル基などの官能基導入などの表面処理が施されていてもよい。
また固相化法については一般に用いられる方法であれば特に制限はなく、スポッター又はアレイヤーと呼ばれる高密度分注機を用いてDNAをスポットする方法や、ノズルより微少な液滴を圧電素子などにより噴射する装置(インクジェット)を用いてDNAを基板に吹き付ける方法、又は基板上で順次ヌクレオチド合成を行う方法を例示することができる。高密度分注機を用いる場合には、例えば多数のウエルを持つプレートのおのおののウエルに異なった遺伝子溶液を入れておき、この溶液をピン(針)で取り上げて基板上に順番にスポットすることによる。インクジェット法では、ノズルより遺伝子を噴射し,基板上に高速度で遺伝子を整列配置することによる。基板上でのDNA合成は、基板上に結合した塩基を光によって脱離する官能基で保護し、マスクを用いることにより特定部位の塩基だけに光を当て、官能基を脱離させ、その後、塩基を反応液に加えて、基板上の塩基とカップリングさせる工程を繰り返すことによって行うことができる。
固相化される核酸は、上で説明した本発明の全てのポリヌクレオチドである。例えば、そのようなポリヌクレオチドは、以下の1又は複数のポリヌクレオチド又はその断片を含むことができる。
本発明において、固相化される核酸は、ゲノムDNA、cDNA、RNA(例えばmRNA、cRNA、aRNA)、合成DNA、合成RNAのいずれでもよいし、あるいは1本鎖でもよいし又は2本鎖でもよい。
測定すべき遺伝子、RNA又はcDNAの発現レベルを検出、測定することができるDNAチップの例としては、Affymetrix社のGene Chip Human Genome U133 Plus 2.0 Array、Agilent社のWhole human genome oligo microarray、タカラバイオ社のIntelliGene(登録商標) HS Human Expression CHIPなどを挙げることができるが、これらに制限されないものとする。
DNAマイクロアレイの作製について、例えば予め調製したプローブを固相表面に固定化する方法を使用することができる。予め調製したポリヌクレオチドプローブを固相表面に固定化する方法では、官能基を導入したポリヌクレオチドを合成し、表面処理した固相担体表面にオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを点着し、共有結合させる(例えば、J.B.Lamtureら、Nucleic.Acids.Research、1994年、第22巻、第2121〜2125頁、Z.Guoら、Nucleic.Acids.Research、1994年、第22巻、第5456〜5465頁)。ポリヌクレオチドは、一般的には、表面処理した固相担体にスペーサーやクロスリンカーを介して共有結合される。ガラス表面にポリアクリルアミドゲルの微小片を整列させ、そこに合成ポリヌクレオチドを共有結合させる方法も知られている(G.Yershovら、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、1996年、第94巻、第4913頁)。また、シリカマイクロアレイ上に微小電極のアレイを作製し、電極上にはストレプトアビジンを含むアガロースの浸透層を設けて反応部位とし、この部位をプラスに荷電させることでビオチン化ポリヌクレオチドを固定し、部位の荷電を制御することで、高速で厳密なハイブリダイゼーションを可能にする方法も知られている(R.G.Sosnowskiら、Proceedings of the National Academic Sciences U.S.A.、1997年、第94巻、第1119〜1123頁)。
4.疾患又は疾患マーカーの検出
本発明はまた、本発明の特徴である表1に記載の定常発現遺伝子を利用した疾患又は疾患マーカーの検出方法、細胞内遺伝子発現変動の測定などに使用できる。
具体的には、本発明は、
(1)ヒト被検試料における疾患マーカーの検出方法であって、上記の少なくとも1種の定常発現遺伝子の発現量に対する、少なくとも1種の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を測定することを含む方法、あるいは、
(2)ヒト被検試料中の細胞内遺伝子発現変動の測定における、上記の少なくとも1種の定常発現遺伝子、その変異体、そのRNA(例えばmRNA、cRNA、aRNA)、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドおよびそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸の使用方法、
を提供する。
本発明において、ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出方法は、下記のステップ:
(1)被検試料において少なくとも1種の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量および、下記の遺伝子群から選択された少なくとも1種の定常発現遺伝子の発現量を測定するステップ、
(2)該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量と該定常発現遺伝子の発現量とを比較し、それにより定常発現遺伝子の発現量に対する該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を決定するステップ、及び
(3)前記ステップ(2)で決定された該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を指標として、疾患を検出する、或いは該被検試料中の該診断用候補遺伝子を疾患マーカーとして検出する、ステップ、
を含み、
ここで、該定常発現遺伝子は、表1に記載の遺伝子からなる群から選択される遺伝子であることを特徴とする。
本発明の上記方法は、上記定常発現遺伝子を検出可能にするための核酸を参照遺伝子として使用して、ハイブリダイゼーション法、例えばDNAマイクロアレイ、ノーザンブロット、in situハイブリダイゼーションなど、あるいは定量RT-PCR法を用いて実施されうる。好ましいハイブリダイゼーションは、DNAマイクロアレイを使用するハイブリダイゼーションである。本発明で使用可能なDNAマイクロアレイは、上記「3.DNAマイクロアレイ」の項に記載したように作製することができる。
本発明のDNAマイクロアレイに含まれるポリヌクレオチドプローブのサイズは、15塩基〜全配列の塩基数、好ましくは25〜1000塩基、より好ましくは25〜100塩基の塩基長を有するものが例示できるが、この範囲に限定されない。
定量RT-PCR法を使用する場合、プライマーのサイズは、通常15〜50塩基、好ましくは15〜30塩基、より好ましくは18〜25塩基の塩基長を有するものが例示できる。
測定のための被検試料としては、使用する検出方法の種類に応じて、被験者の生体組織の一部又は全部をバイオプシーなどで採取するか、もしくは手術によって摘出した生体組織から回収する。さらにそこから常法に従って調製した全RNAを用いてもよいし、さらに全RNAから調製される、cDNA、ポリA(+)RNA、mRNA、cRNA、aRNAを含む各種のポリヌクレオチドを用いてもよい。
本発明の方法においては、生体組織における本発明の定常発現遺伝子又は診断用遺伝子若しくは診断用候補遺伝子、RNA、cDNAなどの核酸の発現量は、DNAマクロアレイを用いて検出あるいは定量することができる。この場合、本発明に関わる上記定常発現遺伝子(表1)又はそれらを検出するための上記核酸類は、DNAマイクロアレイの参照プローブとして使用することができる(例えば、アフィメトリックス社のHuman Genome U133 Plus 2.0 Arrayでは25塩基の長さのポリヌクレオチドプローブが用いられる)。かかるDNAマイクロアレイを生体組織から採取したRNAをもとに調製される標識DNA又はRNAとハイブリダイズさせ、該ハイブリダイズによって形成された上記プローブと標識DNA又はRNAとの複合体を、該標識DNA又はRNAの標識を指標として検出することにより、生体組織中での本発明定常発現遺伝子の発現の有無又は発現レベル(発現量)を評価することができる。本発明の方法では、DNAチップを好ましく使用できるが、これは、ひとつの生体試料について同時に複数遺伝子の発現の有無又は発現レベルの評価が可能である。
本発明方法で用いられる被検試料としては、被験者の生体組織から調製される試料を挙げることができる。具体的には該組織から調製されるRNA含有試料、或いはそれからさらに調製されるポリヌクレオチドを含む試料は、被験者の生体組織の一部又は全部をバイオプシーなどで採取するか、もしくは手術によって摘出した生体組織から回収し、そこから常法に従って調製することができる。
本発明の方法は、測定対象として用いる生体試料の種類に応じて工程を変更することができる。
測定対象物としてRNAを利用する場合、発現遺伝子の検出は、例えば下記のステップ:
(a)被験者の生体試料から調製されたRNA又はそれから転写された相補的ポリヌクレオチド(cDNA)を、本発明のDNAマイクロアレイ上のポリヌクレオチドと結合させるステップ、
(b)該ポリヌクレオチドに結合した生体試料由来のRNA又は該RNAから転写された相補的ポリヌクレオチドを、上記ポリヌクレオチドをプローブとして用いて測定するステップ、
(c)上記(b)の測定により得られた、定常発現遺伝子の発現量データを用いて、マイクロアレイ上の遺伝子発現量を補正するステップ、
(d)上記(c)の補正によって整理された遺伝子発現量データについて、定常発現遺伝子の発現量と、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量を比較するステップ、
を含むことができる。
本発明において、DNAマイクロアレイ解析を利用する場合は、上記定義の定常発現遺伝子および診断用遺伝子を検出するためのDNAプローブ(一本鎖又は二本鎖)を基板に貼り付けたDNAマイクロアレイを用いる。遺伝子群を基板に固相化したものには、一般にDNAチップ及びDNAマイクロアレイという名称があるが、本明細書ではDNAマイクロアレイといった場合、DNAチップを含むものとする。
ハイブリダイゼーション条件は、限定されないが、例えば30℃〜50℃で、3〜4×SSC、0.1〜0.5% SDS中で1〜24時間のハイブリダイゼーション、より好ましくは40℃〜45℃で、3.4×SSC、0.3%SDS中で1〜24時間のハイブリダイゼーション、そしてその後の洗浄を含む。洗浄条件としては、例えば、2×SSCと0.1%SDSを含む溶液、及び1×SSC溶液、0.2×SSC溶液による室温での連続した洗浄などの条件を挙げることができる。ここで、1×SSCは、150mM塩化ナトリウムおよび15mMクエン酸ナトリウムを含む水溶液(pH7.2)である。相補鎖はかかる条件で洗浄しても対象とする正鎖とハイブリダイズ状態を維持するものであることが望ましい。具体的にはこのような相補鎖として、対象の正鎖の塩基配列と完全に相補的な関係にある塩基配列からなる鎖、並びに該鎖と少なくとも80%、85%、90%、95%又は98%の同一性を有する塩基配列からなる鎖を例示することができる。
また、本発明に関わる遺伝子、そのRNA又はそのcDNAを定量するための定量RT-PCRを実施する際のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件としては、例えば10mMTris−HCl(pH8.3)、50mMKCl、1〜2mM MgClなどの組成のPCRバッファーを用い、プライマーの配列から計算されたTm+5〜10℃において15秒から1分程度処理することなどが挙げられる。かかるTmの計算方法としてTm=2×(アデニン残基数+チミン残基数)+4×(グアニン残基数+シトシン残基数)などが挙げられる。
これらのハイブリダイゼーションにおける「ストリンジェントな条件」の他の例については、例えばSambrook, J. & Russel, D. 著、Molecular Cloning, A LABORATORY MANUAL、Cold Spring Harbor Laboratory Press、2001年1月15日発行、の 第1巻7.42〜7.45、第2巻8.9〜8.17などに記載されており、本発明において利用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は、それらの実施例によって制限されないものとする。
DNAマイクロアレイ解析データの抽出
60種のヒト由来株化細胞(表2)の発現遺伝子7129種について、Affymetrix社GeneChip(商標)を用い、発現量の解析を行った(http://discover.nci.nih.gov/datasetsPnas2001.jsp)。公表されたデータはそれぞれの遺伝子発現量についてグローバル・ノーマライゼーションを行い、発現量の絶対値を補正した後のデータである。このデータを利用して(発現量がマイナスのデータについては発現量0と見なした)、各遺伝子の60細胞株間での発現量平均値、およびCV値を算定した。CV値40以下の遺伝子159種について、平均発現量とCV値を表3に示す。これら159種の遺伝子には、今回新規に見出した157種(配列番号1〜221)の定常発現遺伝子に加えて、定常発現遺伝子として既知であるACTB(配列番号222)およびGAPD(配列番号223)が含まれる。
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定常発現遺伝子群を搭載したDNAマイクロアレイの作製
上記の処理によって得たCV値40以下定常発現遺伝子159種(表1)、および診断用遺伝子40種によるDNAマイクロアレイを作製し、各種ヒト由来株化細胞においてそれぞれの遺伝子発現を検討した。抽出した159種の遺伝子について、配列の重複をおこさないように配列特異性が高い部位の配列60〜70残基をそれぞれ選択して合成した。これらの合成オリゴDNAを、凹凸構造を持つポリメチルメタクリレート製DNAチップ基板(東レ株式会社、特開2004−264289)の凸部にスポッターを用いてスポットした。
ターゲットaRNAの調製
胃ガン由来株化細胞株(HSC43)および食道ガン由来株化細胞株(TE2)から、Trizol reagent(Invitrogen社)を用いて、同社推奨のプロトコールにより全RNAを調製した。
上述の方法で得られた全RNA0.5μgについて、Ambion Amino Allyl aRNA kit(Ambion社)を用いてメーカー推奨のプロトコールで1ラウンドIVT反応によるaRNA合成を行った。また、株化細胞由来の全RNAにはCy3−dUTP(GEヘルスケア社)を、リファレンス全RNA(Stratagene社)にはCy5−dUTP(GEヘルスケア社)を添加して、メーカー推奨のプロトコールでaRNAの標識を行った。標識されたaRNAはマイクロコンYM30(ミリポア社)で精製してからハイブリダイゼーションに用いた。
ハイブリダイゼーション
標識したaRNA0.1μgと上記DNAチップを用い、42℃で16時間ハイブリダイズを行った。ハイブリダイズ終了後、DNAチップを2×SSC/0.1%SDS、1×SSC、0.2×SSCで順次洗浄した。
遺伝子発現量の測定
上述の方法によりハイブリダイゼーションを行ったDNAチップをAgilentマイクロアレイスキャナー(Agilent社)を用いてスキャンし、画像を取得して蛍光強度を数値化した。統計学的処理はSpeed T.著「Statistical analysis of gene expression microarray data」Chapman & Hall/CRC、及びCauston H.C.ら著「A beginner’s guide Microarray gene expression data analysis」Blackwell publishingを参考にして行った。すなわちハイブリダイズ後の画像解析から得られたデータについて、それぞれの対数値をとり、グローバルノーマライゼーションとLowess補正法による平滑化を行い、MADによるスケーリング処理によってノーマライゼーション補正を行った。
その結果、胃ガン細胞株(図1)、大腸ガン細胞株(図2)に示すようなM−Aプロットを得ることができた。この際、定常発現遺伝子として想定した遺伝子群はM値において−2〜2の範囲内でのみ変動し、診断用遺伝子として想定した遺伝子群は、−2以下、または2以上の変動値を示した。したがって、定常発現遺伝子の変動量と比較することにより、確実なガン細胞の存在を検出可能であった。
本発明により、定常的に発現している遺伝子を提供することができ、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝の発現変動を解析するための方法を提供することができるため、診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現変動を指標としたヒト疾患の検査・診断、あるいは疾患マーカーの検出、などに非常に有用である。
胃ガン細胞株HSC43についての発現量−発現強度連関図(M−Aプロット、黒印:診断用遺伝子、白印:定常発現遺伝子)。縦軸に示したM(すなわち、Minus)は各遺伝子の対照と検体における測定値のログ値の差を示し、横軸に示したA(すなわち、Add)はそれぞれの測定値のログ値の和を示す。 食道ガン細胞株TE2についての発現量−発現強度連関図(M−Aプロット、黒印:診断用遺伝子、白印:定常発現遺伝子)。縦軸に示したM(すなわち、Minus)は各遺伝子の対照と検体における測定値のログ値の差を示し、横軸に示したA(すなわち、Add)はそれぞれの測定値のログ値の和を示す。

Claims (12)

  1. ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出方法であって、下記のステップ:
    (1)被検試料において少なくとも1種の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量および、下記の遺伝子群から選択された少なくとも1種の定常発現遺伝子の発現量を測定するステップ、
    (2)該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量と該定常発現遺伝子の発現量とを比較し、それにより該定常発現遺伝子の発現量に対する該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を決定するステップ、及び
    (3)前記ステップ(2)で決定された該診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を指標として、該疾患を検出する、或いは該被検試料中の該診断用候補遺伝子を疾患マーカーとして検出する、ステップ、
    を含み、
    ここで、該定常発現遺伝子は、以下の遺伝子名で表されるZNF37A(配列番号1、2)、HTR2C(配列番号3)、HTR1A(配列番号4)、HUMMLC2B(配列番号5)、FY(配列番号6)、PRKCG(配列番号7)、BRD3(配列番号8)、AQP7(配列番号9)、TUB(配列番号10、11)、MPP2(配列番号12)、MADD(配列番号13〜20)、ADRB3(配列番号21)、DHX38(配列番号22)、IKBKE(配列番号23)、CCR9(配列番号24、25)、LTK(配列番号26、27)、HP(配列番号28)、PPP1R8(配列番号29〜31)、MAP1A(配列番号32)、RFC1(配列番号33)、SMARCD1(配列番号34、35)、HSD17B3(配列番号36)、DBT(配列番号37)、COX10(配列番号38)、DSIPI(配列番号39、40)、HD(配列番号41)、POP1(配列番号42)、UBTF(配列番号43)、HLA-DOA(配列番号44)、AANAT(配列番号45)、RAF1(配列番号46)、THAP11(配列番号47)、PSCD2(配列番号48、49)、NUP62(配列番号50〜53)、ARHGEF1(配列番号54〜56)、UNC119(配列番号57、58)、NUP188(配列番号59)、GCGR(配列番号60)、PTPRN(配列番号61)、DPF2(配列番号62)、PSD(配列番号63)、CCNA2(配列番号64)、TPR(配列番号65)、RING1(配列番号66)、RABGGTA(配列番号67、68)、CD36(配列番号69〜71)、BAD(配列番号72、73)、AQP2(配列番号74)、DRG2(配列番号75)、CCL22(配列番号76)、KIAA0056(配列番号77)、KIAA0063(配列番号78)、CREB3(配列番号79)、TIAL1(配列番号80、81)、GRM4(配列番号82)、IRF3(配列番号83)、R3HDM(配列番号84)、PMS2L11(配列番号85)、GSK3A(配列番号86)、MARS(配列番号87)、ATM(配列番号88〜90)、CASC3(配列番号91)、KIAA0195(配列番号92)、MRPL49(配列番号93)、DDB1(配列番号94)、TSFM(配列番号95)、TRAF4(配列番号96、97)、GRB2(配列番号98、99)、HYAL2(配列番号100、101)、RNF10(配列番号102)、PPP4C(配列番号103)、DNMT1(配列番号104)、POFUT1(配列番号105、106)、SUMO1(配列番号107〜109)、DCTN2(配列番号110)、PSMD7(配列番号111)、CLPP(配列番号112)、MCM6(配列番号113)、AAMP(配列番号114)、EBP(配列番号115)、CCT7(配列番号116、117)、DCTD(配列番号118)、ADRM1(配列番号119、120)、PLK1(配列番号121)、RNPS1(配列番号122、123)、CCT2(配列番号124)、HNRPC(配列番号125、126)、OPRS1(配列番号127〜131)、CKAP1(配列番号132)、USP11(配列番号133)、TTC1(配列番号134)、KPNB1(配列番号135)、KHDRBS1(配列番号136)、LMNB2(配列番号137)、POLR2K(配列番号138)、ZNF91(配列番号139)、PSMA2(配列番号140)、SEC61B(配列番号141)、PSMC5(配列番号142)、SFRS3(配列番号143)、SSBP1(配列番号144)、CSE1L(配列番号145、146)、CCT5(配列番号147)、PSMA1(配列番号148、149)、ATP5F1(配列番号150〜152)、PSMC1(配列番号153)、NEFL(配列番号154)、MLF2(配列番号155)、AP2S1(配列番号156、157)、CSNK2B(配列番号158)、HRMT1L2(配列番号159〜161)、ILF2(配列番号162)、BAT1(配列番号163、164)、G10(配列番号165)、CANX(配列番号166)、CAPNS1(配列番号167、168)、EIF3S8(配列番号169)、TRIM28(配列番号170)、CCT3(配列番号171〜173)、PCBP2(配列番号174、175)、CCT4(配列番号176)、TUFM(配列番号177)、PFDN5(配列番号178〜180)、WBSCR1(配列番号181、182)、FUS(配列番号183、184)、IMPDH2(配列番号185)、PSMB3(配列番号186)、DNCL1(配列番号187)、PSMD8(配列番号188)、PSMB6(配列番号189)、PSMB1(配列番号190)、TCEB1(配列番号191)、EEF1B2(配列番号192、193)、NME1(配列番号194、195)、ATP5C1(配列番号196、197)、H2AFZ(配列番号198)、HMGB1(配列番号199)、CLIC1(配列番号200)、NONO(配列番号201)、HINT1(配列番号202)、ATP5B(配列番号203)、NACA(配列番号204)、EIF4A1(配列番号205)、HSPCB(配列番号206)、EEF1G(配列番号207)、HSPCA(配列番号208)、COX6A1(配列番号209)、ENO1(配列番号210)、UBA52(配列番号211)、PFN1(配列番号212)、TPT1(配列番号213)、CFL1(配列番号214)、NSEP1(配列番号215)、NPM1(配列番号216、217)、EEF1A1(配列番号218)、OAZ1(配列番号219)、及びWNT2B(配列番号220、221)からなる群から選択される遺伝子であることを特徴とする方法。
  2. 前記診断用遺伝子若しくは診断用候補遺伝子又は定常発現遺伝子の発現量が、該遺伝子、その変異体、そのRNA、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド、及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸を使用して測定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記診断用遺伝子若しくは診断用候補遺伝子又は定常発現遺伝子の発現量が、ハイブリダイゼーションによって測定される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ハイブリダイゼーションが、DNAマイクロアレイを使用したハイブリダイゼーションである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ステップ(1)において、少なくとも3種の定常発現遺伝子の発現量を測定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 請求項1に記載の定常発現遺伝子群から選択された少なくとも3種の定常発現遺伝子、それらの変異体、それらのRNA、それらのcDNA、それらの相補的ポリヌクレオチド、それらの各々とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド、及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸が、アレイの支持体上のそれぞれ定められた位置に固定化された状態で含むことを特徴とするDNAマイクロアレイ。
  7. 請求項1に記載の定常発現遺伝子群、それらの変異体、それらのRNA、それらのcDNA、それらの相補的ポリヌクレオチド、それらの各々とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸プローブが、アレイ上に含まれる全プローブ数の50%以上を占有することを特徴とするDNAマイクロアレイ。
  8. 疾患の診断用として既知の又は未知の少なくとも1種の遺伝子、その変異体、そのRNA、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド及びそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸を、アレイの支持体上の定められた別個の位置に固定化された状態でさらに含む、請求項6又は7に記載のDNAマイクロアレイ。
  9. 疾患マーカーの検出用である、請求項6又は7に記載のDNAマイクロアレイ。
  10. 疾患の検出用である、請求項6又は7に記載のDNAマイクロアレイ。
  11. ヒト被検試料における疾患又は疾患マーカーの検出方法であって、請求項1に記載の少なくとも1種の定常発現遺伝子の発現量に対する、少なくとも1種の診断用遺伝子又は診断用候補遺伝子の発現量の変動量を測定することを含む方法。
  12. ヒト被検試料中の細胞内遺伝子発現変動の測定における、請求項1に記載の少なくとも1種の定常発現遺伝子、その変異体、そのRNA、そのcDNA、その相補的ポリヌクレオチド、それとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドおよびそれらの少なくとも15塩基の断片からなる群から選択される核酸の使用方法。
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