JP2007235848A - 適応フィルタの制御装置及び適応フィルタの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルタ部20の希望応答とする信号或いはその希望応答に外乱の重畳された信号である希望応答信号「d(t)」と同フィルタの出力信号「y(t)」との偏差「e(t)」に基づいてフィルタ係数「w(t)」を周期的に更新する適応フィルタ10の制御装置30として、フィルタ部20の入力信号「x(t)」に基づきそれぞれ生成されたP個のベクトルを要素とするベクトル系列を生成して出力するベクトル系列出力部31と、過去P点の偏差「e(t)」の非線形変換値のそれぞれを要素とするスカラ系列を生成して出力するスカラ系列出力部32と、ベクトル系列及びスカラ系列に基づき更新量を算出してフィルタ係数「w*(t)」の更新を行うフィルタ係数更新部33と、を備える。
【選択図】図1
Description
(A1)上記ベクトル要素「u*k(t)」のL1ノルムの値を返す関数。
また、例えば請求項4或いは請求項22に記載の発明によるように、
(A2)上記ベクトル要素「u*k(t)」のL2ノルムの値を返す関数。
また、例えば請求項5或いは請求項23に記載の発明によるように、
(A3)上記ベクトル要素「u*k(t)」に依らず、常に一律の値を返す関数。
等々を採用することができる。
(B1)定数「m」を用いて下式(34)にて表される非線形関数「F(e(t))」。
(B2)双曲線正接関数。
(C1)音声信号を音声に変換して再生出力する音声出力手段と、その音声出力手段によって再生出力された雑音を含む音声を電気信号に変換して出力する集音手段と、を備える音響システム。
また、例えば請求項17或いは請求項35に記載の発明によるように、
(C2)音声を送話音声信号に変換して送話回線を通じて送信する送話手段と、受話回線を通じて受信した受話音声信号を音声に変換して出力する受話手段と、を備える音声回線システム。
また、例えば請求項18或いは請求項36に記載の発明によるように、
(C3)騒音源の発生する騒音を電気信号に変換する騒音集音手段と、上記騒音と逆位相の制御音を発生して出力する制御音発生手段と、騒音制御を行う場の音を電気信号に変換する評価音集音手段と、を備えるアクティブ騒音制御システム。
等々に適用することができる。
以下、この発明にかかる適応フィルタの制御装置及び適応フィルタの制御方法の第1の実施の形態について、図1及び図2に基づき説明する。
・FIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタで構成されるとともに、離散時刻「t」における入力信号「x(t)」を濾波して出力信号「y(t)」を出力するフィルタ部20。
・下式(36)にて表される、上記フィルタ部20の希望応答とする信号或いはその希望応答に外乱の重畳された信号である希望応答信号「d(t)」と、同フィルタ部20の出力信号「y(t)」と、の偏差「e(t)」を用いて、下式(37)にて表される上記フィルタ部20のフィルタ係数「w*(t)」を周期的に更新する制御装置30。
等々を備えて構成されている。
・上記フィルタ部20の上記入力信号ベクトル「x*(t)」に基づきP個のベクトル「u*k(t)」をそれぞれ算出してこれらのベクトル「u*k(t)」を要素とするベクトル系列を生成するとともに、後述するフィルタ係数更新部33にこのベクトル系列を出力するベクトル系列出力部31。
・過去P点の上記偏差「e(t)」の非線形変換値のそれぞれを要素とするスカラ系列「e’(t)」を生成するとともに、後述するフィルタ係数更新部33にこのスカラ系列「e’(t)」を出力するスカラ系列出力部32。
・上記ベクトル系列出力部31から出力された上記ベクトル系列及び上記スカラ系列出力部32から出力された上記スカラ系列に基づき上記フィルタ係数の更新量「Δw*(t)」を算出するとともに、上記フィルタ部20のフィルタ係数「w*(t)」を更新するフィルタ係数更新部33。
を有して構成されている。なお、「P」は2以上の整数とする。
(1)上記ベクトル系列を構成するP個のベクトル要素「u*k(t)」を上式(40)にて算出することとした。これにより、学習効率の良いフィルタ係数の更新を行うことができ、ひいては、上記フィルタの入力信号が有色であれ、高速なフィルタ学習を行うことができるようになる。
次に、この発明にかかる適応フィルタの制御装置及び適応フィルタの制御方法の第2の実施の形態について、図3及び図4を参照して、先の第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図3は、この発明にかかる適応フィルタの制御装置の第2の実施の形態について、適応フィルタも含めてその適用される音響システムの全体構成を示したものである。また、同図3において、先の図1に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
(5)入力端子41から入力された音声信号を音声に変換して再生出力するスピーカ42と、該スピーカ42によって再生出力された雑音を含む音声を電気信号に変換して出力するマイクロフォン43とを備える音響システム40に対し、当該適応フィルタの制御装置及び制御方法を適用した。これにより、上記偏差「e(t)」のうち上記音声信号「x(t)」に従属な成分、すなわち、音響エコー分を除去することのできる音響システムを実現することができるようになる。
次に、この発明にかかる適応フィルタの制御装置及び適応フィルタの制御方法の第3の実施の形態について、図5及び図6を参照して、先の第1及び第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図5は、この発明にかかる適応フィルタの制御装置の第3の実施の形態について、適応フィルタも含めてその適用される音響システムの全体構成を示したものである。また、同図5において、先の図1〜図4に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
(6)アナウンス生成部41aから入力された音声信号を音声に変換して再生出力するスピーカ(音声出力手段)42と、該スピーカ42によって再生出力された除去対象の雑音を含む音声を電気信号に変換して出力するマイクロフォン43と、該マイクロフォン43から出力された電気信号に基づき音声を認識する音声認識部45aと、を備える音声認識システム40aに対し、当該適応フィルタの制御装置及び制御方法を適用することとした。これにより、上記偏差「e(t)」のうち上記入力信号「x(t)」に従属な成分を除去するかたちで上記フィルタ部20のフィルタ係数「w*(t)」を更新するため、上記離散化されたマイク信号「d(t)」中に含まれる除去対象とする上記アナウンス音声の回り込み分のみを除去することができるようになる。そしてひいては、上記アナウンス生成部41aから入力されるアナウンス音声が上記スピーカ42を通して再生されている途中に当該音声認識システムの使用者が割り込んで発話した場合であれ、高い認識率をもって音声認識をすることのできる機能、いわゆるバージイン機能を有する音声認識システムを実現することができる。
・この実施の形態では、アナウンス生成部41aから入力された音声信号を音声に変換して再生出力するスピーカ42と、該スピーカ42によって再生出力された雑音を含む音声を電気信号に変換して出力するマイクロフォン43と、該マイクロフォン43から出力された電気信号に基づき音声を認識する音声認識部45aと、を備える音声認識システム40aに対し、当該適応フィルタの制御装置及び制御方法を適用していたが、音声認識システム40aの構成についてはこれに限られない。他に例えば、上記アナウンス生成部41aから入力される音声信号の有無を監視するアナウンス監視手段と、先の図6(a)及び(b)にて示した雑音除去処理の実行を制御する雑音除去処理制御手段とを更に備える構成とする。そして上記雑音除去処理制御手段は、上記アナウンス監視手段を通じて上記アナウンス生成部41aから音声信号が入力されていないと判断されるとき当該雑音除去処理を実行せず、上記アナウンス監視手段を通じて上記アナウンス生成部41aから音声信号が入力されていると判断されるとき当該雑音除去処理を実行することとしてもよい。
次に、この発明にかかる適応フィルタの制御装置及び適応フィルタの制御方法の第4の実施の形態について、図7及び図8を参照して、先の第1〜第3の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお、図7は、この発明にかかる適応フィルタの制御装置の第4の実施の形態について、適応フィルタも含めてその適用される拡声システム(音響システム)の全体構成を示したものである。また、同図7において、先の図1〜図6に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての重複する説明は割愛する。
・偏差ベクトル「e*(t−1)」に基づきP個のベクトル「u*k(t−1)」をそれぞれ算出してこれらベクトル「u*k(t−1)」を要素とするベクトル系列を生成するとともに、フィルタ係数更新部33にこのベクトル系列を出力するベクトル系列出力部31。
・過去P点の上記偏差の非線形変換値のそれぞれを要素とするスカラ系列を生成するとともに、フィルタ係数更新部33にこのスカラ系列を出力するスカラ系列出力部32。
・上記ベクトル系列出力部31から出力された上記ベクトル系列、及び上記スカラ系列出力部32から出力された上記スカラ系列に基づき上記フィルタ係数の更新量「Δw*(t)」を算出するとともに、上記フィルタ部20のフィルタ係数「w*(t)」の更新を行うフィルタ係数更新部33。
から構成されている。
(7)音声信号を音声に変換して再生出力するスピーカ42と、該スピーカ42によって再生出力された当該システムの使用者の発話を含む音声を電気信号に変換して出力するマイクロフォン43と、を備える拡声システム40bに対し、当該適応フィルタの制御装置及び制御方法を適用することとした。これにより、上記偏差「e(t)」のうち1時刻分だけ遅延された上記偏差「e(t−1)」に従属な成分を除去するかたちで上記フィルタ部20のフィルタ係数「w*(t)」を更新するため、上記離散化されたマイク信号「d(t)」中に含まれる除去対象とする上記エコー分を除去することができるようになる。そしてひいては、拡声システム40b中に存在する閉ループのゲインは「1」未満とされ、ハウリング(発振現象)の発生を抑制することができるようになる。
次に、この発明にかかる適応フィルタの制御装置及び適応フィルタの制御方法の第5の実施の形態について、図9及び図10を参照して、先の第1〜第4の実施の形態との相違点を中心に説明する。なお図9は、この発明にかかる適応フィルタの制御装置の第5の実施の形態について、適応フィルタも含めてその適用される音声回線システムの全体構成を示したものである。また、同図9において、先の図1〜図8に示した要素と同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての重複する説明を割愛する。
・4線式である電話回線網51を構成する受話端子(受話手段)51a及び送話端子51b(送話手段)。
・受話端子51aから入力されるデジタル信号である受話音声信号「x(t)」をアナログ信号に変換するD/A(デジタル−アナログ)変換器52a。
・上記電話回線網51と図示しない電話端末に接続される2線式の加入者回線54との間で送受信される音声信号の方向制御を行うハイブリッドトランス53。
・上記加入者回線54から上記ハイブリッドトランス53を介して入力されるアナログ信号をデジタル信号である送話音声信号「d(t)」に変換するA/D(アナログ−デジタル)変換器52b。
等々を備えて構成されている。
(8)音声を送話音声信号「d(t)」に変換して上記送話回線を通じて送信する送話端子51bと、上記受話回線を通じて受信した受話音声信号「x(t)」を音声に変換して出力する受話端子51aと、を備える音声回線システム50に対し、当該適応フィルタの制御装置及び制御方法を適用した。これにより、上記偏差のうち上記受話音声信号「x(t)」に従属な成分、すなわち、回線エコー分を除去することのできる音声回線システムを実現することができるようになる。
・この実施の形態では、音声を送話音声信号「d(t)」に変換して上記送話回線を通じて送信する送話端子51bと、上記受話回線を通じて受信した受話音声信号「x(t)」を音声に変換して出力する受話端子51aと、を備える音声回線システム50の上記送話音声信号「d(t)」を、上記フィルタ部20の希望応答とする信号に外乱「n(t)」の重畳された信号である希望応答信号とし、上記受話音声信号「x(t)」を上記フィルタ部20の入力信号としていたがこれに限られない。逆に、上記受話音声信号「x(t)」を、上記フィルタ部20の希望応答とする信号に外乱「n(t)」の重畳された信号である希望応答信号とし、上記送話音声信号「d(t)」を上記フィルタ部20の入力信号とする構成に変更しても、上記(8)に準じた効果を得ることはできる。
次に、この発明にかかる適応フィルタの制御装置及び適応フィルタの制御方法の第6の実施の形態について、図11及び図12を参照して説明する。なお、図11は、この発明にかかる適応フィルタの制御装置の第6の実施の形態について、適応フィルタも含めてその適用されるアクティブ騒音制御システムの全体構成を示したものである。
・騒音源の発生する騒音を電気信号に変換するマイクロフォン61(騒音集音手段)。 ・上記マイクロフォン61から出力されるアナログ信号である電気信号をデジタル信号である離散化されたマイク信号「d2(t)」に変換するA/D(アナログ−デジタル)変換器62。
・上記A/D変換器62から上記離散化されたマイク信号「d2(t)」を取り込んで所要の処理を加えた上で後述する適応フィルタ10cに偏差「e2(t)」として出力するとともに、この偏差「e2(t)」及び同適応フィルタ10cから取り込む制御音信号「x2(t)」に基づきフィルタ係数「w2(t)」を更新する適応フィルタ10d。
・上記適応フィルタ10d及び後述するA/D(アナログ−デジタル)変換器68から上記偏差「e2(t)」及び評価音信号「e1(t)」をそれぞれ取り込むとともに、これら偏差「e2(t)」及び評価音信号「e1(t)」に基づいて騒音と逆位相の音を生成するための制御音信号「x2(t)」を生成・出力する適応フィルタ10c。
・デジタル信号である上記制御音信号「x2(t)」をアナログ信号である電気信号に変換するD/A(デジタルーアナログ)変換器65。
・上記制御音信号「x2(t)」がアナログ信号に変換された信号である電気信号に基づき上記騒音と逆位相の制御音を発生して出力するスピーカ66(制御音発生手段)。
・騒音制御を行う場の音を電気信号に変換するマイクロフォン67(評価音集音手段)。
・上記マイクロフォン67から出力されるアナログ信号である電気信号をデジタル信号である評価音信号「e1(t)」に変換した上で上記適応フィルタ10cに出力するA/D(アナログーデジタル)変換器68。
等々を備えて構成されている。
(い)「騒音源→マイクロフォン67」からなる伝達経路。
(ろ)「騒音源→マイクロフォン61→A/D変換器62→フィルタ部20a→符号反転器64→D/A変換器65→スピーカ66→マイクロフォン67」からなる伝達経路。
をたどってそれぞれ伝播する。
(は)「A点→D/A変換器65→スピーカ66→マイクロフォン61→A/D変換器62→B点」からなる伝達経路。
(に)「A点→フィルタ部20b→B点」からなる伝達経路。
をたどってそれぞれ伝播する。
・タップ数「L1」とした下式(64)にてその伝達特性を定めるフィルタ係数「w1*(t)」が表されるとともに、上記適応フィルタ10dから取り込まれる上記偏差「e2(t)」及びこのフィルタ係数「w1*(t)」を用いて下式(65)にて出力信号「x2’(t)」を算出するフィルタ部20a。
・上記フィルタ部20aから取り込まれる上記出力信号「x2’(t)」の符号を下式(66)に基づき反転して制御音信号「x2(t)」を上記D/A変換器65に出力する符号反転器64。
・タップ数「L3」とした下式(67)にてその伝達特性を定める伝達係数「J2’*」が表されるとともに、上記適応フィルタ10dから取り込まれる上記偏差「e2(t)」及び該伝達係数「J2’*」を用いて下式(68)にて濾波信号「x1’(t)」を算出し、これをベクトル系列出力部31aに出力する濾波器63。
・上記濾波器63の出力する上記濾波信号「x1’(t)」に基づきP1個のベクトル「u1*k(t)」をそれぞれ算出してこれらベクトル「u1*k(t)」を要素とするベクトル系列を生成するとともに、後述するフィルタ係数更新部33aにこのベクトル系列を出力するベクトル系列出力部31a。
・上記A/D変換器68から取り込まれる過去P1点の上記評価音信号「e1(t)」の非線形変換値のそれぞれを要素とするスカラ系列「e1’(t)」を生成するとともに、後述するフィルタ係数更新部33aにこのスカラ系列「e1’(t)」を出力するスカラ系列出力部32a。
・上記ベクトル系列出力部31aから出力された上記ベクトル系列及び上記スカラ系列出力部32aから出力された上記スカラ系列に基づき更新量「Δw1*(t)」を算出するとともに、上記フィルタ部20aのフィルタ係数「w1*(t)」を更新するフィルタ係数更新部33a。
を有して構成されている。なお、「P1」を2以上の整数とする。
・タップ数「L2」とした下式(77)にてその伝達特性を定めるフィルタ係数「w2*(t)」が表されるとともに、上記適応フィルタ10cから取り込まれる上記制御音信号「x2(t)」及びこのフィルタ係数「w2*(t)」を用いて下式(78)にて出力信号「y2(t)」を算出するフィルタ部20b。
・上記適応フィルタ10cの出力する上記制御音信号「x2(t)」に基づきP2個のベクトル「u2*k(t)」をそれぞれ算出してこれらベクトル「u2*k(t)」を要素とするベクトル系列を生成するとともに、後述するフィルタ係数更新部33bにこのベクトル系列を出力するベクトル系列出力部31b。
・上記A/D変換器62から取り込まれる離散化されたマイク信号「d2(t)」及び上記フィルタ部20bから出力される上記出力信号「y2(t)」を用いて下式(79)で求められる過去P2点の偏差「e2(t)」の非線形変換値のそれぞれを要素とするスカラ系列「e2*(t)」を生成するとともに、後述するフィルタ係数更新部33bにこのスカラ系列「e2*(t)」を出力するスカラ系列出力部32b。
・上記ベクトル系列出力部31bから出力された上記ベクトル系列及び上記スカラ系列出力部32bから出力された上記スカラ系列に基づき更新量「Δw2*(t)」を算出するとともに、上記フィルタ部20bのフィルタ係数「w2*(t)」を更新するフィルタ係数更新部33。
を有して構成されている。なお、「P2」を2以上の整数とする。
(9)騒音源の発生する騒音を電気信号に変換するマイクロフォン61と、この騒音と逆位相の制御音を発生して出力するスピーカ66と、騒音制御を行う場の音を電気信号に変換するマイクロフォン67と、を備えるアクティブ騒音制御システム60に対し、当該適応フィルタの制御装置及び方法を適用することとした。これにより、上記評価音「e1(t)」のうち上記偏差「e2(t)」に従属な成分を除去するかたちで上記フィルタ部20aのフィルタ係数「w1*(t)」を更新することができ、ひいては、騒音源から出力される騒音を低減することのできるアクティブ騒音制御システム60を実現することができるようになる。
・この実施の形態では、上式(67)にて表される上記濾波器63の伝達特性を定める伝達係数「J2’*」を実験等で予め求められた値とし、上記スピーカ66と上記マイクロフォン67との間の伝達特性である伝達係数「J2*」に一致するようにこれを設定することとした。上記濾波器63の伝達係数「J2’*」の設定方法については、例えば上記騒音制御処理中にオンラインで逐次同定することとしてもよい。また、上記スピーカ66と上記マイクロフォン67との間の伝達特性、特に信号遅延が問題とならないのであれば、そうした濾波器63を割愛した構成としてもよい。さらには、上記スピーカ66と上記マイクロフォン61との距離が長く、このスピーカ66から発せられる制御音の回り込みが上記離散化されたマイク信号「d2(t)」に大きな影響を与えないのであれば、上記適応フィルタ10d自体を割愛した構成としてもよい。
Claims (36)
- フィルタの希望応答とする信号或いはその希望応答に外乱の重畳された信号である希望応答信号と同フィルタの出力信号との偏差に基づいてフィルタ係数を周期的に更新する適応フィルタの制御装置において、
「P」を2以上の整数としたとき、前記フィルタの入力信号に基づきそれぞれ生成されたP個のベクトルを要素とするベクトル系列を生成して出力するベクトル系列出力部と、
過去P点の前記偏差の非線形変換値のそれぞれを要素とするスカラ系列を生成して出力するスカラ系列出力部と、
前記ベクトル系列と前記スカラ系列とに基づいて更新量を算出して前記フィルタ係数の更新を行うフィルタ係数更新部と、
を備えることを特徴とする適応フィルタの制御装置。 - 前記関数「N(u*k(t))」は、前記ベクトル要素「u*k(t)」のL1ノルムの値を返す関数である
請求項2に記載の適応フィルタの制御装置。 - 前記関数「N(u*k(t))」は、前記ベクトル要素「u*k(t)」のL2ノルムの値を返す関数である
請求項2に記載の適応フィルタの制御装置。 - 前記関数「N(u*k(t))」は、前記ベクトル要素「u*k(t)」に依らず、常に一律の値を返す関数である
請求項2に記載の適応フィルタの制御装置。 - 前記定数「αk」は、変数「k」の値が小さいものほど、大きい値に設定される
請求項2〜5のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御装置。 - 前記ベクトル系列出力部は、
離散時刻「t」における前記フィルタの入力信号を「x(t)」で表し、その離散時刻「t」の過去L点の入力信号「x(t)」、「x(t−1)」、・・・、「x(t−L+1)」を成分とする入力信号ベクトルを「x*(t)」で表したとき、
過去P点における入力信号ベクトル「x*(t)」、「x*(t−1)」、・・・、「x*(t−P+1)」のそれぞれについて、他の(P−1)個の入力信号ベクトルのすべてに対して直交するベクトルを求めるとともに、それらの求められたP個のベクトルを要素とするベクトル系列を生成して出力する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御装置。 - 前記偏差の非線形変換値は、前記偏差が零であるときはその値が零となり、零からの前記偏差の増大に応じてその値が正の所定値に収束し、零からの前記偏差の減少に応じてその値が負の所定値に収束するように設定された非線形関数を用いて求められる
ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御装置。 - 前記非線形関数は、双曲線正接関数である
ことを特徴とする請求項12に記載の適応フィルタの制御装置。 - 音声信号を音声に変換して再生出力する音声出力手段と、その音声出力手段によって再生出力された雑音を含む音声を電気信号に変換して出力する集音手段と、を備える音響システムにおける前記音声出力手段により音声変換される音声信号を前記フィルタの入力信号とし、前記集音手段により出力される電気信号を前記希望応答信号とする
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御装置。 - 音声を送話音声信号に変換して送話回線を通じて送信する送話手段と、受話回線を通じて受信した受話音声信号を音声に変換して出力する受話手段と、を備える音声回線システムにおける前記受話音声信号及び前記送話音声信号の一方を前記フィルタの入力信号とし、他方を前記希望応答信号とする
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御装置。 - 騒音源の発生する騒音を電気信号に変換する騒音集音手段と、前記騒音と逆位相の制御音を発生して出力する制御音発生手段と、騒音制御を行う場の音を電気信号に変換する評価音集音手段と、を備えるアクティブ騒音制御システムにおける前記騒音集音手段により変換された電気信号を前記フィルタの入力信号とし、前記評価音集音手段により変換された電気信号を前記偏差とするとともに、前記制御音発生手段は、前記フィルタの出力信号を前記制御音に変換して出力する
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御装置。 - フィルタの希望応答とする信号或いはその希望応答に外乱の重畳された信号である希望応答信号との偏差に基づいてフィルタ係数を周期的に更新するように適応フィルタを制御する方法であって、
「P」を2以上の整数としたとき、前記フィルタの入力信号に基づきそれぞれ算出されたP個のベクトルを要素とするベクトル系列を生成するとともに、過去P点の前記偏差の非線形変換値のそれぞれを要素とするスカラ系列を生成し、更にそれら前記ベクトル系列と前記スカラ系列とに基づいて更新量を算出して前記フィルタ係数の更新を行う
ことを特徴とする適応フィルタの制御方法。 - 前記関数「N(u*k(t))」を、前記ベクトル要素「u*k(t)」のL1ノルムの値を返す関数とした
請求項20に記載の適応フィルタの制御方法。 - 前記関数「N(u*k(t))」を、前記ベクトル要素「u*k(t)」のL2ノルムの値を返す関数とした
請求項20に記載の適応フィルタの制御方法。 - 前記関数「N(u*k(t))」を、前記ベクトル要素「u*k(t)」に依らず、常に一律の値を返す関数とした
請求項20に記載の適応フィルタの制御方法。 - 前記定数「αk」を、変数「k」の値が小さいものほど、大きい値に設定した
請求項20〜23のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御方法。 - 離散時刻「t」における前記フィルタの入力信号を「x(t)」で表し、その離散時刻「t」の過去L点の入力信号「x(t)」、「x(t−1)」、・・・、「x(t−L+1)」を成分とする入力信号ベクトルを「x*(t)」で表したとき、
過去P点における入力信号ベクトル「x*(t)」、「x*(t−1)」、・・・、「x*(t−P+1)」のそれぞれについて、他の(P−1)個の入力信号ベクトルのすべてに対して直交するベクトルを求めるとともに、それらの求められたP個のベクトルを要素とするベクトル系列を、前記フィルタの入力信号に基づき生成する
請求項19〜25のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御方法。 - 前記偏差の非線形変換値を、前記偏差が零であるときはその値が零となり、零からの前記偏差の増大に応じてその値が正の所定値に収束し、零からの前記偏差の減少に応じてその値が負の所定値に収束するように設定された非線形関数を用いて求める
ことを特徴とする請求項19〜29のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御方法。 - 前記非線形関数を、双曲線正接関数とした
ことを特徴とする請求項30に記載の適応フィルタの制御方法。 - 音声信号を音声に変換して再生出力する音声出力手段と、その音声出力手段によって再生出力された雑音を含む音声を電気信号に変換して出力する集音手段と、を備える音響システムにおける前記音声出力手段により音声変換される音声信号を前記フィルタの入力信号とし、前記集音手段により出力される電気信号を前記希望応答信号とする
ことを特徴とする請求項19〜33のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御方法。 - 音声を送話音声信号に変換して送話回線を通じて送信する送話手段と、受話回線を通じて受信した受話音声信号を音声に変換して出力する受話手段と、を備える音声回線システムにおける前記受話音声信号及び前記送話音声信号の一方を前記フィルタの入力信号とし、他方を前記希望応答信号とする
ことを特徴とする請求項19〜33のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御方法。 - 騒音源の発生する騒音を電気信号に変換する騒音集音手段と、前記騒音と逆位相の制御音を発生して出力する制御音発生手段と、騒音制御を行う場の音を電気信号に変換する評価音集音手段と、を備えるアクティブ騒音制御システムにおける前記騒音集音手段により変換された電気信号を前記フィルタの入力信号とし、前記評価音集音手段により変換された電気信号を前記偏差とするとともに、前記制御音発生手段は、前記フィルタの出力信号を前記制御音に変換して出力する
ことを特徴とする請求項19〜33のいずれか1項に記載の適応フィルタの制御方法。
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