JP2007234773A - セラミック電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 セラミック素体の外表面に直接導電性樹脂層を形成する場合において、内部電極と外部電極との電気的導通性をより向上させることが可能なセラミック電子部品を提供すること。
【解決手段】 セラミック素体10と、セラミック素体10内に形成された内部電極20と、セラミック素体10の外表面に形成された外部電極30と、を備え、外部電極30は、セラミック素体10側に、内部電極20の厚さ以下の平均粒径を有する第1の金属粉末、及び、熱硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物を硬化させてなる導電性樹脂層40を有する、セラミック電子部品。
【選択図】 図1
【解決手段】 セラミック素体10と、セラミック素体10内に形成された内部電極20と、セラミック素体10の外表面に形成された外部電極30と、を備え、外部電極30は、セラミック素体10側に、内部電極20の厚さ以下の平均粒径を有する第1の金属粉末、及び、熱硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物を硬化させてなる導電性樹脂層40を有する、セラミック電子部品。
【選択図】 図1
Description
本発明は、セラミック電子部品に関する。
セラミック電子部品としては、内部電極を有するセラミック素体の外表面に、内部電極と電気的に接続する外部電極を設けたものが知られており、この外部電極に金属粉末を含む導電性樹脂層を設けたものが知られている。そして、このようなセラミック電子部品は、一般に外部電極を基板に半田付けすることによって、基板に実装される。
こうしたセラミック電子部品としては、例えば、積層セラミックコンデンサが挙げられる。積層セラミックコンデンサにおける上記外部電極の形成方法としては、金属粉末を含む導電ペーストをセラミック素体の外表面に塗布し、焼き付けて電極層を形成した後、その電極層上に上記導電性樹脂層を形成する方法がある。しかし、上記電極層を形成する場合、製造コストが高くなるとともに、耐湿性に問題が生じる場合があるため、電極層を形成することなく、セラミック素体の外表面に直接導電性樹脂層を形成する方法が検討されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかしながら、セラミック素体の外表面に直接導電性樹脂層を形成する場合、焼き付けにより電極層を形成する場合と比較して、内部電極と外部電極との電気的導通性が低下する傾向がある。また、近年、積層セラミックコンデンサ等のセラミック電子部品には、更なる小型化が要求されており、それに伴い、セラミック電子部品を構成する内部電極には、更なる薄膜化が要求されている。そして、セラミック素体の外表面に直接導電性樹脂層を形成したセラミック電子部品では、内部電極の薄膜化を進めた場合、内部電極と外部電極との導通が不十分になりやすいことを本発明者らは見出した。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、セラミック素体の外表面に直接導電性樹脂層を形成する場合において、内部電極と外部電極との電気的導通性をより向上させることが可能なセラミック電子部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、セラミック素体と、上記セラミック素体内に形成された内部電極と、上記セラミック素体の外表面に形成された外部電極と、を備え、上記外部電極は、上記セラミック素体側に、上記内部電極の厚さ以下の平均粒径を有する第1の金属粉末、及び、熱硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物を硬化させてなる導電性樹脂層を有する、セラミック電子部品を提供する。
かかるセラミック電子部品によれば、内部電極と外部電極との電気的導通性をより向上させることができる。これは、導電性樹脂層中に含有される第1の金属粉末の平均粒径を内部電極の厚さ以下とすることにより、内部電極の側面と第1の金属粉末との接触確率が飛躍的に向上し、それによって良好な電気的接続が確保されたためであると考えられる。そして、内部電極と外部電極との電気的導通性が向上することにより、セラミック電子部品の電気特性、特にセラミック電子部品をコンデンサに用いた場合の静電容量をより向上することができる。ここで、第1の金属粉末の平均粒径を内部電極の厚さ以下にすることで、内部電極と第1の金属粉末との接触確率が飛躍的に向上する理由について以下に説明する。
図2及び図3は、セラミック電子部品におけるセラミック素体と導電性樹脂層との接触界面を拡大した部分断面図である。図2及び図3に示すように、セラミック電子部品において、セラミック素体は内部電極20及び誘電体層22を有し、このセラミック素体の外表面に、金属粉末50を含む導電性樹脂層40が接触している。なお、図2及び3では、便宜上、金属粉末50を2つだけ記載しているが、実際には多数の金属粉末50が導電性樹脂層40中に含有されている。ここで、金属粉末50が略球状であり、且つ、2つの金属粉末50が隣接していると仮定すると、内部電極の厚さTと金属粉末50の粒径dとが等しい場合には、図2に示すように、内部電極20と2つの金属粉末50とは2点で接触することが可能となる。そして、隣接する2つの金属粉末50が図2中の上下に移動して内部電極20との位置関係が変わったとしても、2つの金属粉末50の少なくとも一方は内部電極20に必ず接触することになる。これに対し、内部電極の厚さTよりも金属粉末50の粒径dが大きい場合には、図3に示すように、隣接する2つの金属粉末50が互いに妨げ合い、両方とも内部電極20に接触しない場合が生じ得ることになる。また、隣接する2つの金属粉末50が図3中の上下に移動して内部電極20との位置関係が変わったとしても、2つの金属粉末50のうちの少なくとも一方は必ず他方の金属粉末50に妨げられて、内部電極20に接触できないことになる。
このように、内部電極20の厚さTよりも金属粉末50の粒径dの方が大きい場合には、隣接する金属粉末50同士が妨げ合う結果、2つの金属粉末50の双方が内部電極20と接触しない場合が生じ得るのに対し、内部電極20の厚さTと金属粉末50の粒径dとが等しいか又は粒径dの方が小さい場合には、隣接する金属粉末50同士が妨げ合うことで双方が内部電極20と接触しない場合は生じ得ず、内部電極20と2つの金属粉末50とは必ず1点以上で接触することになる。以上のことから、金属粉末の平均粒径が内部電極の厚さ以下の場合には、金属粉末の平均粒径が内部電極の厚さよりも大きい場合と比較して、内部電極と金属粉末との接触確率が飛躍的に向上し、電気的導通性が向上するものと考えられる。
なお、上記説明においては、金属粉末の形状及び配置を特定しているが、その結果は全体の傾向に反映されると考えられる。したがって、上記の理由により、本発明のセラミック電子部品によれば、内部電極と外部電極との電気的導通性をより向上させることができ、セラミック電子部品の電気特性、特にコンデンサに用いた場合の静電容量をより向上することができると考えられる。
また、本発明のセラミック電子部品において、上記第1の金属粉末の平均粒径は、上記内部電極の厚さの1/8倍以下であることが好ましい。
内部電極の厚さと第1の金属粉末の平均粒径とが上記の関係を満たすことにより、内部電極と外部電極との電気的導通性を更に向上させることができるとともに、セラミック電子部品をコンデンサに用いた場合の静電容量を更に向上させることができる。
更に、本発明のセラミック電子部品において、上記導電性樹脂層を形成するための上記樹脂層形成用組成物は、上記内部電極の厚さよりも大きい平均粒径を有する第2の金属粉末を更に含むことが好ましい。
導電性樹脂層が上記第2の金属粉末を更に含んで形成されていることにより、内部電極と外部電極との電気的導通性の向上に加え、導電性樹脂層内部における導電性を更に向上させることができる。
本発明によれば、セラミック素体の外表面に直接導電性樹脂層を形成する場合において、内部電極と外部電極との電気的導通性をより向上させることが可能なセラミック電子部品を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る積層セラミックコンデンサC1の断面図である。積層セラミックコンデンサC1は、図1に示すように、セラミック素体10と、2つの外部電極30とを備えている。
セラミック素体10では、内部電極20が誘電体層22を介して積層されている。実際の積層セラミックコンデンサC1では、誘電体層22の間の境界が視認できない程度に一体化されている。セラミック素体10内に形成された内部電極20は、内部電極20の積層方向に平行なセラミック素体10の対向する2側面に交互に引き出されている。
ここで、内部電極20は、積層型の電気素子の内部電極として通常用いられる導電材料から構成される。このような導電材料としては、例えばNiやNi合金が挙げられる。また、内部電極20の厚さは、2μm以下であることが好ましく、0.3〜1.8μmであることがより好ましい。
外部電極30は、セラミック素体10の外表面に形成されている。外部電極30は、導電性樹脂層40と、第1の電極層42と、第2の電極層44とを有する。
導電性樹脂層40は、内部電極20の厚さ以下の平均粒径を有する第1の金属粉末、及び、熱硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物を硬化させてなる層である。なお、本発明における平均粒径は、動的光散乱法にて測定されるものである。
第1の金属粉末としては、例えば、貴金属であるAgや、卑金属であるNi、Cu等が用いられる。また、第1の金属粉末の形状は、球状、鱗片状等のいずれの形状でもよいが、本発明の効果をより十分に得る観点から、球状であることが好ましい。この第1の金属粉末の平均粒径は、内部電極20の厚さ以下であれば特に制限されないが、内部電極20と外部電極30との電気的導通性を更に向上させる観点から、内部電極20の厚さの1/2倍以下であることが好ましく、1/8倍以下であることがより好ましく、1/16〜1/40倍であることが特に好ましい。なお、樹脂層形成用組成物は、平均粒径の異なる複数の第1の金属粉末を含んでいてもよい。
熱硬化性樹脂としては特に制限されないが、例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等を用いることができる。
また、樹脂層形成用組成物は、上記第1の金属粉末に加え、内部電極20の厚さよりも大きい平均粒径を有する第2の金属粉末を更に含むことが好ましい。かかる第2の金属粉末を第1の金属粉末と併用することにより、内部電極20と外部電極30との電気的導通性の向上に加え、導電性樹脂層40内部における導電性をも向上させることができ、誘電正接(tanδ)を低減することができる。第2の金属粉末としては、第1の金属粉末と同様に、例えば、貴金属であるAgや、卑金属であるNi、Cu等が用いられる。また、第2の金属粉末の形状は、球状、鱗片状等のいずれの形状でもよいが、導電性樹脂層40内部における導電性をより向上させる観点から、鱗片状であることが好ましい。この第2の金属粉末の平均粒径は、内部電極20の厚さより大きければ特に制限されないが、導電性樹脂層40内部における導電性をより向上させる観点から、2〜20μmであることが好ましい。なお、樹脂層形成用組成物は、平均粒径の異なる複数の第2の金属粉末を含んでいてもよい。また、第1の金属粉末と第2の金属粉末とが混合した状態のものの粒度分布を動的光散乱法により測定した場合には、第1の金属粉末及び第2の金属粉末のそれぞれの粒度分布のピークが現れ、2つのピーク粒径を有する粒度分布となる。
樹脂層形成用組成物が第1の金属粉末及び第2の金属粉末を含む場合、第1の金属粉末の含有量は、金属粉末全量を基準として10質量%以上であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。この含有量が10質量%未満であると、含有量が10質量%以上である場合と比較して、内部電極20と外部電極30との電気的導通性の向上が不十分となる傾向にある。
また、樹脂層形成用組成物中の全金属粉末の含有量は、樹脂層形成用組成物の固形分全量を基準として60〜95質量%であることが好ましい。この含有量が60質量%未満であると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、導電性樹脂層40内部における導電性が不十分となる傾向にあり、95質量%を超えると、含有量が上記範囲内である場合と比較して、熱硬化性樹脂の量が不足するため、セラミック素体10と導電性樹脂層40との密着性が低下する傾向にある。
樹脂層形成用組成物は、必要に応じて溶媒を更に含むものである。溶媒としては、上記熱硬化性樹脂を溶解又は分散可能なものであれば公知の溶媒を特に制限なく使用することができる。溶媒として具体的には、例えば、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、テルピネオール等が挙げられる。
導電性樹脂層40は、セラミック素体10の内部電極20が露出している部分を含む外表面に上記樹脂層形成用組成物を塗布し、乾燥及び熱硬化を行うことによって形成することができる。ここで、熱硬化時の温度は、使用する硬化性樹脂に応じて適宜調節される。また、熱硬化時の加熱処理により、金属粉末は表面が一部溶融して内部電極20との導通がより十分に確保されるとともに、導電性樹脂層40内部で金属粉末同士の接続性も向上し、金属粉末の含有量が比較的低い場合であっても十分な導電性が得られることとなる。
第1の電極層42は、Niを主成分として含む層である。第1の電極層42は、導電性樹脂層40上に、導電性樹脂層40を覆うように形成されている。第1の電極層42は、導電性樹脂層40表面をNiでメッキ処理することによって形成することができる。
第2の電極層44は、SnあるいはSn合金を主成分として含む層である。第2の電極層44は、第1の電極層42上に、第1の電極層42を覆うように形成されている。第3の電極層44は、第1の電極層42表面をSn又はSn合金でメッキ処理することによって形成することができる。
以上説明した構成を有する積層セラミックコンデンサC1によれば、上述した第1の金属粉末を含む導電性樹脂層40をセラミック素体10の外表面に形成することにより、内部電極20と外部電極30との電気的導通性をより向上させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。また、上記実施形態では、本発明をコンデンサに適用した例を示しているが、これに限られることはない。本発明は、例えば圧電体素子(圧電アクチュエータ)、インダクタ、バリスタ、サーミスタ等にも適用可能であり、積層セラミックコンデンサに適用した場合と同様に、内部電極と外部電極との電気的導通性をより向上させることができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
厚さ1.6μmのNiの内部電極と、チタン酸バリウム系セラミック誘電体層とを複数交互に積層させ、セラミック素体を作製した。次に、平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末(第1のAg粉末)50質量部、平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末(第2のAg粉末)50質量部、エポキシ樹脂10質量部及びブチルカルビトール20質量部を混合して樹脂層形成用ペーストを作製した。得られたペーストをセラミック素体の両端部の外表面に塗布し、150℃で30分間乾燥した後、200℃で60分間加熱した。これにより、エポキシ樹脂を硬化させるとともに、Ag粉末を焼結させ、導電性樹脂層を形成した。その後、電解メッキ法により、導電性樹脂層上にNiメッキ膜及びSnメッキ膜を順次形成し、外部電極を作製した。以上により、図1に示したものと同様の構成を有する積層セラミックコンデンサを作製した。
厚さ1.6μmのNiの内部電極と、チタン酸バリウム系セラミック誘電体層とを複数交互に積層させ、セラミック素体を作製した。次に、平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末(第1のAg粉末)50質量部、平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末(第2のAg粉末)50質量部、エポキシ樹脂10質量部及びブチルカルビトール20質量部を混合して樹脂層形成用ペーストを作製した。得られたペーストをセラミック素体の両端部の外表面に塗布し、150℃で30分間乾燥した後、200℃で60分間加熱した。これにより、エポキシ樹脂を硬化させるとともに、Ag粉末を焼結させ、導電性樹脂層を形成した。その後、電解メッキ法により、導電性樹脂層上にNiメッキ膜及びSnメッキ膜を順次形成し、外部電極を作製した。以上により、図1に示したものと同様の構成を有する積層セラミックコンデンサを作製した。
(実施例2)
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径1.6μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径1.6μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
(実施例3)
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.8μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.8μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
(実施例4)
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.4μmの略球状のAg粉末50質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.4μmの略球状のAg粉末50質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
(実施例5)
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.2μmの略球状のAg粉末50質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.2μmの略球状のAg粉末50質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
(実施例6)
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.1μmのAg粉末50質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径0.1μmのAg粉末50質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
(比較例1)
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径5μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径5μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
(比較例2)
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径3μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
平均粒径0.04μmの略球状のAg粉末50質量部及び平均粒径5μmの鱗片状のAg粉末50質量部に代えて、平均粒径3μmの略球状のAg粉末を単独で100質量部用いた以外は実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。
<初期容量の測定>
実施例1〜6及び比較例1〜2の積層セラミックコンデンサについて、LCRメーターを用い、印加電圧1V、周波数1kVの測定条件にて初期静電容量(μF)を測定した。その結果を表1に示す。
実施例1〜6及び比較例1〜2の積層セラミックコンデンサについて、LCRメーターを用い、印加電圧1V、周波数1kVの測定条件にて初期静電容量(μF)を測定した。その結果を表1に示す。
表1に示した結果から明らかなように、実施例1〜6の積層セラミックコンデンサは、比較例1〜2の積層セラミックコンデンサと比較して、初期静電容量が向上していることが確認された。このことから、実施例1〜6の積層セラミックコンデンサは、比較例1〜2の積層セラミックコンデンサと比較して、内部電極と外部電極との電気的導通性が向上していることが確認された。
以上より、本発明のセラミック電子部品によれば、内部電極と外部電極との電気的導通をより向上させることが可能であることが確認された。
C1…積層セラミックコンデンサ、10…セラミック素体、20…内部電極、22…誘電体層、30…外部電極、40…導電性樹脂層、42…第1の電極層、44…第2の電極層、50…金属粉末。
Claims (3)
- セラミック素体と、
前記セラミック素体内に形成された内部電極と、
前記セラミック素体の外表面に形成された外部電極と、
を備え、
前記外部電極は、前記セラミック素体側に、前記内部電極の厚さ以下の平均粒径を有する第1の金属粉末、及び、熱硬化性樹脂を含む樹脂層形成用組成物を硬化させてなる導電性樹脂層を有する、セラミック電子部品。 - 前記第1の金属粉末の平均粒径が、前記内部電極の厚さの1/8倍以下である、請求項1に記載のセラミック電子部品。
- 前記樹脂層形成用組成物は、前記内部電極の厚さよりも大きい平均粒径を有する第2の金属粉末を更に含む、請求項1又は2記載のセラミック電子部品。
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