JP2007230974A - 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子用材料 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス素子用材料 Download PDF

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賢明 青山
Hisayuki Kawamura
久幸 川村
Shigeyuki Matsunami
成行 松波
Yasunori Kijima
靖典 鬼島
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Abstract

【課題】有機EL素子の新規な化合物を提供し、駆動電圧が低く、リーク電流の少ない有機EL素子を実現する。
【解決手段】下記一般式で表される化合物。
Figure 2007230974

(式中、R1〜R6は水素、アルキル基等、X1〜X3及びY1〜Y3は水素、アルキル基等、n及びmは0又は1。A1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子用材料及びそれを含有する有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものであり、駆動電圧が低く、かつ、リーク電流の少ない有機EL素子に関するものである。
有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が有望視され、多くの開発が行われている。一般にEL素子は、発光層及び該層をはさんだ一対の対向電極から構成されている。発光は、両電極間に電界が印加されると、陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結合し、励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際にエネルギーを光として放出する現象である。
従来の有機EL素子は、無機発光ダイオードに比べて駆動電圧が高く、リーク電流が高く、発光輝度や発光効率も低かった。また、特性劣化も著しく実用化には至っていなかった。最近の有機EL素子は徐々に改良されているものの(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、さらに駆動電圧を低くし、かつ、リーク電流を少なくするといった要求がある。
特許第3571977号公報 特許第3614405号公報
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、有機EL素子の構成成分として有用な新規な化合物を提供し、この化合物を用いることにより、駆動電圧が低く、かつ、リーク電流の少ない実用的な有機EL素子を実現することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する新規な化合物を、有機EL素子に用いることにより、有機EL素子の駆動電圧を低くでき、かつ、リーク電流を少なくできることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記一般式(1)で表される化合物を提供する。
Figure 2007230974
(1)
(式中、
1〜R6は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択されるが、R1〜R6のすべてが同一であることはない。
1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
なお、R1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
n及びmは0又は1の整数である。
1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
また、本発明は下記一般式(2)で表される化合物を提供する。
Figure 2007230974
(2)
(式中、
1〜R6は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1とR2とは異なるものであり、R3及びR4のいずれか一方はR1と同じであり、他方はR2と同じであり、R5及びR6のいずれか一方はR1と同じであり、他方はR2と同じである。
1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
n及びmは0又は1の整数である。
1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜36員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
また、本発明は下記一般式(3)で表される化合物を提供する。
Figure 2007230974
(3)
(式中、
1〜R6は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1とR2とは同一でも異なっていてもよく、R3とR4とは同一でも異なっていてもよいが、R1及びR2のうち少なくとも1つはR3及びR4と異なっており、R5及びR6のいずれか一方はR3と同じであり、他方はR4と同じである。
1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
n及びmは0又は1の整数である。
1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
また、本発明は下記一般式(4)で表される化合物を提供する。
Figure 2007230974
(4)
(式中、
1及びR2は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1とR2とは異なるものである。
1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
1、R2、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
n及びmは0又は1の整数である。
1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
また、本発明は下記一般式(5)で表される化合物を提供する。
Figure 2007230974
(5)
(式中、
1〜R3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1〜R3は互いに異なるものである。
1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
1〜R3、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
n及びmは0又は1の整数である。
1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
また、本発明は、本発明の前記化合物を含む有機EL素子用材料、有機EL素子用正孔注入材料又は正孔輸送材料、及び有機EL素子用電子注入材料又は電子輸送材料を提供する。
また、本発明は、一対の電極と、それらに挟持されてなる有機発光層とを少なくとも有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、本発明の前記化合物を含有する有機EL素子を提供する。
さらに、本発明は、前記有機EL素子を有する装置を提供する。
(化合物)
一般式(1)〜(5)の化合物において、一般式(1)のR1〜R6、一般式(2)のR1〜R6、一般式(3)のR1〜R6、一般式(4)のR1及びR2及び一般式(5)のR1〜R3で表される置換又は無置換のアルキル基は直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよく、好ましくは炭素数が1〜30である。また、置換基としてはヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子などが挙げられる。前記アルキル基は前記置換基を1個又は複数個有していてもよい。具体的には、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基や、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等の環状アルキル基や、フルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基など)、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基などの置換もしくは無置換の炭素数1〜30のハロゲン化アルキル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。これらの中で、好ましくは置換又は無置換の炭素数1〜10のアルキル基であり、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、イソピロピル基、tブチル基、エチル基、プロピル基、ペンタフルオロエチル基、シアノメチル基である。
一般式(1)〜(5)の化合物において、一般式(1)のR1〜R6、一般式(2)のR1〜R6、一般式(3)のR1〜R6、一般式(4)のR1及びR2及び一般式(5)のR1〜R3で表される置換又は無置換のアリール基は単環式又は多環式のいずれであってもよく、好ましくは核原子数が6〜40である。また、置換基としては炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子などが挙げられる。前記アリール基は前記置換基を1個又は複数個有していてもよい。例えば、フルオロアリール(例えば、ペンタフルオロフェニル基、テトラフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ビストリフルオロメチルフェニル基、トリストリフルオロメチルフェニル基、テトラトリフルオロメチルフェニル基、ペンタトリフルオロメチルフェニル基)などである。具体的には、例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−テルフェニル4−イル基、p−テルフェニル3−イル基、p−テルフェニル2−イル基、m−テルフェニル4−イル基、m−テルフェニル3−イル基、m−テルフェニル2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−テルフェニル4−イル基、フルオランテニル基、フルオレニル基などが挙げられる。これらの中で、好ましくは置換又は無置換の核原子数6〜20のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニルイル基、アントラニル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基である。これらの基は前述の置換基で置換されていてもよい。
一般式(1)〜(5)の化合物において、一般式(1)のR1〜R6、一般式(2)のR1〜R6、一般式(3)のR1〜R6、一般式(4)のR1及びR2及び一般式(5)のR1〜R3で表される置換又は無置換の複素環は単環式又は多環式のいずれであってもよく、好ましくは核原子数が3〜18である。また、置換基としては炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、フェノキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子などが挙げられる。前記アリール基は前記置換基を1個又は複数個有していてもよい。具体的には、例えば1−ピロリジル基、2−ピロリジル基、3−ピロリジル基、1−ピペリジル基、2−ピペリジル基、3−ピペリジル基、4−ピペリジル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基などが挙げられる。これらの中で、好ましくは置換又は無置換の核原子数5〜20の複素環であり、例えば、ピリジル基、ピラジル基、キノリル基、キノキサリル基、フェナントロリイル基である。
一般式(1)〜(5)の化合物において、一般式(1)のR1〜R6、一般式(2)のR1〜R6、一般式(3)のR1〜R6、一般式(4)のR1及びR2及び一般式(5)のR1〜R3で表される上記以外の基としては、例えば以下のものが挙げられる:
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる;
エステル基として、好ましくは炭素数1〜6のエステル基、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基などが挙げられる;
アミド基として、カルボキシアミド基(−(C=O)NH2)、N−メチルカルボキシアミド基(−(C=O)NMe2)、N−フェニルN−メチルカルボキシアミド基(−(C=O)NPh2)等が挙げられる;
置換又は無置換のアルコキシ基及びフェノキシ基は−OYで表される基であり、Y及び置換基の例としては、前記アルキル基及びアリール基で説明したものと同様の例が挙げられ、好ましくは炭素数1〜30の置換又は無置換のフェノキシ基である;
その他の基として、シアノ基、ニトロ基、アミノ基が挙げられる。
一般式(1)〜(5)の化合物において、X1〜X3及びY1〜Y3で表される置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基は、上述のものと同じである。
なお、一般式(1)〜(5)の化合物において、一般式(1)のR1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3、一般式(2)のR1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3、一般式(3)のR1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3、一般式(4)のR1、R2、X1〜X3及びY1〜Y3及び一般式(5)のR1〜R3、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。好ましくは、R1〜R6のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して芳香環を形成し、より好ましくは5員芳香環又は6員芳香環を形成し、特に6員芳香環を形成するのが好ましい。
一般式(1)〜(5)の化合物において、A1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。第14族〜第15族に属する元素としては、C、N、Si、Pなどが挙げられ、好ましくはC又はNである。好ましくは、A1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3のうち少なくとも1つが窒素であり、さらに好ましくはA1〜3及びD1〜3が窒素であり、特にA1〜3及びD1〜3が窒素であって、2つのR1及び/又はR2が芳香族環を形成している、一般式(4)の化合物である。
一般式(1)〜(5)で表される化合物の具体例を以下に示す。
Figure 2007230974
Figure 2007230974










Figure 2007230974
Figure 2007230974





Figure 2007230974
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Figure 2007230974
Figure 2007230974
Figure 2007230974










Figure 2007230974
Figure 2007230974













Figure 2007230974
(本発明の化合物の合成方法)
一例として、以下に幾つかの合成スキームを示す。これらに限定されるものではない。
(1)下記のようにカルボニル化合物を利用した合成法が考えられる。
Figure 2007230974
(2)下記のようにアミノ化合物を利用した合成法が考えられる。
Figure 2007230974
(3)下記のように置換基Rを更に修飾する合成法が考えられる。
Figure 2007230974
(有機EL素子の構成)
本発明の有機EL素子は、一対の電極と、それらに挟持されてなる有機発光層とを少なくとも有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、本発明の化合物を含有する。
本発明の有機EL素子の代表的な構成例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1) 陽極/発光層/陰極
(2) 陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(3) 陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(4) 陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(5) 陽極/正孔輸送層/発光層/付着改善層/陰極
(6) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(7) 陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(8) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(9) 陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(10)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(11)陽極/無機半導体層/絶縁層/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(12)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(13)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
(14)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(15)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/絶縁層/陰極
これらの中で通常(4)、(6)、(7)、(8)、(12)、(13)、(15)の構成が好ましい。
本発明の化合物は、上記有機EL素子において、例えば正孔注入又は輸送特性を利用して、有機EL素子用正孔注入材料又は正孔輸送材料として、正孔注入層又は正孔輸送層に含有させてもよく、また電子注入又は輸送特性を利用して、有機EL素子用電子注入材料又は電子輸送材料として、電子注入層又は電子輸送層に含有させてもよい。
(透光性基板)
発光光が基板側から出射される下面発光型又はボトムエミッション型の有機EL素子とする場合、本発明の有機EL素子は、透光性の基板上に作製する。透光性基板としては、有機EL素子を支持する基板であって、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で平滑な基板が好ましい。具体的には、ガラス板、ポリマー板などが挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英などが挙げられる。また、ポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリスルホンなどを挙げることができる。また、駆動用のTFTが形成されているTFT基板であってもよい。
また、発光光が素子の上部から出射される上面発光型又はトップエミッション型の有機EL素子とする場合、上述の基板上にアルミニウムなどの適当な金属の光反射層を設ける必要がある。
(陽極)
本発明の有機EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する機能を有するものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。本発明に用いられる陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、金、銀、白金、銅などが挙げられる。これら材料は単独で用いることもできるが、これら材料同士の合金や、その他の元素を添加した材料も適宜選択して用いることができる。
陽極は、これらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法などの方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。
下面発光型又はボトムエミッション型の有機EL素子の場合、陽極の発光に対する透過率を10%より大きくすることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
(発光層)
有機EL素子の発光層は以下(1)〜(3)の機能を併せ持つものである。
(1)注入機能;電界印加時に陽極又は正孔注入・輸送層より正孔を注入することができ、陰極又は電子注入・輸送層より電子を注入することができる機能
(2)輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能
(3)発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能
ただし、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあってもよく、また、正孔と電子の移動度で表される輸送能に大小があってもよいが、どちらか一方の電荷を移動することが好ましい。
この発光層を形成する方法としては、例えば蒸着法、スピンコート法、LB法などの公知の方法を適用することができる。発光層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態又は液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
また、特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法などにより薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
本発明において、発光層に使用できる材料としては、長寿命な発光材料として公知のものを用いることが可能であるが、一般式(I)で示される材料を発光材料として用いることが望ましい。
Figure 2007230974
一般式(I)
式中、Arは核炭素数6〜50の芳香族環もしくは核原子数5〜50の複素芳香族環である。具体的には、フェニル環、ナフチル環、アントラセン環、ビフェニレン環、アズレン環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナントレン環、フルオランテン環、アセフェナンスリレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ベンズアントラセン環、ナフタセン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ペンタセン環、テトラフェニレン環、ヘキサフェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、コロネン環、トリナフチレン環、ピロール環、インドール環、カルバゾール環、イミダゾール環、ベンズイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、キノキサリン環、キノリン環、ピリミジン環、トリアジン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、チアンスレン環、フラン環、ベンゾフラン環、ピラゾール環、ピラジン環、ピリダジン環、インドリジン環、キナゾリン環、フェナントロリン環、シロール環、ベンゾシロール環などが挙げられる。好ましくは、フェニル環、ナフチル環、アントラセン環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナントレン環、フルオランテン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ベンズアントラセン環、ペリレン環が挙げられる。
Xは置換基である。具体的には、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のカルボキシル基、置換又は無置換のスチリル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基等である。
置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基等が挙げられる。好ましくはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基の例としては、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基は−OYで表される基であり、Yの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアラルキル基の例としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、 p−アミノベンジル基、m−アミノベンジル基、o−アミノベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基は−OY’と表され、Y’の例としてはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基は−SY”と表され、Y”の例としてはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル1−インドリル基、4−t−ブチル1−インドリル基、2−t−ブチル3−インドリル基、4−t−ブチル3−インドリル基等が挙げられる。
置換もしくは無置換の炭素数1〜50のカルボキシル基はは−COOZと表され、Zの例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基等が挙げられる。
置換又は無置換のスチリル基の例としては、2−フェニル−1−ビニル基、2,2−ジフェニル−1−ビニル基、1,2,2−トリフェニル−1−ビニル基等が挙げられる。
ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
mは1〜5の整数、nは0〜6の整数である。
mは1〜2、nは0〜4が好ましい。
なおm≧2の時、( )内のArはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
またn≧2の時、( )内のXはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
発光層に用いられる材料として、さらに下記一般式(II)に示されるアントラセン誘導体も好ましい
A1 −L−A2 ・・・(II)
(式中、A1 及びA2 は、それぞれ置換若しくは無置換のモノフェニルアントリル基又は置換若しくは無置換のジフェニルアルアントリル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、Lは単結合又は2価の連結基を示す。)
また、下記一般式(III)に示されるアントラセン誘導体を用いてもよい。
A3 −An−A4 ・・・(III)
(式中、Anは置換又は無置換の2価のアントラセン残基を示し、A3 及びA4 は、それぞれ置換若しくは無置換の1価の縮合芳香族環基又は置換若しくは無置換の炭素数12以上の非縮合環系アリール基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。)
一般式(II)で表されるアントラセン誘導体としては、例えば一般式(II−a)で表されるアントラセン誘導体、
Figure 2007230974
(式中、R1〜R10は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、置換又は無置換のアリール基、アルコキシル基、アリーロキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基又は置換又は無置換の複素環式基を示し、a及びbは、それぞれ1〜5の整数を示し、それらが2以上の場合、R1同士又はR2同士は、それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、またR1同士又はR2同士が結合して環を形成していてもよいし、R3とR4、R5とR6、R7とR8、R9とR10がたがいに結合して環を形成していてもよく、L1は単結合又は−O−、−S−、−N(R)−(Rはアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基である。)又はアリーレン基を示す。)
又は一般式(II−b)
Figure 2007230974
(式中、R11 〜R20 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、アルコキシル基、アリーロキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基又は置換若しくは無置換の複素環式基を示し、c、d、e及びfは、それぞれ1〜5の整数を示し、それらが2以上の場合、R11同士、R12同士、R16同士又はR17同士は、それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、またR11同士、R12同士、R16同士又はR17同士が結合して環を形成していてもよいし、R13とR14、R18とR19がたがいに結合して環を形成していてもよく、L2は単結合又は−O−、−S−、−N(R)−(Rはアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基である。)又はアリーレン基を示す。)で表されるアントラセン誘導体を挙げることができる。
上記一般式(II−a)及び(II−b)において、R1〜R20の内のアルキル基としては炭素数1〜6のものが、シクロアルキル基としては炭素数3〜6のものが、アリール基としては炭素数5〜18のものが、アルコキシル基としては炭素数1〜6のものが、アリーロキシ基としては炭素数5〜18のものが、アリールアミノ基としては炭素数5〜16のアリール基で置換されたアミノ基が、複素環式基としてはトリアゾール基、オキサジアゾール基、キノキサリン基、フラニル基やチエニル基などが好ましい。また、L1及びL2の内の−N(R)−におけるRで示されるアルキル基としては炭素数1〜6のものが、アリール基としては炭素数5〜18のものが好ましい。
発光層にはさらに蛍光性化合物をドーパントとして少量添加し、発光性能を向上させることが可能である。このようなドーパントは、それぞれ長寿命な発光材料として公知のものを用いることが可能であるが、下記一般式(IV)で示される材料を発光材料のドーパント材料として用いることが望ましい。
Figure 2007230974
一般式(IV)
式中、Ar1〜Ar3は置換又は無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換又は無置換のスチリル基である。
置換又は無置換の核炭素数6〜50の芳香族基の例としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、p−ターフェニル−4−イル基、p−ターフェニル−3−イル基、p−ターフェニル−2−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−3−イル基、m−ターフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニルイル基、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基等が挙げられる。好ましくは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、3−フルオランテニル基などが挙げられる。
置換又は無置換のスチリル基の例としては、2−フェニル−1−ビニル基、2,2−ジフェニル−1−ビニル基、1,2,2−トリフェニル−1−ビニル基等が挙げられる。
pは1〜4の整数である。なおp≧2の時、( )内のAr2、Ar3はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
(正孔注入層、正孔輸送層)
正孔輸送層は発光層への正孔注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.5eV以下と小さい。このような正孔輸送層としては、より低い電界強度で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば104〜106V/cmの電界印加時に、少なくとも10-4cm2/V・秒であれば好ましい。
本発明の化合物以外に、正孔輸送層を形成する材料としては、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、有機EL素子の正孔注入層又は正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。これらの材料は、本発明の化合物と組み合わせて使用してもよい。
本発明の化合物以外の、正孔輸送層を形成する材料の具体例としては、トリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同 56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。
好ましくは下記一般式(V)で示す材料が用いられる。
Q1−G−Q2…一般式(V)
(式中、Q1及びQ2は少なくともひとつの3級アミンを有する部位であり、Gは連結基である。)
さらに好ましくは下記一般式(VI)で示すアミン誘導体である。
Figure 2007230974
一般式(VI)
式中、Ar1〜Ar4は置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環又は置換もしくは無置換の核原子数5〜50の複素芳香族環である。また、R1及びR2は置換基であり、s、tはそれぞれ0〜4の整数である。
Ar1及びAr2、Ar3及びAr4はそれぞれ連結して環状構造を形成してもよい。
1及びR2もそれぞれ連結して環状構造を形成してもよい。
Ar1〜Ar4に許される置換基、R1及びR2は置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の複素芳香族環、炭素数1〜50のアルキル基、炭素数1〜50のアルコキシ基、炭素数1〜50のアルキルアリール基、炭素数1〜50のアラルキル基、スチリル基、核炭素数6〜50の芳香族環もしくは核原子数5〜50の複素芳香族環で置換されたアミノ基、又は核炭素数6〜50の芳香族環もしくは核原子数5〜50の複素芳香族環で置換されたアミノ基で置換された核炭素数6〜50の芳香族環もしくは核原子数5〜50の複素芳香族環である。
正孔輸送層に加えて、さらに正孔の注入を助けるために別途正孔注入層を設けることもできる。正孔注入層の材料としては正孔輸送層と同様の材料を使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
また、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(以下NPDと略記する)、また特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記する)等を挙げることができる。特に好ましくは、一般式(V)又は(VI)で示す材料である。
また、芳香族ジメチリディン系化合物の他、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入層の材料として使用することができる。
正孔注入層及び正孔輸送層は上述した化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。正孔注入層及び正孔輸送層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。この正孔注入層又は正孔輸送層は、正孔輸送帯域に本発明の化合物を含有していれば、上述した材料の1種又は2種以上からなる1層で構成されてもよく、前記正孔注入層又は正孔輸送層とは別種の化合物からなる正孔注入層又は正孔輸送層を積層したものであってもよい。
また、有機半導体層も正孔輸送層の一部であるが、これは発光層への正孔注入又は電子注入を助ける層であって、10-10S/cm以上の導電率を有するものが好適である。このような有機半導体層の材料としては、含チオフェンオリゴマーや特開平8−193191号公報に開示してある含アリールアミンオリゴマー等の導電性オリゴマー、含アリールアミンデンドリマー等の導電性デンドリマー等を用いることができる。
(電子注入層、電子輸送層)
電子輸送層は、発光層への電子の注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、電子移動度が大きく、また、付着改善層は、この電子注入層の中で特に陰極との付着性がよい材料からなる層である。
本発明の化合物以外に、電子注入層及び電子輸送層を形成する材料としては、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、有機EL素子の電子注入層又は電子輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。また、正孔障壁層を用いることも出来る。これらの材料は、本発明の化合物と組み合わせて使用してもよい。
電子輸送層に用いられる材料としては、8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体が好適である。上記8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物が挙げられる。例えば、発光材料の項で記載したAlqを電子輸送層として用いることができる。
また、電子輸送層に用いるのに好適なオキサジアゾール誘導体としては、以下の一般式で表される電子伝達化合物が挙げられる。
Figure 2007230974
(式中Ar1、Ar2、Ar3、Ar5、Ar6及びAr9はそれぞれ置換又は無置換のアリール基を示し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。また、Ar4、Ar7及びAr8は置換又は無置換のアリーレン基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい)
ここで、アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、アントラニル基、ペリレニル基、ピレニル基が挙げられ、アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントラニレン基、ペリレニレン基、ピレニレン基などが挙げられる。また、置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又はシアノ基等が挙げられる。この電子伝達化合物は薄膜形成性のものが好ましい。この電子伝達性化合物の具体例としては下記のものを挙げることができる。
Figure 2007230974
本発明の好ましい形態に、電子を輸送する領域又は陰極と有機層の界面領域に、還元性ドーパントを含有する素子がある。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元ができる物質と定義される。したがって、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物又は希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
また、より具体的に、好ましい還元性ドーパントとしては、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)及びCs(仕事関数:1.95eV)からなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、及びBa(仕事関数:2.52eV)からなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ土類金属が挙げられる仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、Rb又はCsであり、最も好ましのは、Csである。これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組み合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
本発明においては陰極と有機層の間に絶縁体や半導体で構成される電子注入層をさらに設けてもよい。この時、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土塁金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土塁金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも1つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲナイド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲナイドとしては、例えば、Li2O、LiO、Na2S、Na2Se及びNaOが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、及びCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KCl及びNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF2、BaF2、SrF2、MgF2及びBeF2といったフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
また、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnの少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶又は非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。なお、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土塁金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土塁金属のハロゲン化物等が挙げられる。
(陰極)
本発明の有機EL素子の陰極は、陰極としては仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属などが挙げられる。
この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
ここで、上面発光型又はトップエミッション型の有機EL素子の場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。
また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
(絶縁層)
有機EL素子は超薄膜に電界を印可するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層を挿入することが好ましい。
絶縁層に用いられる材料としては例えば酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セ シウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられ、これらの混合物や積層物を用いてもよい。
(有機EL素子の製造方法)
以上例示した材料及び形成方法により陽極、発光層、必要に応じて正孔注入・輸送層、及び必要に応じて電子注入・輸送層を形成し、さらに陰極を形成することにより有機EL素子を作製することができる。また陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。
以下、透光性基板上に陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子の作製例を記載する。
まず、適当な透光性基板上に陽極材料からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成して陽極を作製する。次に、この陽極上に正孔注入層を設ける。正孔注入層の形成は、前述したように真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物(正孔注入層の材料)、目的とする正孔注入層の結晶構造や再結合構造等により異なるが、一般に蒸着源温度50〜450℃、真空度10-7〜10-3Torr、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。
この正孔輸送材料の上に無機化合物層を数nm〜数十nm形成する。この無機化合物層は様々な方法で成膜できるが、具体的には真空蒸着、スパッタリング、電子ビーム蒸着等である。真空蒸着法により無機化合物層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物(正孔輸送層の材料)、目的とする正孔輸送層の結晶構造や再結合構造等により異なるが、一般に蒸着源温度500〜1000℃、真空度10-7〜10-3torr、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚1nm〜20nmの範囲で適宜選択することが好ましい。
以上の正孔輸送層、無機化合物層の形成を順次繰り返し、正孔輸送層を多層化することによって有機EL層を数十〜数μmまで厚膜化できる。繰り返し単位は特に制限はないが、2〜10回が好ましい。
次に、正孔輸送層上に発光層を設ける発光層の形成も、所望の有機発光材料を用いて真空蒸着法、スパッタリング、スピンコート法、キャスト法等の方法により有機発光材料を薄膜化することにより形成できるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により発光層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物により異なるが、一般的に正孔輸送層と同じような条件範囲の中から選択することができる。
次に、この発光層上に電子輸送層を設ける。正孔輸送層、発光層と同様、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成することが好ましい。蒸着条件は正孔輸送層、発光層と同様の条件範囲から選択することができる。
また正孔輸送層と同様に無機化合物層を形成することにより、電子輸送層を多層化することも可能である。電子輸送層を多層化することによって有機EL層を数十〜数μmまで厚膜化できる。繰り返し単位は特に制限はないが、2〜10回が好ましい。
本発明の化合物は、正孔輸送層又は電子輸送層のいずれの層に含有させるかによって異なるが、真空蒸着法を用いる場合は他の材料との共蒸着をすることができる。また、スピンコート法を用いる場合は、他の材料と混合することによって含有させることができる。
最後に陰極を積層して有機EL素子を得ることができる。
陰極は金属から構成されるもので、蒸着法、スパッタリングを用いることができる。しかし下地の有機物層を製膜時の損傷から守るためには真空蒸着法が好ましい。
この有機EL素子の作製は一回の真空引きで一貫して陽極から陰極まで作製することが好ましい。
本発明の有機EL素子の各層の形成方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。本発明の有機EL素子に用いる、前記一般式(1)で示される化合物を含有する有機薄膜層は、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)あるいは溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
本発明の有機EL素子の各有機層の膜厚は特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
なお、有機EL素子に直流電圧を印加する場合、陽極を+、陰極を−の極性にして、5〜40Vの電圧を印加すると発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、発光は全く生じない。さらに交流電圧を印加した場合には陽極が+、陰極が−の極性になった時のみ均一な発光が観測される。印加する交流の波形は任意でよい。
(有機EL素子の応用)
本発明の有機EL素子は、低電圧であっても高輝度及び高発光効率が求められる製品に応用が可能である。応用例としては、表示装置、ディスプレイ、照明装置、プリンター光源、液晶表示装置のバックライトなどが挙げられ、標識、看板、インテリア等の分野にも適用できる。表示装置としては、省エネルギーや高視認性のフラットパネルディスプレイが挙げられる。また、プリンター光源としては、レーザービームプリンタの光源として使用することができる。また、本発明の素子を用いることで、装置体積を大幅に減少することもできる。照明装置やバックライトに関しては、本発明の有機EL素子を用いることで省エネルギー効果が期待できる。
次に、本発明を実施例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1 化合物(1)の合成)
文献例(Tetrahedron Vol.25 3935-3945(1969))に従い合成された化合物(a)(フェナジン−1,2,3,4−テトラオン)1g、ジアミノマレオニトリル(b)1gを酢酸100ml中で還流下、反応させた。反応液を室温まで冷却後、水700mlに反応液を加え固体を回収した。更に得られた固体からアセトン及びアセトニトリルにて化合物(1)約0.3gを抽出した。
化合物(1)について、質量分析(FDMS法)を行ったところ、m/e384を確認し目的物であると同定した。
Figure 2007230974
(実施例2 本発明化合物を正孔注入層に用いた有機EL素子の作製)
25mm×75mm×0.7mmのガラス基板上に、膜厚120nmのインジウムスズ酸化物からなる透明電極を設けた。このガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行ない、真空蒸着装置にこの基板を設置した。
その基板に、まず、正孔注入層として、化合物(1)を10nmの厚さに蒸着した後、その上に正孔輸送層として、N,N’−ビス[4’−{N−(ナフチル−1−イル)−N−フェニル}アミノビフェニル−4−イル]−N−フェニルアミンを20nmの厚さに蒸着した。
さらに、その上に膜厚40nmで下記式で示されるスチリル誘導体DPVDPANと下記式で示されるスチリルアミン誘導体S1を40:2の膜厚比で成膜し青色系発光層とした。
この膜上に電子輸送層として膜厚20nmでトリス(8−ヒドロキシキノナト)アルミニウムを蒸着により成膜した。この後、LiFを膜厚1nmで成膜した。このLiF膜上に金属Alを150nm蒸着させ金属陰極を形成し有機EL発光素子を形成した。
Figure 2007230974
Figure 2007230974
Figure 2007230974
(実施例3 化合物(2)の合成)
4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミンを用いて、実施例1と同様に文献例(Tetrahedron Vol.25 3935-3945(1969))に従い合成された化合物(c)5g、ジアミノマレオニトリル(b)8.7gを酢酸300ml中で加熱(約75℃)下、反応させた。反応液を室温まで冷却後、水1000mlに反応液を加え固体を回収した。更に得られた固体を水、メタノールにて洗浄した。更にシリカゲルクロマトグラフィ(展開溶媒:酢酸エチル)にて精製し、3.7gの化合物(2)を得た。 化合物(2)について、質量分析(FDMS法)を行ったところ、m/e452を確認し目的物であると同定した。


Figure 2007230974
(実施例4 本発明化合物を正孔注入層に用いた有機EL素子の作製)
化合物(1)の代わりに、化合物(2)を用いた以外、実施例2と同様に有機EL発光素子を形成した。
(実施例5 本発明化合物を正孔注入層に用いた有機EL素子の作製
25mm×75mm×0.7mmのガラス基板上に、膜厚120nmのインジウムスズ酸化物からなる透明電極を設けた。このガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行ない、真空蒸着装置にこの基板を設置した。
その基板に、膜厚10nmで、先に合成した化合物(1)及びN’,N”−ビス[4−(ジフェニルアミノ)フェニル]−N’,N”−ジフェニルビフェニル−4,4’−ジアミン(以下、化合物(B))を2:98の比になるように成膜した。この混合膜は、正孔注入層として機能する。その上に正孔輸送層として、N,N’−ビス[4’−{N−(ナフチル−1−イル)−N−フェニル}アミノビフェニル−4−イル]−N−フェニルアミンを20nmの厚さに蒸着した。
さらに、その上に膜厚40nmでスチリル誘導体DPVDPANとスチリルアミン誘導体S1を40:2の膜厚比で成膜し青色系発光層とした。
この膜上に電子輸送層として膜厚20nmでトリス(8−ヒドロキシキノナト)アルミニウムを蒸着により成膜した。この後、LiFを膜厚1nmで成膜した。このLiF膜上に金属Alを150nm蒸着させ金属陰極を形成し有機EL発光素子を形成した。
(実施例6 本発明化合物を正孔注入層に用いた有機EL素子の作製)
化合物(1)の代わりに、化合物(2)を用いた以外、実施例5と同様に有機EL発光素子を形成した。
(比較例1)
実施例2において、化合物(1)の代わりに、特許番号第3614405号記載の下記化合物(A)を用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。










Figure 2007230974
(比較例2)
実施例2において、化合物(1)の代わりに、N’,N”−ビス[4−(ジフェニルアミノ)フェニル]−N’,N”−ジフェニルビフェニル−4,4’−ジアミン(以下、化合物(B))を用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。
(有機EL素子の評価)
上記実施例2、実施例4、実施例5、実施例6及び比較例1〜2で得られた有機EL素子について、電流密度10mA/cm2が得られる電圧を測定した。また素子に−5Vの電圧を印加し、リーク電流を測定した。それらの結果を表1に示す。
Figure 2007230974
上記表1の結果から、本発明の化合物を正孔注入層に用いることで、駆動電圧が低く、かつ、リーク電流の少ない素子を製造できることがわかる。
以上詳細に説明したように、本発明の化合物を用いた有機EL素子は、駆動電圧が低く、かつ、リーク電流が少ないため、青色をはじめとした各色有機EL用材料として使用可能であり、各種表示素子、ディスプレイ、バックライト、照明光源、標識、看板、インテリア等の分野に適用でき、特にカラーディスプレイの表示素子として適している。

Claims (15)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物。
    Figure 2007230974
    (1)
    (式中、
    1〜R6は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択されるが、R1〜R6のすべてが同一であることはない。
    1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
    なお、R1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    n及びmは0又は1の整数である。
    1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
  2. 下記一般式(2)で表される化合物。
    Figure 2007230974
    (2)
    (式中、
    1〜R6は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1とR2とは異なるものであり、R3及びR4のいずれか一方はR1と同じであり、他方はR2と同じであり、R5及びR6のいずれか一方はR1と同じであり、他方はR2と同じである。
    1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
    1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    n及びmは0又は1の整数である。
    1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
  3. 下記一般式(3)で表される化合物。
    Figure 2007230974
    (3)
    (式中、
    1〜R6は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1とR2とは同一でも異なっていてもよく、R3とR4とは同一でも異なっていてもよいが、R1及びR2のうち少なくとも1つはR3及びR4と異なっており、R5及びR6のいずれか一方はR3と同じであり、他方はR4と同じである。
    1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
    1〜R6、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    n及びmは0又は1の整数である。
    1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
  4. 下記一般式(4)で表される化合物。
    Figure 2007230974
    (4)
    (式中、
    1及びR2は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1とR2とは異なるものである。
    1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
    1、R2、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    n及びmは0又は1の整数である。
    1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
  5. 下記一般式(5)で表される化合物。
    Figure 2007230974
    (5)
    (式中、
    1〜R3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、R1〜R3は互いに異なるものである。
    1〜X3及びY1〜Y3は水素、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、エステル基、アミド基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のフェノキシ基及びアミノ基からなる群から選択され、同一でも異なっていてもよい。
    1〜R3、X1〜X3及びY1〜Y3のうちで隣接するものは、それぞれ互いに結合して環構造を形成してもよい。
    n及びmは0又は1の整数である。
    1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3は6員環を形成し、それぞれ第14族〜第15族に属する元素から選択され、同一でも異なっていてもよい。)
  6. 1〜3、B1〜3、C1〜3、D1〜3、E1〜3及びF1〜3のうち少なくとも1つが窒素である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 1〜3とD1〜3とが窒素である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 1〜3とD1〜3とが窒素であり、2つのR1及び/又はR2が芳香族環を形成している、請求項4に記載の化合物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用正孔注入材料又は正孔輸送材料。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用電子注入材料又は電子輸送材料。
  12. 一対の電極と、それらに挟持されてなる有機発光層とを少なくとも有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物を含有する正孔注入層又は正孔輸送層を有する請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  14. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物を含有する電子注入層又は電子輸送層を有する請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有する装置。
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