JP2007229283A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007229283A
JP2007229283A JP2006055928A JP2006055928A JP2007229283A JP 2007229283 A JP2007229283 A JP 2007229283A JP 2006055928 A JP2006055928 A JP 2006055928A JP 2006055928 A JP2006055928 A JP 2006055928A JP 2007229283 A JP2007229283 A JP 2007229283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voxel data
voxel
diagnostic apparatus
ultrasonic diagnostic
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006055928A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4644145B2 (ja
Inventor
Masaru Murashita
賢 村下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aloka Co Ltd filed Critical Aloka Co Ltd
Priority to JP2006055928A priority Critical patent/JP4644145B2/ja
Publication of JP2007229283A publication Critical patent/JP2007229283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4644145B2 publication Critical patent/JP4644145B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】超音波画像の画質を改善する新しい技術を提供する。
【解決手段】平滑化処理部16は、複数のボクセルデータに対して平滑化処理を施す。重み回路18は、平滑化処理後のデータに対して重み付け処理を施してセレクタ24へ出力する。標準偏差演算部20は、平滑化処理されたボクセルデータに基づいて標準偏差を演算する。さらに、演算された標準偏差が判定回路22において所定のしきい値と比較される。セレクタ24は、標準偏差がしきい値よりも大きく羊水と胎児との境界部分とみなされたボクセルデータについては、平滑化処理と増幅処理が施されたデータを選択し、一方、標準偏差がしきい値よりも小さい境界部分以外のボクセルデータについては、三次元データメモリ14から直接読み出されるボクセルデータの原データを選択する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に被検体の三次元画像を形成する超音波診断装置に関する。
三次元画像を形成する超音波診断装置として、ボリュームレンダリング画像を形成する装置が知られている(特許文献1,2参照)。この方法では、各透視線(レイ)上に存在する個々のエコーデータ(ボクセルデータ)に対して所定のボクセル演算が逐次実行されて各透視線ごとにボクセル演算の結果が算出され、複数の透視線に関するボクセル演算の結果値の集合として三次元画像(ボリュームレンダリング画像)が形成される。こうして形成されるボリュームレンダリング画像は、例えば、胎児などの診断に大きく貢献している。
特許第2883584号公報 特開2001−145631号公報
胎児は、エコー値が比較的小さい羊水内に存在する。ボリュームレンダリング法では、エコー値の小さいボクセルは、ボクセル演算の結果に反映されにくい。そのため、ボリュームレンダリング画像には、胎児から得られるエコーが強く反映され、その結果、羊水に浮かぶ胎児の画像が鮮明に映し出される。
ところが、例えば子宮壁の破片などの浮遊物が羊水内に存在すると、その浮遊物のエコーがボクセル演算に反映されてしまい、ボリュームレンダリング画像内において、例えば胎児の表面に凹凸状の形状となって現れてしまう場合がある。また、胎児の頭内や体内の構造物のエコーがボクセル演算に反映され、それが胎児の画像の表面に凹凸状の形状となって現れてしまう場合もある。
一般に、画像上のノイズなどを除去する手法として平滑化処理が知られている。ボリュームレンダリング画像に対しても平滑化処理は効果的であり、例えば、前述した胎児表面の凹凸を平滑化処理によって除去することが可能である。
しかしながら、単純に平滑化処理を利用すると、画像データがなまる(不鮮明になる)
ため、断層画像などによって胎児の体内の様子などを鮮明に観察する場合には、反って悪影響となってしまう。つまり、単純な平滑化処理では、ボリュームレンダリング画像の画質改善をもたらす一方で、断層画像の画質を劣化させてしまう可能性があった。
本発明は、このような背景において成されたものであり、その目的は、超音波画像の画質を改善する新しい技術を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波診断装置は、被検体を含む三次元空間内に超音波を送受波して複数のボクセルデータを取得する送受波部と、複数のボクセルデータのうちから被検体の表面に対応した表面ボクセルデータを検出する表面検出部と、表面ボクセルデータに対して平滑化処理が施された複数のボクセルデータに基づいて被検体の三次元画像を形成する三次元画像形成部と、形成された三次元画像を表示する表示部と、を有することを特徴とする。
前記構成では、被検体の表面に対応した表面ボクセルデータが検出されてその表面ボクセルデータに対して平滑化処理が施される。そのため、三次元画像として例えばボリュームレンダリング画像を形成する場合に、被検体の表面の凹凸状のノイズが除去される。また、表面ボクセルデータが検出されているため、例えば被検体内から得られるボクセルデータに対しては平滑化処理を施さない態様が可能となる。つまり、例えば被検体内の断層画像を形成する場合に、被検体内から得られるボクセルデータに対しては平滑化処理を施さずに、鮮明な断層画像を形成することが可能になる。このように、前記構成では、断層画像の画質を劣化させずに、三次元画像の画質を向上させることができる。
望ましい態様において、前記表面検出部は、近傍のボクセルデータとの比較からボクセルデータ値が大きく変化するボクセルデータの領域を求めることにより表面ボクセルデータを検出することを特徴とする。望ましい態様において、前記表面検出部は、局所領域内のボクセルデータ集団に関する標準偏差を算出して閾値と比較し、標準偏差が大きい複数の局所領域で構成される表面領域を抽出して表面ボクセルデータを検出することを特徴とする。
望ましい態様において、前記三次元画像形成部は、前記三次元画像として、ボリュームレンダリング画像を形成することを特徴とする。望ましい態様において、平滑化処理後の表面ボクセルデータに対してデータ値を一定量だけ増幅する増幅処理が施され、前記三次元画像形成部は、表面ボクセルデータに対して平滑化処理と増幅処理が施された複数のボクセルデータに基づいてボリュームレンダリング画像を形成することを特徴とする。
望ましい態様において、表面ボクセルデータのみに平滑化処理と増幅処理が施された複数のボクセルデータに基づいて被検体の複数の断面画像を形成する断面画像形成部をさらに有することを特徴とする。望ましい態様において、前記断面画像形成部は、互いに略直交する3つの断面画像を形成することを特徴とする。
本発明により、超音波画像の画質を改善する新しい技術が提供される。これにより、例えば、断層画像の画質を劣化させずに三次元画像の画質を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1は、その全体構成を示す機能ブロック図である。本発明に係る超音波診断装置は、被検体から得られるエコーデータに基づいて被検体の三次元画像を形成する。診断対象となる被検体は、例えば、生体内の組織や母体内の胎児などである。そこで、本実施形態では、母体内の胎児を診断対象として説明する。ただし、本発明に係る超音波診断装置の診断対象は、胎児に限定されない。
本実施形態において形成される三次元画像は、ボリュームレンダリング法に基づいて形成されるボリュームレンダリング画像である。そこで、まずボリュームレンダリング画像について概説する。
図2は、ボリュームレンダリング法の原理を説明するための図である。三次元データ空間50は、超音波ビームを走査することによって取得された複数のボクセルデータの集合を意味しており、超音波診断装置内において仮想的に構築される。ここでは、三次元データ空間50は、xyzの互いに直交する座標軸を有し、三次元データ空間50内の各座標にはボクセルデータが存在する。なお、三次元の超音波送受波空間がrθφの極座標空間として構成される場合には、各ボクセルデータに対して、それが有する(r,θ,φ)の座標を(x,y,z)の座標に変換する処理が行われる。
ボリュームレンダリングに際しては、通常、三次元データ空間50の外側に仮想的に視点が設定され、三次元データ空間50を間に介して、視点と反対側に二次元平面としてのスクリーン100が仮想的に設定される。そして、視点側から複数のレイ(透視線)60が定義される。レイ60は、三次元データ空間50を貫通し、このため、レイ60には複数のボクセルデータからなるボクセルデータ列が対応することになる。レイ60に沿って、視点側から各ボクセルデータごとにボリュームレンダリング法に基づくボクセル演算を逐次的に実行すると、最終のボクセル演算の結果として画素値が決定される。その画素値がスクリーン100上における当該レイ60に対応する座標にマッピングされる。
スクリーン100上には、二次元の直交座標軸が対応付けられ、そしてスクリーン100上の各座標ごとにレイ60が設定される。そして、各レイ60ごとに求められる画素値がスクリーン100上にマッピングされることにより、そのスクリーン100上に三次元画像(ボリュームレンダリング画像)が形成される。 ボリュームレンダリング法において、各ボクセルデータごとのボクセル演算の演算式としては各種のものが知られている。基本的には、いずれの演算式においても、各ボクセルデータのボクセル演算ごとに、不透明度(オパシティ)がパラメータとして利用される。そのようなパラメータを利用して、各ボクセル演算ごとに出力光量(出力値)が求められ、それが次のボクセル演算において入力光量(入力値)として利用される。そして、これが繰り返され、演算終了条件を満たした時点での出力光量が画素値に変換される。つまり、媒体中を光が散乱、減衰しながら伝搬するモデルを基礎とするものである。本実施形態では、ボクセル演算の演算式として、例えば、次式が用いられる。
Figure 2007229283
各レイ60ごとに実行されるボクセル演算は、例えば、その対象座標が三次元データ空間50を越えた場合、又は、各ボクセル演算で用いた不透明度の累積加算値が所定値(例えば1)を越えた場合など、所定の条件を満たす場合に終了する。そして、演算終了時点の出力光量がそのレイ60の画素値に対応付けられる。
各レイ60ごとのボクセル演算は、被検体である胎児の表面のボクセルデータの影響を大きく受けている。つまり、各レイ60上に沿って、羊水、胎児表面、胎児内部へとボクセル演算が進行する過程において、羊水に対応するボクセルデータはそのボクセル値(輝度値)が小さいためボクセル演算に大きく寄与しない。そして、胎児表面までボクセル演算が進行すると、胎児から得られるボクセルデータはそのボクセル値が大きいためボクセル演算に大きく反映される。そして、胎児表面においてボクセル演算の不透明度の累積加算値が所定値(例えば1)に近い値となり、そのため、ボクセル演算が胎児内部へと進行しても胎児内部のボクセルデータがボクセル演算に大きく寄与しなくなる。このように、胎児表面のボクセルデータがボクセル演算に大きく影響している。
胎児表面のボクセルデータの影響が大きいことにより、ボリュームレンダリング画像では羊水に浮かぶ胎児が比較的鮮明に映し出される。そのため、ボリュームレンダリング画像は、特に胎児の様子を観察する場合に極めて有効である。一方において、胎児表面のボクセルデータの影響が大きいことにより、胎児表面のボクセルデータの状態に影響されやすいという性質も備えている。例えば、何らかの影響で胎児表面のボクセルデータにばらつきやゆらぎが存在する場合などに、そのばらつきやゆらぎの影響を受けやすい。
図3は、胎児表面のボクセルデータの状態を示す図である。図3(A)は、胎児90表面のボクセルデータにばらつきやゆらぎが存在する状態を示している。胎児90表面のボクセルデータにばらつきやゆらぎが存在する状態で、レイ60に沿ってボクセル演算を進行させると、胎児90表面のボクセルデータがボクセル演算に大きな影響を及ぼす結果、ボクセルデータのばらつきなどがボクセル演算に反映されてしまい、例えば、ボリュームレンダリング画像の胎児90の画像の表面に細かい凹凸状のノイズとなって現れてしまう可能性がある。
また、図3(B)に示すように、レイ60上において胎児90の手前に、例えば子宮壁の破片などの浮遊物70が存在すると、その浮遊物70のボクセルデータがボクセル演算に大きく影響して、ボリュームレンダリング画像の胎児90の画像の表面に浮遊物70の影響に伴う凹凸が現れる場合もある。さらに、図3(C)に示すように、胎児90内部の構造物(骨、脳、臓器など)はボクセル演算への影響が比較的低いものの、その影響はゼロではないため、胎児90の画像の表面に影響を及ぼすこともある。
画像内に現れる凹凸状のノイズなどを除去する手法として平滑化処理が知られている。ボリュームレンダリング画像に対しても平滑化処理は効果的であり、例えば、三次元空間内の複数のボクセルデータに平滑化処理を施して、胎児表面の凹凸を除去することが可能である。しかしながら、単純に平滑化処理を利用すると、画像データがなまる(不鮮明になる)ため、断層画像などによって胎児の体内の様子などを鮮明に観察する場合には、平滑化処理が反って悪影響を及ぼしてしまう。つまり、単純な平滑化処理では、ボリュームレンダリング画像の画質改善をもたらす一方で、断層画像の画質を劣化させてしまう可能性がある。
本実施形態では、以下に詳述する手法によって、ボリュームレンダリング画像の画質改善と断層画像の画質の維持が図られている。そこで、図1に戻り、本発明に係る超音波診断装置の実施形態について詳述する。
超音波探触子10は、母体内の胎児に対して超音波を送受波する超音波プローブである。超音波探触子10は、図示しない複数の振動素子を備えており、三次元空間内に超音波ビームを形成する。また、複数の振動素子が電子的にあるいは機械的に制御され、超音波ビームを三次元空間内で走査することにより、三次元空間内(走査空間内)の全域から反射波(エコー)を取得する。
送受信部12は、超音波探触子10内の複数の振動素子を制御して送信ビームを形成し、それを三次元空間内で走査させる。また、複数の振動素子から得られる複数の受信信号を整相加算処理して受信ビームを形成し、走査空間内の全域からボクセルデータを取得する。このように、送受信部12は、送信ビームフォーマと受信ビームフォーマの機能を備えている。
三次元データメモリ14は、送受信部12から供給されるボクセルデータを記憶するメモリである。三次元データメモリ14には、三次元空間内の全域から得られる複数のボクセルデータが各ボクセルデータの位置に対応したアドレスに記憶される。例えば、三次元空間がxyz直交座標系で表現され、各ボクセルのボクセル値(輝度値)がそのボクセルの座標値に対応したアドレスに記憶される。ちなみに、読み出し制御部15によって各ボクセルデータのアドレスが指定されることにより、指定されたアドレスのボクセルデータが後段の各処理部へ出力される。
平滑化処理部16は、複数のボクセルデータに対して平滑化処理を施す。例えば、あるボクセルのボクセル値を、そのボクセルの周囲のボクセルのボクセル値を利用して平均化する。具体的には、例えば、注目ボクセルを中心としてxyz直交座標系内で5×5×5のウィンドウを設定し、そのウィンドウ内の125個のボクセルのボクセル値の平均値を計算し、そのウィンドウの中心に位置する注目ボクセルのボクセル値をその平均値とする。そして、三次元空間内の全域に亘ってウィンドウを移動させつつ、三次元空間内の全てのボクセルを注目ボクセルとして平均値を求めていく。これにより、三次元空間内の全てのボクセルデータが平滑化処理される。平滑化処理されたボクセルデータは、重み回路18と標準偏差演算部20へ出力される。
重み回路18は、平滑化処理された各ボクセルデータに対して所定の重み係数を掛けることにより、平滑化処理後のデータに対して重み付け処理(増幅処理)を施す。そして、増幅処理されたボクセルデータがセレクタ24へ出力される。標準偏差演算部20は、平滑化処理されたボクセルデータに基づいて標準偏差を演算する。さらに、演算された標準偏差が判定回路22において所定のしきい値と比較される。これら標準偏差演算部20と判定回路22は、被検体である胎児の表面領域を抽出して表面ボクセルデータを検出する表面検出部として機能する。
平滑化処理されることによりボクセルデータは、細かいノイズや微細な構造物が除去されたデータとなる。そのため、平滑化処理後のボクセルデータによって形成される画像は、全体的に滑らかな画像となる。全体的に滑らかになっても、羊水と胎児との境界部分では、ボクセルデータの変化が最も大きいため、平滑化処理後のボクセルデータにおいてその境界部分を抽出することができる。つまり、平滑化処理後のボクセルデータでは、細かいノイズや微細な構造物が除去された状態で、ボクセルデータの変化から羊水と胎児との境界部分を抽出することができる。境界抽出には、Prewit、Sobel、Roberts、Raprasianなどの微分フィルタによって微分処理する手法を利用してもよいが、本実施形態では、標準偏差を利用する。つまり、標準偏差演算部20は、次式を利用して標準偏差σを算出する。
Figure 2007229283
標準偏差演算部20は、複数のボクセルデータ集団に関する標準偏差を算出する。例えば、注目ボクセルを中心としてxyz直交座標系内で3×3×3のウィンドウを設定し、そのウィンドウ内の27個(数2においてN=27)のボクセルデータのボクセル値の標準偏差を計算する。そして、三次元空間内の全域に亘ってウィンドウを移動させつつ、三次元空間内の全てのボクセルを注目ボクセルとして標準偏差を求めていく。
さらに、判定回路22によって各ウィンドウごとにその標準偏差としきい値が比較されて、標準偏差が大きい値となるウィンドウが抽出される。標準偏差が大きいウィンドウは、ボクセル値の変化が激しい部分であり、そのため、標準偏差が大きいウィンドウを羊水と胎児との境界部分とみなすことができる。ちなみに、標準偏差の大きさを判定するしきい値は、各ボクセルデータの階調数、羊水や胎児の輝度値の大きさなどに応じて、予め羊水と胎児との境界を抽出するのに適した値に設定される。また、操作パネル30を介して、ユーザがしきい値を設定してもよいし、ユーザがしきい値を修正する構成でもよい。
セレクタ24は、判定回路22の判定結果に基づいて、二種類のボクセルデータのうちの一方を選択する。つまり、標準偏差がしきい値よりも大きく羊水と胎児との境界部分とみなされたボクセルデータについては、重み回路18から出力される平滑化処理と増幅処理が施されたデータが選択され、これに対し、標準偏差がしきい値よりも小さい境界部分以外のボクセルデータについては、三次元データメモリ14から直接読み出されるボクセルデータの原データが選択される。
図4は、本実施形態の各処理段階ごとのボクセルデータを説明するための図であり、図4には、ボクセルデータから形成される画像の模式図が各処理段階ごとに示されている。なお、図4には、図示の都合上、二次元画像による模式図を示しているが、本実施形態で扱われる実際のボクセルデータは、先に詳述したように三次元空間内から得られて三次元データ空間(図2の符号50)を形成している。
図4(A)は、原データから得られる画像の模式図を示している。これは、三次元データメモリ(図1の符号14)に記憶されるボクセルデータに相当する。これに対し、図4(B)は、平滑化処理後のデータから得られる画像の模式図を示している。つまり、平滑化処理部(図1の符号16)によって平滑化処理が施されたボクセルデータに相当する。平滑化処理によって胎児表面の凹凸状のノイズが除去され、また、画像内における細かいノイズや微細な構造物が除去されたデータとなる。
図4(C)は、胎児表面の境界が抽出された画像の模式図を示している。つまり、判定回路(図1の符号22)とセレクタ(図1の符号24)によって、図4(C)に示す胎児表面の境界部分については平滑化処理が施されたボクセルデータ(B)が選択され、一方、胎児表面以外の部分については平滑化処理が施されていないボクセルデータ(A)が選択される。
そして、図4(D)は、胎児表面(体表付近)にのみ平滑化処理が施された画像の模式図を示している。つまり、図4(D)は、判定回路とセレクタによってデータ選別された後のボクセルデータによって形成される画像に相当する。なお、図4(D)では、胎児表面のボクセルデータに対して平滑化処理に加えて重み付け処理(図1の重み回路18参照)が施されている。
このように、本実施形態では、胎児表面のみに平滑化処理が施された三次元データ(複数のボクセルデータ)が形成される。
図1に戻り、画像形成部26は、セレクタ24から出力される複数のボクセルデータ、つまり、胎児表面のみに平滑化処理が施された三次元データ(図4(D)参照)に基づいて、三次元画像を形成する。
三次元画像の形成には、先に詳述(図2参照)したボリュームレンダリング法が利用され、三次元画像としてボリュームレンダリング画像が形成される。本実施形態で形成されるボリュームレンダリング画像は、胎児表面に平滑化処理が施されたボクセルデータに基づいて形成されるため、胎児の画像の表面に細かい凹凸状のノイズがない、滑らかで自然な画像が形成される。なお、本実施形態では、胎児表面のボクセルデータに対して平滑化処理に加えて重み付け処理が施されている。この重み付け処理により、ボリュームレンダリング画像がさらに滑らかなものとなる。重み付け係数としては、例えば、予め定められた設定値(1.25)が利用される。もちろん、操作パネル30を介して、ユーザが重み係数を設定してもよいし、ユーザが重み係数を修正する構成でもよい。
さらに、画像形成部26は、セレクタ24から出力される複数のボクセルデータに基づいて断層画像を形成する。画像形成部26は、三次元データ空間内において互いに直交する三つの断面で構成される直交三断面を形成する。例えば、上面図、側面図、正面図などがそれらに相当する。画像形成部26は、三次元データ空間内の複数のボクセルデータの中から直交三断面のそれぞれの断面上のボクセルデータを抽出して三枚の断面画像を形成する。本実施形態で形成される断層画像は、胎児表面のみに平滑化処理が施されたボクセルデータに基づいて形成される。そのため、胎児表面以外の胎児の内部などについては、平滑化処理が施されていない微細な画像を形成することが可能になる。
画像形成部26によって形成されたボリュームレンダリング画像や直交三断面画像は、モニタ28に表示される。例えば、モニタ28の表示領域が四分割され、直交三断面画像の三つの断面画像と一つのボリュームレンダリング画像が同時に表示される。また、操作パネル30を介して入力されるユーザの指示に基づいて、ボリュームレンダリング画像と直交三断面画像のいずれか一方のみを表示してもよい。
ちなみに、本実施形態では、画像形成部26が三次元画像と断層画像の両種類の画像を形成している。このため、例えば、画像形成部26の機能をCPUによって実現する場合に、セレクタ24から出力されるボクセルデータを一つのCPUメモリに一時的に記憶させ、CPUメモリを一つだけ利用して三次元画像と断層画像の両種類の画像を形成する構成が可能になる。つまり、断層画像用のCPUメモリと三次元画像用のCPUメモリの二つのCPUメモリを別々に設ける必要がない。そのため、装置の製造コストなどの面でも本実施形態は優れている。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示す機能ブロック図である。 ボリュームレンダリング法の原理を説明するための図である。 胎児表面のボクセルデータの状態を示す図である。 本実施形態の各処理段階ごとのボクセルデータを説明するための図である。
符号の説明
14 三次元データメモリ、16 平滑化処理部、18 重み回路、20 標準偏差演算部、22 判定回路、24 セレクタ、26 画像形成部。

Claims (7)

  1. 被検体を含む三次元空間内に超音波を送受波して複数のボクセルデータを取得する送受波部と、
    複数のボクセルデータのうちから被検体の表面に対応した表面ボクセルデータを検出する表面検出部と、
    表面ボクセルデータに対して平滑化処理が施された複数のボクセルデータに基づいて被検体の三次元画像を形成する三次元画像形成部と、
    形成された三次元画像を表示する表示部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記表面検出部は、近傍のボクセルデータとの比較からボクセルデータ値が大きく変化するボクセルデータの領域を求めることにより表面ボクセルデータを検出する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記表面検出部は、局所領域内のボクセルデータ集団に関する標準偏差を算出して閾値と比較し、標準偏差が大きい複数の局所領域で構成される表面領域を抽出して表面ボクセルデータを検出する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3に記載の超音波診断装置において、
    前記三次元画像形成部は、前記三次元画像として、ボリュームレンダリング画像を形成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項4に記載の超音波診断装置において、
    平滑化処理後の表面ボクセルデータに対してデータ値を一定量だけ増幅する増幅処理が施され、
    前記三次元画像形成部は、表面ボクセルデータに対して平滑化処理と増幅処理が施された複数のボクセルデータに基づいてボリュームレンダリング画像を形成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項5に記載の超音波診断装置において、
    表面ボクセルデータのみに平滑化処理と増幅処理が施された複数のボクセルデータに基づいて被検体の複数の断面画像を形成する断面画像形成部をさらに有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項6に記載の超音波診断装置において、
    前記断面画像形成部は、互いに略直交する3つの断面画像を形成する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
JP2006055928A 2006-03-02 2006-03-02 超音波診断装置 Expired - Fee Related JP4644145B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006055928A JP4644145B2 (ja) 2006-03-02 2006-03-02 超音波診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006055928A JP4644145B2 (ja) 2006-03-02 2006-03-02 超音波診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007229283A true JP2007229283A (ja) 2007-09-13
JP4644145B2 JP4644145B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=38550469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006055928A Expired - Fee Related JP4644145B2 (ja) 2006-03-02 2006-03-02 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4644145B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012101989A1 (ja) 2011-01-26 2012-08-02 株式会社日立メディコ 超音波診断装置および画像処理方法
CN102949206A (zh) * 2011-08-26 2013-03-06 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 一种三维超声成像的方法及装置
JP5957109B1 (ja) * 2015-02-20 2016-07-27 株式会社日立製作所 超音波診断装置
KR20170087924A (ko) * 2014-11-21 2017-07-31 제네럴 일렉트릭 컴퍼니 초음파 이미지를 렌더링하기 위한 방법 및 장치

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105769243B (zh) * 2016-03-17 2018-10-09 辽宁石油化工大学 一种超声波诊断装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04279156A (ja) * 1991-03-07 1992-10-05 Aloka Co Ltd 超音波三次元画像表示装置
JP2004141514A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Toshiba Corp 画像処理装置及び超音波診断装置
JP2006051202A (ja) * 2004-08-12 2006-02-23 Toshiba Corp 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04279156A (ja) * 1991-03-07 1992-10-05 Aloka Co Ltd 超音波三次元画像表示装置
JP2004141514A (ja) * 2002-10-28 2004-05-20 Toshiba Corp 画像処理装置及び超音波診断装置
JP2006051202A (ja) * 2004-08-12 2006-02-23 Toshiba Corp 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012101989A1 (ja) 2011-01-26 2012-08-02 株式会社日立メディコ 超音波診断装置および画像処理方法
EP2668905A4 (en) * 2011-01-26 2016-12-21 Hitachi Ltd ULTRASOUND DIAGNOSIS DEVICE AND IMAGE PROCESSING METHOD
CN102949206A (zh) * 2011-08-26 2013-03-06 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 一种三维超声成像的方法及装置
KR20170087924A (ko) * 2014-11-21 2017-07-31 제네럴 일렉트릭 컴퍼니 초음파 이미지를 렌더링하기 위한 방법 및 장치
KR102501915B1 (ko) * 2014-11-21 2023-02-20 제네럴 일렉트릭 컴퍼니 초음파 이미지를 렌더링하기 위한 방법 및 장치
JP5957109B1 (ja) * 2015-02-20 2016-07-27 株式会社日立製作所 超音波診断装置
WO2016132956A1 (ja) * 2015-02-20 2016-08-25 株式会社日立製作所 超音波診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4644145B2 (ja) 2011-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4550599B2 (ja) 3次元超音波映像形成装置及び方法
KR100908252B1 (ko) 영상 처리 시스템 및 방법
US5224175A (en) Method for analyzing a body tissue ultrasound image
US9123139B2 (en) Ultrasonic image processing with directional interpolation in order to increase the resolution of an image
JP2020531074A (ja) 画像アーチファクト特定及び除去のための深層学習ネットワークを有する超音波システム
KR20110029630A (ko) 3차원 측정을 수행하는 초음파 시스템 및 방법
US7852334B2 (en) Ultrasonic imaging apparatus, an image-processing apparatus, and an ultrasonic image-processing method
JP4644145B2 (ja) 超音波診断装置
US7223240B2 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
KR101117913B1 (ko) 볼륨 데이터를 렌더링하는 초음파 시스템 및 방법
EP3179269B1 (en) Analysis methods of ultrasound echo signals based on statistics of scatterer distributions
KR101652728B1 (ko) 초음파 영상 화질 개선 방법 및 이를 이용한 초음파 영상 장치
JP2006051202A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP4909137B2 (ja) ボリュームデータ処理装置及び方法
JP5827831B2 (ja) 超音波画像処理装置
CN106691499B (zh) 利用散射子分布统计量分析超声波回音信号之方法
JP7432426B2 (ja) 超音波診断装置、信号処理装置および信号処理プログラム
WO2019061148A1 (zh) 超声动态图像处理方法、装置及超声摄像设备
JP7440329B2 (ja) 超音波診断装置、およびプログラム
JP2018153561A (ja) 超音波画像処理装置
KR102038509B1 (ko) 초음파 영상 내 유효 이미지 영역 추출 방법 및 시스템
JP2018187131A (ja) 超音波画像処理装置
US20170156703A1 (en) Analysis methods of ultrasound echo signals based on statistics of scatterer distributions
JP2016214868A (ja) 超音波診断装置及び画像診断装置
JP4705064B6 (ja) ボリュームデータ処理装置及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100907

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees