JP2007226399A - 計算機制御方法、計算機、計算機制御プログラム及び計算機システム - Google Patents

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Abstract

【課題】計算機システムの実行環境におけるガーベジコレクション処理の異常の予測を可能にする計算機システムを提供する。
【解決手段】端末と通信可能に接続され、端末から送信される処理要求に応じた処理をする処理プログラムを実行する実行環境を備える計算機のメモリ制御方法であって、処理プログラムの処理によって参照されたメモリのガーベジコレクションを実行し、ガーベジコレクションが実行された時刻を計測し、計測の結果から、前回実行されたガーベジコレクション処理と今回実行されたガーベジコレクション処理との間隔を算出し、算出された間隔と所定の閾値との比較の結果、異常の発生を通知するか否かを決定する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、計算機システムに関し、特に、計算機システムの実行環境におけるガーベジコレクション処理の異常の予測を可能とする計算機制御技術に関する。
計算機システムにおいて、計算機システムで実行されるプログラムの処理効率が、稼動時間の経過に従って低下することがある。この現象は、プログラムが確保した記憶領域を解放する処理が記述されていないなどのプログラミングエラーに起因することが知られており、ソフトウェアエージング(プログラムエージングとも言う)と呼ばれている。このソフトウェアエージングに対して、所定時間毎にアプリケーションやシステムのリセットを行うことで、元の処理効率を回復させる方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、プログラムによって参照されていた記憶領域を解放するための処理として、ガーベジコレクション処理(GC処理)が知られている。
特開2001−188684号公報
前述のように、GC処理を実行することによってソフトウェアエージングを解消することができる。しかしながら、GC処理を実行すると、計算機システムで実行されている業務アプリケーションを全て停止する必要がある。そのため、業務アプリケーションの性能、すなわち、レスポンスタイムや処理量に大きな影響が発生する。
特に、業務アプリケーションによるリクエスト量やメモリ使用量が急増すると、一回のGC処理時間が長時間化したり、GC処理実行の頻度が高くなる等の異常なGC処理が発生する。この異常GC処理の発生によって、業務アプリケーションの実行性能に著しく影響を与えることがある。また、使用が終了しているのにGC処理により開放できないメモリ量が増加する。つまり、GC処理により開放できるメモリ量が減少する。
これに対して、異常GC処理の発生を予め予測し、対処したいという要求がある。しかしながら、単にリクエスト量やメモリ使用量を閾値によって監視するだけでは、GC処理の発生を予測することは困難である。
本発明の目的はこのような課題に鑑みてなされたものであり、異常GC処理の発生の予兆を事前に検知することにより、計算機システムの性能低下の少なくすることを可能とする計算機システムを提供することにある。
本発明による実施の形態の一例は、端末(クライアント)と通信可能に接続され、端末から送信される処理要求に応じた処理をする処理プログラムを実行する実行環境を備える計算機のメモリ制御方法であって、処理プログラムの処理によって参照されたメモリのガーベジコレクションを実行し、ガーベジコレクションが実行された時刻を計測し、計測の結果から、前回実行されたガーベジコレクション処理と今回実行されたガーベジコレクション処理との間隔を算出し、算出された間隔と所定の閾値との比較の結果、異常の発生を通知するか否かを決定することを特徴とする。
本発明によると、異常GC処理の発生を予兆してアラートを発生させ、正常状態に早期に回復することでシステム性能の低下を少なくすることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1A及び図1Bは、本発明の実施の形態の仮想計算機システムの動作の概要を示す説明図である。
図1Aに示すように、仮想計算機システムにおいて、業務アプリケーション203が、実行環境プログラム210上で動作している。
業務アプリケーション203は、送信されたリクエスト111をキュー110から受け取り、受け取ったリクエスト111を処理して、処理結果を送信元に返す。
業務アプリケーション203は、このリクエスト111の処理のために必要なメモリをヒープから確保する。
GC処理実行部204は、業務アプリケーション203によるメモリの確保量が増え、ヒープの残量が予め設定した閾値を下回ったきに、ヒープに対してガーベジコレクション処理(以下、「GC処理」と表記する)を実行する。このGC処理の実行によって、ヒープの空き容量を増やす。
ヒープサイズ監視部206は、ヒープメモリの容量を監視する。そして、GC処理が実行されたときに、業務アプリケーションによって利用可能な空きのヒープメモリ(ヒープ残サイズ)が予め設定した閾値を下回って減少した場合、又は、ヒープ残サイズが予め設定した閾値を上回って単位時間内に急激に減少した場合を検知したときに、運用管理装置50にアラートを通知する。
GC実行時間監視部207は、GC処理の実行時間及び実行時間間隔を監視する。そして、GC処理が実行されたときに、一回のGC処理実行時間、前回GC処理実行からの時間間隔、前回のGC処理時間と今回のGC処理時間との差分、及び、前回GC処理実行からの時間間隔と今回GC処理実行からの時間間隔を算出する。そして、算出された値が予め設定した閾値を上回った場合に、運用管理端末109にアラートを通知する。
管理者は運用管理端装置50へのアラートの通知を受けて、運用中の業務に対する操作を実行する。すなわち、運用管理装置50へのアラートは、異常GC処理の発生を予測するものであるので、これ備えて、仮想計算機40の再起動を実行したり、業務アプリケーション203へのリクエスト量を減少させることによって、GC処理によるヒープサイズ確保の処理時間を短縮する。
図1Bは、GC処理とヒープ使用サイズとの関係を示す説明図である。
GC処理にはCopy GC処理とFull GC処理との二つの処理がある。
Copy GC処理は、業務アプリケーション203によって参照されている領域を検索し、検索された領域をヒープの他の空き領域にコピーすることによって実行される。既に参照されなくなった領域はヒープの空き領域として解放される。
一方、Full GCは、ヒープの全ての領域に対し、アプリケーションによって参照されている領域と参照されていない領域とを検索し、参照されている領域のみを一つずつ移動することによって、参照されなかった領域を解放する。
Copy GC処理とFull GC処理とは、何れもアプリケーションによる処理を一旦停止して実行する。Full GC処理は、Copy GC処理と比較して領域を解放する効果は高いが、参照される領域のアドレスの張り替え等が発生し、処理時間や処理負荷等のコストが大きい。
そこで、一般的に、まずCopy GC処理を実行し、CopyGC処理の実行によっても領域が充分に解放されない場合にのみFull GC処理を実行する。しかしながら、GC処理実行時に毎回Full GC処理が実行されると、GC処理時間が長期化し、業務アプリケーション203による処理が実行できなくなってしまう。これは、アプリケーションによるメモリの使用に関して、不適切なヒープのチューニングによって発生する。
表101は、縦軸にヒープ使用サイズ、横軸に時間を取ったグラフである。業務アプリケーション203が処理を実行すると、業務アプリケーション203によって参照されるメモリ容量が増加し、ヒープ使用サイズが増加する。すなわち、ヒープの空き容量であるヒープ残サイズが減少する。そして、ヒープ使用サイズが予め設定した閾値を上回ったときに、GC処理実行部204はまずCopyGC処理を開始する。このCopyGC処理によって、ヒープ使用サイズが減少する。これを繰り返すうちにCopyGCでは解放しきれない領域が発生する。この影響を受けた状態でヒープ使用サイズが予め設定した閾値を超えると今度はFullGCが発生する。表101中の矢印で示した箇所が該当する。これによりヒープ使用サイズが大きく減少する。すなわち、ヒープ残サイズが大きく増加する。
このような処理を繰り返しながら、業務アプリケーション203による処理を実行する。
表102は、異常GC処理の発生を示す。
業務アプリケーション203の処理が実行されるに従って、業務アプリケーション203によって参照されるメモリ容量が増加し、ヒープ残サイズが減少する。そして、ヒープ残サイズが予め設定した閾値を下回ったときに、GC処理実行部204はGC処理を開始する。
このとき、GC処理を実行したにもかかわらずヒープ残サイズがあまり回復しない場合は、短時間で次のGC処理を開始する。GC処理を実行すると、業務アプリケーション203を一旦停止しなければならないので、GC処理を頻発に実行すると、GC処理のために業務アプリケーション203による処理が遅滞する。
Full GC処理が毎回実行されるようになり、その処理間隔がさらに小さくなると、業務アプリケーション203はもはや実行不可能となる。このように毎回Full GC処理が頻繁に実行されるような状態を異常GC処理と呼ぶ。
そこで、GC実行時間監視部207及びヒープサイズ監視部206は、この異常GC処理の発生を防ぐために、GC処理の間隔や実行時間、GC処理後のヒープ残サイズ等を監視し、これらが予め設定した閾値を超えたときに、異常GCが発生することを予見して、運用管理装置50にアラートを通知する。アラートが通知された場合は、運用管理装置50は、仮想計算機を再起動するなどの処理によって異常GCを回避する。
なお、業務アプリケーション203の処理能力を超えたリクエストが入力される場合は、運用管理装置50が負荷分散装置20にリクエスト量を減少させるよう指示してもよい。
これによって、ヒープの空き容量が回復し、表103に示すように、正常なGC処理のみ実行されるようになる。
図2は、本発明の実施の形態の計算機30を中心とした構成ブロック図である。
計算機30は、負荷分散装置20に接続されている。負荷分散装置20は、計算機30に設定されている各仮想計算機40に送信すべきリクエストを分配する。
この計算機30は、CPU201とメモリ202とを備える。
メモリ202はオペレーティングシステム50を備えている。CPU201が、このオペレーションシステム50を実行することによって、複数の仮想計算機40(40A、40B及び40C)が構成される。仮想計算機40は、それぞれが独立した一つの計算機然として機能する。
仮想計算機40A、40B及び40Cは、それぞれ、実行環境プログラム210(210A、210B及び210C)と、業務アプリケーション203(203A、203B及び203C)とを含む。
なお、以降は、特に区別する場合を除き、仮想計算機40、実行環境プログラム210及び業務アプリケーション203とのみ表記する。
実行環境プログラム201は、仮想計算機40が実行する処理に必要な機能を提供する。この実行環境プログラム201は、GC実行処理部204、アプリケーション実行部205、ヒープサイズ監視部206、GC実行時間監視部207及び閾値監視テーブル540を含む。
GC実行処理部204は、業務アプリケーション203によって参照されたメモリを解放するためのGC処理を実行する。
アプリケーション実行部205は、業務アプリケーション203を実行する。
ヒープサイズ監視部206は、業務アプリケーション203によって取得されるヒープのサイズを監視する。
具体的には、ヒープサイズ監視部206は、GC処理実行部204によってGC処理が実行されたときに、ヒープの容量を取得して、ヒープ残サイズ、すなわち、業務アプリケーションによって使用可能な空きのヒープメモリの残サイズを算出する。また、ヒープサイズ監視部206は、算出したヒープ残サイズと前回のGC処理のときに算出したヒープ残サイズとから、その差分値であるヒープ残サイズ増減を算出する。そして、これらの値を、ヒープサイズ監視テーブル530に格納する。
GC実行時間監視部207は、GC処理実行部204によって実行されるGC処理の処理時間や処理間隔を監視する。
具体的には、GC実行時間監視部207は、GC処理実行部204によってGC処理が実行されたときに、当該GC処理の時刻と前回のGC処理の時刻とから、その差分値であるGC実行間隔を算出する。またGC実行時間監視部は、算出したGC実行間隔と前回のGC処理のときに算出したGC実行間隔との差分値であるGC実行時間間隔増減を算出する。そして、これらの値を、GC実行時間間隔監視テーブル510に格納する。
同様に、GC実行時間監視部207は、GC処理実行部204によってGC処理が完了したときに、当該GC処理に要した時間であるGC実行時間を算出する。また、当該GC実行時間と前回のGC処理のときに算出したGC実行時間とから、その差分値であるGC実行時間増減を算出する。そして、これらの値を、GC実行時間監視テーブル510に格納する。
閾値監視テーブル540は、ヒープサイズ監視部206及びGC実行時間監視部207によって参照される各種閾値を格納する。この閾値は予め管理者等によって設定される。ヒープサイズ監視部206及びGC実行時間監視部207は、この閾値監視テーブル208に格納されている閾値と、算出した各値との比較の結果、アラートを出力するか否かを決定する。
図3は、本発明の実施の形態の計算機システムの構成ブロック図である。
この計算機システムは、端末10、負荷分散装置20、計算機30、運用管理装置50及び運用端末を備える。
計算機30は、前述のように、複数の仮想計算機40A、40B及び40Cが設定されている。
運用管理装置50は計算機監視部51、アラート受付部52、負荷分散装置操作部53、計算機状態管理テーブル550、負荷分散振り分け管理テーブル560を備える。
端末10と負荷分散装置20とは、ネットワーク回線を経由して接続されている。このネットワーク回線は、LANであってもよいしインターネット等の広帯域網によって構成されていてもよい。
端末10は、計算機30にリクエストを送信する。
負荷分散装置20は、端末10から送信されたリクエストを受け取り、これをキューに保存する。そして、負荷や機能を考慮しながら各仮想計算機40にリクエストを割り振る。
運用管理装置50の計算機監視部51は、計算機30や計算機30に構築された各仮想計算機40を管理する。また、運用管理装置50のアラート受付部52は仮想計算機40から通知されたアラートを受信すると、このアラートの内容を運用端末70に表示して管理者からの指示を仰ぐ。
なお、前述のように、運用管理装置50のアラート受付部52が、仮想計算機40からアラートを受信したときに、運用管理装置50の計算機監視部51経由で自動的に当該仮想計算機40を再起動させ、ヒープの内容を初期化して業務アプリケーション203の処理を正常に実行できるようにしてもよい。また、運用管理装置50のアラート受付部52が、仮想計算機40からアラートを受信したときに、運用管理装置50の負荷分散装置操作部53経由で自動的に負荷分散装置20に当該仮想計算機40へのリクエストの送信量を減らすように指示してもよい。これによって、ヒープの空き容量が回復する。
計算機状態管理テーブル550は、各仮想計算機40の稼動中、停止中、再起動中といった稼働状態を格納する。
負荷分散振り分け管理テーブル560は、負荷分散装置20から各仮想計算機40への振り分けを操作する際の状態を格納する。
運用端末70は、運用管理装置50に接続され、運用管理装置50の設定情報を表示したり、管理者による設定情報の入力を受け付ける。
図4は、GC実行時間間隔監視テーブル510の一例の説明図である。
GC実行時間間隔監視テーブル510は、GC実行時間監視部207によって管理される。
GC実行時間間隔監視テーブル510は、時刻フィールド511、GC実行時間間隔フィールド512及びGC実行時間間隔増減フィールド513を含む。
時刻フィールド511は、GC処理を実行した時刻を格納する。
GC実行時間間隔フィールド512は、今回のGC処理の時刻と前回のGC処理の時刻との差分であるGC実行間隔の値を格納する。
GC実行時間間隔増減フィールド513は、今回算出したGC実行間隔と前回算出したGC実行間隔との差分であるGC実行時間間隔増減の値を格納する。
図5は、GC実行時間監視テーブル520の一例の説明図である。
GC実行時間監視テーブル520は、GC実行時間監視部207によって管理される。
GC実行時間監視テーブル520は、時刻フィールド521、GC実行時間フィールド522及びGC実行時間増減フィールド523を含む。
時刻フィールド521は、GC処理を実行した時刻を格納する。
GC実行時間フィールド522は、当該GC処理に要した時間であるGC実行時間の値を格納する。
GC実行時間増減フィールド523は、算出したGC実行時間と前回のGC処理のときに算出したGC実行時間との差分であるGC実行時間増減の値を格納する。
図6は、ヒープサイズ監視テーブル530の一例の説明図である。
ヒープサイズ監視テーブル530は、ヒープサイズ監視部260によって管理される。
ヒープサイズ監視テーブル530は、時刻フィールド531、ヒープ残サイズフィールド532及びヒープ残サイズ増減フィールド533を含む。
時刻フォールド531は、GC処理を実行した時刻を格納する。
ヒープ残サイズフィールド532は、業務アプリケーションによって使用可能なメモリの残サイズであるヒープ残サイズの値を格納する。
ヒープ残サイズ増減フィールド533は、算出したヒープ残サイズと前回のGC処理のときに算出したヒープ残サイズとの差分であるヒープ残サイズ増減の値を格納する。
なお、これら図4乃至6のテーブルは、一つのテーブルであってもよい。
図7は、閾値設定テーブル540の一例の説明図である。
閾値設定テーブル540は、ヒープサイズ監視部206及びGC実行時間監視部207によって参照される各種の閾値を格納する。
閾値管理テーブル540は、閾値種別フィールド541と閾値フィールド542とを含む。閾値種別フィールド541は、設定される閾値の種別を格納する。閾値フィールド542は、その閾値を格納する。
管理者は、運用端末70を用いて、閾値の種別とその閾値とを運用管理装置50に設定する。運用管理装置50は、これらの値を、各仮想計算機40に送信する。仮想計算機40は、受け取った値を、閾値設定テーブル540に格納する。
次に、以上のように構成された仮想計算機システムの動作を説明する。
まず、仮想計算機40における、業務アプリケーション203実行時の処理を説明する。
図8は、業務アプリケーション実行時の処理のフローチャートである。
端末10から送信されたリクエストは、負荷分散装置20を介して、仮想計算機40が受信する。
仮想計算機40において、業務アプリケーション203がリクエストを受信する。業務アプリケーション203は、受信したリクエストの処理を開始するときに、この図8の処理を実行する。
まず、業務アプリケーション203は、受信したリクエストの処理のために必要なメモリの容量を算出して、ヒープから算出した容量のメモリを確保することをアプリケーション実行部205に要求する(S601)。
アプリケーション実行部205は、この要求を受けて、現在のヒープの容量を取得し、要求されたメモリを確保するために必要なヒープの空きがあるか否かを判定する(S602)。ヒープの空きが充分にあれば、ステップS606に移行する。ヒープの空きが要求された容量に満たない場合は、ステップS603に移行する。
ステップS606では、アプリケーション実行部205は、要求された容量のメモリをヒープから確保し、業務アプリケーション203に渡す。業務アプリケーション203は、これを受けて、リクエストの処理を実行し、本フローチャートの処理を終了する。
一方、ヒープの空きが要求された容量に満たない場合は、アプリケーション実行部205は、ヒープの空きを増やすために、GC処理実行部204にGC処理の実行を要求する(S603)。
GC処理が実行された後、アプリケーション実行部205は、再び現在のヒープの容量を取得し、要求されたメモリを確保するために必要なヒープの空きがあるか否かを判定する(S604)。ヒープの空きが充分にあれば、ステップS606に移行する。ヒープの空きが要求された容量に満たない場合は、ステップS605に移行する。
GC処理を実行したにもかかわらずヒープの空きが要求された容量に満たない場合は、アプリケーション実行部205は、受信したリクエストの実行に必要なメモリが不足していると判断し、メモリ不足エラーを運用管理装置50に通知して(S605)、本フローチャートの処理を終了する。
図9は、図8のステップS603で実行されるGC処理のフローチャートである。
GC処理実行部204、GC実行時間監視部205、及びヒープサイズ監視部206は、アプリケーション実行部205からのGC処理実行要求を受けて、本フローチャートの処理を実行する。
まず、GC実行時間監視部205は、現在のGC実行間隔と閾値設定テーブルの閾値とを比較してアラートを発するか否かを判定するGC実行時間間隔監視処理を実行する(S701)。この処理は図10で詳述する。
次に、GC処理実行部204は、GC処理を実行する(S702)。このGC処理は、前述のように、まず、Copy GC処理を実行し、Copy GC処理の実行によってもなお必要なヒープ残サイズが確保できない場合はFull GC処理を実行する。
なお、このGC処理完了後に、GC実行監視部205は、GC処理に要した時間であるGC処理時間と、今回のGC処理時間と前回のGC処理時間との差分値であるGC実行時間増減の値とを、GC実行時間監視テーブル520に格納する。
同様に、ヒープサイズ監視部206は、GC処理後のヒープ残サイズと、今回のGC処理後のヒープ残サイズと前回のGC処理後のヒープ残サイズとの差分値であるヒープ残サイズ増減値とを、ヒープサイズ監視テーブル530に格納する。
次に、ヒープサイズ監視部206は、現在のヒープサイズと閾値設定テーブルの閾値とを比較してアラートを発するか否かを判定するヒープサイズ監視処理を実行する(S703)。この処理は図11で詳述する。
次に、GC実行時間監視部204は、現在のGC実行時間と閾値設定テーブルの閾値とを比較してアラートを発するか否かを判定するGC実行時間監視処理を実行する(S704)。この処理は図12で詳述する。
図10は、図9のステップS701で実行されるGC実行時間間隔監視処理のフローチャートである。
GC実行時間監視部205は、GC処理要求を受けると、まず本フローチャートによる処理を実行する(S701)。
本フローチャートにおいて、はじめに、GC実行時間監視部205は、GC処理間隔の監視処理を実行する。
まず、GC実行時間監視部205は、閾値設定テーブル540を参照して、GC間隔閾値の値を取得する。そして、取得した値を変数xに代入する(S801)。
次に、GC実行時間監視部205は、GC実行時間間隔監視テーブル510を参照して、前回のGC処理を実行した時刻の値を取得する。そして、取得した値を変数aに代入する(S802)。
次に、GC実行時間監視部205は、現在時刻、すなわちGC処理を実行した時刻を取得し、取得した値を変数bに代入する(S803)。
次に、GC実行時間監視部205は、各変数x、a及びbから、次に示す数式(1)を満たすか否かを判定する(S804)。
b − a < x ・・・ (1)
すなわち、GC処理を開始した時刻aと前回のGC処理の時刻bとの差分であるGC実行間隔を算出する。そして、GC実行時間監視部205は、算出したGC実行間隔がGC間隔閾値よりも小さいか否かを判定する。
GC実行間隔がGC間隔閾値よりも小さいということは、前回のGC処理と今回のGC処理とが非常に小さな間隔で実行されたことを示す。非常に小さな間隔でGC処理が続けて実行されると、業務アプリケーション203による処理が滞ってしまうため好ましくない。さらにこのような状態が続くと、GC処理が頻発し、業務アプリケーション203による処理が実行できなくなる異常GC処理状態となってしまう。
そこで、GC実行間隔が予め設定した閾値よりも小さくなった場合、すなわち、予め設定した閾値よりも小さな間隔でGC処理が実行された場合は、GC実行時間監視部205は、異常GC処理の前兆と判断し、アラートを通知する(S800)。その後、図9の処理に戻る。
一方、GC実行間隔が予め設定した閾値以上である場合は、次に、GC実行時間間隔増減値の監視処理を実行する。
まず、GC実行時間監視部205は、閾値設定テーブルを参照して、GC間隔短縮度閾値の値を取得する。そして、取得した値を変数yに代入する(S805)。
次に、GC実行時間監視部205は、GC実行時間間隔監視テーブル510を参照して、前回のGC処理を実行した時刻のGC実行時間間隔増減値を取得する。そして、取得した値を変数cに代入する(S806)。
次に、GC実行時間監視部205は、現在時刻におけるGC実行時間間隔を算出する。具体的には、GC実行時間監視205は、ステップS802において取得した前回のGC処理を実行した時刻の値aと、ステップS803において取得したGC処理を実行した現在時刻の値bと、の差分値を算出する。そして、算出した値を、変数dに代入する(S807)。
次に、GC実行時間監視部205は、各変数y、c及びdから、次に示す数式(2)を満たすか否かを判定する(S808)。
d − c < y ・・・ (2)
すなわち、前回のGC処理時のGC実行時間間隔cと、今回のGC処理時のGC実行時間間隔時刻dとの差分であるGC実行時間間隔増減値を算出する。そして、GC実行時間監視部205は、算出したGC実行時間間隔増減値がGC間隔短縮度閾値よりも小さいか否かを判定する。
GC実行間隔増減値がGC間隔短縮度閾値よりも小さいということは、前々回のGC処理と前回のGC処理との間隔と比較して、前回のGC処理と今回のGC処理がより短期間で実行されたことを示す。すなわち、GC処理の実行間隔が、短縮していることを示す。このような状態が続くと、GC処理が頻発し、業務アプリケーション203による処理が実行できなくなる異常GC処理状態となってしまう。
そこで、GC実行時間間隔増減値が予め設定した閾値よりも小さくなった場合は、GC実行時間監視部205は、異常GC処理の前兆と判断し、アラートを通知する(S800)。その後、図9の処理に戻る。
一方、算出したGC実行時間間隔増減値がGC間隔短縮度閾値以上であると判定した場合は、GC実行時間監視部207は、本フローチャートの処理を終了して、図9の処理に戻る。
以上の処理のように、GC実行時間監視部は、GC処理の実行の間隔と、予め設定した閾値とを比較して、アラートを通知するか否かを判断する。
図11は、図9のステップS703で実行されるヒープサイズ監視処理のフローチャートである。
ヒープサイズ監視部206は、GC処理実行部によるGC処理の実行が完了すると、本フローチャートによる処理を実行する。
本フローチャートにおいて、はじめに、ヒープサイズ監視部206は、ヒープ残サイズの監視処理を実行する。
まず、ヒープサイズ監視部206は、閾値設定テーブル540を参照して、ヒープサイズ残量減少閾値の値を取得する。そして、取得した値を変数zに代入する(S810)。
次に、ヒープサイズ監視部206は、ヒープサイズ監視テーブル530を参照して、今回GC処理を実行した時刻のヒープ残サイズ増減値を取得する。そして、取得した値を変数eに代入する(S811)。
次に、ヒープサイズ監視部206は、各変数z及びeから、次に示す数式(3)を満たすか否かを判定する(S812)。
e < z ・・・ (3)
すなわち、ヒープサイズ監視部206は、今回のGC処理完了時のヒープ残サイズと前回のGC処理完了時のヒープ残サイズとの差分値であるヒープ残サイズ増減値eが、ヒープ残サイズ減少閾値よりも小さいか否かを判定する。
ヒープ残サイズ増減値がヒープ残サイズ減少閾値よりも大きいということは、前回のGC処理によって回復したヒープ残サイズよりも今回のGC処理によって回復したヒープ残サイズが予め設定した閾値よりも小さくなっていることを示す。すなわち、GC処理にもかかわらずヒープ残サイズの回復が見込めない場合である。さらにこのような状態が続くと、ヒープ残サイズが次第に減少し、GC処理が頻発して、業務アプリケーション203による処理が実行できなくなる異常GC処理状態となってしまう。
そこで、ヒープ残サイズ増減値eがヒープ残サイズ減少閾値よりも大きい場合は、ヒープサイズ監視部206は、異常GC処理の前兆と判断し、アラートを通知する(S800)。その後、図9の処理に戻る。
一方、ヒープ残サイズ増減値がヒープ残サイズ減少閾値以上である場合は、次に、ヒープサイズ残量減少幅の監視処理を実行する。
まず、ヒープサイズ監視部206は、閾値設定テーブル540を参照して、ヒープサイズ残量減少幅閾値の値を取得する。そして、取得した値を変数wに代入する(S813)。
次に、ヒープサイズ監視部206は、ヒープサイズ監視テーブル530を参照して、前回GC処理を実行した時刻のヒープ残サイズ増減値を取得する。そして、取得した値を変数fに代入する(S814)。
次に、ヒープサイズ監視部206は、ヒープサイズ監視テーブル530を参照して、今回GC処理を実行した時刻のヒープ残サイズ増減値を取得する。そして、取得した値を変数gに代入する(S815)。
次に、ヒープサイズ監視部206は、各変数w、f及びgから、次に示す数式(4)を満たすか否かを判定する(S816)。
g − f < w ・・・ (4)
すなわち、前回のGC処理時のヒープ残サイズ増減値fと今回のGC処理時のヒープ残サイズ増減値gとの差分値であるヒープ残サイズ増減幅値を算出する。そして、算出したヒープ残サイズ増減幅が、ヒープ残サイズ減少幅閾値よりも小さい否かを判定する。
ヒープ残サイズ増減幅値がヒープ残サイズ減少幅閾値よりも大きいということは、前々回のGC処理によって回復したヒープ残サイズと前回のGC処理によって回復したヒープ残サイズとの差分値よりも、前回のGC処理によって回復したヒープ残サイズと今回のGC処理によって回復したヒープ残サイズとの差分値がより小さくなったことを示す。すなわち、GC処理を重ねたにもかかわらず、回復したヒープ残サイズが徐々に小さくなっている。さらにこのような状態が続くと、GC処理によってもヒープ残サイズが回復せず、GC処理が頻発して、業務アプリケーション203による処理が実行できなくなる異常GC処理状態となってしまう。
そこで、ヒープ残サイズ増減幅がヒープ残サイズ減少幅閾値よりも小さい場合は、ヒープサイズ監視部206は、異常GC処理の前兆と判断し、アラートを通知する(S800)。その後、図9の処理に戻る。
一方、ヒープ残サイズ増減幅がヒープ残サイズ減少幅閾値以上であると判定した場合は、ヒープサイズ監視部206は、本フローチャートの処理を終了して、図9の処理に戻る。
以上の処理のように、ヒープサイズ監視部206は、GC処理によって回復したヒープ残サイズと、予め設定した閾値とを比較して、アラートを通知するか否かを判断する。
図12は、図9のステップS704で実行されるGC実行時間監視処理のフローチャートである。
GC実行時間監視部205は、ヒープサイズ監視処理が完了すると、本フローチャートによる処理を実行する。
本フローチャートにおいて、はじめに、GC実行時間監視部205は、GC処理時間の監視処理を実行する。
まず、GC実行時間監視部205は、閾値設定テーブル540を参照して、GC実行時間閾値の値を取得する。そして、取得した値を変数vに代入する(S820)。
次に、GC実行時間監視部205は、GC実行時間監視テーブル520を参照して、今回のGC処理のGC実行時間の値を取得する。そして、取得した値を変数hに代入する(S821)。
次に、GC実行時間監視部205は、各変数v及びhから、次に示す数式(5)を満たすか否かを判定する(S822)。
h > v ・・・ (5)
すなわち、今回のGC処理の実行時間がGC処理時間閾値よりも大きいか否かを判定する。
GC実行時間がGC処理時間閾値よりも小さいということは、GC処理に要した時間が所定の閾値を超えて実行されたことを示す。GC処理時間が長期化すると、業務アプリケーション203による処理が滞ってしまうため好ましくない。さらにこのような状態が続くと、GC処理のために、業務アプリケーション203による処理が実行できなくなる異常GC処理状態となってしまう。
そこで、GC実行時間がGC実行時間閾値よりも大きくなった場合は、GC実行時間監視部205は、異常GC処理の前兆と判断し、アラートを通知する(S800)。その後、図9の処理に戻る。
一方、GC実行時間がGC実行時間閾値以上である場合は、次に、GC実行時間増減値の監視処理を実行する。
まず、GC実行時間監視部205は、閾値設定テーブルを参照して、GC実行時間増加閾値の値を取得する。そして、取得した値を変数uに代入する(S823)。
次に、GC実行時間監視部205は、GC実行時間監視テーブル520を参照して、前回のGC処理を実行した時刻のGC実行時間増減値を取得する。そして、取得した値を変数iに代入する(S824)。
次に、GC実行時間監視部205は、GC実行時間監視テーブル520を参照して、今回のGC処理を実行した時刻のGC実行時間増減値を取得する。そして、取得した値を変数jに代入する(S825)。
次に、GC実行時間監視部205は、各変数u、i及びjから、次に示す数式(6)を満たすか否かを判定する(S808)。
i − j > u ・・・ (6)
すなわち、前回のGC処理時のGC実行時間増減値iと、今回のGC処理時のGC実行時間増減値jとの差分値であるGC実行時間増減値を算出する。そして、GC実行時間監視部205は、算出したGC実行時間増減値がGC実行時間増加閾値よりも大きいか否かを判定する。
GC実行時間増減値がGC実行時間増加閾値よりも大きいということは、前々回のGC処理の実行時間と前回のGC処理の実行時間との差分値と比較して、前回のGC処理の実行時間と今回のGC処理の実行時間との差分値がより大きくなったことを示す。すなわち、GC処理を実行するたびにGC処理の実行時間が増加していることを示す。このような状態が続くと、GC処理によって業務アプリケーション203による処理が実行できなくなる異常GC処理状態となってしまう。
そこで、GC実行時間増減値がGC実行時間増加閾値よりも大きくなった場合は、GC実行時間監視部205は、異常GC処理の前兆と判断し、アラートを通知する(S800)。その後、図9の処理に戻る。
一方、GC実行時間増減値がGC実行時間増加閾値以下である判定した場合は、GC実行時間監視部207は、本フローチャートの処理を終了して、図9の処理に戻る。
以上の処理のように、GC実行時間監視部は、GC処理時間と、予め設定した閾値とを比較して、アラートを通知するか否かを判断する。
以上のように、本発明の実施の形態の仮想計算機システムでは、仮想計算機40においてGC処理を実行するときに、そのGC処理の実行時間、実行間隔、GC処理によって回復したヒープ残サイズ等から、異常GC処理の発生を予測し、異常GC処理の発生を予測した場合に、アラートを通知する。管理者はこのアラートを受けて必要な処理を実行し、正常状態への早期回復を図る。このようにすることで、異常GC処理の発生によるシステムの性能劣化を防ぎ、業務アプリケーションのサービスの品質を保つことができる。
なお、本発明の実施の形態では、GC実行時間間隔増減値、GC実行時間増減値及びヒープ残サイズ増減値に差分値を用いたが、これらは所定時間あたりの増減の速度との値としてもよい。単位時間当たりの増減の速度は、それぞれの値の微分値によって求めてもよい。
図13は、本発明の実施の形態の計算機30を中心とした構成ブロック図であり、異常GC処理が発生したときの動作の説明図である。
前述のように、仮想計算機40Aにおいて、ヒープサイズ監視部206又はGC実行時間監視部207は、異常GC処理の発生の予兆を検知した場合はアラートを運用管理装置50に通知する。
運用管理装置50は、仮想計算機40Aからのアラートを受信したときに、自動的に負荷分散装置20に対する運用操作を実行する。具体的には、仮想計算機40Aにリクエストを送信しないように負荷分散装置20に指示を送る。
これを受けて、負荷分散装置29は、仮想計算機40Aにおいて実行されるべきリクエストを、仮想計算機40Aに代わって仮想計算機40B又は仮想計算機40Cが実行するように設定する。すなわち、リクエストを仮想計算機40B及び/又は40Cに振り分ける。この結果、振り分けられた仮想計算機40B又は40Cが業務アプリケーション203を実行する。このようにすることによって、仮想計算機40Aへのリクエスト量を減少することができる。そこで、負荷分散装置50は、仮想計算機40AにFullGCを実行させたり、仮想計算機40Aを再起動させることによって、ヒープの空き容量を回復させ、異常GCの発生を解決することができる。
すなわち、運用管理装置50は、アラートを受信したときに、自動的に負荷分散装置20を操作して、仮想計算機40Aにリクエストが送信されないように制御した上で、アラートを発生させた仮想計算機40Aに自動的にFullGCを実行させたり、再起動させることによって、異常GC処理の回復を図ることができる。
このFullGCを実行するタイミングを、前述のように異常GC処理の発生の予兆を検知したタイミングとすることによって、仮想計算機システムにおける仮想計算機40に異常GC処理が発生することを防ぐことが可能となる。結果として、仮想計算機システム全体の性能劣化を防ぐことが可能になる。
また、前述の仮想計算機40Aへの処理と同様に、仮想計算機40B又は仮想計算機40Cは、異常GC処理の発生の予兆を検知した場合はアラートを運用管理装置50に通知する。運用管理装置50は、アラートを受信した場合は、自動的に負荷分散装置20を操作して、当該仮想計算機にリクエストが送信されないように制御した上で、当該仮想計算機40に自動的にFullGCを実行させたり、再起動させることによって、ヒープの空き容量を回復させる。
つまり、異常GC処理の発生の予兆を検知したタイミングを、ヒープの空き容量の回復処理を実行するトリガ(起動条件)とすることができる。
このように、異常GC処理の発生を予兆してアラートを発生させ、正常状態に早期に回復することによって、システムの性能劣化を防ぎ、サービス品質を保つことができる。
図14は、計算機状態管理テーブル550の一例の説明図である。
運用管理装置50は、この計算機情報管理テーブル550を用いて各仮想計算機の稼動中、停止中、再起動中といった稼働状態を管理する。計算機状態管理テーブル550は、計算機名フィールド551、計算機IDフィールド552、状態フィールド553を含む。状態フィールド553には、仮想計算機40の状態として、稼働/停止/再起動中等が設定される。
図15は負荷分散振り分け管理テーブル560の一例の説明図である。
運用管理装置50は、この負荷分散振り分け管理テーブル560を用いて負荷分散装置20から各仮想計算機への振り分けを操作する際の状態を管理する。負荷分散振り分け管理テーブル560は、計算機名フィールド561、状態フィールド562を含む。状態フィールド562には、各計算機への負荷分散装置からのリクエストの振分状態を設定する。状態フィールド562には、アクティブ/スタンバイが設定される。
図16は運用管理装置50における、異常GCの予兆を検知したタイミングで実施する回復処理のフローである。
運用管理装置50のアラート受付部51が、異常GC処理の予兆を検知したアラートを受信する(S901)。次に、運用管理装置50の負荷分散装置操作部53は、アラートを通知した回復対象の仮想計算機40にリクエストが送信されないように負荷分散装置20に振り分け変更指示を送信する(S902)。その後、負荷分散装置20から振分完了通知を受信する(S903)。次に、負荷分散装置操作部53は、負荷分散振り分け管理テーブル560の回復対象の仮想計算機の状態フィールド562の内容を「スタンバイ」に変更する(S904)。
次に、計算機監視部51が、アラートを通知した回復対象の仮想計算機40に再起動指示を送信する(S905)。
このとき計算機監視部51は、計算機状態管理テーブル550の状態を「再起動中」に変更する(S906)。その後、回復対象の仮想計算機40が再起動処理を完了する(S907)。計算機監視部はこの再起動完了を検知して、計算機状態管理テーブル550の回復対象の仮想計算機40の状態を「稼働」に変更する(S908)。
次に、負荷分散装置操作部53はリクエストの振り分けを元に戻すため負荷分散装置20に振り分け変更指示を送信する(S909)。その後、負荷分散装置20から振り分け変更完了通知を受信する(S910)。負荷分散装置操作部53は負荷分散振り分け管理テーブルの回復対象の仮想計算機40の状態を「アクティブ」に変更する(S911)。
以上のような処理によって、アラートを発生した仮想計算機40のヒープの空き容量を回復させ、異常GC処理の回復を図ることができる。
本発明の実施の形態の仮想計算機システムの動作の概要を示す説明図である。 本発明の実施の形態の仮想計算機システムの動作の概要を示す説明図である。 本発明の実施の形態の計算機を中心とした構成ブロック図である。 本発明の実施の形態の計算機システムの構成ブロック図である。 本発明の実施の形態のGC実行時間間隔監視テーブルの一例の説明図である。 本発明の実施の形態のGC実行時間監視テーブルの一例の説明図である。 本発明の実施の形態のヒープサイズ監視テーブルの一例の説明図である。 本発明の実施の形態の閾値設定テーブルの一例の説明図である。 本発明の実施の形態の業務アプリケーション実行時の処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態のGC処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態のGC実行時間間隔監視処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態のヒープサイズ監視処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態のGC実行時間監視処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態の仮想計算機システムに異常GCの予兆を検知したときの回復処理の動作の説明図である。 本発明の実施の形態の計算機状態管理テーブルの一例の説明図である。 本発明の実施の形態の負荷分散振り分けテーブルの一例の説明図である。 本発明の実施の形態の仮想計算機システムに異常GCの予兆を検知したときの回復処理のフローチャートである。
符号の説明
10 端末
20 負荷分散装置
30 計算機
40 仮想計算機
50 運用管理装置
51 計算機監視部
52 アラート受付部
53 負荷分散装置操作部
60 運用端末
201 CPU
202 メモリ
203 業務アプリケーション
204 GC実行処理部
205 アプリケーション実行部
206 ヒープサイズ監視部
207 GC実行時間監視部

Claims (8)

  1. 端末と通信可能に接続され、前記端末から送信される処理要求に応じた処理をする処理プログラムを実行する一以上の実行環境を備える計算機の制御方法であって、
    前記処理プログラムの処理によって参照されたメモリのガーベジコレクションを実行し、
    前記ガーベジコレクションが実行された時刻を計測し、
    前記計測の結果から、前回実行されたガーベジコレクション処理と今回実行されたガーベジコレクション処理との間隔を算出し、
    前記算出された間隔と所定の閾値との比較の結果、異常の発生を通知するか否かを決定することを特徴とする制御方法。
  2. 前記ガーベジコレクションによって回復したメモリの使用可能容量を計測し、
    前記計測の結果から、前回実行されたガーベジコレクション処理によって回復したメモリの使用可能容量と今回実行されたガーベジコレクション処理によって回復したメモリの使用可能容量との差分値を算出し、
    前記算出された差分値と所定の閾値との比較の結果、異常の発生を通知するか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記計算機は、前記端末から送信される処理要求を前記実行環境の負荷に応じて送信する負荷分散装置と、前記計算機及び前記負荷分散装置を管理する管理装置とに接続されており、
    前記異常の発生を前記管理装置に送信し、
    前記管理装置からの指示によって、前記負荷分散装置が、前記異常が発生した実行環境に対する処理要求を他の実行環境で実行されるように設定し、
    前記管理装置からの操作要求によって、前記異常が発生した実行環境を再起動することによって、当該実行環境の異常を回復させ、
    さらに、
    前記管理装置からの指示によって、前記負荷分散装置が、前記異常が回復した実行環境以外の実行環境に対する処理要求を他の実行環境で実行されるように設定し、
    前記管理装置からの操作要求によって、前記異常が回復した実行環境以外の実行環境を再起動させることを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  4. 端末と通信可能に接続され、前記端末から送信される処理要求に応じた処理をする処理プログラムを実行する実行環境を備える計算機の制御方法であって、
    前記処理プログラムの処理によって参照されたメモリのガーベジコレクションを実行し、
    前記ガーベジコレクションによって回復したメモリの使用可能容量を計測し、
    前記計測の結果から、前回実行されたガーベジコレクション処理によって回復したメモリの使用可能容量と今回実行されたガーベジコレクション処理によって回復したメモリの使用可能容量との差分値を算出し、
    前記算出された差分値と所定の閾値との比較の結果、異常の発生を通知するか否かを決定することを特徴とする制御方法。
  5. 端末と通信可能に接続され、前記端末から送信される処理要求に応じた処理する処理プログラムを実行する実行環境を備える計算機の制御方法であって、
    前記処理プログラムの処理によって参照されたメモリのガーベジコレクションを実行し、
    前記ガーベジコレクションの実行時間を計測し、
    前記計測の結果から、前回実行されたガーベジコレクション処理の実行時間と、今回実行されたガーベジコレクション処理の実行時間との差分値を算出し、
    前記算出された差分値と所定の閾値との比較の結果、異常の発生を通知するか否かを決定することを特徴とする制御方法。
  6. 端末と通信可能に接続され、前記端末から送信される処理要求に応じた処理をする処理プログラムを実行する一以上の実行環境を備える計算機の制御を実行する制御プログラムであって、
    前記処理プログラムの処理によって参照されたメモリのガーベジコレクションを実行し、
    前記ガーベジコレクションが実行された時刻を計測する手順と、
    前記計測の結果から、前回実行されたガーベジコレクション処理と今回実行されたガーベジコレクション処理との間隔を算出する手順と、
    前記算出された間隔と所定の閾値との比較の結果、異常の発生を通知するか否かを決定する手順と、
    を前記計算機で実行させることを特徴とする制御プログラム。
  7. 端末と通信可能に接続され、前記端末から送信される処理要求に応じた処理をする処理プログラムを実行する一以上の実行環境を備える計算機と、
    前記端末から送信される処理要求を、前記実行環境の負荷に応じて送信する負荷分散装置と、
    前記計算機及び前記負荷分散装置を管理する管理装置と、を備える計算機システムであって、
    前記計算機は、
    前記処理プログラムの処理によって参照されたメモリのガーベジコレクションを実行するガーベジコレクション実行部と、
    前記ガーベジコレクションが実行された時刻を計測し、前記計測された値から、前回実行されたガーベジコレクション処理と今回実行されたガーベジコレクション処理との間隔を算出し、前記算出された間隔と所定の閾値との比較の結果、前記管理装置に異常の発生を通知するか否かを決定するガーベジコレクション時間監視部と、
    を備えることを特徴とする計算機システム。
  8. 前記管理装置は、
    前記異常の発生の通知を受信したときに、前記負荷分散装置に、前記異常が発生した実行環境に対する処理要求を、他の実行環境が実行するように指示し、
    前記異常が発生した実行環境を再起動させることによって、当該実行環境の異常を回復させ、
    さらに、
    前記負荷分散装置に、前記異常が回復した実行環境以外の実行環境に対する処理要求を他の実行環境で実行されるように指示し、
    前記異常が回復した実行環境以外の実行環境を再起動させることを特徴とする請求項7に記載の計算機システム。
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