JP2007225428A - 傾斜角検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 普及品のリニアアレイを使用しながら、極めて微小な傾斜角を検出できるようにした傾斜角検出器を提供する。
【解決手段】 本発明の傾斜角検出器は、縞模様が描かれた第1のパターン(30)と、第1のパターンを照射する光源(2)と、第1のパターンを通過した光を平行光線(20)にするコリメーションレンズ(4)と、水平な表面(9)を有する透明な液体(6)を封入する液体プリズム(1)と、液体プリズムに入射して出てくる平行光線を結像する結像レンズ(5)と、結像レンズの焦点に配置され縞模様が描かれた第2のパターン(32)と、第1のパターン及び第2のパターンにより生じるモアレ縞を検出するリニアアレイ(8)と、モアレ縞に基づいて傾斜角を算出する演算手段(24)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、傾斜角を電気信号として取り出す傾斜角検出器に関する。
電子式測量機には、傾斜角を電気信号として取り出す傾斜角検出器が備えられる。このような傾斜角検出器としては、下記特許文献1に記載されたものが知られている。
下記特許文献1に記載された傾斜角検出器を図6〜図8に示す。この傾斜角検出器は、図6に示したように、水平面9を有する透明な液体6を封入した円形の容器7からなる液体プリズム1に対して、傾斜角を電気信号として取り出すために、液体プリズム1の上方に光10を出射する光源2を備え、液体プリズム1の下方に液体プリズム1を透過した光10を受光するリニアアレイ8を設置している。光源2から放射された光10は、図7に示されたような角形模様13の描かれたパターン3を通過し、容器7の上部に固定されたコリメーションレンズ4で平行光線20とされ、液体6へ入射する。そして、平行光線20は、液体6と容器7の下部に固定された透明の密閉板11とを透過し、結像レンズ5によってリニアアレイ8(CCDラインセンサ)上に結像され、図8に示したように、リニアアレイ8上に角形模様13が結像するようになっている。パターン3は、角形模様13の像13’の中心線14がリニアアレイ8と直交するように配置される。
図8に示したように、リニアアレイ8にY軸を一致させたXY座標を定め、液体プリズム1が水平なときの角形模様13の像13’の頂点12の座標(X,Y)が求まっているとする。さて、液体プリズム1が傾くと、光10の液体6への入射角が変化し、液体6による屈折角が変化するので、頂点12の座標は(X,Y)から(X,Y)へ移動することになる。このとき、角形模様13の像13’の各辺15、16がY軸と交わる点のY座標をa、aとすると、頂点12のY座標Yは、次の(1)式によって求まる。
=(a+a)/2 (1)
このときの頂点12のX座標Xsは、角形模様13の半頂角をαとすると、次の(2)式によって求まる。
=(a−a)/2*cotα (2)
図示しない演算手段により、リニアアレイ8で読み取ったY座標a、aから、前記(1)式及び(2)式を用い、頂点12の変位(X−X,Y−Y)を算出し、この変位から液体プリズム1の傾斜角を求めることができる。
特許第3119715号公報
近年、測量機に備えられる傾斜角検出器においては、高精度な測定結果を得るため、極めて微小な傾斜角の検出が要求されるようになってきた。この要求に対しては、焦点距離の長い結像レンズ5を用いて、結像レンズ5とリニアアレイ8間の距離を長くすることや、リニアアレイ8をいっそう分解能の高いものに換えればよい。しかし、結像レンズ5とリニアアレイ8間の距離を長くすると、傾斜角検出器のサイズが大きくなってしまう問題がある。また、分解能の高いリニアアレイを使用するとコストが上がり、これに伴って傾斜検出器が高価になってしまうという問題がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、普及品のリニアアレイを使用しながら、極めて微小な傾斜角を検出できるようにした傾斜角検出器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明の傾斜角検出器は、縞模様が描かれた第1のパターンと、該第1のパターンを照射する光源と、前記第1のパターンを通過した光を平行光線にするコリメーションレンズと、水平な表面を有する透明な液体を封入する液体プリズムと、該液体プリズムに入射して出てくる前記平行光線を結像する結像レンズと、該結像レンズの焦点に配置され縞模様が描かれた第2のパターンと、前記第1のパターン及び前記第2のパターンにより生じるモアレ縞を検出するリニアアレイと、前記モアレ縞に基づいて傾斜角を算出する演算手段とを備えたものである。
請求項2に係る発明の傾斜角検出器は、請求項1に係る傾斜角検出器において、前記両パターンには、前記リニアアレイと平行な平行軸に沿って該平行軸と直交するとともに両パターンで互いにピッチが僅かに異なる多数の平行なスリットからなる平行スリット群がそれぞれ設けられ、また、前記リニアアレイと直交する直交軸に沿って両パターンで互いに前記平行軸に対して僅かに逆方向へ傾斜した多数の等ピッチの平行なスリットからなる傾斜スリット群がそれぞれ設けらたものである。
請求項3に係る発明の傾斜角検出器は、請求項2に係る傾斜角検出器において、前記平行スリット群の両側にそれぞれ前記傾斜スリット群が設けられ、該傾斜スリット群のスリットは互いに逆方向へ傾斜したものである。
請求項1に係る発明の傾斜角検出器によれば、傾斜角検出器が傾斜して液体プリズム1が傾斜すると、平行光線の液体への入射角が変化し、液体による屈折角が変化するので、第1のパターンに描かれた縞模様の第2のパターン上の結像位置が移動する。このとき、両パターンを通過した光によるモアレ縞の位置は、第1パターンの縞模様の第2のパターン上での結像位置の移動量に比べて大きく移動するので、このモアレ縞の位置の移動から、分解能がさほど良くない普及品のリニアアレイを使用しながら極めて微小な傾斜角を検出することができる。
請求項2に係る発明の傾斜角検出器によれば、さらに、両パターンには、リニアアレイと平行な平行軸に沿って該平行軸と直交するとともに両パターンで互いにピッチが僅かに異なる多数の平行なスリットからなる平行スリット群がそれぞれ設けられるから、これらのスリットによるモアレ縞の移動から、リニアアレイと平行な方向の傾斜角を検出できる。また、両パターンには、前記リニアアレイと直交する直交軸に沿って両パターンで互いに前記平行軸に対して僅かに傾斜した多数の等ピッチの平行なスリットからなる傾斜スリット群がそれぞれ設けられるから、これらのスリットによるモアレ縞の移動から、リニアアレイと直交する方向の傾斜角も検出できる。このように、本発明によれば、1つのリニアアレイで2軸方向の傾斜角を検出できて経済的である。
請求項3に係る発明の傾斜角検出器によれば、さらに、第1のパターンと第2のパターンの平行スリット群の両側にそれぞれ傾斜スリット群が設けられ、該傾斜スリット群のスリットは互いに逆方向へ傾斜したものであるから、両パターンを重ねたときのモアレ縞の間隔に関して、平行スリット群の両側にそれぞれ設けられている傾斜スリット群から発生するモアレ縞の間隔を一致させるように、両パターンの位置関係を調整することによって、両パターンに設けられた傾斜スリット群の各スリットがなすべき角度からのずれを無くすことができるので、いっそう正確な傾斜角の測定が可能になる。また、平行スリット群の両側にそれぞれ設けられている傾斜スリット群について、両パターンが設けられた傾斜スリット群の各スリットがなすべき角度からずれが発生しているような厳密な調整がなされていない場合にも、両側それぞれの傾斜スリット群から発生するモアレ縞の間隔を比較することによって、両パターンがなすべき角度からのずれ量を検出できる。つまり、両パターンの位置関係を検出できる。この結果、求められた両パターンの位置関係を利用することにより、正確な傾斜角が測定できる。
以下、図1〜3に基づいて、本発明を第1の実施例に係る傾斜角検出器について説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る傾斜角検出器の縦断面図である。図2は、前記傾斜角検出器に備えられ、モアレ縞を発生させるための第1のパターン及び第2のパターンを示す図である。図3は、前記第1のパターン及び第2のパターンによって生じるモアレ縞を示す図である。
この傾斜角検出器は、図1に示したように、水平面9を有する透明な液体6を封入した円形の容器7からなる液体プリズム1に対して、傾斜角を電気信号として取り出すために、液体プリズム1の上方に光源2を備え、液体プリズム1の下方に液体プリズム1を透過した光を受光するリニアアレイ8を設置している。光源2と液体プリズム1との間には、幾何学模様が描かれた第1のパターン30と、この第1のパターン30を透過した光を平行光線20とするコリメーションレンズ4を備える。液体プリズム1とリニアアレイ8との間には結像レンズ5が配置されている。そして、リニアアレイ8の出力は、増幅器26で増幅されA/D変換器28でデジタルデータに変換されて演算手段24に入力される。ここまでの構成は、図6に示した従来のものと同じである。
しかし、この傾斜角検出器では、リニアアレイ8上に近接させて、幾何学模様が描かれた第2のパターン32を配置しており、第1のパターン30の幾何学模様は第2のパターン32上に結像するようになっている。そして、両パターン30、32に描かれた幾何学模様は、図2に示したように、従来のものと大きく相違している。
第1のパターン30上に描かれた幾何学模様は、図2の(A)に示したように、2つの第1の模様A及び第2の模様Aからなる。第1の模様Aは、リニアアレイ8と平行するX軸と直交するスリット36を、X軸に沿って極めて短いピッチPで配置したものである。第2の模様Aは、X軸に対してわずかな角度φ/2だけ傾斜したスリット38を、X軸と直交するY軸に沿って極めて短いピッチPで配置したものである。
第2のパターン32上に描かれた幾何学模様も、図2の(B)に示したように、前記模様A、Aとは僅かに相違する2つの第3の模様B及び第4の模様Bからなる。第3の模様Bは、リニアアレイ8と平行するX軸と直交するスリット37を、X軸に沿って極めて短いピッチPで配置したものである。ただし、このピッチPは、第1の模様AのピッチPとは僅かに相違する。第4の模様Bは、X軸に対して僅かな角度−φ/2(第2の模様Aのスリットと逆方向に傾斜している。)だけ傾斜したスリット39を、Y軸に沿って極めて短いピッチPで配置したものである。
したがって、第1のパターン30の第1の模様Aと第2のパターン32の第3の模様Bを通過した光は、図3の(A)に示したように、リニアアレイ8上にモアレ縞40を生ずる。第1のパターン30の第2の模様Aと第2のパターン32の第4の模様Bを通過した光は、図3の(B)に示したように、リニアアレイ8上にモアレ縞42を生ずる。液体プリズム1が傾斜すると、平行光線20の液体6への入射角が変化し、液体6による屈折角が変化するので、第1のパターン30に描かれた第1及び第2の模様のA、Aによる第2のパターン32上の結像位置が移動する。このとき、両パターン30、32を通過した光によるモアレ縞の位置は、第1及び第2の模様のA、Aの第2のパターン32上での結像位置の移動量に比べて大きく移動する。このため、演算手段24において、リニアアレイ8で検出したモアレ縞の位置を求めると、その移動量から微小な傾斜角を算出できる。
このモアレ縞の位置の移動から、傾斜角を算出する方法について詳細に説明する。まず、第1の模様Aと第3の模様Bとのモアレ縞を検討する。数学的扱いを簡単にするため、スリットによる明暗は、正弦的に変化するとする。第1の模様AによるX軸方向に沿う明暗Jは、次の(1)式で表わすことができる。
=(1/2){1+cos(2πX/P)} (1)
第3の模様BによるX軸方向に沿う明暗Jは、次の(2)式で表わすことができる。
2=(1/2){1+cos(2πX/P)} (2)
第1の模様Aによる明暗Jと第3の模様Bによる明暗Jとを重ね合わせた明暗Jは、(1)式と(2)式とを乗算して、(3)式のようになる。
J=J*J
=(1/4)+(1/4)cos(2πX/P)+(1/4)cos(2πX/P
+(1/8)cos{2πX(1/P−1/P)}
+(1/8)cos{2πX(1/P+1/P)} (3)
(3)式において、第4項のcos{2πX(1/P−1/P)}が、モアレ縞を発生させる成分であり、モアレ縞の周波数は(1/P−1/P)となる。このことは、振動数の接近した2つの音波からうなりが発生することから類推されるであろう。
ここで、P=P(1+α) (4)
とおくと、モアレ縞を発生させる成分は、次の(5)式で表される。
cos{2πX(1/P−1/P)}
=cos[2πX{1/P(1+α)−1/P}]
=cos[2πX{1−(1+α)}/{P(1+α)}]
=cos[2πX (−α)/{P(1+α)}]=cos(2πXα/P) (5)
すなわち、第1の模様Aの像がP(=P+Pα)だけ移動すると、モアレ縞はP/αだけ移動することになる。ここで、液体プリズム1の傾斜により、第1の模様Aの像がX軸方向にDx移動したときのモアレ縞の移動量Mxは、次の(6)式の関係を有する。
Dx:Mx=P1:(P/α) (6)
(6)式から、次の(7)式が得られる。
Mx=Dx/α (7)
一方、X軸方向の傾斜角をθx、結像レンズ5の焦点距離をLとして、第2のパターン32が結象レンズ5の焦点位置に配置されているとする。また、液体の屈折率をnとすると、第1の模様Aの像のX軸方向への移動量Dxは、次の(8)式で表せる。
Dx=L(n−1)θx (8)
(7)式と(8)式から、次の(9)式が得られる。
θx=Dx/{L(n−1)}
=αMx/{L(n−1)} (9)
ここで、α、n、Lは既知であるから、Mxをリニアアレイ8で測定すると、(9)式から傾斜角θxを算出することができる。
モアレ縞の移動量Mxを求めるには、次のようにする。まず、リニアアレイ8の出力をA/D変換してデジタルデータとして演算手段24へ入力する。演算手段24は、このデジタルデータからモアレ縞の周波数を取り出すようにフィルタ処理をする。その後、そのデジタルデータを正弦波にあてはめ計算して、初期位相を求める。この初期位相を2πで除算し、モアレ縞の波長を乗算すれば、移動量Mxを求めることができる。あるいは、フィルタ処理後のデジタルデータに対して、モアレ縞の位相が90°離れた位置におけるデータの大きさの比から、初期位相を計算してもよい。
次に、X軸と直交するY軸方向の傾斜角θyを算出する方法を述べる。第2の模様Aと第4の模様Bとは、スリット38、39が互いに僅かな角度φをなしている。この場合は、リニアアレイ8と直交する方向に沿ってモアレ縞が発生する。スリット38、39のピッチをPとすると、モアレ縞の間隔はP/φとなる。スリット38と直交する方向に第2の模様Aの像がP(スリット38のピッチ)だけ移動すると、モアレ縞がX軸方向へP/φだけ移動する。スリット38と直交する方向への第2の模様Aの像の移動量をDyとすると、DyのY軸方向成分は、Dy・cos(φ/2)となる。ただし、φは微小であるので、Dy・cos(φ/2)=Dyと近似できる。X軸方向のモアレ縞の移動量がMyのときは、次の(10)式が成立する。
Dy:My=P:(P/φ) (10)
(10)式から、次の(11)式が得られる。
My=Dy/φ (11)
一方、Y軸方向の傾斜角をθy、結像レンズ5の焦点距離をLとして、第2のパターン32が結象レンズ5の焦点位置に配置されているとする。また、液体の屈折率をnとすると、第2の模様Aの像のY軸方向への移動量Dyは、次の(12)式でも表せる。
Dy=L(n−1)θy (12)
(11)式と(12)式から、次の(13)式が得られる。
θy=Dy/{L(n−1)}=φMy/{L(n−1)} (13)
ここで、φ、n、Lは既知であるから、Myをリニアアレイ8で測定すると、(13)式から傾斜角θyを算出することができる。モアレ縞の移動量Myの求め方は、前述のモアレ縞の移動量Mxの求め方と同じである。また、第2の模様Aと第4の模様Bがなすべき角度φからわずかに角度Δφだけずれて調整されている場合、リニアアレイ8の出力をA/D変換したデジタルデータを正弦波にあてはめ計算して、モアレ縞の周波数を求め、この周波数からモアレ縞の間隔P/(φ+Δφ)を算出して、この結果よりφ+Δφを求める。ここで求めたφ+Δφをφとおき、改めて(13)式を計算することにより正確な測定ができる。
次に、図4に基づいて、本発明の傾斜角検出器の第2実施例を説明する。この傾斜角検出器では、第1のパターン30において、第1及び第2の模様のA、Aの他に、第5の模様のAを描いている。第2のパターン32においても、第3及び第4の模様のB、Bの他に、第6の模様のBを描いている。第5の模様Aは、第2の模様Aとスリットの傾斜角φ/2及びその間隔は同じであるが、傾斜角φ/2の向きは反対になっている。第6の模様Bは、第2の模様Bとスリットの傾斜角φ/2及びその間隔は同じであるが、傾斜角φ/2の向きは反対になっている。本実施例では、これ以外は前記第1の実施例と同じである。
第1のパターン30と第2のパターン32とを重ねると、第2の模様A2と第4の模様B2のなす角は、一般に本来の両者のなすべき角度φからずれる。この角度φからの角度ずれをΔφとする。このとき、第2の模様Aと第4の模様Bにより形成されるモアレ縞のピッチをλとし、第5の模様Aと第6の模様Bにより形成されるモアレ縞のピッチをλとすると、次の(14)式と(15)式が成り立つ。
λ=P/(φ−Δφ) (14)
λ=P/(φ+Δφ) (15)
(14)式と(15)式から、次の(16)式が得られる。
Δφ=(λ−λ)φ/(λ+λ) (16)
ここで、λ=λとなるように、第1及び第2の両パターンの位置関係を調整すればΔφ=0とすることができる。
本実施例の場合も、前記第1実施例と同様に、モアレ縞の位置の移動から、微小な傾斜角を算出することができる。また、第2の模様Aと第4の模様Bとのなすべき角度φからの角度ずれΔφが残留しているような厳密に調整されていない場合でも、第2の模様Aと第4の模様Bにより形成されるモアレ縞のピッチλと、第5の模様Aと第6の模様Bにより形成されるモアレ縞のピッチλから、角度ずれΔφが、(14)式と(15)式より(16)式のように求められる。求められた角度ずれΔφから、第1のパターン30と第2のパターン32の位置関係が特定できるため、この結果を利用して正確な測定が行える。さらに、このことは、第1のパターン30と第2のパターン32の重ね合わせ調整を厳密に行う必要がないことを意味する。つまり、組立調整作業の軽減につながりコストダウンが可能となる。
次に、図5に基づいて、本発明の傾斜角検出器の第3実施例を説明する。この傾斜角検出器では、液体プリズム1に対して斜め下方の発光部2から発した光を、第1のパターン30、コリメーションレンズ4を経て平行光線20として液体プリズム1の液体6に入射させる。このため、液体プリズム1の容器7の下半部は透明なガラスで構成される。この平行光線20は、液体6の表面9で斜め下方へ反射させ、結像レンズ5で第2のパターン32上に結像するようにしている。第2のパターン32の下にはリニアセンサ8が接近して配置されている。第1及び第2の両パターン30、32には、図2又は図4に示したようなスリットが設けられている。
本実施例の場合も、前記第1実施例と同様に、モアレ縞の位置の移動から、微小な傾斜角を算出することができる。しかも、光のてこにより、いっそう微小な傾斜角を算出することができる。
本発明の第1実施例に係る傾斜角検出器の縦断面図である。 前記傾斜角検出器に備えられる第1のパターン及び第2のパターンを示す図である。 前記第1のパターン及び第2のパターンによって生じるモアレ縞を示す図である。 本発明の第2実施例に係る傾斜角検出器に備えられる第1のパターン及び第2のパターンを示す図である。 本発明の第3実施例に係る傾斜角検出器の縦断面図である。 従来の傾斜角検出器に係る傾斜角検出器の縦断面図である。 従来の傾斜角検出器に備えられるパターンを示す図である。 従来の傾斜角検出器に係る傾斜角検出の原理を説明する図である。
符号の説明
1 液体プリズム
2 光源
4 コリメーションレンズ
5 結像レンズ
6 液体
8 リニアアレイ
9 表面
20 平行光線
24 演算手段
30、32 パターン

Claims (3)

  1. 縞模様が描かれた第1のパターンと、該第1のパターンを照射する光源と、前記第1のパターンを通過した光を平行光線にするコリメーションレンズと、水平な表面を有する透明な液体を封入する液体プリズムと、該液体プリズムに入射して出てくる前記平行光線を結像する結像レンズと、該結像レンズの焦点に配置され縞模様が描かれた第2のパターンと、前記第1のパターン及び前記第2のパターンにより生じるモアレ縞を検出するリニアアレイと、前記モアレ縞に基づいて傾斜角を算出する演算手段とを備えた傾斜角検出器。
  2. 前記両パターンには、前記リニアアレイと平行な平行軸に沿って該平行軸と直交するとともに両パターンで互いにピッチが僅かに異なる多数の平行なスリットからなる平行スリット群がそれぞれ設けられ、また、前記リニアアレイと直交する直交軸に沿って両パターンで互いに前記平行軸に対して僅かに逆方向へ傾斜した多数の等ピッチの平行なスリットからなる傾斜スリット群がそれぞれ設けられた請求項1に記載の傾斜角検出器。
  3. 前記平行スリット群の両側にそれぞれ前記傾斜スリット群が設けられ、該傾斜スリット群のスリットは互いに逆方向へ傾斜した請求項2に記載の傾斜角検出器。
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CN109540102A (zh) * 2018-12-14 2019-03-29 中铁建设集团有限公司 一种基于ccd线阵的高精度倾角测量装置及方法

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