JP2007223974A - ポリ(adp−リボース)グリコヒドロラーゼ分解耐性のポリ(エテノadp−リボース) - Google Patents

ポリ(adp−リボース)グリコヒドロラーゼ分解耐性のポリ(エテノadp−リボース) Download PDF

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Abstract

【課題】がんの化学療法や放射線療法の増感剤として有効な、細胞内で安定なポリ(ADP−リボース)誘導体、特異性が高く強力なPargの阻害剤、及びその製造方法を提供する。また、このようなポリ(ADP−リボース)誘導体を含む、核酸保護剤、抗がん剤の増感剤、Parg阻害剤及び生化学試薬を提供する。
【解決手段】ポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼによる分解耐性を有するポリ(エテノADP−リボース)。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規のポリ(ADP−リボース)誘導体、その製造方法及びそれを用いる薬剤等に関する。
ポリADP−リボシル化反応は、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(Parp)により、NADを基質として自己やヒストンなどの様々な核タンパク質に対してポリ(ADP−リボース)鎖を付加する反応である。この反応は、DNA損傷修復、転写制御、クロマチン高次構造の変換制御、細胞死の誘導、細胞の分化や癌化など様々な細胞内の機能に関与していることが示唆されている。
ポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼ(Parg)は、核及び細胞質に局在し、ポリ(ADP−リボース)を特異的に分解する酵素であり、細胞内でのポリ(ADP−リボース)の分解に重要な分子である。Pargはポリ(ADP−リボース)のリボース・リボース結合を切断し、ADP−リボースを生成する。ポリ(ADP−リボース)の分解酵素として、ホスホジエステラーゼ(PDE)も知られている。PDEはホスホジエステル結合を切断し、ホスホリボシル−AMPおよびAMPを生成する。
ポリADP−リボシル化反応は、細胞内ではParpによる合成と、Pargによる分解とによって調節される。アルキル化剤処理やガンマ線照射等によるDNA損傷後、細胞内では、ParpによるポリADP−リボシル化反応が亢進する。Parg欠損細胞ではポリ(ADP−リボース)が蓄積し、早期のアポトーシスが認められる。
従って、細胞内で安定なポリ(ADP−リボース)誘導体やParg阻害剤はがんの化学療法や放射線療法の増感剤として有効であると考えられるが、特異性が高く強力なPargの阻害剤は非常に少ない現状である。
また、ポリ(ADP−リボース)は核酸と構造の類似性が高く遺伝情報をコードしていないため、細胞内や細胞外で分解されにくい誘導体があれば、細胞や個体への遺伝子導入の際の保護剤としての利用が期待できる。
しかし、これまで、細胞内や細胞外で分解されにくいポリ(ADP−リボース)の誘導体の報告はない。Oeiらは、ポリ(エテノADP−リボース)を合成したが、これはPargで分解されると報告した(非特許文献1:Oei et al., FEBS Letters, 1996, 397, 17-21)。Jacobsonらは、リボシルアデノシンやモノADP−リボースのアデノシン残基をほぼ100%の効率でエテノ化してエテノアデノシン残基に変換できることを報告したが、ポリ(ADP−リボース)のエテノ化については言及していない(非特許文献2:Jacobson et al., Methods in Enzymology, 1984, 106:483-494;非特許文献3:Sims et al., Analtycal Biochemistry, 1980, 106:296-306)
Oei et al., FEBS Letters, 1996, 397:17-21 Jacobson et al., Methods in Enzymology, 1984, 106:483-494 Sims et al., Analytical Biochemistry, 1980, 106: 296-306 Shimokawa et al., J. Biochem., 1999, 126:748-755 Ikejima et al., J. Biol. Chem., 1987, 262:17641-17650
本発明は、がんの化学療法や放射線療法の増感剤として有効な、細胞内で安定なポリ(ADP−リボース)誘導体、特異性が高く強力なPargの阻害剤、及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、このようなポリ(ADP−リボース)誘導体を含む、核酸保護剤、抗がん剤の増感剤、Parg阻害剤及び生化学試薬を提供することも目的とする。
本発明者らは、ポリ(ADP−リボース)をクロロアセトアルデヒドと反応させ、大部分又は実質的にすべてのアデノシン残基をエテノ化してエテノアデノシン残基に変換することにより、細胞におけるPargによる分解耐性かつParg阻害活性を有するポリ(エテノADP−リボース)が得られることを見出した。
本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、Parg又は細胞抽出液と反応させても分解されない。一方、ホスホジエステラーゼ(PDE)と反応させた場合は、ほぼ完全に分解され、ホスホリボシル−エテノAMPを生じることも見出した。
本発明は、
〔1〕 ポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼによる分解耐性を有するポリ(エテノADP−リボース);
〔2〕 ポリ(ADP−リボース)を、加温条件下でエテノ化剤と反応させ、大部分又は実質的にすべてのアデノシン残基をエテノ化する工程を含む、ポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼによる分解耐性を有するポリ(エテノADP−リボース)の製造方法;
〔3〕 前記〔1〕記載のポリ(エテノADP−リボース)を含む抗がん剤の増感剤;
〔4〕 前記〔1〕記載のポリ(エテノADP−リボース)を含む核酸保護剤;
〔5〕 前記〔1〕記載のポリ(エテノADP−リボース)を含むポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼ阻害剤;
〔6〕 前記〔1〕記載のポリ(エテノADP−リボース)を含む生化学試薬、
を提供する。
本発明によれば、Pargによる分解耐性であって、細胞内及び細胞外で安定なポリ(エテノADP−リボース)及びその製造方法が提供される。
本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、Pargによる分解耐性であり、Parg活性を競合的に阻害すると考えられるので、Parg阻害剤としてはもちろん、DNA損傷を惹起させる抗がん剤については、Parg阻害活性により増感剤としても使用することができる。
また、本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、核酸と類似性の高い構造であるため、細胞や個体への遺伝子導入の際に単独あるいはポリ(ADP−リボース)と共に核酸の保護剤として用いることができる。
さらに、本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、マイクロインジェクションなどにより細胞内に導入することにより、ポリ(ADP−リボース)の細胞機能を調べる生化学的試薬としても用いることができる。ポリ(エテノADP−リボース)誘導体は蛍光を有するため、試薬として用いる場合、顕微鏡観察が容易であることも利点である。
本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、ポリ(ADP−リボース)のアデノシン残基を高い効率でエテノ化することにより製造することができる。本発明のポリ(エテノADP−リボース)を製造するためのエテノ化反応は、大部分ないしすべてのアデノシン残基がエテノ化される条件を選択して行なえばよく、特定の方法又は反応条件に限らない。このような条件の決定は、ポリ(ADP−リボース)を種々の反応条件でエテノ化させ、そのアデノシン残基のエテノ化効率をHPLC−質量分析法などによって確認することにより行なうことができる。
一般的には、エテノ化反応は、ポリ(ADP−リボース)を酢酸アンモニウムのような酸性領域の緩衝剤及びクロロアセトアルデヒドのようなエテノ化剤の存在下で加熱して行なうことができる。ポリ(ADP−リボース)は、公知の方法によって合成してもよいが、例えばAlexis Biochemicalsから入手可能のもののような市販のものを使用してもよい。反応温度は、25℃〜90℃、好ましくは40℃〜80℃、より好ましくは50℃〜70℃、特に60℃前後とすることができる。反応時間は反応温度などの他の条件に応じて適宜選択することができるが、例えば1時間〜15時間、特に2時間〜10時間とすることができる。具体的には、例えば、ポリ(ADP−リボース)に終濃度0.2Mの酢酸アンモニウム緩衝液(pH4.5)及び終濃度0.1Mのクロロアセトアルデヒドを加え、加熱して反応させる。上記のような反応条件で50〜70℃で反応させる場合は、反応時間は3時間〜6時間程度が好ましい。
なお、Oeiらが用いたポリ(ADP−リボース)のクロロアセトアルデヒドによるエテノ化反応の条件は、終濃度20%(3.05M)クロロアセトアルデヒド−50 mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)−50 mMβ−メルカプトエタノール中で室温で16時間反応させるというものであったが、ADP−リボース残基のエテノ化の効率が低いためParg分解耐性でなかったと考えられる。
本発明のポリ(エテノADP−リボース)の鎖長は特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、細胞への透過性の点からは、100残基以下の短鎖型のものが好ましい。細胞への透過性を最大にするためには、ポリ(エテノADP−リボース)のADP−リボース残基数は、好ましくは2〜100個、さらに好ましくは5〜30個、特に好ましくは10〜25個程度である。一方、安定性の点からは、100残基を超える長鎖型のもの、例えば101〜1000残基、好ましくは100〜300残基程度が望ましいと考えられる。
本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、高い効率でエテノ化されており、大部分又は実質的にすべてのADP−リボース残基がエテノ化されている。そのため、本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、Pargによる分解耐性(又はParg阻害活性)を有し、核酸保護作用等を有するという従来予期されなかった優れた効果を奏することができる。具体的には、全ADP−リボース残基のうち、好ましくは約80%以上、最も好ましくは約90%以上がエテノ化されている。
上述のとおり、本発明のポリ(エテノADP−リボース)は(Parg)による分解耐性であり、Parg活性を競合的に阻害すると考えられるので、Parg阻害剤として使用することができ、また、Parg阻害活性によってDNA損傷を惹起させる抗がん剤の増感剤として使用することができる。
抗がん剤の増感剤として使用する場合、細胞内への透過性が高い方が好ましく、上記のような短鎖型のものが好ましいと考えられる。
細胞内への透過性を上げるためには、公知の方法、例えば本発明のポリ(エテノADP−リボース)をカチオン性リポソーム内へ封入する等の方法を用いることができる。がん細胞への親和性が高いリポソームを用いれば、腫瘍特異性を上昇させることも可能である。このように細胞内への導入試薬を用いる場合は、安定性の点から長鎖型のものが好ましい。
また、同様に、本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、細胞や個体への遺伝子導入の際の核酸の保護剤として用いることができる。
ポリ(エテノADP−リボース)を核酸保護剤又は抗がん剤の増感剤等として個体へ投与する場合は、あらかじめ一般的な毒性試験を行い、有効かつ安全な投与量を決定することができる。ポリ(エテノADP−リボース)は水溶性であり、遺伝子導入試薬のDNAやRNA及びその誘導体と同様の剤型、投与経路、剤型中の含有物質を用いることが可能である。
本発明のポリ(エテノADP−リボース)は、生化学的試薬としても使用することができる。ポリ(ADP−リボース)はParpによるポリADP−リボシル化反応の産物であり、この分子自体が細胞内で種々の細胞機能に関与することが考えられる。従って、ポリ(ADP−リボース)の細胞機能を研究するため等の目的で、本発明のPargによる分解に耐性のポリ(ADP−リボース)を生化学的試薬としてそのままで又は溶液等の組成物として用いることができる。この場合、本発明の試薬をマイクロインジェクション等により細胞内に導入し、細胞に対する影響を調べる。影響の検出又は測定は、公知の方法で適宜行なうことができる。ポリ(エテノADP−リボース)は蛍光を有することが知られているため、顕微鏡観察が容易であるので有利である。
1.ポリ(エテノADP−リボース)の製造
(1)ポリ(ADP−リボース)のエテノ化
ポリ(ADP−リボース)は、Shimokawa らの方法(非特許文献4)で合成した鎖長約20残基をピークとする鎖長約100残基までのものを用いた。
ポリ(ADP−リボース)100μgに、終濃度0.2Mの酢酸アンモニウム及び0.1Mのクロロアセトアルデヒドを加えて1mlとし、60℃で4時間加温して、エテノ化反応を行った。反応液に、25%アンモニア水を終濃度0.8%となるように添加し、3M酢酸ナトリウムを終濃度0.3Mとなるように添加し、反応液の約3倍量のエタノールを加え、零下80℃で15分間冷却してポリ(ADP−リボース)のエタノール沈殿を行った。
17,000gで15分間遠心後、上清を除き、70%エタノール500μLを添加し、リンスした。その後、同様に遠心し、再び上清を除き、再度、70%エタノールによるリンス操作を行い、風乾した。その後、超純水50μLに沈殿を溶解した。
得られたサンプルを100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に希釈し、UV吸収スペクトラムを測定した(図2)。定量は、エテノアデノシンのモル吸光係数(波長275nm)6,000(非特許文献2)を用いてADP−リボース残基のモル濃度として算出した。収量は65μgであり、収率は約60%であった。
(2)32P−ポリ(エテノADP−リボース)の製造
Shimokawaらの方法(非特許文献4)に従って調製した32P−ポリ(ADP−リボース)5.5μgに、終濃度0.2Mの酢酸アンモニウム及び0.1Mのクロロアセトアルデヒドを加えて1mLとし、60℃で4時間加温して、エテノ化反応を行った。前記(1)に記載したのと同様に、ポリ(ADP−リボース)のエタノール沈殿を行った。
その後、前記(1)と同様にリンスした沈殿を超純水50μLに溶解した。
チェレンコフ法により放射能を測定し、32P−ポリ(ADP−リボース)の比活性値より、収量を算出した。収量は2.7μg、収率は約47%であった。
2.ポリ(エテノADP−リボース)の特性
(1)32P−ポリ(エテノADP−リボース)のParg及びPDEによる分解の分析
前記(2)と同様に調製したチェレンコフ法による放射能2,000cpm相当分の32P−ポリ(エテノ化ADP−リボース)を、Shimokawaらの方法(非特許文献4)で調製したグルタチオン−Sトランスフェラーゼ融合型Parg約15ng、終濃度20 mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)、0.05%Triton、10 mMβ−メルカプトエタノールを含む反応液に添加し、20μLに調整後、25℃で2時間保温し、Pargによる分解反応を行った。
PDEによる分解を調べるためには、上記と同様に、2,000cpm相当の32P−ポリ(エテノADP−リボース)、10 mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)、10 mMMgCl及びIkejimaらの方法(非特許文献5)でブルーSepharoseを用いて活性画分を調製した蛇毒PDE0.004ユニットを含む反応液を用意し、25℃で2時間保温した。
1)ポリアクリルアミドゲル電気泳動による解析
Parg及びPDEによる反応液の10μLを、20%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)により分析した。無処理の32P−ポリ(エテノADP−リボース)と共に、コントロールとして、無処理の32P−ポリ(ADP−リボース)、及びParg又はPDEにより同様に分解反応を行った32P−ポリ(ADP−リボース)を泳動した。
結果を図3に示す。無処理の32P−ポリ(ADP−リボース)(「PADPR」の「Control」)は、ADP−リボース残基数3から約20までの鎖長のラダーパターンを示す。32P−ポリ(ADP−リボース)をParg又はPDE(それぞれ同「Parg」及び「PDE」)で分解すると、各々泳動度の早い分解産物にほぼ完全に分解されている。
一方、本発明の32P−ポリ(エテノADP−リボース)(「PεADPR」)は、無処理のもの(同「Control」)は無処理の32P−ポリ(ADP−リボース)と同様のADP−リボース残基数3から約20までのラダーパターンを示す。Pargで分解しても、そのラダーパターンに変化はなく、Pargでは分解されなかった(同「Parg」)。PDEで分解した場合は、32P−ポリ(ADP−リボース)の場合と同様にほとんどが泳動度の早い分解産物に分解されていた(同「PDE」)。
2)薄層クロマトグラフィによる解析
32P−ポリ(エテノADP−リボース)及びコントロールとして32P−ポリ(ADP−リボース)のそれぞれについて、Parg又はPDEによる反応液の2μLをポリエチレンイミンセルロースTLCプレートにスポットし、3M酢酸、0.1M塩化リチウム、3M尿素を含む展開溶媒を用いて展開した。その後、プレートを風乾し、バイオイメージングアナライザー(Fuji フィルム、BAS2500)により放射能を検出した。
その結果を図4に示す。無処理の32P−ポリ(エテノADP−リボース)(「PεADPR」の「Control」)では、32P−ポリ(ADP−リボース)(「PADPR」の「Control」)と同様に放射能はほぼ原点にのみ検出された。
32P−ポリ(ADP−リボース)をPargで分解すると放射能のスポットは、標準物質で確認したADP−リボースとAMPのRf値に主に検出された(「PADPR」の「Parg」)。AMPが生ずるのは、用いたポリ(ADP−リボース)から、調製時のアルカリ処理によりタンパク質結合末端側のリボースリン酸残基が加水分解により脱離しているためと考えられる。これに対し、32P−ポリ(エテノADP−リボース)をPargで分解した場合は、無処理の場合と同様にほぼ原点にのみ放射能が検出された(「PεADPR」の「Parg」)。
32P−ポリ(ADP−リボース)をPDEで分解した場合は、ホスホリボシル−AMPの標準物質のRf値にスポットが検出された(「PADPR」の「PDE」)。32P−ポリ(エテノADP−リボース)をPDEで処理した場合は、ホスホリボシル−AMPのRf値よりやや大きい移動度の分解産物にほとんど分解されていた(「PεADPR」の「PDE」)。この分解産物はホスホリボシル−エテノAMP(図5、「PR−εAMP」)であることが予想された。
3)細胞粗抽出液によるポリ(エテノADP−リボース)の分解
細胞としては、HeLa細胞株を直径10cmプレート2枚に培養したもの、及びラットParg発現カセットを有するバキュロウイルス(Baculovirus)を感染させて3日後の昆虫細胞Sf9(10cmプレート0.1枚分)を使用した。
これらの細胞をそれぞれリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄後、それぞれ細胞溶解液(20 mMリン酸カリウム(pH7.5)、0.1%Triton、10mMβ−メルカプトエタノール、2 mMEDTAを含む抽出用液)を加え、細胞を懸濁させた。HeLa細胞については300μL、Sf9細胞については100μLを用いた。4℃で保温しながら30分間ブレンダーミキサーで混合し、17,000gで15分遠心し、上清を細胞粗抽出液とした。この細胞粗抽出液を用いて以下の反応を行った。
32P−ポリ(エテノADP−リボース)5.4 ng(チェレンコフ法による放射能20 cpm相当、2 μL)、及び32P−ポリ(ADP−リボース)5.4 ng (チェレンコフ法による放射能20 cpm相当、2 μL)を、それぞれHeLa細胞粗抽出液又はラットParg発現Sf9細胞粗抽出液2 μLと混合し、25℃で2時間保温後、1%SDSを反応液の1/10量添加して反応を終了させた。各反応液の2μLをポリエチレンイミンセルロースTLCプレートにスポットし、3M酢酸、0.1M塩化リチウム、3M尿素を含む展開溶媒を用いて展開した。その後、プレートを風乾し、BAS2500により放射能を検出した。
結果を図6に示す。HeLa細胞粗抽出液及びラットParg発現Sf9細胞粗抽出液のいずれについても、コントロールの32P−ポリ(ADP−リボース)のADP−リボースへの分解は認められたが(「HeLa cell extract」及び「Sf9 cell extract」の「PADPR」)、32P−ポリ(エテノADP−リボース)は分解されなかった(「HeLa cell extract」及び「Sf9 cell extract」の「PεADPR」)。
(2)ポリ(エテノADP−リボース)の構造の分析
1)HPLC分析
ポリ(エテノADP−リボース)2μgを、Ikejimaらの方法(非特許文献5)によりブルーSepharoseで活性画分を調製した蛇毒PDE0.012ユニットを含む反応液に加え、終濃度10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)、10mMMgCl、容量30μLとなるように調整し、25℃で一晩反応させた。超純水100μLを添加後、15N過塩素酸カリウム3μLを添加し、氷上で20分間保温し、3M KOH/0.7M glycine-glycine(pH7.4)を加えて中和し、17,000xg、4°Cで5分間遠心し、酸処理可溶性画分である上清を回収し、下記の条件でHPLCを行い、波長254nmでモニタリングを行った。
装置:HPLC分析装置(SCL−10A VP、島津製作所)
カラム:Develosil C30−UG−5(径46×250mm、野村化学)
溶離液:A液 0.1MCHCOONH(Wako)
B液 50mM CHCOONH−50%CHCN(Wako)
0分、A:B=98:2→100分、A:B=0:100のリニアグラジエント
流速:0.5mL/min
検出:photo diode array detector(SPD−M10A VP、島津製作所)
結果を図7に示す。図7に示すように、ホスホリボシル−エテノAMP(図5)の標準物質と同一の保持時間20分に主要なピークが検出された。HPLCでのホスホリボシル−AMPの保持時間は14〜16分であるが、これに相当するピークは認められなかった。従って、殆どのアデノシン残基がエテノ化されていたと考えられる。
2)LC−MS分析
前記1)で得られた保持時間20分の主要な溶出画分を分取し、真空遠心濃縮装置で濃縮後、分子量3,000の限外濾過膜(YM−3、ミリポア社)で濾過し、LC−MS分析を行った。
LC装置はSeries1100、Agilent、カラムはDevelosilC30−UG−5を用い、溶離液はA液0.1MCHCOONH、B液50mMCHCOONH−50%CHCNとし、流速0.3mL/min、B液2%から50%まで50分のリニアグラジエントにより分析した。UV260nmの検出も同時に行った。MS装置(MicromassZQ、Waters)はelectrospray ionization(ESI)法によりイオン化を行い、検出を行った。
図5に示すホスホリボシル−エテノAMPの標準物質は、分子量583であり、保持時間23分に分子イオンピークm/z=584(ES+)及びm/z=582(ES−)のピークが認められる。上記のHPLCで分取したポリ(エテノADP−リボース)のPDEでの分解産物の主要画分(保持時間17.5−20.4分)をLC−MS分析したところ、図7に示すように、ホスホリボシル−エテノAMPの標準物質と同様に保持時間23分に分子イオンピークm/z=584(ES+)及びm/z=582(ES−)のピークが認められた。
(3)ポリ(エテノ化ADP−リボース)によるPargの阻害
32P−ポリ(ADP−リボース)を基質として終濃度2μMとなるように用い、20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)、0.05%Triton、10mMβ−メルカプトエタノール、及び0、0.5、2.5、5、25、50、75及び100μMのエテノ化ポリ(ADP−リボース)を含む反応液を調製した。前記のShimokawaらの方法(非特許文献4)で調製したグルタチオン−Sトランスフェラーゼ融合型Parg約7.5ngを添加し全量20μLとして、25℃で30分間反応させた。反応液に1%SDS2μLを添加し、反応を終了させ、2μLをポリエチレンイミンセルロースTLCプレートにスポットし、3M酢酸、0.1M塩化リチウム、3M尿素を含む展開溶媒を用いて約40分展開後、風乾しBAS2500により放射能を検出しPargの分解産物ADP−リボース量を測定し、阻害効果を算出した。
その結果を図8に示す。ポリ(エテノ化ADP−リボース)はPargを用量依存性に阻害し、50%阻害濃度(IC50)値は約8μMであった。
(4)ポリ(エテノ化ADP−リボース)の核酸保護効果
1)DNAの保護
一本鎖21mer DNA(ssDNA、ヒトPARP−1cDNA由来配列:5’−32P−GGAGAAGTGGTACCAGTGTGG−3’;図9、パネル(A))の5’末端を、32P−ガンマ−ATPを用いてリン酸化し、32Pの標識体を得た。終濃度40%(V/V)のウシ胎児血清(FCS)にポリ(エテノADP−リボース)0 ng、10 ng、 100 ng、500 ng、1 μg、5 μg及び終濃度20 mM Tris-HCl (pH7.5)を添加して反応液量を25μLとし、37℃で2時間インキュベーションを行い、反応液に10%SDS2.7μLを添加し、反応を終了させた。
反応液をポリエチレンイミンセルロースTLCプレートにスポットし、一次元TLCに展開した。また、16%ポリアクリルアミド-7Mウレアゲル電気泳動(PAGE)を行い、分解抑制効果があるかどうか調べた。
一次元TLC及び16%PAGEの結果を図9(それぞれパネル(B)及び(C))に示す。FCS中ではssDNAは大部分分解されるが、ポリ(エテノADP−リボース)の添加量に依存して、分解が抑制された。
2)RNAの保護
二本鎖siRNA 22mer(siRNA、GFP−22、緑色蛍光タンパク質用(Qiagen社:5’−GCAAGCUGACCCUGAAGUUCAU−3’ 及び3’−GCCGUUCGACUGGGACUUCAAG−5’;図10、パネル(A))の5’末端を、それぞれ32P−ガンマ−ATPを用いてリン酸化し、32Pの標識体を得た。前記と同じ終濃度40%(V/V)のウシ胎児血清(FCS)の混合液にポリ(エテノADP−リボース)0 ng、10 ng、 100 ng、500 ng、1 μg、5 μg及び終濃度20 mM Tris-HCl (pH7.5)を添加して反応液量を25μlとし、37℃で2時間インキュベーションを行い、反応液に10%SDS2.7μLを添加し、反応を終了させた。
反応液をポリエチレンイミンセルロースTLCプレートにスポットし、一次元TLCに展開した。また、16%ポリアクリルアミド-7Mウレアゲル電気泳動(PAGE)を行い、分解抑制効果があるかどうか調べた。
一次元TLC及び16%PAGEの結果を図10(それぞれパネル(B)及び(C))に示す。FCS中ではsiRNAは大部分分解されるが、ポリ(エテノADP−リボース)の添加量に依存して、分解が抑制された。
図1は、ポリ(エテノADP−リボース)の構造(部分)を示す図である。 図2は、ポリ(エテノADP−リボース)のUVスペクトラムを示す図である。 図3は、ポリ(エテノADP−リボース)のParg及びPDEによる分解後のポリアクリルアミドゲル電気泳動を示す図である。「PεADPR」=ポリ(エテノADP−リボース)、「PADPR」=ポリ(ADP−リボース)を表す。 図4は、ポリ(エテノADP−リボース)のParg及びPDEによる分解後の薄層クロマトグラフを示す図である。 図5は、ホスホリボシル−エテノAMP(PR−εAMP)の構造を示す図である。 図6は、HeLa細胞(「HeLa cell extract」)及びSf9細胞(「Sf9 cell extract」)粗抽出液によるポリ(エテノADP−リボース)の分解を示す図である。 図7は、LC−MSによるポリ(エテノADP−リボース)のPDEによる分解産物の分析を示す図である。パネル(A)(左図)は、PR−εAMPの結果、パネル(B)(右図)は、PR−εAMPの結果をそれぞれ表す。 図8は、ポリ(エテノADP−リボース)によるPargの阻害効果を示す図である。 図9は、ポリ(エテノADP−リボース)による血清中でのDNAの保護効果を示す図である。パネル(A)(上図)は使用した一本鎖DNAの配列、パネル(B)(左図)はTLCの結果、パネル(C)(右図)はポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果をそれぞれ表す。 図10は、ポリ(エテノADP−リボース)による血清中でのRNAの保護効果を示す図である。パネル(A)(上図)は使用した二本鎖RNAの配列、パネル(B)(左図)はTLCの結果、パネル(C)(右図)はポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果をそれぞれ表す。

Claims (6)

  1. ポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼによる分解耐性を有するポリ(エテノADP−リボース)。
  2. ポリ(ADP−リボース)を、加温条件下でエテノ化剤と反応させ、大部分又は実質的にすべてのアデノシン残基をエテノ化する工程を含む、ポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼによる分解耐性を有するポリ(エテノADP−リボース)の製造方法。
  3. 請求項1記載のポリ(エテノADP−リボース)を含む抗がん剤の増感剤。
  4. 請求項1記載のポリ(エテノADP−リボース)を含む核酸保護剤。
  5. 請求項1記載のポリ(エテノADP−リボース)を含むポリ(ADP−リボース)グリコヒドロラーゼ阻害剤。
  6. 請求項1記載のポリ(エテノADP−リボース)を含む生化学試薬。
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