JP2007223876A - アルミナセメント組成物およびそれを用いた補修工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】劣化したコンクリート構造物の補修に用いるアルミナセメント組成物およびそれを使用した補修工法を提供する。
【解決手段】アルミナセメント、ポゾラン物質、LiO含有量が0.7〜2.5質量%のヘクトライト、無機繊維、および流動化剤を含有するアルミナセメント組成物である。無機繊維がアルミノケイ酸マグネシウム類およびケイ酸マグネシウム類の中から選ばれた少なくとも1種であり、流動化剤がポリカルボン酸系物質類およびリグニンスルホン酸系物質類の中から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。さらに、高分子繊維、セメント混和用ポリマー、骨材を含有する前記アルミナセメント組成物である。また、前記アルミナセメント組成物を用いる補修工法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート構造物の補修、特に硫酸により劣化を受けた下水処理施設のコンクリート構造物の補修などに使用するアルミナセメント組成物およびそれを用いた補修工法に関する。
下水処理施設におけるコンクリート構造物は、下水中で発生する硫酸還元細菌の影響で硫酸が発生しコンクリートが侵食され、さらに内部の鉄筋の腐食で錆による膨張圧が生じ、コンクリートにひび割れ、浮きが発生し、コンクリート片のはく落などが起きている。このような下水処理施設での補修工法としては、劣化部をウォータージェットにより除去し断面修復してから樹脂ライニングを行う方法が多く実施されている。これに用いる断面修復材は、高炉水砕スラグにポリマーを配合した材料(特許文献1)、アルミナセメントからなる材料(特許文献2、3)、高炉水砕スラグやシリカフュームなどの微粉末を多量に混和したセメントモルタルが使用されている(特許文献4)。また、アルミナセメントと高炉スラグ微粉末を用いた材料で、5μm以下のアルミナセメント粒子を25重量%以下とし、リチウム塩を含有する材料が提案されている(特許文献5)。
特開平03−290348号公報 特開2003−89565号公報 特開2004−292245号公報 特開2000−128618号公報 特開2002−293603号公報
しかしながら、硫酸によるコンクリート構造物の劣化は、セメントの水和で生じる水酸化カルシウムと硫酸が反応することで進行するため、通常のポルトランドセメントを用いた補修材料では樹脂ライニングにわずかなピンホールが存在すれば長期的な耐久性は望めないという課題があった。また、下水処理施設には、湿度が低く風通りのよい開放されたピットや水路なども存在し、冬季の寒い時期の施工では、セメントの凝結時間が遅れるため初期収縮ひび割れが発生しやすいという課題があった。さらに、微粉末を多量に混和した材料は、自己収縮がポリマーセメントよりも大きく、冬季に限らず初期ひび割れが発生しやすく、モルタルの粘りが強く作業性が悪いという課題があった。
本発明者らは、前記課題を解決するため、特定のアルミナセメント組成物およびそれを用いた補修工法を提供する。
すなわち、本発明は、(1)アルミナセメント、ポゾラン物質、LiO含有量が0.7〜2.5質量%のヘクトライト、無機繊維、および流動化剤を含有するアルミナセメント組成物、(2)無機繊維がアルミノケイ酸マグネシウム類およびケイ酸マグネシウム類の中から選ばれた少なくとも1種である(1)のアルミナセメント組成物、(3)流動化剤がポリカルボン酸系物質類およびリグニンスルホン酸系物質類の中から選ばれた少なくとも1種である(1)または(2)のアルミナセメント組成物、(4)高分子繊維を含有する(1)〜(3)のいずれかのアルミナセメント組成物、(5)セメント混和用ポリマーを含有する(1)〜(4)のいずれかのアルミナセメント組成物、(6)骨材を含有する(1)〜(5)のいずれかのアルミナセメント組成物、(7)(1)〜(6)のいずれかのアルミナセメント組成物を用いる補修工法、(8)(1)〜(6)のいずれかのアルミナセメント組成物を吹付ける補修工法、である。
本発明のアルミナセメント組成物は、流動性、作業性に優れる。さらに、その硬化体は、初期ひび割れ抵抗性、強度発現性、耐硫酸性などに優れるため長期耐久性が良好なコンクリート構造物の補修を行うことが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するアルミナセメントとは、モノカルシウムアルミネートを主要鉱物として含有するクリンカー粉砕物から得られるものであり、例えば、アルミナセメント1号やアルミナセメント2号などが使用できる。アルミナセメントの粉末度は、水和活性の点で2000〜8000cm/gが好ましい。また、アルミナセメントの粒度調整を行い、粒子径5μm以下の粒子を全体の30質量%未満としたものが硬化するときの収縮が小さくなるので好ましい。
本発明で使用するポゾラン物質とは、アルカリ刺激によりポゾラン活性を示す物質であり、アルミナセメントと併用することで、水和物の相転移による強度低下を抑制する目的や、施工時のモルタルのダレ抵抗性を向上させる目的で使用するものである。例えば、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、転炉スラグ、シリカフューム、およびフライアッシュなどが挙げられる。
ポゾラン物質の粉末度は、水和活性の点でブレーン比表面積3000cm/g以上が好ましい。
ポゾラン物質の使用量は、通常、アルミナセメント100質量部に対して、80〜200質量部が好ましく、100〜150質量部がより好ましい。なお、シリカフュームは、アルミナセメント100質量部に対して1〜10質量部が好ましい。
本発明で使用するLiO(酸化リチウム)含有量が0.7〜2.5質量%のヘクトライトとは、スメクタイト類に属する粘土鉱物の一種であり、層状構造を有している。特徴としては、その層間には水分子を伴った種々の金属イオンが入っており、層間の金属イオンが交換性を有している。ヘクトライトの場合は、リチウムを含有するのが特徴である。ヘクトライトのLiO含有量は0.7〜2.5質量%が好ましく、0.7質量%未満では低温での硬化促進効果が小さく、2.5質量%を超えると流動性に影響する場合がある。ヘクトライトの従来の用途は、チクソ性を有することからセメント系材料のレオロジー特性を改善する目的で使用されているが、アルミナセメント系材料に適用すると、低温時の硬化性状が改善する。
ヘクトライトの使用量は、アルミナセメント100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましい。0.1質量部未満では低温での硬化促進効果が小さく、10質量部を超えると硬化が早くなりすぎモルタルの流動性に影響する場合がある。
本発明で使用する無機繊維とは、主に、断面修復した際のダレを防止する目的で使用するものであり、特に限定されるものではないが、繊維状のアルミノケイ酸マグネシウム類やケイ酸マグネシウム類を使用することが好ましい。アルミノケイ酸マグネシウム類としてはパリゴルスカイト、アタパルジャイトなどが挙げられ、ケイ酸マグネシウム類としてはセピオライトなどが挙げられる。通常、繊維長が0.5〜10μm、繊維径が30Å程度のものが使用される。この範囲を外れるとダレ防止や適度な流動性が得られない場合がある。
無機繊維の使用量は、アルミナセメント100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、0.3〜2質量部がより好ましい。0.1質量部未満ではダレを防止する効果が小さく、5質量部を超えると適度な流動性が得られない場合がある。
本発明で使用する流動化剤とは、モルタルに適度な流動性を与える目的で使用するものであり、例えば、ポリカルボン酸系物質類、メラミン系物質類、リグニンスルホン酸系物質類、ナフタレンスルホン酸系物質類などが挙げられる。これらの中で、適度な流動性を与え、強度発現性に影響を与えにくい点でポリカルボン酸系物質類、リグニンスルホン酸系物質類を併用して使用することが好ましい。
アルミナセメントにリチウムを含有する物質を併用すると、少量でもフローロスが大きくなる傾向があり、20m以上のポンプ圧送を必要とする施工方法に適用することが困難な場合がある。しかしながら、ポリカルボン酸系物質とリグニンスルホン酸系物質を併用して使用すると、適当な流動性を与え且つフローロスを抑制できることが可能となり、コテ塗りはもちろんポンプ圧送性にも優れるアルミナセメント組成物とすることが可能である。
ポリカルボン酸系物質とリグニンスルホン酸系物質を併用する割合は、ポリカルボン酸系物質類100質量部に対してリグニンスルホン酸系物質類10〜200質量部が好ましい。10質量部未満では流動性ロスを抑制する効果が小さく、200質量部を超えると初期強度発現性を阻害する場合がある。
流動化剤の使用量は、アルミナセメント100質量部に対して0.05〜0.7質量部が好ましく、0.1〜0.5質量部がより好ましい。0.05質量部未満では、適度な流動性が得られ難く、0.7質量部を超えると強度発現性に影響する場合がある。
本発明で使用する高分子繊維とは、アルミナセメントが硬化するまでに入るひび割れを抑制するために使用するもので、ひび割れ応力を分散する効果がある。繊維長やアスペクト比は特に限定するものではないが、ひび割れ抑制効果やモルタルの流動性を阻害しにくい点で繊維長が2〜15mm、アスペクト比が300〜1000の高分子繊維が好ましい。
高分子繊維の種類としては、例えば、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維などが挙げられる。特に限定されるものではないが、これらの中でモルタル中における繊維の付着力が比較的優れるビニロン繊維やアクリル繊維の使用が好ましい。
高分子繊維の使用量は、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトと骨材の合計100質量部に対して0.02〜0.6質量部が好ましく、0.07〜0.4質量部がより好ましい。0.02質量部未満では、ひび割れ抑制効果が小さく、0.6質量部を超えるとモルタルの流動性に影響する場合がある。
本発明で使用するセメント混和用ポリマーとは、JIS A 6203で規定されているセメント混和用のポリマー(ポリマーディスパージョン)であり、中性化、塩害、凍害などの耐久性を向上させ、モルタルの付着強度、曲げ強度、引張強度などの強度特性を改善する目的で使用する。例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、および天然ゴムなどのゴムラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニルビニルバーサテート系共重合体、およびスチレン・アクリル酸エステル共重合体やアクリロニトリル・アクリル酸エステルに代表されるアクリル酸エステル系共重合体、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂に代表される液状ポリマーなどが挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を使用できる。
セメント混和用ポリマーの使用量は、アルミナセメント100質量部に対して固形分換算で1〜20質量部が好ましく、3〜10質量部がより好ましい。1質量部未満では耐久性の向上効果が小さく、20質量部を超えると強度発現性に影響する場合がある。
本発明のアルミナセメント組成物は、水と混合し、骨材を含まないペースト、あるいは骨材を含むモルタルやコンクリートとして使用できるが、使用する骨材の種類としては、特に限定されるものではないが、耐酸性を有する骨材の使用が好ましい。例えば、珪石骨材、アルミナ骨材、ムライト骨材、シャモット骨材、炭化珪素骨材、アルミナセメントクリンカー骨材などが挙げられる。
骨材の使用量は、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトの合計100質量部に対して250質量部以下であり、250質量部を超えると流動性や付着強度が低下する傾向がある。
また、2mm以下の薄塗りをする場合は骨材を含まないペーストを使用し、2mmを超える厚みを確保する場合は骨材を含むモルタルやコンクリートを使用することが好ましい。
本発明では、低温においてより迅速な強度発現が必要な場合は、炭酸、硫酸、ケイ酸、硝酸、水酸化物、リン酸、ホウ酸、有機酸などのリチウム塩を併用することができる。
また、本発明のアルミナセメント組成物には品質に悪影響を与えない範囲で、AE剤、増粘剤、発泡剤、凝結遅延剤、撥水剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、防水剤、抗菌剤などの各種添加剤、さらに、リチウムを含有するヘクトライト以外の物質などの各種添加材を併用することができる。
本発明のアルミナセメント組成物を用いたコンクリート構造物の補修では、ミキサーで練り混ぜたモルタルやコンクリートをコテで塗っても良く、型枠を作りその内部に充填しても良く、さらに、圧縮空気を用いて吹き飛ばす吹付けで施工しても良い。 特に、大きな断面を補修する場合は,モルタルを吹付けで施工することが作業効率の点で好ましい。
以下、実施例で詳細に説明する。
アルミナセメント100質量部に対して、ポゾラン物質100質量部、表1に示す種類と量のヘクトライト、無機繊維A0.5質量部、流動化剤0.2質量部(流動化剤A0.15質量部、流動化剤B0.05質量部)を加え、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトの合計100質量部に対して、骨材170質量部加えドライモルタルとしアルミナセメント組成物を調製した。このアルミナセメント組成物100質量部に対して水を13.8質量部加えたモルタルのフロー、フロー保持率、ダレ性、始発時間、圧縮強度、耐硫酸性を測定した。その結果を表1に示す。
(使用材料)
アルミナセメント:アルミナセメント1号、市販品
ヘクトライトA:市販品、LiO含有量0.7質量%
ヘクトライトB:市販品、LiO含有量1.2質量%
ヘクトライトC:市販品、LiO含有量2.5質量%
無機繊維A:繊維状アルミノケイ酸マグネシウム(アタパルジャイト)、市販品、繊維長2μm、繊維径約30Å
ポゾラン物質A:高炉水砕スラグ微粉末、ブレーン比表面積7000cm/g、市販品
流動化剤:流動化剤Aのポリカルボン酸系物質(デグッサコンストラクション社製、商品名メルフラックスAP101F)100質量部に対し流動化剤Bのリグニンスルホン酸系物質(日本製紙ケミカル社製、商品名バニレックスN)33.3質量部を配合した混合物
骨材:乾燥珪砂、最大粒径1.2mm
(試験方法)
フロー試験、圧縮強度試験:JIS R 5201に準拠して測定した。
フロー保持率:練り混ぜた直後のフローと60分後のフローの比。測定は温度20℃、湿度80%で行った。
フロー保持率(%)=(60分後のフロー/練り混ぜ直後のフロー)×100
ダレ性:縦30cm×横30cm×厚み6cmのコンクリート製平版の表面を湿らせ、厚み2cmでモルタルを塗り付けて24時間後の付着状態を観察した。異常なければ○とし、はらんだり、ずれ落ちたりすれば×とした。試験は温度20℃、湿度60%の室内で行った。
始発時間:JIS A 1147に準拠して測定した(試験温度5℃)。
耐硫酸性試験:練り混ぜたモルタルをφ7.5×15cmに成形し、温度20℃の水中に28日間養生後、温度20℃で5%硫酸水溶液中に28日間浸漬したときの硫酸イオンの浸透深さを測定した。浸透深さの判定はフェノールフタレイン法で行った。
Figure 2007223876
表1より、本発明のアルミナセメント組成物は、フローが大きくその保持率が高い優れた流動性と、優れたダレ性を有し、しかも、始発時間が長く作業性が良好で強度発現性、耐硫酸性に優れていることが判る。
アルミナセメント100質量部に対して、表2に示す量の無機繊維A、Bを加えた配合物を調製し、この配合物中のアルミナセメント100質量部に対して、ポゾラン物質100質量部、ヘクトライトB0.5質量部、流動化剤0.2質量部、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトの合計100質量部に対して、骨材170質量部加えドライモルタルとしたこと以外は実施例1と同様に行った。その結果を表2に示す。
(使用材料)
無機繊維B:繊維状ケイ酸マグネシウム:セピオライト、市販品、繊維長5μm、繊維径約30Å
Figure 2007223876
表2より、本発明のアルミナセメント組成物は、フローが大きくその保持率が高い優れた流動性と、優れたダレ性を有し、しかも、始発時間が長く作業性が良好で強度発現性、耐硫酸性に優れていることが判る。
アルミナセメント100質量部に対して、表3に示す種類と量のポゾラン物質を加えた配合物を調製し、この配合物中のアルミナセメント100質量部に対して、無機繊維A0.5質量部、ヘクトライトB0.5質量部、流動化剤0.2質量部、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトの合計100質量部に対して、骨材170質量部加えドライモルタルとしたこと以外は実施例1と同様に行った。その結果を表3に示す。
(使用材料)
ポゾラン物質B:フライアッシュ、ブレーン比表面積4500cm/g、市販品
ポゾラン物質C:シリカフューム、平均粒子径0.1〜0.2μm、市販品
Figure 2007223876
表3より、本発明のアルミナセメント組成物は、フローが大きくその保持率が高い優れた流動性と、優れたダレ性を有し、しかも、始発時間が長く作業性が良好で強度発現性、耐硫酸性に優れていることが判る。
アルミナセメント100質量部に対して、表4に示す量の流動化剤Aと流動化剤Bを加え配合物を調製し、この配合物中のアルミナセメント100質量部に対して、無機繊維A0.5質量部、ヘクトライトB0.5質量部、ポゾラン物質A100質量部、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトの合計100質量部に対して、骨材170質量部加えドライモルタルとしたこと以外は実施例1と同様に行った。その結果を表4に示す。
Figure 2007223876
表4より、本発明のアルミナセメント組成物は、フローが大きくその保持率が高い優れた流動性と、優れたダレ性を有し、しかも、始発時間が長く作業性が良好で強度発現性、耐硫酸性に優れていることが判る。
アルミナセメント100質量部に対して、無機繊維A0.5質量部、ヘクトライトB0.5質量部、ポゾラン物質A100質量部、流動化剤0.2質量部、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトの合計100質量部に対して、骨材170質量部加え、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトと骨材の合計100質量部に対して表5に示す種類と量の高分子繊維を加えドライモルタルとし、初期ひび割れ抵抗性を測定したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果を表5に示す。
(使用材料)
高分子繊維A:ビニロン繊維、繊維長6mm、繊維径26μm、アスペクト比231、市販品
高分子繊維B:ビニロン繊維、繊維長6mm、繊維径14μm、アスペクト比429、市販品
(試験方法)
初期ひび割れ抵抗性:練り混ぜたモルタルを縦30cm×横30cm×厚さ6cmのコンクリート製平板に厚さ10mmとなるようにコテで塗り付け、温度5℃、湿度40%、平均風速2m/sの空間に放置し、1日後のひび割れ全長さを測定した。
Figure 2007223876
表5より、本発明のアルミナセメント組成物は、フローが大きくその保持率が高い優れた流動性と、優れたダレ性を有し、しかも、始発時間が長く作業性が良好で強度発現性、耐硫酸性に優れ、さらに、初期ひび割れ抵抗性に優れていることが判る。
アルミナセメント100質量部に対して表6に示す量のセメント混和用ポリマーを加えた配合物を調製し、この配合物中のアルミナセメント100質量部に対して、無機繊維A0.5質量部、ヘクトライトB0.5質量部、ポゾラン物質A100質量部、流動化剤0.2質量部、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトの合計100質量部に対して、骨材170質量部、さらに、アルミナセメントとポゾラン物質とヘクトライトと骨材の合計100質量部に対して高分子繊維Aを表6に示す量を加えドライモルタルとし、塩化物イオン浸透抵抗性を測定したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果を表6に示す。
(使用材料)
セメント混和用ポリマー:アクリル−スチレン系再乳化型樹脂粉末、市販品
(試験方法)
塩分浸透性試験:JIS A 1171に準拠した。
Figure 2007223876
表6より、本発明のアルミナセメント組成物は、フローが大きくその保持率が高い優れた流動性と、優れたダレ性を有し、しかも、始発時間が長く作業性が良好で強度発現性、耐硫酸性に優れ、さらに、塩分浸透性に優れていることが判る。
表7に示す実施例1、2、3、5、6の各実験No.のアルミナセメント組成物を用いて、サンドブラストで表面を目粗しした0.5mのコンクリート表面に厚み2cmになるようにコテを用いて塗り付け、ダレ性、60分練り置いた後のコテ塗り性、浮き、ひび割れを確認し、さらに、材齢30日後の付着強度を測定した。その結果を表7に示す。
(試験方法)
ダレ性:サンドブラストした表面を目粗しした0.5mのコンクリート表面に厚み2cmになるように塗りつけて24時間後の付着状態を観察した。異常がなければ○とし、はらんだり、ずれ落ちたりすれば×とした。試験は温度20℃、湿度60%の室内で行った。
60分練り置いた後のコテ塗り性:練り混ぜてから60分後にコテ塗りを行ったときの作業性を確認した。硬くてコテ塗りできない場合は×、塗りにくい場合は△、練り混ぜ直後とほぼ同様なコテ塗り性であれば○とした。
浮き:材齢28日後に硬化したモルタルをハンマーで打音検査を行った。浮きがある場合は×、浮きが無い場合は○とした。
ひび割れ:材齢28日後に硬化したモルタルのひび割れの有無を観察し、ひび割れ全長さを測定した。
付着強度:材齢28日後にφ55mmのコアドリルで硬化したモルタルを下地コンクリートまで削孔し、エポキシ樹脂で引張試験用のアタッチメントを取り付け、材齢30日となる時点で建研式引張試験機により測定した。
Figure 2007223876
表7より、本発明のアルミナセメント組成物は、優れたダレ性を有し、しかも、60分後のコテ塗り性に優れ、硬化したモルタルに浮きが無く、ひび割れが少なく、コンクリートとの付着強度が高いことが判る。
表8に示す実施例1、2、3、4、5、6の各実験No.のアルミナセメント組成物を用いて、サンドブラストで表面を目粗しした0.5mのコンクリート表面に厚み4cmになるように吹き付けた直後にコテ仕上げを行い、ダレ性、60分練り置いた後のポンプ圧送性、さらに、実施例7と同様に、浮き、ひび割れを確認し、材齢30日後の付着強度を測定した。その結果を表8に示す。
(試験方法)
ダレ性:サンドブラストした表面を目粗しした0.5mのコンクリート表面に厚み4cmになるように吹き付けて24時間後の付着状態を観察した。異常がなければ○とし、はらんだり、ずれ落ちたりすれば×とした。試験は温度20℃、湿度60%の室内で行った。
60分練り置いた後のポンプ圧送性:練り混ぜたアルミナセメント組成物をホッパーに投入し、ホース先端まで圧送後運転を停止し、60分後再起動したときのポンプの圧送負荷を確認した。負荷が大き過ぎて圧送できない場合は×、圧送できる場合を○とした。
Figure 2007223876
表8より、本発明のアルミナセメント組成物は、優れたダレ性を有し、しかも、60分後のポンプ圧送性に優れ、硬化したモルタルに浮きが無く、ひび割れが少なく、コンクリートとの付着強度が高いことが判る。
本発明のアルミナセメント組成物およびそれを用いた補修工法は、流動性、作業性に優れる。さらに、初期ひび割れ抵抗性、強度発現性、耐硫酸性などに優れるため長期耐久性が良好なコンクリート構造物の補修を容易に行うことが可能となるので、下水処理施設などの土木分野に幅広く適用できる。

Claims (8)

  1. アルミナセメント、ポゾラン物質、LiO含有量が0.7〜2.5質量%のヘクトライト、無機繊維、および流動化剤を含有するアルミナセメント組成物。
  2. 無機繊維がアルミノケイ酸マグネシウム類およびケイ酸マグネシウム類の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載のアルミナセメント組成物。
  3. 流動化剤がポリカルボン酸系物質類およびリグニンスルホン酸系物質類の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1または2に記載のアルミナセメント組成物。
  4. 高分子繊維を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルミナセメント組成物。
  5. セメント混和用ポリマーを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルミナセメント組成物。
  6. 骨材を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のアルミナセメント組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルミナセメント組成物を用いることを特徴とする補修工法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルミナセメント組成物を吹付けることを特徴とする補修工法。
JP2006049983A 2006-02-27 2006-02-27 アルミナセメント組成物およびそれを用いた補修工法 Expired - Fee Related JP5068954B2 (ja)

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