JP2007221888A - 直流電動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気加振力の高調波成分及びコギングトルクを低減することができる直流電動機を提供する。
【解決手段】直流モータにおいて、径方向の肉厚が一定である円筒状のヨークハウジングの内周面に所定角度ごとに固定された複数のマグネット5は、径方向から見て直方形であり、周方向中央部の所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有してコアから離隔されるように切り欠かれた切り欠き部26を有する。
【選択図】図2
【解決手段】直流モータにおいて、径方向の肉厚が一定である円筒状のヨークハウジングの内周面に所定角度ごとに固定された複数のマグネット5は、径方向から見て直方形であり、周方向中央部の所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有してコアから離隔されるように切り欠かれた切り欠き部26を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、円筒状のヨークに複数の永久磁石が固定された直流電動機に関するものである。
一般に、直流電動機は、円筒状のヨークの内周面に複数の永久磁石が周方向に等角度間隔で配置・取着されるとともに、ヨーク内部に電機子が回転可能に支持されて構成される。電機子は、コアに形成された放射状の複数のティースに巻線が巻装されてなり、ブラシにより給電される。そして、直流電動機は、電機子の整流作用にて回転力を発生する。
こうした直流電動機では、ヨークは径方向の肉厚が周方向全体に亘って均一に設定されており、該ヨークの内周面に取着される各永久磁石は径方向の肉厚が周方向全体に亘って均一に設定されている。この場合、電機子の回転に伴ってティースと対向する永久磁石による磁束量が急激に変化するため、それにより発生するコギングトルクが大きくなる。
そこで、例えば特許文献1の直流電動機では、ティースと対向する永久磁石をティースに対し偏心する形状とし、永久磁石の周方向両端部を該中央部よりもティースの先端から徐々に離隔させることで磁束量の急激な変化を抑制し、コギングトルクを低減させることが提案されている。
特開2005−20914号公報(第1−3図)
しかしながら、特許文献1の直流電動機では、軸方向に磁束量の変化がないため、永久磁石及びティース間で起こる磁気変動に著しい高調波成分が含まれる。この高調波成分は、ヨーク等を加振して直流電動機の振動・騒音の原因となるものである。
本発明の目的は、磁気加振力の高調波成分及びコギングトルクを低減することができる直流電動機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、径方向の肉厚が一定である円筒状のヨークと、N極、S極が交互に配置され、前記ヨークの内周面に所定角度ごとに固定されたM個の永久磁石と、前記各永久磁石の内周側に放射状に配置されたN本のティースを備え、該各ティースに巻線が巻装された電機子コアとを備え、M<Nである直流電動機において、前記永久磁石は、径方向から見て直方形であり、周方向中央部の所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有して前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれた切り欠き部を有することを要旨とする。
同構成によれば、前記永久磁石は、径方向から見て直方形であり、周方向中央部の所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有して前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれた切り欠き部を有する。従って、前記所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に長くなる前記切り欠き部により、磁束量が軸方向で変化することで、前記永久磁石及び前記ティース間で起こる磁気変動の高調波成分、即ち磁気加振力の高調波成分を低減することができる。また、前記所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれた前記切り欠き部により、各隣接する前記永久磁石の前記端部間では、それらの境界位置に向かって磁束量が漸減されて急激な変化が抑制されるため、コギングトルクの低減を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の直流電動機において、前記切り欠き部は、軸方向中央部から軸方向両端部のそれぞれに向けて前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれてなることを要旨とする。
同構成によれば、前記永久磁石は、前記切り欠き部により軸方向中央部から軸方向両端部のそれぞれに向けて徐々に薄肉になるように形成される。つまり、前記永久磁石は、応力集中しやすい軸方向中央部において肉厚が確保されて強度確保されるため、割れにくくできる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の直流電動機において、前記切り欠き部は、軸方向両端部のそれぞれから軸方向中央部に向けて前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれてなることを要旨とする。
同構成によれば、前記切り欠き部は、前記永久磁石の周方向両端部のそれぞれにおいて、軸方向中央部を切り欠くのみで成形されるため、切削を2箇所のみとすることができ、前記切り欠き部を加工し易くできる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の直流電動機において、各隣接する前記永久磁石の前記所定域間の周方向の距離は、前記ティースの先端面の周方向の幅よりも大きく設定されていることを要旨とする。
同構成によれば、各隣接する前記永久磁石の前記所定域間の周方向の距離、即ち各隣接する切り欠き部がなす周方向の幅は、前記ティースの先端面の周方向の幅よりも大きく設定されている。従って、前記永久磁石の極性が切り替わる境界位置に前記ティースの先端面の周方向中心部が一致するとき、即ち該ティースが切り替わる最中では、該ティースの先端面は前記切り欠き部と常に対向されるため、磁束量の急激な変化が抑制され、コギングトルクの低減を図ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の直流電動機において、前記ティースの先端面の周方向の幅は、前記所定域の周方向の幅よりも大きく設定されていることを要旨とする。
同構成によれば、前記ティースは、どの回転位置にあってもその先端面は前記切り欠き部の一部と対向することになるため、回転を滑らかにすることができる。
請求項6に記載の発明は、径方向の肉厚が一定である円筒状のヨークと、N極、S極が交互に配置され、前記ヨークの内周面に所定角度ごとに固定されたM個の永久磁石と、前記各永久磁石の内周側に放射状に配置されたN本のティースを備え、該各ティースに巻線が巻装された電機子コアとを備え、M<Nである直流電動機において、前記永久磁石は、径方向から見て六角形であり、周方向中央部の所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に短くなるように切り欠かれてなることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、径方向の肉厚が一定である円筒状のヨークと、N極、S極が交互に配置され、前記ヨークの内周面に所定角度ごとに固定されたM個の永久磁石と、前記各永久磁石の内周側に放射状に配置されたN本のティースを備え、該各ティースに巻線が巻装された電機子コアとを備え、M<Nである直流電動機において、前記永久磁石は、径方向から見て六角形であり、周方向中央部の所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に短くなるように切り欠かれてなることを要旨とする。
同構成によれば、前記永久磁石は、径方向から見て六角形であり、周方向中央部の所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に短くなるように切り欠かれている。従って、磁束量が軸方向で変化することで、前記永久磁石及び前記ティース間で起こる磁気変動の高調波成分、即ち磁気加振力の高調波成分を低減することができる。また、各隣接する前記永久磁石の前記端部間では、それらの境界位置に向かって磁束量が漸減されて急激な変化が抑制されるため、コギングトルクの低減を図ることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の直流電動機において、前記ティースの先端面の周方向の幅は、前記永久磁石の前記所定域の周方向の幅と同等に設定されていることを要旨とする。
同構成によれば、前記ティースの先端面と前記所定域、即ち軸方向に短くされていない前記永久磁石の内周面とが全面で対向する位置が存在することで、磁束量が大きく発生するタイミングがあり、直流電動機のトルク上昇を図ることができる。
以上詳述したように、請求項1乃至7に記載の発明では、磁気加振力の高調波成分及びコギングトルクを低減することができる直流電動機を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図3に示すように、直流電動機としての直流モータ1を構成する有底円筒状のヨークハウジング2の開口部には、エンドキャップ3がネジ4にて固定されるとともに、該ヨークハウジング2の内側面には複数の永久磁石としてのマグネット5が固着されている。また、上記ヨークハウジング2の底部中央には電機子保持部2aが形成されるとともに、該電機子保持部2a内部には軸受6が設けられている。なお、前記エンドキャップ3の中央には軸受7が設けられている。
図3に示すように、直流電動機としての直流モータ1を構成する有底円筒状のヨークハウジング2の開口部には、エンドキャップ3がネジ4にて固定されるとともに、該ヨークハウジング2の内側面には複数の永久磁石としてのマグネット5が固着されている。また、上記ヨークハウジング2の底部中央には電機子保持部2aが形成されるとともに、該電機子保持部2a内部には軸受6が設けられている。なお、前記エンドキャップ3の中央には軸受7が設けられている。
ヨークハウジング2に収容されるアーマチャ(電機子)8は、軸受6,7によって回転可能に支持されるとともにその先端部がエンドキャップ3から外部に突出される出力軸9を有している。また、アーマチャ8は、出力軸9に固定された電機子コアとしてのコア10及び24セグメントの整流子11を有するとともに、コア10に巻装された巻線12は整流子11に電気的に接続されている。
エンドキャップ3の内側面には、ブラシ装置13がネジ14により固定されている。ブラシ装置13は、整流子11に摺接するブラシ15を保持している。また、エンドキャップ3には、給電部16が組み付けられている。給電部16は、ブラシ15に対して外部から電源供給を行っている。そして、給電部16からブラシ15、整流子11及びそれの巻線12側に付属した短絡部材11aを介してアーマチャ8の巻線12に電源が供給されることにより、アーマチャ8が回転し、出力軸9が回転するようになっている。
図1に示すように、ヨークハウジング2は、径方向の肉厚が周方向全体に亘って均一に設定されている。そして、ヨークハウジング2の内周面には、N極、S極が交互に配置された円弧状の6個(M=6)のマグネット5が所定角度ごとに固着されている。即ち、直流モータ1は6極モータである。
コア10は、放射状に延びる複数のティース21を有している。本実施形態において、ティース21の数は8本(N=8)であり、それらティース21は等角度間隔に配置されている。各隣り合うティース21間の空間はスロット22を形成する。前記巻線12は、各ティース21に集中巻回された状態でスロット22内に収容されている。ここで、図3に示した前記短絡部材11aは、各ティース21に集中巻回された巻線の端末と2ティース分またいだティース21に集中巻回された巻線の端末とを電気的に接続するように設定され、全てのティース21に集中巻回された巻線を結線するように形成されている。なお、ティース21の径方向外側の先端面21aは、アーマチャ8の回転中心を中心とする円弧状に形成されている。
ここで、図2を併せ参照して、前記マグネット5等について更に説明する。なお、図2(a)(b)(c)は、マグネット5をそれぞれ軸方向に見た平面図、径方向内側から見た正面図、周方向に見た側面図である。同図に示すように、このマグネット5は、径方向から見て直方形であり、その四隅にはそれぞれ切り欠き部26が形成されている。この切り欠き部26は、マグネット5の内周面の円弧形状を径方向に直交する方向に沿って、且つ、軸方向中心(中央部)から軸方向両端部のそれぞれに向けて徐々に深くなるように(軸方向中央部から軸方向両端部のそれぞれに向けてコア10から離隔されるように)山形に切り欠かれ、切除部W1が除去されてなる。
つまり、各切り欠き部26は、周方向中央部の所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有してコア10(図1参照)から三次元的に徐々に離隔されるようにマグネット5が切り欠かれてなる。マグネット5の切り欠き部26を除いた部分(所定域27及び軸方向において両切り欠き部26に挟まれた領域)の径方向の肉厚が同等に設定されていることはいうまでもない。そして、マグネット5は、その切り欠き部26の三次元的な曲成により該切り欠き部26を除いた部分から四隅の各先端に向かって肉厚が徐々に薄くなるように成形されている。
なお、図1に示すように、各隣接するマグネット5の前記所定域27間の周方向の距離、即ち空隙を含めて各隣接する切り欠き部26がなす周方向の幅L1は、前記ティース21の先端面21aの周方向の幅L3よりも大きく設定されている。従って、マグネット5の極性が切り替わる境界位置に前記ティース21の先端面21aの周方向中心部が一致するとき、即ち該ティース21が切り替わる最中では、該ティース21の先端面21aは前記切り欠き部26と常に対向される。また、前記ティース21の先端面21aの周方向の幅L3は、前記所定域27の周方向の幅L2よりも大きく設定されている。従って、前記ティース21は、どの回転位置にあってもその先端面21aは前記切り欠き部26の一部と対向する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、マグネット5は、径方向から見て直方形であり、周方向中央部の所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有してコア10から離隔されるように切り欠かれた切り欠き部26を有する。従って、前記所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に長くなる前記切り欠き部26により、磁束量が軸方向で変化することで、マグネット5及びティース21間で起こる磁気変動の高調波成分、即ち磁気加振力の高調波成分を低減することができる。また、前記所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けてコア10から離隔されるように切り欠かれた前記切り欠き部26により、各隣接するマグネット5の前記端部間では、それらの境界位置に向かって磁束量が漸減されて急激な変化が抑制されるため、コギングトルクの低減を図ることができる。つまり、本実施形態では、いわゆるスキュー磁束と同様の効果が得られる。
(1)本実施形態では、マグネット5は、径方向から見て直方形であり、周方向中央部の所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有してコア10から離隔されるように切り欠かれた切り欠き部26を有する。従って、前記所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に長くなる前記切り欠き部26により、磁束量が軸方向で変化することで、マグネット5及びティース21間で起こる磁気変動の高調波成分、即ち磁気加振力の高調波成分を低減することができる。また、前記所定域27から周方向両端部のそれぞれに向けてコア10から離隔されるように切り欠かれた前記切り欠き部26により、各隣接するマグネット5の前記端部間では、それらの境界位置に向かって磁束量が漸減されて急激な変化が抑制されるため、コギングトルクの低減を図ることができる。つまり、本実施形態では、いわゆるスキュー磁束と同様の効果が得られる。
さらに、マグネット5は、周方向両端部のそれぞれに切り欠き部26を有するものの、径方向の厚みを残すことで空気層に変わることが回避され、例えばマグネットのエッジ効果に起因するアーマチャ8(回転体)の振動現象が起きるといったモータ特性への影響を緩和することができる。
(2)本実施形態では、マグネット5は、前記切り欠き部26により軸方向中央部から軸方向両端部のそれぞれに向けて徐々に薄肉になるように形成される。つまり、マグネット5は、応力集中しやすい軸方向中央部において肉厚が確保されて強度確保されるため、割れにくくできる。
(3)本実施形態では、各隣接するマグネット5の前記所定域27間の周方向の距離、即ち各隣接する切り欠き部26がなす周方向の幅L1は、前記ティース21の先端面21aの周方向の幅L3よりも大きく設定されている。従って、マグネット5の極性が切り替わる境界位置に前記ティース21の先端面21aの周方向中心部が一致するとき、即ち該ティース21が切り替わる最中では、該ティース21の先端面21aは前記切り欠き部26と常に対向されるため、磁束量の急激な変化が抑制され、コギングトルクの低減を図ることができる。
(4)本実施形態では、前記ティース21の先端面21aの周方向の幅L3は、前記所定域27の周方向の幅L2よりも大きく設定されており、該ティース21は、どの回転位置にあってもその先端面21aは前記切り欠き部26の一部と対向することになるため、回転を滑らかにすることができる。
(5)本実施形態では、ヨークハウジング2は、周方向において均一の厚さで形成されている。従って、製造が容易であり、コスト増加を抑えることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、図4に示したマグネット31を採用してもよい。なお、図4(a)(b)(c)は、マグネット31をそれぞれ軸方向に見た平面図、径方向内側から見た正面図、周方向に見た側面図である。同図に示すように、このマグネット31は、径方向から見て直方形であり、その両端部にはそれぞれ切り欠き部32が形成されている。この切り欠き部32は、マグネット31の内周面の円弧形状を径方向に直交する方向に沿って、且つ、軸方向両端部のそれぞれから軸方向中央部に向けて徐々に深くなるように(軸方向両端部のそれぞれから軸方向中央部に向けてコア10から離隔されるように)谷形に切り欠かれ、切除部W2が除去されてなる。
つまり、各切り欠き部32は、周方向中央部の所定域33から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有してコア10(図1参照)から三次元的に徐々に離隔されるようにマグネット31が切り欠かれてなる。マグネット31の切り欠き部32を除いた部分(所定域33及び軸方向において切り欠き部32の両外側の領域)の径方向の肉厚が同等に設定されていることはいうまでもない。そして、マグネット31は、その切り欠き部32の三次元的な曲成により該切り欠き部32を除いた部分から周方向両端の軸方向中央部に向かって肉厚が徐々に薄くなるように成形されている。なお、本実施形態でも、各隣接するマグネット31の前記所定域33間の周方向の距離、即ち空隙を含めて各隣接する切り欠き部32がなす周方向の幅L1、所定域33の周方向の幅L2を有している(図1参照)。従って、このように変形することで、前記実施形態の(1)(3)〜(5)の効果と同様の効果に加え、切り欠き部32は、マグネット31の周方向両端部のそれぞれにおいて、軸方向中央部を切り欠くのみで成形されるため、切削を2箇所のみとすることができ、前記切り欠き部32を加工し易くできる。
・前記実施形態において、図5及び図6に示したマグネット36を採用してもよい。なお、図6(a)(b)(c)は、マグネット36をそれぞれ軸方向に見た平面図、径方向内側から見た正面図、周方向に見た側面図である。図6に示すように、このマグネット36は、径方向から見て六角形であり、周方向中央部の所定域37から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に短くなるように切り欠かれている。つまり、このマグネット36は、径方向から見た直方形の四隅の切除部W3が除去されてなり、前記所定域37に連続するその周方向両側に、軸方向中央部が先鋭となる略三角形の先端部38を延出形成する。なお、図5に示すように、前記ティース21の先端面21aの周方向の幅L3は、前記所定域37の周方向の幅L4と同等に設定されている。
このように変形することで、以下に示す効果が得られるようになる。すなわち、先端部38により磁束量が軸方向で変化することで、マグネット36及びティース21間で起こる磁気変動の高調波成分、即ち磁気加振力の高調波成分を低減することができる。また、各隣接するマグネット36の前記端部(先端部38)間では、それらの境界位置に向かって磁束量が漸減されて急激な変化が抑制されるため、コギングトルクの低減を図ることができる。さらに、前記ティース21の先端面21aの周方向の幅L3は、前記所定域37の周方向の幅L4と同等に設定されており、該先端面21aと所定域37、即ち軸方向に短くされていないマグネット36の内周面とが全面で対向する位置が存在することで、磁束量が大きく発生するタイミングがあり、直流モータ1のトルク上昇を図ることができる。
・前記実施形態において、極数、ティース数を適宜変更してもよい。要は、極数即ちマグネットの個数がティースの本数よりも少なければよい(M<N)。
・前記実施形態においては、ティース21に集中巻回を施し短絡部材11aを用いる直流モータに具体化したが、分布巻回で短絡部材を用いない直流モータに具体化してもよい。
・前記実施形態においては、ティース21に集中巻回を施し短絡部材11aを用いる直流モータに具体化したが、分布巻回で短絡部材を用いない直流モータに具体化してもよい。
1…直流モータ、2…ヨークとしてのヨークハウジング、5,31,36…マグネット、8…アーマチャ、10…電機子コアとしてのコア、11…整流子、12…巻線、13…ブラシ装置、21…ティース、21a…先端面、22…スロット、26,32…切り欠き部、27,33,37…所定域、38…先端部。
Claims (7)
- 径方向の肉厚が一定である円筒状のヨークと、
N極、S極が交互に配置され、前記ヨークの内周面に所定角度ごとに固定されたM個の永久磁石と、
前記各永久磁石の内周側に放射状に配置されたN本のティースを備え、該各ティースに巻線が巻装された電機子コアとを備え、
M<Nである直流電動機において、
前記永久磁石は、径方向から見て直方形であり、周方向中央部の所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて長くなる軸方向の長さを有して前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれた切り欠き部を有することを特徴とする直流電動機。 - 請求項1に記載の直流電動機において、
前記切り欠き部は、軸方向中央部から軸方向両端部のそれぞれに向けて前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれてなることを特徴とする直流電動機。 - 請求項1に記載の直流電動機において、
前記切り欠き部は、軸方向両端部のそれぞれから軸方向中央部に向けて前記電機子コアから離隔されるように切り欠かれてなることを特徴とする直流電動機。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の直流電動機において、
各隣接する前記永久磁石の前記所定域間の周方向の距離は、前記ティースの先端面の周方向の幅よりも大きく設定されていることを特徴とする直流電動機。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の直流電動機において、
前記ティースの先端面の周方向の幅は、前記所定域の周方向の幅よりも大きく設定されていることを特徴とする直流電動機。 - 径方向の肉厚が一定である円筒状のヨークと、
N極、S極が交互に配置され、前記ヨークの内周面に所定角度ごとに固定されたM個の永久磁石と、
前記各永久磁石の内周側に放射状に配置されたN本のティースを備え、該各ティースに巻線が巻装された電機子コアとを備え、
M<Nである直流電動機において、
前記永久磁石は、径方向から見て六角形であり、周方向中央部の所定域から周方向両端部のそれぞれに向けて軸方向に短くなるように切り欠かれてなることを特徴とする直流電動機。 - 請求項6に記載の直流電動機において、
前記ティースの先端面の周方向の幅は、前記永久磁石の前記所定域の周方向の幅と同等に設定されていることを特徴とする直流電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140056985A (ko) * | 2012-11-02 | 2014-05-12 | (주) 보쉬전장 | 코깅 토크 발생 절감용 마그네트가 구비된 영구자석방식용 모터 |
-
2006
- 2006-02-15 JP JP2006038088A patent/JP2007221888A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140056985A (ko) * | 2012-11-02 | 2014-05-12 | (주) 보쉬전장 | 코깅 토크 발생 절감용 마그네트가 구비된 영구자석방식용 모터 |
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