JP2007221408A - 色差信号補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラーマネージメントにおける方法では、特定のパターンに対しては効果的なカラーマネージメントであっても、別のパターンに対しては不自然な効果を生じる。
【解決手段】色差分布密度検出器102は、色差信号(R−Y)及び(B−Y)の一方を第1の軸とし、他方を第1の軸に直交する第2の軸とする直交色空間を構成し、1フレームの画像の規定領域内に存在する画素の密度分布を求める。疎密領域検出器103は、頻度の集中している密領域と頻度の疎な疎領域とを検出する。密領域補正器104、疎領域補正器105はそれぞれ密領域の中心点の色相、疎領域の中心点の色相を中心角とする補正領域内の色差信号に対して、互いに独立して非線形処理を施す。これにより、カラーマネージメントに起因する極端に色が濃くなる現象や、色の階調が少なくなる現象など不自然な印象を与える色の発生を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は色差信号補正装置に係り、特にカラー映像信号を輝度信号と共に構成する2種類の色差信号を補正する色差信号補正装置に関する。
従来より、テレビジョン受像機では、表示デバイスの持つ光の3原色の色度点に合わせて、表示するカラー映像信号を補正することで、表示デバイスの方式の違いや性能の違いに対応する色再現処理が行われている。
また、忠実な色再現処理とは別に心理的に美しくみせるためのカラーマネージメントも積極的に行われている。これは、記憶色に基づく色補正処理のことである。記憶色とは過去の経験から対象物のあるべき色や本当らしく満足できる色として認識されることであり、実物の色とは必ずしも一致せず、個人差のあるイメージ的要素である。記憶色は、肌色に対して特に敏感であるといわれる(例えば、非特許文献1参照)。また、肌色領域に対して色補正処理を行う装置が従来開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、伝送系や表示デバイスなど様々な制約から忠実な色再現が困難なテレビジョン受信機では、画像を鑑賞する観察者の満足度を向上させるカラーマネージメントは重要な機能となっている。これら補正処理においては、信号の扱い易さの点から輝度、色相、彩度のパラメータ(Y,R−Y,B−Y)を利用することが多く、これらのパラメータを用いた補正処理装置が従来開示されている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、特定のパターンに対しては効果的なカラーマネージメントであっても、別のパターンに対しては不自然な効果を生じることがある。例えば、小さな緑色の木の芽を美しく見せるために緑色の彩度を上げると、大面積の芝生の緑が人工的な色に感じられてしまうなどの問題が発生する。
上記問題は、色彩心理における色の面積効果や対比現象(面積対比、色相対比、明度対比、彩度対比など)と密接に関係している。色の面積効果とは、着色面積の大小により色に対する印象が異なることを指し、面積が大きくなるにつれ、明るい色はより輝度と彩度を高く感じ、逆に暗い色ではより低く感じる現象である。また、対比現象は周辺の面積や色、輝度との関係から色に対する印象が異なる現象を指す(例えば、非特許文献2参照)。これらの複合効果により、カラーマネージメントが不自然な印象を与える方向へ作用する現象が発生する。
テレビジョン学会編、「テレビジョン・画像情報工学ハンドブック」、株式会社オーム社、1990年(ISBN4−274−03301−5)、27〜28頁 日本色彩学界編、「新編 色彩科学ハンドブック(第2版)」、東京大学出版会、2001年(ISBN4−13−061112−7)、1385頁 特開平4−57584号公報 特許第3620529号公報
しかし、従来の特許文献1、2に記載のカラーマネージメントにおける方法では、画像の輝度や色の分布などの内容に関係なく調整値が固定されていたり、補正機能は提供されていても機能を制御する調整値の決定手段が提供されていないか、または提供されていても画面全体から判断するのではなく、画素単独の値から調整値を決定していたために、上記の特定のパターンに対しては効果的なカラーマネージメントであっても、別のパターンに対しては不自然な効果を生じるという、問題が発生している。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、カラーマネージメントに起因する極端に色が濃くなる現象や色の階調が少なくなる現象など不自然な印象を与える色の発生を防止し得る色差信号補正装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、第1の発明は、カラー映像信号を輝度信号と共に構成する2種類の色差信号を補正する色差信号補正装置において、2種類の色差信号の一方を第1の軸とし、他方を第1の軸に直交する第2の軸とする直交色空間上で、カラー映像信号の1フレームの画像の予め定めた規定領域内に存在する画素が持つ補正対象の2種類の色差信号の頻度分布を求める色差頻度分布検出手段と、色差信号の頻度分布の疎密の比率から、相対的に頻度の集中している密領域と、頻度が少ない疎領域とを特定し、直交色空間上の密領域の中心点と疎領域の中心点のそれぞれについて、直交色空間の原点からの距離で定まる彩度を求めると共に、第1の軸となす角度から色相を求める疎密領域検出手段と、色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の2種類の色差信号のうち、直交色空間上の密領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第1の補正領域内の2種類の色差信号に対して、非線形処理を施す第1の補正手段と、色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の2種類の色差信号のうち、直交色空間上の疎領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第2の補正領域内の2種類の色差信号に対して、非線形処理を施す第2の補正手段と、第1の補正手段から出力される2種類の色差信号と第2の補正手段から出力される2種類の色差信号との平均値を、同じ種類の色差信号の間で画素単位で求めて補正色差信号として出力する平均値処理手段とを具備することを特徴とする。
この発明では、色差信号の頻度分布の疎密の比率から、相対的に頻度の集中している密領域と、頻度が少ない疎領域とを特定し、直交色空間上で密領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする第1の補正領域と、疎領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする第2の補正領域において、互いに独立して2種類の色差信号に対して所定の非線形処理を行うようにしたため、輝度や色の分布によって印象が大きく左右される記憶色に対して、頻度分布の多い密領域、すなわち面積の大きい色と、頻度の少ない領域すなわち面積の小さな色とで異なる補正処理を行うことができる。
また、上記の目的を達成するため、第2の発明は上記の第1の発明における第1の補正手段を、色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の2種類の色差信号のうち、直交色空間上の密領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第1の補正領域内の極座標で表される2種類の色差信号に対して、第1の補正領域の中心角から遠ざかる方向に角度の非線形処理を施す手段とし、また、第2の補正手段を、色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の2種類の色差信号のうち、直交色空間上の疎領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第2の補正領域内の極座標で表される2種類の色差信号に対して、第2の補正領域の中心角に近づく方向に、かつ、原点からの距離が大きくなる方向に非線形処理を施す手段とした点に特徴がある。
この発明では、頻度分布の多い密領域、すなわち面積の大きい色の部分では彩度を高く感じると共に色の純度に敏感となるので、色彩数の豊富な印象を与える補正処理ができ、一方、頻度分布の少ない疎領域、すなわち、面積の小さい色の部分では彩度を低く感じると共に、色の純度に鈍感となるため、彩度を高め、鮮やかな色彩の印象を与える補正処理ができる。
なお、本発明による色差信号の補正方法は、本発明者が実験により定性的に求めたものである。
本発明によれば、輝度や色の分布によって印象が大きく左右される記憶色に対して、頻度分布の多い密領域、すなわち面積の大きい色と、頻度の少ない疎領域、すなわち面積の小さな色とで異なる補正処理(非線形処理)を行うようにしたため、面積効果を考慮した色差空間の補正が可能となり、カラーマネージメントに起因する極端に色が濃くなる現象や、色の階調が少なくなる現象など不自然な印象を与える色の発生を防止することができる。従って、本発明によれば、信号帯域の制限や表示デバイスの性能などを補うために色差信号を補正することが必要不可欠なテレビジョン受像機等に適用して極めて効果的である。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる色信号補正装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図に示すように、本実施の形態の色信号補正装置は、入力端子100から補正前の2種類の色差信号(R−Y,B−Y)が入力され、1フレーム分ずつ蓄積するフレームメモリ101と、その1フレーム分のデータのうち規定領域内にある空間上での分布密度を検出する色差分布密度検出器102と、その色差分布密度の密領域と疎領域を特定する疎密領域検出器103と、特定された密領域の色相と彩度の極座標情報から、非線形処理するR−YとB−Yとによって構成される2次元空間上の第1の補正領域を求める密領域補正器104と、特定された疎領域の色相と彩度の極座標情報から、非線形処理するR−YとB−Yとによって構成される2次元空間上の第2の補正領域を求める疎領域補正器105と、密領域補正器104と疎領域補正器105からそれぞれ出力されるR−YとB−Yのデータ値の平均値を求めて、出力端子107から補正後の2つの色差信号として出力する平均値処理器106とから構成される。
次に、本実施の形態の動作について、図2〜図6を併せ参照して説明する。入力端子100から入力された補正前の2種類の色差信号(R−Y)及び(B−Y)は、フレームメモリ101に1フレーム分のデータが蓄積された後、その1フレーム分のデータが読み出されて色差分布密度検出器102に供給され、ここで色差信号(R−Y)及び(B−Y)の一方を第1の軸とし、他方を第1の軸に直交する第2の軸とする直交色空間を構成し、1フレームの画像の規定領域内に存在する画素の密度分布が求められる(図2のステップS201)。
ここで、規定領域とは、図3の画面300をフレームメモリに蓄積されている1フレーム分の画像領域としたときに、撮影したカメラや伝送フォーマットの制限から周辺の領域に無効なデータが含まれていることがあるため、実際の画面領域よりも僅かに小さく設定された破線で示す領域301のことである。規定領域301内に存在する画素のデータは有効データとして装置で利用される。
次に、図1の色差分布密度検出器102での処理について説明する。色差信号(R−Y)及び(B−Y)の一方を第1の軸とし、他方を第1の軸に直交する第2の軸とする直交色空間でそれぞれの軸を16等分に区切る。この結果、直交色空間は256個の升目で区切られることになる。フレームメモリ101から読み出された画素毎のデータは、規定領域内のデータ全てについてどの升目に属するかが求められ、升目毎に属する画素数をカウントして2次元のヒストグラムを作成する。この2次元のヒストグラムの一例を図4に示す。
色差信号(R−Y)及び(B−Y)は、それぞれ正負の値をとる符号付データであるので、図4に示すように、原点は中央にあり高さ方向が各升目に属する画素数を表わしている。ただし、図4は各線分の交点が各ブロックの度数を表しているので、この図では交点が256個ある。以上で色差分布密度検出器102での処理が終了する。なお、本実施の形態では各軸を16等分する方法で説明したが、分割数や分割間隔などは様々な形態が考えられ分割方法を限定するものではない。
次に、図2のステップS201で求められた密度分布から、密度の集中している密領域と集中の少ない疎領域を特定し、その特定した密領域と疎領域の各中心点の色相と彩度を求める(図2のステップS202)。ここで、疎領域とは、データは存在するが密度の少ない領域のことであり、データの存在しない領域は除外する。なぜならば、データの存在しない領域に補正を加えても意味がないからである。
図2のステップS202に対応して、図1の疎密領域検出器103は、色差分布密度検出器102から入力されるヒストグラムデータから密領域と疎領域を特定し、それぞれの中心点の色相と彩度を求める。すなわち、疎密領域検出器103では、はじめに2次元ヒストグラムの分布を基に2次元空間を領域分割する。領域分割の方法としては既知の様々な方法が利用可能であるが、本実施の形態ではk−means法を利用する。k−means法の詳細については公知文献(河口至商著、「多変量解析入門II」(ISBN4−627−00460−5)の41〜43頁)に記載されており、また本発明の要旨ではないのでその詳細な説明は省略する。
本実施の形態の場合には、2次元のヒストグラムを求めるために作成した各軸を16等分した256個の点が各サンプルの取り得る範囲であり、ヒストグラムの度数が個体数に対応する。一例として、図5の概念図で示すように分布500、501、502が求められる。ここで、k−means法により求められた平均が中心点であり、各中心点間の距離の1/2が領域となる。この領域内に含まれるデータ数の大小が疎密に対応することになる。
図5では、(密)領域500>領域501>領域502(疎)の順番になる。従って、密領域として領域500が、疎領域として領域502が求められる。さらに、図6の中心点600を図5の密領域500の中心点とするとき、中心点600と軸B−Yとのなす角602を密領域の色相とし、原点からの距離601を密領域の彩度として求める。また、図6の中心点603を図5の疎領域502の中心点とするとき、中心点603と軸B−Yとのなす角605を疎領域の色相とし、原点からの距離604を疎領域の彩度として求める。それぞれ求められた色相と彩度が図1の疎密領域検出器103から出力される。
次に、図1の密領域補正器104で密領域の色相を非線形処理する(図2のステップS203)。すなわち、図1の密領域補正器104は、疎密領域検出器103から出力される密領域の色相(角度)と彩度(原点距離)の極座標情報から、非線形処理する色差信号R−YとB−Yとによって構成される2次元色空間上の第1の補正領域を求める。この第1の補正領域は、2次元色空間上で密領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする予め定めた角度範囲の領域である。
密領域補正器104は、フレームメモリ101にも接続されており、色差信号R−YとB−Yのデータが順次入力される。密領域補正器104は、順次入力される色差信号R−YとB−Yのデータが、前記第1の補正領域内のデータであれば予め定めた所定の非線形処理をして出力し、入力されたデータが前記第1の補正領域外のデータであれば、何も処理することなくそのまま出力する。
ステップS203の処理と同時に、図1の疎領域補正器105で疎領域の色相を非線形処理する(図2のステップS204)。すなわち、図1の疎領域補正器105は、疎密領域検出器103から出力される疎領域の色相(角度)と彩度(原点距離)の極座標情報から、非線形処理する色差信号R−YとB−Yとによって構成される2次元色空間上の第2の補正領域を求める。この第2の補正領域は、2次元色空間上で疎領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする予め定めた角度範囲の領域である。
疎領域補正器105は、フレームメモリ101にも接続されており、色差信号R−YとB−Yのデータが順次入力される。疎領域補正器105は、順次入力される色差信号R−YとB−Yのデータが前記第2の補正領域内のデータであれば、予め定めた所定の非線形処理をして出力し、入力されたデータが前記第2の補正領域外のデータであれば、何も処理することなくそのまま出力する。
最後に、図1の平均値処理器106により密領域補正器104と疎領域補正器105からそれぞれ出力される色差信号R−YとB−Yのデータ値の平均値を、同じ種類の色差信号の間で、対応する画素単位で求めて、出力端子107から補正後の色差信号R−Y、B−Yとして出力する(図2のステップS205)。
このように、本実施の形態によれば、輝度や色の分布によって印象が大きく左右される記憶色に対して、頻度分布の多い密領域、すなわち面積の大きい色と、頻度の少ない疎領域、すなわち面積の小さな色とで異なる補正処理(非線形処理)を行うようにしたため、面積効果を考慮した色差空間の補正が可能となり、カラーマネージメントに起因する極端に色が濃くなる現象や、色の階調が少なくなる現象など不自然な印象を与える色の発生を防止することが可能となる。
なお、本実施の形態では、2次元色空間において3つの領域の中から密領域と疎領域をそれぞれ一箇所としたが、実際の自然画像では更に多くの領域に分割されることが多く、密度の高い領域の上位数箇所を密領域とし、密度の低い領域の下位数箇所を疎領域としてそれぞれ複数個設定し、それぞれから求められた補正データの平均値を最終補正データとして出力する構成も容易に考えられる。また、輝度信号と色差信号からR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色信号に変換した際の飽和を考慮して輝度信号を調整することも考えられる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の色差信号補正装置は、図1の密領域補正器104と疎領域補正器105の内部での処理方法が第1の実施の形態と異なるだけで、ブロック図は図1と同様となるため説明を省略し、本実施の形態特有の動作について図7〜図9を併せ参照して説明する。
図7は本発明になる色差信号補正装置の第2の実施の形態の動作説明用フローチャートを示す。同図中、図2と同じ処理ステップには同じ符号を付し、その説明を省略する。図7において、ステップS202に続いて、ステップS703ではステップS202で求められた密領域の中心点を表す色相(角度)と彩度(原点距離)で構成される極座標上で、中心点の色相を中心に色相の拡大を行う。ここで、色相の拡大を図8を用いて説明する。
図8の中心点600は、図6の密領域の中心点600と同一であり、破線で示される補正領域境界線800と補正領域境界線801に挟まれる角度の近傍領域を補正領域として定義する。図1の密領域補正器104は、この近傍領域外のデータが図1のフレームメモリ101から入力された場合には、何も処理をせずにそのまま出力する。また、密領域補正器104は、近傍領域内のデータが入力された場合は、中心点600から遠ざかる方向802又は方向803へ極座標の角度を補正した色差信号R−YとB−Yを出力する。
すなわち、面積効果によれば、面積の大きい部分では彩度を高く感じると共に色の純度に敏感となる。従って、面積が大きいと見做すことのできる図8の密領域の中心点600の近傍では、中心点600から遠ざかる方向へ色相を制御することにより、色彩数の豊富な印象を与えることが可能となる。
一方、上記の密領域補正器104による処理と同時に、ステップS202で求められた疎領域の中心点を表す色相(角度)と彩度(原点距離)とで構成される極座標上で、疎領域の中心点の色相を中心に色相の圧縮と高彩度化の操作を行う(図7のステップS704)。
ここで、色相の圧縮と高彩度化を図9を用いて説明する。図9の中心点603は、図6の疎領域の中心点603と同一であり、破線で示される補正領域境界線900と補正領域境界線901に挟まれる角度の近傍領域を補正領域として定義する。疎領域補正処理器105は、この近傍領域外のデータが図1のフレームメモリ101から入力された場合には、何も処理をせずにそのまま出力する。
また、疎領域補正処理器105は、近傍領域内のデータがフレームメモリ101から入力された場合には、中心点603に近付く方向902、又は方向903へ極座標の角度を補正すると共に、方向904へ極座標の原点距離を遠ざける処理を施した色差信号R−YとB−Yを出力する。
すなわち、面積の小さい部分では彩度を低く感じると共に、色の純度に鈍感となる。このため、面積が小さいと見做すことのできる図9の疎領域の中心点603の近傍では、中心点603に近付ける方向902又は903へ色相を制御すると共に、原点から方向904へ遠ざけることにより、彩度を高め、鮮やかな色彩の印象を与えることが可能となる。
なお、以上の説明における極座標処理の詳細は、本出願人による特許第3620529号公報で開示されているので省略する。
次に、図7のステップS703及びステップ704により補正された色差信号は、前述のステップS203により、平均値処理器106で平均値を求められ補正後の色差信号として出力される。
このように、本実施の形態も、輝度や色の分布によって印象が大きく左右される記憶色に対して、頻度分布の多い密領域、すなわち面積の大きい色と、頻度の少ない疎領域、すなわち面積の小さな色とで異なる補正処理(非線形処理)を行うようにしたため、面積効果を考慮した色差空間の補正が可能となり、カラーマネージメントに起因する極端に色が濃くなる現象や、色の階調が少なくなる現象など不自然な印象を与える色の発生を防止することが可能となる。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、図2又は図7のフローチャートに従ってその各ステップを順次にコンピュータに実行させる色差信号補正用のプログラムも含むものである。上記の色差信号補正用プログラムは、記録媒体から再生されてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して配信されてコンピュータに取り込まれるようにしてもよい。
本発明の色差信号補正装置の一実施の形態のブロック図である。 本発明装置の第1の実施の形態の動作説明用フローチャートである。 画面の有効領域を説明する図である。 2次元のヒストグラムの一例を説明する図である。 密度分布の一例を説明する図である。 図2における疎領域、密領域の各色相と彩度の検出動作について、2次元色空間の極座標表現で説明する図である。 本発明装置の第2の実施の形態の動作説明用フローチャートである。 図7の密領域の非線形処理を説明する図である。 図7の疎領域の非線形処理を説明する図である。
符号の説明
100 入力端子
101 フレームメモリ
102 色差分布密度検出器
103 疎密領域検出器
104 密領域補正器
105 疎領域補正器
106 平均値処理器
107 出力端子
500,501,502 色差分布領域
600 密領域中心点
603 疎領域中心点
601,604 原点距離
602,605 極座標角
800,801 補正領域境界線
802,803 補正方向角
900,901 補正領域境界線
902,903 補正方向角
903 補正方向原点距離



Claims (2)

  1. カラー映像信号を輝度信号と共に構成する2種類の色差信号を補正する色差信号補正装置において、
    前記2種類の色差信号の一方を第1の軸とし、他方を前記第1の軸に直交する第2の軸とする直交色空間上で、前記カラー映像信号の1フレームの画像の予め定めた規定領域内に存在する画素が持つ補正対象の前記2種類の色差信号の頻度分布を求める色差頻度分布検出手段と、
    前記色差信号の頻度分布の疎密の比率から、相対的に頻度の集中している密領域と、頻度が少ない疎領域とを特定し、前記直交色空間上の前記密領域の中心点と前記疎領域の中心点のそれぞれについて、前記直交色空間の原点からの距離で定まる彩度を求めると共に、前記第1の軸となす角度から色相を求める疎密領域検出手段と、
    前記色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の前記2種類の色差信号のうち、前記直交色空間上の前記密領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第1の補正領域内の2種類の色差信号に対して、非線形処理を施す第1の補正手段と、
    前記色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の前記2種類の色差信号のうち、前記直交色空間上の前記疎領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第2の補正領域内の2種類の色差信号に対して、非線形処理を施す第2の補正手段と、
    前記第1の補正手段から出力される前記2種類の色差信号と前記第2の補正手段から出力される前記2種類の色差信号との平均値を、同じ種類の色差信号の間で画素単位で求めて補正色差信号として出力する平均値処理手段と
    を具備することを特徴とする色差信号補正装置。
  2. カラー映像信号を輝度信号と共に構成する2種類の色差信号を補正する色差信号補正装置において、
    前記2種類の色差信号の一方を第1の軸とし、他方を前記第1の軸に直交する第2の軸とする直交色空間上で、前記カラー映像信号の1フレームの画像の予め定めた規定領域内に存在する画素が持つ補正対象の前記2種類の色差信号の頻度分布を求める色差頻度分布検出手段と、
    前記色差信号の頻度分布の疎密の比率から、相対的に頻度の集中している密領域と、頻度が少ない疎領域とを特定し、前記直交色空間上の前記密領域の中心点と前記疎領域の中心点のそれぞれについて、前記直交色空間の原点からの距離で定まる彩度を求めると共に、前記第1の軸となす角度から色相を求める疎密領域検出手段と、
    前記色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の前記2種類の色差信号のうち、前記直交色空間上の前記密領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第1の補正領域内の極座標で表される2種類の色差信号に対して、該第1の補正領域の中心角から遠ざかる方向に角度の非線形処理を施す第1の補正手段と、
    前記色差頻度分布検出手段に入力される補正対象の前記2種類の色差信号のうち、前記直交色空間上の前記疎領域の中心点の色相を示す角度を中心角とする、予め定めた角度範囲の第2の補正領域内の極座標で表される2種類の色差信号に対して、該第2の補正領域の中心角に近づく方向に、かつ、原点からの距離が大きくなる方向に非線形処理を施す第2の補正手段と、
    前記第1の補正手段から出力される前記2種類の色差信号と前記第2の補正手段から出力される前記2種類の色差信号との平均値を、同じ種類の色差信号の間で画素単位で求めて補正色差信号として出力する平均値処理手段と
    を具備することを特徴とする色差信号補正装置。
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