JP2007219323A - 光パルス列発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成が簡単、容易にして、かつ、小型化が可能で、狭いパルス幅を有する光パルス列を形成することができる光パルス列発生装置を提供する。
【解決手段】パルス光の信号光を用いるのでなく連続光(CW光)を用い、かつ、非線形光学効果を発生させる手段として、3次の非線形感受率の大きい半導体光増幅器(SOA)16を用いて四光波混合によって位相共役光を発生させ、元の2つの光源からの光と共に周波数コムを形成する光パルス列発生装置1で、元の信号と位相共役光は同じ周波数間隔で並んでいるので、ビートによって光パルス列を発生させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光パルス列発生装置に関する。更に、詳細には、光信号処理による光通信システム、マイクロ波/ミリ波通信、光プローブに用いられる光周波数コムを形成する光パルス列発生装置に関する。
近年、超高速大容量の情報伝送が必要になり、時分割多重通信方式(TDM)と波長分割多重通信方式(WDM)による光通信網の研究が活発に進んでいる。とくに、波長分割多重通信方式では、光波を波長によって分離し、多重化していることから高速通信を実現することができる。とくに、これらの波長分割多重通信方式による光パルス列の発生方法の技術が開発されている。
例えば、図6には、光パルス列の発生を説明するための模式図である。図6に示す光パルス列の発生は、それぞれ(1)変調方式、(2)モードロック方式、(3)周波数ビート方式がある。図6(1)に示す変調方式には、連続(CW)信号を直接、あるいは外部変調器を用いて光をオンオフすることによって光パルス列を作る方法である。図6(1)上部に示すように、交流を印加して、その周波数に応じたレーザ光を発光させる方式がある。また、同じ変調方式であっても、図6(1)下部に示すように、一定の強度を有するレーザ光を発光させ、交流を印加した変調器で光パルスを発光させる方式がある。
また、図6(2)に示すモードロック方式では、図6(2)上部に示すように、レーザ光が持つ複数のモードの位相をある時間で一致させることによって光パルス列を発生させる。また、図6(2)下部に示すように、半導体レーザに過飽和吸収領域を加えることで、コンパクトな素子で高速の光パルス列発生が可能である。
また、図6(3)に示す周波数ビート方式では、周波数の異なる複数の光源を同じ周波数間隔で並べて、そのビートによって光パルス列を発生させる。
特に、(2)モードロック方式と(3)周波数ビート方式とは、1つのレーザ光源の複数のモード、あるいは複数の異なる波長の単一モード光源より光パルス列を発生させる方式である。このような光の作る電場は、以下の式(1)であらわされる。
Figure 2007219323
さらに、このときの平均光出力は、以下の式(2)であらわされる。
Figure 2007219323
図7は、式(1)及び式(2)から導き出される光パルス列を説明するための模式図である。図7(1)は、所定の周波数を有する光を示している。図7(2)から(5)までは、それぞれ2波、3波、4波、5波の場合の光パルス列I(t)の計算結果を示す。なお、光パルス列の周期は1THzとしている。図7(2)では、周波数ωの光、周波数ω+Δωの光におけるそれぞれの強度E、Eとを、同じ強度にして合成した例を示している。図7(3)では、周波数ωの光、周波数ω+Δωの光、周波数ω−Δωの光をそれぞれの強度E、E、E−1とを、強度を2:3:2の割合にして合成した例を示している。図7(4)では、周波数ω−Δωの光、周波数ωの光、周波数ω+Δωの光、周波数ω+2Δωの光とを、それぞれの強度E−1、E、E、Eを、強度を2:3:3:2の割合にして合成した例を示している。図7(5)では、周波数ω−2Δωの光、周波数ω−Δωの光、周波数ωの光、周波数ω+Δωの光、周波数ω+2Δωの光とをそれぞれの強度E−2、E−1、E、E、Eとを、強度を1:2:3:2:1の割合にして合成した例を示している。図7(2)から(5)までで、合成する波の数が増えるほど1つのパルス幅が狭くなってゆくことがわかる。さらに、合成する波数が多くなるにつれてパルス間にノイズが多くなることがわかる。
しかし、上記従来の光パルス列を形成する(1)変調方式では、光パルス列と同じ周波数の信号発生源が必要であるため、システムが複雑になる。(2)モードロック法では、位相整合条件が厳しく、また光パルス列の波長領域や、繰り返し周波数を自由に変えることは難しい。(3)周波数ビート方式では、より1つのパルス幅が狭い光パルス列を生成しようとするとより複数の光源が必要となり、各々の光源の位相調整が難しくなるばかりか、システムの複雑化や消費電力の増大につながるという不具合がある。
そこで、これらの不具合を解消するために、特許文献1では、連続光を変調して側波帯を形成し、高非線形ファイバの四光波混合で周波数コムを形成する光パルス生成装置が開示されている。特許文献2では、2波によるビートパルス列を光ファイバの非線形効果を用いて圧縮する光パルス波形変換器が開示されている。特許文献3では、光パルス光源を周波数推移器で推移させて周波数が掃引されたパルス列を発生させ、四光波混合を用いてその推移幅を広げる周波数掃引光源が開示されている。特許文献4では、光ファイバの非線形効果で光周波数コムを形成する光パルス発生装置が開示されている。特許文献5では、分布増幅型光ファイバを用いて超高速光ソリトンパルスを発生する超高速光ソリトンパルス発生装置が開示されている。
また、特許文献6では、非線形光学媒質に信号光パルスおよび2波長の制御光パルスを入射して、非線形光学効果によってこの2つの制御光パルスと信号光パルスの間に生じた第4および第5の波長を取り出し、一方をタイミング抽出に、他方を時分割分離に用いる光時分割分離回路が開示されている。特許文献7では、第1の光パルス列と第2の光パルス列とを非線形光学媒質に入射して四光波混合させ、新たな位相を有する光パルス列に変換する光パルス列変換方法が開示されている。ともに非線形光学手段に半導体を用いているが、入射させる光がいずれもパルス光を用いている。
特開平10−083004号公報 特開2002−229080号公報 特開平10−148856号公報 特開平07−058388号公報 特開平06−214266号公報 特開平08−152656号公報 特開2000−347227号公報
しかし、いずれの開示技術も、非線形効果を発生する装置として光ファイバーを用いて、2つの光源より周波数コムを形成して光パルス列を生成するが、これらの装置では小型化することが困難であるという問題点がある。また、いずれの開示技術も、非線形効果を発生する装置に入射させる光は、いずれも信号光としてパルス光を用いているため、パルス光にするための手段を必要とし、装置では小型化することが困難であるという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、構成が簡単で、小型化が可能であって、光として連続光を用いて、狭いパルス幅を有する光パルス列を形成することができる光パルス列発生装置を提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴は、少ない光源であって、かつ、パルス光の信号光を用いるのでなく連続光(CW光)を用い、非線形光学効果を発生させる手段として、3次の非線形感受率の大きい半導体光増幅器(SOA)を用いて四光波混合(Four Wave Mixing;FWM)を行うことで位相共役光を発生させ、元の2つの光源からの光と共に周波数コムを形成する光パルス列発生装置である。元の信号と位相共役光は同じ周波数間隔で並んでいるので、ビートによって光パルス列が発生することができる。
本発明は、上記解決するための手段である光パルス列発生装置によって、2つの光源を用いて光源の数以上の光で構成される周波数コムを生成することによって光パルス列を発生させるため、従来例に比較してより簡単で、かつ小型化した構成で、さらに、低い消費電力で狭いパルス幅の光パルス列を形成することができる。
さらに、2つの連続光と半導体光増幅器(SOA)等とを集積して光集積素子にすることで、簡単で、かつ小型化した光パルス列発生装置を得ることができ、狭い幅の光パルス列を有する光周波数コムを容易に生成することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
本発明の光パルス列発生装置は、非線形光学効果のある半導体光増幅器(SOA)に周波数間隔Δωの2つの光、ポンプ光と信号光とを入れて四光波混合(Four Wave Mixing;FWM)によって位相共役光を発生させ、元の2つの光と共に周波数コムを形成する光パルス列発生装置である。元の信号と位相共役光は同じ周波数間隔で並んでいるので、ビートによって光パルス列が発生させることができる。
図1は、本発明の光パルス列発生装置の光パルス列の発生を説明するための図である。
半導体レーザからの連続光を用いて、非線形光学材料としての光半導体増幅器を通して、異なった波長の連続発振半導体レーザ光との四光波混合により新たな波長の位相共役光の光パルスを発生させ、出力にすることにある。
図1に示すように、周波数ωのポンプ光と周波数ω+Δωの信号光とを光結合器(以下、「カプラ」と記す。)で合波して、非線形光学効果のある半導体光増幅器(SOA)に送信する。このポンプ光と信号光ではΔωの差がある。この半導体光増幅器(SOA)は、非線形光学効果発生手段である。非線形光学効果とは、光ファイバ、半導体光増幅器、光学結晶などの非線形光学媒質中へ非線形光学効果が発生するような高強度の信号光を入射するときに発生する現象である。具体的には、異なる複数の周波数の入射光によって、それらのいずれとも異なる結合周波数の光を物質から発生させる。物体内に誘起される分極Pは入射光電場Eを用いて、P=εαEのように書くことができる。つまり、分極PとEは比例関係である。εとαはそれぞれ真空中の誘電率と電気感受率とを表す。しかし、入射光電場Eが非常に大きいとき、つまり、光源に強力な光を用いると、誘起される分極Pは入射光電場Eに対して比例関係からずれてくる。これが非線形光学効果である。このとき、分極Pはべき乗に展開されるため、P=ε・α・E+ε・β・E+ε・γ・E+…のようになる。2項から2次の非線形光学効果、3項から3次の非線形光学効果を表す。本発明では、このなかで、3次の非線形光学効果である4光波混合で、異なる複数の周波数の入射光によって、それらのいずれとも異なる結合周波数の光を物質から発生する現象を利用する。
具体的には、図1に示すように、一定周波数の信号光(ω+Δω)とその信号光からΔωだけ周波数のずれた高強度のポンプ光(ω)とを半導体光増幅器に入射すると、ω+2Δω、ω−ΔωのΔωの整数倍の差を有する位相共役光が発生する。この位相共役光を繰り返し半導体光増幅器に帰還して繰り返し入射することで、ω−2Δω、ω−3Δω、ω+3Δω等の多くの位相共役光を発生させることで、周波数コムを形成することができる。
また、2つの光源としては、いずれも、レーザ光を用いる。レーザ光は、強度を高くすることができ、さらに、半値幅の小さい狭い周波数域を有することで好ましい。とくに、レーザ光源としては、半導体(LD)を用いる。半導体を用いることで、光パルス列発生装置を小さくすることができる。また、光パルス列発生装置を一つの光集積素子にすることができる。
2つの光源からの光としては、信号光、ポンプ光として連続光を用いる。位相共役光は、図1の分極Pに示すように、パルス光より強度が小さくなる。そこで、ポンプ光に連続光を用いることで、信号光にエネルギを付与して信号光の強度を大きくすることができる。同様に、ポンプ光として連続光を用いることで、位相共役光の強度を大きくすることができる。
また、非線形光学効果発生手段として、光半導体増幅器を用いる。例えば、EDFA等のグラスファイバー、酸化物を用いた光半導体増幅器がある。
非線形光学効果発生手段としては、3次非線形光学感受率(γ)が大きいものが好ましいが、光ファイバ増幅器および光半導体増幅器のどちらについてもその利得は波長により異なる。さらに、非線形光学特性の指標となる3次非線形光学感受率と非線形応答速度には、トレードオフの関係にあることが知られている。これらの点で、グラスファイバーよりも光半導体増幅器の方が、非線形応答速度の低下を抑えて、3次非線形光学感受率を大きくすることができることから好ましい。さらに、光半導体増幅器にすることで光パルス列発生装置を小さくすることができる。また、光パルス列発生装置を一つの光集積素子にすることができる。
また、この位相共役光は、図1の分極Pに示すように、信号光、ポンプ光より強度が小さい。また、他の波長の光も発生することからフィルタによって、ノイズを除去した上で位相共役光を増幅させて分極Pを高くする。各光パルスの強度を同一にすることが好ましい。また、この各光パルスの分極Pを揃えるには、光半導体増幅器に入射する前に、信号光、連続光、位相共役光の各波長の分極Pの大きさを一定の比率にしておくことで、発生する周波数コムの分極Pの大きさを揃えることができる。
また、信号光とポンプ光との周波数の差Δωを小さくすることで、テラヘルツ波を発生させることができ、本発明により非常に小型で安定性に優れたテラヘルツ波発生器を得ることが期待される。また、この光パルス列発生装置は、2つの光源を用いて光源の数以上の光で構成される光パルス列を発生させて、周波数コムを形成するため、従来例に比較してより簡単で小型な構成かつ低い消費電力で狭いパルス幅の光パルス列を作ることができる。また、元の信号の位相共役光であるため、1つ1つ独立した光のビートを取る方法より位相調整が容易になる。また、パルスの繰り返し周波数は元の光のいずれか1つの波長を変えることによって簡単に可変できる作用を有している。
図2は、本発明の一実施形態である光パルス列発生装置の構成を示すブロック図である。
レーザ光を発光させる2つの第1、第2の光源11、21にそれぞれに接続して、発光した光を送信する光増幅器12、22とを備えている。この光増幅器として、エルビウムドープファイバ光増幅器(EDFA:Erbium Doped Fiber Amplifier)を用いることができる。また、光増幅器12、22の後に、ノイズを取り除くためのフィルタ13、23、光ファイバを透過する光の偏波方向を一定方向に規定する偏波コントローラ14、24を設ける。このときに用いる光源としては、半導体レーザ(LD)11、21を用いる。この光として連続光であっても、周波数の幅の狭いコヒーレントな光が得られる。この第1、第2の光源11、21からの信号光とパルス光とを光結合器(カプラ)31に入射する。カプラ31は、伝送線路相互を希望の結合度で結合する回路であって、送信機の高周波電力の検出や反射測定などに利用するもので、ここでは、2つの半導体レーザ(LD)からの光を一つにする。さらに、このカプラ31で、光を2つに分岐する。その一つの光を、光半導体増幅器(SOA)16を通して、光半導体増幅器(SOA)16の非線形光学効果(NLO:Nonlinear Optical effect)によって4光波混合させて位相共役光を生成する。位相共役光とともに発生したノイズをフィルタ17で除去した後で、位相共役光等の分極Pの大きさを大きくするために、光増幅器(EDFA)18に入射する。この時、光増幅器(EDFA)18内で発生する自然放出光を除去するために、フィルタ19を通す。
次に、ここでは、分岐したもう1つの光は、発生した位相共役光とカプラ32で合波して、光増幅器(EDFA)33を通して増幅して、アートコリエーター34で出力する光信号を観測した。
図3は、本発明の光パルス列発生装置で発生させた光パルスを示す図で、(1)は160GHzの自己相関波形で、(2)は1THzの自己相関波形である。一定周波数の信号光とその信号光からΔωだけ周波数のずれたポンプ光とを半導体光増幅器16に入射して位相共役光が発生する。これを帰還して繰り返すことで、多数の周波数の異なる光パルス列を得ることができた。位相共役光のみをフィルタで取り出して、分岐した片側から来た2つのレーザ光と合波する。このようにして、周期160GHzから1THzまでのパルスが生成できた。
光源の半導体レーザ11、12の波長は、1つは1550nm、もう一つは、160GHzのときが1551.3nm、1THzのときは1559.1nmである。強度比は、連続光:パルス光の強度比を3:2の割合にした。
図3に示している自己相関波形から明らかなように、周期160GHzの波形を用いてパルス幅を比較すると、4光波混合による位相共役光の導入前は光パルスの半値幅は3.20psecであるが、位相共役光を加えることにより光パルス幅が1.66psecに低減されていることがわかる。同様に、周期1THzの波形を用いて光パルス幅を比較すると、値幅は0.44psecであるが、位相共役光を加えることにより光パルス幅が0.24psecに低減されていることがわかる。連続光を入射した半導体光増幅器によって位相共役光を形成して、合波した光パルスにさらに位相共役光を合波することで、ノイズが少なく、半値幅の狭い光パルス列を有する周波数コムを形成することができた。
さらに、本発明の光パルス列発生装置1を、光源の半導体レーザ、半導体光増幅器を1つの素子に集積させた光集積素子100にする。
図4−1は、本発明の一実施形態である光パルス列発生装置を一つにした光集積素子の構成を示す概略図である。
本発明の光集積素子100には、図4−1に示すように、光源として波長固定レーザ、波長可変レーザ120を設け、さらに、光結合器のカプラとして多モード干渉カプラ(Multi-mode Interference:MMI)、位相共役光を発生させる半導体光増幅器(SOA)が集積されている。この光集積素子100のA−A‘線、B−B’線、C−C‘線の断面を図4−2、図4−3、図4−4に示す。図4−2は、この光集積素子100のA−A‘線の断面を示す概略図である。図4−2には、光源として波長固定レーザ、波長可変レーザの構成を示している。さらに、波長固定レーザ110、波長可変レーザ120を、D−D‘線、E−E’線の断面により図4−5、図4−6に示す。図4−5は、波長固定レーザの構成を示す概略図である。波長固定レーザ110は、図4−2及び図4−5に示すように、n型電極113とp型電極136、コンタクト層116の間に形成されている。n型電極113上に、n型InP基板125、量子井戸層及びその量子井戸層に比較してエネルギ・バンド・ギャップが大きい障壁層で構成された多重量子井戸(multiplequantum wells:MQW)回折格子構造117、発生したレーザ光をリークさせないSCH層を含む多重量子井戸活性層(以下、単に活性層という。)115、p型InPのクラッド層122、p型InGaAsP等のコンタクト層116、SiO2等からなる保護膜121からなっている。また、このMQW回折格子117には、λ/4位相シフト領域118(λは媒質内レーザ発振波長)、λ/4位相シフト入り回折格子が形成された部分には、無ドープInGaAsP等からなるガイド層114を設ける。これらの構造によって、λ/4位相シフトDFB半導体レーザでは安定した単一モード発振を実現させている。
このMQW構造は、活性層として多重量子井戸構造の層数を周期的に変えた構造であって、比較的大きな利得結合係数を確保できる。この多重量子井戸構造にしている場合は、活性層としてGaAsよりも格子定数が小さい材料であるGa0.8 In0.2Asなどを用いる。
図4−6は、波長可変レーザの構成を示す概略図であり、(1)は断面で、(2)平面を示している。図4−6(1)に示すように、n型InP基板上にλ/4位相シフト領域118が入るMQW回折格子117が形成されていて、さらに、活性層115に対応して凹部が形成され、ここにはバンド構造を有するチューニング層119が形成されている。図4−6(2)に示すように、活性層15中を導波される光の電磁場内に形成されており、このため導波される光は、チューニング層119の屈折率の影響を受ける。そこで、チューニング層119にホールを注入することにより、屈折率を変化させて、活性層115が回折格子117とともに形成する共振器の共振器長が変化し、レーザ発振周波数を変化させる。このように、ここで用いる波長可変レーザ120は、無ドープInGaAsP等のガイド層114、SCH層を含む活性層115、p型InP等のクラッド層122、p型InGaAsのコンタクト層116が積層された構造のTDA−DFBレーザ(Tunable Distributed Amplification Dfb Laser Diode)である。TDA−DFBレーザでは、利得を発生する利得導波路が形成されている利得領域と、電流注入などにより導波路の屈折率を変えて発振波長を変化させる波長制御導波路が形成されている波長制御領域とを導波路方向に交互に周期的に並べた構造になっており、かつ、導波路近傍に回折格子が形成されている。波長制御導波路の屈折率を電流注入などによって変化させることにより、高速でかつ連続的に発振波長を変化させることができる。
また、図4−3は、この光集積素子100のB−B‘線の断面を示す概略図で、多モード干渉カプラ(MMI)の構造を示している。多モード干渉カプラ130の層構造は、n型InP基板125上に、SCH層を含むInGaAsP導波路層137、p型InPクラッド層122、p型InGaAsのコンタクト層116が積層されたものである。本発明の光カプラである多モード干渉カプラ130としては、方向性結合器等の各種の光カプラを用いることができるが、分岐特性の制御性の観点から多モード干渉カプラ130が望ましい。なお、この多モード干渉カプラ130は、2対2のカプラに限られるものではない。
また、図4−4は、この光集積素子100のC−C‘線の断面を示す概略図で、光半導体増幅器SOA130の構造を示している。位相共役光を発生させて周波数コムを形成するための光半導体増幅器SOA130は、例えば、n型InP基板125上に、SCH層を含む量子ドット活性層138、p型InPクラッド層122、p型InGaAsのコンタクト層116が積層されたものを用いる。光半導体増幅器SOA130の長さは、位相共役光が2波以上出力されるよう長く取る。pn接合埋め込み構造によって電流と光の閉じ込めを行い、基板とp型コンタクト層に電極を設けて、レーザ光発生、波長チューニング、光半導体増幅器SOA130の利得発生のための電流注入を行う。p型コンタクト層は電流注入に必要な部分のみ残してエッチングで除去し、電極を設ける部分以外はSiO保護層121で覆う。
図5は、本発明の一実施形態である光パルス列発生装置を一つにした光集積素子100の他の構成を示す概略図である。図5では、光半導体増幅器SOA130、140は2つ集積されており、1つの光半導体増幅器SOA130は位相共役光の発生用である。もう1つの光半導体増幅器SOA140は位相共役光発生用SOA130より共振器長も短く、3次の非線形感受率も小さい。この光半導体増幅器SOA140はレーザ光源の光の出力の調整に用いる。
本発明の光パルス列発生装置による光パルス列の発生を説明するための図である。 本発明の一実施形態である光パルス列発生装置の構成を示すブロック図である。 本発明の光パルス列発生装置で発生させた光パルスを示す図で、(1)は160GHzの自己相関波形で、(2)は1THzの自己相関波形である。 本発明の一実施形態である光パルス列発生装置を一つにした光集積素子の構成を示す概略図である。 この光集積素子のA−A‘線の断面を示す概略図である。 この光集積素子のB−B‘線の断面を示す概略図で、多モード干渉カプラ(MMI)部の構造を示している。 この光集積素子のC−C‘線の断面を示す概略図で、光半導体増幅器としてのSOAの構造を示している。 波長固定レーザの構成を示す概略図である。 波長可変レーザの構成を示す概略図であり、(1)は断面で、(2)平面を示している。 本発明の一実施形態である光パルス列発生装置を一つにした光集積素子の他の構成を示す概略図である。 光パルス列の発生を説明するための模式図である。 式(1)及び式(2)から導き出される光パルス列を説明するための模式図である。
符号の説明
1 光パルス列発生装置
11、21 光源
12、18、22、33 光増幅器
13、17、19、23 フィルタ
14、24 偏波コントローラ
16 光半導体増幅器
31、32 光結合器(カプラ)
100 光集積素子
110 固定波長レーザ
120 波長可変レーザ
130、140 カプラ
150、160 光半導体増幅器SOA
111 レーザ光発生電極
112 波長チューニング電極
113 n側電極
114 ガイド層
115 活性層
116 コンタクト層
117 回折格子
121 保護層(SiO
122 n−InP
123 p−InP
131 活性層
132 ガイド層
133 導波路層
134 SOA活性層
135 コンタクト層
136 p側電極

Claims (5)

  1. 2つの光源と、
    該光源の出射光を合波する光結合器と、
    該光結合器の出力側に設けられた非線形光学効果発生手段とを備える光パルス列発生装置において、
    前記光源の光が連続光であって、
    前記光結合器で合波した後で分岐した光を、前記非線形光学効果発生手段を通して光パルス列を形成する
    ことを特徴とする光パルス列発生装置。
  2. 請求項1に記載の光パルス列発生装置において、
    前記非線形光学効果発生手段が、光半導体増幅器である
    ことを特徴とする光パルス列発生装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光パルス列発生装置において、
    前記非線形光学効果発生手段が、四光波混合である
    ことを特徴とする光パルス列発生装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の光パルス列発生装置において、
    前記光パルス列発生装置が、前記光結合器で合波した後で分岐した光の他の光を、前記非線形光学効果発生手段を通して形成した光パルス列ともう一つの光結合器で合波する
    ことを特徴とする光パルス列発生装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の光パルス列発生装置において、
    前記光パルス列発生装置が、周波数コムを形成する
    ことを特徴とする光パルス列発生装置。
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