JP2007219206A - カラーフィルタ製造方法、電荷付与装置、現像装置およびカラーフィルタ製造システム - Google Patents

カラーフィルタ製造方法、電荷付与装置、現像装置およびカラーフィルタ製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】高精度なカラーフィルタを容易に製造する新規な手法を提供する。
【解決手段】フィルタ基材9には主面上を複数の要素領域に仕切るブラックマトリクス81が形成されており、電荷付与装置2では、放電によりイオンを放出するコロナ放電器22とフィルタ基材9のブラックマトリクス81側の主面との間にマスク部23が配置される。そして、一の色に対応する特定要素領域がマスク部23の開口部231と対向する状態とされ、フィルタ基材9、マスク部23およびブラックマトリクス81にそれぞれ基材電位、マスク電位およびブラックマトリクス電位を付与することにより、特定要素領域のみにイオンが付与されて特定要素領域が帯電する。その後、現像装置3のトナー容器31中においてフィルタ基材9上の静電潜像をトナーにて現像することにより、高精度なカラーフィルタを容易に製造することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、フィルタ基材上にトナー画像を形成してカラーフィルタを製造する技術、並びに、フィルタ基材上に電荷を付与する電荷付与装置、および、フィルタ基材上に形成された静電潜像をトナーにて現像する現像装置に関する。
TV装置やコンピュータの表示部に用いられる液晶表示装置には、従来よりカラーフィルタが利用されている。ガラス基板上にカラーフィルタのフィルタ層を形成する手法として、例えば、基板上にフォトリソグラフィ技術を用いて感光性樹脂から形成されたパターンを染色する染色法や、顔料等の色素を分散した感光性樹脂を利用する顔料分散法、基板上に透明導電層(例えば、ITO(Indium-Tin-Oxide:酸化インジウムスズ))のパターンを形成して電着により着色パターンを形成する電着法が知られている。しかしながら、これらの手法では、煩雑なフォトリソグラフィプロセスを伴うことによりフィルタ層の形成に長時間を要してしまうとともに、高価な感光性樹脂を多量に使用する。また、凹版法、凸版法、シルクスクリーン法等によりインクを基板上に直接印刷する印刷法や、吐出口からインクの微小液滴を基板上に吐出するインクジェット法によりフィルタ層を形成することも試みられているが、高精度なカラーフィルタを製造するには適正な特性を有するインクが必要となり、このようなインクは現在開発途上である。
一方、ガラス基板に設けられた透明光導電層を帯電させた後に光を照射して静電潜像を形成し、静電潜像にトナーを付与してカラーフィルタのフィルタ層を形成する電子写真法も知られている(例えば、特許文献1ないし4参照)。電子写真法では、感光性材料の塗布等の煩雑な工程を経ることがないためフォトリソグラフィ技術を伴う手法よりも短時間で、また、廃材がほとんど生じないため低コストで所望のセル形状や配列のフィルタ層を形成することが可能となる。
また、近年、ブラックマトリクスを有するカラーフィルタが主流となりつつある。このようなカラーフィルタでは、例えば、ガラス基板上にスパッタによりクロムの膜を形成し、フォトリソグラフィ技術を用いてクロム膜上に所定のレジストパターンを形成した後に、ウエットエッチングを施すことによりガラス基板上にブラックマトリクスが形成され、その後、ガラス基板上にフィルタ層が形成される。
特開昭48−16529号公報 特開昭56−69604号公報 特開昭56−117210号公報 特開昭63−234203号公報
ところが、上記電子写真法においてフィルタ層を形成する際にも、全てのガラス基板における透明光導電層の形成や、透明光導電層の帯電および露光による静電潜像の形成等の工程が最低限必要となってしまう。したがって、カラーフィルタのフィルタ層のトナー画像をガラス基板上により容易に形成するには、上記電子写真法とは異なる新規な手法が必要となる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ガラス基板上にトナー画像を形成して高精度なカラーフィルタを容易に製造する新規な手法を提供することを目的とし、当該手法に適した電荷付与装置および現像装置を提供することも目的としている。
請求項1に記載の発明は、板状またはフィルム状のフィルタ基材上にトナー画像を形成してカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法であって、a)一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成された絶縁性のフィルタ基材を準備する工程と、b)前記フィルタ基材上の前記複数の要素領域のうち一の色に対応する特定要素領域群を所定の電位に帯電させる、または、前記特定要素領域群以外の要素領域群を所定の電位に帯電させる工程と、c)前記一の色のトナーが分散された液体トナー中において、前記フィルタ基材の前記一の主面を電極部材の主面に対向させつつ平行に配置する工程と、d)前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群との間において前記トナーが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成され、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群以外の要素領域群との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされるように、前記電極部材および前記フィルタ基材の他の主面に前記所定の電位に応じた一の電位および他の電位をそれぞれ付与する工程と、e)前記d)工程により前記特定要素領域群上に付着した前記トナーを前記液体トナー外にて前記フィルタ基材に定着させる工程と、f)前記一の色を他の色に切り換えて、上記b)工程ないし前記e)工程を繰り返す工程とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカラーフィルタ製造方法であって、前記b)工程において、放電によりイオンを放出する放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に導電性または半導電性のマスク部が配置され、前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群である対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部に形成された同形状の開口部と対向する状態で、前記フィルタ基材の前記他の主面、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ基材電位、マスク電位およびブラックマトリクス電位を付与することにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成し、または、電界の大きさを0としつつ、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界を形成して、前記対象要素領域群が帯電する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のカラーフィルタ製造方法であって、前記b)工程において、前記フィルタ基材の前記一の主面の全体を前記所定の電位に帯電させた後、放電によりイオンを放出する放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に導電性または半導電性のマスク部が配置され、前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群である対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部に形成された同形状の開口部と対向する状態で、前記フィルタ基材の前記他の主面、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ基材電位、マスク電位およびブラックマトリクス電位を付与することにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成し、または、電界の大きさを0としつつ、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界を形成して、前記対象要素領域群が除電される。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のカラーフィルタ製造方法であって、前記イオンの極性に対して前記基材電位の極性が逆極性である。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、前記イオンの極性に対して前記ブラックマトリクス電位の極性が同極性である、または、前記ブラックマトリクス電位が接地電位である。
請求項6に記載の発明は、請求項2ないし5のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、前記b)工程が、b1)前記基材電位または前記マスク電位を他の電位に切り換えることにより前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成する工程と、b2)前記マスク部を前記フィルタ基材に対して相対的に移動し、前記マスク部に形成された複数の開口部を前記対象要素領域群に含まれる複数の対象要素領域にそれぞれ対向させる工程と、b3)前記フィルタ基材、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ前記基材電位、前記マスク電位および前記ブラックマトリクス電位を付与して、前記複数の開口部にそれぞれ対向する前記複数の対象要素領域に前記イオンを付与する工程と、b4)他の複数の対象要素領域に前記イオンを付与するために前記b1)工程へと戻る工程とを備える。
請求項7に記載の発明は、請求項2ないし5のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、前記フィルタ基材上において一の方向に並ぶ要素領域列が前記対象要素領域群に含まれ、前記マスクが、拡張開口部として前記開口部を前記一の方向に拡張した開口部を有し、前記b)工程において、前記フィルタ基材、前記マスク部および前記ブラックマトリクスに前記基材電位、前記マスク電位および前記ブラックマトリクス電位をそれぞれ付与しつつ、前記拡張開口部が前記要素領域列に対向する状態で、前記放電部および前記マスク部が前記一の方向に前記フィルタ基材に対して相対的かつ連続的に移動する。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、前記d)工程において、前記フィルタ基材上の前記ブラックマトリクスに補助電位を付与することにより、前記ブラックマトリクスと前記電極部材との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされる。
請求項9に記載の発明は、板状またはフィルム状のフィルタ基材上に電荷を付与する電荷付与装置であって、一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成された絶縁性のフィルタ基材を保持しつつ、前記フィルタ基材の他の主面に基材電位を付与する基材電位付与部と、前記フィルタ基材の前記一の主面側に配置され、放電によりイオンを放出する放電部と、前記放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に配置され、要素領域と同形状の開口部を有する導電性または半導電性のマスク部と、前記マスク部にマスク電位を付与するマスク電位付与部と、前記フィルタ基材の前記ブラックマトリクスにブラックマトリクス電位を付与するブラックマトリクス電位付与部とを備え、前記複数の要素領域のうちの所定の対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部の前記開口部と対向する状態で、前記フィルタ基材、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ前記基材電位、前記マスク電位および前記ブラックマトリクス電位を付与することにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界が形成され、または、電界の大きさが0とされ、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成される。
請求項10に記載の発明は、板状またはフィルム状のフィルタ基材上に形成された静電潜像をトナーにて現像する現像装置であって、溶媒中に一の色のトナーが分散された液体トナーが貯溜されるトナー容器と、一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成されるとともに、前記複数の要素領域のうちの前記一の色に対応する特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群が所定の電位に帯電した絶縁性のフィルタ基材の他の主面に当接する当接面を有し、前記液体トナー中において前記一の主面を電極部材の主面に対向させつつ平行に保持する保持部と、前記電極部材に電極電位を付与する電極電位付与部と、前記保持部の前記当接面上に保持部電位を付与する保持部電位付与部とを備え、前記電極電位、前記保持部電位および前記所定の電位により、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群との間において前記トナーが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成され、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群以外の要素領域群との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされる。
請求項11に記載の発明は、板状またはフィルム状のフィルタ基材上にトナー画像を形成してカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造システムであって、一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成された絶縁性のフィルタ基材上の前記複数の要素領域のうち一の色に対応する特定要素領域群を所定の電位に帯電させる、または、前記特定要素領域群以外の要素領域群を所定の電位に帯電させる電荷付与装置と、前記電荷付与装置により前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群が帯電した前記フィルタ基材上の前記特定要素領域群に前記一の色のトナーを付着させる現像装置と、前記フィルタ基材上に付着したトナーを前記フィルタ基材に定着させる定着装置とを備え、前記電荷付与装置が、前記フィルタ基材を保持しつつ、前記フィルタ基材の他の主面に基材電位を付与する基材電位付与部と、前記フィルタ基材の前記一の主面側に配置され、放電によりイオンを放出する放電部と、前記放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に配置され、要素領域と同形状の開口部を有する導電性または半導電性のマスク部と、前記マスク部にマスク電位を付与するマスク電位付与部と、前記フィルタ基材の前記ブラックマトリクスにブラックマトリクス電位を付与するブラックマトリクス電位付与部と、前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群である対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部の前記開口部と対向する状態で、前記基材電位付与部、前記マスク電位付与部および前記ブラックマトリクス電位付与部における電位の付与を実行させることにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成し、または、電界の大きさを0とし、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界を形成する帯電制御部とを備え、前記現像装置が、溶媒中に前記一の色のトナーが分散された液体トナーが貯溜されるトナー容器と、前記フィルタ基材の前記他の主面に当接する当接面を有し、前記液体トナー中において前記一の主面を電極部材の主面に対向させつつ平行に保持する保持部と、前記電極部材に電極電位を付与する電極電位付与部と、前記保持部の前記当接面上に保持部電位を付与する保持部電位付与部とを備え、前記現像装置において、前記電極電位、前記保持部電位および前記所定の電位により、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群との間において前記トナーが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成され、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群以外の要素領域群との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされる。
請求項1ないし8並びに請求項11の発明では、ブラックマトリクスが形成されたフィルタ基材上の要素領域にトナーを付与して、高精度なカラーフィルタを容易に製造することができる。
また、請求項2の発明では、複数の要素領域のうち対象要素領域群のみを精度よく帯電させることができ、請求項3の発明では、複数の要素領域のうち対象要素領域群以外の要素領域群のみを精度よく帯電させることができる。
また、請求項6の発明では、大型のマスク部を用いることなく対象要素領域群のみにイオンを容易に付与することができ、請求項7の発明では、大型のマスク部を用いることなく対象要素領域群のみにイオンを短時間に付与することができ、請求項8の発明では、より高精度なカラーフィルタを製造することができる。
請求項9の発明では、フィルタ基材のブラックマトリクスを用いて複数の要素領域のうち対象要素領域群のみに精度よくイオンを付与することができ、請求項10の発明では、フィルタ基材上に形成された静電潜像をトナーにて容易に現像することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るカラーフィルタ製造システム1の構成を示す図である。カラーフィルタ製造システム1は、絶縁性を有する透明なガラス基板9上にトナーの画像を形成し、トナー画像をガラス基板9上に定着することにより、液晶表示装置等の平面表示装置用のカラーフィルタを製造するためのものである。実際には、カラーフィルタ製造システム1では、以下に説明する装置(電荷付与装置2、現像装置3、定着装置4並びに第1および第2基板移載機構51,52)の組合せが1つの画像形成ユニット10となっており、カラーフィルタ製造システム1は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のトナーのそれぞれに対して画像形成ユニットを備えている。図1では一の色に対応する画像形成ユニット10のみを図示しており、以下、図1の画像形成ユニット10について説明するが、他の色に対応する画像形成ユニットについても同様の構成となっている。
図1の画像形成ユニット10は、ブラックマトリクスが形成されたガラス基板9(以下、「フィルタ基材9」という。)上に電荷を付与して静電潜像を形成する電荷付与装置2、フィルタ基材9上に形成された静電潜像をトナーにて現像する現像装置3、複数のランプ41からフィルタ基材9に光を照射して加熱することによりトナーをフィルタ基材9上に定着させる定着装置4、電荷付与装置2と現像装置3との間にてフィルタ基材9の受け渡しを行う第1基板移載機構51、並びに、現像装置3と定着装置4との間にてフィルタ基材9の受け渡しを行う第2基板移載機構52を備える。例えば、フィルタ基材9の厚さは0.3〜0.7ミリメートル(mm)であり、ブラックマトリクスは金属にて形成される。
現像装置3は、溶媒中に一の色のトナーが分散された液体トナーが貯溜されるとともに内部にてフィルタ基材9上にトナー画像が形成されるトナー容器31、液体トナーの溶媒のみが貯留されるとともに内部にてトナー画像形成直後のフィルタ基材9上における不要なトナーが除去される洗浄容器32、並びに、トナー容器31および洗浄容器32のそれぞれの内部に後述する処理ユニット11としてフィルタ基材9を配置する基板搬送部33を備える。
基板搬送部33は、フィルタ基材9および後述する電極部材等が組み合わされた処理ユニット11をフィルタ基材9の主面が鉛直方向に沿うように直立させた状態にて把持するユニット把持機構331、ユニット把持機構331を図1中に符号A1を付す矢印にて示す方向に移動(昇降)させてトナー容器31または洗浄容器32に対して処理ユニット11を搬出入するユニット昇降機構332、並びに、ユニット昇降機構332を図1中に符号A2を付す矢印にて示す方向に移動して第1基板移載機構51、トナー容器31、洗浄容器32または第2基板移載機構52の上方へと配置するユニット移動機構333を備える。なお、現像装置3の他の構成要素の詳細については後述する。
定着装置4は、それぞれが所定の方向に伸びる複数のランプ41をこの方向に垂直かつ水平な方向に配列して有し、複数のランプ41の上方には反射板42が設けられる。複数のランプ41の下方には、それぞれが所定の方向に伸びる複数の搬送ローラ43がこの方向に垂直かつ水平な方向に配列されており、一部の搬送ローラ43が回転することにより、第2基板移載機構52により搬送ローラ43上に載置されるフィルタ基材9が第2基板移載機構52から離れる方向に水平に移動する。
第1基板移載機構51は、電荷付与装置2からフィルタ基材9を受け取って他の部材と共に処理ユニット11として組み合わせ、処理ユニット11を直立させる機構を有する。第2基板移載機構52は、基板搬送部33により搬送される処理ユニット11を受け取って処理ユニット11からフィルタ基材9のみを取り出し、主面が水平方向に沿うようにフィルタ基材9を回動させた後、搬送ローラ43上に載置する機構を有する。
図2は電荷付与装置2を示す平面図であり、図3は電荷付与装置2の内部構成を簡略化して示す図である。図3の電荷付与装置2は、一の主面(フィルタ層が形成される面であり、以下、「対象面」という。)上に導電性または半導電性のブラックマトリクス81が形成されたフィルタ基材9を保持しつつフィルタ基材9に所定の電位(以下、「基材電位」という。)を付与する基材電位付与部21(後述するように、基材電位付与部21は基材電位とは異なる電位をフィルタ基材9に付与する場合もある。)、基材電位付与部21により保持されるフィルタ基材9の対象面側に配置されるとともに放電によりイオンを放出するコロナ放電器22、コロナ放電器22とフィルタ基材9の対象面との間に配置される導電性または半導電性のマスク部23、電圧源241を有するとともにマスク部23に所定の電位(以下、「マスク電位」という。)を付与するマスク電位付与部24、電圧源251を有するとともにフィルタ基材9上のブラックマトリクス81に所定の電位(以下、「BM電位」という。)を付与するブラックマトリクス電位付与部(以下、「BM電位付与部」という。)25、並びに、基材電位付与部21、コロナ放電器22、マスク電位付与部24、BM電位付与部25および後述の移動機構26に接続されるとともにこれらの構成を制御する帯電制御部20を備える。
基材電位付与部21は、電圧源211が接続された導電性のステージ212を有する。フィルタ基材9は対象面とは反対側の主面(以下、「裏面」という。)をステージ212の表面に当接させつつステージ212上に載置され、電圧源211により基材電位がフィルタ基材9の裏面に付与される。
図2および図3に示すように、コロナ放電器22は、Y方向に伸びる放電ワイヤ221、および、放電ワイヤ221のフィルタ基材9とは反対側を覆うカバー222を有し、放電ワイヤ221とカバー222との間に電圧源223により所定の電位差が形成される(電圧が付与される)ことにより、コロナ放電器22からイオンが放出される。図2に示すように、Y方向に関してコロナ放電器22およびマスク部23はほぼ同じ長さとなっており、コロナ放電器22およびマスク部23の両端のそれぞれは絶縁性の支持部263により支持される。一方の支持部263はガイドレール264に沿ってX方向に滑らかに移動可能とされ、他方の支持部263にはボールネジ機構261およびモータ262を有する移動機構26が接続され、移動機構26によりコロナ放電器22およびマスク部23が一体的にX方向に移動する。以下、コロナ放電器22およびマスク部23をコロナユニットとも総称する。
図4はステージ212上のフィルタ基材9のブラックマトリクス81を示す図である。図4に示すように、ブラックマトリクス81はフィルタ基材9の対象面上にて格子状に形成されており、ブラックマトリクス81によりフィルタ基材9の対象面が2次元に配列された複数の要素領域821に仕切られる。図4のフィルタ基材9では、複数の要素領域821のX方向のピッチはP1とされ、Y方向のピッチはP2とされる。ブラックマトリクス81は、矩形状の領域となっている当接部811を有するとともに、全体が連続したパターンとされ、フィルタ基材9上へのイオンの付与時において、BM電位付与部25の端子部252(図3参照)が当接部811に接続されることにより、ブラックマトリクス81の全体にBM電位が容易に付与される。フィルタ基材9では、Y方向に並ぶ複数の要素領域821を要素領域列822として、最も(−X)側の要素領域列822aから(+X)方向に3個置きに並ぶ複数の要素領域列822が例えばRの色に対応し(例えば、要素領域列822aの(+X)側に隣接するRの要素領域列は、図4中の符号822bを付すものとなる。)、Rの色の複数の要素領域列822の(+X)側にそれぞれ隣接する複数の要素領域列822がGの色に対応し、Gの色の複数の要素領域列822の(+X)側にそれぞれ隣接する複数の要素領域列822がBの色に対応する。なお、フィルタ基材9上には、対象面上の四隅のそれぞれに所定のアライメントパターン812が形成されている。
図2の電荷付与装置2において、マスク部23にはそれぞれがフィルタ基材9上の要素領域821と同形状の複数の開口部231(図2中にて破線の矩形にて示す。)が配列形成されている。正確には、マスク部23では、Y方向に並ぶ開口部231を開口部列232として、複数の(図2では、2つの)開口部列232がX方向に並んでおり、開口部列232において開口部231のY方向のピッチは、フィルタ基材9上における要素領域821のY方向のピッチP2と同じとされ(図4参照)、互いに隣接する2つの開口部列232の間の中心間距離は、フィルタ基材9上における要素領域821のX方向のピッチP1の3倍とされる。
ここで、図2の電荷付与装置2がフィルタ基材9上に電荷を付与する基本動作について説明する。図5.Aないし図5.Dは、電荷付与装置2におけるフィルタ基材9上への電荷の付与の基本動作を説明するための図であり、上段に電荷付与装置2の簡略化した構成を示している。図5.Aないし図5.Dの上段ではマスク部23の開口部231を1つのみ図示し、電圧源223、211、マスク電位付与部24およびBM電位付与部25を回路記号にて示している(後述する図9、図15.Aないし図15.D、図17並びに図18において同様。)。また、図5.Aないし図5.Dの下段では、フィルタ基材9の対象面上においてこの開口部231に対向する領域近傍のX方向の各位置における帯電電位を示している。電荷付与の基本動作に関する以下の説明では、開口部231に対向する要素領域821Aを注目要素領域821Aと呼ぶ。
電荷付与装置2では、放電ワイヤ221とカバー222との間に電圧源223により所定の電圧が付与されることにより、コロナ放電器22の放電ワイヤ221から正のイオンが放出される。なお、図5.Aないし図5.Dの上段では放電ワイヤ221からのイオンの軌跡を破線の矢印にて抽象的に示している(後述の図15.Aないし図15.Dにおいて同様)。このとき、ステージ212を介してフィルタ基材9に対してマスク部23のマスク電位よりも高い電位(ただし、基材電位とは異なる電位となっている。)が付与されることにより、フィルタ基材9からマスク部23へと向かう電界が形成され、図5.Aの上段に示すように、カバー222外へと放出されたほとんどのイオンは、マスク部23へと引き寄せられる。
続いて、図5.Bの上段に示すように、電圧源211によりステージ212に対してマスク電位よりも低い基材電位が付与されると、マスク部23からフィルタ基材9へと向かう電界が形成され、放電ワイヤ221からのイオンがマスク部23の開口部231を通過してフィルタ基材9側に引き寄せられ、フィルタ基材9上の注目要素領域821Aが帯電し始める。注目要素領域821Aの帯電開始直後では、通常、図5.Bの下段に示すように放電ワイヤ221の真下の位置にて帯電電位が最も高くなる。なお、図5.Bないし図5.Dの上段では、フィルタ基材9上の帯電状態を内部に「+」を付す丸の集合にて抽象的に表現している(図15.Bないし図15.Dにおいて同様)。
このとき、BM電位付与部25によりマスク部23のマスク電位よりも高いBM電位がブラックマトリクス81に付与され、ブラックマトリクス81からマスク部23へと向かう電界が形成されていることにより、フィルタ基材9上において開口部231に対向する注目要素領域821Aよりも外側の領域(すなわち、注目要素領域821Aの周囲を囲むブラックマトリクス81の部位から外側の領域)にイオンが付与されてブラックマトリクス81および注目要素領域821Aに隣接する他の要素領域821が帯電することが防止される。なお、この場合に、マスク電位とBM電位との差を0として、マスク部23とブラックマトリクス81との間において電界の大きさを0とすることにより、注目要素領域821Aよりも外側の領域が帯電することが防止されてもよい。ただし、注目要素領域821Aよりも外側の領域の帯電を確実に防止するには、マスク部23とブラックマトリクス81との間においてイオンがマスク部23へと向かう電界を形成する、または、電界の大きさを0としつつ、コロナ放電器22から放出されるイオンの極性に対してBM電位の極性が同極性とされる、または、BM電位が接地電位とされることが好ましい。
電荷付与装置2では、コロナ放電器22からのイオンの放出、および、基材電位付与部21、マスク電位付与部24およびBM電位付与部25によるフィルタ基材9、マスク部23およびブラックマトリクス81への電位の付与が継続され、図5.Cの下段に示すようにフィルタ基材9上の注目要素領域821Aの帯電電位がさらに増大する。実際には、フィルタ基材9上の注目要素領域821Aの帯電電位が高くなるに従って、フィルタ基材9とマスク部23との間に形成される電界の状態が変化し、フィルタ基材9上の注目要素領域821Aとマスク部23との間におけるマスク部23からフィルタ基材9へと向かう電界は小さくなるが、既述のように、ブラックマトリクス81からマスク部23へと向かう電界が形成されていることにより他の要素領域821が帯電することはない。また、仮に、ブラックマトリクス81にイオンが到達した場合であっても、イオンの電荷は導電性のブラックマトリクス81を介してBM電位付与部25にて除去されるため、ブラックマトリクス81とマスク部23との間に形成される電界の向きおよび大きさが変化することもない。
そして、フィルタ基材9上の注目要素領域821Aの各位置がマスク部23のマスク電位とほぼ同じ電位まで帯電すると、当該位置とマスク部23との間において電界の大きさが0となる。したがって、図5.Dの上段に示すように、放電ワイヤ221からのイオンのほとんどが、放電ワイヤ221との距離が近いマスク部23へと向かうこととなり、注目要素領域821Aの帯電電位が飽和して、注目要素領域821Aの帯電が完了する。その結果、図5.Dの下段に示すように、注目要素領域821Aに隣接する他の要素領域821が帯電することなく、注目要素領域821Aの全体がほぼ均一な電位にて帯電することとなる。
実際には、図2の電荷付与装置2では、マスク部23に複数の開口部231が形成されているが、図5.Aないし図5.Dにおける開口部231を介した注目要素領域821Aへの電荷の付与は、図2の電荷付与装置2における複数の開口部231のそれぞれにおいても同様であるため、図2の電荷付与装置2においても、マスク部23の複数の開口部231にそれぞれ対向する複数の要素領域821の全体をほぼ均一に帯電させることが可能となる。
図6は、現像装置3におけるフィルタ基材9上へのトナー画像の形成時のトナー容器31の内部を他の構成と共に示す図である。
図6に示すように、トナー容器31の下部には供給管311が設けられ、供給管311はポンプ312を介して液体トナータンク313に接続される。液体トナータンク313には、溶媒(例えば、アイソパー(登録商標))中に一の色のトナー(トナー粒子)が分散された液体トナーが貯溜されており、ポンプ312を駆動することにより液体トナータンク313からトナー容器31内に液体トナーが供給され、トナー容器31にて一定量の液体トナーが貯溜される。トナー容器31の下部にはポンプ315に接続される排出管314も設けられており、必要に応じてポンプ315によりトナー容器31内の液体トナーが図示省略のフィルタを介して液体トナータンク313に戻される。
現像時においてトナー容器31内の液体トナー中には、それぞれが複数の微小な吸引穴を一の主面(以下、「吸着面」という。)に有する2つの吸着板34,35が、所定の間隔にて互いに吸着面を対向させつつ平行に、かつ、直立した状態で配置される。各吸着板34,35の複数の吸引穴には外部のポンプ341,351が接続され、吸着面は例えば50マイクロメートル(μm)以内の平面精度とされる。後述するように吸着板34は電極部材342を保持するものであり、吸着板35はフィルタ基材9を保持するものであるため、以下、吸着板34を電極保持部34と呼び、吸着板35を基材保持部35と呼ぶ。
電極保持部34は電気絶縁材料にて形成され、その吸着面には板状の電極部材342の一の主面が当接し、電極部材342が吸引吸着により保持される。電極部材342には電圧源361を有する電極電位付与部36が接続され、電極部材342に所定の電位(以下、「電極電位」という。)が付与される。
基材保持部35は導電性または半導電性材料にて形成され、その吸着面(以下、「当接面」という。)にはフィルタ基材9のブラックマトリクス81とは反対側の主面(すなわち、裏面)が当接し、フィルタ基材9が吸引吸着により保持される。基材保持部35には電圧源371を有する保持部電位付与部37が接続され、基材保持部35の当接面上に所定の電位(以下、「保持部電位」という。)が均一に付与されることにより、フィルタ基材9の裏面に保持部電位が付与される。また、フィルタ基材9のブラックマトリクス81の当接部811(図4参照)には電圧源381を有する補助電位付与部38が、導電性ゴム等にて形成される端子部を介して接続され、ブラックマトリクス81の全体に所定の電位(以下、「補助電位」という。)が均一に付与される。トナー容器31内では、電極部材342およびフィルタ基材9が電極保持部34および基材保持部35にそれぞれ保持されることにより、フィルタ基材9のブラックマトリクス81が形成された対象面が電極部材342の電極保持部34とは反対側の主面に対向しつつ、液体トナー中にてフィルタ基材9と電極部材342とが互いに平行に配置されることとなる。
実際には、図6の電極保持部34および基材保持部35の間において上部および下部のそれぞれには、絶縁性を有するスペーサ391が設けられ、電極保持部34および基材保持部35にそれぞれ保持される電極部材342およびフィルタ基材9の間の間隔が、例えば300μmにて一定に保たれている(図6では、電極部材342およびフィルタ基材9の間の間隔を大きく図示している。)。また、フィルタ基材9、電極部材342、電極保持部34および基材保持部35および2つのスペーサ391は処理ユニット11として一体的に組み合わされており、処理ユニット11はユニット把持機構331により把持されてトナー容器31の上方から支持される。
処理ユニット11が内部に配置された状態における図1の洗浄容器32も、液体トナーの溶媒のみが貯溜される点を除き、図6と同様の構成とされ(後述の図12参照)、後述するフィルタ基材9の洗浄時では、処理ユニットが電極電位付与部36、保持部電位付与部37および補助電位付与部38に接続された状態において、基板搬送部33により洗浄容器32内の溶媒中に浸漬される。
次に、カラーフィルタ製造システム1がカラーフィルタを製造する処理について図7を参照しつつ説明を行う。図1のカラーフィルタ製造システム1では、まず、ブラックマトリクス81が形成されたフィルタ基材9が準備される(ステップS11)。フィルタ基材9上のブラックマトリクス81は、例えばスパッタにより対象面上にクロムが成膜され、フォトリソグラフィ技術を用いてクロム膜上に所定のレジストパターンを形成した後に、ウエットエッチングを施すことにより形成される。
続いて、フィルタ基材9が外部の搬送装置により電荷付与装置2内へと搬送され、フィルタ基材9上のアライメントパターン812を利用しつつフィルタ基材9がステージ212上の所定位置に載置される。そして、フィルタ基材9上において、Rの色に対応する要素領域列822(すなわち、3個置きに存在する複数の要素領域列822)に含まれる複数の要素領域821に電荷が付与される(ステップS12)。
ここで、後述するように、図7のカラーフィルタを製造する処理では、フィルタ基材9上においてRの色に対応する複数の要素領域821にRのトナーを付着(および定着)させる処理(ステップS12〜S16)が行われ、その後、同様にステップS12〜S16の処理を繰り返すことにより、他の色(GおよびB)に対応する複数の要素領域821に当該色のトナーが付着する。以下の説明では、現在のステップS12〜S16の処理においてトナーを付着させる予定の要素領域を特定要素領域と呼ぶ。なお、図7中のステップS12では、後述する第2の実施の形態にて行われる動作をカッコ書きにて記載している。
図8は、電荷付与装置2がフィルタ基材9上に電荷を付与する動作の流れを示す図であり、図7中のステップS12にて行われる動作を示している。なお、図8中のステップS20は後述の第2の実施の形態にて行われる処理である。また、図9は電荷付与装置2がフィルタ基材9上に電荷を付与する動作を説明するための図である。図9ではマスク電位付与部24およびBM電位付与部25の間にて電圧源が共有されるとともに、マスク部23に1つの開口部列232(図2参照)の開口部231のみが図示されており、以下、説明の便宜上、マスク部23が1つの開口部列232のみを有するものとして説明を行う(後述の図18および図18を参照する説明において同様)。
電荷付与装置2では、まず、放電ワイヤ221とカバー222との間に、例えば(+7)キロボルト(KV)の電圧が電圧源223により付与され、コロナ放電器22による正のイオンの放出が開始されるとともに、マスク電位付与部24によりマスク部23にマスク電位(+680)Vが付与され、BM電位付与部25によりブラックマトリクス81にBM電位(+680)Vが付与され、基材電位付与部21によりフィルタ基材9に電位(+700)Vが付与される(ステップS21)。
このとき、図5.Aを参照して説明したように、フィルタ基材9の裏面に対してマスク部23のマスク電位よりも高い電位が付与されることにより、フィルタ基材9からマスク部23へと向かう電界が形成され、カバー222外へと放出されたほとんどのイオンは、マスク部23へと引き寄せられる。以下の説明では、ステップS21にてフィルタ基材9に付与される電位を、要素領域821の帯電の際に付与される基材電位と区別して待機電位と呼ぶ。なお、ステップS21の直後では、既にフィルタ基材9に待機電位が付与されているため、ステップS22の処理はスキップされる。
コロナ放電器22からのイオンの放出が安定すると、この状態において、帯電制御部20が移動機構26を駆動することにより(図3参照)、コロナユニット(コロナ放電器22およびマスク部23)が一体的に移動し、マスク部23の開口部列232に含まれる複数の開口部231が、図4および図9に示すフィルタ基材9上の最も(−X)側の特定要素領域列822aに含まれる複数の特定要素領域にそれぞれ対向する位置に配置される(ステップS23)。そして、基材電位付与部21によりフィルタ基材9に付与する電位が待機電位(+700)Vから、イオンの極性に対して逆極性となる基材電位(−300)Vに切り換えられ、フィルタ基材9、マスク部23およびブラックマトリクス81にそれぞれ基材電位、マスク電位およびBM電位が付与される。これにより、マスク部23とブラックマトリクス81との間において電界の大きさが0とされつつ、マスク部23とフィルタ基材9との間においてコロナ放電器22からのイオンがフィルタ基材9へと向かう電界が形成される。その結果、図5.Bないし図5.Dを参照して説明したように、複数の開口部231にそれぞれ対向する複数の特定要素領域のみにイオンが付与されて複数の特定要素領域が一様に帯電する(ステップS24)。なお、上記条件にて特定要素領域を帯電させた場合には、特定要素領域の帯電電位は(+700)Vにて飽和する。以下、本実施の形態において特定要素領域の飽和した帯電電位を基材帯電電位と呼ぶ。
フィルタ基材9の裏面に付与される電位が基材電位に切り換えられた後、特定要素領域の帯電電位が飽和するのに充分な所定の時間(以下、「電位飽和時間」という。)が経過すると、フィルタ基材9に付与される電位が基材電位から待機電位に切り換えられ、マスク部23とフィルタ基材9との間においてイオンがマスク部23へと向かう電界が形成される(ステップS25,S22)。
図10は電荷付与装置2における移動機構26の駆動制御と基材電位付与部21によるフィルタ基材9の電位制御との関係を説明するための図である。図10の上段は移動機構26の駆動タイミングを示し、図10の下段は基材電位付与部21によりフィルタ基材9に付与される電位を示している。
図10中の時刻T1に基材電位が待機電位に切り換えられると、その直後に、移動機構26がONとされてコロナユニットが移動を開始する。そして、マスク部23の開口部列232に含まれる複数の開口部231が、帯電が完了した特定要素領域列822aから(+X)方向にピッチP1(図4参照)の3倍だけ離れた他の特定要素領域列(図4および図9中にて符号822bを付す特定要素領域列)に含まれる複数の特定要素領域にそれぞれ対向する位置に配置されると、移動機構26がOFFとされてコロナユニットが停止する(ステップS23)。移動機構26がOFFとされた直後の時刻T2には、フィルタ基材9に付与する電位が待機電位から基材電位に切り換えられ、複数の開口部231にそれぞれ対向する複数の特定要素領域が帯電する(ステップS24)。
待機電位から基材電位に切り換えられた後、電位飽和時間だけ経過した時刻T3には、フィルタ基材9に付与される電位が基材電位から待機電位に切り換えられ(ステップS25,S22)、その直後に、コロナユニットの移動が開始される。そして、マスク部23の複数の開口部231が、次のイオンの付与対象の特定要素領域列に含まれる複数の特定要素領域に対向する位置に配置されて特定要素領域に対する電荷の付与が行われる(ステップS23,S24)。
以上のように、電荷付与装置2では、移動機構26のON/OFF、並びに、基材電位付与部21による基材電位と待機電位との切替が同期して実行され、一の特定要素領域列に含まれる複数の特定要素領域の帯電後、電荷が付与されていない他の特定要素領域列に含まれる複数の特定要素領域にイオンを付与して当該複数の特定要素領域を帯電させるためにステップS22へと戻り(ステップS25)、基材電位から待機電位への切替、コロナユニットの移動、および、待機電位から基材電位への切替が繰り返される(ステップS22〜S24)。そして、フィルタ基材9上の全ての特定要素領域が帯電して(すなわち、イオンを付与すべき全ての要素領域にイオンが付与されて)静電潜像が形成されると(ステップS25)、コロナ放電器22からのイオンの放出、並びに、フィルタ基材9、マスク部23およびブラックマトリクス81への電位の付与が停止され、電荷付与装置2における処理が完了する(ステップS26)。
以上の説明では、マスク部23に1つの開口部列232のみが形成されているものとしているため、ステップS23におけるマスク部23(およびコロナ放電器22)の移動距離はピッチP1の3倍となるが、実際には、図2の電荷付与装置2のマスク部23には複数(n個)の開口部列232が形成されており、この場合、ステップS24ではフィルタ基材9上において互いにピッチP1の3倍だけX方向に離れたn個の要素領域列に含まれる複数の要素領域が同時に帯電し、ステップS23におけるマスク部23の移動距離は、ピッチP1の3n倍となる。
Rの色に対応する全ての特定要素領域が帯電すると、図1の第1基板移載機構51により電荷付与装置2からフィルタ基材9が取り出される。第1基板移載機構51では、フィルタ基材9が現像装置3にて用いられる基材保持部35(正確には、図6に示す処理ユニット11として組み合わされる前の基材保持部35である。電極保持部34についても同様。)に吸引吸着により保持されるとともに、予め準備される電極部材342が一の主面を電極保持部34に当接させて同様に保持される。そして、電極保持部34および基材保持部35が、フィルタ基材9と電極部材342とが対向するように2つのスペーサ391を介して組み合わされて処理ユニット11が構成される。
続いて、図1のユニット把持機構331により処理ユニット11が直立した状態で把持されるとともにユニット昇降機構332により処理ユニット11が上昇し、ユニット移動機構333により処理ユニット11がトナー容器31の上方へと移動する。そして、処理ユニット11が下降してトナー容器31内の液体トナー中に浸漬される。これにより、トナー容器31内の液体トナー中において、電極部材342がその法線を水平方向に向けて配置されるとともに、フィルタ基材9が対象面を電極部材342の電極保持部34とは反対側の主面に対向させつつ電極部材342に平行に配置され、図6に示す状態となる(図7:ステップS13)。
電極部材342およびフィルタ基材9がトナー容器31内に配置されると、電極電位付与部36により電極部材342に電極電位が付与され、保持部電位付与部37によりフィルタ基材9の裏面に保持部電位が付与され、補助電位付与部38によりブラックマトリクス81に補助電位が付与される(ステップS14)。具体的には、液体トナー中においてトナーは基材帯電電位とは反対の極性である負に帯電しており、電極電位は(+150)Vとされ、保持部電位および補助電位は共に接地電位(0V)とされる。これにより、電極部材342とフィルタ基材9との間の幅300μmの間隙(液体トナーが満たされる間隙)には電界が形成される。
図11は、電極部材342とフィルタ基材9との間に形成される電界の向きを説明するための図である。図11では内部に「−」を付す実線の丸にてトナーの粒子を示し、フィルタ基材9の特定要素領域(図11中にて符号821aを付して示す。)の表面近傍に「+」を付す破線の丸を図示することにより、特定要素領域821aが正に帯電している(ここでは、基材帯電電位(+700)Vに帯電している)ことを示している。また、図11では、電極電位付与部36、保持部電位付与部37および補助電位付与部38を回路記号にて示しており(図20において同様)、図11では、保持部電位付与部37および補助電位付与部38は接地電位を付与するものとなっている。
電極電位付与部36、保持部電位付与部37および補助電位付与部38により電位が付与されると、フィルタ基材9から電極部材342へと向かう方向(図11中にて符号A3を付す矢印にて示す方向)を正として、フィルタ基材9の特定要素領域821aと電極部材342との間の電界強度Eaは(+1.8)V/μmとなり((Ea=(700−150)/300)にて(近似的に)求められる。)、フィルタ基材9の特定要素領域821a以外の他の要素領域821と電極部材342との間、および、ブラックマトリクス81と電極部材342との間の電界強度Ebは(−0.5)V/μmとなる((Eb=(0−150)/300)にて求められる。)。このように、フィルタ基材9の特定要素領域群と電極部材342との間には、図11中に符号71を付す矢印にて示すように負に帯電したトナーが電極部材342側からフィルタ基材9へと向かう(電気泳動する)電界が形成され、フィルタ基材9の特定要素領域群以外の他の要素領域群と電極部材342との間、および、ブラックマトリクス81と電極部材342との間には、図11中に符号72を付す矢印にて示すようにトナーがフィルタ基材9側から電極部材342へと向かう電界が形成される。したがって、フィルタ基材9上において特定要素領域群のみにRのトナーが付着する。なお、電極部材342上の特定要素領域群以外の他の要素領域群およびブラックマトリクス81に正確に対向する位置にもトナーが付着する。
このとき、特定要素領域821aに帯電した単位面積当たりの電荷量を(+r)、フィルタ基材9の単位面積当たりのキャパシタンス(静電容量)をC、フィルタ基材9の対象面上の特定要素領域821aと裏面との電位差をΔV、トナーの粒子の電荷量を(−q)としてフィルタ基材9の特定要素領域821aにおいて単位面積当たりに蓄積されるトナーの粒子の総電荷量をΣ(−q)とすると、(Σ(−q)+r=C・ΔV)の関係が成り立つため、総電荷量Σ(−q)が(C・ΔV−r)となるまでトナーの付着が進行し、その後停止する。したがって、フィルタ基材9の特定要素領域群の全体ではほぼ均一の厚さのトナー層が形成され、フィルタ基材9上に現像されたトナー画像の濃度は均一となる。なお、電極部材342の電極電位は(+150)Vとされ、フィルタ基材9の裏面の電位は接地電位とされるため、トナーの付着が停止する際には、フィルタ基材9の特定要素領域821a上の各位置の電位は(+150)Vとなる。
トナーの付着が停止すると、電極電位付与部36、保持部電位付与部37および補助電位付与部38による電極電位、保持部電位および補助電位の付与を継続した状態で処理ユニット11が上昇し、トナー容器31から取り出される。続いて、処理ユニット11が洗浄容器32の上方へと移動して、その後下降し、図12に示すように洗浄容器32内の溶媒中に浸漬される(ステップS15)。
このとき、洗浄容器32内の溶媒中においても、トナー容器31内における電極電位、保持部電位および補助電位が維持されるとともに、電極部材342とフィルタ基材9との相対的な位置関係も維持される。したがって、仮に、処理ユニット11をトナー容器31から引き上げる際等に、図11のフィルタ基材9の対象面上において、特定要素領域821a以外の要素領域821に不要なトナーが付着したとしても、洗浄容器32内の溶媒中において当該領域ではトナーがフィルタ基材9から電極部材342に向かう電界が形成されることにより、不要なトナーが対象面上から除去されることとなる。すなわち、洗浄容器32内にてトナー画像が形成されたフィルタ基材9が洗浄される。一方、フィルタ基材9の特定要素領域821aでは、トナーが電極部材342からフィルタ基材9へと向かう電界が形成されるため、トナーは付着したままとなる。なお、必要に応じて処理ユニット11が洗浄容器32内にて揺動されてもよい。
フィルタ基材9上の不要なトナーの除去が終了すると、電極電位、保持部電位および補助電位の付与を継続した状態で処理ユニット11が、図1のユニット昇降機構332により上昇し、洗浄容器32から取り出される。続いて、処理ユニット11が第2基板移載機構52の上方へと移動した後、下降して第2基板移載機構52に受け渡され、電極部材342とフィルタ基材9との間に液体(溶媒および液体トナー)が存在しない状態で、電極電位、保持部電位および補助電位の付与が停止され、処理ユニット11が分解される。そして、基材保持部35からフィルタ基材9が取り外された後、フィルタ基材9のみが定着装置4の搬送ローラ43上に載置されて定着装置4の内部へと搬送され、例えば、230〜250℃にて30〜60秒間加熱されてフィルタ基材9の特定要素領域群上に付着したトナーが溶融し、フィルタ基材9上に定着される(ステップS16)。これにより、図13に示すように、フィルタ基材9の対象面上においてブラックマトリクス81にて囲まれる複数の要素領域821のうちの特定要素領域群のそれぞれにRの画素要素が形成されることとなる。その後、フィルタ基材9は次の色用(例えば、G用)の画像形成ユニットへと搬送される。
続いて、Rの色の複数の画素要素が形成されたフィルタ基材9に対して、G用の画像形成ユニットにおいて複数の要素領域821のうちGの色に対応する要素領域を特定要素領域として上記ステップS12〜S16が繰り返され(ステップS17)、その後、B用の画像形成ユニットにおいてGの色に対応する要素領域を特定要素領域として上記ステップS12〜S16が繰り返される(ステップS17)。これにより、図14に示すように、フィルタ基材9の対象面上においてRの色の複数の画素要素821R、Gの色の複数の画素要素821G、Bの色の複数の画素要素821Bが形成され、これらの画素要素821R,821G,821Bの集合がフィルタ層82とされてカラーフィルタ8が完成する。カラーフィルタ8では、図14中の横方向に並ぶ1つの画素要素821R、1つの画素要素821Gおよび1つの画素要素821Bの集合が1つの画素とされ、複数の画素が2次元に配列される。また、カラーフィルタ8が液晶表示装置に用いられる際には、他の装置によりフィルタ層82およびブラックマトリクス81を全体的に覆う透明の絶縁膜(いわゆる、オーバーコート)が形成され、絶縁膜上に透明導電層(例えば、ITO)のパターンが別途形成される。
以上に説明したように、図1のカラーフィルタ製造システム1では、電荷付与装置2によりフィルタ基材9上の複数の要素領域821のうち一の色に対応する特定要素領域821aにイオンが付与されて特定要素領域821aが基材帯電電位に帯電し、フィルタ基材9上に静電潜像が形成される。続いて、現像装置3では、トナー容器31中の電極部材342とフィルタ基材9の特定要素領域群との間においてトナーがフィルタ基材9へと向かう電界が形成され、電極部材342とフィルタ基材9上の特定要素領域群以外の要素領域群との間においてトナーが電極部材342へと向かう電界が形成されるように、電極部材342およびフィルタ基材9の裏面に基材帯電電位に応じた電極電位および基材電位がそれぞれ付与され、これにより、フィルタ基材9上の静電潜像がトナーにて容易に現像される。そして、定着装置4におけるフィルタ基材9上のトナーの定着後、フィルタ基材9に対して他の色用の電荷付与装置2、現像装置3および定着装置4にて同様の処理が繰り返される。
ここで、仮に、フィルタ基材9上にブラックマトリクス81が形成されていない場合における電荷付与装置2の比較例の動作について考える。図15.Aないし図15.Dは、電荷付与装置2におけるフィルタ基材9上への電荷付与の比較例の動作を説明するための図である。図15.Aないし図15.Dはそれぞれ図5.Aないし図5.Dに対応し、図15.Aないし図15.Dのそれぞれでは上段に電荷付与装置2の簡略化した構成を示し、下段にフィルタ基材9の対象面上の帯電電位を示している。なお、本比較例の動作ではBM電位付与部25は用いられない。
電荷付与装置2における比較例の動作では、コロナ放電器22から放出される正のイオンは、図15.Aの上段に示すように、フィルタ基材9に対してマスク部23のマスク電位よりも高い電位が付与されている間ではマスク部23へと引き寄せられ、フィルタ基材9に対してマスク電位よりも低い基材電位が付与されると、図15.Bの上段および下段に示すように、フィルタ基材9の対象面が帯電し始める。そして、フィルタ基材9の対象面の帯電電位が高くなるに従って、フィルタ基材9とマスク部23との間に形成される電界の状態が変化し、図15.Cの上段および下段に示すように、フィルタ基材9の対象面上においてマスク部23の開口部231に正確に対向する領域(図15.Aないし図15.Dにおいて符号W1を付す範囲の領域であり、以下、「対向領域」という。)の外側も帯電してしまう。実際には、フィルタ基材9の対象面上において対向領域を中心としてイオンにより帯電する領域が2次元的に広がり、図15.Dの下段に示すように、対向領域にてほぼ均一な帯電電位(基材帯電電位)になった時点において、対向領域の近傍では対向領域から離れるに従って帯電電位が低くなり、対向領域を中央として台形状の電位分布が形成されてしまう。したがって、このようなフィルタ基材9を現像装置3にて現像した場合には、対向領域の近傍の不要な部位にもトナーが付着してしまい、精度のよいカラーフィルタを製造することができない。
これに対し、図3の電荷付与装置2では、ブラックマトリクス81にもBM電位を付与して、マスク部23とブラックマトリクス81との間においてイオンがマスク部23へと向かう電界が形成され、または、電界の大きさが0とされることにより、ブラックマトリクス81を用いて複数の要素領域821のうちマスク部23の開口部231に対向する特定要素領域のみに精度よくイオンを付与して特定要素領域群を均一に帯電させることができる。その結果、カラーフィルタ製造システム1では、ブラックマトリクス81が形成されたフィルタ基材9上の要素領域821にトナーを付与して高精度なカラーフィルタを容易に製造することが実現される。
また、電荷付与装置2では、フィルタ基材9上に電荷を付与する際に、基材電位から待機電位への切替、マスク部23の移動、および、待機電位から基材電位への切替が繰り返されることにより、フィルタ基材9の全体を覆う大型のマスク部を用いることなく、特定要素領域群のみにイオンを容易に付与することができる。
さらに、現像装置3では、フィルタ基材9上のブラックマトリクス81に補助電位を付与することにより、ブラックマトリクス81と電極部材342との間においてトナーが電極部材342へと向かう電界が形成される。これにより、ブラックマトリクス81にトナーが付着することが防止され、より高精度なカラーフィルタを製造することが実現される。
ところで、本実施の形態における現像装置3では、液体トナーのトナー粒子の極性が負とされ、(保持部電位<電極電位<基材帯電電位)の関係が満たされることにより、複数の要素領域821のうち特定要素領域にトナーを付着させつつ、特定要素領域以外の要素領域にトナーが付着することが防止されるが、電極部材342とフィルタ基材9上の特定要素領域群以外の要素領域群との間において電位差を0とすることにより電界の大きさが0とされてトナーが付着することが防止されてもよい(電極部材342とブラックマトリクス81との間においても同様。)。すなわち、液体トナーのトナーの極性が負とされ場合には、(保持部電位≦電極電位<基材帯電電位)の関係が満たされることが必要となる。また、現像装置3では正の極性のトナーが分散された液体トナーが用いられてもよく、この場合、(基材帯電電位<電極電位≦保持部電位)の関係が満たされることにより、電極部材342とフィルタ基材9の特定要素領域群との間においてトナーがフィルタ基材9へと向かう電界が形成され、電極部材342とフィルタ基材9の特定要素領域群以外の要素領域群との間においてトナーが電極部材342へと向かう電荷が形成され、または、電界の大きさが0とされ、特定要素領域群のみにトナーを付着させることができる。
また、フィルタ基材9上のブラックマトリクス81にカラートナーが付着することを防止しつつ、ガラス基板上にトナー画像を形成するという観点では、液体トナーのトナーの極性が負とされる場合に(補助電位≦電極電位)が満たされ、液体トナーのトナーの極性が正とされる場合に(電極電位≦補助電位)が満たされることが重要となる。これにより、ブラックマトリクス81と電極部材342との間においてトナーが電極部材342へと向かう電界が形成され、または、電界の大きさが0とされ、高精度なカラーフィルタを製造することができる。さらに、ブラックマトリクス81と特定要素領域群以外の要素領域群との間において、不要な電界が発生してブラックマトリクス81または特定要素領域群以外の要素領域群にトナーが付着することを防止するには、(補助電位=保持部電位)が満たされることが重要となり、これにより、さらに高精度なカラーフィルタを製造することができる。
次に、カラーフィルタ製造システム1における電荷付与装置の他の例について述べる。図16は他の例に係る電荷付与装置2aを示す平面図である。図16の電荷付与装置2aでは、コロナユニット(コロナ放電器22およびマスク部23a)の配置、マスク部23aの開口部231aの形状、および、コロナユニットの移動機構26による移動方向が、図2の電荷付与装置2と異なる。他の構成は電荷付与装置2と同様であり、同符号を付している。
電荷付与装置2aのコロナユニットは長手方向がX方向に向けられ、移動機構26によりY方向へと移動する。また、マスク部23aには、複数の開口部231aがX方向に一列に配列されており、複数の開口部231aのX方向のピッチは、フィルタ基材9上における要素領域821のX方向のピッチP1の3倍とされる(図4参照)。X方向に関して開口部231aの幅はフィルタ基材9上の要素領域821の幅と同じであり、Y方向に関して開口部231aの長さはフィルタ基材9上の要素領域821よりも長くされ、開口部231aは図2の電荷付与装置2における開口部231をY方向に拡張した拡張開口部となっている。
図7のステップS12にて電荷付与装置2aがフィルタ基材9上の特定要素領域に電荷を付与する際には、まず、コロナユニットがフィルタ基材9の(−Y)側に配置される。このとき、X方向に関してマスク部23aの複数の開口部231aの位置は、フィルタ基材9上の複数の特定要素領域列の位置とそれぞれ同じとなっている。続いて、コロナ放電器22によるイオンの放出が開始されるとともに、マスク電位付与部24によりマスク部23にマスク電位が付与され、BM電位付与部25によりブラックマトリクス81にBM電位が付与され、基材電位付与部21によりフィルタ基材9に基材電位が付与される(図3参照)。そして、帯電制御部20が移動機構26を駆動することにより、コロナユニットがY方向に所定の速度にて連続的に移動を開始し、コロナ放電器22からのイオンが開口部231aから外側に放出されつつ、各開口部231が、対応する特定要素領域列に含まれる複数の特定要素領域の上方を順次通過する。
このとき、フィルタ基材9のブラックマトリクス81(具体的には、X方向に伸びる部位)上にもイオンが付与される場合があるが、イオンの電荷は導電性のブラックマトリクス81を介してBM電位付与部25にて除去される。また、コロナユニットの移動速度は、各特定要素領域において帯電が完了する(すなわち、帯電電位が飽和して基材帯電電位となる)ように設定されている。そして、コロナユニットがフィルタ基材9の(+Y)側にまで到達すると、コロナ放電器22からのイオンの放出、並びに、マスク部23、ブラックマトリクス81およびフィルタ基材9への電位の付与が停止され、電荷付与装置2aによるフィルタ基材9上のY方向に並ぶ特定要素領域への電荷の付与が完了する。
以上のように、図16の電荷付与装置2aでは、Y方向に関して開口部231aの長さがフィルタ基材9上の要素領域821よりも長くされる。そして、フィルタ基材9、マスク部23aおよびブラックマトリクス81に基材電位、マスク電位およびBM電位をそれぞれ付与しつつ、開口部231aが特定要素領域列に対向する状態で、コロナ放電器22およびマスク部23aがY方向に連続的に移動する。これにより、電荷付与装置2aでは、大型のマスク部を用いることなくフィルタ基材9上の特定要素領域のみにイオンを短時間に付与して帯電させることが可能となる。なお、電荷付与装置2aでは、各開口部231aが対応する特定要素領域列に含まれる複数の特定要素領域上を順次通過することにより、これらの特定要素領域にイオンを付与することが可能となるため、開口部231aは要素領域821と同形状の開口部の集合とみなすことができる。なお、後述する第2の実施の形態における要素領域群の除電の際に、電荷付与装置2aが用いられてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るカラーフィルタ製造システム1について説明する。図17は本実施の形態におけるカラーフィルタ製造システム1の電荷付与装置2bの構成を示す図である。図17の電荷付与装置2bでは、図3の電荷付与装置2にもう1つのコロナ放電器22aが追加され、コロナ放電器22aは電圧源223aに接続される。コロナ放電器22aとフィルタ基材9との間には、電圧源271が接続されるとともに導電性材料にて形成される網状のグリッド27が設けられる。コロナ放電器22aおよびグリッド27はコロナ放電器22およびマスク部23と共にコロナユニットとして移動機構26(図2参照)によりX方向に移動する。なお、図17の電荷付与装置2bでは、BM電位付与部25の電圧源とグリッド27に対する電圧源271とが共用されており、図17ではコロナ放電器22の電圧源223およびマスク電位付与部24の図示を省略している。
カラーフィルタ製造システム1がカラーフィルタを製造する際には、ブラックマトリクス81が形成されたフィルタ基材9が準備され電荷付与装置2b内に搬送される(図7:ステップS11)。そして、本実施の形態では、電荷付与装置2bが複数の要素領域821のうち特定要素領域群以外の要素領域群を帯電させる(ステップS12)。
詳細には、コロナユニットがフィルタ基材9の(+X)側に位置する状態で、電圧源223aによりコロナ放電器22aの放電ワイヤ221aに例えば(−7)KVの電位が付与され、負のイオンがコロナ放電器22aから放出される。また、グリッド27およびフィルタ基材9上のブラックマトリクス81には共に電圧源271により(−680)Vの電位が付与され、フィルタ基材9には接地電位が付与される。そして、コロナユニットが(−X)方向へと連続的に移動することにより、フィルタ基材9の対象面の全体にイオンが付与されて対象面が帯電する。正確には、ブラックマトリクス81には(−680)Vの電位が付与されているため、フィルタ基材9の対象面上において、ブラックマトリクス81を除く領域(すなわち、全ての要素領域821)が負に均一に帯電する(図8:ステップS20)。なお、実際には、上記条件によりフィルタ基材9上の各要素領域821は(−700)Vに帯電する。以下、本実施の形態においてフィルタ基材9の各要素領域821のコロナ放電器22aによる帯電電位を基材帯電電位という。
電荷付与装置2bでは、フィルタ基材9上の全ての要素領域821が帯電すると、続いて、Rの色に対応する特定要素領域に電荷がさらに付与される。図18は電荷付与装置2bがフィルタ基材9上に電荷を付与する動作を説明するための図であり、図18ではコロナ放電器22aおよびグリッド27の図示を省略している。また、図19は電荷付与装置2bにおける移動機構26(図2参照)の駆動制御と基材電位付与部21によるフィルタ基材9の電位制御との関係を説明するための図である。図19の上段は移動機構26の駆動タイミングを示し、図19の下段は基材電位付与部21によりフィルタ基材9に付与される電位を示している。以下、第1の実施の形態と同様に、マスク部23に1つの開口部列232のみが形成されているものとして説明を行う。
電荷付与装置2bが特定要素領域821に電荷を付与する際には、コロナ放電器22からのイオンの放出の開始後(ステップS21)、第1の実施の形態と同様に、基材電位から待機電位への切替、マスク部23の移動、および、待機電位から基材電位への切替が繰り返される(図8:ステップS22〜S25)。具体的には、放電ワイヤ221とカバー222との間に、例えば(+7)KVの電圧が電圧源223により付与され、コロナ放電器22による正のイオンの放出が開始されるとともに、マスク電位付与部24によりマスク部23にマスク電位(+300)Vが付与され、BM電位付与部25によりブラックマトリクス81にBM電位(+300)Vが付与され、基材電位付与部21によりフィルタ基材9に待機電位(+1000)Vが付与される(ステップS21)。これにより、フィルタ基材9とマスク部23との間においてフィルタ基材9からマスク部23へと向かう電界が形成され、カバー222外へと放出されたほとんどのイオンは、マスク部23へと引き寄せられる。
この状態において、コロナユニットが移動機構26により移動し、マスク部23の開口部列232に含まれる複数の開口部231が、一の特定要素領域列822aに含まれる複数の特定要素領域(図4参照)にそれぞれ対向する位置に配置される(ステップS23)(第1の実施の形態と同様に最初のステップS22はスキップされる。)。そして、基材電位付与部21によりフィルタ基材9に付与する電位が待機電位(+1000)Vから基材電位0Vに切り換えられる(ステップS24)。これにより、マスク部23とブラックマトリクス81との間において電界の大きさが0とされつつ、マスク部23とフィルタ基材9との間においてコロナ放電器22からのイオンがフィルタ基材9へと向かう電界が形成され、複数の開口部231にそれぞれ対向する複数の特定要素領域のみが一様に除電される。
基材電位がフィルタ基材9に付与された後、電位飽和時間が経過すると(すなわち、特定要素領域の除電が完了すると)、フィルタ基材9に付与される電位が基材電位から待機電位に切り換えられる(ステップS25,S22)。そして、マスク部23の開口部列232に含まれる複数の開口部231が、次の特定要素領域列822bに含まれる複数の特定要素領域にそれぞれ対向する位置に配置され(ステップS23)、これらの特定要素領域の除電が行われる(ステップS24)。
図19に示すように、電荷付与装置2bでは、移動機構26のON/OFF、並びに、基材電位付与部21による基材電位と待機電位との切替が同期して実行され、一の特定要素領域列に含まれる複数の特定要素領域の除電後、電荷が付与されていない他の特定要素領域列に含まれる複数の特定要素領域にイオンを付与して除電するためにステップS22へと戻り(ステップS25)、基材電位から待機電位への切替、コロナユニットの移動、および、待機電位から基材電位への切替が繰り返される(ステップS22〜S24)。そして、フィルタ基材9上の全ての特定要素領域が除電されると(すなわち、静電潜像が形成されると)(ステップS25)、イオンの放出、並びに、フィルタ基材9、マスク部23およびブラックマトリクス81への電位の付与が停止され、電荷付与装置2bにおける処理が完了する(ステップS26)。なお、図18ではDC方式のコロナ放電器22が設けられているが、電荷付与装置2bにおいてAC方式のコロナ放電器22が設けられ、効率よく除電が行われてもよい。
以上のようにしてRの色に対応する特定要素領域群以外の要素領域群が基材帯電電位に帯電すると、処理ユニット11が構成されて図6のトナー容器31内の液体トナー中に浸漬される(図7:ステップS13)。続いて、電極電位付与部36により電極部材342にトナーと同極性の電極電位(−550)Vが付与され、保持部電位付与部37によりフィルタ基材9の裏面に保持部電位0Vが付与され、補助電位付与部38によりブラックマトリクス81にトナーと同極性の補助電位(−700)Vが付与される(ステップS14)。これにより、電極部材342とフィルタ基材9との間の幅300μmの液体トナーが満たされる間隙に電界が形成される。なお、本実施の形態では、液体トナー中のトナーの極性と基材帯電電位の極性とが同じとなっている。
図20は、電極部材342とフィルタ基材9との間に形成される電界の向きを説明するための図である。なお、図20では内部に「−」を付す実線の丸にてトナーの粒子を示し、フィルタ基材9の要素領域821の表面近傍に「−」を付す破線の丸を図示することにより、特定要素領域821a以外の要素領域821が負に帯電している(ここでは、基材帯電電位(−700)Vに帯電している)ことを示している。
電極電位付与部36、保持部電位付与部37および補助電位付与部38により電位が付与されると、フィルタ基材9から電極部材342へと向かう方向(図20中にて符号A4を付す矢印にて示す方向)を正として、フィルタ基材9の特定要素領域821aと電極部材342との間の電界強度Ecは(+1.8)V/μmとなり((Ec=(0−(−550))/300)にて求められる。)、フィルタ基材9の特定要素領域821a以外の他の要素領域821と電極部材342との間、および、ブラックマトリクス81と電極部材342との間の電界強度Edは(−0.5)V/μmとなる((Ed=(−700−(−550))/300)にて求められる。)。このように、フィルタ基材9の特定要素領域群と電極部材342との間には、図20中に符号73を付す矢印にて示すように負に帯電したトナーが電極部材342側からフィルタ基材9へと向かう(電気泳動する)電界が形成され、フィルタ基材9の特定要素領域群以外の他の要素領域群およびブラックマトリクス81と電極部材342との間には、図20中に符号74を付す矢印にて示すようにトナーがフィルタ基材9側から電極部材342へと向かう電界が形成される。したがって、フィルタ基材9上の特定要素領域群には、Rのトナーが付着する。
このとき、フィルタ基材9の単位面積当たりのキャパシタンス(静電容量)をC、フィルタ基材9の対象面上の特定要素領域821aと裏面との電位差をΔV、トナーの粒子の電荷量を(−q)とすると、フィルタ基材9の特定要素領域821aにおいて単位面積当たりに蓄積されるトナーの粒子の総電荷量Σ(−q)が、(C・ΔV)となるまでトナーの付着が進行し、その後停止する。したがって、フィルタ基材9の特定要素領域群の全体ではほぼ均一の厚さのトナー層が形成され、フィルタ基材9上に現像されたトナー画像の濃度は均一となる。なお、電極部材342の電極電位は(−550)Vとされ、フィルタ基材9の裏面の電位は接地電位とされるため、トナーの付着が停止する際には、フィルタ基材9の特定要素領域821a上の各位置の電位は(−550)Vとなる。
トナーの付着が停止すると、洗浄容器32内にてトナー画像が形成されたフィルタ基材9が洗浄され(ステップS15)、その後、定着装置4にてフィルタ基材9上のトナーが定着されて一の色の画像形成ユニットにおける処理が終了する(ステップS16)。そして、上記ステップS12〜S16の処理が、他の色の画像形成ユニットに置いても繰り返されることにより(ステップS17)、カラーフィルタが完成する。
以上に説明したように、図17の電荷付与装置2bでは、フィルタ基材9の対象面の全体を所定の電位にて帯電させた後、特定要素領域群に含まれる各要素領域がマスク部23の開口部231と対向する状態で、フィルタ基材9、マスク部23およびブラックマトリクス81にそれぞれ基材電位、マスク電位およびBM電位が付与され、特定要素領域群が除電される。これにより、電荷付与装置2bでは、複数の要素領域821のうち特定要素領域群以外の要素領域群のみを精度よく帯電させることができる。そして、現像装置3において特定要素領域821aにトナーを付着させることにより、高精度なカラーフィルタを容易に製造することができる。
ところで、本実施の形態における現像装置3においても、電極部材342とフィルタ基材9上の特定要素領域群以外の要素領域群との間において電位差を0とすることにより電界の大きさが0とされて、特定要素領域群以外の要素領域群にトナーが付着することが防止されてもよい。したがって、電荷付与装置2bによりフィルタ基材9上の特定要素領域群以外の要素領域群が帯電する際に、液体トナーのトナーの極性が負とされる場合には(基材帯電電位≦電極電位<保持部電位)の関係が満たされ、液体トナーのトナーの極性が正とされる場合には(保持部電位<電極電位≦基材帯電電位)の関係が満たされることが必要といえる。また、フィルタ基材9上のブラックマトリクス81にカラートナーが付着することを防止しつつ、ガラス基板上にトナー画像を形成するという観点では、第1の実施の形態と同様に、液体トナーのトナーの極性が負とされる場合に(補助電位≦電極電位)が満たされ、液体トナーのトナーの極性が正とされる場合に(電極電位≦補助電位)が満たされることが必要となる。さらに、ブラックマトリクス81と特定要素領域群以外の要素領域群との間において、不要な電界が発生してブラックマトリクス81または特定要素領域群以外の要素領域群にトナーが付着することを防止するには、(補助電位=基材帯電電位)が満たされることが好ましく、これにより、より高精度なカラーフィルタを製造することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
上記実施の形態では、各色用の画像形成ユニットが準備され、一の色用の画像形成ユニットにおけるフィルタ基材9上への一の色のトナー画像の形成(定着を含む。)後、フィルタ基材9が他の色用の画像形成ユニットに搬送されることにより、フィルタ基材9に対するトナー画像の形成対象の色が一の色から他の色に切り換えられて電荷付与装置2、現像装置3および定着装置4における処理が繰り返されるが、特殊な用途のカラーフィルタを製造する場合等、カラーフィルタを大量に製造する必要がない場合には、必ずしもカラーフィルタ製造システム1に各色用の画像形成ユニットが設けられる必要はない。例えば、カラーフィルタ製造システムが、1つの電荷付与装置、それぞれが異なる色のトナーを貯溜する複数のトナー容器を有する1つの現像装置、および、1つの定着装置を備え、電荷付与装置においてマスク部を取り替えることにより電荷の付与対象の要素領域が変更され、さらに、現像装置において現像に使用するトナー容器が切り換えられることにより、フィルタ基材9に対するトナー画像の形成対象の色が一の色から他の色に切り換えられてもよい。
上記第1および第2の実施の形態では、電荷付与装置2,2a,2bのコロナ放電器22から正のイオンが放出され、各特定要素領域がマスク部23の開口部231(またはマスク部23aの開口部231a)と対向する状態で(基材電位<マスク電位≦BM電位)の関係が満たされることにより、特定要素領域にイオンが付与されるが、電荷付与装置ではコロナ放電器22から負のイオンが放出されてもよく、この場合、各特定要素領域がマスク部23の開口部231と対向する状態で(BM電位≦マスク電位<基材電位)の関係が満たされることにより、マスク部23とブラックマトリクス81との間においてイオンがマスク部23へと向かう電界を形成し、または、電界の大きさを0としつつ、マスク部23とフィルタ基材9との間においてイオンがフィルタ基材9へと向かう電界を形成することが可能となり、特定要素領域にイオンを付与することができる。
また、上記第1の実施の形態では、電荷付与装置2,2aにより特定要素領域群に正のイオンが付与されて現像装置3により特定要素領域群にトナーが付与されるが、例えば電荷付与装置2において負のイオンを放出するコロナ放電器22が用いられ、特定要素領域群以外の要素領域群のみを帯電させた後に、図20の場合と同様にして特定要素領域群のみにトナーが付与されてもよい。このように、カラーフィルタ製造システムでは、コロナ放電器から放出されるイオンの極性や現像装置におけるトナーの極性等に応じて、複数の要素領域のうち特定要素領域群または特定要素領域群以外の要素領域群のいずれかが電荷付与装置においてマスク部の開口部と対向しつつイオンが付与されて帯電する対象要素領域群として適宜決定される。
さらに、上記第2の実施の形態では、電荷付与装置2bのコロナ放電器22aによりフィルタ基材9上の全体に負のイオンが付与された後に、コロナ放電器22により特定要素領域群に正のイオンが付与されて特定要素領域群が除電され、現像装置3により特定要素領域群にトナーが付与されるが、例えば電荷付与装置2bにおいて正のイオンを放出するコロナ放電器22aが用いられ、フィルタ基材9上の全体に正のイオンが付与された後に、コロナ放電器22により特定要素領域群以外の要素領域群に負のイオンが付与されて当該要素領域群が除電され、特定要素領域群のみが帯電した状態にて図11の場合と同様にして特定要素領域群のみにトナーが付与されてもよい。このように、カラーフィルタ製造システムでは、複数の要素領域のうち特定要素領域群または特定要素領域群以外の要素領域群のいずれかが、電荷付与装置においてマスク部の開口部と対向しつつイオンが付与されて除電される対象要素領域群として適宜決定される。
図9および図18の電荷付与装置2,2bでは、マスク部23の移動の際に、フィルタ基材9に付与する電位が基材電位から待機電位に切り換えられるが、マスク部23に付与される電位をマスク電位から他の電位に切り換えることにより、マスク部23の移動の際に、マスク部23とフィルタ基材9との間においてイオンがマスク部23へと向かう電界が形成されてもよい。
また、電荷付与装置2,2a,2bでは、放電ワイヤ221を有するコロナ放電器以外に、例えば複数のピン電極を有する放電部が用いられてもよく、電荷付与装置における放電部は放電によりイオンを放出するものであるならば、いかなるものであってもよい。さらに、電荷付与装置2,2a,2bでは、ガラス基板9がコロナユニットに対して移動してもよく、コロナ放電器22およびマスク部23,23aはフィルタ基材9に対して相対的に移動すればよい。
電荷付与装置2,2a,2bの基材電位付与部21、マスク電位付与部24およびBM電位付与部25、並びに、現像装置3の電極電位付与部36、保持部電位付与部37および補助電位付与部38のそれぞれにおいて、付与する電位が接地電位とされる場合には、電圧源211,241,251,361,371,381は省略されてもよい。
現像装置3では、基材保持部35により液体トナー中にてフィルタ基材9が電極部材342に対して平行に保持されるが、フィルタ基材9を保持する保持部は基材保持部35における吸引吸着以外に、例えば、機械的なチャック機構によりフィルタ基材9を保持するものであってもよい。
また、定着装置4におけるフィルタ基材9上のトナー画像の定着は、複数のランプ41による加熱以外の他の手法にて行われてもよい。
通常、カラーフィルタに用いられるガラス基板は表面抵抗率や体積抵抗率が比較的高く、対象面に付与される電荷を確実に保持することができるため、上記実施の形態におけるカラーフィルタ製造処理はガラス基板上にフィルタ層を形成してカラーフィルタを製造する用途に特に適しているが、ガラス以外の絶縁性材料にて形成される板状のフィルタ基材やフィルム状のフィルタ基材に予めブラックマトリクスが形成された上で、上記実施の形態における手法によりトナー画像が形成されてカラーフィルタが製造されてもよい。
カラーフィルタ製造システムの構成を示す図である。 電荷付与装置を示す平面図である。 電荷付与装置の内部構成を簡略化して示す図である。 ステージ上のフィルタ基材を示す図である。 フィルタ基材上への電荷付与の基本動作を説明するための図である。 フィルタ基材上への電荷付与の基本動作を説明するための図である。 フィルタ基材上への電荷付与の基本動作を説明するための図である。 フィルタ基材上への電荷付与の基本動作を説明するための図である。 トナー画像の形成時のトナー容器の内部を示す図である。 カラーフィルタを製造する処理の流れを示す図である。 フィルタ基材上に電荷を付与する動作の流れを示す図である。 フィルタ基材上への電荷付与動作を説明するための図である。 移動機構の駆動制御と基材電位付与部によるフィルタ基材の電位制御との関係を説明するための図である。 電極部材とフィルタ基材との間に形成される電界の向きを説明するための図である。 洗浄容器の内部を示す図である。 トナー画像の形成途上におけるフィルタ基材を示す図である。 カラーフィルタを示す図である。 フィルタ基材上への電荷付与の比較例の動作を説明するための図である。 フィルタ基材上への電荷付与の比較例の動作を説明するための図である。 フィルタ基材上への電荷付与の比較例の動作を説明するための図である。 フィルタ基材上への電荷付与の比較例の動作を説明するための図である。 電荷付与装置の他の例を示す平面図である。 第2の実施の形態に係る電荷付与装置の構成を示す図である。 フィルタ基材上への電荷付与動作を説明するための図である。 移動機構の駆動制御と基材電位付与部によるフィルタ基材の電位制御との関係を説明するための図である。 電極部材とフィルタ基材との間に形成される電界の向きを説明するための図である。
符号の説明
1 カラーフィルタ製造システム
2,2a,2b 電荷付与装置
3 現像装置
4 定着装置
8 カラーフィルタ
9 フィルタ基材
20 帯電制御部
21 基材電位付与部
22 コロナ放電器
23,23a マスク部
24 マスク電位付与部
25 BM電位付与部
26 移動機構
31 トナー容器
35 基材保持部
36 電極電位付与部
37 保持部電位付与部
38 補助電位付与部
81 ブラックマトリクス
231,231a 開口部
342 電極部材
821,821a,821A 要素領域
S11〜S14,S16,S17,S22〜S25 ステップ

Claims (11)

  1. 板状またはフィルム状のフィルタ基材上にトナー画像を形成してカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造方法であって、
    a)一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成された絶縁性のフィルタ基材を準備する工程と、
    b)前記フィルタ基材上の前記複数の要素領域のうち一の色に対応する特定要素領域群を所定の電位に帯電させる、または、前記特定要素領域群以外の要素領域群を所定の電位に帯電させる工程と、
    c)前記一の色のトナーが分散された液体トナー中において、前記フィルタ基材の前記一の主面を電極部材の主面に対向させつつ平行に配置する工程と、
    d)前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群との間において前記トナーが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成され、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群以外の要素領域群との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされるように、前記電極部材および前記フィルタ基材の他の主面に前記所定の電位に応じた一の電位および他の電位をそれぞれ付与する工程と、
    e)前記d)工程により前記特定要素領域群上に付着した前記トナーを前記液体トナー外にて前記フィルタ基材に定着させる工程と、
    f)前記一の色を他の色に切り換えて、上記b)工程ないし前記e)工程を繰り返す工程と、
    を備えることを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  2. 請求項1に記載のカラーフィルタ製造方法であって、
    前記b)工程において、放電によりイオンを放出する放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に導電性または半導電性のマスク部が配置され、前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群である対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部に形成された同形状の開口部と対向する状態で、前記フィルタ基材の前記他の主面、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ基材電位、マスク電位およびブラックマトリクス電位を付与することにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成し、または、電界の大きさを0としつつ、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界を形成して、前記対象要素領域群が帯電することを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  3. 請求項1に記載のカラーフィルタ製造方法であって、
    前記b)工程において、前記フィルタ基材の前記一の主面の全体を前記所定の電位に帯電させた後、放電によりイオンを放出する放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に導電性または半導電性のマスク部が配置され、前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群である対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部に形成された同形状の開口部と対向する状態で、前記フィルタ基材の前記他の主面、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ基材電位、マスク電位およびブラックマトリクス電位を付与することにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成し、または、電界の大きさを0としつつ、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界を形成して、前記対象要素領域群が除電されることを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  4. 請求項2または3に記載のカラーフィルタ製造方法であって、
    前記イオンの極性に対して前記基材電位の極性が逆極性であることを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、
    前記イオンの極性に対して前記ブラックマトリクス電位の極性が同極性である、または、前記ブラックマトリクス電位が接地電位であることを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  6. 請求項2ないし5のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、
    前記b)工程が、
    b1)前記基材電位または前記マスク電位を他の電位に切り換えることにより前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成する工程と、
    b2)前記マスク部を前記フィルタ基材に対して相対的に移動し、前記マスク部に形成された複数の開口部を前記対象要素領域群に含まれる複数の対象要素領域にそれぞれ対向させる工程と、
    b3)前記フィルタ基材、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ前記基材電位、前記マスク電位および前記ブラックマトリクス電位を付与して、前記複数の開口部にそれぞれ対向する前記複数の対象要素領域に前記イオンを付与する工程と、
    b4)他の複数の対象要素領域に前記イオンを付与するために前記b1)工程へと戻る工程と、
    を備えることを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  7. 請求項2ないし5のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、
    前記フィルタ基材上において一の方向に並ぶ要素領域列が前記対象要素領域群に含まれ、前記マスクが、拡張開口部として前記開口部を前記一の方向に拡張した開口部を有し、
    前記b)工程において、前記フィルタ基材、前記マスク部および前記ブラックマトリクスに前記基材電位、前記マスク電位および前記ブラックマトリクス電位をそれぞれ付与しつつ、前記拡張開口部が前記要素領域列に対向する状態で、前記放電部および前記マスク部が前記一の方向に前記フィルタ基材に対して相対的かつ連続的に移動することを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のカラーフィルタ製造方法であって、
    前記d)工程において、前記フィルタ基材上の前記ブラックマトリクスに補助電位を付与することにより、前記ブラックマトリクスと前記電極部材との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされることを特徴とするカラーフィルタ製造方法。
  9. 板状またはフィルム状のフィルタ基材上に電荷を付与する電荷付与装置であって、
    一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成された絶縁性のフィルタ基材を保持しつつ、前記フィルタ基材の他の主面に基材電位を付与する基材電位付与部と、
    前記フィルタ基材の前記一の主面側に配置され、放電によりイオンを放出する放電部と、
    前記放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に配置され、要素領域と同形状の開口部を有する導電性または半導電性のマスク部と、
    前記マスク部にマスク電位を付与するマスク電位付与部と、
    前記フィルタ基材の前記ブラックマトリクスにブラックマトリクス電位を付与するブラックマトリクス電位付与部と、
    を備え、
    前記複数の要素領域のうちの所定の対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部の前記開口部と対向する状態で、前記フィルタ基材、前記マスク部および前記ブラックマトリクスにそれぞれ前記基材電位、前記マスク電位および前記ブラックマトリクス電位を付与することにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界が形成され、または、電界の大きさが0とされ、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成されることを特徴とする電荷付与装置。
  10. 板状またはフィルム状のフィルタ基材上に形成された静電潜像をトナーにて現像する現像装置であって、
    溶媒中に一の色のトナーが分散された液体トナーが貯溜されるトナー容器と、
    一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成されるとともに、前記複数の要素領域のうちの前記一の色に対応する特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群が所定の電位に帯電した絶縁性のフィルタ基材の他の主面に当接する当接面を有し、前記液体トナー中において前記一の主面を電極部材の主面に対向させつつ平行に保持する保持部と、
    前記電極部材に電極電位を付与する電極電位付与部と、
    前記保持部の前記当接面上に保持部電位を付与する保持部電位付与部と、
    を備え、
    前記電極電位、前記保持部電位および前記所定の電位により、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群との間において前記トナーが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成され、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群以外の要素領域群との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされることを特徴とする現像装置。
  11. 板状またはフィルム状のフィルタ基材上にトナー画像を形成してカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造システムであって、
    一の主面を2次元に配列された複数の要素領域に仕切る導電性または半導電性のブラックマトリクスが形成された絶縁性のフィルタ基材上の前記複数の要素領域のうち一の色に対応する特定要素領域群を所定の電位に帯電させる、または、前記特定要素領域群以外の要素領域群を所定の電位に帯電させる電荷付与装置と、
    前記電荷付与装置により前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群が帯電した前記フィルタ基材上の前記特定要素領域群に前記一の色のトナーを付着させる現像装置と、
    前記フィルタ基材上に付着したトナーを前記フィルタ基材に定着させる定着装置と、
    を備え、
    前記電荷付与装置が、
    前記フィルタ基材を保持しつつ、前記フィルタ基材の他の主面に基材電位を付与する基材電位付与部と、
    前記フィルタ基材の前記一の主面側に配置され、放電によりイオンを放出する放電部と、
    前記放電部と前記フィルタ基材の前記一の主面との間に配置され、要素領域と同形状の開口部を有する導電性または半導電性のマスク部と、
    前記マスク部にマスク電位を付与するマスク電位付与部と、
    前記フィルタ基材の前記ブラックマトリクスにブラックマトリクス電位を付与するブラックマトリクス電位付与部と、
    前記特定要素領域群または前記特定要素領域群以外の要素領域群である対象要素領域群に含まれる各要素領域が、前記マスク部の前記開口部と対向する状態で、前記基材電位付与部、前記マスク電位付与部および前記ブラックマトリクス電位付与部における電位の付与を実行させることにより、前記マスク部と前記ブラックマトリクスとの間において前記イオンが前記マスク部へと向かう電界を形成し、または、電界の大きさを0とし、前記マスク部と前記フィルタ基材との間において前記イオンが前記フィルタ基材へと向かう電界を形成する帯電制御部と、
    を備え、
    前記現像装置が、
    溶媒中に前記一の色のトナーが分散された液体トナーが貯溜されるトナー容器と、
    前記フィルタ基材の前記他の主面に当接する当接面を有し、前記液体トナー中において前記一の主面を電極部材の主面に対向させつつ平行に保持する保持部と、
    前記電極部材に電極電位を付与する電極電位付与部と、
    前記保持部の前記当接面上に保持部電位を付与する保持部電位付与部と、
    を備え、
    前記現像装置において、
    前記電極電位、前記保持部電位および前記所定の電位により、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群との間において前記トナーが前記フィルタ基材へと向かう電界が形成され、前記電極部材と前記フィルタ基材の前記特定要素領域群以外の要素領域群との間において前記トナーが前記電極部材へと向かう電界が形成される、または、電界の大きさが0とされることを特徴とするカラーフィルタ製造システム。
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