JP2007218192A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】NOx吸蔵還元触媒の脱硫処理時に高濃度のSO2ガスが発生しないようにした排気浄化装置を提供する。
【解決手段】排気管4の途中にNOx吸蔵還元触媒5を備えて該NOx吸蔵還元触媒5の入側に燃料8を添加し得るようにした排気浄化装置に関し、NOx吸蔵還元触媒5より下流側で排気ガス3中に炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤15として噴霧する吸収剤噴霧手段30と、該吸収剤噴霧手段30の下流側で目の粗い通気構造を成して吸収剤15のミストを捕えるミストキャッチャ31とを備え、該ミストキャッチャ31から排気出口32に到る排気経路を該排気出口32に向けて下り勾配を成すように構成する。
【選択図】図1
【解決手段】排気管4の途中にNOx吸蔵還元触媒5を備えて該NOx吸蔵還元触媒5の入側に燃料8を添加し得るようにした排気浄化装置に関し、NOx吸蔵還元触媒5より下流側で排気ガス3中に炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤15として噴霧する吸収剤噴霧手段30と、該吸収剤噴霧手段30の下流側で目の粗い通気構造を成して吸収剤15のミストを捕えるミストキャッチャ31とを備え、該ミストキャッチャ31から排気出口32に到る排気経路を該排気出口32に向けて下り勾配を成すように構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、NOx吸蔵還元触媒を用いた排気浄化装置に関するものである。
従来より、ディーゼルエンジンにおいては、排気空燃比がリーンの時に排気ガス中のNOxを酸化して硝酸塩の状態で一時的に吸蔵し且つ排気ガス中の酸素濃度が低下した時に未燃HCやCO等の介在によりNOxを分解放出して還元浄化する性質を備えたNOx吸蔵還元触媒を排気管の途中に装備し、このNOx吸蔵還元触媒によりNOxの排出濃度を低減することが行われている。
ただし、NOx吸蔵還元触媒においては、NOxの吸蔵量が増大して飽和量に達してしまうと、それ以上のNOxを吸蔵できなくなるため、定期的にNOx吸蔵還元触媒に流入する排気ガスの酸素濃度をHC等の還元剤により低下させてNOxを分解放出させる必要がある。
例えば、ガソリンエンジンに使用した場合であれば、機関の運転空燃比を低下(機関をリッチ空燃比で運転)することにより、排気ガス中の酸素濃度を低下し且つ排気ガス中の未燃HCやCO等の還元成分を増加してNOxの分解放出を促すことができるが、NOx吸蔵還元触媒をディーゼルエンジンの排気浄化装置として使用した場合には機関をリッチ空燃比で運転することが困難である。
このため、NOx吸蔵還元触媒の上流側で排気ガス中に燃料を添加することにより、この添加燃料を還元剤としてNOx吸蔵還元触媒上で酸素と反応させることで排気ガス中の酸素濃度を低下させる必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−81311号公報
しかしながら、ディーゼルエンジンの排気ガス中には、燃料の軽油中に含まれる硫黄分に由来したSO2ガス(亜硫酸ガス)が存在しているため、このSO2ガスがNOx吸蔵還元触媒上でNOxと同様に酸化して硫酸塩として吸蔵されてしまうことが避けられないが、この硫酸塩は硝酸塩と比べて安定であるため、NOx吸蔵還元触媒を再生させるべく燃料添加を実行しても、該NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されている硫酸塩が一部しか放出されずに残留してしまう結果、NOx吸蔵還元触媒のNOx吸蔵サイトの回復割合が小さくなって吸蔵能力が低下してしまうという問題があり、この硫酸塩の残留の問題に関しては未だ具体的な実用レベルの解決策が確立されていないのが実情である。
即ち、NOx吸蔵還元触媒から硫酸塩を脱離させる手法自体は、NOx吸蔵還元触媒の触媒床温度を約600〜700℃の脱硫温度条件まで上げて酸欠状態に保つことにより、NOx吸蔵還元触媒から硫酸塩をSO2ガスとして放出させてNOx吸蔵還元触媒の脱硫処理を図り得ることが既に知られているが、その脱硫処理の際にNOx吸蔵還元触媒に時間をかけて蓄えられていたSO2ガスが一度にまとまって放出されてしまうことで高濃度のSO2ガスが発生するという問題があり、この高濃度のSO2ガスの発生がNOx吸蔵還元触媒の脱硫処理の実用化を阻む大きな要因となっていた。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、NOx吸蔵還元触媒の脱硫処理時に高濃度のSO2ガスが発生しないようにした排気浄化装置を提供することを目的としている。
本発明は、排気管の途中にNOx吸蔵還元触媒を備えて該NOx吸蔵還元触媒の入側に燃料を添加し得るようにした排気浄化装置において、NOx吸蔵還元触媒より下流側で排気ガス中に炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤として噴霧する吸収剤噴霧手段と、該吸収剤噴霧手段の下流側で目の粗い通気構造を成して吸収剤のミストを捕えるミストキャッチャとを備え、該ミストキャッチャから排気出口に到る排気経路が該排気出口に向けて下り勾配を成すように構成されていることを特徴とするものである。
而して、NOx吸蔵還元触媒に脱硫処理を施すにあたり、該NOx吸蔵還元触媒の入側に燃料を添加すると、この添加燃料がNOx吸蔵還元触媒上で酸素と反応することにより周囲の排気ガス中の酸素濃度が低下し且つその反応熱により触媒床温度が脱硫温度条件まで上げられ、NOx吸蔵還元触媒から硫酸塩がSO2ガスとして放出される。
この際、NOx吸蔵還元触媒の下流側で吸収剤噴霧手段により吸収剤を噴霧すると、排気ガス中で酸性物質のSO2ガスがアルカリ物質の吸収剤と中和反応し且つ高温条件下で更なる酸化反応が進んで少量の硫酸カルシウム(CaSO4石膏)が生成され、この副生成物である硫酸カルシウムの乾燥粉末化したものが排気ガスの流れと排気経路の下り勾配により排気出口まで送り出されて車外へ排出される。
ここで、吸収剤噴霧手段により噴霧された吸収剤のミストはミストキャッチャにより捕えられ、該ミストキャッチャを通過する排気ガス中のSO2ガスと吸収剤とが高い頻度で接触して反応するので、SO2ガスが効率良く処理されることになる。
更に、本発明においては、吸収剤噴霧手段が、NOx吸蔵還元触媒より下流側の排気管内に装備された噴射ノズルと、上部に給水口及び炭酸カルシウム投入口を有する吸収剤タンクと、該吸収剤タンクの底部を前記噴射ノズルに接続する供給ラインと、該供給ラインの途中に装備されて吸収剤タンク内の吸収剤を噴射ノズルへ送給するポンプと、炭酸カルシウム粉末を水溶性カプセルで抱持した炭酸カルシウムカプセル剤を内部に収容して吸収剤タンク上部の炭酸カルシウム投入口に装着された吸収剤ホッパと、該吸収剤ホッパの底部に装備されて炭酸カルシウムカプセル剤を定量ずつ炭酸カルシウム投入口に切り出す切出弁と、水を内部に貯溜して吸収剤タンク上部の給水口に装着された水タンクと、該水タンクの底部に装備されて水を吸収剤タンク内に適宜に流し込む給水弁と、吸収剤タンク内の吸収剤を撹拌する撹拌装置とにより構成されていることが好ましい。
而して、このように吸収剤噴霧手段を構成した場合に、給水弁を開けて水タンクから空の吸収剤タンク内に水を投入して所定レベルに満たし、次いで、吸収剤ホッパから切出弁により炭酸カルシウムカプセル剤の定量を切り出し、撹拌装置により吸収剤タンク内の水を撹拌すると、炭酸カルシウムカプセル剤の水溶性カプセルが水に溶けて所定濃度の炭酸カルシウムの水溶液が製造されるので、この炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤としてポンプにより供給ラインを通し噴射ノズルへ送給すれば、該噴射ノズルの先からNOx吸蔵還元触媒より下流側の排気管内に吸収剤が噴霧される。
即ち、NOx吸蔵還元触媒の脱硫処理を施すのに合わせて所定量の炭酸カルシウムの水溶液を製造し、これを吸収剤としてNOx吸蔵還元触媒より下流側の排気管内に噴霧して使い切ることが可能となる。
尚、炭酸カルシウム粉末をそのまま吸収剤ホッパに収容させてしまうと、炭酸カルシウム粉末が大気中の水分を吸収して吸収剤ホッパ内で塊状に硬化し、該吸収剤ホッパから切り出せなくなってしまう虞れがあるが、炭酸カルシウム粉末を水溶性カプセルで抱持して水分の吸収を防ぐようにしているので、吸収剤ホッパ内での炭酸カルシウム粉末の硬化が回避されて良好な切り出し状態が保持される。
また、脱硫処理の完了後に吸収剤タンク内に水タンクから水のみを投入し、これを必要に応じて撹拌装置で撹拌した上でポンプにより供給ラインを通し噴射ノズルへ送給し、該噴射ノズルの先からNOx吸蔵還元触媒より下流側の排気管内に水のみの噴霧を実行すると、吸収剤タンク、ポンプ、供給ライン、噴射ノズル、更には、ミストキャッチャ、該ミストキャッチャから排気出口に到る排気経路が水洗浄されることになる。
この結果、吸収剤が吸収剤タンクから噴射ノズルまでの系路で滞留して炭酸カルシウムの沈殿物を生じ、その沈殿物によりポンプや噴射ノズル等に詰まりを生じてしまったり、或いは、吸収剤や副生成物がミストキャッチャから排気出口に到る排気経路内で乾燥し、そのまま硬化して除去不可能な堆積物となったりする不具合が未然に回避される。
上記した本発明の排気浄化装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、脱硫処理時にNOx吸蔵還元触媒から放出されるSO2ガスを、炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤として中和反応させ且つ高温条件下で更なる酸化反応を進めて少量の硫酸カルシウム(CaSO4石膏)とし、この副生成物である硫酸カルシウムが乾燥粉末化したものを排気ガスの流れと排気経路の下り勾配により排気出口まで送り出して車外に排出し、化学的に安定した無害な副生成物として確実に処理することができるので、NOx吸蔵還元触媒の脱硫処理時に高濃度のSO2ガスが発生してしまう問題を解決することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、NOx吸蔵還元触媒の脱硫処理を施すのに合わせて所定量の炭酸カルシウムの水溶液を製造して使い切り、脱硫処理の完了後に水のみの噴霧を実行して水洗浄を行うことができるので、吸収剤が吸収剤タンクから噴射ノズルまでの系路で滞留することで生じた沈殿物によりポンプや噴射ノズル等に詰まりを生じてしまったり、或いは、吸収剤がミストキャッチャから排気出口に到る排気経路内で乾燥してそのまま硬化することで除去不可能な堆積物となったりする不具合を未然に回避することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本形態例の排気浄化装置においては、ディーゼルエンジン1から排気マニホールド2を介して排出される排気ガス3が流通する排気管4の途中に、フロースルー方式のハニカム構造を有するNOx吸蔵還元触媒5が触媒ケース6に抱持されて装備されており、該触媒ケース6の入口部分には、軽油タンク7内の燃料8(軽油)を軽油ポンプ9を介し導いて噴射する燃料添加インジェクタ10が設けられている。
尚、ここに図示している例では、前記触媒ケース6内におけるNOx吸蔵還元触媒5の後段に、酸化触媒を担持して成る触媒担持型のパティキュレートフィルタ11が装備されており、前段のNOx吸蔵還元触媒5を経た排気ガス3中に含まれるパティキュレートを捕集して更なる排気浄化を図り得るようにしてある。
更に、この触媒ケース6の直後に、脱硫ケース12が連絡配管13を介して接続されていると共に、この脱硫ケース12の入口部分には、吸収剤タンク14内の吸収剤15を供給ライン16により導いて噴霧する噴射ノズル17が設けられている。
ここで、前記吸収剤タンク14の上部には、給水口18及び炭酸カルシウム投入口19が設けられ、該炭酸カルシウム投入口19に、炭酸カルシウム粉末20(図2参照)を澱粉製の水溶性カプセル21(図2参照)で抱持して成る炭酸カルシウムカプセル剤22を内部に収容した吸収剤ホッパ23が装着されていると共に、前記給水口18には、水24を内部に貯溜した水タンク25が装着されており、前記吸収剤ホッパ23の底部には、炭酸カルシウムカプセル剤22を定量ずつ炭酸カルシウム投入口19に切り出す切出弁26が装備され、前記水タンク25の底部には、水24を吸収剤タンク14内に適宜に流し込む給水弁27が装備されている。
また、前記吸収剤タンク14に、該吸収剤タンク14内の吸収剤15を撹拌する撹拌装置28が装備されていると共に、前記供給ライン16の途中には、吸収剤タンク14内の吸収剤15を噴射ノズル17へ送給するポンプ29が装備されている。
そして、これら噴射ノズル17、吸収剤タンク14、供給ライン16、ポンプ29、吸収剤ホッパ23、切出弁26、水タンク25、給水弁27、撹拌装置28により、排気ガス3中に吸収剤15を噴霧する吸収剤噴霧手段30が構成されるようになっている。
また、前記脱硫ケース12内には、前記吸収剤噴霧手段30の噴射ノズル17から噴霧された吸収剤15のミストを捕えるミストキャッチャ31が配設されており、該ミストキャッチャ31は、パンチングメタルや金網を排気ガス3の流れ方向へ多段配置することで構成した目の粗い通気構造を成すものとしてある。
更に、ミストキャッチャ31から排気出口32に到る排気経路を成す脱硫ケース12及びテールパイプ33は、前記排気出口32に向けて下り勾配を成すように構成されており、しかも、前記テールパイプ33が前記脱硫ケース12後部の最下位置に接続されるようになっている。
而して、このように構成された排気浄化装置に関し、NOx吸蔵還元触媒5に吸蔵されて残留する硫酸塩をSO2ガスとして放出させる脱硫処理を施すにあたり、該NOx吸蔵還元触媒5の入側に燃料を添加すると、この添加燃料がNOx吸蔵還元触媒5上で酸素と反応することにより周囲の排気ガス3中の酸素濃度が低下し且つその反応熱により触媒床温度が脱硫温度条件まで上げられ、NOx吸蔵還元触媒5から硫酸塩がSO2ガスとして放出される。
この際、給水弁27を開けて水タンク25から空の吸収剤タンク14内に水24を投入して所定レベルに満たし、次いで、吸収剤ホッパ23から切出弁26により炭酸カルシウムカプセル剤22の定量を切り出し、撹拌装置28により吸収剤タンク14内の水24を撹拌すると、炭酸カルシウムカプセル剤22の水溶性カプセル21が水24に溶けて所定濃度の炭酸カルシウムの水溶液が製造されるので、この炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤15としてポンプ29により供給ライン16を通し噴射ノズル17へ送給すれば、該噴射ノズル17の先からNOx吸蔵還元触媒5より下流側の排気管4内に吸収剤15が噴霧される。
尚、炭酸カルシウム粉末20(図2参照)をそのまま吸収剤ホッパ23に収容させてしまうと、炭酸カルシウム粉末20(図2参照)が大気中の水分を吸収して吸収剤ホッパ23内で塊状に硬化し、該吸収剤ホッパ23から切り出せなくなってしまう虞れがあるが、炭酸カルシウム粉末20(図2参照)を水溶性カプセル21(図2参照)で抱持して水分の吸収を防ぐようにしているので、吸収剤ホッパ23内での炭酸カルシウム粉末20(図2参照)の硬化が回避されて良好な切り出し状態が保持される。
そして、このようにしてNOx吸蔵還元触媒5の下流側で吸収剤噴霧手段30により吸収剤15を噴霧すると、排気ガス3中で酸性物質のSO2ガスがアルカリ物質の吸収剤15と中和反応し且つ高温条件下で更なる酸化反応が進んで少量の硫酸カルシウム(CaSO4石膏)が生成され、この副生成物である硫酸カルシウムの乾燥粉末化したものが排気ガス3の流れと脱硫ケース12及びテールパイプ33の下り勾配により排気出口32まで送り出されて車外へ排出される。
ここで、吸収剤噴霧手段30により噴霧された吸収剤15のミストはミストキャッチャ31により捕えられ、該ミストキャッチャ31を通過する排気ガス3中のSO2ガスと吸収剤15とが高い頻度で接触して反応するので、SO2ガスが効率良く処理されることになる。
次いで、脱硫処理の完了後に吸収剤タンク14内に水タンク25から水24のみを投入し、これを必要に応じて撹拌装置28で撹拌した上でポンプ29により供給ライン16を通し噴射ノズル17へ送給し、該噴射ノズル17の先からNOx吸蔵還元触媒5より下流側の排気管4内に水24のみの噴霧を実行すると、吸収剤タンク14、ポンプ29、供給ライン16、噴射ノズル17、更には、ミストキャッチャ31、該ミストキャッチャ31から排気出口32に到る排気経路が水洗浄される。
この結果、吸収剤15が吸収剤タンク14から噴射ノズル17までの系路で滞留して炭酸カルシウムの沈殿物を生じ、その沈殿物によりポンプ29や噴射ノズル17等に詰まりを生じてしまったり、或いは、吸収剤15や副生成物がミストキャッチャ31から排気出口32に到る排気経路内で乾燥し、そのまま硬化して除去不可能な堆積物となったりする不具合が未然に回避される。
即ち、吸収剤15を成す炭酸カルシウムの水溶液は、常に撹拌し続けていないと炭酸カルシウムが沈殿してしまう性質があり、また、炭酸カルシウムや、副生成物である硫酸カルシウムは、乾燥して水分が少なくなってくると硬化してしまう性質があるので、これらの事情に考慮して脱硫処理の完了後に水洗浄を実施しているのである。
従って、上記形態例によれば、脱硫処理時にNOx吸蔵還元触媒5から放出されるSO2ガスを、炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤15として中和反応させ且つ高温条件下で更なる酸化反応を進めて少量の硫酸カルシウムとし、この副生成物である硫酸カルシウムが乾燥粉末化したものを排気ガス3の流れと脱硫ケース12及びテールパイプ33の下り勾配により排気出口32まで送り出して車外に排出し、化学的に安定した無害な副生成物として確実に処理することができるので、NOx吸蔵還元触媒5の脱硫処理時に高濃度のSO2ガスが発生してしまう問題を解決することができる。
また、特に本形態例の吸収剤噴霧手段30を採用した排気浄化装置においては、NOx吸蔵還元触媒5の脱硫処理を施すのに合わせて所定量の炭酸カルシウムの水溶液を製造して使い切り、脱硫処理の完了後に水24のみの噴霧を実行して水洗浄を行うことができるので、吸収剤15が吸収剤タンク14から噴射ノズル17までの系路で滞留することで生じた沈殿物によりポンプ29や噴射ノズル17等に詰まりを生じてしまったり、或いは、吸収剤15がミストキャッチャ31から排気出口32に到る排気経路内で乾燥してそのまま硬化することで除去不可能な堆積物となったりする不具合を未然に回避することができる。
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、吸収剤噴霧手段の構造は図示例に限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
3 排気ガス
4 排気管
5 NOx吸蔵還元触媒
8 燃料
14 吸収剤タンク
15 吸収剤
16 供給ライン
17 噴射ノズル
18 給水口
19 炭酸カルシウム投入口
20 炭酸カルシウム粉末
21 水溶性カプセル
22 炭酸カルシウムカプセル剤
23 吸収剤ホッパ
24 水
25 水タンク
26 切出弁
27 給水弁
28 撹拌装置
29 ポンプ
30 吸収剤噴霧手段
31 ミストキャッチャ
32 排気出口
4 排気管
5 NOx吸蔵還元触媒
8 燃料
14 吸収剤タンク
15 吸収剤
16 供給ライン
17 噴射ノズル
18 給水口
19 炭酸カルシウム投入口
20 炭酸カルシウム粉末
21 水溶性カプセル
22 炭酸カルシウムカプセル剤
23 吸収剤ホッパ
24 水
25 水タンク
26 切出弁
27 給水弁
28 撹拌装置
29 ポンプ
30 吸収剤噴霧手段
31 ミストキャッチャ
32 排気出口
Claims (2)
- 排気管の途中にNOx吸蔵還元触媒を備えて該NOx吸蔵還元触媒の入側に燃料を添加し得るようにした排気浄化装置において、NOx吸蔵還元触媒より下流側で排気ガス中に炭酸カルシウムの水溶液を吸収剤として噴霧する吸収剤噴霧手段と、該吸収剤噴霧手段の下流側で目の粗い通気構造を成して吸収剤のミストを捕えるミストキャッチャとを備え、該ミストキャッチャから排気出口に到る排気経路が該排気出口に向けて下り勾配を成すように構成されていることを特徴とする排気浄化装置。
- NOx吸蔵還元触媒より下流側の排気管内に装備された噴射ノズルと、上部に給水口及び炭酸カルシウム投入口を有する吸収剤タンクと、該吸収剤タンクの底部を前記噴射ノズルに接続する供給ラインと、該供給ラインの途中に装備されて吸収剤タンク内の吸収剤を噴射ノズルへ送給するポンプと、炭酸カルシウム粉末を水溶性カプセルで抱持した炭酸カルシウムカプセル剤を内部に収容して吸収剤タンク上部の炭酸カルシウム投入口に装着された吸収剤ホッパと、該吸収剤ホッパの底部に装備されて炭酸カルシウムカプセル剤を定量ずつ炭酸カルシウム投入口に切り出す切出弁と、水を内部に貯溜して吸収剤タンク上部の給水口に装着された水タンクと、該水タンクの底部に装備されて水を吸収剤タンク内に適宜に流し込む給水弁と、吸収剤タンク内の吸収剤を撹拌する撹拌装置とにより吸収剤噴霧手段が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010053149A1 (ja) * | 2008-11-07 | 2010-05-14 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
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2006
- 2006-02-17 JP JP2006040596A patent/JP2007218192A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010053149A1 (ja) * | 2008-11-07 | 2010-05-14 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
US8882961B2 (en) | 2008-11-07 | 2014-11-11 | Tokyo Electron Limited | Substrate treatment apparatus |
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