JP2007216168A - 有機性廃棄物の処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含む有機性廃棄物を、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを分別することなくそのまま処理して効率的なエネルギー回収を図る。
【解決手段】有機性廃棄物をメタン発酵残渣と混合してメタン発酵処理し、メタン発酵残渣の一部を有機性廃棄物と混合し、残部を焼却する。焼却で発生する排ガスを利用して蒸気を発生させ、この蒸気で有機性廃棄物とメタン発酵残渣との混合物を加温する。
【選択図】図1

Description

本発明は有機性廃棄物の処理方法及び処理装置に係り、特に、非生物分解性有機物を含む有機性廃棄物を、この非生物分解性有機物を分別することなくメタン発酵及び焼却処理して効率的なエネルギー回収を図る方法及び装置に関する。
近年、エネルギーの回収、再利用による省資源、省エネルギー化が重視され、ごみ焼却設備からの熱回収においても、その回収効率を高めることが望まれているが、現在の焼却設備では、可燃ごみの燃焼によって発生する熱量の75%程度は無駄に失われており、エネルギー回収効率は20%程度と言われている。
そこで、ごみ焼却設備におけるエネルギー回収効率の向上について、様々な研究開発がなされ、例えば、非特許文献1には、可燃ごみを分別して、厨芥類(生ごみ)、廃棄紙類(紙くず)と木草類を乾式メタン発酵処理し、布(繊維)類、ゴム、皮革類とプラスチック類を焼却・溶融処理し、メタン発酵処理で発生するメタンガスを回収することによりエネルギー回収効率の向上を図ることが記載されている。なお、この非特許文献1ではメタン発酵残渣は炭化物としたり堆肥として回収することが開示されている。
有機性廃棄物のメタン発酵処理については、特許文献1に、食品加工工場の廃棄食品などを、コージェネレーション施設などで発生する熱を利用して加熱しつつメタン発酵処理し、メタン発酵残渣を焼却処理する方法が提案されている。この特許文献1でメタン発酵されるものは食品加工工場の廃棄食品などのメタン発酵が容易な有機廃棄物のみである。また、メタン発酵残渣はそのまま焼却処理されており、十分なエネルギー回収はされていない。
特開平8−197036号公報 「第26回全国都市清掃研究・事例発表会 要旨集」第322頁〜第324頁"可燃ごみ処理への乾式メタン発酵の適用"
特許文献1や非特許文献1に記載されるように、メタン発酵が容易な生物分解性の有機性廃棄物についてはメタン発酵処理を行ってメタンガスを回収することが行われているが、従来において、プラスチックなどの非生物分解性の有機性廃棄物を含む可燃ごみを非生物分解性の有機性廃棄物を分別することなくそのままメタン発酵処理することは行われていない。一方で、焼却処理に供される可燃ごみには、厨芥類(生ごみ)、廃棄紙類(紙くず)や木草類のような生物分解性の有機性廃棄物と布(繊維)類、ゴム、皮革類やプラスチック類のような非生物分解性の有機性廃棄物とがあるため、非特許文献1に記載される方法で可燃ごみの処分とエネルギー回収を図ろうとした場合、それに先立つごみの分別という多大な手間と労力を要する。
また、非特許文献1では、メタン発酵処理で生成するメタン発酵残渣を焼却処分せずに、この残渣から炭化物や堆肥を生産し、炭化物については土壌改良剤等の用途があるとされているが、これらは供給過剰で十分に利用されないのが現状である。また、このようにメタン発酵残渣については焼却することなく炭化物や堆肥とすることから、メタン発酵残渣からエネルギーを回収することはできない。
前述の如く、特許文献1では、メタン発酵残渣を焼却処分しているが、こと特許文献1のメタン発酵の被処理物は易生物分解性有機物の食品廃棄物のみであり、このような生物分解性有機物の有機性廃棄物を単にメタン発酵処理した後焼却処分しても効率的なエネルギー回収は望めない。
本発明は、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含む有機性廃棄物を、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを分別することなくそのままメタン発酵処理した後焼却処理することにより、効率的なエネルギー回収を図る有機性廃棄物の処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の有機性廃棄物の処理方法は、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含有する有機性廃棄物を処理する方法において、該有機性廃棄物を乾式メタン発酵処理するメタン発酵工程と、該メタン発酵工程からのメタン発酵残渣を焼却処理する焼却工程と、該メタン発酵工程で生成するメタンガスを回収する回収工程とを有することを特徴とする。
請求項2の有機性廃棄物の処理方法は、請求項1において、前記メタン発酵残渣の一部を前記有機性廃棄物と混合し、得られた混合物を前記メタン発酵工程に供給することを特徴とする。
請求項3の有機性廃棄物の処理方法は、請求項1又は2において、前記焼却工程で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させることを特徴とする。
請求項4の有機性廃棄物の処理方法は、請求項2において、前記焼却工程で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させると共に、該蒸気を前記混合物に注入して、該混合物を加温することを特徴とする。
請求項5の有機性廃棄物の処理方法は、請求項2ないし4のいずれか1項において、前記メタン発酵残渣と有機性廃棄物との混合割合が、有機性廃棄物:メタン発酵残渣=1:3〜30(重量比)であることを特徴とする。
請求項6の有機性廃棄物の処理方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記有機性廃棄物の非生物分解性有機物の含有量が3〜20乾燥重量%であることを特徴とする。
本発明(請求項7)の有機性廃棄物の処理装置は、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含有する有機性廃棄物を処理する装置において、該有機性廃棄物を乾式メタン発酵処理するメタン発酵手段と、該メタン発酵手段から排出されるメタン発酵残渣を焼却処理する焼却手段と、該メタン発酵手段で生成するメタンガスを回収する手段とを有することを特徴とする。
請求項8の有機性廃棄物の処理装置は、請求項7において、前記メタン発酵残渣の一部を前記有機性廃棄物と混合する混合手段と、該混合手段で得られた混合物を前記メタン発酵手段に供給する手段とを有することを特徴とする。
請求項9の有機性廃棄物の処理装置は、請求項7又は8において、前記焼却手段で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生手段を有することを特徴とする。
請求項10の有機性廃棄物の処理装置は、請求項8において、前記焼却手段で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生手段と、該蒸気発生手段で発生した蒸気を前記混合手段に供給する手段を有することを特徴とする。
請求項11の有機性廃棄物の処理装置は、請求項8ないし10のいずれか1項において、前記メタン発酵残渣と有機性廃棄物との混合割合が、有機性廃棄物:メタン発酵残渣=1:3〜30(重量比)であることを特徴とする。
請求項12の有機性廃棄物の処理装置は、請求項1ないし11のいずれか1項において、前記有機性廃棄物の非生物分解性有機物の含有量が3〜20乾燥重量%であることを特徴とする。
本発明では、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含む有機性廃棄物を、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを分別することなくそのまま処理するため、有機性廃棄物の分別の手間と労力が削減される。
生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含む有機性廃棄物をメタン発酵処理すると、有機性廃棄物中の生物分解性有機物のみが分解されてメタンガスを発生する。このメタンガスはガス燃料として、或いはメタンガス発電による電気としてエネルギー回収される。一方、メタン発酵処理で得られるメタン発酵残渣、即ち、メタン発酵処理で生物分解性有機物が分解されて発生したメタン発酵汚泥とメタン発酵処理されなかった非生物分解性有機物とを含むメタン発酵残渣は、焼却処理されるが、このようにメタン発酵汚泥も焼却処理されることにより、大きな燃焼熱が得られ、この結果大きな燃焼エネルギーを回収することができる。
このため、本発明によれば、可燃ごみ焼却設備におけるエネルギー回収効率を従来の20%程度から45%程度にまで向上させることができる。
なお、本発明におけるメタン発酵処理では、有機性廃棄物中の非生物分解性有機物は、ガス流路形成のための嵩上げ材として機能し、これによりメタン発酵で生成したメタンガスを円滑に排出させることが可能となる。
また、焼却処理されるメタン発酵残渣は、メタン発酵処理前の有機性廃棄物に比べて生物分解性有機物がメタン発酵により分解された分だけ容量が小さくなっており、従って、有機性廃棄物をそのまま焼却処理する場合に比べて、焼却設備や焼却で発生する排ガス処理設備を小型化することができる。例えば、焼却炉の規模は従来方式に比べて1/4〜1/3程度小さくすることができ、排ガス処理設備については容量を従来の2/3〜1/2まで小さくすることができる。従って、メタン発酵のための後述の嫌気性貯留槽を増設しても、設備規模や建設費については、従来の焼却設備とほぼ同等に抑えることができる。
本発明において、メタン発酵残渣の一部を有機性廃棄物と混合し、得られた混合物をメタン発酵処理に供することが好ましく、これによりメタン発酵処理に供する被焼却物を均質化して効率的なメタン発酵処理を行える(請求項2,7)。
また、メタン発酵残渣の焼却処理で発生した排ガスは、この熱エネルギーにより水を加熱して蒸気として回収することが好ましく(請求項3,8)、この蒸気はメタン発酵処理に供する被処理物の加温に利用することが好ましい(請求項4,10)。
メタン発酵残渣の一部と有機性廃棄物とを混合してメタン発酵処理する場合、その混合割合は、有機性廃棄物:メタン発酵残渣=1:3〜30(重量比)であることが好ましい(請求項5,11)。
また、本発明において、処理する有機性廃棄物の非生物分解性有機物含有量は3〜20乾燥重量%であることが好ましい(請求項6,12)。
以下に図面を参照して本発明の有機性廃棄物の処理方法及び処理装置を詳細に説明する。
図1は本発明の有機性廃棄物の処理装置の実施の形態を示す系統図である。
本発明において、処理対象となる有機性廃棄物は、生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含有する可燃ごみであり、通常の都市ごみや、事業系一般ごみ、食品工場からの汚泥等が挙げられる。このうち、生物分解性のごみとしては、厨芥類(生ごみ)、廃棄紙類(紙くず)、木草類などがあり、非生物分解性のごみとしては、布(繊維)類、ゴム・皮革類、プラスチック類などがある。
このような可燃ごみは、まず破砕機1に投入して6cm以下、例えば最大寸法4cm前後に破砕する。破砕機の型式には特に制限はなく、一軸式、二軸式等の各種のものを用いることができる。
破砕したごみは混合装置2に投入し、嫌気性貯留槽3からのメタン発酵残渣と混合する。また、この混合装置2には、蒸気発生器6からの蒸気の吹き込みを行って、破砕ごみとメタン発酵残渣との混合物をメタン発酵に適当な温度、例えば30〜45℃もしくは45〜60℃に加温する。そして、加温した混合物を嫌気性貯留槽3に投入して嫌気条件下で乾式メタン発酵させる。嫌気性貯留槽3では、30〜45℃に加温した場合は、中温菌(中温で活性化するメタン発酵菌)による発酵が行われ、45〜60℃に加温した場合は、高温菌(高温で活性化するメタン発酵菌)による発酵が行われる。前者は加温コストにおいて有利で、後者は発酵速度が速いというメリットがある。
混合装置2は機械式混合装置とすることが好ましいが、その混合方式には特に制限はない。
この混合装置2による混合時間は混合装置の型式や規模にもよるが、1〜30分とすることが好ましい。混合時間が1分以下ではメタン発酵残渣と破砕ごみとを十分に混合することができず、また、蒸気による加温も十分ではない。混合時間が30分を超えても均一混合性に大差はなく徒に処理効率が低下して不利である。
また、混合装置2における破砕ごみとメタン発酵残渣との混合割合は、破砕ごみ:メタン発酵残渣=1:3〜30(重量比)、特に1:3〜20(重量比)とすることが好ましい。この範囲よりもメタン発酵残渣の混合割合が少ないと、メタン発酵残渣を破砕ごみと混合することによる均質化を図ることができず、多いと循環処理するメタン発酵残渣量が増加して処理効率が低下する。
この混合物は、スクリューコンベア、ポンプ等の移送機器によって、嫌気性貯留槽3に移送され、嫌気性貯留槽3の上部から投入される。
嫌気性貯留槽3に投入された破砕ごみとメタン発酵残渣との混合物は、混合装置2において十分に均一に混合されると共に蒸気により加温されているため、嫌気性貯留槽3内の加温、撹拌操作は不要である。この嫌気性貯留槽3に混合装置2から移送、投入された混合物を嫌気条件下に貯留するのみで乾式メタン発酵処理することができる。この嫌気性貯留槽3の型式には特に制限はないが、外壁が保温構造とされた完全密閉式の縦型円筒槽で、下部は逆円錐構造となっているものが好ましい。
この嫌気性貯留槽3の貯留日数は、メタン発酵温度によっても異なるが、30〜45℃の中温菌によるメタン発酵の場合は30〜80日、好ましくは35〜60日、45〜60℃の高温菌によるメタン発酵の場合は20〜70日、好ましくは25〜50日とすることが好ましい。貯留日数が少な過ぎると生物分解性のごみを十分にメタン発酵処理することができず、また、長過ぎてもそれ以上のメタン発酵の進行はなく、処理効率が低下する。従って、嫌気性貯留槽3は、このような貯留日数を満たすような容積設計とする。
嫌気性貯留槽3では、破砕ごみとメタン発酵残渣との混合物が上部から投入されて貯留される一方で、底部からメタン発酵残渣が引き抜かれることにより、槽内容物は自重によって槽上部から下部へ移動する。
嫌気性貯留槽3内でのメタン発酵により生物分解性のごみがメタン発酵処理され、メタンガスが発生する。この際、ごみ中のプラスチック等の非生物分解性のごみの相粒子の存在で、槽内にガス流路が形成され、メタン発酵処理で発生したガスは円滑に槽上部に上昇し、嫌気性貯留槽3の上部から排出される。嫌気性貯留槽3の上部にはガス回収配管を設置し、槽内のガスを槽外へ誘引して回収し、メタンガス発電により電気エネルギーとしての再利用、或いはガスを精製して燃料としての再利用を図る。一般に、このようなメタン発酵処理で発生するガス量は例えば、上述の温度条件及び貯留日数において、投入した可燃ごみ1t当たり100〜200Nm/tであり、その主な性状は以下の通りである。
〈発生ガスの性状〉
CH:50〜60%
CO:40〜50%
S:100〜2,000ppm
NH:0〜100ppm
嫌気性貯留槽3内でメタン発酵処理されると共に槽内を降下して槽底部から排出されたメタン発酵残渣の一部は混合装置2に送給され、残部は焼却設備4に移送されて焼却処理される。なお、このメタン発酵残渣の移送にはスクリューコンベアやポンプ等を用いることができる。
焼却設備の焼却炉の型式には特に制限はなく、ストーカ炉、流動床炉など通常のごみの焼却に採用されているもの全てを適用することができる。
焼却設備からの焼却灰は系外へ排出され、燃焼排ガスは、送風機、集塵機、廃熱ボイラ、水噴射ガス冷却設備等よりなる排ガス処理設備5に送給されて処理された後、蒸気発生器6に送給され、この排ガスの廃熱を利用して水を加熱することにより蒸気を発生させる。この蒸気発生器6で発生させた蒸気は、前後の混合装置2の混合物の加温に使用される。
この蒸気発生器で発生させる蒸気は、混合物をメタン発酵に好適な温度に加温できる程度で良く、例えば温度100〜120℃、圧力0.1〜0.3MPa程度の低圧蒸気を、ごみ1t当たり50〜150kg程度を投入することが好ましい。
従って、このような蒸気発生量を得ることができるように、排ガス処理設備5における廃熱ボイラや冷却設備の条件を調整することが好ましい。
このような本発明の有機性廃棄物の処理方法及び処理装置によれば、生物分解性有機物のごみと非生物分解性有機物のごみとを含む可燃ごみを、生物分解性有機物のごみと非生物分解性有機物のごみとを分別することなくそのまま処理して、メタン発酵、更には焼却処理することにより、高いエネルギー回収効率でエネルギーを回収することができる。
なお、本発明において処理する有機性廃棄物中のプラスチック等の非生物分解性有機物含有量は3〜20重量%、特に7〜13重量%であることが好ましい。非生物分解性有機物含有量が上記範囲よりも少ないと発酵が進みすぎメタン発酵汚泥濃度が低くなり、メタン発酵効率が悪くなる場合がある。多いとメタン発酵処理によるエネルギー回収効率が悪く、いずれの場合も非生物分解性有機物を分別することなく処理する本発明の効果を十分に得ることができない。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
人口15万人の中小都市で発生するごみを対象として、図1に示す処理装置でごみ処理を行った。処理したごみの発生量と性状は次の通りである。
〈ごみ発生量〉
ごみ発生単位量:1000g/人・日
ごみ発生量:150t/日
〈ごみの主な性状〉
水分:50%
低位発熱量:1800kcal/kg
ごみの主な構成:
生ごみ:40t/日
紙ごみ:50t/日
その他の生物分解性ごみ:10t/日
非生物分解性ごみ(プラスチック、布など):50t/日
ごみはまず一軸破砕機1で最大寸法4cm程度に破砕した後、パドル式混合装置2に投入し、嫌気性貯留槽(容積3500m×2基)3からのメタン発酵残渣と、ごみ:メタン発酵残渣=1:5(重量比)で15分混合した。また、この混合時には、蒸気発生器6からの蒸気を注入し、混合物を52℃に加温した後嫌気性貯留槽3に送給した。嫌気性貯留槽3の貯留日数は28日(4週間)とし、嫌気性貯留槽3の底部から引き抜いたメタン発酵残渣のうち一部を焼却設備(ストーカ炉)4に送給して焼却処理し、残部を混合装置2に送給した。焼却炉からの310〜400℃の排ガス7000Nm/時は排ガス処理設備5で処理し、160℃、7000Nm/時の処理ガスを蒸気発生器6に送給して蒸気発生に利用した。
この処理における各部の処理状況は次の通りであった。なお、焼却炉4から排出された灰は8250kg/日(55kg/t−ごみ)であった。
〈嫌気性貯留における有機物分解とメタンガス発生量〉
有機物分解量:29t/日
バイオガス発生量:22,500Nm/日(150Nm/t−ごみ)
〈貯留後焼却炉へのメタン発酵残渣投入量と性状〉
投入量:140t/日
メタン発酵残渣の主な性状:
水分:65%
低位発熱量:1177kcal/kg
〈蒸気発生器の蒸気発生量と性状〉
発生量:15000kg/日
性状:
温度:110℃
圧力:0.15MPa
一連のメタン発酵処理及び焼却処理によるエネルギー回収効率は次のように算出され、従来のエネルギー回収効率20%に比べて、エネルギー回収効率を2倍以上に向上させることができることが確認された。
〈エネルギー回収効率〉
エネルギー回収量:
嫌気性貯留槽(メタン発酵):
バイオガス発生量×メタンガス濃度×メタンガス低位発熱量
=22500Nm/日×55vol%×8550kcal/m
=106×10kcal/日
焼却炉・ガス処理工程:
焼却炉へのメタン発酵残渣投入量×メタン発酵残渣の低位発熱量×焼却炉
の熱回収効率=140t/日×1177kcal/kg×10%
=16×10kcal/日
エネルギー回収効率:
Figure 2007216168
本発明の有機性廃棄物の処理装置の実施の形態を示す系統図である。
符号の説明
1 破砕機
2 混合装置
3 嫌気性貯留槽
4 焼却設備
5 ガス処理設備
6 蒸気発生器

Claims (12)

  1. 生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含有する有機性廃棄物を処理する方法において、
    該有機性廃棄物を乾式メタン発酵処理するメタン発酵工程と、
    該メタン発酵工程からのメタン発酵残渣を焼却処理する焼却工程と、
    該メタン発酵工程で生成するメタンガスを回収する回収工程と
    を有することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  2. 請求項1において、前記メタン発酵残渣の一部を前記有機性廃棄物と混合し、得られた混合物を前記メタン発酵工程に供給することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  3. 請求項1又は2において、前記焼却工程で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  4. 請求項2において、前記焼却工程で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させると共に、該蒸気を前記混合物に注入して、該混合物を加温することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項において、前記メタン発酵残渣と有機性廃棄物との混合割合が、有機性廃棄物:メタン発酵残渣=1:3〜30(重量比)であることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記有機性廃棄物の非生物分解性有機物の含有量が3〜20乾燥重量%であることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  7. 生物分解性有機物と非生物分解性有機物とを含有する有機性廃棄物を処理する装置において、
    該有機性廃棄物を乾式メタン発酵処理するメタン発酵手段と、
    該メタン発酵手段から排出されるメタン発酵残渣を焼却処理する焼却手段と、
    該メタン発酵手段で生成するメタンガスを回収する手段と
    を有することを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  8. 請求項7において、前記メタン発酵残渣の一部を前記有機性廃棄物と混合する混合手段と、該混合手段で得られた混合物を前記メタン発酵手段に供給する手段とを有することを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  9. 請求項7又は8において、前記焼却手段で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生手段を有することを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  10. 請求項8において、前記焼却手段で発生した排ガスにより水を加熱して蒸気を発生させる蒸気発生手段と、該蒸気発生手段で発生した蒸気を前記混合手段に供給する手段を有することを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  11. 請求項8ないし10のいずれか1項において、前記メタン発酵残渣と有機性廃棄物との混合割合が、有機性廃棄物:メタン発酵残渣=1:3〜30(重量比)であることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項において、前記有機性廃棄物の非生物分解性有機物の含有量が3〜20乾燥重量%であることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
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