JP2007215438A - コンバインの刈取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数条の穀稈を分草、引き起こし後に刈り取って、下部搬送機構、上部搬送機構を介して脱穀部4へ搬送するコンバイン100の刈取装置8において、下部搬送装置30・31の合流部Xに、該合流部Xの外側に回動軸107を有して左下部搬送装置31の搬送チェンを巻回する可動ローラ104を備えるテンションアーム102と、該テンションアーム102の反合流部側に当接するローラ112を備える解除レバー103とを配置し、該左下部搬送装置31の搬送チェンを駆動する左駆動スプロケット44Lと該左駆動スプロケット44Lを駆動する左下部搬送駆動軸38Lとの間に、ワンウェイクラッチ208を介装した。
【選択図】図5
Description
これらの方法により、合流部にて刈取穀稈の詰まりが発生した場合、回転輪の接近位置での位置保持を解除して離隔位置に後退させて、もしくは、回転輪を解除レバーにて回動させて、合流部における左右の下部搬送装置の間隔を拡大し、合流部から刈取穀稈を引き抜いて刈取穀稈の詰まりを解除することができる。
また、これらの方法により、合流部の空き空間を確保してもスペースに限界があるため、詰まった穀稈を容易に除去できるものではない。
複数条の穀稈を分草、引き起こし後に刈り取って、下部搬送機構、上部搬送機構を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、
下部搬送装置の搬送チェンを駆動するスプロケットと該スプロケットを駆動する駆動軸との間に、ワンウェイクラッチを介装したものである。
下部搬送装置の合流部における該下部搬送装置の間隔を拡大する詰まり解除手段を配置したものである。
左下部搬送装置の合流部に詰まり解除手段を配置したものである。
左下部搬送装置の搬送チェンを駆動するスプロケットと該スプロケットを駆動する駆動軸との間に、前記ワンウェイクラッチを介装したものである。
また、ワンウェイクラッチにより搬送チェンを搬送方向に動かすことができることにより、詰まり解除手段による解除操作を行う際の操作荷重が軽減される。
また、ワンウェイクラッチにより搬送チェンを搬送方向に動かすことができることにより、詰まり解除手段による解除操作を行う際の操作荷重が軽減される。
さらに、運転席がなくスペースに余裕のあるコンバインの左側から手を入れて詰まり解除装置を操作できるため作業が楽である。
図1は本発明の一実施例に係るコンバインの全体的な構成を示した側面図、図2はコンバインの正面図、図3は刈取装置の駆動力伝達を示すスケルトン図、図4は上部搬送機構と下部搬送機構を示す平面図、図5は左下部搬送装置の平面図、図6は解除レバーおよびテンションアームを回動させた状態を示す平面図である。
図1および図2に示すように、1は左右走行クローラ2や駆動輪や転輪等を装設するトラックフレーム、3はトラックフレーム1上に架設する機台、4は扱胴6や図示しない処理胴等を備える脱穀部、5はフィードチェン、8は脱穀部4の前方に装備する四条用の刈取装置、9は図示しない排藁チェンの終端を臨ませる排藁処理部、11は脱穀後に選別した穀粒を揚穀筒20を介して搬入して貯留する穀粒タンク、13は穀粒タンク11内の穀粒を搬出する排出オーガ、14は運転席15や丸形の操向ハンドル17や図示しない主変速レバーや副変速レバーや脱穀クラッチレバーや刈取クラッチレバー等を配設する運転操作部、23は運転席15の下側に配設するエンジンである。
このように、コンバイン100は、前記刈取装置8で圃場の未刈穀稈を分草後に引き起しながら掻込み、後述する刈刃29によって前記穀稈の稈元を切断し、前記刈り取った穀稈を前記脱穀部4へ搬送して脱穀するように構成されている。
刈取装置8は、複数条を刈り取る構成としており、本実施例では四条用の刈取装置8について説明する。
刈取装置8は、機台3前部に刈取フレーム43の後部を上下回動可能に支持し、前記刈取フレーム43の前端に五つの分草板24・24・24・24・24を突出し、前記刈取フレーム43の前部に、四条分の未刈穀稈を引起こすための四つの引起ケース25a・25b・25c・25dが後傾姿勢で左右方向に並べて立設されている。そして、各引起ケース25a・25b・25c・25dに、それぞれ引起タイン40を上方に回動するように設けて、穀稈の引起しを行うようにしている。
こうして掻込装置を構成し、この掻込装置によって、未刈穀稈を掻き込んでその下方の稈元を刈刃29で切断する。
また、左側二条分の刈取穀稈の穂先側を右斜め後方へ搬送する左上部搬送装置32と、右下部搬送装置30の送り終端部近傍にて合流した四条分の刈稈の稈元および穂先側を脱穀部4のフィードチェン5の送り始端に受継ぎ搬送させる縦搬送装置34と、右上部搬送装置35とが、図示しない縦搬送駆動ケースに支持されている。
前記横伝動ケースと支持体45から前方に五本の刈取フレーム43・43・43・43・43が平行に機体前方に向けて一体的に延出している。それぞれの刈取フレーム43の前端に前記分草板24が取り付けられている。
また、前記縦伝動ケース37の略中央部と機台3前部との間には、図示しない刈取昇降シリンダを介装している。このように構成することによって、刈取昇降シリンダを伸縮させることにより刈取装置8全体を昇降可能に構成している。そして、縦搬送装置34を上下に揺動させることにより、扱深調節を可能としている。
図4に示すように、下部搬送機構はスターホイル27a・27b・27c・27dや、左右下部搬送装置30・31等によって構成され、前方から前記突起付ベルト28a・28b・28c・28dによって送られてくる刈取穀稈の稈元を後方へ搬送し、後述するテンションアーム102等によって案内しながら縦搬送装置34によってフィードチェン5へ送られる。
該スプロケット軸22a上には、前記左スターホイル27aと、その上部に左下部搬送装置31の前部を巻回する左従動スプロケット26Lと、左突起付ベルト28aを巻回するプーリとが固設されている。
ここで、前記スターホイル27a・27bは、前記スプロケット軸22a・22bを介して略同じ高さに枢支されて、共に噛み合うように構成されている。また、前記スターホイル27c・27dは、前記スプロケット軸22c・22dを介して略同じ高さに枢支されて、共に噛み合うように構成されて回動駆動するようにしている。
また、左下部搬送駆動軸38Lは、駆動ケースから下方へ突出し、前記左下部搬送駆動軸38Lの下端には左駆動スプロケット44Lがワンウェイクラッチ208を介して設けられている。そして、前記左駆動スプロケット44Lには、左下部搬送装置31後部が巻回されている。
図4に示すように、エンジンからの動力がベルト伝達機構やクラッチ等を介して入力プーリ70に伝達され、該入力プーリ70から刈取入力軸55上に設けたベベルギヤを介して第一軸81に動力が伝達され、前記第一軸81からベベルギヤを介して第二軸82に動力が伝達される。そして、前記第二軸82より引起軸83a・83b・83c・83dを介して引起ケース25a・25b・25c・25dのチェンを駆動し、前記引起タイン40を駆動する。
つまり、前述したように、前記左引起軸83aの駆動力はチェン等を介して、左下部搬送駆動軸38Lへと伝達され、前記左下部搬送駆動軸38L下端に設けられている左駆動スプロケット44Lによって左下部搬送装置31が駆動される。
同様に、前記右引起軸83dの駆動力はチェン等を介して、右下部搬送駆動軸38Rへと伝達され、前記右下部搬送駆動軸38R下端に固設された右駆動スプロケット44Rによって右下部搬送装置30が駆動される。
前記中央突起付ベルト28bの中央ベルト駆動プーリ46bの下方には、同軸上に中央スターホイル27bが固設されており、前記中央スターホイル27bは前記右スターホイル27aと噛み合っている。
つまり、右突起付ベルト28aが駆動されると同時に、右スターホイル27aが平面視時計方向に駆動され、中央スターホイル27bが平面視反時計方向に駆動されて、結果中央突起付ベルト28bが駆動される。
同様に、前記右下部搬送装置30が駆動すると、右下部搬送装置30の前部が巻回されている従動スプロケット26Rが駆動され、前記従動スプロケット26Rの同軸上に固設されている右ベルト駆動プーリ46dが右突起付ベルト28dを駆動する。
前記中央突起付ベルト28cの中央ベルト駆動プーリ46cの下方には、同軸上に中央スターホイル27cが固設されており、前記中央スターホイル27cは前記右スターホイル27dと噛み合っている。
つまり、右突起付ベルト28dが駆動されると同時に、右スターホイル27dが平面視反時計方向に駆動され、中央スターホイル27cが平面視時計方向に駆動されて、結果中央突起付ベルト28cが駆動される。
図5に示すように、合流部Xにおいて、穀稈の詰まりを解除するための手段となるテンション機構101が、左右一側の下部搬送装置に設けられており、本実施例においては、テンション機構101は、左下部搬送装置31に設けられている。テンション機構101は、テンションアーム102、解除レバー103等から構成されている。
可動ローラ104は、テンションアーム102一側の合流部Xに近い左下部搬送装置31との接触部分に配置されており、テンションアーム102に固定されている枢支軸106に軸支されている。
固定ローラ105は、テンションアーム102の合流部Xから機体側方(機体進行方向左側)の離れた位置に左下部搬送装置31の搬送チェン内側に接触するように配置されている。具体的には、搬送フレーム114の後部には、支持プレート115が固定されており、固定ローラ105は、支持プレート115に固定されている回転軸107に軸支されている。搬送フレーム114は、左下部搬送装置31の構成部材を取り付けるためのものであって、刈取装置8の刈取フレーム43に固設されている。また、ガイドプレート116が、左下部搬送装置31の搬送チェンの搬送面側に配設されている。
ガイドレール108は、左下部搬送装置31の搬送チェンの後部内側をガイドするためのものであって、テンションアーム102の左右略中央にボルト等によって固定されている。
そして、このテンションアーム102の回動は、解除レバー103の回動操作により行われるように構成されている。
つまり、解除レバー103とアーム部203とは、支点軸113を介して連結されており、把手103aを操作部として解除レバー103を支点軸113を中心に回動させると、アーム部203は解除レバー103と同じ方向に回動されるように構成されている。
一方、テンションアーム102には、プレートが平面視L字状となるように形成された接触部102aが垂設されている。接触部102aは、側面にローラ112が当接するように垂設されている。
一方、合流部Xに穀稈が詰まった場合、図6に示すように、解除レバー103の把手103aを握り、解除レバー103を支点軸113を中心として平面視反時計回りに回動させることにより、解除レバー103の回動に連動して、支点軸113に固定されているアーム部203およびアーム部203に設けられているローラ112が回動される。解除レバー103は、ローラ112がテンションアーム102の接触部102aを転動して、接触部102aの屈曲部に位置するまで回動される。そして、解除レバー103の回動に連動して、前述のようにテンションアーム102は、回転軸107を中心として合流部Xから遠ざかる方向(平面視反時計回り)に回動し、テンションアーム102の回動に付随して、左下部搬送装置31が合流部Xから遠ざかる方向に移動する。
以上の操作を経て、詰まっていた穀稈を除去した後、解除レバー103を元の位置に戻すことにより、テンションアーム102も元の位置に戻る。ローラ112が接触部102aを転動することにより、解除レバー103およびテンションアーム102の回動の際、摩擦抵抗が小さく、かじり等が発生せず、容易に元の位置に復帰できる。
なお、詳細については後述するが、解除レバー103の把手103aが搬送フレーム114の上側に位置した状態においては、解除レバー103は、搬送フレーム114に係止されており、この係止を解除することにより、解除レバー103を回動できるように構成されている。
また、刈取部で穀稈が詰まった場合、運転席15がなくスペースに余裕のあるコンバイン100の左側から手を入れて詰まり解除装置を操作できるため作業が楽である。
つまり、左下部搬送駆動軸38Lが駆動されると、左駆動スプロケット44Lが図5において平面視時計回りに回動され、左駆動スプロケット44Lに巻回されている左下部搬送装置31の駆動チェンが駆動されて、刈取穀稈が後方へ搬送される。一方、左駆動スプロケット44Lを操作して平面視時計回りに回動させる場合は、ワンウェイクラッチ208により、左駆動スプロケット44Lと左下部搬送駆動軸38Lとは係合しない。このため、左下部搬送装置31の搬送チェンを後方(搬送方向)に自由に引き出すことができる。
このような構成により、合流部Xに穀稈が詰まった場合、前述のようにして解除レバー103を回動させて、合流部Xの空間を拡大させるとともに、左下部搬送装置31の搬送チェンを後方(搬送方向)に自由に引き出すことができる。
また、ワンウェイクラッチ208により搬送チェンを搬送方向にいくらか動かすことができることにより、解除レバー103より左下部搬送装置31の搬送チェンを案内する可動ローラ104を回動させることによる解除操作を行う際の操作荷重が軽減される。
さらに、刈取部で穀稈が詰まった場合、運転席15がなくスペースに余裕のあるコンバイン100の左側から手を入れて詰まった穀稈を除去できるため作業が楽であるとともに、左下部搬送装置31の搬送チェンが左側(外側)へ回動するため、作業者が詰まった穀稈をその場から後方へ引っ張れば楽に引き抜くことができる。
解除レバー103には、解除レバー103を搬送フレーム114に係止するための係止具204が設けられている。係止具204は、解除レバー103の後端の側部(図5において左側)に設けられており、係止具204には、係止孔205が開口されている。
そして、搬送フレーム114には、解除レバー103が支点軸113を中心として回動させた場合に、解除レバー103の係止具204に開口されている係止孔205と一致する位置に、係止孔205に嵌合する突起部206が設けられている。突起部206は、搬送フレーム114に対して側方へ延設された取付具207の上面に、上方に突出するように設けられている。
そして、合流部Xに穀稈が詰まった場合、解除レバー103の把手103aを握り、解除レバー103を押し上げる等して、係止孔205と突起部206の係止状態を解除することにより、前述のように解除レバー103を平面視反時計回りに回動させる。解除レバー103の係止孔205を突起部206に係止させることにより、解除レバー103を搬送フレーム114に係止することができる。
8 刈取装置
30 右下部搬送装置
31 左下部搬送装置
38L 左下部搬送駆動軸
44L 左駆動スプロケット
100 コンバイン
102 テンションアーム
103 解除レバー
104 可動ローラ
107 回動軸
112 ローラ
208 ワンウェイクラッチ
X 合流部
Claims (4)
- 複数条の穀稈を分草、引き起こし後に刈り取って、下部搬送機構、上部搬送機構を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、
下部搬送装置の搬送チェンを駆動するスプロケットと該スプロケットを駆動する駆動軸との間に、ワンウェイクラッチを介装したことを特徴とするコンバインの刈取装置。 - 下部搬送装置の合流部における該下部搬送装置の間隔を拡大する詰まり解除手段を配置したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
- 左下部搬送装置の合流部に詰まり解除手段を配置したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン刈取装置。
- 左下部搬送装置の搬送チェンを駆動するスプロケットと該スプロケットを駆動する駆動軸との間に、前記ワンウェイクラッチを介装したことを特徴とする請求項3記載のコンバインの刈取装置。
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