JP2007215269A - アクチュエータおよび撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化が容易なアクチュエータを提供する。
【解決手段】駆動方向に伸縮するアクチュエータ7に、複数の中間腕部材23、支持部材24および伸縮部材26を備える。中間腕部材23および先端腕23bは、それぞれが駆動方向を横切る方向に延びて、駆動方向に互いに隣接して順に配列されている。支持部材24は、それぞれの腕部材26の延びる方向および駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転できるように2つの中間腕部材23および先端腕23bを支持している。伸縮部材26は、2つの中間腕部材23または先端腕23bの間に接続され、外部信号によって伸縮可能である。このようなアクチュエータ7により、可動体取り付け部8は、腕部材ガイド31が延びる方向に駆動される。このようなアクチュエータ7は、可動体取り付け部8にレンズを取り付けることにより、撮像装置の焦点合わせに用いることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、駆動方向に伸縮するアクチュエータおよびそれを利用した撮像装置に関する。
近年、携帯電話等のモバイル機器に、小型の撮像装置を組み込むことが検討されている。また、細管内の検査などに用いられる撮像装置では、レンズはもとより、駆動部分の小型化が急務となっている。近接点の撮像などにおいては、ピントを調節して最終的にセンサに結像させることが必要であり、レンズを駆動することでピントを調整する。レンズを光軸方向に駆動する駆動源としては、ボイスコイルアクチュエータが用いられる場合がある(たとえば特許文献1参照)。ボイスコイルアクチュエータを用いた撮像装置は、たとえばレンズ、レンズ筐体、弾性変形可能なレンズ支持バネ、磁性体で構成する磁気回路、起磁力となる永久磁石、および、駆動電流を流す駆動コイルとを備えており、可動子がレンズを保持している。
特開平11−289743号公報
ボイスコイルアクチュエータを用いた撮像装置では、磁性体で磁気回路を構成して、その磁気回路の中間に空隙を設けて、その中にレンズ筐体に接合した駆動コイルを配置して、ローレンツ力によってレンズを駆動しなければならない。したがって、磁気回路の配置スペース、レンズに配置する駆動コイルの巻き数を確保するためのスペースなどが必要であり、特に直径が10mm以下のサイズではアクチュエータの配置が困難である。
そこで、本発明は、小型化が容易なアクチュエータおよびかかるアクチュエータを備えた撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決するため、本発明は、駆動方向に伸縮するアクチュエータにおいて、それぞれが前記駆動方向を横切る方向に延びて前記駆動方向に互いに隣接して順に配列された第1、第2および第3の腕部材と、前記第1の腕部材と前記第2の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第1の支持部材と、前記第2の腕部材と前記第3の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第2の支持部材と、前記第1の腕部材と第2の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第1の伸縮部材と、前記第2の腕部材と第3の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第2の伸縮部材と、を有し、前記第1の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1および第2の伸縮部材の間の第1の伸縮部材側に配置されていて、第2の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1の支持部材および第2の伸縮部材の間の第2の伸縮部材側に配置されていること、を特徴とする。
また、本発明は、駆動方向に焦点位置が変化する撮像装置において、それぞれが前記駆動方向を横切る方向に延びて前記駆動方向に互いに隣接して順に配列された第1、第2および第3の腕部材と、前記第1の腕部材と前記第2の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第1の支持部材と、前記第2の腕部材と前記第3の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第2の支持部材と、前記第1の腕部材と第2の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第1の伸縮部材と、前記第2の腕部材と第3の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第2の伸縮部材と、前記第3の腕部材に取り付けられたレンズと、前記レンズから前記駆動方向に所定の距離はなれた位置に配置された撮像素子と、を有し、前記第1の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1および第2の伸縮部材の間の第1の伸縮部材側に配置されていて、第2の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1の支持部材および第2の伸縮部材の間の第2の伸縮部材側に配置されていること、を特徴とする。
本発明によれば、小型化が容易なアクチュエータおよびかかるアクチュエータを備えた撮像装置が得られる。
本発明に係るアクチュエータおよび撮像装置の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、実施の形態の説明にける上下横等の方向は、アクチュエータおよび撮像素子に対するZ軸+方向を上、X軸+方向を前と仮定した場合の相対的な方向を指す。
[実施形態1]
図1は、本発明に係る実施形態1のアクチュエータを示す図であって、図2のI−I矢視平断面図である。図2は、本発明に係る実施形態1のアクチュエータを示す図であって、図1のII−II矢視正面図である。
本実施形態のアクチュエータ7は、X方向を駆動方向として伸縮するものである。
アクチュエータ7には、腕部材ガイド31、腕部材23,23a,23bおよび制御器40が含まれる。腕部材23,23a,23bには、中間腕部材23、固定腕23a、先端腕23bの3種類がある。
腕部材ガイド31は、ガイド基部36、ガイド上部33、ガイド側部34およびガイド底部35を有している。角柱状のガイド基部36には、駆動方向(X方向)に平行に延びる2本の細長い板状のガイド底部35が取り付けられている。ガイド底部35の上には、ガイド基部36からガイド底部35と同方向(X方向)に延びる2本のガイド側部34が取り付けられている。ガイド基部35およびガイド側部34の上に、その全体を覆うように平板のガイド上部33が取り付けられている。
腕部材ガイド31の内部には、固定腕23a、中間腕部材23、先端腕23bが組み込まれている。ガイド基部36には、短い角柱状の固定腕23aが固定されている。固定腕23aには、2本のガイド底部35に跨るように、角柱状の中間腕部材23が支持部材24を介して取り付けられている。この中間腕部材23にも支持部材24を介して他の中間腕部材23が取り付けられている。このようにして、複数の中間腕部材23が支持部材24を介して互いに接続されている。また、ガイド基部36から最も遠くに位置する中間腕部材23には、先端腕23bが取り付けられている。
支持部材24は、中間腕部材23が延びる方向(Y方向)およびガイド側部34が延びる方向(X方向)を横切る方向(Z方向)に延びる回転軸の周りに回転(または回動)できるように、中間腕部材23を支持している。つまり、図2における上下方向(Z方向)を軸として、中間腕部材23および先端腕23bは回転(または回動)可能である。また、支持部材24は弾性を有していて、支持部材24を介して互いに接続された2つの腕部材の相対的な位置が変化すると、それらの相対的な位置を所定の位置に戻す力を発生する。
なお、本実施形態では、腕部材23,23a,23bはY方向に延びているが、駆動方向(X方向)を横切る方向であれば、必ずしもY方向に延びていなくてもよい。また、支持部材24は腕部材23,23a,23bをZ方向を軸として回転(または回動)できるように支持しているが、腕部材23,23a,23bおよび駆動方向(X方向)を横切る方向であれば、必ずしも回転軸は必ずしもZ軸でなくてもよい。
図3は、本発明に係る実施形態1の一つの中間腕部材とその近傍を示す図であって、(a)は(b)のA−A矢視上面図、(b)は(a)のB−B矢視正面図、(c)は(b)のC−C矢視下面図である。
支持部材24は、ガイド側部34が延びる方向(X方向)の中間腕部材23を挟んで両側に取り付けられている。また、支持部材24は、中間腕部材23の長手方向中央を挟んで両側であって、中間腕部材23の端部近傍に取り付けられている。伸縮部材26は、支持部材24と中間腕部材23の端部との間で、他の中間腕部材23、固定腕23aまたは先端腕23bに取り付けられている。すなわち、支持部材24は、中間腕部材23の伸縮部材26側に設けられている。支持部材24および伸縮部材26は、中間腕部材23の一方の端部近傍に取り付けられた支持部材24と伸縮部材26の間の距離(L1)が、2つの支持部材24の間の距離(L2)に比べて小さくなるように、配置されている。
伸縮部材26は、電気信号によって伸縮するものであって、たとえば形状記憶合金を用いることができる。中間腕部材23の上面には、伸縮部材26に電気信号を伝達するために伸縮部材26と接続するように、導電体25が長手方向に延びている。
先端腕23bに接続された伸縮部材26は、先端腕23bの下面に位置する戻り導線25bと接続している。さらに、各中間腕部材23の下面に取り付けられた戻り導線25bによって制御器40に連絡する。中間腕部材23の間では、支持部材24の下方で他の中間腕部材23の下面で戻り導線25b同士が接続されている。このように、戻り導線25bは伸縮部材26の伸縮による距離の変化が小さい支持部材24の近傍に取り付けられているため、戻り導線25bの長さの変化は小さく、伸縮の繰り返しによる断線のおそれは小さい。
アクチュエータの制御器40には、アクチュエータの本体部から連絡している導電体25および戻り導線25bが接続している。制御器40には、導電体25と戻り導線25bの間に挿入されたスイッチ41および電源42が設けられている。スイッチ41を繋ぐことにより、導電体25および戻り導線25bを介して、電源42から伸縮部材26に電流が流れるようになっている。
なお、戻り導線25bの代わりに、ガイド底部35の上に導電体を貼り付けておいて、先端腕23bの上面の伸縮部材26と先端腕23bの下面を接続する導電体(図示せず)を介して制御器40と接続するようにしてもよい。また、先端腕23bに接続する伸縮部材26にフレキシブルワイヤ(図示せず)を繋ぎ、このフレキシブルワイヤを介して制御器40と接続してもよい。
また、本実施形態では複数の伸縮部材26を電気的に直列に制御器40に接続しているが、それぞれの伸縮部材26を独立してフレキシブルワイヤなどの信号伝達手段(図示せず)を繋ぎ、この信号伝達手段を用いて制御器40に接続してもよい。この場合は、中間腕部材23に導電体25および戻り導線25bを取り付ける必要はない。さらに、それぞれの伸縮部材26を独立した複数の制御器40に接続することにより、伸縮部材26を独立して伸縮させることが可能になり、中間腕部材23を独立して動かすことができるようになる。
次に、本アクチュエータの動作について説明する。
図4は、本発明に係る実施形態1のアクチュエータが伸びた状態を示す、図2のI−I矢視平断面図である。
伸縮部材26は電気信号が伝達されると伸縮する。たとえば伸縮部材26として電気信号により縮む材料を用いると、スイッチ41が接続状態になると伸縮部材26は縮み、スイッチ41を非接続状態とすると、伸縮部材26は伸びる。
伸縮部材26が縮むと、支持部材24の取り付け位置近傍を支点として、中間腕部材23に取り付けられた他の支持部材24も移動する。この移動距離は、おおよそ支持部材24から中間腕部材23への支持部材24の取り付け位置までの距離(L2)に対する支持部材24から伸縮部材26までの距離(L1)の比(L2/L1)に、伸縮部材26の長さ減少量を乗じたものになる。中間腕部材23は、順次、支持部材24を介して接続されていて、支持部材24の取り付け位置は伸縮部材26の伸縮によって移動するため、先端腕23b上の可動体取り付け部8も移動する。
本実施形態では、支点(または支点近傍)である支持部材24の取り付け位置から力点である伸縮部材24の取り付け位置までの距離(L1)は、支持部材24の取り付け位置から作用点である他の支持部材24の取り付け位置までの距離(L2)に比べて短い。このため、力点の変位量に比べて、作用点の変位量は大きくなり、伸縮部材26の長さの変化に比べて、可動部材取り付け部8の変位量を大きくすることができる。また、複数の伸縮部材26を用いているため、可動部材取り付け部8の変位量を大きくすることができる。なお、中間腕部材23の本数は、必要とする移動距離に応じて適宜増減しても良い。
伸縮部材26としては、形状記憶合金を用いることができる。形状記憶合金では、電流が流れと温度の上昇により縮み、電流を止めると周囲の空気により伸縮部材の温度が低下し、可動部材取り付け部8を移動させることができる。形状記憶合金には5%程度縮むものもあるため、十分な移動距離を確保することが可能である。また、たとえば0.1ないし0.2mm程度の細いワイヤー状の形状記憶合金を用いると、電流を止めた際の放熱も速く、十分な応答性を確保することができる。さらに、電流量と伸縮量が直線的な関係を持つ形状記憶合金もあり、この場合は可動部材取り付け部8の変位量を制御することが特に容易である。
伸縮部材26として、圧電素子を積層して用いることもできる。また、電気信号を流すと伸びるものを伸縮部材26として用いる場合には、電気信号が流れていないときにアクチュエータが伸びた状態、すなわち、図4に示すような状態になるように組み立てればよい。
伸縮部材26は電気信号によって伸縮するため、制御器40から供給される電流によってそれぞれの伸縮部材26伸縮量、すなわち、可動体取り付け部8の移動量を制御することができる。伸縮部材26に形状記憶合金を用いた場合には、伸縮部材26の温度によってその伸縮量が決まるため、伸縮部材26に流れる電流量を変化させたり、伸縮部材26に電流が流れる時間を変化させることなどにより、伸縮量を制御することができる。
また、支持部材24は弾性を有していて、伸縮部材26が縮む力を失うと中間腕部材23を所定の位置に戻す。つまり、スイッチ41が接続状態となって伸縮部材26が縮み、図4に示す状態になった後、スイッチ41が非接続状態となると、伸縮部材26に電流が流れなくなって伸縮部材26は縮む力を失い、図4の状態から図1に示す状態に戻る。
支持部材24としては、たとえばポリブチルテレフタレート(PBT)やポリカーボネイト(PC)などのエンジニアリングプラスチックを用いることができる。
なお、本実施形態のように弾性を有する支持部材24の代わりに、弾性を持たない支持部材(図示せず)と弾性を有する弾性体(図示せず)を組み合わせて用いてもよい。つまり、支持部材は、単に腕部材23,23a,23bを回転(または回動)可能なように支持し、弾性体は、伸縮部材26の伸縮によって腕部材23,23a,23bの相対的な位置が変化すると、腕部材23,23a,23bを所定の位置に戻すような力を発生するようにする。この場合、たとえば、支持部材としては蝶番を用いて本実施形態と同じ位置で腕部材を支持し、支持部材を挟んで伸縮部材26の反対側の位置にバネなどの弾性体で腕部材の間をつなぐことによって、本実施形態と同様の動作をさせることができる。
このように本実施形態のアクチュエータは、磁気回路などの小型化に不利な部品がないため、小型化が容易である。
[実施形態2]
図5は、本発明に係る実施形態2の撮像装置を示す図であって、図6のV−V矢視平断面図である。図6は、本発明に係る実施形態2の撮像装置を示す図であって、図5のVI−VI矢視断面図である。図7は、本発明に係る実施形態2の撮像装置を示す図であって、図5および図6のVII−VII矢視縦断面図である。
本実施形態の撮像装置60は、筐体4、アクチュエータ7および撮像機構を備えている。アクチュエータ7は実施形態1のアクチュエータと同じものである。アクチュエータ7の制御器40以外は筐体4の内部に収められている。筐体4は、円筒形状をしており、その一方の底面は開口(筐体開口部5)を形成していて、他方の底面(筐体底部6)は閉じている。
撮像機構には、レンズ1、撮像素子2および信号処理装置3が含まれる。
アクチュエータ7の可動部材取り付け部8には、円柱状のレンズ保持体取り付け部材32が取り付けられていて、レンズ保持体取り付け部材32には、レンズ保持体21が取り付けられている。レンズ保持体21には、レンズ1が保持されている。筐体底部6には、信号処理装置3が固定されていて、信号処理装置3に撮像素子2が固定されている。撮像素子2から信号処理装置3には、信号伝達手段(図示せず)によって撮像素子2から信号が伝達されるようになっている。
信号処理装置3には、筐体4の円筒軸に平行(X方向)に2本のガイドピン51が筐体開口部5方向に延びている。レンズ保持体21には、2枚のガイドピン通し板50が取り付けられていて、ガイドピン通し板50の中央部に貫通した穴にガイドピン51が通るように組み立てられている。レンズ保持体取り付け部材32は、その円柱軸の周りを、先端腕23bに対して回転できるようになっていて、レンズ1の光軸は常に筐体4の円筒軸に平行(X方向)になるようになっている。また、レンズ1の光軸は撮像装置60の中心に位置するように配置されている。
次に、撮像装置60の動作について説明する。
レンズ1はアクチュエータ7によって、その光軸方向(X方向)に移動できるようになっている。
筐体4に固定されている撮像素子2との距離を変化させることにより、被写体の像を撮像素子2に結像させることができる。すなわち、焦点を調節することができる。信号処理器3に自動焦点調節機能を持たせて、焦点を自動で調節するようにしてもよい。この場合は、信号処理器3から制御器40に信号を伝達してアクチュエータ7を制御する。
なお、筐体4は円筒状でなくても、直方体など他の形状であってもよい。また、筐体開口部5に、ガラスなどの光を透過する物質でできた蓋(図示せず)を嵌め込んでもよい。
このように、小型のアクチュエータを用いることにより、焦点調節が可能な小型の撮像装置が得られる。
[実施形態3]
図8は、本発明に係る実施形態3の撮像装置の正面図である。図9は、本発明に係る実施形態3の一つの中間腕部材とその近傍を示す図であって、(a)は(b)のA−A矢視上面図、(b)は(a)のB−B矢視側面図、(c)は(b)のC−C矢視下面図である。
本実施形態のアクチュエータ7は、ほぼ半円筒状をなし、円筒状の筐体4内でレンズ1と撮像素子2を同軸に半分囲むように配置されている。
アクチュエータ7の中間腕部材23は、半円弧状である腕中央部23cの両端に角柱状の腕端部23dが結合した形状をしている。2つの腕端部23dは、ほぼ同一の平面内に位置している。支持部材24および伸縮部材26は、腕端部23dに取り付けられていて、支持部材24の取り付け位置、ならびに、力点となる伸縮部材26の取り付け位置は、ほぼ同一の平面内に位置している。また、先端腕23bも中間腕部材23と同様の形状をしている。支持部材24および伸縮部材26は、中間腕部材23の一方の端部近傍に取り付けられた支持部材24と伸縮部材26の間の距離(L1)が、2つの支持部材24の間の距離(L2)に比べて小さくなるように、配置されている。
腕部材ガイドとしては、腕部材23および先端腕23bの形状に合わせた半円弧状のガイド上部33と、細長い板状のガイド底部35を組み合わせたものを用いる。
このようなアクチュエータ7を用いることにより、伸縮部材26の伸縮によって、中間腕部材23は支持部材24の取り付け位置を結ぶ直線の周りに回転することなく、可動体取り付け部8は、レンズ1の光軸方向に直線的に移動する。
伸縮部材26が縮むと、支持部材24の取り付け位置近傍を支点として、中間腕部材23に取り付けられた他の支持部材24も移動する。この移動距離は、実施形態1のように直線状に延びた中間腕部材を用いた場合と同様に、おおよそ支持部材24から中間腕部材23への支持部材24の取り付け位置までの距離(L2)に対する支持部材24から伸縮部材26までの距離(L1)の比(L2/L1)に、伸縮部材26の長さ減少量を乗じたものになる。
このように、中間腕部材23および先端腕23bを半円弧状にすることにより、円筒形の筐体4の内部に無駄な空間が少なくなり、撮像装置60全体を小型化できる。
アクチュエータ7は、全体で半円筒状とする代わりに、隣接する半円弧状の中間腕部材23を互いにX−Y平面を挟んで180°反転した位置に配置して、全体としてほぼ円筒状に配列することもできる。
また、腕部材の形状は、直線状、半円弧状以外の形状であっても、支持部材24、伸縮部材26をほぼ同一の平面内に配置することにより、同様の動作を行うアクチュエータ7を得ることができる。したがって、アクチュエータ7を収める筐体4の形状などに合わせて、腕部材の形状は適宜変化させることができる。
[実施形態4]
図10は、本発明に係る実施形態4の撮像装置の縦断面図である。
本実施形態の撮像装置は、アクチュエータ7を2つ組み込んで、2枚のレンズ1を独立して動くようにしたものである。
筐体4の内部には、レンズ保持体21に保持された2枚のレンズ1が、光軸が同じになるように配列されている。この光軸上に撮像素子2の中心が位置するように組み立てられている。可動腕23、支持体24および伸縮部材26などを有する2組のアクチュエータは、それぞれのレンズ1を独立して移動できるようになっている。
2枚のレンズ1を独立して移動できるため、本撮像装置はズーム機能も有している。アクチュエータの制御器(図示せず)は、2組の電源とスイッチの組み合わせでも良いが、たとえば焦点合わせを自動的に行うようなものであってもよい。
本実施形態では、アクチュエータを2つ組み込んでいるが、各伸縮部材26への電気信号を独立して制御できるようにしておくと、1つのアクチュエータで2つのレンズ1を独立して動かすことも可能である。
[実施形態5]
図11は、本発明に係る実施形態5の管内検査システムの一部切欠き斜視図である。
管内検査システムには、撮像装置60、モニタ62および撮像装置60とモニタ62を繋ぐケーブル63が設けられている。撮像装置60は、実施形態2ないし実施形態4のいずれかの撮像装置を用いることができる。
撮像装置60は、上述のアクチュエータを用いてレンズを移動させて焦点を合わせ、撮像装置60内部の撮像素子で撮像する。撮像した画像は、ケーブル63を介してモニタ62に伝達されて表示される。モニタ62は制御器を兼ねていて、撮像装置60内のアクチュエータを制御する。アクチュエータの制御信号はケーブル61を介して伝達される。このような管内検査システムは、小型のアクチュエータを用いているため、撮像装置が小さく、内径が小さな配管であっても、焦点が合った画像によってその内部を検査することができる。また、ズーム機能により微小な部分の観察を行うこともできる。さらに、鏡との組み合わせなどにより、配管の側面を詳細に観察することもできる。
なお、本発明は、上述の各実施形態に限定されず、図の上下左右に限定されず、様々な形態で実施することができる。また、移動させる物体は、レンズに限定されるものではなく、微小領域で作業するロボットの腕などにも適用できる。
本発明に係る実施形態1のアクチュエータを示す図であって、図2のI−I矢視平断面図である。 本発明に係る実施形態1のアクチュエータを示す図であって、図1のII−II矢視正面図である。 本発明に係る実施形態1の一つの中間腕部材とその近傍を示す図であって、(a)は(b)のA−A矢視上面図、(b)は(a)のB−B矢視正面図、(c)は(b)のC−C矢視下面図である。 本発明に係る実施形態1のアクチュエータが伸びた状態を示す、図2のI−I矢視平断面図である。 本発明に係る実施形態2の撮像装置を示す図であって、図6のV−V矢視平断面図である。 本発明に係る実施形態2の撮像装置を示す図であって、図5のVI−VI矢視断面図である。 本発明に係る実施形態2の撮像装置を示す図であって、図5および図6のVII−VII矢視縦断面図である。 本発明に係る実施形態3の撮像装置の正面図である。 本発明に係る実施形態3の一つの中間腕部材とその近傍を示す図であって、(a)は(b)のA−A矢視上面図、(b)は(a)のB−B矢視側面図、(c)は(b)のC−C矢視下面図である。 本発明に係る実施形態4の撮像装置の縦断面図である。 本発明に係る実施形態5の管内検査システムの一部切欠き斜視図である。
符号の説明
1…レンズ、2…撮像素子、3…信号処理装置、4…筐体、5…筐体開口部、6…筐体底部、7…アクチュエータ、8…可動体取り付け部、21…レンズ保持体、23…中間腕部材、23a…固定腕、23b…先端腕、23c…腕中央部、23d…腕端部、24…支持部材、25…導電体、25b…戻り導線、26…伸縮部材、31…腕部材ガイド、32…レンズ保持体取り付け部材、33…ガイド上部、34…ガイド側部、35…ガイド底部、36…ガイド基部、40…制御器、41…スイッチ、42…電源、50…ガイドピン通し板、51…ガイドピン、60…撮像装置、61…ケーブル、62…モニタ、63…配管

Claims (12)

  1. 駆動方向に伸縮するアクチュエータにおいて、
    それぞれが前記駆動方向を横切る方向に延びて前記駆動方向に互いに隣接して順に配列された第1、第2および第3の腕部材と、
    前記第1の腕部材と前記第2の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第1の支持部材と、
    前記第2の腕部材と前記第3の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第2の支持部材と、
    前記第1の腕部材と第2の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第1の伸縮部材と、
    前記第2の腕部材と第3の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第2の伸縮部材と、
    を有し、
    前記第1の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1および第2の伸縮部材の間の第1の伸縮部材側に配置されていて、第2の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1の支持部材および第2の伸縮部材の間の第2の伸縮部材側に配置されていること、
    を特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記第1の伸縮部材と前記第1の支持部材の間の距離は、前記第1の伸縮部材と前記第2の支持部材の間の距離に比べて小さく、前記第2の伸縮部材と前記第2の支持部材の間の距離は、前記第2の伸縮部材と前記第1の支持部材の間の距離に比べて小さいことを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
  3. 前記第1、第2および第3の腕部材は円弧状に延びていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアクチュエータ。
  4. 前記第1および第2の支持部材ならびに前記第1および第2の伸縮部材は同一の平面内に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載のアクチュエータ。
  5. 前記第1の伸縮部材の伸縮によって前記第1の腕部材と前記第2の腕部材の相対的な位置が変化すると、前記第1の腕部材と前記第2の腕部材の相対的な位置を所定の位置に戻す力を発生する、前記第1の腕部材と前記第2の腕部材との間に取り付けられた第1の弾性体と、
    前記第2の伸縮部材の伸縮によって前記第2の腕部材と前記第3の腕部材の相対的な位置が変化すると、前記第2の腕部材と前記第3の腕部材の相対的な位置を所定の位置に戻す力を発生する、前記第2の腕部材と前記第3の腕部材との間に取り付けられた第2の弾性体と、
    を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載のアクチュエータ。
  6. 前記第1の支持部材は、前記第1の伸縮部材の伸縮によって前記第1の腕部材と前記第2の腕部材の相対的な位置が変化すると、前記第1の腕部材と前記第2の腕部材の相対的な位置を所定の位置に戻す力を発生し、
    前記第2の支持部材は、前記第2の伸縮部材の伸縮によって前記第2の腕部材と前記第3の腕部材の相対的な位置が変化すると、前記第2の腕部材と前記第3の腕部材の相対的な位置を所定の位置に戻す力を発生することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載のアクチュエータ。
  7. 前記伸縮部材は形状記憶合金であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか記載のアクチュエータ。
  8. 前記外部信号は電気信号であって、
    前記伸縮部材に前記電気信号を伝達する複数の導電体を有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか記載のアクチュエータ。
  9. 前記導電体の少なくとも一部が前記第2の腕部材に沿って配置されていていることを特徴とする請求項8記載のアクチュエータ。
  10. 前記第1および第2の伸縮部材が電気的に並列に接続された、前記電気信号を発生する制御器を有することを特徴とする請求項8記載のアクチュエータ。
  11. 前記第1および第2の伸縮部材に独立して伝達される、互いに独立な前記電気信号を発生する制御器を有することを特徴とする請求項8記載のアクチュエータ。
  12. 駆動方向に焦点位置が変化する撮像装置において、
    それぞれが前記駆動方向を横切る方向に延びて前記駆動方向に互いに隣接して順に配列された第1、第2および第3の腕部材と、
    前記第1の腕部材と前記第2の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第1の支持部材と、
    前記第2の腕部材と前記第3の腕部材とがそれぞれの腕部材の延びる方向および前記駆動方向を横切る方向に延びる回転軸の周りに互いに回転または回動できるように支持する第2の支持部材と、
    前記第1の腕部材と第2の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第1の伸縮部材と、
    前記第2の腕部材と第3の腕部材の間に接続され、外部信号によって伸縮可能な第2の伸縮部材と、
    前記第3の腕部材に取り付けられたレンズと、
    前記レンズから前記駆動方向に所定の距離はなれた位置に配置された撮像素子と、
    を有し、
    前記第1の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1および第2の伸縮部材の間の第1の伸縮部材側に配置されていて、第2の支持部材が前記第2の腕部材の延びる方向で前記第1の支持部材および第2の伸縮部材の間の第2の伸縮部材側に配置されていること、
    を特徴とする撮像装置。
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