JP2007214855A - スピーカ付フレキシブル基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストの低減が可能なスピーカ付フレキシブル基板を提供する。
【解決手段】スピーカ付フレキシブル基板1は、可撓性を有するフレキシブル基板2と、このフレキシブル基板2上にマトリクス状に配置された複数の薄膜スピーカ3と、これらの各薄膜スピーカ3それぞれに隣接してフレキシブル基板2上に配置されたスイッチング素子となる複数の薄膜トランジスタ4とより成る。各薄膜トランジスタ4は、フレキシブル基板2上に形成されたゲート電極5と、このゲート電極5を覆いつつフレキシブル基板2上に積層されたゲート絶縁膜6と、このゲート絶縁膜6上でゲート電極5と対向する領域の少なくとも一部を互いで挟むように形成されたソース電極7及びドレイン電極8と、これらのソース電極7及びドレイン電極8を覆いつつゲート絶縁膜6上に積層された有機半導体材料より成る有機半導体層9と、を含む。
【選択図】図2
【解決手段】スピーカ付フレキシブル基板1は、可撓性を有するフレキシブル基板2と、このフレキシブル基板2上にマトリクス状に配置された複数の薄膜スピーカ3と、これらの各薄膜スピーカ3それぞれに隣接してフレキシブル基板2上に配置されたスイッチング素子となる複数の薄膜トランジスタ4とより成る。各薄膜トランジスタ4は、フレキシブル基板2上に形成されたゲート電極5と、このゲート電極5を覆いつつフレキシブル基板2上に積層されたゲート絶縁膜6と、このゲート絶縁膜6上でゲート電極5と対向する領域の少なくとも一部を互いで挟むように形成されたソース電極7及びドレイン電極8と、これらのソース電極7及びドレイン電極8を覆いつつゲート絶縁膜6上に積層された有機半導体材料より成る有機半導体層9と、を含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、携帯電話機やパーソナルコンピュータやテレビ等の種々の電子機器に用いられるスピーカ付フレキシブル基板に関する。
一般に、電子機器には音声を発するスピーカが不可欠であるが、近年の電子機器の小型化やデザイン性の面から、スピーカの取付け場所が制約されることが多い。そのため近年では、電子機器が備える表示画面上にスピーカを取り付けたり、電子機器のケースの曲面に沿ってスピーカを取り付けたりすることができるように、可撓性を有するフレキシブル基板上に薄膜スピーカを配備したスピーカ付フレキシブル基板が提供されている(例えば特許文献1参照)。
このスピーカ付フレキシブル基板での薄膜スピーカは、振動板としての圧電性フィルムと、この圧電性フィルムの両面にそれぞれ積層された電極層と、を含み、フレキシブル基板上に成膜されてある程度自由な屈曲を許容できるものである。
また、ここでのフレキシブル基板上には、薄膜スピーカに隣接して薄膜トランジスタが配置されている。この薄膜トランジスタは、薄膜スピーカに対してのスイッチング素子として機能するものであり、フレキシブル基板上に形成されたゲート電極と、このゲート電極を覆いつつフレキシブル基板上に積層されたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上でゲート電極と対向する領域の少なくとも一部を互いで挟むように形成されたソース電極及びドレイン電極と、これらのソース電極とドレイン電極とを覆いつつゲート絶縁膜上に積層された半導体層と、を含む。ここでの半導体層はシリコン等の無機半導体材料より成り、ソース電極とドレイン電極との間でゲート絶縁膜に積層された部分がチャネル層として機能する。スピーカ付フレキシブル基板は、そのような薄膜トランジスタを含めて構成され、全体として、ある程度自由な屈曲を許容できる。
特開2005−33505号公報
しかし、上記した従来のスピーカ付フレキシブル基板では、薄膜トランジスタの構成要素である半導体層が無機半導体材料より成ることから、その製造プロセスにおいて、高温プロセスを要するし、クリーンルームや真空装置等をそろえた大規模な設備も必要となる。従って、製造コストの低減が困難である。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、製造コストの低減が可能なスピーカ付フレキシブル基板を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明によるスピーカ付フレキシブル基板は、可撓性を有するフレキシブル基板と、このフレキシブル基板上に配置された薄膜スピーカと、この薄膜スピーカに隣接して前記フレキシブル基板上に配置された、前記薄膜スピーカに対してのスイッチング素子となる薄膜トランジスタと、より成り、前記薄膜スピーカは、振動板としての圧電性フィルムと、この圧電性フィルムの両面にそれぞれ積層された電極層と、を含み、前記薄膜トランジスタは、前記フレキシブル基板上に形成されたゲート電極と、このゲート電極を覆いつつ前記フレキシブル基板上に積層されたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上で前記ゲート電極と対向する領域の少なくとも一部を互いで挟むように形成されたソース電極及びドレイン電極と、これらのソース電極及びドレイン電極を覆いつつ前記ゲート絶縁膜上に積層された、無機半導体材料より成る無機半導体層と、を含むスピーカ付フレキシブル基板において、次の点を特徴とする。複数の前記薄膜スピーカ及び前記薄膜トランジスタが前記フレキシブル基板上にマトリクス状に配置されていて、前記各薄膜トランジスタは、前記無機半導体層に代えて、有機半導体材料より成る有機半導体層を含み、前記有機半導体層を構成する前記有機半導体材料がペンタセンであり、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の材料が金であり、前記フレキシブル基板の材料がポリマー樹脂である。
このような構成にすると、薄膜トランジスタの構成要素である半導体層が有機半導体材料より成ることから、有機物の特長を活かし、有機物を溶媒に溶かすことにより、輪転機やインクジェット等の印刷技術を活用して簡単に回路を作製することが可能であり、特に薄膜トランジスタの作製は、低温プロセスで行える。
また、上記目的を達成するために本発明によるスピーカ付フレキシブル基板は、可撓性を有するフレキシブル基板と、このフレキシブル基板上にマトリクス状に配置された複数の薄膜スピーカと、これらの各薄膜スピーカそれぞれに隣接して前記フレキシブル基板上に配置された、前記各薄膜スピーカに対してのスイッチング素子となる複数の薄膜トランジスタと、より成り、前記各薄膜スピーカは、振動板としての圧電性フィルムと、この圧電性フィルムの両面にそれぞれ積層された電極層と、を含み、前記各薄膜トランジスタは、前記フレキシブル基板上に形成されたゲート電極と、このゲート電極を覆いつつ前記フレキシブル基板上に積層されたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上で前記ゲート電極と対向する領域の少なくとも一部を互いで挟むように形成されたソース電極及びドレイン電極と、これらのソース電極及びドレイン電極を覆いつつ前記ゲート絶縁膜上に積層された、有機半導体材料より成る有機半導体層と、を含む。
このような構成にすると、薄膜トランジスタの構成要素である半導体層が有機半導体材料より成ることから、有機物の特長を活かし、有機物を溶媒に溶かすことにより、輪転機やインクジェット等の印刷技術を活用して簡単に回路を作製することが可能であり、特に薄膜トランジスタの作製は、低温プロセスで行える。
ここで、前記有機半導体層を構成する前記有機半導体材料がペンタセンであることが好ましい。また、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の材料が金であることが好ましい。また、前記フレキシブル基板の材料がポリマー樹脂であることが好ましい。
本発明のスピーカ付フレキシブル基板によれば、低温プロセスで作製できるため、製造コストの低減が可能となる。
以下に、本発明のスピーカ付フレキシブル基板の一実施形態について、図面を参照しながら詳述する。図1は本発明の一実施形態であるスピーカ付フレキシブル基板の斜視図、図2はそのスピーカ付フレキシブル基板における薄膜トランジスタ部分の断面図である。
図1に示すように、本実施形態のスピーカ付フレキシブル基板1は、大きくは、可撓性を有するフレキシブル基板2と、このフレキシブル基板2上にマトリクス状に配置された複数の薄膜スピーカ3と、これらの各薄膜スピーカ3それぞれに隣接してフレキシブル基板2上に配置された薄膜トランジスタ4と、より構成される。なお図1では、薄膜スピーカ3及び薄膜トランジスタ4が3行×4列に配列されている例を示している。
ここで、フレキシブル基板2の材料としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリマー樹脂が例示される。
また、各薄膜スピーカ3は、図示は省略しているが、振動板としての圧電性フィルムと、この圧電性フィルムの両面にそれぞれ積層された電極層と、を含み、フレキシブル基板2上に成膜されて、ある程度自由な屈曲を許容できるものである。この薄膜スピーカ3としては、圧電性質を有する透明なPVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルムの表面に、イオンプラズマ処理が施されることにより電極層が形成されたもの、PLZT(Pb−La−Zr−Ti系圧電セラミクス)等のピエゾフィルムの両面に、アルミニウム等からなる電極層を蒸着したものが例示される。
また、各薄膜トランジスタ4は、それぞれ隣接する薄膜スピーカ3に対してのスイッチング素子として機能するものであり、図2に示すように、大きくは、ゲート電極5と、ゲート絶縁膜6と、ソース電極7と、ドレイン電極8と、半導体層9と、を含む。ゲート電極5はフレキシブル基板2上に形成されており、ゲート絶縁膜6はゲート電極5を覆いつつフレキシブル基板2上に積層されている。
ソース電極7及びドレイン電極8は共にゲート絶縁膜6上に形成されていて、ゲート絶縁膜6上でゲート電極5と対向する領域の少なくとも一部をあけてその一部を互いで挟み込むように形成されている。ソース電極7及びドレイン電極8の材料としては、金や銀等の金属が例示される。
半導体層9はソース電極7とドレイン電極8とを覆いつつ、両者の間のゲート絶縁膜6を覆うように積層されている。ここでの半導体層9は有機半導体材料より成り、ソース電極7とドレイン電極8との間でゲート絶縁膜6に積層された部分9aがチャネル層として機能する。その有機半導体材料としては、ペンタセン、銅ニロシアニン、オリゴチオフェン、ポリチオフェン等が例示される。
なお、実際には、ソース電極7とゲート絶縁膜6との間、ドレイン電極8とゲート絶縁膜6との間に、1nm以下の薄さで有機材料の自己組織化単分子膜7a、8aを介在させることが好ましい。特にソース電極7からシャネル層9aに直接電子が流れるようになるため、電子移動度が向上し、その結果薄膜トランジスタ4の性能が向上するからである。ここでいう自己組織化単分子膜7a、8aは、所定の処理を施すと、化学反応により、有機分子が自ら1分子分だけ付着していくという性質を利用した膜である。
このような薄膜トランジスタ4では、有機物の特長を活かし、有機物を溶媒に溶かすことにより、輪転機やインクジェット等の印刷技術を活用して簡単に回路を作製することが可能である。もっとも、薄膜トランジスタ4の構成要素である半導体層9が有機半導体材料より成ることから、スピーカ付フレキシブル基板1の作製、特に薄膜トランジスタ4の作製は、低温プロセスで行える。そのため、製造コストの低減が可能となる。
しかも、低温プロセスであるため、フレキシブル基板2がポリマー樹脂で構成される場合、薄膜トランジスタ4はそのフレキシブル基板2との相性が良好である。従って、スピーカ付フレキシブル基板1は、薄膜トランジスタ4を含めた全体として、しなやかな自由な屈曲を許容できるようになる。
また、このようなスピーカ付フレキシブル基板1は、電子機器が備える表示画面上に取り付けたり、電子機器のケースの曲面に沿って取り付けたりすることができる。その上、薄膜スピーカ3及び薄膜トランジスタ4をマトリクス状に複数備えているため、個々の薄膜トランジスタ4によって、出力させるべき薄膜スピーカ3を適宜切り替えることが可能であり、臨場感のある音声出力を得られるという利点もある。
その他本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本発明は、種々の電子機器に用いられるスピーカ付フレキシブル基板に有用である。
1 スピーカ付フレキシブル基板
2 フレキシブル基板
3 薄膜スピーカ
4 薄膜トランジスタ
5 ゲート電極
6 ゲート絶縁膜
7 ソース電極
8 ドレイン電極
9 有機半導体層
2 フレキシブル基板
3 薄膜スピーカ
4 薄膜トランジスタ
5 ゲート電極
6 ゲート絶縁膜
7 ソース電極
8 ドレイン電極
9 有機半導体層
Claims (5)
- 可撓性を有するフレキシブル基板と、このフレキシブル基板上に配置された薄膜スピーカと、この薄膜スピーカに隣接して前記フレキシブル基板上に配置された、前記薄膜スピーカに対してのスイッチング素子となる薄膜トランジスタと、より成り、
前記薄膜スピーカは、振動板としての圧電性フィルムと、この圧電性フィルムの両面にそれぞれ積層された電極層と、を含み、
前記薄膜トランジスタは、前記フレキシブル基板上に形成されたゲート電極と、このゲート電極を覆いつつ前記フレキシブル基板上に積層されたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上で前記ゲート電極と対向する領域の少なくとも一部を互いで挟むように形成されたソース電極及びドレイン電極と、これらのソース電極及びドレイン電極を覆いつつ前記ゲート絶縁膜上に積層された、無機半導体材料より成る無機半導体層と、を含むスピーカ付フレキシブル基板において、
複数の前記薄膜スピーカ及び前記薄膜トランジスタが前記フレキシブル基板上にマトリクス状に配置されていて、
前記各薄膜トランジスタは、前記無機半導体層に代えて、有機半導体材料より成る有機半導体層を含み、
前記有機半導体層を構成する前記有機半導体材料がペンタセンであり、
前記ソース電極及び前記ドレイン電極の材料が金であり、
前記フレキシブル基板の材料がポリマー樹脂であることを特徴とするスピーカ付フレキシブル基板。 - 可撓性を有するフレキシブル基板と、このフレキシブル基板上にマトリクス状に配置された複数の薄膜スピーカと、これらの各薄膜スピーカそれぞれに隣接して前記フレキシブル基板上に配置された、前記各薄膜スピーカに対してのスイッチング素子となる複数の薄膜トランジスタと、より成り、
前記各薄膜スピーカは、振動板としての圧電性フィルムと、この圧電性フィルムの両面にそれぞれ積層された電極層と、を含み、
前記各薄膜トランジスタは、前記フレキシブル基板上に形成されたゲート電極と、このゲート電極を覆いつつ前記フレキシブル基板上に積層されたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上で前記ゲート電極と対向する領域の少なくとも一部を互いで挟むように形成されたソース電極及びドレイン電極と、これらのソース電極及びドレイン電極を覆いつつ前記ゲート絶縁膜上に積層された、有機半導体材料より成る有機半導体層と、を含むことを特徴とするスピーカ付フレキシブル基板。 - 前記有機半導体層を構成する前記有機半導体材料がペンタセンであることを特徴とする請求項2に記載のスピーカ付フレキシブル基板。
- 前記ソース電極及び前記ドレイン電極の材料が金であることを特徴とする請求項2又は3に記載のスピーカ付フレキシブル基板。
- 前記フレキシブル基板の材料がポリマー樹脂であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のスピーカ付フレキシブル基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006032178A JP2007214855A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | スピーカ付フレキシブル基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006032178A JP2007214855A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | スピーカ付フレキシブル基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007214855A true JP2007214855A (ja) | 2007-08-23 |
Family
ID=38492904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006032178A Pending JP2007214855A (ja) | 2006-02-09 | 2006-02-09 | スピーカ付フレキシブル基板 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007214855A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2012086126A1 (ja) * | 2010-12-20 | 2014-05-22 | Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 | 電子機器及び電子機器の制御方法 |
-
2006
- 2006-02-09 JP JP2006032178A patent/JP2007214855A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2012086126A1 (ja) * | 2010-12-20 | 2014-05-22 | Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 | 電子機器及び電子機器の制御方法 |
US9472095B2 (en) | 2010-12-20 | 2016-10-18 | Nec Corporation | Electronic apparatus and control method for electronic apparatus |
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