JP2007212716A - 画像表示装置およびプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られる画像表示装置およびプロジェクタを提供すること。
【解決手段】画像表示装置は、光学的に直列に接続された色変調ライトバルブ23と、輝度変調ライトバルブ43とを備えることから、各ライトバルブにおける輝度ダイナミックレンジを乗じた広い輝度ダイナミックレンジを有している。さらに、色変調ライトバルブ23のマイクロレンズの焦点距離(出射角度α)と、輝度変調ライトバルブ43のマイクロレンズの焦点距離(出射角度β)とを異ならせることにより、それぞれのマイクロレンズの焦点距離を各ライトバルブに対応する光学系にマッチングを取った設定とし、光を無駄なく活用している。
【選択図】図4

Description

本発明は、光学的に直列に配置された複数段の光変調手段を備える画像表示装置およびプロジェクタに関する。
近年、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro-luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、プロジェクタ等の電子ディスプレイ装置における画質改善は目覚しく、解像度、色域については人間の視覚特性にほぼ匹敵する性能を有する装置が実現されつつある。しかし、輝度ダイナミックレンジについてみると、その再現範囲は1〜102[nit]程度の範囲であり、また階調数は8ビットが一般的である。一方、人間の視覚は、一度に知覚し得る輝度ダイナミックレンジの範囲が10-2〜104[nit]程度あり、また輝度弁別能力は0.2[nit]でこれを階調数に換算すると12ビット相当であると言われている。このような視覚特性を考慮して現在のディスプレイ装置の表示画像を見ると、輝度ダイナミックレンジの狭さが目立ち、加えてシャドウ部やハイライト部の階調数が不足しているため、表示画像のリアリティや迫力に対して物足りなさを感じることになる。
図7は、特許文献1のプロジェクタにおける光学構成の概要図である。
このような状況を鑑み、階調数を高めるための技術として、例えば、特許文献1に示されるプロジェクタ200が提案されている。
プロジェクタ200は、光源部201から射出される光Wを、光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光に分離し、各色光の光路ごとに設置された各色光用の第1段目の光変調手段である第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bに入射させる。
第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bから出射された各色光ごとの変調光は、ダイクロイックミラー205,206により合成され、フルカラーの第1変調光としてリレーレンズ207を介して第2段目の光変調手段である第2液晶ライトバルブ208に入射される。さらに第2液晶ライトバルブ208にて変調された画像を表す第2変調光は、投写レンズ209によりスクリーンに拡大投写される。
ここで、第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bの暗表示の透過率が0.2%、明表示の透過率が60%であった場合を考える。また、第2液晶ライトバルブ208の透過率も同様であったとする。光変調素子単体では、第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bおよび第2液晶ライトバルブ208ともに輝度ダイナミックレンジは、60/0.2=300となる。
プロジェクタ200によれば、輝度ダイナミックレンジが300の光変調素子を光学的に直列に配置していることに相当することから、300×300=90000の輝度ダイナミックレンジを実現することができる。また、階調数についてもこれと同等の考えが成り立ち、各液晶ライトバルブの階調数が8ビットであった場合、光変調素子を光学的に直列に配置することにより、8ビットを超える階調数を得ることができる。
また、プロジェクタ200では、第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bよりも、第2液晶ライトバルブ208の解像度を高く設定している。しかし、この構成では第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bの1つの画素には、第2液晶ライトバルブ208の複数の画素が対応することとなるため、当該複数の画素は、常に前記第1液晶ライトバルブの対応する画素の階調設定に依存してしまう。
よって、第2液晶ライトバルブ208の画素をそれぞれ完全に独立して階調制御することは困難であり、好適には第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bと、第2液晶ライトバルブ208との解像度を合致させることが望ましい。すなわち、第1液晶ライトバルブ203R,203G,203Bと、第2液晶ライトバルブ208との計4枚の液晶ライトバルブを、同一の液晶ライトバルブで構成することが望ましかった。
図8は、従来のプロジェクタにおける光学構成の概要図である。このような要望に応じて、プロジェクタ300が提案されている。
プロジェクタ300は、解像度を含み同一な構成を備えた液晶ライトバルブを4枚備えたプロジェクタである。光源部301から射出される光Wは、R,G,Bの各色光に分離され、各色光の光路ごとに設置された各色光用の第1段目の光変調手段である第1液晶ライトバルブ303R,303G,303Bに入射される。
第1液晶ライトバルブ303R,303G,303Bから出射された各色光ごとの変調光は、クロスダイクロイックプリズム304によりフルカラーの変調光である第1変調光に合成され、リレーレンズ307を介して、第2段目の光変調手段である第2液晶ライトバルブ308に入射される。さらに第2液晶ライトバルブ308により変調された第2変調光は、投写レンズ309により拡大投写される。なお、リレーレンズ307には、クロスダイクロイックプリズム304から出射される第1変調光における第1液晶ライトバルブ303R,303G,303Bの各画素と、第2液晶ライトバルブ308の各画素とを、一対一対応させることが要求されていた。このため、リレーレンズ307に、両側テレセントリック性を持たせることも提案されていた。
また、第1液晶ライトバルブ303R,303G,303B、および第2液晶ライトバルブ308には、画素ごとの透過率を調整する画素トランジスタに光が当たることを防止するための格子状の遮光層であるブラックストライプが存在していた。このため、画素ごとにマイクロレンズを設け、ブラックストライプに吸収されてしまう光を集光し、開口部を通過させることにより光の利用効率を高めていた。
特開平6−167690号公報
しかしながら、従来のプロジェクタ300では、第1液晶ライトバルブ303R,303G,303Bと、第2液晶ライトバルブ308とが、同一の液晶ライトバルブであるため、付属するマイクロレンズアレイも同一のものであった。
また、テレセントリック性が望まれるリレーレンズ307と、第2変調光を拡大投写する投写レンズ309とでは、投影倍率の精度など要求される性能が異なるため、それぞれのFナンバーも異なっていた。
このため、例えば、マイクロレンズの焦点距離が第2変調光を拡大投写する投写レンズ309に合わせたものであった場合、リレーレンズ307では扱えない角度の光も含まれてしまい、当該リレーレンズにおける光の利用効率が悪くなってしまう。同様に、マイクロレンズの焦点距離がリレーレンズ307に合わせたものであった場合、投写レンズ309とマッチングしない光が存在するため、当該投写レンズにおける光の利用効率が悪くなってしまう。
このように、従来のプロジェクタ300では、光を無駄なく活用することが困難であったため、明るい投写画像を得難いという問題点があった。
上記課題を解決するために、本発明では、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られる画像表示装置およびプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の画像表示装置は、光を出射する光源部と、光源部から出射された光を変調し第1変調光として射出する第1光変調手段と、第1変調光をさらに変調する第2光変調手段と、第1変調光を第2光変調手段にリレーするリレー光学系と、を備え、複数の画素を有する第1光変調手段および第2光変調手段は、それぞれの画素における遮光部に照射される光を集光して開口部から透過させるための画素ごとに設けられたマイクロレンズを有し、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離と、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離とが、異なることを特徴とする。
この構成によれば、画像表示装置は、光学的に直列に接続された第1光変調手段と第2光変調手段とを備えることから、各光変調手段における輝度ダイナミックレンジを乗じた広い輝度ダイナミックレンジを有している。また、同様に階調値についても、第1光変調手段の持つ階調数を越えた大きな階調数を有している。
さらに、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離と、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離とが異なることから、それぞれのマイクロレンズの焦点距離を各光変調手段に対応する光学系にマッチングを取った設定とすることができる。
よって、光の利用効率を高めることができる。
従って、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られる画像表示装置を提供することができる。
本発明に係る画像表示装置によれば、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離が、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離よりも長いことが好ましい。
第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離が、リレー光学系と光学的にマッチングが取られていると、光は無駄なくリレー光学系を通過することができる。リレー光学系には、第1光変調手段から出射される第1変調光における各画素と、第2光変調手段の各画素とを、一対一対応させることが要求されるため、テレセントリック性を持たせるなどの光学構成が必要となり、Fナンバーが大きくなってしまう傾向がある。
また、画像表示装置がプロジェクタに備えられる場合、第2光変調手段には、当該光変調手段から出射される第2変調光を拡大投写する光学系である投写光学系が対応することになる。投写光学系には、第2変調光を拡大投写することが要求されるが、その投影倍率精度に関しては、リレー光学系よりもラフで良いため、Fナンバーを比較的小さくすることが可能である。
この構成によれば、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離が、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離よりも長いことから、第1変調光は、Fナンバーの大きいリレー光学系にて扱い易い角度の光束となり、光の利用効率が向上する。また、同様に第2変調光は、Fナンバーの小さい投写光学系とマッチングを取り易くなり、光の利用効率が向上する。
従って、明るい投写画像が得られる画像表示装置を提供することができる。
本発明に係る画像表示装置によれば、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離が、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離よりも長いことが好ましい。
この構成によれば、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離が、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離よりも長いことから、光学技術の向上により、リレー光学系の方が投写光学系よりもFナンバーが小さくなった場合であっても、第1変調光および第2変調光の利用効率を高めることができる。
従って、明るい投写画像が得られる画像表示装置を提供することができる。
本発明に係る画像表示装置によれば、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離は、リレー光学系のFナンバーに略比例し、Fナンバーが大きくなると、焦点距離が長くなるように設定されることが好ましい。
この構成によれば、第1光変調手段のマイクロレンズの焦点距離は、リレー光学系のFナンバーに略比例しFナンバーが大きくなると、焦点距離が長くなるように設定されることから、第1変調光は、リレー光学系にて扱い易い角度の光束となり、光の利用効率が向上する。
従って、明るい投写画像が得られる画像表示装置を提供することができる。
本発明に係る画像表示装置によれば、第1光変調手段の解像度と、第2光変調手段の解像度とは、同一であることが好ましい。
この構成によれば、第1光変調手段の解像度と、第1光変調手段の解像度とは、同一であることから、第2光変調手段における画素をそれぞれ完全に独立して階調制御することができる。
従って、階調表現の豊かな投写画像が得られる画像表示装置を提供することができる。
上述した目的を達成するために、本発明のプロジェクタは、前記記載の画像表示装置と、画像表示装置の第2光変調手段から出射される第2変調光を拡大投写する投写光学系とを、備えることを特徴とする。
この構成によれば、プロジェクタは、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られる画像表示装置から出射される第2変調光を、投写光学系により拡大投写する。
従って、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られるプロジェクタを提供することができる。
本発明に係るプロジェクタによれば、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離は、投写光学系のFナンバーに略比例し、Fナンバーが大きくなると、焦点距離が長くなるように設定されることが好ましい。
この構成によれば、第2光変調手段のマイクロレンズの焦点距離は、投写光学系のFナンバーに略比例しFナンバーが大きくなると、焦点距離が長くなるように設定されることから、第2変調光は、投写光学系にて扱い易い角度の光束となり、光の利用効率が向上する。
従って、明るい投写画像が得られるプロジェクタを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態)
《プロジェクタの概要》
図1は、本発明の一態様のプロジェクタにおける光学構成を主体とした概略構成図である。ここでは、図1を用いてプロジェクタ100の概略構成について光学構成を中心に説明する。
プロジェクタ100は、光源部5から出射される光を、第1光変調手段としての液晶ライトバルブ23R,23G,23Bと、光学的に直列に配置された第2光変調手段としての液晶ライトバルブ43とにより二段階に変調し、生成された画像を表す第二投写光を投写レンズ80から拡大投写する投写型のプロジェクタである。
プロジェクタ100は、画像表示装置70と、投写光学系としての投写レンズ80などから構成されている。なお、本発明における画像表示装置70は、プロジェクタ100から、投写レンズ80を除いた構成部位を指す。
《画像表示装置の概要》
画像表示装置70は、光源部5、均一照明系10、色変調部30、リレー光学系40、輝度変調部50、回路部60などから構成されている。
光源部5は、キセノンランプや、高圧水銀ランプなどの高輝度が得られる放電式ランプ1と、ランプ1が放射した光を集光し、均一照明系10に向けて出射するリフレクタ3を含んで構成されている。
均一照明系10は、2枚のフライアイレンズ6と、偏光変換素子7と、集光レンズ8とを含んで構成されている。
フライアイレンズ6は、光軸方向から見て略矩形形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有し、2枚で対となっている。対となった各小レンズは、光源部5から出射された光束を部分光束に分割し、光軸方向に射出する。各小レンズから出射された複数の光源像は、集光レンズ8を介することにより、それぞれが液晶ライトバルブ23R,23G,23B面にて結像される。これにより、液晶ライトバルブ23R,23G,23B面における輝度分布は、均一化される。
偏光変換素子7は、PBS(Polarization Beam Splitter)アレイと、1/2波長板などから構成され、ランダム偏光を特定の直線偏光に変換する。特定の直線偏光は、入射偏光板21に入射可能な偏光であるため、偏光変換素子7がない場合、入射偏光板21を透過できずに熱として無駄に費やされてしまっていた光を有効に活用することができる。
色変調部30は、複数の反射ミラー11,15,18、光分離手段としての2つのダイクロイックミラー12,13と、2つのリレーレンズ17と、3つの平行化レンズ20と、3つの液晶ライトバルブ23R,23G,23Bと、クロスダイクロイックプリズム29などから構成されている。
均一照明系10から出射された光は、反射ミラー11で反射されダイクロイックミラー12に入射する。
ダイクロイックミラー12は、ガラス板等にB光およびG光を反射しR光を透過する性質のダイクロイック膜を形成した光学素子であり、B光およびG光をダイクロイックミラー13側に反射し、R光を透過する。ダイクロイックミラー12を透過したR光は、反射ミラー15で反射し、平行化レンズ20により平行化され液晶ライトバルブ23Rの入射偏光板21に入射する。
ダイクロイックミラー13は、G光を反射しB光を透過する性質のダイクロイック膜を備えた光学素子であり、G光を液晶ライトバルブ23G側に反射しB光を透過する。ダイクロイックミラー13で反射したG光は、平行化レンズ20により平行化され液晶ライトバルブ23Gの入射偏光板21に入射する。
ダイクロイックミラー13を透過したB光は、リレーレンズ17を介して反射ミラー18で反射され、さらにリレーレンズ17を介して反射ミラー18で反射された後、平行化レンズ20により平行化され液晶ライトバルブ23Bの入射偏光板21に入射する。2つのリレーレンズ17は、分離された3色光の中で最も長い光路を通過するB光の減衰を防ぐために設けられている。
図2(a)は、一態様における液晶ライトバルブの正面図である。図2(b)は、液晶ライトバルブの側断面図である。ここでは、図2(a),(b)を用いて液晶ライトバルブ23R,23G,23Bの概略構成および作用について、液晶ライトバルブ23Rを例として説明する。
第1光変調手段である液晶ライトバルブ23Rは、画素電極(図示せず)およびこれを駆動するための薄膜トランジスタ素子や薄膜ダイオード等のスイッチング素子103が格子状に形成されたベース基板101と、全面に渡って共通電極(図示せず)が形成された対向基板102との間にTN型液晶を挟み込んだ構成を持つアクティブマトリクス型の液晶表示素子である。
液晶ライトバルブ23Rには、解像度に応じた複数の画素105が格子状に設けられており、各画素は、光を透過する開口部106と、光を遮断する遮光部であるブラックマトリクス107とから構成されている。
ブラックマトリクス107は、光を嫌うスイッチング素子103を遮光するために、光の入射方向から見て当該スイッチング素子を十分に覆い隠す大きさを持って対向基板102に設けられている。
また、液晶ライトバルブ23Rは、対向基板102の外側に複数のマイクロレンズ108を備えている。マイクロレンズ108は、画素105ごとに設けられており、ブラックマトリクス107に向かう光を集光して開口部106から透過させる。このため、所定の画素に入射される略平行な光束Laは、マイクロレンズ108により集光され出射角度αをなしてリレー光学系40へ出射される。なお、規則正しく配列された複数のマイクロレンズ108からなる集合体をマイクロレンズアレイともいう。
また、液晶ライトバルブ23Rは、電圧非印加状態で白/明(透過)状態、電圧印加状態で黒/暗(非透過)状態となるノーマリーホワイトモード又はその逆のノーマリーブラックモードで駆動され、与えられた制御値に応じて明暗間の階調がアナログ制御される。また、好適な階調数は、8〜10ビット程度である。
入射偏光板21から液晶ライトバルブ23Rに入射したR光は、画像データに基づいて変調され、光学像を内包した赤色の変調光として出射偏光板25を介してクロスダイクロイックプリズム29内に出射される。なお、出射偏光板25は、クロスダイクロイックプリズム29に貼り付けられ、当該クロスダイクロイックプリズムと一体となっている。
ここまで、赤色光用の液晶ライトバルブ23Rについて説明したが、緑色光用の液晶ライトバルブ23G、および青色光用の液晶ライトバルブ23Bについても、液晶ライトバルブ23Rと同様の構成および作用を有している。
従って、液晶ライトバルブ23Gからは光学像を内包した緑色の変調光が、液晶ライトバルブ23Bからは光学像を内包した青色の変調光が、それぞれの出射偏光板25を介してクロスダイクロイックプリズム29内に出射される。
図1に戻る。
クロスダイクロイックプリズム29は、4つの直角プリズムが貼り合わされた構造を成し、内部に、B光を反射する誘電体多層膜であるダイクロイック膜27と、R光を反射する誘電体多層膜であるダイクロイック膜28とがX字状に設けられている。
クロスダイクロイックプリズム29は、液晶ライトバルブ23Gからの緑色の変調光を透過し、当該緑色の変調光に、液晶ライトバルブ23Rからの赤色の変調光と、液晶ライトバルブ23Bからの青色の変調光とを反射して重畳し、三原色の変調光を合成したフルカラーの画像を内包した変調光である第1変調光をリレー光学系40側に出射する。
リレー光学系40は、液晶ライトバルブ23R,23G,23Bから出射されクロスダイクロイックプリズム29で合成された第1変調光を、第2光変調手段である液晶ライトバルブ43に伝達するための光学系である。ここで、液晶ライトバルブ43は、後述するマイクロレンズアレイの構成以外は、解像度および光変調特性を含めて液晶ライトバルブ23R,23G,23Bと同様の構成を備えている。
このため、リレー光学系40には、複数の画素光束の集合体である第1変調光を、画素ごとに一対一対応をとって正確に液晶ライトバルブ43の各画素に入射させることが要求される。
このような要求に対応するため、リレー光学系40は、それぞれが光軸上に直線的に配置された前段レンズ群32、開口絞り35、後段レンズ群37などから構成され、両側テレセントリック性を有する光学系となっている。
具体的には、前段レンズ群32の焦点位置と、開口絞り35の位置と、後段レンズ群37の物体側焦点位置とを一致させている。また、前段レンズ群32の物体側焦点位置に液晶ライトバルブ23R,23G,23Bを配置し、かつ、後段レンズ群37の像側焦点位置に液晶ライトバルブ43の画素面を配置した構成となっている。なお、前段レンズ群32および後段レンズ群37は、複数の凸レンズおよび凹レンズを含んで構成されている。
両側テレセントリック性を有するリレー光学系40では、液晶ライトバルブ23R,23G,23Bのいずれの画素からも、当該液晶ライトバルブ面から前段レンズ群32に向かって略垂直に第1変調光を構成する複数の光束が出射される。そして、後段レンズ群37から出射される光束も、液晶ライトバルブ43面の対応する各画素に略垂直に入射する。この構成により、液晶ライトバルブ43面の各画素への入射角度をどこの画素においても略同一とすることが可能となるため、入射角度が異なることに起因する各画素におけるコントラスト特性や、階調特性のバラツキを防止することができる。
また、光軸方向における液晶ライトバルブ43の設置位置に若干誤差があった場合であっても、各画素の明るさなどの画像情報を確実に伝達することができる。
リレー光学系40から出射された第1変調光は、輝度変調部50に入射する。
輝度変調部50は、入射偏光板41、液晶ライトバルブ43、出射偏光板45などから構成されている。
リレー光学系40からの第1変調光は、入射偏光板41を介して液晶ライトバルブ43に入射する。なお、入射偏光板41は、入射偏光板21と同様の偏光板である。
液晶ライトバルブ43によりさらに変調された変調光である第2変調光は、出射偏光板45から投写レンズ80方向に出射される。なお、出射偏光板45は、出射偏光板25と同様の偏光板である。
なお、液晶ライトバルブ23R,23G,23B、および液晶ライトバルブ43は、何れも透過光の強度を変調し、その変調度合いに応じた光学像を内包する点では同じであるが、後者の液晶ライトバルブ43は全波長域の光(白色光)を変調するのに対して、前者の液晶ライトバルブ23R,23G,23Bは分光された特定波長領域の光(R,G,B光)を変調する点で両者は異なっている。
このため、以下説明においては、液晶ライトバルブ23R,23G,23Bで行われる光強度変調を「色変調」、液晶ライトバルブ43で行われる光強度変調を「輝度変調」と便宜的に呼称して区別する。また、同様の観点から、液晶ライトバルブ23R,23G,23Bを「色変調ライトバルブ」、液晶ライトバルブ43を「輝度変調ライトバルブ」と呼称して区別する場合がある。
《投写レンズの概要》
投写レンズ80は、輝度変調部50から出射された第2変調光を拡大投写する光学系である。投写レンズ80は、ガウスタイプなどの複数のレンズを組合せた広角ズームレンズである。なお、複数のレンズには、収差の少ない非球面レンズが含まれていても良い。
近距離に大きな画像を投写することが要求される投写レンズ80は、口径が大きく、焦点距離の短い光学系となっている。このため、リレー光学系40と比較すると、Fナンバーの小さな明るいレンズとなっている。
《回路部の概要》
図3は、表示制御部の概略構成図である。ここでは、図3を用いて回路部60の概要および表示制御部55の概略構成について説明する。
回路部60は、プロジェクタ100の各部に電力を供給する電源回路、放電式ランプ1を点灯させ、安定した点灯状態を維持するためのイグナイタ回路およびバラスト回路を含むランプ駆動回路(いずれも図示せず)、表示制御部55、ライトバルブ駆動装置180、記憶装置182などのプロジェクタ100の動作を制御するための複数の構成部位および回路から構成されている。
表示制御部55は、CPU170、ROM172、RAM174、I/F部178などから構成されている。
CPU170は、CPU(Central Processing Unit)であり、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御する。
ROM172は、マスクROMや、フラッシュメモリ、FeRAMなどの不揮発性のメモリであり、予め所定領域にCPU170の制御プログラムや、諸データなどを格納している。
RAM174は、RAM(Random Access Memory)であり、ROM172から読み出したデータやCPU170の演算過程で必要な演算結果を格納する。
I/F部178は、インターフェイス回路であり、ライトバルブ駆動装置180などの接続装置に対してデータの入出力を媒介する。また、CPU170、ROM172、RAM174、およびI/F部178間は、バスラインであるバス179により相互にかつデータ授受可能に接続されている。
I/F部178には、輝度変調ライトバルブ(液晶ライトバルブ43)、および色変調ライトバルブ(液晶ライトバルブ23R,23G,23B)を駆動するライトバルブ駆動装置180と、データやテーブル等をファイルとして記憶する記憶装置182と、外部のネットワークに接続するための信号線199とが接続されている。
記憶装置182は、HDR(High Dynamic Range)表示データを記憶している。HDR表示データは、従来のsRGB等の画像フォーマットでは実現できない高い輝度ダイナミックレンジを実現することができる画像データであり、画素の輝度レベルを示す画素数を画像の全画素について格納し、特にCGの世界において、CGオブジェクトを実際の風景に合成するために用いられている。画像形式としては様々なものが存在するが、従来のsRGB等の画像フォーマットよりも高い輝度ダイナミックレンジを実現するために浮動少数点形式で画素数を格納する形式が多い。また、格納する値としては、人間の視覚特性を考慮しない物理的な放射輝度(Radiance=W/(sr・m2)や、人間の視覚特性を考慮した輝度(luminance=cd/m2)に関する値等がある。
ここで、輝度変調ライトバルブ、および色変調ライトバルブの制御値をどのように決定するかについて説明する。
HDR表示データにおける輝度レベルをRp、輝度変調ライトバルブの透過率をT1、色変調ライトバルブの画素の透過率をT2、光変調率をTp、とすると下式が成立する。なお、定数として光源部5の輝度をRs、ゲインGを1、とする。
Rp=Tp×Rs …(1)
Tp=T1×T2×G …(2)
表示制御処理は、HDR表示データに基づいて輝度変調ライトバルブおよび色変調ライトバルブの制御値をそれぞれ決定し、決定した制御値に基づいて輝度変調ライトバルブおよび色変調ライトバルブを駆動する処理であって、CPU170において実行されると、HDR表示データを記憶装置182から読み出す。
次いで、読み出したHDRデータを解析し、画素値のヒストグラムや、輝度レベルの最大値、最小値、及び平均値を算出する。この解析結果は、暗めのシーンを明るくしたり、明るすぎるシーンを暗くしたり、中間部コントラストを強調するなどの自動画像補正に使用したり、トーンマッピングに使用したりするためである。
次いで、この解析結果に基づいて、HDR表示データの輝度レベルをプロジェクタ100の輝度ダイナミックにトーンマッピングし、色変調ライトバルブの解像度に合わせてHDR画像をリサイズ(拡大又は縮小)し、リサイズ画像の各画素の輝度レベルRpおよび光源部5の輝度Rsに基づいて、上式(1)によりリサイズ画像の画素ごとに光変調率Tpを算出する。
次いで、色変調ライトバルブの各画素の透過率をT2として初期値を与え、透過率T2を仮決定する。
次いで、仮決定した透過率T2に基づいて、上式(2)により、輝度変調ライトバルブの透過率T1を決定し、当該ライトバルブの各画素の制御値を決定した後、色変調ライトバルブの透過率T2を決定し、当該ライトバルブの各画素の制御値を決定する。
このようにして求められた制御値に基づいて、輝度変調ライトバルブおよび色変調ライトバルブを駆動する。
本実施形態では、輝度変調ライトバルブおよび色変調ライトバルブの対応する画素の比を、1:1とし、これに合わせて輝度変調ライトバルブの透過率T1と、色変調ライトバルブの透過率T2とを決定し、決定したT1,T2の値に基づいて輝度変調ライトバルブおよび色変調ライトバルブの制御値を決定している。
これにより、各ライトバルブの制御値を計算する際の演算が簡略化され、処理回路を軽くすることができ、かつ、鮮鋭度の高い映像を表示することができる。
《マイクロレンズの態様》
図4は、色変調ライトバルブから投写レンズまでの光学系の概略構成図である。図5は、輝度変調ライトバルブの側断面図である。
ここでは、本発明の特徴点である色変調ライトバルブおよび輝度変調ライトバルブにおけるそれぞれのマイクロレンズの態様について図4および図5を中心に、適宜図2(a)、(b)を交えて説明する。
なお、図4においては、図1の液晶ライトバルブ23R,23G,23B、およびクロスダイクロイックプリズム29から構成される部位を、光学的に等価な1枚の色変調ライトバルブ23として示している。また、入射偏光板21および出射偏光板25についても、図示を省略している。
まず、色変調ライトバルブ23の画素p11から出射された第1変調光の部分光束である光束Laの進行態様について説明する。
光束Laは、出射角度αをなした光束として画素p11から出射されている。これは、光束Laが、図2(b)におけるマイクロレンズ108の焦点距離に応じた出射角度αをなして画素の開口部から出射されるからである。
ここで、マイクロレンズ108の焦点距離は、リレー光学系40のFナンバーの大きさに略比例し、Fナンバーが大きくなると焦点距離が長くなるように設定されている。出射角度αで表すと、マイクロレンズ108の出射角度αは、リレー光学系40のFナンバーの大きさに略反比例するように設定されている。
具体的には、リレー光学系40のFナンバーが小さい場合、すなわち、大きな入射角度の光を無駄なく扱える明るいレンズになるほど、マイクロレンズ108の出射角度αを大きくし、焦点距離を短く設定する。また、反対に、リレー光学系40のFナンバーが大きい場合は、マイクロレンズ108の出射角度αを小さくし、焦点距離を長く設定する。
光束Laは、リレー光学系40により効率良くリレーされ、輝度変調ライトバルブ43の対応する画素p21に入射する。
図5は、図2(b)と対応しており、図2(b)の色変調ライトバルブ23と同様の構成部位には、同一の番号を附してある。輝度変調ライトバルブ43は、マイクロレンズ118の構成のみ色変調ライトバルブ23と異なる。
リレー光学系40によりリレーされた光束Laは、出射角度βをなした光束として画素p21から投写レンズ80側に出射されている。これは、光束Laが、マイクロレンズ118の焦点距離に応じた出射角度βをなして画素の開口部から出射されるからである。
輝度変調ライトバルブ43のマイクロレンズ118の焦点距離は、投写レンズ80のFナンバーの大きさに略比例し、Fナンバーが大きくなると焦点距離が長くなるように設定されている。出射角度βで表すと、マイクロレンズ118の出射角度βは、投写レンズ80のFナンバーの大きさに略反比例するように設定されている。
具体的には、投写レンズ80のFナンバーが小さい場合、すなわち、大きな入射角度の光を無駄なく扱える明るいレンズになるほど、マイクロレンズ118の出射角度βを大きくし、焦点距離を短く設定する。また、反対に、投写レンズ80のFナンバーが大きい場合は、マイクロレンズ118の出射角度βを小さくし、焦点距離を長く設定する。
プロジェクタ100の場合、色変調ライトバルブ23のマイクロレンズ108の焦点距離は、輝度変調ライトバルブ43のマイクロレンズ118の焦点距離よりも長く設定されている。出射角度で表すと、マイクロレンズ108の出射角度αは、マイクロレンズ118の出射角度βよりも小さく設定されている。
これは、リレー光学系40と、投写レンズ80とのFナンバーの違いに起因するものであり、両側テレセントリック性を有するリレー光学系40は、投写レンズ80に比べてFナンバーが大きくなる傾向があるからである。
なお、出射角度αが出射角度βよりも小さい構成に限定するものではなく、出射角度αはリレー光学系40のFナンバーに、出射角度βは投写レンズ80のFナンバーに、それぞれマッチングが取られた角度であれば良い。例えば、光学技術の発達により、リレー光学系40の方が、投写レンズ80よりも小さなFナンバーとなった場合は、出射角度αを出射角度βよりも大きく設定することにより、最適なマッチングを取ることができる。
また、マイクロレンズ108,118は、例えば、石英ガラスや、透明樹脂などから構成されている。
石英ガラスを用いる場合、基材となる石英ガラス基板上に、熱変形性の感光性材料の膜を形成し、当該膜を形成すべきマイクロレンズの形状およびその配列状態に応じたパターンにより光パターニングした後、感光性材料の熱変形温度と表面張力により、滑らかな各マイクロレンズの凸面を持つ感光性材料からなる配列パターンを形成する。
さらに、当該感光性材料からなる配列パターンをマスクとしてドライエッチングを行った後、マイクロレンズを呈した感光性材料によるマスク形状を石英ガラス基板上に彫り写すことにより、所望の屈折率を有する複数のマイクロレンズおよびマイクロレンズアレイが形成される。また、石英ガラス基板として対向基板102を用い、対向基板102自体に直接マイクロレンズアレイを形成しても良い。また、伝統的な製造方法である、いわゆる「熱変形法」を用いて形成しても良い。
また、アクリル樹脂などの透明材料を用いる場合、所望の屈折率を有する複数のマイクロレンズを備えた金型による射出成型法や、セルキャスト法を用いてマイクロレンズアレイを形成することができる。
上述した通り、本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)画像表示装置70は、光学的に直列に接続された色変調ライトバルブ23と、輝度変調ライトバルブ43とを備えることから、各ライトバルブにおける輝度ダイナミックレンジを乗じた広い輝度ダイナミックレンジを有している。また、階調値についても、同様に色変調ライトバルブ23の持つ階調数を越えた大きな階調数を有している。
さらに、色変調ライトバルブ23のマイクロレンズ108の焦点距離と、輝度変調ライトバルブ43のマイクロレンズ118の焦点距離とが異なることから、それぞれのマイクロレンズの焦点距離を各ライトバルブに対応する光学系にマッチングを取った設定とすることができる。
よって、光の利用効率を高めることができる。
従って、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られる画像表示装置70を提供することができる。
(2)色変調ライトバルブ23のマイクロレンズ108の焦点距離は、輝度変調ライトバルブ43のマイクロレンズ118の焦点距離よりも長く設定されている。出射角度で表すと、マイクロレンズ108の出射角度αは、マイクロレンズ118の出射角度βよりも小さく設定されていることから、第1変調光は、Fナンバーの大きいリレー光学系40にて扱い易い角度の光束となり、光の利用効率が向上する。また、同様に第2変調光は、Fナンバーの小さい投写レンズとマッチングが取られ、光の利用効率が向上する。
従って、明るい投写画像が得られる画像表示装置70を提供することができる。
(3)色変調ライトバルブ23のマイクロレンズ108の焦点距離は、リレー光学系40のFナンバーに略比例し、Fナンバーが大きくなると焦点距離が長くなるように設定されることから、第1変調光は、リレー光学系40にて扱い易い角度の光束となり、光の利用効率が向上する。
従って、明るい投写画像が得られる画像表示装置70を提供することができる。
(4)色変調ライトバルブ23の解像度と、輝度変調ライトバルブ43の解像度とは、同一であることから、輝度変調ライトバルブ43における画素をそれぞれ完全に独立して階調制御することができる。
従って、階調表現の豊かな投写画像が得られる画像表示装置70を提供することができる。
(5)プロジェクタ100は、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られる画像表示装置70から出射される第2変調光を、投写レンズ80により拡大投写する。
従って、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られるプロジェクタ100を提供することができる。
(6)輝度変調ライトバルブ43のマイクロレンズ118の焦点距離は、投写レンズ80のFナンバーに略比例しFナンバーが大きくなると、焦点距離が長くなるように設定されることから、第2変調光は、投写レンズ80にて扱い易い角度の光束となり、光の利用効率が向上する。
従って、明るい投写画像が得られるプロジェクタ100を提供することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
図6(a)は、異なる態様の色変調ライトバルブの側断面図である。図6(b)は、異なる態様の輝度変調ライトバルブの側断面図である。
ここでは、図6(a),(b)を用いて、色変調ライトバルブおよび輝度変調ライトバルブの異なるマイクロレンズ態様について説明する。なお、図2(b)の色変調ライトバルブ23の構成部位と、同一の構成部位については同一の番号を附して説明する。
色変調ライトバルブ123は、図2(b)の色変調ライトバルブ23と、マイクロレンズの構成のみ異なる液晶ライトバルブである。
色変調ライトバルブ123には、複数のマイクロレンズ128を一体のシート状に構成したマイクロレンズアレイ113が備えられている。マイクロレンズ128の屈折面は、光束Laの出射側に設けられているが、図2(b)のマイクロレンズ108と同様の屈折作用を有している。
これにより、色変調ライトバルブ123に入射した光束Laは、出射角度αをなしてリレー光学系40側に出射される。
輝度変調ライトバルブ143は、図5の輝度変調ライトバルブ43と、マイクロレンズの構成のみ異なる液晶ライトバルブである。
輝度変調ライトバルブ143には、複数のマイクロレンズ138を一体のシート状に構成したマイクロレンズアレイ115が備えられている。マイクロレンズ138の屈折面は、光束Laの出射側に設けられているが、図5のマイクロレンズ118と同様の屈折作用を有している。
これにより、輝度変調ライトバルブ143に入射した光束Laは、出射角度βをなして投写レンズ80側に出射される。
また、マイクロレンズアレイ113,115は、前述したマイクロレンズ108,118の材質および製造方法により同様に形成することができる。
従って、色変調ライトバルブ123および輝度変調ライトバルブ143を用いた構成であっても、光の利用効率の良い画像表示装置およびプロジェクタを提供することができる。
(変形例2)
図4を用いて説明する。
前記実施形態において、リレー光学系40は、前段レンズ群32、開口絞り35、後段レンズ群37から構成されていたが、これに限定するものではない。
例えば、開口絞り35部に、絞りを兼ねた中段レンズ群(図示せず)を設ける構成であっても良い。また、中段レンズ群を光軸に沿って移動可能とすることにより、共役点を精密に調整可能な構成としても良い。つまり、リレー光学系40のテレセントリック性が確保されていれば良い。
これにより、第1変調光を、画素ごとに一対一対応をとって正確に輝度変調ライトバルブ43の各画素に入射させることができる。
(変形例3)
図1を用いて説明する。
前記実施形態において、画像表示装置70には、光源部5側に色変調ライトバルブ23が配置され、投写レンズ80側に輝度変調ライトバルブ43が配置されていたが、この構成に限定するものではない。
例えば、光源部5側に輝度変調ライトバルブ43を配置し、投写レンズ80側に色変調ライトバルブ23を配置する構成であっても良い。このような構成とした場合、リレー光学系40は、輝度変調ライトバルブ43と、色変調ライトバルブ23との間の光軸上に配置する。
この構成であっても、輝度変調ライトバルブ43と、色変調ライトバルブ23とは、光学的に直列に接続されることから、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい投写画像が得られる画像表示装置およびプロジェクタを提供することができる。
(変形例4)
図1を用いて説明する。
前記実施形態において、画像表示装置70は、外部に設けられたスクリーンに対して画像を投写する投写型のプロジェクタ100に備えられていたが、この構成に限定するものではない。
例えば、透過式のスクリーンと、当該スクリーンの背面に画像を投写する投写レンズとを、1つの個体内に備えたリアプロジェクタに本発明の画像表示装置70を組み込む構成であっても良い。
この構成によれば、輝度ダイナミックレンジが広く、豊かな階調表現による明るい画像が得られるリアプロジェクタを提供することができる。
一態様のプロジェクタにおける光学構成を主体とした概略構成図。 (a)一態様における液晶ライトバルブの正面図、(b)液晶ライトバルブの側断面図。 表示制御部の概略構成図。 色変調ライトバルブから投写レンズまでの光学系の概略構成図。 輝度変調ライトバルブの側断面図。 (a)異なる態様の色変調ライトバルブの側断面図、(b)異なる態様の輝度変調ライトバルブの側断面図。 特許文献1のプロジェクタにおける光学構成の概要図。 従来のプロジェクタにおける光学構成の概要図。
符号の説明
1…光源としての放電式ランプ、5…光源部、23…色変調ライトバルブ、23R,23G,23B…第1光変調手段としての液晶ライトバルブ、29…クロスダイクロイックプリズム、30…色変調部、40…リレー光学系、43…輝度変調ライトバルブであり第2光変調手段としての液晶ライトバルブ、60…回路部、55…表示制御部、70…画像表示装置、80…投写光学系としての投写レンズ、100…プロジェクタ、105…画素、106…開口部、107…遮光部としてのブラックマトリクス、108,118,128,138…マイクロレンズ、113,115…マイクロレンズアレイ、La…光束、α,β…出射角度。

Claims (7)

  1. 光を出射する光源部と、
    前記光源部から出射された光を変調し第1変調光として射出する第1光変調手段と、
    前記第1変調光をさらに変調する第2光変調手段と、
    前記第1変調光を前記第2光変調手段にリレーするリレー光学系と、を備え、
    複数の画素を有する前記第1光変調手段および第2光変調手段は、それぞれの画素における遮光部に照射される光を集光して開口部から透過させるための画素ごとに設けられたマイクロレンズを有し、
    前記第1光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離と、前記第2光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離とが、異なることを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記第1光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離が、前記第2光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記第2光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離が、前記第1光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記第1光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離は、前記リレー光学系のFナンバーに略比例し、前記Fナンバーが大きくなると、前記焦点距離が長くなるように設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  5. 前記第1光変調手段の解像度と、前記第2光変調手段の解像度とは、同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置と、
    前記画像表示装置の前記第2光変調手段から出射される第2変調光を拡大投写する投写光学系とを、備えることを特徴とするプロジェクタ。
  7. 前記第2光変調手段の前記マイクロレンズの焦点距離は、前記投写光学系のFナンバーに略比例し、前記Fナンバーが大きくなると、前記焦点距離が長くなるように設定されることを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI563335B (ja) * 2014-01-29 2016-12-21 Yi-Rou Lin
TWI680342B (zh) * 2018-03-20 2019-12-21 健翔光學股份有限公司 投影機及其投影鏡頭
CN111201478A (zh) * 2017-12-01 2020-05-26 日立乐金光科技株式会社 虚像投射装置

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