JP2007212294A - 電子線発生方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【構成】 電子線発生装置10は、円環形の真空容器内に収納されるヘリカルコイル22および24を含み、このヘリカルコイルが作る円環形の磁気面によって閉じ込め領域を形成し、その中にプラズマを閉じ込める。このプラズマをソレノイドコイル20からの誘導起電力で加速して高エネルギの逃走電子を発生させる。真空容器すなわちヘリカルコイルの全周に亘って、1対の引出しコイル36uおよび36dを配置する。ヘリカルコイルから第1磁力線を発生させて外部に向かう磁場を形成することによって、逃走電子を外部に引き出す。引出しコイルの第1磁力線の影響によって閉じ込め領域が小さくなるのを防ぐために、閉じ込め磁気面の形状を制御するための第2磁力線を発生する1対のキャンセルコイル38uおよび38dを設ける。
【効果】 高エネルギ大電流の電子線を発生することができる。
【選択図】 図3

Description

この発明は電子線発生方法および装置に関し、特にたとえば、トカマク型やヘリカル型の円環型プラズマ閉じ込め装置を利用して円環を周回する電子を加速し、そこから電子線を引き出すようにした、新規な電子線発生方法および装置に関する。
たとえば、今までガンマ線などの放射線や紫外線、あるいは化学薬品を用いて行われてきた滅菌などの処理を電子線照射処理に置き換えることが試みられている。たとえば、紙加工で塗膜の硬質化のために電子線を用いた場合には、塗料に溶剤を含まないため、従来の塗膜形成方法に比べると環境負荷が小さく、コストも軽減することができる。また、医療器具などに用いられる放射線滅菌と異なり、扱いの困難な放射性物質を取り扱う必要がなく、出力を自在に制御することも可能である。このため、電界により電子を加速する各種の装置が開発され、電子線の利用に供されている。さらに、大規模な電子線源が利用可能であれば、下水処理で電子線照射によって殺菌することにより塩素を用いなくてもよくなるため、発がん性があり悪臭の基になるトリハロメタンが発生しないなど、環境負荷を軽減する試みが提案されている。
特許文献1に電子ビーム加速器を利用した電子線源が開示されている。この特許文献1の電子線源は、同軸加速空洞内に電磁界を形成する加速器を含み、照射装置によって、この加速器で加速された電子を偏向させて電子ビームを誘導するものである。
特開2000‐284099号公報 [G21 K 5/02 5/04 H05G 2/00 H05H 7/18]
しかしながら、特許文献1の電子線源では、エネルギは10MeV級であるが電流は1mA以下、出力は数kWと小さく、したがって、上記した下水処理のような大規模照射用途に用いることはできない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、電子線発生方法および装置を提供することである。
この発明の他の目的は、高エネルギでかつ大電流の電子線を発生することができる、電子線発生方法および装置を提供することである。
請求項1の発明は、円環形の閉じ込め磁気面によってプラズマを閉じ込める装置を用いて電子線を発生する方法であって、閉じ込めたプラズマに誘導起電力による電圧を印加することによって円環を周回する電子を加速し、高エネルギの電子を発生させ、そして閉じ込め磁気面の一部を破って装置の外へ電子を引き出す、電子線発生方法である。
請求項1の発明では、たとえばヘリカルコイルを用いて円環形の閉じ込め磁気面を作るヘリカル装置や、同じくトロイダルコイルおよびポロイダルコイルを用いて円環形の閉じ込め磁気面を作るトカマク装置など、円環形の真空容器内にプラズマを生成し閉じ込める装置を用いる。たとえばプラズマと磁気結合しているコイルに変動する電流を与えることによって、プラズマに誘導起電力による周回電圧を印加すると、円環形の閉じ込め磁気面内に閉じ込められているプラズマの荷電粒子がその電圧によって加速される。その荷電粒子が閉じ込め磁気面内を周回する毎に電圧が印加されるので、その荷電粒子はさらに加速される。したがって、荷電粒子が円環形の閉じ込め磁気面内で周回を繰り返すことによって、荷電粒子は高エネルギの電子となる。そして、その閉じ込め磁気面の一部を破り、引き出し磁場をつくることによって、閉じ込め磁気面内に発生した高エネルギの電子がその装置(真空容器)の外部に引き出される。

請求項1の発明によれば、たとえばヘリカル装置やトカマク装置などの円環型プラズマ内で電子を加速し、それを引き出すようにしているので、高エネルギの電子を大量に発生させることができる。この発生方法では、熱電子などを陰極で発生する方法に比較して、円環プラズマの断面に相当する大面積で電子線を発生するため、大電流、かつ大口径の電子線を発生することができる。電極が存在しないため、その損傷は寿命の問題も存在しない。また、誘導起電力による電子の加速は、静電界あるいは高周波電界による加速に比べて、発熱などのエネルギ損失や、高周波発生に伴うエネルギ損失を伴わず、これら従来法の効率が50%から高々70%であるのに対し、90%以上の効率が期待できる。したがって、大出力の電子線を安価で高効率に発生し、照射の処理の効率化を図ることができる。
請求項2の発明は、円環形の閉じ込め磁気面によって真空容器内にプラズマを閉じ込める装置、閉じ込めたプラズマ中に誘導起電力による電圧を印加するための誘導起電力発生手段、および閉じ込め磁気面の一部を破って真空容器の外へ電子を引き出す引出し手段を備える、電子線発生装置である。
請求項2の発明では、円環形の真空容器(12,112:実施例において相当する部分を例示する参照符号。以下、同様。)内あるいは外部にたとえばヘリカルコイル(22,24)を用いて円環形の閉じ込め磁気面を作るヘリカル装置や、同じく円環形の真空容器(212)内あるいは外部にトロイダルコイル(222)よびポロイダルコイル(224)を用いて円環形の閉じ込め磁気面を作るトカマク装置などを用いる。誘導起電力発生手段は、たとえばプラズマと磁気結合しているコイル(20)を含み、そのコイルに変動する電流を与えることによって、プラズマに誘導起電力による周回電圧を印加することができる。円環形の閉じ込め磁気面内に閉じ込められているプラズマの荷電粒子がその電圧によって加速される。その荷電粒子は閉じ込め磁気面内を周回する毎に電圧が印加されるので、エネルギはほとんどすべてが周回速度の速い電子に与えられ、電子は周回する毎にさらに加速される。高速の電子は衝突断面積が小さくなり、他の粒子とほとんど相互作用せずに周回を繰り返す。したがって、電子が円環形の閉じ込め磁気面内で周回を繰り返すことによって、高エネルギの電子線となる。この誘導起電力発生手段によって電子にその周回毎にたとえば200Vの電圧を与えるとすると、その電子が1万回周回した場合には、2MeVの高エネルギの電子となる。引出し手段(32,132,232)によって、その閉じ込め磁気面の一部を破ることによって、閉じ込め磁気面内に発生したたとえば2MeVの高エネルギの電子がその装置(真空容器)の外部に引き出される。
このように請求項2の発明によれば、ヘリカル装置やトカマク装置の内部で電子を加速し、それを引き出すようにしているので、高エネルギの電子線を大量に発生させることができる。したがって、電子線照射の処理の効率化を図ることができる。
請求項3の発明は、引出し手段は、真空容器から外に向かう磁力線を発生させるための第1磁力線発生手段を含む、請求項2記載の電子線発生装置である。
請求項3の発明では、第1磁力線発生手段は、実施例でいえば引出しコイル(32,132,232)に相当する。この引出しコイルによって真空容器から外部に向かう磁力線を形成することによって、閉じ込め磁気面のたとえば最外殻の磁気面が一部破断し、そこから閉じ込め磁気面内で周回を繰り返した高エネルギの電子がその引出し用磁力線の効果によって、真空容器の外へ飛び出す。
請求項4の発明は、閉じ込め磁気面の形状を制御するための第2磁力線を発生する第2磁力線発生手段をさらに備える、請求項3記載の電子線発生装置である。
上述のように、第1磁力線発生手段によって閉じ込め磁気面に破断部分を形成するのであるが、その影響が大きすぎると閉じ込め磁気面内に十分な量の荷電粒子(電子)を十分な時間にわたって閉じ込められなくなるので、請求項4の発明では、第2磁力線発生手段(34,134,234)によって、その第1磁力線発生手段からの磁力線の閉じ込め磁気面に対する影響を可及的最小にするように、閉じ込め磁気面の形状を制御するための第2磁力線を発生する。つまり、第1磁力線発生手段および第2磁力線発生手段によって、閉じ込め磁気面に閉じ込める電子の量およびそこから引き出す電子の量を制御することができる。
この発明によれば、プラズマ閉じ込め装置によって高エネルギの電子を発生し、それを大量に引き出すことができるので、大電流の電子線を発生することができる。前述のように、この電子線は、高エネルギであるばかりでなく従来は不可能であったレベルの100mA台に及ぶ大電流、および大きな面積にわたって引き出すことができる。消耗性の部品はなく、加速効率も原理的にきわめて大きい。そのため、従来は不可能であったような大量の物質の電子線照射処理が効率的にかつ経済的に実施できる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1に示す実施例の電子線発生装置10は、ドーナツ形状(円環形)の真空容器12を含む。この真空容器12は、図2からよく分かるように矩形の断面を有し、たとえば非磁性ステンレスなどからなり、その周側面14には、比較的肉薄のたとえば非磁性チタンあるいはシリコンなどからなる複数の電子窓16が形成されている。なお、この電子窓16の配置角度間隔は、基本的には、後述のヘリカルコイル22および24の本数とピッチmとに依存していて、実施例では、m=12としたので、電子窓16は15°(=360°÷24)間隔で形成した。つまり、1周あたり12回巻いたヘリカルコイルが2本ある場合には、磁場は、1周の間に24周期で変化するので、電子が放出できる間隔は15°となる。ただし、図2は図1の線II-IIにおける断面を示し、したがって、図2には図1の電子線発生装置10の全体の右半分の断面だけが示されていることに留意されたい。
真空容器12の円環の中空部18には、この真空容器12の内壁面と接するようにソレノイドコイル20が設けられる。このソレノイドコイル20は上記ヘリカルコイル22および24で形成する磁気面で閉じ込められた荷電粒子を、その誘導起電力で加速するためのものに相当する。
真空容器12は、その内部に、図3に示すような2つのヘリカルコイル22および24を固定的に支持するための支持部26および28が形成される。この実施例ではこのように、円環形の閉じ込め磁場を形成する手段として、2つのヘリカルコイル22および24を用いた。しかしながら、ヘリカルコイルの数は、3つ以上であってもよい。ただし、図3では、各コイルの配置を3次元で図解するために、図1および図2に示す真空容器12は取り除いてある。
図3に示す2本のヘリカルコイル22および24は、ともに、図4に示す小半径aで螺旋状に巻回され、その後、全体として半径Rで円環形に引き回したものである。
ここで、図4を参照してヘリカルコイル22および24のパラメータについて説明する。aは上述のようにヘリカルコイル22および24の小半径であり、Rは大半径である。他のパラメータとして、「l(小文字のエル)」と「m」とがある。「l」は、ヘリカルコイルの本数を示し、図示の実施例は2本のヘリカルコイル22および24が用いられるので、l=2である。また、「m」は先に述べたように、ヘリカルコイル22および24のピッチを示す値で、ヘリカルコイルが、Z軸周りの角度φ方向に一周する間にθ方向に何回巻かれるかを示す。実施例ではm=12と設定した。
図3に戻って、このようなヘリカルコイル22および24を囲むように、4本の垂直磁場コイル30が配置される。これら垂直磁場コイル30は、ヘリカルコイル22および24が作り出す垂直方向の磁場を打ち消すためのコイルであり、ヘリカルコイル22および24の上方に2本、下方に2本の垂直磁場コイル30が設けられ、上下のそれぞれ2本の垂直磁場コイル30は、水平面でヘリカルコイル22および24を挟むように配置される。これら垂直磁場コイル30にヘリカルコイル22および24と逆向きの電流を流すことによって、ヘリカルコイル22および24が作り出す垂直方向の磁場を打ち消すことができる。
図1−図4に示す実施例の電子線発生装置10では、真空容器12と、真空容器12内に設けられるヘリカルコイル22および24と、垂直磁場コイル30とで、円環形のプラズマ閉じ込め装置を形成した。プラズマは、トーラス座標系φ方向(図4)の磁場であるトロイダル磁場とθ方向(図4)の磁場であるポロイダル磁場とによって形成される磁気面の中に閉じ込められる。閉じ込め領域を図5の参照符号「32」で示す。
よく知られているように、ヘリカル型やトカマク型(まとめてトーラス型)のプラズマ閉じ込め装置では、荷電粒子は磁力線34(図5)に巻き付くように運動するため、トロイダル磁場によってプラズマを閉じ込めることができる。
この実施例の電子線発生装置10においては、発明者等は、誘導起電力によってヘリカル装置中に閉じ込められているプラズマ中の電子を加速して逃走電子を発生させ、これをヘリカル装置の外に引き出すことを考えた。ただし、逃走電子とは、高い運動エネルギを持ち閉じ込め領域32(図5)に閉じ込められなくなった電子のことである。この逃走電子が多く発生するとプラズマ中の電荷平衡が崩れたり、発生した逃走電子が衝突して装置(真空容器やコイル)を傷めたりするために元来、核融合などの分野におけるプラズマ閉じ込め装置では逃走電子は歓迎されないため生成しない条件で運転されている。これに対して、このようにプラズマ閉じ込め装置からの逃走電子を逆に積極的に発生し、利用するという点で、この発明の考え方は全く新規なものである。
実施例の装置10では、磁気面によって閉じ込め領域32に閉じ込められた荷電粒子を誘導磁場によって加速することによって、上記逃走電子を積極的に作りだす。そのための手段として、図1−図3に示すように、真空容器12の中空部18にZ方向の磁場を作り出すソレノイドコイル20を設置し、このソレノイドコイル20の作り出す磁束の変化で発生する誘導起電力によって閉じ込め領域32のプラズマを電流駆動するようにした。
図6は、先に示したヘリカルコイル22および24によって発生する磁場Bの方向、ソレノイドコイル20による加速電圧Vの方向、この加速電圧Vによって発生するプラズマ電流Ipの方向や電流駆動によって生じるポロイダル磁場BIの方向を示している。駆動電流の方向はヘリカルコイル22および24の作り出す磁場Bとはφ方向(図4)に逆向きに流す。これは駆動電流が作り出す磁場BIをポロイダル磁場の向きと同じ方向に揃えて、回転変換を大きくするためである。そのために、図6のような方向に電流を流す。
逆に駆動電流をBと同じ向きに流す場合、ポロイダル磁場は弱められて回転変換は小さくなるため、加速による電子軌道の移動が大きくなる。そのため、閉じ込められる電子のエネルギは小さくなり、それに伴って引き出される電子のエネルギも低下すると考えられる。そのため、この実施例では、加速電圧Vをトロイダル磁場と逆向きにかけて駆動電流をヘリカルコイルの作る磁場Bと逆向きに流すように設定した。
なお、加速電圧Vは一方向にかけ続けることはできないため、実際の装置の運転ではたとえば図7に示すようにソレノイドコイルの電圧を変化させる。たとえば、区間t1で電子を加速した後、区間t2では回転変換が小さくなる方向に電流を流すことによってプラズマを消して電子を発生させない。そして、再び区間t3ではプラズマ発生させて電子を加速し引き出す。以上のような運転を繰り返し行って、断続的に高エネルギの電子を発生させる。このように、この実施例では、ソレノイドコイル20に変動する電流を流すことによって誘導起電力を発生させ、それによってプラズマ閉じ込め領域32の電子を加速して逃走電子を増大させる。
なお、図6においては閉じ込め領域32は円弧状の一部しか図示していないが、ヘリカルコイル22および24が円環形に配置されているのであるから、この閉じ込め領域32も当然円環形のものとなる。
たとえば、ソレノイドコイル20に変動電流を流すと、閉じ込め領域32内に閉じ込められているプラズマ(荷電粒子)には、誘導起電力により周回電圧が発生する。閉じ込め領域32は、全体としては、円環形であるため、その中の荷電粒子は、そのまま何もなければ、その円環形領域の中を周回し続ける。たとえば、現実の類似装置で発生例がある200Vが発生したとし、荷電粒子が閉じ込め領域32内を1万回周回したとすると、周回の都度200Vがその荷電粒子に印加される訳であるから、荷電粒子には計算上2MeVに加速されることになる。ソレノイドコイル20が発生する周回電圧を100Vとした場合には、同様にして1MeVに加速された荷電粒子(電子)が発生する。
この実施例のように、円環形の閉じ込め領域32に荷電粒子を閉じ込めて周回させ、その周回の都度誘導起電力で一定電圧を印加するようにすれば、電子を加速するための機構が簡単である。たとえば、電子を加速する方法として電場によって加速する構成も知られているが、この方法だと、電場のための電極を周回路中に配置するなど複雑な構成が必要となる。これに対して、誘導起電力による周回電圧を採用する実施例の電子線発生装置10では、たとえば実施例のソレノイドコイル20のような、閉じ込め領域内の荷電粒子(プラズマ)と磁気結合するコイルを設けるだけの簡単な構成で、電子を加速することができる。
ただし、閉じ込め領域内の荷電粒子(プラズマ)と磁気結合するコイル、実施例ではソレノイドコイル20は、実施例では空心コイルを用いるようにした。しかしながら、制御の容易性や効率を考慮すれば、鉄心(コア)付きコイルを用いるようにしてもよい。
このようにして閉じ込め領域32内で高エネルギの電子を発生させ、それを大量に真空容器12の外に引き出すことによって、電子線を発生しようとするのが、実施例の電子線発生装置10である。上述のように、閉じ込め領域内で電子が1万回周回することによってたとえば2MeVまたは1MeVに加速するので、その程度の回数周回を繰り返した電子を閉じ込め領域から引き出せば、それを高エネルギの電子として引き出すことができる。
閉じ込め領域32から高エネルギ電子を引出すためには、閉じ込め領域32(図)を形成しているヘリカルコイル22および24による磁場の磁気面を一部破断すればよい。たとえば、閉じ込め領域32は内殻から外殻に至るいくつかの磁気面で形成されるが、その最外殻の磁気面を一部破ることによって、上述のように多数回周回を重ねた電子だけをその閉じ込め領域から外へ飛び出させることができる。
この閉じ込め領域32の磁気面を一部破断させる手段として、実施例の装置10では、図3に示す1対の引出しコイル36uおよび36dを用いる。ここで、添字「u」は上側のコイルを示す意味で用い、「d」は下側のコイルを示す意味で用いている。
また、この実施例では、引出しコイル36uおよび36dの近傍に、1対のキャンセルコイル38uおよび38dをさらに設ける。
図8を参照して、これらの引出しコイル36およびキャンセルコイル38の作用について説明する。図8は、実施例の装置10のZ-r面における各コイルおよび磁力線を示す図解図である。
閉じ込め領域32の磁気面を一部破断するためには、垂直磁場コイル30に囲まれた領域から外に出ていく磁場を形成すればよいが、この外へ向かう磁場は、図8に示すように、引出しコイル36からの磁力線40によって形成する。そうすることによって、逃走電子は、引出しコイル36uおよび36dが作る磁力線40の効果によって真空容器12の外に引き出される。
図9および図10は、φ=0°での磁力線の向きおよび磁束密度を示している。磁力線の向きは図9にあるように引出しコイル36uおよび36dを設置した意図通りに引出しコイル36uおよび36dとキャンセルコイル38uおよび34dの間で、矢印40Aおよび40Bで示すように、装置の中から外や外から中に向かう磁力線40が形成されていることが分かる。ただし、2本の引出しコイル36uおよび36dの間では磁力線は、矢印42に示すように、装置の外には向かっていない。それにも拘わらず、電子は、引き出し領域44の矢印で示すように、ほとんど引出しコイル36uおよび32dの間から引き出されている。その理由は、図10から容易に推測できる。
図10に示すように、引出しコイル36uおよび36dの間の引出し領域44では磁束密度がたとえば0.001Tと非常に小さく、磁場がほとんどない場所もあることが分かる。そのため、この領域44では、高いエネルギの電子は磁力線40に沿っては運動せず、その結果多くの電子が引出しコイル36uおよび36dの間から外に出ていくと考えられる。図11に真空容器12内での電子の挙動を示すが、この図11の中央部分が閉じ込め領域を示し、そこから引出しコイル36の方向へ電子が飛び出しているのが分かる。
このように、実施例の装置10では、第1磁力線発生手段を構成する引出しコイル36で外向きの磁力線を作ることによって、閉じ込め領域32の磁気面を一部破断させ、その破断部分から高エネルギの電子を引出すことができる。
しかしながら、この引出しコイル36uおよび36dだけを設けた場合、閉じ込め領域32でその磁力線40が磁場を乱してしまい、この領域32のプラズマを閉じ込め性能が劣化し、たとえば、閉じ込め磁場内に十分な量の電子を十分な時間に亘って閉じ込められなくなり、電子を十分に加速できなくなるという可能性がある。そこで、この実施例では、さらに閉じ込め領域32における引出しコイル36が発生する磁力線(第1磁力線)を打ち消す(減殺、または相殺する)別の磁力線(第2磁力線)を発生する第2磁力線発生手段としてのキャンセルコイル38uおよび38dを追加する。
このキャンセルコイル38uおよび38dは、たとえば図8に示す引出しコイル36uおよび36dが発生する磁力線40を、点線矢印で示すように絞り込むことによって、引出しコイル36が形成する閉じ込め領域の破断部分を最適の大きさに設定することができる。
換言すれば、引き出しコイル36およびキャンセルコイル38のそれぞれ発生する磁力線の強さや方向を最適に調整することによって、閉じ込め領域32における荷電粒子(電子)の周回を重ねることによる加速と、閉じ込め領域32からの引出し電子量とを最適に設定することができる。閉じ込め領域32の磁場への引出しコイル36の影響をキャンセルするように、その引出しコイル36に関連してキャンセルコイル38を設けたため、ヘリカルコイルによる磁気面の最外殻に必要な大きさを保持でき、それによる閉じ込め領域32も十分な量の荷電粒子を閉じ込めることができる。
なお、実施例の引き出しコイル36やキャンセルコイル38は、真空容器12の内側でも外側でも、どちらに設けてもよい。
ただし、引出しコイル36の配置位置や電気的なパラメータ、たとえば電流値などを適当に設定することによって、この引出しコイル36による閉じ込め領域32の磁場への影響を最小にでき、それによってキャンセルコイル38を用いる必要がなくなることも、可能性としては予測できる。
発明者等が検証のために実施した数値計算は、図12に示すモデルによった。
数値計算は、まず引出しコイル36をヘリカル型プラズマ閉じ込め装置すなわち真空容器12の全体に円環と平行に取り付けた場合について行った。ここでは、そのときの計算条件を示す。コイルの配置は、図12にあるように設置するとして計算を行った。また、図4のヘリカルコイルのパラメータ大半径R、小半径aは、それぞれ1.0m,0.1mとし、ヘリカルコイルのピッチmは12とした。
垂直磁場コイル30はZ方向において±0.22mの場所に設置し、内側のコイルは半径0.8mとし、外側のコイルは半径1.2mとした。また、垂直磁場コイルに流す電流はヘリカルコイルの電流値との比を一定に保つようにした。さらに、引出しコイル36uおよび36dについては、図12の距離l(小文字エル)や距離zを変化させて計算を行った。電流値も計算条件によって変化させた。キャンセルコイル38は、l‐0.02m、±(z+0.1)mに配置し、電流は引出しコイル36が磁気面中心r=1.0m,z=0.0mに作る磁場と逆向きの磁場を作るように流した。なお、引出しコイル36およびキャンセルコイル38は、一辺0.02mの正方形断面を有するものと仮定した。
[引き出される電流値の見積もり]
引出しコイル36によって引き出すことのできる電流の最大値を見積もるが、そのためにまず、閉じ込め領域32のプラズマ中に流すことのできる電流Ip(図6)の最大値を計算する。
引出しコイル36uおよび36dをr=1.26m,z=±0.1mに、キャンセルコイル38uおよび38dをr=1.24m,z=±02mに配置した場合、引出しコイル36uおよび36dにヘリカルコイルの電流Ihと同じ大きさの電流を流す場合は、引き出しコイルの電流Ie=Ih=1kAでBφ=0.0048T,R=1.0mとなる。この場合、最外殻磁気面の半径rmaxはrmax=0.043mであり、したがって、このときにプラズマ中に流すことのできる電流Ipの最大値Ipmax=18.2Aと求めることができる。よって、Ih0=1kAとすると、数1が得られる。
[数1]
Ipmax=1.82×10−2Ih
次に、引き出される電子の電流値を求める。逃走電子の発生が雪崩状態になっているときには、プラズマ電流中に逃走電子が占める割合は約90%となっている。また、1周あたりの加速電圧をVとし、引き出される電子の平均エネルギがKのとき、逃走電子は装置内を平均N=K/V周するため、実際に引き出される電流の値は1/1Vになる。さらに、引出しコイル36uおよび36dをr=1.26m,z=±0.1mに配置したときには発生した逃走電子のおよそ90%を装置の外に引き出すことができる。そのため、引き出される電子の電流値Iextは、数2で与えられる。
[数2]
Iext={(0.9×Ipmaz)/N}×0.9
=1.47×10−2×(V/K)Ih
図13は電子平均のエネルギに対する引き出される電流値の変化を表している。加速電圧Vの値は、1周あたり50Vとその2倍,4倍にあたる100V,200Vについて計算した。
引き出される電子のエネルギは、エネルギが小さい領域ではヘリカルコイルの電流Ihの2乗に比例し、大きくなるとIhに比例して増加する。そのため、エネルギKが電子の静止質量よりも小さいIh≦20kAではKは急激に増加しているが、それよりIhが大きい領域ではKはIhに比例して増加している。そして、Ih=80kAでおよそ2MeVの電子が引き出すことが可能となる。
これに対し、引き出される電流はKが低い領域では急激に減少し、相対論領域では一定の値に収束していく。引き出される電流値は、800keVの電子では加速電圧が50Vの場合でも約50mAある。さらに、加速電圧200Vの場合では、電子のエネルギが2MeVのときでも100mA以上の電流値を出すことができる。
[引き出される電子の空間分布]
引出しコイル36uおよび36dをr=1.26m,z=±0.10mに配置し、ヘリカルコイルと同じ大きさの電流を流すときに効率よく電子を引き出すことが可能であると分かったので、このときのr=1.26mでの電子の空間分布について調べた。
図14は、引き出される電子の格子間隔を0.01mにとったときのz方向の分布を示したものである。図17にあるように−0.06mから0.04mの間で電子はほぼ一定に分布している。そのため、このZ方向の範囲では電子の照射をほぼ均一に行うことができる。さらに分布の割合が6%以上の範囲でみると、−0.06mから0.08mの間の電子が利用可能となる。
次に円柱座標系のθ方向での電子の分布について調べた。先に述べたようにヘリカルコイルのピッチmを12としたとき、磁場は15°周期で変化するため、θ=−7.5°からθ=7.5°の範囲での0.5°間隔の分布を調べた。図15はその結果を示している。z方向については広い範囲で均一に分布したが、θ方向では均一には分布しなかった。そのため、電子をターゲットに均一に照射するにはターゲットを装置すなわち真空容器12の側面14に沿ってθ方向に移動させながら照射することとなる。
以上説明した実施例では、ヘリカル型プラズマ閉じ込め装置を利用し、その全周に1対の引出しコイル36uおよび36dと1対のキャンセルコイル38uおよび38dとを配置して、真空容器12の全周から電子を引出すようにした。しかしながら、真空容器12の周方向の一部においてのみ電子を引出すことも容易に考えられる。
周方向の一部だけから電子を取り出す方法には大別して2つの方法がある。1つは図16に示すように真空容器12の側面14の周方向の一部にだけ電子窓16Aを形成することである。この実施例の電子線発生装置10は、電子窓16Aを周方向の一部にだけ形成する以外は、全て図1−図4の実施例と同様である。そのため、引き出しコイル36およびキャンセルコイル38は真空容器12の全周に設けられる。
周方向の一部だけから電子を取り出す他の方法は、図17の実施例に示すように、引出しコイルを円周の一部にだけ配置する方法である。図17では、真空容器112およびその中のヘリカルコイルの詳細は図解を省略したが、この実施例の電子線発生装置110においても、真空容器112としては、当然、図16実施例の真空容器12と同様に、円環形状の真空容器が用いられ垂直磁場コイル130も全周に亘って配置される。
ただし、この実施例では、図16の電子窓16Aと同様に周方向の一部にだけ電子窓が形成されている。そして、この実施例の電子線発生装置110では、その部分的な電子窓16A(図16)の範囲だけに、図17に示す1対の引出しコイル136uおよび136dを設ける。したがって、この実施例の電子線発生装置110においても、上で説明した実施例と同様に、引出しコイル136および163dの作用によって、真空容器112内の閉じ込め領域(図示せず)から高エネルギの電子を大量に引出すことができる。
ただし、図17の実施例では、引出しコイル136の配置が真空容器112の周方向の一部だけであるので、それによる閉じ込め領域への影響が、先の実施例のように引出しコイル36を全周に配置する場合に比べてかなり複雑である。そこで、この実施例では、図18において参照符号C11−C13,C21−C23,C31−C33,C41−C43,C51−C53,C61−C63として示すように、キャンセルコイル138u(これは138dも同様)を、周方向に複数に分割し、さらに、径方向に複数層(実施例では3層)配置した。このような特徴的なキャンセルコイル138の配置によって、部分的引き出しコイル136の磁場による閉じ込め領域に対する複雑な影響を除去または軽減できた。
以上説明した実施例はいずれもヘリカルコイルを真空容器内に収納したヘリカル型のプラズマ閉じ込め装置を用いたが、図19の実施例のように、トカマク型のプラズマ閉じ込め装置を用いることも可能である。
図19の実施例の電子線発生装置210では、トカマク型プラズマ閉じ込め装置を用いるが、このトカマク型プラズマ閉じ込め装置も、ヘリカル型と同様に、円環形の真空容器212を用いる。そして、真空容器212の外に、この真空容器212をその断面で囲繞するような複数のトロイダルコイル222を、周方向に間欠的に配置し、他方、真空容器212の上下内外に、ポロイダルコイル224を設ける。よく知られているように、トカマク型の装置では、このように配置したトロイダルコイル222およびポロイダルコイル224によって、真空容器212内に、円環形の閉じ込め領域を形成することができる。そして、円環形真空容器の212の中空部218には、図示しないが、先の実施例と同様の加速用コイルを配置する。
図19の実施例では、図3に示したと同様の引出しコイル236uおよび236dならびにキャンセルコイル138uおよび138dを配置して、真空容器212内の閉じ込め領域から高エネルギの電子を引出す。そのために、この実施例においても、真空容器212の側面には、真空容器212の周方向の全周に亘って、またはその一部に電子窓(図示せず)を形成する必要がある。
図20はこの発明のさらに他の実施例の電子線発生装置10を示す図解図である。この実施例でも、円環形の真空容器12を用い、その真空容器12の側面14の、真空容器12の周方向一部に、電子窓16Aを形成する。そして、真空容器12内にヘリカルコイル22および24を配置し、それによって、閉じ込め領域32を形成する。ただし、図20では垂直磁場コイルの図示は省略した。
閉じ込め領域32に閉じ込めた荷電粒子を加速するために誘導起電力を与える手段として、この実施例では、円環形真空容器12の中空部18に挿通される鉄心19を含み、この鉄心19上に加速コイル20Aが巻回される。つまり、この加速コイル20Aと閉じ込め領域32内のプラズマとは鉄心19が作る磁気回路を通して磁気結合する。したがって、電源21によって加速コイル20Aに交流電流(変動する電流)を流すことによって、閉じ込め領域32内の荷電粒子に誘導起電力による加速電圧を印加することができる。
そして、この実施例でも、引出しコイル36によって閉じ込め領域32からの逃走電子を電子窓16Aを通して外部に引出すことができ、キャンセルコイル38によって、その引出しコイル36の閉じ込め領域32に対する悪影響を軽減する。
なお、図20の実施例においても、他の実施例でも同様であるが、ヘリカル型の閉じ込め装置を利用する場合であっても、ヘリカルコイルを図19のトカマク型のトロイダルコイル222と同様に、真空容器12(112)の外側に配置することもできる。また、ヘリカル磁場を形成するためには、コイルは図3の実施例のように円環全周に亘って連続したヘリカルコイルである必要はなく、図19のトロイダルコイル222と同様に、独立したリング形状のコイルが用いられてもよい。
図1はこの発明の電子線発生装置の一実施例を示す全体図解図である。 図2はこの実施例において真空容器および各コイルの配置を示す図解図である。 図3はこの実施例において真空容器を除いて各コイルおよびそれらの配置を示す図解図である。 図4は図3に示すヘリカルコイルのパラメータを示す図解図である。 図5はこの実施例の背景となる従来のヘリカル装置におけるプラズマ閉じ込めの状態を示す図解図である。 図6は実施例においてソレノイドコイルによるオーム加熱を示す図解図である。 図7はソレノイドコイルに印加する加速電圧の一例を示す波形図である。 図8はこの実施例におけるZ-r面での各コイルの位置関係およびそれによる電子線の引出し原理を示す図解図である。 図9はこの実施例におけるφ=0°での磁力線の向きを示す図解図である。 図10は同じく実施例におけるφ=0°での磁束密度を示す図解図である。 図11は実施例において引き出される電子の軌道の一例を示す図解図である。 図12は具体的な数値計算で設定した電子線発生装置の各部の相対的位置を示す図解図である。 図13は図12の実施例の数値計算において電子のエネルギに対する引き出される電流の変化を示す図解図である。 図14は図12の実施例の数値計算において引き出される電子のz方向の分布を示す図解図である。 図15は図12の実施例の数値計算において引き出される電子のθ方向の分布を示す図解図である。 図16はこの発明の電子線発生装置の他の実施例を示す全体図解図である。 図17はこの発明のさらに他の実施例における各コイルの配置を示す図解図である。 図18は図17実施例を上からみたときのキャンセルコイルの配置を詳細に示す図解図である。 図19はこの発明の電子線発生装置のさらに他の実施例を示す全体図解図である。 図20はこの発明の電子線発生装置のその他の実施例を示す全体図解図である。
符号の説明
10,110,210 …電子線発生装置
12,112,212 …真空容器
16,16A …電子窓
20 …ソレノイドコイル
20A …加速コイル
22,24 …ヘリカルコイル
30,130 …垂直磁場コイル
32 …閉じ込め領域
36,36u,36d,136u,136d,236u,236d …引出しコイル
38,38u,38d,138u,138d,238u,238d …キャンセルコイル

Claims (4)

  1. 円環形の閉じ込め磁気面によってプラズマを閉じ込める装置を用いて電子線を発生する方法であって、
    前記閉じ込めたプラズマに誘導起電力による電圧を印加することによって円環を周回する電子を加速し、高エネルギの電子を発生させ、そして
    前記閉じ込め磁気面の一部を破って前記装置の外へ前記電子を引き出す、電子線発生方法。
  2. 円環形の閉じ込め磁気面によって真空容器内にプラズマを閉じ込める装置、
    前記閉じ込めたプラズマを誘導起電力による電圧を印加するための誘導起電力発生手段、および
    前記閉じ込め磁気面の一部を破って前記真空容器の外へ前記電子を引き出す引出し手段を備える、電子線発生装置
  3. 前記引出し手段は、前記真空容器から外に向かう磁力線を発生させるための第1磁力線発生手段を含む、請求項2記載の電子線発生装置。
  4. 前記閉じ込め磁気面の形状を制御するための第2磁力線を発生する第2磁力線発生手段をさらに備える、請求項3記載の電子線発生装置。
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