JP2007207217A - コンテンツアイテム提供方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 推薦コンテンツの提供。
【解決手段】サーバ２は要求に応じ、ユーザフィードバックプロファイルに従い、第１のコンテンツ推薦リストを送信する。クライアント３はリスト中の各々についてのユーザフィードバックを生成でき、対応するユーザフィードバック情報をサーバに送信する。第１のコンテンツ推薦リスト中のエントリ選択に応じ、第２の推薦リスト要求がサーバに送信され、第１のコンテンツ推薦リストエントリの可視表現が提供される。サーバは、ユーザフィードバック情報を受信し、ユーザフィードバック情報に基づき、第２のコンテンツ推薦リストを生成し、第２の推薦リスト要求に応じて送信すると共に、選択により第２のコンテンツ推薦リストエントリの可視表現を提供する。サーバは上記選択に基づき、コンテンツアイテムの少なくとも１つの送信処理を開始し、第２のコンテンツ推薦リストは、第２の推薦リスト要求を受け取る前に準備する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、サーバ上のコンテンツアイテムをクライアントに提供するコンテンツアイテム提供方法及びサーバ上のコンテンツアイテムをクライアントに提供するクライアントサーバシステムに関する。

インターネットを介するデータの検索は、人々の日常生活の一部となった。近年、インターネットを介してユーザがアクセスできるデータの量は、著しく増加し、特定のデータを検索し、データにアクセスする作業を容易にするためのコンテンツ推薦システムが開発されている。

コンテンツ推薦システムの一般的な動作は、以下の通りである。第１に、コンテンツ推薦システムが、コンテンツアイテムの第１の選択肢をユーザに提供する。第２に、ユーザが、コンテンツアイテムの第１の選択肢のどれを好きか嫌いかを示すフィードバックが行われる。第３に、コンテンツ推薦システムは、ユーザによって与えられたフィードバックに基づいて、コンテンツアイテムの第２の選択肢を生成する。第２及び第３のステップは、複数回繰り返されることもある。

既知のコンテンツ推薦システムは、コンテンツアイテムの要求された選択肢を生成するために、かなり長い時間を必要とすることがある。更に、コンテンツ推薦システムが提供するコンテンツアイテムの選択肢は、特にユーザがコンテンツ推薦システムを初めて使用し、したがって、ユーザプロファイルが全く存在していない場合、ユーザを満足させることができないことがある。

本発明の目的は、上述の課題を解決したコンテンツアイテム提供方法／推薦システムを提供することである。

この目的を達成するために、本発明は、請求項１に基づくコンテンツアイテム提供方法を提供する。更に、本発明は、請求項１８に基づくクライアントサーバシステムを提供する。本発明の好ましい実施の形態は、従属請求項に定義されている。

本発明に係るコンテンツアイテム提供方法は、通信ネットワークを介してクライアントと通信可能なサーバ上にあるコンテンツアイテムをクライアントに提供するコンテンツアイテム提供方法において、ａ）クライアントからサーバに第１のコンテンツ推薦リスト要求を送信するステップと、ｂ）サーバにおいて、ユーザフィードバックプロファイルに応じて、それぞれがコンテンツアイテムを表す幾つかのコンテンツ推薦リストエントリを含む第１のコンテンツ推薦リストを生成するステップと、ｃ）第１のコンテンツ推薦リストをサーバからクライアントに送信するステップと、ｄ）クライアントユーザインタフェースを介して、それぞれが選択可能であり、それぞれについて、ユーザフィードバックを生成することができ、対応するユーザフィードバック情報がサーバに送信され、第１のコンテンツ推薦リスト内の所定の位置のエントリの選択に応じて、第２の推薦リスト要求がサーバに送信される第１のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供するステップと、ｅ）サーバにおいて、ユーザフィードバックプロファイルに応じて、及びユーザフィードバック情報を受け取った場合、ユーザフィードバック情報に応じて、第２のコンテンツ推薦リストを生成するステップと、ｆ）第２の推薦リスト要求に応じて、サーバからクライアントに第２のコンテンツ推薦リストを送信し、クライアントユーザインタフェースを介して、第２のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供するステップとを有し、クライアントは、推薦リストエントリのユーザ選択に基づいて、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの少なくとも１つの送信処理を開始し、第２のコンテンツ推薦リストは、サーバにおいて、クライアントから要求される第２の推薦リストを受け取る前に準備される。

本発明の一実施の形態では、クライアントが開始するサーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、ストリーミング処理である。これに代えて、送信処理は、ダウンロード処理であってもよく、又はストリーミング処理とダウンロード処理の組合せであってもよい。本発明は、特にストリーミング処理に好適に適用される。

本発明では、用語「選択（コンテンツ推薦リストエントリの選択）」は、「明示的選択（explicit selection）」及び「暗示的選択（implicit selection）」の２つのカテゴリに分類できる。コンテンツ推薦リストエントリがユーザに視覚的に表示される場合、「暗示的選択」とは、特に、コンテンツ推薦リストエントリを強調表示すること等を意味し（例えば、推薦リストエントリのリストを単にスクロールすることによって、推薦リストエントリの１つが順次強調表示される）、「明示的選択」とは、特に、例えば、タッチスクリーンを用いて、表示又は既に強調表示されている（すなわち、暗示的に選択されている）コンテンツ推薦リストエントリに触れ、又はマウスポインタ又はユーザインタフェースの一部であるボタンを用いてこのようなコンテンツ推薦リストエントリを選択すること等を意味する。また、ユーザインタフェース上の、コンテンツ推薦リストエントリに割り当てられたボタンを用いて、特定のコンテンツ推薦リストエントリを選択してもよい（この場合、強調表示は不要である）。コンテンツ推薦リストエントリがユーザに視覚的に表示される場合、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、コンテンツ推薦リストエントリが明示的に選択された場合にのみ開始される。これに代えて、コンテンツ推薦リストエントリが暗示的に選択された時点で送信処理を開始してもよい（例えば、５秒間等の所定の期間、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリを強調表示した場合、送信処理を開始してもよい（自動的開始）。

コンテンツ推薦リストエントリがユーザに音声として提供される場合（例えば、どのコンテンツ推薦リストエントリが利用可能であるかをスピーカによってユーザに知らせる場合）、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの送信処理は、ユーザによる音声入力、タッチスクリーン、マウスポインタ又はユーザインタフェースの一部であるボタン等によって開始してもよい。

本発明では、選択処理は、レーティング処理の一部であってもよく（コンテンツ推薦リストエントリをレーティングするためには、事前にエントリを選択する必要がある）、又はレーティング処理として解釈してもよい（例えば、明示的選択によるサーバからクライアントへのコンテンツアイテムの転送処理を開始は、そのコンテンツアイテムをユーザが好きであることを意味し、したがって、レーティングと見なすことができる）。「レーティング（コンテンツ推薦リストエントリのレーティング）」は、「明示的レーティング」及び「暗示的レーティング」の２つのカテゴリに分類できる。明示的レーティングは、例えば、「好き／嫌い」ボタンを押し、現在強調表示されているコンテンツ推薦リストエントリを（又はこのコンテンツ推薦リストエントリに関連するアーチスト、ムード、ジャンル、年代等）ユーザが好きであるか嫌いであるかを指定する操作であってもよい。暗示的レーティングは、例えば、それぞれ表示されたコンテンツ推薦リストエントリによって表される特定のコンテンツアイテムの送信処理をユーザが開始した／開始しなかった（スキップした）という事実であってもよく（明示的／暗示的選択）、視覚的に表示されたコンテンツ推薦リストエントリをユーザがスクロール（「スキップ」）する速度であってもよい。

上述したように、コンテンツ推薦リストエントリの明示的／暗示的選択は、明示的レーティング及び／又は暗示的レーティングとして解釈できるが、明示的／暗示的レーティングは、必ずしも明示的／暗示的選択を意味するわけではない（ユーザが所定のコンテンツアイテムを好んでいるという事実は、必ずしも、ユーザがそのコンテンツアイテムを入手することを望んでいることを意味するわけではない）。ユーザによるフィードバックは、選択処理及びレーティング処理の両方に基づいていてもよい。

上述したように、「第１のコンテンツ推薦リストの所定の位置のエントリの選択」とは、第１のコンテンツ推薦リストのエントリを選択することを意味し、この選択によって、クライアントからサーバに、第２の推薦リスト要求が送信される。この位置は、各クライアントにおいて、個別に決定される。例えば、ユーザが、表示された第３のコンテンツ推薦リストエントリ又は表示された最後のコンテンツ推薦リストエントリを強調表示した後に、（コンテンツアイテム転送処理が開始されたか否かにかかわらず）第２の推薦リスト要求を送信してもよい。

更に、本発明に係るクライアントサーバシステムは、通信ネットワークを介してクライアントと通信可能なサーバ上にあるコンテンツアイテムをクライアントに提供するクライアントサーバシステムにおいて、ａ）クライアントからサーバに第１のコンテンツ推薦リスト要求を送信するクライアント送信インタフェースと、ｂ）ユーザフィードバックプロファイルに応じて、それぞれがコンテンツアイテムを幾つかのコンテンツ推薦リストエントリを含む第１のコンテンツ推薦リストを生成するサーバプロセッサと、ｃ）第１のコンテンツ推薦リストをサーバからクライアントに送信するサーバ送信インタフェースと、ｄ）クライアントユーザインタフェースを介して、それぞれをユーザが選択できる第１のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供し、ユーザの制御の下で、選択可能なコンテンツ推薦リストエントリに対するユーザフィードバックを生成し、対応するフィードバック情報をサーバに送信し、第１のコンテンツ推薦リストの所定の位置のエントリの選択に応じて、第２の推薦リスト要求をサーバに送信するクライアントプロセッサとを備え、ｅ）サーバプロセッサは、更に、ユーザフィードバックプロファイルに応じて、及びユーザフィードバック情報を受け取った場合、ユーザフィードバック情報に応じて、第２のコンテンツ推薦リストを生成し、ｆ）サーバ送信インタフェースは、第２の推薦リスト要求に応じて、サーバからクライアントに第２のコンテンツ推薦リストを送信し、クライアントユーザインタフェースを介して、第２のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供し、クライアントは、推薦リストエントリのユーザ選択に基づいて、サーバからクライアントへのコンテンツアイテムの少なくとも１つの送信処理を開始し、第２のコンテンツ推薦リストは、サーバにおいて、クライアントから要求される第２の推薦リストを受け取る前に準備される。

本発明では、用語「サーバ」は、コンテンツ推薦システムと解釈でき、用語「クライアント」は、通信ネットワークを介してコンテンツ推薦システムにアクセスする機器と解釈できる。例えば、クライアントは、携帯電話機、ハンドヘルド機器、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末（Personal Digital Assistant：ＰＤＡ）、ゲームコンソール又は他の如何なるネットワーク対応機器であってもよい。クライアント及びサーバは、ネットワークを介して接続される。ネットワークは、有線ネットワークであってもよい無線ネットワークであってもよい。接続は、「常時接続（ＤＳＬ接続等）」であってもよく、随時接続（ダイヤルアップ接続等）であってもよい。適切なネットワーク／相互接続としては、インターネット、イントラネット、エクストラネット、仮想専用ネットワーク（Virtual Private Network：ＶＰＮ）、ｘＤＳＬ接続、電話回線ネットワーク（ＧＳＭ／ＥＤＧＥ、３Ｇ（例えば、ＵＭＴＳ）、４Ｇ（ＧＰＲＳ）、ＷＡＰを含む）無線イーサネット（登録商標）、放送ネットワーク等がある。

本発明では、用語「コンテンツアイテム」は、例えば、オーディオデータ、ビデオデータ、Ａ／Ｖデータ、静止画像又は動画、テキストデータ（例えば、記事）、プログラムデータ（ゲーム）等通信ネットワークを介して通信できるあらゆる種類のデータを意味する。

本発明により、コンテンツ推薦を速やかに行うことができ、すなわち、ユーザが要求した後に、コンテンツを速やかに推薦できる。これは、クライアントからサーバへのユーザフィードバックの供給及び／又はユーザフィードバックに応じるサーバにおける第２のコンテンツ推薦リストの生成が、クライアントからサーバに更なるコンテンツ推薦リスト要求が行われるより先に実行されるためである。換言すれば、ユーザフィードバックは、可能な限り早くサーバに返される。更に、サーバは、ユーザフィードバックに基づいて、可能な限り早く新たなコンテンツ推薦リストを生成し、これにより、新たなコンテンツ推薦リストは、サーバが次のコンテンツ推薦リスト要求を受け取ったとき、既に準備されている。一方、従来のコンテンツ推薦システムは、コンテンツ推薦リスト要求と共にユーザフィードバックを受け取るため、新たなコンテンツ推薦リストを準備するための更なる時間が必要である。この結果、コンテンツ推薦リスト要求の受信と、サーバからクライアントへの新たなコンテンツ推薦リストの送信との間に時間的な遅延が生じる。

本発明の更なる利点として、サーバは、コンテンツ推薦リスト要求を受信すると、速やかに反応できるため、サーバからクライアントに送信されるコンテンツ推薦リストエントリの数を最小限に抑えることができる（ユーザは、クライアントからサーバにコンテンツ推薦リスト要求を送信する処理と、サーバからクライアントに対応するコンテンツ推薦リストを送信する処理との間に、大きな遅延を感じず、したがって、サーバからクライアントに一回の送信処理又は複数回の送信処理において、どれ程の数のコンテンツ推薦リストエントリを送信するかが重要ではなくなる）。この結果、推薦されたコンテンツアイテムの「質」は、ユーザの希望により速やかに収束する（コンテンツ推薦リストがサーバからクライアントに送信される回数が多い程、ユーザは、ユーザのフィードバックに対するコンテンツ推薦システムの反応が正しく行われているかを判定できるため、コンテンツアイテムがユーザの要求（好み）を満たすまでの時間が短くなる）。

一実施の形態においては、第１のコンテンツ推薦リスト及び第２のコンテンツ推薦リストは、サーバに保存され、サーバが受信するユーザフィードバック情報によって保守される１つの全体のコンテンツ推薦リストの一部である。

一実施の形態においては、サーバは、サーバからクライアントに既に送信されたコンテンツ推薦リストに関連する第１の推薦リスト情報及び／又はサーバからクライアントに送信されるコンテンツ推薦リストに関連する第２の推薦リスト情報を保存し、第１のコンテンツ推薦リスト情報及び第２のコンテンツ推薦リスト情報は、全体のコンテンツ推薦リストに関連するコンテンツ推薦リスト情報の一部である。好ましくは、サーバからクライアントに送信されるコンテンツ推薦リストに関連する第２の推薦リスト情報は、クライアントからサーバにフィードバックが返される都度、ユーザフィードバックによって更新される。サーバからクライアントに送信されるコンテンツ推薦リストに関連する第２の推薦リスト情報は、クライアントからサーバに返されるユーザフィードバックと、サーバからクライアントに既に送信されているコンテンツ推薦リストに関連する第１の推薦リスト情報とに基づいて生成してもよい。

先の段落に示した実施の形態の観点から、用語「ユーザフィードバックプロファイル」は、特に、第１の推薦リスト情報、第２の推薦リスト情報（ユーザフィードバックに応じて生成される）及び「実際」のフィードバックを意味する。例えば、ユーザが初めてコンテンツ推薦を要求した場合等、ユーザフィードバックプロファイルが未だ存在しない場合、（ユーザフィードバックプロファイルが「空」である場合）、以下の２つのシナリオが想定される。第１に、「個人用の」ユーザフィードバックプロファイルに代えて、最初は、「一般的な」プロファイルを用いてもよい（例えば、既にコンテンツ推薦を要求し、フィードバックを行った異なるユーザの「平均的な」好みを反映してもよい）。第２に、ユーザは、好みの音楽ジャンル（例えば、ロック、ポップス、ジャズ）、１組以上の好みのアーチスト、聴きたい楽曲のムード、曲が発表された年代等の情報を初期的に提供してもよい。この情報は、例えば、第１のコンテンツ推薦リスト要求と共にサーバに供給してもよい。第１のコンテンツ推薦リストを受け取った後に、ユーザフィードバックプロファイル内に収集されたユーザ個人の「実際の」ユーザフィードバックに基づいて、更なる推薦リストを生成することができる。

以下では、コンテンツアイテムを楽曲と仮定して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。

オンラインコンテンツ推薦システムが知られている。コンテンツアイテムの推薦リストを生成するためには、推薦システムは、ユーザプロファイルに基づき、大きなカタログから、関連するドキュメントを検索する必要がある場合がある。

推薦リストを生成する推薦システムは、例えば、楽曲リスト等の推薦リストを即座に（１秒以内に）提供できない場合がある。更に、推薦リストは、サーバから機器（クライアント）に送信される。携帯電話機ネットワーク（ＧＳＭ）に共通の帯域幅制限のため、推薦リストを送信できる時間には制約がある。したがって、遅延が発生する。

本発明は、ユーザの特定のプレイリストに対応する推薦リストをサーバに保存することによってこれらの問題を解決する。この保存により、サーバにおける推薦リストの更新に遅延が生じる場合でも、推薦リストをクライアントに速やかに提供することができる。更に、プレイリストの一部を機器（クライアント）に保存することもできる。この一時的に保存された推薦リストが短くなると、機器は、コンテンツアイテムのユーザへの転送（フォアグラウンド処理）を継続しながら、バックグラウンド処理の形式で新たな推薦リストを問い合わせる。

このように、本発明は、ネットワーク対応機器（携帯電話機、パーソナルコンピュータ等）で利用可能な「パーソナルラジオ」を提供する。パーソナルラジオは、機器（クライアント）、中央マネージャ（サーバ）、リコメンダ（サーバ）及びストリーマ（サーバ）を備えるシステムによって実現される。聴取体験を中断しないためには、リコメンダによるプレイリストの生成のための遅延と、機器にプレイリスト及びコンテンツストリームを配信するための遅延とを考慮に入れる必要がある。本発明に基づくシステムは、機器（クライアント）上及びサーバ上の他の部分でプレイリストの一部をバッファリングし、必要であれば、サーバ上でプレイリスト内の楽曲を結合した後に、これらの楽曲を機器に送信（ストリーミング）することによって、上述した遅延を低減する。

上述したように、本発明に基づくシステムは、（例えば、携帯電話機、ネットワークメディア受信機、パーソナルコンピュータ、ゲームコンソール等、ネットワークに接続され、ユーザがインタラクトする機器）と、マネージャ（ユーザ及びパーソナルラジオ放送局のニーズ（チャンネル）を管理する中央システムコンポーネント）と、リコメンダ（中央システムコンポーネントユーザ入力及びユーザフィードバックに基づく提案を行う）と、ストリーマ（（ＲＴＰ／ＲＴＳＰ規格を用いて）ネットワークを介して、機器にデータストリームを提供するために特化されたサーバ）とを備える。

このために、マネージャ上にチャンネルバッファ（個々のユーザのためのプレイリストを保存するサーバのコンポーネント）を設け、機器上にクライアントキャッシュ（機器上でプレイリストの一部を保存する機器のコンポーネント）を設け、パーソナルラジオ放送局のためのクライアントサーババッファシステムを実現する。また、パーソナルラジオ放送局を実現するために、マネージャは、プレイリストを動的に保守する。機器のユーザは、プレイリストの一部を利用できる。

携帯電話機上でパーソナルラジオ放送局を実現するために、ユーザは、例えば、ジャンル及び／又は年代を選択できる。これに応じて、ユーザは、推薦を受け取る。そして、ユーザは、推薦に対して明示的フィードバック（好き／嫌い又は星の数によるレーティング等）を与え、推薦を「パーソナル化」することができる。

これに代えて、ユーザは、推薦された１つ以上の曲を選択し、類似する曲を検索することもできる。レーティングに加えてスキップイベント及び再生時間を用いて、ラジオ放送局をパーソナル化してもよい。このパーソナル化は、パーソナル化処理の間にユーザプロファイルに反映される。

クライアント上のキャッシュは、キャッシュ自体のサイズを繰り返し確認する機能を有する。キャッシュのサイズ（例えば、キャッシュ内の楽曲の数）がある閾値（限界）を下回った場合、キャッシュは、マネージャにアクセスし、更なるアイテムを検索する（アイテムは、マネージャ上のバッファから検索される）。また、マネージャ上のバッファも、そのサイズを監視できる。このサイズ（例えば、楽曲の数）が閾値（限界）を下回った場合、マネージャは、リコメンダを呼び出し、更なる推薦リストを生成する。推薦されたアイテムは、バッファに追加される。

ユーザのパーソナルラジオ放送局のためにマネージャが提供した楽曲のリスト（推薦リスト）は、プレイリストとして解釈できる。個々のパーソナルラジオ放送局は、それぞれチャンネルと呼ばれる。

クライアントは、書籍の目次と同様に、プレイリストのサブセット（部分的なプレイリスト）を利用できる。コンテンツ自体は、ストリーマに保存され、ストリーマから提供される。

本発明の実施の形態では、ストリーマは、個々のチャンネルについて複数の部分的なプレイリストを提供する。部分的なプレイリストのそれぞれは、一意的ＵＲＬによって特定される。これに代えて、ストリーマは、個々のチャンネルの全ての楽曲にアクセスできる１つの単一のＵＲＬのみを提供してもよい。

本発明の実施の形態では、マネージャは、チャンネルバッファに保存されたプレイリストを更新する。これに代えて、ストリーマがユーザの個々のチャンネルを管理してもよい。

本発明の実施の形態では、アーチスト名、楽曲タイトル等は、マネージャが提供する。これに代えて、一意的ＵＲＬによってアクセス可能な、個々のチャンネルの全ての楽曲を含むストリーマ上のファイルが、このような情報にアクセスできるサイトへの参照情報を含んでいてもよく、このような情報をファイルに埋め込んでもよい。

本発明では、ａ）リコメンダによって提案される楽曲の生成、ｂ）マネージャから機器にプレイリストを送信する際に生じるネットワーク遅延、及びｃ）ストリーマから機器にストリームを送信する際に生じるネットワーク遅延に関係する遅延は、プレイリスト内の楽曲を連結することによって低減される（通常、少なくともコンテンツの一部を事前にバッファリング及び処理する必要があるため、ユーザがコンテンツを利用することを望む前に、サーバ（ストリーマ）からクライアントに送信されたコンテンツがクライアントに到着しても、ユーザは、コンテンツを直ちに利用できないことがある。各コンテンツアイテムを個別に送信するのではなく、全てのコンテンツアイテムを連結して、一回の単一のステップで送信できる「全体的なコンテンツアイテム」を生成することによって、コンテンツをより早くクライアントに届ければ、この遅延を回避することができる）。

パーソナルラジオ放送局を実現するための基本的な処理を以下に示す。
・ラジオ放送局を確立する。
・ラジオ放送局をパーソナル化する。
・クライアントキャッシュを更新する。
・サーババッファに幾つかの楽曲を追加する。

パーソナルラジオ放送局を確立する処理は、以下の通りである。

ステップ１：リコメンダがチャンネルのためのプレイリストを生成する。プレイリストは、マネージャ上のバッファ（チャンネルバッファ）に保存される。機器がプレイリストの識別子（プレイリストＩＤ）を受け取る。プレイリストＩＤによって特定されるプレイリストは、少なくとも楽曲ＩＤ及び位置インデクスを含む。

ステップ２：プレイリストの一部を機器に転送する。機器は、ある数の楽曲をマネージャに要求する。マネージャは、その数の楽曲をバッファから検索する。ストリーマは、ＵＲＬを介してアクセス可能な楽曲をプレイリストにまとめる。機器は、キャッシュに部分的なプレイリストを保存する。プレイリストＩＤによって特定される部分的なプレイリストは、少なくとも楽曲ＩＤ、プレイリストＵＲＬ及びプレイリスト内の楽曲インデクスを含む。

ステップ３：プレイリストへのアクセスを制御する。プレイリストは、機器に専用である。マネージャは、要求を認証する。認証に成功した場合、マネージャは、セッション記述プロトコル（Session Description Protocol：ＳＤＰ）ファイルを生成する。機器は、ＳＤＰファイルを受け取り、プレイリストに関連するコンテンツストリームにアクセスできるようになる（ＳＤＰは、マルチメディアネットワークアプリケーションのためにセッションを開始するインターネット規格（ＲＣＦ２３２７）である）。

ステップ４：機器は、ステップ２により、既にプレイリスト（目次）を利用できる状態にある。機器は、プレイリストに関連するストリーム（連結された楽曲）をストリーマに要求する。ユーザは、ストリーム内の楽曲を聴取することができる。

上述した及び後述する本発明の全ての異なる側面は、何らかの手法で組み合わせてもよい。添付の図面は、本発明の例示的な実施の形態を示しており、これらの実施の形態は、上述した本発明の汎用的な説明と、後述する特定の実施の形態の詳述と共に、本発明の原理を明らかにするために用いられる。

本発明に基づくクライアントサーバシステムの好ましい実施の形態を図１に示す。クライアントサーバシステム１は、サーバ２及びクライアント３を備え、サーバ２及びクライアント３は、通信ネットワーク７を介して相互に接続可能である。サーバ２は、管理ユニット４と、推薦ユニット５と、ストリーミングユニット６とを備える。管理ユニット４は、推薦ユニット５及びストリーミング６に接続可能である。クライアント３は、管理ユニット４及びストリーミングユニット６と直接通信を行うことができる。

管理ユニット４、推薦ユニット５及びストリーミングユニット６は、同じ物理的なサーバ（１つの単一の物理的な位置）上に常駐する異なるソフトウェアモジュールであってもよく、互いに空間的に分離され、それぞれの通信ネットワークを介して互いにリンクされた個別のハードウェア機器（「サーバ」）として実現してもよい（これは、管理ユニット４、推薦ユニット５及びストリーミングユニット６が、それぞれ異なる国に設置されていてもよいことを意味する）。

図１及び図２に示すように、本発明では、サーバ２の上に位置するコンテンツアイテムは、以下のような手順でクライアント３に提供される。ａ）クライアント３からサーバ２に第１のコンテンツ推薦リスト要求を送信する。ｂ）サーバ２において、それぞれがコンテンツアイテムを表す幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ９を含む、サーバ２側に保存された全体のコンテンツ推薦リスト８の一部である第１のコンテンツ推薦リスト８_１を生成する。ｃ）サーバ２からクライアント３に、サーバ２が生成したコンテンツ推薦リストの一部を、第１のコンテンツ推薦リスト８_１として送信する。ｄ）クライアント３において、第１のコンテンツ推薦リスト８_１を処理し、第１のコンテンツ推薦リスト８_１のコンテンツ推薦リストエントリ９に関連するユーザフィードバックを生成する。ｅ）クライアント３からサーバ２にユーザフィードバックを送信する。ｆ）サーバ２において、ユーザフィードバックに応じて、ｃ）においてクライアントに送信されていない第１の推薦リスト８_１内のコンテンツアイテムを置換するコンテンツアイテム９を含む、サーバ２側に保存されている全体のコンテンツ推薦リスト８の一部である第２のコンテンツ推薦リスト８_２を生成する。ｇ）クライアント３からサーバ２に第２のコンテンツ推薦リスト要求を送信する。ｈ）サーバ２からクライアント３に第２のコンテンツ推薦リスト８_２を送信し、クライアント３が、ユーザフィードバックに基づくサーバ２からクライアント３へのコンテンツアイテムのストリーミングベースの転送処理を開始する。ステップｅ）及びｆ）は、ステップｇ）より先に実行される。

図２は、サーバ２に保存される幾つかのコンテンツ推薦リスト８_１〜８_３の連結データ（concatenation）８の具体例を示している。この具体例では、各コンテンツ推薦リスト８_１〜８_３は、３つのコンテンツ推薦リストエントリ９を含む。コンテンツ推薦リスト８_１〜８_３の連結データ８は、ユーザプロファイルとして解釈できる（ユーザプロファイルは、もちろん、推薦リストエントリ９とは別の追加的データを含んでいてもよい）。

ステップｄ）は、レーティング及び／又は選択のために、コンテンツ推薦リストエントリ９をクライアント３のユーザに視覚的に表示するステップを含む。なお、同時には、１つのコンテンツ推薦リストのコンテンツ推薦エントリ９（最後の受信した推薦リスト）だけをユーザに表示することが好ましい。図２の具体例では、これは、（最後のコンテンツ推薦リストがコンテンツ推薦リスト８_２である場合）コンテンツ推薦リスト８_２のコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３だけをユーザに表示することを意味する。例えば、各コンテンツ推薦リストエントリ９は、選択可能なメニューアイテムとして視覚的に（例えば、クライアント３の画面上に）表示され、これらは、例えば、マウス、ペン又は、タッチスクリーン機能を用いて選択できる。また、コンテンツ推薦リストエントリ９は、例えば、スピーカ等の音響機器を用いてユーザに提示してもよい。

本発明の実施の形態では、ステップｄ）は、各推薦リストエントリ９についてユーザが与えたフィードバックに応じて、レーティング及び／又は選択のために提供された推薦リストエントリ９のそれぞれ（又は少なくともその一部）に、フィードバック情報を割り当てる処理を含む。推薦リストエントリ９に割り当てられたフィードバックは、明示的フィードバック（意識的な振る舞い）及び／又は暗示的フィードバック（無意識の振る舞い）を含む。例えば、レーティング及び／又は選択のためにクライアント３の画面に表示することによって、コンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３をクライアント３のユーザに同時に提示してもよい。この場合、ユーザは、幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３を選択することができ、これは、ストリーミング処理が開始されることを意味する。例えば、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ９_１を選択すると、コンテンツ推薦リストエントリ９_１によって表されているコンテンツアイテム（楽曲「ドック・オブ・ザ・ベイ（sitting on the dock of the bay）」が、ストリーミング処理によって、サーバ２からクライアント３に送信される（すなわち、ユーザは、この楽曲を聞くことができる）。コンテンツ推薦リストエントリ９_１の選択は、ユーザがこの楽曲を好んでいることを示す明示的フィードバックとして解釈される。更に、ユーザは、各コンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３を評価（レーティング）することもでき、すなわち、必ずしも、サーバ２からクライアント３に各コンテンツアイテムを送信することなく、ユーザは、対応する楽曲が好きであるか嫌であるかを示すこともできる。このレーティング処理は、明示的フィードバックとして解釈できる。ユーザによって与えられるフィードバックは、また、暗示的フィードバックを含んでいてもよい。暗示的フィードバックの具体例は、以下の通りである。ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３の１つを選択せず、また評価もしないことも暗示的フィードバックと解釈できる。ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３に部分的に対応している１又は複数の楽曲を聴取した場合、再生時間と楽曲の長さの比率を暗示的フィードバックとみなすこともできる。ユーザが１又は複数の楽曲を繰り返し聴取することも暗示的フィードバックと解釈できる。ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３に対応する楽曲への参照情報を、機器３上のプレイリストとして、保存した場合、楽曲の保存を楽曲への評価として解釈できる。ユーザは、個人的な推薦として、楽曲への参照情報を友人に送ることができ、この場合、楽曲を友人に送る動作を暗示的レーティングとみなすことができる。クライアント装置が圧力感知型操作子を備えている場合、ユーザが制御ボタンを押した力の関数を暗示的フィードバックと解釈してもよい。包括的に言えば、暗示的フィードバックとは、ユーザがフィードバックを行っていることをユーザ自身が気付いていないフィードバックであり、このような暗示的フィードバックは、バイオメトリックセンサからの出力であってもよく、例えば、ユーザの鼓動の変化を測定してもよい。

上述したように、フィードバック（明示的フィードバック及び暗示的フィードバック）は、クライアント３からサーバ２に供給される。本発明の実施の形態では、特定のコンテンツ推薦リストエントリ９にユーザが与える個々の明示的フィードバック及び／又は暗示的フィードバックは、クライアント３からサーバ２に直ちに送信される。この実施の形態の利点は、個々のフィードバックが、サーバ２からクライアント３に送信される次のコンテンツ推薦リスト８_３の生成に速やかに影響を与えるということである。

クライアント３にコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３だけが表示されているとすると、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３の全てを選択及び／又は評価した場合、又はユーザがコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３のいずれか又は一部を選択又は評価していないが、特定の要求コマンドを送信した場合、クライアント３からサーバ２に次のコンテンツ推薦リスト要求が送信される。また、クライアントは、特定の要求コマンドを自動的に生成することができる。要求コマンドが自動的に生成される場合とは、例えば、ユーザがコンテンツ推薦リストエントリ９_１〜９_３をスクロールダウンし、次のコンテンツ推薦リストエントリ９_４までスクロールしようとした場合である（ユーザは、次のコンテンツ推薦リストエントリ９_４がクライアント上に既に存在していると考えており、したがって、スクロールダウンによって次のコンテンツ推薦リストエントリ９_４が利用可能になると期待している。しかし、実際には、次のコンテンツ推薦リストエントリ９_４は、クライアントにまだ存在しておらず、次のコンテンツ推薦リスト８_３と共にサーバ２からクライアント３に送信する必要がある。ここで、次のコンテンツ推薦リスト８_３の転送処理が速やかに実行できるので、ユーザは、次のコンテンツ推薦リストエントリ９_４がクライアント上に既に存在していたと錯覚する）。

本発明の実施の形態では、サーバ２は、サーバ２からクライアント３に既に送信されている推薦リスト８_１、８_２に関連する第１の推薦リスト情報、及びサーバ２からクライアント３に送信される推薦リスト８_３に関連する第２の推薦リスト情報を保存する。この具体例では、推薦リスト８_１は、既にクライアント３に送信されており、ユーザによって選択／評価／無視されている。更に、コンテンツ推薦リスト８_２もサーバ２からクライアント３に送信されている。コンテンツ推薦リスト８_２は、現在、処理されており、すなわち、ユーザに表示されている。この時点では、コンテンツ推薦リスト８_３は、サーバ２からクライアント３に送信されていないが、クライアント３からサーバ２にフィードバックが返される都度、ユーザフィードバックによって更新されている。すなわちクライアント３からサーバ２にフィードバックが送信される都度、第２の推薦リスト情報は、このフィードバックによって更新される。サーバからクライアント３に送信されるコンテンツ推薦リスト８_３に関連する第２の推薦リスト情報の生成は、クライアント３からサーバ２に送信されるユーザフィードバックと、サーバ２からクライアント３に既に送信されている推薦リスト８_１、８_２に関連する第１の推薦リスト情報とに基づいて行われる。

本発明の実施の形態では、サーバ２からクライアント３に送信されるコンテンツ推薦リスト８_３に関連する第２の推薦リスト情報は、クライアント３からの推薦リスト要求を受信した場合のみ、クライアント３に送信される。但し、サーバ２が推薦リスト要求を受信する前に、第２の推薦リスト情報をクライアント３に既に送信していてもよい。

本発明の実施の形態では、各推薦リスト要求及び各推薦リスト８_１〜８_３は、特定のコンテンツアイテムデータチャンネルに割り当てられ、これにより、特定のデータチャンネルのコンテンツ推薦リストエントリ９に与えられたユーザフィードバックは、この特定のデータチャンネルの第２の推薦リスト情報のみに影響し、他のデータチャンネルの第２の推薦リスト情報には影響しない。これにより、各クライアント３は、互いから完全に独立した複数のコンテンツアイテムデータチャンネルを確立することができる。例えば、サーバ２からクライアント３に送信するコンテンツアイテムが楽曲コンテンツアイテムである場合、クライアント３のユーザは、幾つかの独立した、実際のラジオと同様なチャンネル、例えば、ジャズ無線チャンネル、クラシック無線チャンネル及びロック／ポップス無線チャンネル等を確立することができる。サーバ側で生成される各データチャンネルの推薦は、お互いから完全に独立しており、例えば、ロック／ポップスチャンネルの楽曲レーティングは、他のデータチャンネルに関連する楽曲レーティングに影響しない。

本発明の実施の形態では、管理ユニット４、推薦ユニット５及びストリーミングユニット６は、以下のようにインタラクトする。
・管理ユニット４とクライアント３は、推薦リスト要求、コンテンツ推薦リスト８_１−８_３及びユーザフィードバックを交換する。
・管理ユニット４と推薦ユニット５は、推薦リスト相関情報及びユーザフィードバック相関情報を交換する。
・管理ユニット４とストリーミングユニット６は、コンテンツアイテム相関情報を交換する。
・ストリーミングユニット６とクライアント３は、コンテンツアイテム及びコンテンツアイテム相関情報を交換する。サーバ２からクライアント３に既に送信されているコンテンツ推薦リスト８_１、８_２に関連する第１の推薦リスト情報及びサーバ２からクライアント３に送信されるコンテンツ推薦リスト８_３に関連する第２の推薦リスト情報は、管理ユニット４に保存され、管理ユニット４によって保守される。

この第１の実施の形態（図３〜図６に対応する）では、全てのコンテンツ推薦リスト８_１−８_３は、管理ユニット４に保存され、管理ユニット４によって保守される。

これに代えて、管理ユニット４、推薦ユニット５、ストリーミングユニット６は、以下のようにインタラクトしてもよい。
・管理ユニット４とクライアント３は、ユーザフィードバックを交換する。
・管理ユニット４と推薦ユニット５は、推薦リスト相関情報及びユーザフィードバック相関情報を交換する。
・管理ユニット４とストリーミングユニット６は、推薦リスト相関情報を交換する。
・ストリーミングユニット６とクライアント３は、コンテンツアイテム、コンテンツアイテム相関情報、推薦リスト要求及び推薦リストを交換する。
・サーバ２からクライアント３に既に、送信されているコンテンツ推薦リスト８_１、８_２に関連する第１の推薦リスト情報は、管理ユニット４に保存され、管理ユニット４によって保守され、サーバ２からクライアント３に送信されるコンテンツ推薦リスト８_３に関連する第２の推薦リスト情報は、ストリーミングユニット６に保存され、ストリーミングユニット６によって保守される。

この第２の実施の形態（図７に対応する）では、全ての推薦リスト８_１、８_２、８_３は、単一のプレイリストＵＲＬ（Uniform Resource Locator）に割り当てられ、したがって、同じプレイリストＵＲＬを用いてアクセスすることができる。一方、第１の実施の形態では、各推薦リスト８_１、８_２、８_３は、異なるＵＲＬに割り当てられる。ユーザの観点からは、第２の実施の形態は、第１の実施の形態と変わらないが、システム設計の観点からは、第２の実施の形態により、システムコンポーネントに対する要求を軽減し、送信される情報の量を削減することができる。

上述したように、各コンテンツ推薦リスト８_１〜８_３は、多くのコンテンツ推薦リストエントリ９を含んでいない方が有利である。コンテンツ推薦リストエントリ９が多すぎると、推薦されるコンテンツをユーザの好みに応じて適応化する速度が鈍る（お勧めのコンテンツアイテムの「パーソナル化」が収束する速度が遅くなる）。更に、機器３とサーバ２の間で送受されるデータを、より小さい単位に区切ることがき、これにより、ＧＳＭ携帯電話機ネットワーク等の狭帯域幅ネットワークにおいても、速やかなデータ伝送を行うことができる。

以下の説明では、クライアントサーバシステムは、サーバ２からクライアント３に楽曲コンテンツアイテムを提供するシステムであるとする。

図３は、これまで用いられていない新たなコンテンツアイテムデータチャンネルを確立する手順を示している。

ステップＳ１において、ユーザは、新たなコンテンツアイテムデータチャンネルを確立すると決め、クライアント３に対し、チャンネルを確立するよう指示する。ステップＳ２において、クライアント３は、チャンネル確立要求を管理ユニット４に送信する。ステップＳ３において、管理ユニット４は、自らのメモリ又は接続されたデータベース等の保存ユニット内にバッファを生成する（保存スペースを割り当てる）。ステップＳ４において、管理ユニット４は、推薦リスト情報がバッファ内に保存されているかを確認する。なお、この時点では、確立されるコンテンツアイテムデータチャンネルは、使用されていないため、ステップＳ３で生成されたバッファには、推薦リスト情報は、保存されていない。そこで、管理ユニット４は、ステップＳ５において、推薦ユニット５に新たな推薦リスト情報を要求する。推薦ユニット５は、ステップＳ６において、要求された推薦リスト情報を生成し、ステップＳ７において、管理ユニット４にこの情報を送信する。管理ユニット４は、ステップＳ８において、受信した推薦リスト情報をバッファにバッファリングする。管理ユニット４は、ステップＳ９において、推薦リスト情報が管理ユニット４において利用可能となったこと、すなわち、各コンテンツアイテムデータチャンネルが確立されたことをクライアント３に通知する。コンテンツアイテムデータチャンネルは、ステップＳ９において、管理ユニット４からクライアント３に送信されたＩＤによって特定される。ステップＳ１０において、クライアント３は、管理ユニット４が受信する推薦リストを保存するためのキャッシュを生成する（保存スペースを割り当てる）。クライアント３は、ステップＳ１１において、先のステップで生成されたキャッシュ内で利用できる推薦リストエントリがないことを認識し、ステップＳ１２において、管理ユニット４にコンテンツ推薦リスト要求を送信する。この具体例では、５つのコンテンツ推薦リストエントリ９を含む推薦リストが要求される。管理ユニット４は、ステップＳ１３において、バッファから５つのコンテンツ推薦リストエントリを抽出し、ステップＳ１４において、ストリーミングユニット６にストリーミングのためにアクセスされる対応するコンテンツアイテムを「準備する」よう指示し、ストリーミングユニット６は、ステップＳ１５において、このコンテンツアイテムを準備する。ストリーミングユニット６は、ステップＳ１６において、コンテンツアイテムアクセスデータ（この具体例では、ＵＲＬ）を管理ユニット４に送信する。このデータは、ステップＳ１７において、管理ユニット４からクライアント３に転送される。ステップＳ１７では、更に、管理ユニット４のバッファ内に保存されているコンテンツ推薦リストが管理ユニット４からクライアント３に送信される。ステップＳ１８では、ステップＳ１０において生成されたキャッシュにコンテンツ推薦リストが格納される。ステップＳ１９では、ステップＳ１７において受信したコンテンツ推薦リスト（「プレイリスト」）にアクセスするための認証要求が管理ユニット４に送信される。管理ユニット４は、ステップＳ２０において、クライアント３が要求されたコンテンツアイテムにアクセスする権利を有するか否かを判定する。クライアント３によるアクセスを管理ユニット４が認証した場合、ステップＳ２１において、管理ユニット４からストリーミングユニット６に機密保護データ（ＳＤＰファイル）を準備するための要求が送信される。ストリーミングユニット６は、ステップＳ２２において、要求されたＳＤＰファイルを生成し、ステップＳ２３において、このＳＤＰファイルを管理ユニット４に送信し、管理ユニット４は、ステップＳ２４において、このＳＤＰファイルをクライアント３に転送する。ステップＳ２５において、クライアント３は、ステップＳ１７において受信したコンテンツ推薦リストに対応する所望のコンテンツアイテムをストリーミングユニット６に要求し、ストリーミングユニット６は、ステップＳ２６において、このコンテンツアイテムをクライアント３に送信する。ラジオ放送局を確立する処理は、ステップＳ２７において終了する。クライアント３のユーザは、ストリーミングユニットから受信した音楽データのストリームを聴取することができる。ステップＳ１９〜ステップＳ２４は、クライアント３が管理ユニット４に初めて自らを「登録する」場合のみ必要である（「ハンドシェイク処理」）。これらのステップにより、権限のないクライアントがコンテンツアイテムにアクセスできないようにし、セキュリティを高めることができる。

図４は、本発明の第１の実施の形態の第２の処理段階を示している。

ステップＳ３０において、ユーザは、自らが特定のコンテンツ推薦リストエントリ９を好きであるか嫌いであるかを示すフィードバックを提供する。このフィードバックは、ステップＳ３１において、管理ユニット４に供給される。このフィードバックを特定のコンテンツ推薦リストエントリ９に明確に割り当てるために、フィードバックと共に、対応するコンテンツアイテムデータチャンネルＩＤ及びコンテンツ推薦リストエントリのＩＤが管理ユニット４に供給される。ステップＳ３２において、管理ユニット４は、コンテンツアイテムデータチャンネルについて、管理ユニット４のバッファに保存されているコンテンツ推薦リストエントリ９の数が閾値を下回っているか上回っているかを判定する。ここで、バッファ内のコンテンツ推薦リストエントリ９の数が閾値を上回っていても、管理ユニット４は、フィードバック（レーティング情報）を受信した場合には、バッファ内のコンテンツ推薦リスト８の更新を開始する。コンテンツアイテムは、レーティングに基づいて、ユーザの嗜好に応じて、推薦するコンテンツアイテムを適応化するように更新される。ステップＳ３３において、管理ユニット４は、推薦ユニット５に、更なるコンテンツ推薦情報の要求を送信する。このステップＳ３３では、ステップＳ３１において管理ユニット４が受信したフィードバックも、管理ユニット４から推薦ユニット５に送信される。ステップＳ３４において、推薦ユニット５は、受信したフィードバックを処理し、新たな推薦リスト情報を生成する。ステップＳ３６において、推薦ユニット５は、この推薦リスト情報を管理ユニット４に送信する。ステップＳ３６において、サーバ２からクライアント３に送信されるコンテンツ推薦リストに関連する推薦リスト情報は、更新され、すなわち、ステップＳ３５において推薦ユニット５から管理ユニット４に送信された推薦リスト情報によって置換される。また、ステップＳ３６では、サーバ２からクライアント３に送信されるコンテンツ推薦リストに関連する第２の推薦リスト情報が更新されたこと、すなわち、ステップＳ３５において推薦ユニット５から管理ユニット４に送信された推薦リスト情報によって置換されたことを示す情報が管理ユニット４からクライアント３に送信される。ステップＳ３７では、サーバ２からクライアント３に送信されるコンテンツ推薦リストに関連する第２の推薦リスト情報がサーバ側で更新されたことを示す情報が管理ユニット４からクライアント３に送信される。ステップＳ３８では、この情報がユーザに示される。

ユーザに提供するコンテンツ推薦リストエントリのそれぞれについて、ステップＳ３０〜ステップＳ３８を繰り返してもよい。

ステップＳ３９において、ユーザは、クライアント側がコンテンツ推薦リストエントリ９として表した特定のコンテンツアイテム、すなわち、特定の曲の聴取を希望する。ステップＳ４０において、クライアント３は、ストリーミングユニット６からクライアント３にまだ送信されていない、クライアント３において利用可能な推薦リストエントリの量がある閾値を下回っているかを判定する。利用可能な推薦リストエントリが閾値を下回っている場合、クライアント３は、ステップＳ４１において、管理ユニット４への要求として、コンテンツ推薦リストを送信する。ステップＳ４２において、管理ユニット４は、対応する推薦リストエントリをバッファから検索し、ステップＳ４３において、管理ユニット４は、ストリーミングユニット６に対し、コンテンツ推薦リストエントリに対応するコンテンツアイテムを準備するように命令し、これらのコンテンツアイテムは、ステップＳ４４においてダウンロードされる。ステップＳ４５において、準備されたコンテンツアイテムに対応するアクセス情報（ＵＲＬ）が管理ユニット４に提供され、管理ユニット４は、ステップＳ４６において、この情報を、対応する推薦リストエントリと共にクライアント３に送信する。ステップＳ４７において、クライアント３は、ストリーミングユニット６に対し、ストリーミング処理によってクライアント３に１つ以上のコンテンツアイテムを送信するように要求し、ストリーミングユニット６は、この要求に応じて、ステップＳ４８において、コンテンツアイテムをクライアント３に送信する。そして、ユーザは、ステップＳ４９において、データストリームを聴取することができる。

図５は、本発明に基づく第１の実施の形態の第３の処理段階を示している。なお、ステップＳ５０〜ステップＳ６２は、図４のステップＳ３９〜ステップＳ４９に対応しているが、更なるステップとしてステップＳ５３及びステップＳ５９が追加されており、ステップＳ５３では、推薦リスト情報内に含まれているコンテンツリスト推薦エントリが所定の閾値を上回っているかが判定される。ステップＳ５９では、ステップＳ５８において受信したコンテンツ推薦リストエントリ９がクライアント３のキャッシュに加えられる。

図６は、本発明に基づく処理の第１の実施の形態の第４の処理段階を示している。ステップＳ７０〜ステップＳ７４は、図３のステップＳ４〜ステップＳ８に対応し、管理ユニット４において現在利用可能なコンテンツ推薦リストエントリ９が所定の閾値を下回ったことを管理ユニット４が検出した場合、クライアントから独立して、サーバ側で自動的に実行される。

図７は、本発明に基づく処理の第２の実施の形態を示している。

ステップＳ８０において、ユーザは、特定のコンテンツ推薦リストエントリ９を評価（レーティング）する。ステップＳ８１において、管理ユニット４は、このレーティングに対応するフィードバックを受け取る。管理ユニット４は、ステップＳ８２において、対応するユーザプロファイルを更新し（すなわち、フィードバックを保存し）、ステップＳ８３において、各確認情報をクライアント３に送信し、この情報は、ステップＳ８４において、ユーザに提示される。この処理から独立して、ストリーミングユニット６は、ステップＳ８５において、検索され、準備されたコンテンツアイテムの量が所定の閾値を下回ったかを判定する。コンテンツアイテムの量が所定の閾値を下回った場合、ストリーミングユニット６は、ステップＳ８６において、管理ユニット４に対し、更なる推薦リスト情報を提供するよう指示する。このために、管理ユニット４は、更新された（ステップＳ８２において更新された）ユーザプロファイルを検索し、ステップＳ８８において、更なる推薦リスト情報を提供するよう指示する。更なる推薦リスト情報は、ステップＳ８９において、推薦ユニット５が提供し、推薦ユニット５は、ステップＳ９において、管理ユニット４にこれを報告する。このようにして得られた推薦リストエントリは、ステップＳ９１において、ストリーミングユニット６に提供される。ステップＳ９２において、ストリーミングユニット６は、ストリーミングの準備のために、コンテンツアイテムリストに対応するコンテンツアイテムを加える。ステップＳ８５からステップＳ９２から独立して、クライアント３は、ステップＳ９３において、キャッシュに残っているコンテンツ推薦エントリが所定の閾値を下回っていることを認識する。したがって、クライアント３は、ステップＳ９４において、ストリーミングユニット６に対し、更なるコンテンツ推薦リストを提供するよう指示し、これに応じて、ストリーミングユニット６は、ステップＳ９５において、更なるコンテンツ推薦リストをクライアント３に提供する。ステップＳ９６において、ユーザが新たな曲の聴取を希望した場合、クライアント３は、ステップＳ９７において、ステップＳ９５において受信した情報を用いて、更なるコンテンツアイテムを要求し、ストリーミングユニット６は、ステップＳ９８において、更なるコンテンツアイテムをクライアント３に送信する。このようにして、ユーザは、ステップＳ９９において、楽曲を聴取することができる。

図８は、本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法／クライアントサーバシステムで用いられるバッファシステムの動作原理を説明する図である。バッファシステムは、クライアントキャッシュ１０及びサーババッファ１１を備える。

初期段階２０では、クライアントキャッシュ（以下、バッファともいう。）１０内で利用可能なコンテンツ推薦リストエントリ９はない。一方、サーババッファ１１内には、コンテンツ推薦リストエントリ９が利用可能である。第２段階３０では、クライアント３がコンテンツ推薦リストエントリを要求した後（コンテンツ推薦リスト要求）、幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ９（１〜５の番号を付している）が、サーババッファ１１からクライアントバッファ１０に送信され、同時に、サーババッファ１１から削除される。これらのエントリを削除することに代えて、これらをサーババッファ１１に残し、クライアントキャッシュに移動されたことを示すマークを付し、これらのエントリが第２の推薦リストに含まれないようにしてもよい。クライアント３のユーザは、サーバ２からクライアント３への対応するコンテンツアイテムのストリーミング処理を開始するために、コンテンツ推薦アイテム９を選択できる。更に、ユーザは、コンテンツ推薦リストエントリ９をレーティングすることができる。これにより、コンテンツ推薦リストエントリは、クライアントバッファ１０から削除される。したがって、クライアント３は、更なるコンテンツ推薦リストエントリを要求する（新たなコンテンツ推薦要求）。この処理は、段階４０に達するまで、繰り返される。段階４０では、サーバは、残っているコンテンツ推薦リストエントリ９（ｃ〜ｃ−３の番号を付している）が所定の閾値（この具体例では、５）を下回ったことを認識する。このため、サーバは、リフィル処理を開始し、この結果を段階５０に示す。すなわち、新たなコンテンツ推薦リストエントリ（ｃ＋１〜２ｃの番号を付している）がサーババッファ１１に加えられている。この処理は、クライアント３が新たなコンテンツ推薦リストエントリ９を要求していなくても実行される。

クライアント３において、クライアントキャッシュ１０内で利用可能なコンテンツアイテム９をユーザがレーティングし、閾値より多くのコンテンツ推薦リストエントリ９がサーババッファ１１に格納されている場合（例えば、段階３０、５０）、推薦リスト８は、ユーザの嗜好に適合するように更新される。段階６０は、図４に示すＳ３６_１（RemovesSongsNotRetrieved）の後のサーババッファ１１の状態を表している。段階７０は、Ｓ３６_２（addSongsToBuffer）の後のサーババッファ１１の状態を表している。

図９は、本発明に関連して使用されるクライアント３のユーザインタフェース１２の第１の状態を示している。この実施の形態では、ユーザインタフェース１２は、タッチスクリーンである。タッチスクリーンは、「好き」ボタン１４と、「嫌い」ボタン１５とを有している。更に、タッチスクリーンは、２つのスキップボタン１６と、１つの停止ボタン１７と、１つのポーズボタン１８とを有している。タッチスクリーンは、それぞれが選択によって聴取できる１つのコンテンツアイテム（楽曲）を表す２つのコンテンツ推薦リストエントリ９_５、９_６を含む第１のコンテンツ推薦リスト８_４を表示する。「好き」ボタン１４及び「嫌い」ボタン１５を拡張し、「アーチスト・好き／嫌い」ボタン、「ムード・好き／嫌い」ボタン、「年代・好き／嫌い」ボタン等（包括的には、コンテンツアイテム属性・好き／嫌いボタン）を設けてもよく、これにより、レーティングのために表示されたコンテンツ推薦リストエントリを詳細にレーティングすることができる。

図９に示す状態では、ユーザは、現在、コンテンツ推薦リストエントリ９_５（強調表示）によって表されている楽曲を聴取しており、情報バー１３には、現在、再生中の楽曲の演奏者及びタイトルが表示されている。

ユーザが（コンテンツ推薦リストエントリ９_５によって表されている楽曲を聴き終わった後、又は楽曲を聴いている最中に）スキップボタン１６を押すと、ユーザインタフェースは、図１０に示す状態となる。

この状態では、第１のコンテンツ推薦リスト８_４の第２のコンテンツ推薦リストエントリ９_６が強調表示され、ユーザは、（例えば、強調表示された部分、すなわち、コンテンツ推薦リストエントリ９_６を表す部分に指又はペンによって触れることによって）コンテンツ推薦リストエントリ９_６に対応する楽曲を聴取する意志を示してもよく、又は（「好き」ボタン１４又は「嫌い」ボタン１５を押すことによって）コンテンツ推薦リストエントリ９_６のレーティングのみを行ってもよい。ここでは、ユーザは、楽曲を聴取することを望んでいる。なお、ユーザがクライアント３に対し、楽曲を再生するよう指示しても、この楽曲は、サーバ２からクライアント３に送信する必要があるため、すぐには再生されない。情報バー１３は、推定される遅延を示している。

また、コンテンツ推薦リストエントリ９_６が強調表示されている場合、（ユーザがコンテンツ推薦リストエントリを下向きにスクロールすると）更なるコンテンツ推薦リストエントリ９_７が「下から」現れ、このコンテンツ推薦リストエントリ９_７は、クライアント３がサーバ２から受信した第２のコンテンツ推薦リスト８_５の第１のコンテンツ推薦リストエントリである。第１及び第２のコンテンツ推薦リスト８_４、８_５は、サーバ２によって保存及び保守される全体のコンテンツ推薦リスト８の一部として解釈できる。第２のコンテンツ推薦リスト８_５は、第１のコンテンツ推薦リスト８_４のコンテンツ推薦リストエントリ９_５に対してユーザが与えたフィードバック（及び以前に表示されたコンテンツ推薦リストエントリに対するフィードバック）に対応してサーバ２において生成されている。ここで、このフィードバックは、好き／嫌いボタン１４、１５によって提供されたのではなく、コンテンツ推薦リストエントリ９_５によって表現されている楽曲をユーザが聴いたという事実（これは、ユーザがその楽曲に少なくとも興味を有することを意味する。）に基づいて提供されている。

コンテンツ推薦リストエントリ９_７は、以前に提供されたコンテンツ推薦リストエントリ（特定のコンテンツ推薦リストエントリ９_５）に対してユーザが与えたフィードバックに基づいてサーバが予め準備しているので、図９に示す段階から図１０に示す段階に移行する際、コンテンツ推薦リストエントリ９_７を非常に高速に提供することができる。

図１１は、第３のコンテンツ推薦リスト８_６の３つのコンテンツ推薦リストエントリ９_８〜９_１０が表示された状態を示している。図１１に示す具体例では、ユーザは、第１のステップにおいて、コンテンツ推薦リストエントリ９_８を強調表示し、次に、嫌いボタン１５を押し、次に、右スキップボタン１６を押してコンテンツ推薦リストエントリ９_９を強調表示し、好きボタン１４を押している。これらの操作に応じて、各コンテンツ推薦リストエントリに好き／嫌いシンボルが割り当てられ、各シンボルがディスプレイ上のコンテンツ推薦リストエントリ９_８、９_９内に表示される。コンテンツ推薦リストエントリ９_８、９_９に対するフィードバックは、（好ましくは、直ちに）サーバ２に送信され、（フィードバックに応じて）クライアント３に送信される更なるコンテンツ推薦リストエントリが予め準備される。

本発明に基づくクライアントサーバシステムの第１の実施の形態を示す図である。 本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法／クライアントサーバシステムによって用いることができるコンテンツ推薦リスト情報の具体例を示す図である。 本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法の第１の実施の形態の第１の段階を示す図である。 本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法の第１の実施の形態の第２の段階を示す図である。 本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法の第１の実施の形態の第３の段階を示す図である。 本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法の第１の実施の形態の第４の段階を示す図である。 本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法の第２の実施の形態を示す図である。 本発明に基づくコンテンツアイテム提供方法／クライアントサーバシステムに関連して用いられるバッファのバッファ状態の異なる段階の具体例を示す図である。 本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第１の状態を示す図である。 本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第２の状態を示す図である。 本発明に関連して用いられるクライアントのユーザインタフェースの第３の状態を示す図である。

符号の説明

１ サーバシステム、２ サーバ、３ クライアント、４ 管理ユニット、５ 推薦ユニット、６ ストリーミングユニット、７ 通信ネットワーク、８ コンテンツ推薦リスト、９ コンテンツ推薦リストエントリ、１０ クライアントバッファ、１１ サーババッファ、２０ バッファ状態、３０ バッファ状態、４０ バッファ状態、５０ バッファ状態、６０ バッファ状態、７０ バッファ状態、１２ ユーザインタフェース、１３ 情報バー、１４ 好きボタン、１５ 嫌いボタン、１６ スキップボタン、１７ 停止ボタン、１８ ポーズボタン

Claims (18)

1. 通信ネットワーク（７）を介してクライアント（３）と通信可能なサーバ（２）上にあるコンテンツアイテムを該クライアント（３）に提供するコンテンツアイテム提供方法において、
   ａ）上記クライアント（３）から上記サーバ（２）に第１のコンテンツ推薦リスト要求を送信するステップと、
   ｂ）上記サーバ（２）において、ユーザフィードバックプロファイルに応じて、それぞれがコンテンツアイテムを表す幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ（９）を含む第１のコンテンツ推薦リスト（８_１）を生成するステップと、
   ｃ）上記第１のコンテンツ推薦リスト（８_１）を上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信するステップと、
   ｄ）クライアントユーザインタフェースを介して、それぞれが選択可能であり、それぞれについて、ユーザフィードバックを生成することができ、対応するユーザフィードバック情報がサーバに送信され、第１のコンテンツ推薦リスト内の所定の位置のエントリの選択に応じて、第２の推薦リスト要求がサーバに送信される第１のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供するステップと、
   ｅ）上記サーバにおいて、上記ユーザフィードバックプロファイルに応じて、及びユーザフィードバック情報を受け取った場合、該ユーザフィードバック情報に応じて、第２のコンテンツ推薦リストを生成するステップと、
   ｆ）上記第２の推薦リスト要求に応じて、上記サーバから上記クライアントに上記第２のコンテンツ推薦リストを送信し、上記クライアントユーザインタフェースを介して、第２のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供するステップとを有し、
   上記クライアントは、上記推薦リストエントリのユーザ選択に基づいて、上記サーバから該クライアントへのコンテンツアイテムの少なくとも１つの送信処理を開始し、上記第２のコンテンツ推薦リストは、上記サーバにおいて、クライアントから要求される第２の推薦リストを受け取る前に準備されるコンテンツアイテム提供方法。
2. 上記ステップｄ）は、上記クライアントユーザインタフェース上に表示された各コンテンツ推薦リストエントリ（９）にユーザが与えたフィードバックに応じて、少なくとも幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ（９）にフィードバック情報を割り当てるステップを有することを特徴とする請求項１記載のコンテンツアイテム提供方法。
3. 上記コンテンツ推薦リストエントリ（９）に割り当てられたフィードバックは、明示的フィードバック及び暗示的フィードバックを含むことを特徴とする請求項２記載のコンテンツアイテム提供方法。
4. 上記ユーザによって、特定のコンテンツ推薦リストエントリ（９）に与えられた個々の明示的フィードバック及び／又は暗示的フィードバックのそれぞれは、上記クライアント（３）から上記サーバ（２）に直ちに送信されることを特徴とする請求項３記載のコンテンツアイテム提供方法。
5. 上記第１のコンテンツ推薦リスト及び上記第２のコンテンツ推薦リストは、上記サーバに保存され、該サーバが受信するユーザフィードバック情報によって保守される１つの全体のコンテンツ推薦リストの一部であることを特徴とする請求項１乃至４いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
6. 上記サーバ（２）は、該サーバ（２）から上記クライアント（３）に既に送信されたコンテンツ推薦リスト（８_１、８_２）に関連する第１の推薦リスト情報及び／又は該サーバ（２）から該クライアント（３）に送信されるコンテンツ推薦リスト（８_３）に関連する第２の推薦リスト情報を保存し、上記第１のコンテンツ推薦リスト情報及び第２のコンテンツ推薦リスト情報は、全体のコンテンツ推薦リストに関連するコンテンツ推薦リスト情報の一部であることを特徴とする請求項５記載のコンテンツアイテム提供方法。
7. 上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信されるコンテンツ推薦リスト（８_３）に関連する第２の推薦リスト情報は、該クライアント（３）から該サーバ（２）にフィードバックが返される都度、該ユーザフィードバックによって更新されることを特徴とする請求項６記載のコンテンツアイテム提供方法。
8. 上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信されるコンテンツ推薦リスト（８_３）に関連する第２の推薦リスト情報は、該クライアント（３）から該サーバ（２）に返されるユーザフィードバックと、該サーバ（２）から該クライアント（３）に既に送信されているコンテンツ推薦リスト（８_１、８_２）に関連する第１の推薦リスト情報とに基づいて生成されることを特徴とする請求項７記載のコンテンツアイテム提供方法。
9. 上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信されるコンテンツ推薦リスト（８_３）に関連する第２の推薦リスト情報は、該クライアント（３）からの推薦リスト要求が受け取られた場合のみ、該サーバ（２）から該クライアント（３）に送信されることを特徴とする請求項６乃至８いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
10. 上記各推薦リスト要求及び各推薦リスト（８_１−８_３）は、特定のコンテンツアイテムデータチャンネルに割り当てられ、特定のデータチャンネルのコンテンツ推薦リストエントリ（９）に与えられたユーザフィードバックは、該特定のデータチャンネルの第２の推薦リスト情報のみに影響し、他のデータチャンネルの第２の推薦リスト情報には影響しないことを特徴とする請求項１乃至９いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
11. 上記サーバ（２）は、管理ユニット（４）と、推薦ユニット（５）と、ストリーミングユニット（６）とを備え、上記管理ユニット（４）は、上記推薦ユニット（５）、上記ストリーミングユニット（６）及び上記クライアント（３）に接続可能であり、上記ストリーミングユニット（６）は、上記クライアント（３）に接続可能であることを特徴とする請求項１乃至１０いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
12. 上記管理ユニット（４）と上記クライアント（３）の間で、推薦リスト要求、コンテンツ推薦リスト（８_１−８_３）及びユーザフィードバックが交換され、
    上記管理ユニット（４）と上記推薦ユニット（５）の間で、推薦リスト相関情報及びユーザフィードバック相関情報が交換され、
    上記管理ユニット（４）と上記ストリーミングユニット（６）の間で、コンテンツアイテム相関情報が交換され、
    上記ストリーミングユニット（６）と上記クライアント（３）の間で、コンテンツアイテム及びコンテンツアイテム相関情報が交換され、
    上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に既に送信されているコンテンツ推薦リスト（８_１、８_２）に関連する第１の推薦リスト情報及び上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信されるコンテンツ推薦リスト（８_３）に関連する第２の推薦リスト情報は、上記管理ユニット（４）によって保存／保守されることを特徴とする請求項１１記載のコンテンツアイテム提供方法。
13. 上記管理ユニット（４）と上記クライアント（３）の間で、ユーザフィードバックが交換され、
    上記管理ユニット（４）と上記推薦ユニット（５）の間で、推薦リスト相関情報及びユーザフィードバック相関情報が交換され、
    上記管理ユニット（４）と上記ストリーミングユニット（６）の間で、推薦リスト相関情報が交換され、
    上記ストリーミングユニット（６）とクライアント（３）の間で、コンテンツアイテム、コンテンツアイテム相関情報、推薦リスト要求及び推薦リストが交換され、
    上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信されたコンテンツ推薦リスト（８_１、８_２）に関連する第１の推薦リスト情報は、上記管理ユニット（４）によって保存／保守され、上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信されるコンテンツ推薦リスト（８_３）に関連する第２の推薦リスト情報は、上記ストリーミングユニット（６）によって保存／保守されることを特徴とする請求項１１記載のコンテンツアイテム提供方法。
14. 上記各コンテンツ推薦リスト（８_１−８_３）は、１０個未満のコンテンツ推薦リストエントリ（９）を含むことを特徴とする請求項１乃至１３いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
15. 上記少なくとも２つのコンテンツアイテムは、連結された共通コンテンツアイテムとしてサーバ（２）からクライアント（３）に送信されることを特徴とする請求項１乃至１４いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
16. 上記推薦リストエントリのユーザ選択に基づいて、上記クライアントによって開始される上記サーバから該クライアントにコンテンツアイテムの少なくとも１つを送信する処理は、ストリーミング処理であることを特徴とする請求項１乃至１５いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
17. 上記明示的フィードバックは、ユーザの意識的な振る舞いを表し、上記暗示的フィードバックは、ユーザの無意識の振る舞いを表すことを特徴とする請求項３乃至１５いずれか１項記載のコンテンツアイテム提供方法。
18. 通信ネットワーク（７）を介してクライアント（３）と通信可能なサーバ（２）上にあるコンテンツアイテムを該クライアント（３）に提供するクライアントサーバシステムにおいて、
    ａ）上記クライアント（３）から上記サーバ（２）に第１のコンテンツ推薦リスト要求を送信するクライアント送信インタフェースと、
    ｂ）ユーザフィードバックプロファイルに応じて、それぞれがコンテンツアイテムを幾つかのコンテンツ推薦リストエントリ（９）を含む第１のコンテンツ推薦リスト（８_１）を生成するサーバプロセッサと、
    ｃ）上記第１のコンテンツ推薦リスト（８_１）を上記サーバ（２）から上記クライアント（３）に送信するサーバ送信インタフェースと、
    ｄ）クライアントユーザインタフェースを介して、それぞれをユーザが選択できる第１のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供し、ユーザの制御の下で、上記選択可能なコンテンツ推薦リストエントリに対するユーザフィードバックを生成し、対応するフィードバック情報をサーバに送信し、上記第１のコンテンツ推薦リストの所定の位置のエントリの選択に応じて、第２の推薦リスト要求をサーバに送信するクライアントプロセッサとを備え、
    ｅ）上記サーバプロセッサは、更に、上記ユーザフィードバックプロファイルに応じて、及びユーザフィードバック情報を受け取った場合、該ユーザフィードバック情報に応じて、第２のコンテンツ推薦リストを生成し、
    ｆ）上記サーバ送信インタフェースは、上記第２の推薦リスト要求に応じて、上記サーバから上記クライアントに上記第２のコンテンツ推薦リストを送信し、上記クライアントユーザインタフェースを介して、第２のコンテンツ推薦リストエントリの可視及び／又は可聴表現を提供し、
    上記クライアントは、上記推薦リストエントリのユーザ選択に基づいて、上記サーバから該クライアントへのコンテンツアイテムの少なくとも１つの送信処理を開始し、上記第２のコンテンツ推薦リストは、上記サーバにおいて、クライアントから要求される第２の推薦リストを受け取る前に準備されることを特徴とするクライアントサーバシステム。

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